JPH09299525A - ゴルフクラブシャフト及びその製造方法 - Google Patents
ゴルフクラブシャフト及びその製造方法Info
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- JPH09299525A JPH09299525A JP8141009A JP14100996A JPH09299525A JP H09299525 A JPH09299525 A JP H09299525A JP 8141009 A JP8141009 A JP 8141009A JP 14100996 A JP14100996 A JP 14100996A JP H09299525 A JPH09299525 A JP H09299525A
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Abstract
量比率を33W%未満としたものである。
Description
ら成形されるゴルフクラブシャフト及びその製造方法に
関する。
スチールへ、スチールから繊維強化樹脂へと変化してい
る。繊維強化樹脂製シャフトの代表例は、所謂カーボン
シャフトと呼ばれる炭素繊維を樹脂で成形し固めたもの
(CFRP)である。このようなカーボンシャフトを成
形するには、直径4〜10μm程度の炭素繊維を1,0
00本束ねて1つの単位として、通常6〜12束を一緒
に束ねたものを互いに平行に並べてシート状にし、その
上に熱硬化性樹脂の薄いシートを重ねて熱ローラ間を通
過させることにより繊維シート上並びに繊維相互間に樹
脂を含浸させ、この樹脂含浸シート、すなわちプリプレ
グを最初に準備する。このようなプリプレグにおいて樹
脂が占める比率、すなわちレジンコンテント(RCとい
う)は、通常重量比率で33〜37W%である。次い
で、長手方向に傾斜(1,000分の5〜8)した円錐
状のマンドレル又は心金の周囲にプリプレグを、マンド
レルの軸線に対し所定の繊維角度で巻き付け、通常はほ
ぼ4〜10層の積層体を形成する。この場合、マンドレ
ルが円錐状体であるため、1枚のプリプレグを例えば1
0回巻き付けて積層体を形成しようとする場合、積層が
進むにつれて繊維の配列角度が変化してしまうので、台
形状に裁断した狭幅の裁断片をむらなく均等に巻き付
け、重ね合わせるようにする。このようにして形成され
た積層体は、その周囲全体にラッピングテープを巻き付
け固定し、140℃前後の焼成炉内で2〜3時間焼成さ
れる。焼成後にラッピングテープとマンドレルを外すと
カーボンシャフトが完成する。また、炭素繊維の他にボ
ロンやグラスファイバー、ケブラー等の繊維をプラスし
たものも知られている。
スイング時ヘッドスピードを高めるために重要であり、
カーボンシャフトは、スチールシャフトに比べて軽いと
は言え、シニアおよび女性ゴルファーにとってはさらに
軽量化を図ることが望まれていた。カーボンシャフトの
重量を減じるには繊維層の枚数を減らせば、その分軽く
なるが、必要なシャフトの剛性,強度も共に低下するた
め採用することができない。剛性を低下させずに重量を
低減させるには、プリプレグのRCを小さくするのも1
つの方法と考えられる。しかし上記比率33〜37W%
以下にRCを下げると、繊維層の表面に形成される樹脂
のコーティング層が薄くなり過ぎ、マンドレルの周囲で
行う成形時にプリプレグ裁断片の接着がうまくいかず、
即ち巻き付けた小片同士がすぐ剥がれてしまい成形困難
となってしまうという不都合があった。
図った繊維強化樹脂製のゴルフクラブシャフトを提供す
るとともに、その製造方法を提供することを目的とす
る。
め、この発明に係るゴルフクラブシャフトは、繊維強化
熱硬化性樹脂における樹脂の重量比率が33W%未満で
あるものである。また、好適には上記樹脂の重量比率が
22〜28W%の範囲にあるものである。さらにまた、
この発明に係る製造方法は、マンドレルの周囲に所定方
向に並べられた繊維に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプ
レグを巻き付けて第1の層を成形し、この第1の層上に
上記プリプレグよりも熱硬化性樹脂の含浸量が少ないプ
リプレグ又は繊維を巻き付けて第2の層を成形する工程
を含み、成形された成形体を焼成炉内で焼成するもので
ある。
を図面を参照にして説明する。
1の層2と第2の層3を示し、第1の層2は所定方向に
並べられた繊維に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグ
を使用しており、第2の層3はこのようなプリプレグよ
りも熱硬化性樹脂の含浸量の少ないプリプレグを使用し
たものである。第1の層2を形成するプリプレグは複数
回巻き付けた積層体であってもよいし、単層であっても
よい。同様に第2の層3を形成するプリプレグも例えば
第1の層と交互に複数回巻き付けた積層体であってもよ
いし単層であってもよい。通常、剛性及び強度を考慮
し、第2の層3の上にさらに第1の層2と同様のプリプ
レグを巻き付け、さらにその上に第2の層3と同様のプ
リプレグを巻き付けることを繰り返す。このゴルフクラ
ブシャフト1は、少なくとも上述したような第1の層2
と第2の層3との積層成形体から成る。プリプレグに含
まれる繊維は、従来と同様に炭素繊維をシート状にした
ものであり、このようなシート状の炭素繊維にその他の
繊維を加えても差し支えない。第1の層2の厚めのプリ
プレグに対する樹脂が占める比率、すなわちRCは従来
と同様に33〜37W%が望ましい。また、第2の層3
としては、熱硬化性樹脂のRCの上記比率より少ないプ
リプレグを用いたが、単に樹脂無含浸繊維で第2の層3
を形成することもできる。この繊維層を配置する場合、
樹脂無含浸のため接着しないので、第1の層2の周囲に
1本または複数本の繊維(束)をマンドレルの軸方向に
対し所定の角度をもって巻回して繊維層を形成する。そ
してその上に通常第1の層2と同様のプリプレグを巻き
付ける。この繊維層は最終工程における焼成により、内
側の第1の層2の樹脂に埋設されることとなる。第2の
層3として繊維層を用いた場合には、この上にプリプレ
グを積層し、最外層に繊維層のみの層が存在しないこと
が望ましい。完成されたシャフト1のRCは33W%未
満となるようにする。
製造方法について、以下に説明する。最初にマンドレル
