JPH09298423A - バイポーラマルチプライヤ - Google Patents

バイポーラマルチプライヤ

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JPH09298423A
JPH09298423A JP8312988A JP31298896A JPH09298423A JP H09298423 A JPH09298423 A JP H09298423A JP 8312988 A JP8312988 A JP 8312988A JP 31298896 A JP31298896 A JP 31298896A JP H09298423 A JPH09298423 A JP H09298423A
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    • G06G7/00Devices in which the computing operation is performed by varying electric or magnetic quantities
    • G06G7/12Arrangements for performing computing operations, e.g. operational amplifiers
    • G06G7/16Arrangements for performing computing operations, e.g. operational amplifiers for multiplication or division
    • G06G7/163Arrangements for performing computing operations, e.g. operational amplifiers for multiplication or division using a variable impedance controlled by one of the input signals, variable amplification or transfer function

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体集積回路上に形成され、低電圧で動作
し、一方の入力電圧範囲に、または両方の入力電圧範囲
に、好ましくは1VP-P程度の完全に線形な入力電圧範
囲を持つバイポーラマルチプライヤの提供。 【解決手段】第1の差動入力信号が印加される2対ずつ
の出力対を持つ電圧−電流(V−I)変換回路と、各対
に第2の差動入力信号が印加され、前記V−I変換回路
の2対の出力電流でそれぞれ駆動される4つのトランジ
スタQ5、Q5′、Q6、Q6′と、それぞれのトラン
ジスタのエミッタ出力を入力電圧とする、4つのトラン
ジスタQ1、Q2、Q3、Q4が1つの共通定電流源I
0により駆動されるクァドリテールセルを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの入力信号を
乗算するマルチプライヤに関し、特に半導体集積回路上
に形成して好適とされ、低電圧で動作し、且つ線形性に
優れたバイポーラマルチプライヤに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のバイポーラマルチプライヤの従
来技術としては、例えば下記の公報及び文献等が参照さ
れる。
【0003】(1)特公昭55−19444号公報(第
2図) (2)K.Kimura,“A Bipolar Very Low-Voltage Multip
lier Core Using a Quadritail Cell”,IEICE Trans. F
undamentals.,vol.E78-A, no.5,pp.560-565, May 1995.
【0004】バイポーラマルチプライヤの従来技術とし
て、例えば、特公昭55−19444号公報には、図1
0に示すようなバイポーラマルチプライヤが記載されて
いる。同公報には、トランジスタQ11、及びQ12か
ら構成される差動増幅器の出力電流は入力電流と直接に
は関係せず、その比xだけに関係したものとなり、従っ
