JPH09297170A - 測位用信号受信機および測位用信号受信方法 - Google Patents

測位用信号受信機および測位用信号受信方法

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JPH09297170A
JPH09297170A JP11143196A JP11143196A JPH09297170A JP H09297170 A JPH09297170 A JP H09297170A JP 11143196 A JP11143196 A JP 11143196A JP 11143196 A JP11143196 A JP 11143196A JP H09297170 A JPH09297170 A JP H09297170A
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JP
Japan
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satellite
positioning
signal
range
positioning satellite
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Application number
JP11143196A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Takechi
美明 武地
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Furuno Electric Co Ltd
Original Assignee
Furuno Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーチを開始してから測位に要する数の測位
用衛星が受信されるまでに長時間を要したり、測位に要
する数の測位信号が受信できずに測位不能となったり、
受信チャンネル数が少ない場合に、実際に視野内に存在
する衛星であっても受信されない衛星が生じるなどの問
題を解消する。 【解決手段】 各測位用衛星からの信号の選択受信を試
行するとともに、選択受信に成功した測位用衛星の仰角
と方位角の範囲を検出し、その範囲を、受信点から見て
視界の開けている範囲とし、その範囲内に位置する測位
用衛星からの信号を優先して選択受信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は測位用衛星からの
信号を受信して測位を行う測位装置や、現在時刻を求め
る時計等の測位用信号受信機に関し、特に受信点から見
た視界の状況に応じて測位用信号を選択受信する測位用
信号受信機および測位用信号受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばGPSなどの測位シス
テムにおいては、各測位用衛星から受信点までの距離を
観測するための情報および各測位用衛星の位置を算出す
るための情報を各測位用衛星から送信される測位用信号
から抽出して、3次元測位に要する数の測位用衛星から
の信号を用いて受信点の測位を行っている。また、この
ような測位システムにおける受信機は、受信点の測位を
直接の目的とはせずに、測位用信号から時刻情報を抽出
して、これに同期して正確な現在時刻を計時する時計と
しても用いられている。
【0003】このような測位用衛星から送信される電波
は、雑音による影響を受けにくくすることと、全ての衛
星が同一の搬送波を用いて信号を送信しても、所望の衛
星からの電波のみを選択受信できるようにするため、衛
星からの送信時に擬似雑音符号(C/Aコード)を用い
てスペクトラム拡散変調が行われている。従って、受信
しようとする衛星の番号に応じたC/Aコードを発生さ
せて、その位相およびキャリア周波数を変化させること
によって所望の衛星からの信号をサーチし、選択受信す
るようにしている。
【0004】これらの測位用信号を受信する受信チャン
ネルは、通常、複数チャンネル分設けられていて、各チ
ャンネルに受信すべき衛星の衛星番号、C/Aコード位
相およびキャリア周波数などを与えることによって、こ
れらの複数の受信チャンネルが並行して複数の測位用衛
星からの信号を選択受信することになる。また、1チャ
ンネル分の受信手段のみを備えている受信機の場合に
は、受信すべき衛星の衛星番号、C/Aコード位相およ
びキャリア周波数などを順次切り換えて与えることによ
って、複数の測位用衛星からの信号を時分割的に選択受
信することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような測位用衛星
からの信号を選択受信する際、受信点の位置が既に測位
されているか、外部から入力されている状態では、受信
点から見た各衛星の方向(仰角,方位角)を推定し、視
野内に存在するものとして判定した衛星からの信号をサ
ーチするようにしているが、受信点から見た各衛星の視
野内/視野外の判定は、単に受信点から見た各衛星の仰
角が一定値以上の正の値であれば視野内とし、そうでな
ければ視野外としていた。
【0006】ところが、GPS受信機の使用形態とし
て、例えば 電車のホーム、屋根付きバス乗場、またはタクシー
乗場などにいわゆるGPS時計を設置する場合、 窓際に設置されるTVなどの家電製品にGPS時計
やGPS受信機を組み込む場合、 周囲にタンクなどの遮蔽物がある位置にデファレン
シャルGPS基地局を設置する場合、 山中などに固定点の位置観測用GPS受信機を設置
する場合、のように、固定点で用いられる測位用信号受
信機では、一定仰角および一定方位角に存在する衛星が
常に遮られて、その範囲に位置する衛星からの信号をサ