20の周囲に所定方向に並べられた繊維に熱硬化性樹脂
を含浸させたプリプレグを巻き付けて第1の層2を形成
した状態を図2に示す。マンドレル20は、その軸線と
平行な線に対し1,000分の5〜8の傾斜面を有する
円錐状体であり、第1の層2を形成するプリプレグは、
このような円錐状体のマンドレル20に繊維が所定方向
を向くように巻き付けるため、台形状に裁断した裁断片
を用いる。この場合、繊維は台形裁断片の高さ方向(マ
ンドレルの軸方向)または同方向に対し所定の角度で傾
けて配列させる。マンドレル20の周囲にこのような台
形裁断片を巻き付けて第1の層2を形成する。
囲に熱硬化性樹脂の含浸量の少ないプリプレグを巻き付
けて第2の層3を形成する。第1の層2のプリプレグ全
体におけるRCは22〜23W%の範囲内である。第2
の層3のRCは22W%未満であり、形成するプリプレ
グのシート状繊維の方向は、マンドレル20の軸方向に
対し所定角度(例えば45°)を与えて巻き付ける。第
1の層2と第2の層3を夫々一層で形成した場合、その
後第2の層3の上に第1の層2と同様のプリプレグを巻
き付け、さらに第2の層3と同様のプリプレグを巻き付
け、このような手順を必要に応じて繰り返し、積層体か
ら成る成形体を成形する。成形体の周囲にラッピングテ
ープ(ポリプロピレンテープ)を巻き付け、これを焼成
炉内に入れ、140℃前後の温度で2〜3時間程度焼成
する。その後焼成されたものを取り出してラッピングテ
ープ及びマンドレルを外してゴルフクラブシャフト素管
を完成させる。炉内で焼成初期段階において、成形体の
温度が上昇すると、プリプレグ2層内の繊維層上の樹脂
がゲル化して流動し、この流動樹脂を繊維層3が吸収
し、成形体全体において樹脂の含浸がほぼ均一化される
こととなる。その結果として平均RCは33W%未満、
好ましい範囲として22〜28W%の範囲内となる。樹
脂含浸比率が22W%より小さいときはシャフト構造体
として、マトリックス内の繊維が離れ易くなったり層間
剥離が生じることがあり、強度にも影響するので望まし
くない。
浸量の少ないプリプレグを用いたが、単に繊維層を内側
のプリプレグの層上に形成してもよい。単に繊維層を被
覆したものであっても、炉内で焼成することにより、繊
維層は内側及び外側のプリプレグのゲル化して流動した
樹脂を吸収し、結果として熱硬化性樹脂中に埋設される
こととなる。しかしながら、最外層が繊維層となること
は好ましくなく、繊維層の上にさらにプリプレグを巻き
付けることが好ましい。熱硬化性樹脂の含浸が少ないプ
リプレグは、例えば溶剤で濃度を希釈化した熱硬化性樹
脂をシート状繊維に含浸させたものが好適に使用でき
る。
ば、繊維補強構造体として必要なRCに留めることがで
き、全体として樹脂量を減らすことができ、軽量化を図
ることができる。また、軽量化を図っても、シャフトの
剛性を実質上維持することができる。さらに、成形時に
おけるプリプレグ裁断片を粘着させることは可能であ
り、剛性を劣化させずに軽量化を図ったシャフトを容易
に製造することができる。
巻き付けた状態の断面図。
図。
Claims (3)
- 【請求項1】 繊維強化熱硬化性樹脂における樹脂の重
量比率が33W%未満であるゴルフクラブシャフト。 - 【請求項2】 上記樹脂の重量比率が22〜28W%の
範囲にある請求項1記載のゴルフクラブシャフト。 - 【請求項3】 マンドレルの周囲に所定方向に並べられ
た繊維に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグを巻き付
けて第1の層を成形し、 この第1の層上に上記プリプレグよりも熱硬化性樹脂の
含浸量が少ないプリプレグ又は繊維を巻き付けて第2の
層を成形する工程を含み、 成形された成形体を焼成炉内で焼成することを特徴とす
るゴルフクラブシャフトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14100996A JP3913805B2 (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | ゴルフクラブシャフトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14100996A JP3913805B2 (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | ゴルフクラブシャフトの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09299525A true JPH09299525A (ja) | 1997-11-25 |
JP3913805B2 JP3913805B2 (ja) | 2007-05-09 |
Family
ID=15282076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14100996A Expired - Fee Related JP3913805B2 (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | ゴルフクラブシャフトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3913805B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009051026A (ja) * | 2007-08-23 | 2009-03-12 | Toyota Motor Corp | 繊維強化複合材料成形方法及び繊維強化複合材料 |
-
1996
- 1996-05-10 JP JP14100996A patent/JP3913805B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009051026A (ja) * | 2007-08-23 | 2009-03-12 | Toyota Motor Corp | 繊維強化複合材料成形方法及び繊維強化複合材料 |
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JP3913805B2 (ja) | 2007-05-09 |
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