て出力電流はリニア特性を有し、しかも温度特性を有し
ないものであり、トランジスタQ13、Q14から構成
される差動増幅器も同様とされ、出力信号として入力信
号をリニアに掛け合わせたものが得られる旨が記載され
ている。
【0005】しかし、図10に示す回路においては、回
路内での電流配分が回路解析として示されているだけで
あり、その回路動作を理解することは、はなはだ困難で
ある。なぜなら、差動対において、差動入力電圧に対し
て、どのように電流配分がなされるのかは、全く不明で
あり、トランジスタの物理的な動作原理にはなにも基づ
いてはいないからである。
【0006】また、4つのトランジスタが1つの共通定
電流源により駆動されるクァドリテールセル(マルチプ
ライヤ・コア回路)には、エミッタ抵抗が挿入されてい
るために、通常の回路解析は困難を極める。ただし、本
発明者による上記文献から類推すると、明らかに乗算特
性は得られるものと確信できる。
【0007】しかし、図10に示す回路において、2つ
の入力電圧に対するマルチプライヤ動作の線形性は確保
されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のバイポーラマルチプライヤでは十分な線形動作を実現
しているわけではなく、むしろ完全な線形動作を犠牲に
している。
【0009】アナログ信号処理においては、マルチプラ
イヤは欠くことのできない基本ファンクション・ブロッ
クとされ、プロセスの微細化(ファイン化)の進展に伴
い、LSIの電源電圧も5Vから3V、あるいはそれ以
下へと低電圧化するに至っており、低電圧回路技術の必
要性が一層高まってきている。
【0010】従って、本発明は、上記事情に鑑みて為さ
れたものであって、低電圧動作時においても所定の線形
入力電圧範囲を確保するようにしたバイポーラマルチプ
ライヤを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、第1の差動入力信号を入力とし、各々が
互いに等しい値の電流を出力する出力対を2つ備えた第
1の電圧−電流変換回路(「第1のV−I変換回路」と
いう)と、前記第1のV−I変換回路の2対の出力電流
でそれぞれ駆動される2対のトランジスタと、を備え、
前記2対のトランジスタの各トランジスタ対には第2の
差動入力信号が入力され、前記2対のトランジスタの各
エミッタからの出力電圧をそれぞれの入力電圧とし、一
つの共通定電流源により駆動される4つのトランジスタ
を備えたことを特徴とするバイポーラマルチプライヤを
提供する。
【0012】本発明においては、好ましくは、前記第1
のV−I変換回路が、エミッタ抵抗が挿入された差動対
を含むことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明によれば、第1の入力電圧(Vx)が印
加されるV−I変換回路の2対の出力電流でそれぞれ駆
動される4つのトランジスタのベースに、第2の入力電
圧(Vy)を印加することで、理想的な逆双曲正接関数
(tanh-1)回路が実現でき、第1の入力電圧
(Vx)に対しては、完全に線形なバイポーラマルチプ
ライヤが実現できる。また、さらに、第2の入力電圧
(Vy)が印加される第2のV−I変換回路の出力電流
でそれぞれ駆動される2つのトランジスタのエミッタ出
力電圧を、前記第1のV−I変換回路の2対の出力電流
でそれぞれ駆動される4つのトランジスタのベースに印
加することで、第2の入力電圧(Vy)に対しても理想
的な逆双曲正接関数(tanh-1)回路が実現でき、第
1の入力電圧と第2の入力電圧に対して、完全に線形な
バイポーラマルチプライヤが実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して以下に説明する。図1は、本発明の一実施形
態に係るバイポーラマルチプライヤの構成を示したもの
である。
【0015】図1を参照して、本発明に係るバイポーラ
マルチプライヤは、好ましい実施の形態として、第1の
差動入力信号(Vx)を入力とし、互いに等しい値の電
流(Ix +)を供給する第1の電流出力端子対(+、+)
と、互いに等しい値の電流(Ix -)を供給する第2の電
流出力端子対(−、−)と、を備えた第1の電圧−電流
変換回路(「V−I変換回路」という)11と、V−I
変換回路11の第1の電流出力端対(+、+)及び第2
の電流出力端対(−、−)にエミッタがそれぞれ接続さ
れ、コレクタが共に電源VCCに接続された第1のトラ
ンジスタ対(Q5、Q5′)と、第2のトランジスタ対
(Q6、Q6′)と、を備え、第1のトランジスタ対
(Q5、Q5′)のベース端子間、及び第2のトランジ
スタ対(Q6、Q6′)のベース端子間には共に第2の
差動入力信号(Vy)が電圧印加される。また、これら
のトランジスタ(Q5、Q5′、Q6、Q6′)の各ベ
ースに入力される印加電圧にはバイアス電圧VRが重畳
されている。
【0016】さらに、エミッタが共通接続されて定電流
源(I0)に接続され、コレクタが互いに交叉接続され
た第3のトランジスタ対(Q1、Q4)と、第4のトラ
ンジスタ対(Q2、Q3)と、を備え、第3のトランジ
スタ対(Q1、Q4)の各ベースは、第1のトランジス
タ対(Q5、Q5′)と第2のトランジスタ対(Q6、
Q6′)をそれぞれ構成する一方のトランジスタ(Q
5、Q6)のエミッタ出力にそれぞれ接続され、共通接
続されたコレクタは抵抗RLを介して電源VCCに接続
され、一方、第4のトランジスタ対(Q2、Q3)の各
ベースは、第1のトランジスタ対(Q5、Q5′)と第
2のトランジスタ対(Q6、Q6′)をそれぞれ構成す
る他方のトランジスタ(Q5′、Q6′)のエミッタ出
力にそれぞれ接続され、共通接続されたコレクタは負荷
抵抗RLを介して電源VCCに接続されている。
【0017】そして、第3のトランジスタ対(Q1、Q
4)の出力電流(コレクタ電流の和IC1+IC4)や、第
4のトランジスタ対(Q2、Q3)の出力電流(コレク
タ電流の和IC2+IC3)が、あるいは、第3のトランジ
スタ対(Q1、Q4)の出力電流(コレクタ電流の和I
C1+IC4)と、第4のトランジスタ対(Q2、Q3)の
出力電流(コレクタ電流の和IC2+IC3)と、の差電流
(ΔI=IC1+IC4−(IC2+IC3))が、得られ、こ
れらの電流からこの第1の差動入力電圧(Vx)と第2
の差動入力電圧(Vy)とを掛け合わせた値(積)を得
るようにしたものであり、これらの電流においては、第
1の差動入力電圧(Vx)についてはリニアリティが補
償される。
【0018】図1に示した、本発明に係るバイポーラマ
ルチプライヤの実施の形態を、回路解析をもとに以下に
詳細に説明する。
【0019】ベース幅変調を無視すれば、トランジスタ
のコレクタ電流ICとベース・エミッタ間電圧VBEの関
係は、次式(1)で示される。
【0020】
【数1】
【0021】ここで、ISは単位トランジスタの飽和電
流、VTは熱電圧であり、VT=kT/qと表される。た
だし、qは単位電子電荷、kはボルツマン定数、Tは絶
対温度である。
【0022】はじめに、逆双曲正接(tanh-1)−双
曲正接(tanh)変換動作を明らかにする。
【0023】V−I変換回路(電圧−電流変換回路)1
1の差動出力電流でトランジスタ(Q5、Q6)を駆動
すると、次式(2)、(3)が成立する。
【0024】 Ix +=I0x+Gxx =ISexp(VBE5/VT) …(2) Ix -=I0x−Gxx =ISexp(VBE6/VT) …(3)
【0025】ここで、2GxはV−I変換回路11のコ
ンダクタンスである(ΔI=Ix +−Ix -=2Gxx)。
上式(2)、(3)から、差動出力電流(ΔI)はΔI
=Ix +−Ix -=2Gxと表せる。
【0026】したがって、マルチプライヤ・コア回路を
構成する、エミッタが共通接続されたクァドリテールセ
ルの4つのトランジスタQ1、Q2、Q3、Q4のベー
ス・エミッタ間電圧VBE1〜VBE4は、共通エミッタ電圧
をVEとすると、次式(4)、(5)、(6)、(7)
で表される。
【0027】
【数2】
【0028】上式(4)から上式(7)を上式(1)に
代入すれば、各トランジスタQ1、Q2、Q3、Q4の
コレクタ電流は、次式(8)、(9)、(10)、(1
1)となる。
【0029】
【数3】
【0030】トランジスタQ1からQ4は共通の定電流
源I0で駆動されているから次式(12)が成り立つ
(但し、αFは直流電流増幅率)。
【0031】IC1+IC2+IC3+IC4=αF0 …(12)
【0032】したがって、上式(8)から上式(11)
を上式(12)に代入すると、クァドリテールセルの差
動出力電流ΔI=IC1+IC4−(IC2+IC3)は、次式
(13)で表される。
【0033】
【数4】
【0034】したがって、第1の入力電圧Vxに対して
は完全に線形動作となる。例えば、周波数ミキサでは、
ローカル入力に対しては線形性は必要なく、無線周波入
力に対しては線形性が要求されるから、第1の入力電圧
xを無線周波入力、第2の入力電圧Vyをローカル入力
にすれば良い。
【0035】さらに、上式(12)からわかるように、
第2の入力電圧Vyについても逆双曲正接(tan
-1)−双曲正接(tanh)変換を施せば、第2の入
力電圧Vyに対しても完全に線形動作とすることができ
る。
【0036】図2は、第2のV−I変換回路(電圧−電
流変換回路)12の差動出力電流I y +,Iy -でトランジ
スタQ7、Q8を駆動すると、次式(14)、(15)
が成立する。
【0037】 Iy +=I0y+Gyy =ISexp(VBE7/VT) …(14) Iy -=I0y−Gyy =ISexp(VBE8/VT) …(15)
【0038】ここで、2GyはV−I変換回路12のコ
ンダクタンスである。上式(14)、(15)から、差
動出力電流(ΔI)はΔI=Iy +−Iy -=2Gyと表せ
る。
【0039】この場合に、図2に示したバイポーラマル
チプライヤの差動出力電流ΔI=IC1+IC4−(IC2
C3)は、同様に求まり、次式(16)で表される。
【0040】
【数5】
【0041】
【実施例】上記した本発明の実施の形態をより具体的に
説明すべく、本発明の実施例を以下に説明する。すなわ
ち、図1及び図2に示すバイポーラマルチプライヤにお
いて、実際に線形動作するV−I変換回路11として
は、例えば、図3に示す回路が用いられる。
【0042】図3を参照して、線形動作するV−I変換
回路の動作を説明する。
【0043】差動入力電圧Vxを入力し、2対の出力電
流I+、I+とI-、I-を出力するV−I変換回路11
は、エミッタ抵抗Rxを共用する2つのトランジスタQ
1、Q2のコレクタにそれぞれ定電流源I0xが接続され
て等しい電流I0xで駆動され、2つのトランジスタQ
1、Q2のエミッタはそれぞれ、エミッタフォロワ構成
のトランジスタQ9、Q10を具備したカレントミラー
回路の入力端(トランジスタQ3、Q4)に接続され、
カレントミラー回路のそれぞれ2つの出力端(トランジ
スタQ5、Q6、及びQ7、Q8)から、出力電流
+、I+、及びI-、I-が取り出される。
【0044】図3のV−I変換回路において、2つのト
ランジスタQ1、Q2のベース・エミッタ間電圧VBE
互いに等しくなり、差動入力電圧Vxはベース・エミッ
タ間電圧VBE分電圧シフトされて、そのままエミッタ抵
抗Rxに印加されることから、等価的には、フローティ
ング抵抗が実現されている。
【0045】したがって、エミッタ抵抗Rxの線形性
で、V−I変換回路としての線形動作が支配的に決定さ
れ、出力電流は、例えばI-=I0x−Vx/Rx、I+=I
0x+Vx/Rxで与えられる。
【0046】また、エミッタフォロワトランジスタ(Q
9、Q10)付きカレントミラー回路を出力対に持つか
ら、出力トランジスタをQ6、Q8と増やすことで同一
の電流値の出力電流が複数出力される。
【0047】次に、実際に得られる測定値を示し、本発
明の有効性を明らかにする。
【0048】図4に、図3に示した線形動作するV−I
変換回路の伝達特性の実測値を示す。図3において、電
源電圧VCC=1.9V、Rx=10kΩ、I0x≒50
μA、トランジスタQ5、Q7と電源VCC間に挿入さ
れる負荷抵抗を18kΩとしている。入力電圧Vxの値
が800mVP-Pの範囲内においては、入力信号周波数
1kHzにおいては総合歪率は0.1%以下となってい
る。
【0049】次に、図3に示した線形動作するV−I変
換回路を2つ用いて、図2に示したバイポーラマルチプ
ライヤの伝達特性の実測値を図5に示す。図2におい
て、電源電圧VCC=1.9V、I0≒100μA、負
荷抵抗RL=8.2kΩとしている。用いたV−I変換
回路が線形動作する入力電圧範囲内においては、図2に
示したバイポーラマルチプライヤの伝達特性も線形動作
し、理想的な乗算特性が得られている。
【0050】本実施例においては、低電圧動作が可能と
され、一方の信号入力電圧Vxに対して完全な線形動作
(上式(12)参照)を簡単な回路構成で実現できる。
これにより、一方の信号入力に対しては、1.9V程度
の低電圧で、1VP-P近い完全に線形な入力電圧範囲を
持つ、バイポーラマルチプライヤが実現できた。
【0051】次に、図6を参照して、本発明の別の実施
例を説明する。
【0052】上記実施の形態で説明したように、マルチ
プライヤにおけるV−I変換回路としては、完全な線形
動作が望まれる。しかしながら、回路が大幅に簡略化さ
れる場合であれば、線形動作を多少犠牲にしても、実用
上、特に問題の無い程度の非線形動作のV−I変換回路
でも十分なことも多い。
【0053】そこで、本実施例では、図6に示すよう
に、第1の入力電圧Vxを入力し、出力電流Ix +
x +、Ix -、Ix -をトランジスタQ5、Q5′、Q6、
Q6′に供給するV−I変換回路として、エミッタ抵抗
xを介してエミッタ・デジェネレーションして、線形
な入力電圧範囲を拡大した差動トランジスタ対Q7、Q
8、及びQ9、Q10を並列接続した構成としている。
差動トランジスタ対Q7、Q8、及びQ9、Q10はベ
ース端子間に第1の入力信号電圧Vxを入力し、トラン
ジスタQ7、Q9のエミッタの共通接続点、及びQ8、
Q10のエミッタの共通接続点は電流値2I0xの定電流
源にそれぞれ接続されている。
【0054】この場合には、第1の入力信号Vxに対し
て、ギルバートゲインセルをプリディストーション回路
に用いたギルバートマルチプライヤの線形性の程度とな
る。
【0055】図7に、本発明の更に別の実施例を示す。
本実施例と、図6に示した実施例との相違点は、第1の
入力電圧Vxを入力し、出力電流Ix +、Ix +、Ix -、Ix
-をトランジスタQ5、Q5′、Q6、Q6′に供給す
るV−I変換回路として、エミッタ抵抗Rxを有し線形
な入力電圧範囲を拡大した差動トランジスタ対Q7、Q
8、及びQ9、Q10からなり、トランジスタQ7とQ
9のエミッタの共通接続点と、トランジスタQ8とQ1
0のエミッタの共通接続点とは、直列接続された2つの
抵抗を介して互いに接続され、2つの抵抗RExの共通
接続点は電流値4I0xの定電流源に接続されている。
【0056】次に、図8を参照して、本発明の更に別の
実施例を説明する。
【0057】本実施例では、図8に示すように、第1の
入力電圧Vxを入力し、出力電流Ix +、Ix +、Ix -、Ix
-をトランジスタQ5、Q5′、Q6、Q6′に供給す
るV−I変換回路として、エミッタ抵抗Rxを介してエ
ミッタ・デジェネレーションして、線形な入力電圧範囲
を拡大した差動トランジスタ対Q7、Q8、及びQ9、
Q10を並列接続した構成としている。差動トランジス
タ対Q7、Q8、及びQ9、Q10はベース端子間に第
1の入力電圧Vxを入力し、トランジスタQ7、Q9の
エミッタの共通接続点、及びQ8、Q10のエミッタの
共通接続点は電流値2I0xの定電流源にそれぞれ接続さ
れている。第2の入力電圧Vyを入力し、出力電流
y +、Iy -をトランジスタQ13、Q14に供給するV
−I変換回路として、エミッタ抵抗Rxを介してエミッ
タ・デジェネレーションして、線形な入力電圧範囲を拡
大した差動トランジスタ対Q11、Q12から構成され
る。差動トランジスタ対Q11、Q12はベース端子間
に第2の入力電圧Vyを入力し、トランジスタQ13、
Q14のエミッタの共通接続点は電流値2I0yの定電流
源にそれぞれ接続されている。
【0058】この場合には、第1の入力電圧Vxと第2
の入力電圧Vyのいずれに対しても、ギルバートゲイン
セルをプリディストーション回路に用いたギルバートマ
ルチプライヤの線形性の程度となる。
【0059】図9に、本発明の更に別の実施例を示す。
図9を参照して、本実施例と、図8に示した前記実施例
との相違点は、第1の入力電圧Vxを入力し、出力電流
x +、Ix +、Ix -、Ix -をトランジスタQ5、Q5′、
Q6、Q6′に供給するV−I変換回路として、エミッ
タ抵抗Rxを有し線形な入力電圧範囲を拡大した差動ト
ランジスタ対Q7、Q8、及びQ9、Q10からなり、
トランジスタQ7とQ9のエミッタの共通接続点と、ト
ランジスタQ8とQ10のエミッタの共通接続点とは、
直列接続された2つの抵抗を介して互いに接続され、こ
の2つの抵抗RExの共通接続点が、電流値4I0xの定
電流源に接続されていることと、第2の入力電圧Vy
入力し、出力電流Iy +、Ix -をトランジスタQ13、Q
14に供給するV−I変換回路として、エミッタ抵抗R
yを有し線形な入力電圧範囲を拡大した差動トランジス
タ対Q11、Q12からなり、トランジスタQ12とト
ランジスタQ13のエミッタとは、直列接続された2つ
の抵抗を介して互いに接続され、2つの抵抗REyの共
通接続点が電流値4I0yの定電流源に接続されているこ
とである。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低電圧動作を可能とし、一方の信号入力、あるいは両方
の信号入力に対して完全な線形動作を簡単な回路構成で
実現できるという効果を有する。これにより、本発明に
よれば、一方の信号入力Vxに対しては、1.9V程度
の低電圧で、1VP-P近い完全に線形な入力電圧範囲を
持つ、バイポーラマルチプライヤが実現できた。これ
は、一方の信号入力に対しては、逆双曲正接−双曲正接
変換動作を実現したことによる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイポーラマルチプライヤの第1
の実施の形態を説明するための図である。
【図2】本発明に係るバイポーラマルチプライヤの第2
の実施の形態を説明するための図である。
【図3】本発明に係るバイポーラマルチプライヤの実施
例としてV−I変換回路の具体的な回路構成の一例を示
す図である。
【図4】図3に示したV−I変換回路の伝達特性の実測
値を示した特性図である。
【図5】図3に示したV−I変換回路を用いて実現し
た、図2に示したバイポーラマルチプライヤの伝達特性
の実測値を示した特性図である。
【図6】本発明に係るバイポーラマルチプライヤの別の
実施の形態を説明するための図である。
【図7】本発明に係るバイポーラマルチプライヤの別の
実施の形態を説明するための図である。
【図8】本発明に係るバイポーラマルチプライヤの更に
別の実施の形態を説明するための図である。
【図9】本発明に係るバイポーラマルチプライヤの更に
別の実施の形態を説明するための図である。
【図10】従来のバイポーラマルチプライヤの回路構成
の一例を示す図である。
【符号の説明】
11 V−I変換回路 Q1〜Q10 バイポーラトランジスタ Vx、Vy 第1、第2の入力電圧 I0、I0x 定電流源

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の差動入力信号を入力とし、各々が互
    いに等しい値の電流を出力する出力対を2つ備えた第1
    の電圧−電流変換回路(「第1のV−I変換回路」とい
    う)と、 前記第1のV−I変換回路の2対の出力電流でそれぞれ
    駆動される2対のトランジスタと、を備え、 前記2対のトランジスタの各トランジスタ対には第2の
    差動入力信号が入力され、 前記2対のトランジスタの各エミッタからの出力電圧を
    それぞれの入力電圧とし、一つの共通定電流源により駆
    動される4つのトランジスタを備えたことを特徴とする
    バイポーラマルチプライヤ。
  2. 【請求項2】第2の差動入力信号を入力とする第2の電
    圧−電流変換回路(「第2のV−I変換回路」という)
    の出力電流でそれぞれ駆動される1対のトランジスタを
    さらに備えたことを特徴とする請求項1記載のバイポー
    ラマルチプライヤ。
  3. 【請求項3】前記第1のV−I変換回路が、エミッタ抵
    抗が挿入された差動対を含むことを特徴とする請求項1
    記載のバイポーラマルチプライヤ。
  4. 【請求項4】前記一つの共通定電流源により駆動される
    前記4つのトランジスタが、各トランジスタ対のコレク
    タが交叉接続されたことを特徴とする請求項1記載のバ
    イポーラマルチプライヤ。
  5. 【請求項5】第1の差動入力電圧を入力とし、互いに等
    しい値の電流を出力する第1の出力対と、互いに等しい
    値の電流を出力する第2の出力対と、を2つ備えた第1
    の電圧−電流変換回路(V−I変換回路)と、 前記第1のV−I変換回路の第1及び第2の出力対にエ
    ミッタがそれぞれ接続された第1及び第2のトランジス
    タ対を備え、 前記第1及び第2のトランジスタ対のそれぞれのベース
    端子間には第2の差動入力電圧信号が入力され、 エミッタが共通接続されて定電流源に接続され、コレク
    タが互いに交叉接続された第3及び第4のトランジスタ
    対を備え、 前記第3のトランジスタ対の各々のベースは、前記第1
    のトランジスタ対と前記第2のトランジスタ対をそれぞ
    れ構成する一方のトランジスタのエミッタにそれぞれ接
    続され、 前記第4のトランジスタ対の各々のベースは、前記第1
    のトランジスタ対と前記第2のトランジスタ対をそれぞ
    れ構成する他方のトランジスタのエミッタにそれぞれ接
    続され、 前記第3または第4のトランジタ対の出力電流、あるい
    は、前記第3及び第4のトランジタ対の出力電流の差電
    流から、前記第1の差動入力電圧と前記第2の差動入力
    電圧とを掛け合わせた値を得るようにしたことを特徴と
    するバイポーラマルチプライヤ。
  6. 【請求項6】第1の差動入力電圧を入力とし、互いに等
    しい値の電流を出力する第1の出力対と、互いに等しい
    値の電流を出力する第2の出力対と、を2つ備えた第1
    の電圧−電流変換回路(「第1のV−I変換回路」とい
    う)と、 第2の差動入力電圧を入力とする第2の電圧−電流変換
    回路(「第2のV−I変換回路」という)と、 前記第1のV−I変換回路の第1及び第2の出力対にエ
    ミッタがそれぞれ接続された第1及び第2のトランジス
    タ対と、 前記第2のV−I変換回路の出力対にエミッタがそれぞ
    れ接続された第3のトランジスタ対を備え、 前記第1及び第2のトランジスタ対のそれぞれのベース
    端子間には前記第3のトランジスタ対のエミッタからの
    出力電圧が入力され、 エミッタが共通接続されて定電流源に接続され、コレク
    タが互いに交叉接続された第4及び第5のトランジスタ
    対を備え、 前記第4のトランジスタ対の各々のベースは、前記第1
    のトランジスタ対と前記第2のトランジスタ対をそれぞ
    れ構成する一方のトランジスタのエミッタにそれぞれ接
    続され、 前記第5のトランジスタ対の各々のベースは、前記第1
    のトランジスタ対と前記第2のトランジスタ対をそれぞ
    れ構成する他方のトランジスタのエミッタにそれぞれ接
    続され、 前記第4または第5のトランジスタ対の出力電流、ある
    いは、前記第3及び第4のトランジスタ対の出力電流の
    差電流から、前記第1の差動入力電圧と前記第2の差動
    入力電圧とを掛け合わせた値を得るようにしたことを特
    徴とするバイポーラマルチプライヤ。
  7. 【請求項7】前記V−I変換回路が、定電流源でそれぞ
    れ駆動されるバイポーラトランジスタ差動対に第1の差
    動入力電圧を印加し、該差動対にエミッタ抵抗を介して
    それぞれカレントミラー回路が接続され、該カレントミ
    ラー回路から出力電流を取り出すことを特徴とする請求
    項1、2、5、6のいずれか一に記載のバイポーラマル
    チプライヤ。
  8. 【請求項8】前記V−I変換回路が、抵抗を介してエミ
    ッタが共通接続された2対の差動トランジスタ対からな
    ることを特徴とする請求項5又は6記載のバイポーラマ
    ルチプライヤ。
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