ーチしても、そのサーチに必ず失敗することになる。特
に、従来の受信機では、仰角の高いものから順にサーチ
が行われるが、受信機が屋根の設けられた箇所に設置さ
れた場合には、屋根によって遮られている方向にある衛
星を優先してサーチすることになり、却って受信チャン
ネルの数または受信に要する時間を無駄にすることにな
る。
【0007】そのためサーチを開始してから測位に要す
る数の測位用衛星が受信されるまでに長時間を要した
り、測位に要する数の測位信号が受信できずに測位不能
となったり、受信チャンネル数が少ない場合に、実際に
視野内に存在する衛星であっても受信されない衛星が生
じるなどの問題が発生する。
【0008】この発明の目的は、受信点から見て視界の
開けている範囲または死角なる範囲を自動的に検知し
て、上述の問題を解消した測位用信号受信機および測位
用信号受信方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、請求項1、
2および5に記載の通り、各測位用衛星の軌道情報、現
在時刻および受信点の位置情報を基に、受信点から見た
各測位用衛星の仰角と方位角を求めるとともに、各測位
用衛星からの信号の選択受信を試行して、選択受信に失
敗した測位用衛星または選択受信に成功した測位用衛星
の仰角と方位角の範囲を求める。従って選択受信に成功
した測位用衛星の仰角と方位角の存在する範囲が、受信
点から見て視界の開けている範囲であり、逆に選択受信
に失敗した測位用衛星の存在する範囲が、受信点から見
て死角となる範囲である。このようにして視界の開けて
いる範囲を求めたのちは、その範囲に位置する測位用衛
星からの信号を優先して選択受信する。
【0010】また、この発明は、請求項3に記載の通
り、各測位用衛星の軌道情報、現在時刻および受信点の
位置情報を基に、受信点から見た各測位用衛星の仰角と
方位角を求め、各測位用衛星からの信号の選択受信を試
行するとともに、選択受信に失敗した測位用衛星の仰角
と方位角の範囲を受信点から見て死角となる範囲として
求め、この死角となる範囲に位置する測位用衛星からの
信号の選択受信を禁止する。
【0011】これにより、何らかの遮蔽物で死角となっ
ている範囲に位置する測位用衛星からの信号をサーチす
ることがなくなり、複数の受信チャンネルを有する場合
に各受信チャンネルを有効に使用することができ、また
受信点から見て視野内の測位用衛星からの信号のみを選
択受信することになるため、必要な数の測位用衛星から
の信号を短時間に得ることができる。また、1チャンネ
ル分の受信チャンネルのみを設けていわゆるGPS時計
を構成する場合でも、測位用衛星が死角に入ったときま
たは入ろうとしたときに直ちに衛星の切り換えを行うこ
とになるので、新たな衛星からの信号の選択受信に速や
かに移行することができ、測位用信号から時刻情報をほ
とんど途切れることなく抽出できるようになる。
【0012】また、この発明は、請求項4に記載の通
り、各測位用衛星の軌道情報、現在時刻および受信点の
位置情報を基に、受信点から見た各測位用衛星の仰角と
方位角を求め、各測位用衛星からの信号の選択受信を試
行するとともに、選択受信に成功した測位用衛星または
選択受信に失敗した測位用衛星の仰角と方位角の範囲を
受信点から見て視界の開けている範囲または死角となる
範囲として求め、該視界の開けている範囲または死角と
なる範囲の情報を出力する。これにより、受信点周囲の
視野に関する情報が得られ、例えば受信点周囲に存在す
る遮蔽物の有無や位置および大きさなどの情報が得ら
れ、当該測位用信号受信機を遮蔽物として存在する物体
の検知装置または視野検知装置(視野センサ)として用
いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態である測位装
置および時計として用いる測位用信号受信機の構成を図
1〜図8を基に以下説明する。
【0014】図1は測位用信号受信機の構成を示すブロ
ック図である。図1においてVCO2は基準信号発振器
3の発生する基準信号を基に局部発振周波数信号を発生
し、周波数変換回路1はVCO2の発生した信号によっ
てGPSアンテナからの信号を周波数変換する。ADコ
ンバータ4はこれをディジタルデータに変換する。キャ
リアNCO6はCPUからの制御データに基づいた周波
数の信号を発生し、乗算器5はADコンバータ4の出力
データにキャリアNCO6の出力データを掛け合わせ
て、キャリア成分を除去した信号を生成する。PRN符
号発生回路8はCPUからの指定に応じたC/Aコード
を指定された位相で発生する。相関器7はキャリア除去
された信号とC/Aコードとの相関処理を行う。図1に
示す例では1チャンネル分についてのみ表し、他のチャ
ンネルについては省略しているが、少なくともキャリア
NCO6、乗算器5、PRN符号発生回路8および相関
器7は複数組備えていて、CPU10はこれらの複数の
受信チャンネルを用いて同時に複数の衛星のサーチおよ
び追尾を行う。時計回路14は基準発振器を備え、その
基準発振信号を分周して現在時刻を計時する。CPU1
0はROM11に予め書き込んだプログラムを実行し
て、各受信チャンネルの相関器7からの相関データを読
み取り、所定のループフィルタの演算を行い、各PRN
符号発生回路8および各キャリアNCO6に対してC/
Aコード位相データおよびキャリア周波数データをそれ
ぞれ与えることによって、C/Aコード位相およびキャ
リア周波数との同期を取り、さらに航法メッセージデー
タを抽出する。またCPU10は航法メッセージデータ
から衛星の軌道情報(エフェメリス)を抽出し、C/A
コード位相を求めた時刻と衛星の軌道情報とから各衛星
の位置情報を求め、これらの各衛星の位置情報とC/A
コード位相(擬似距離)とから受信点の位置を算出す
る。また、航法メッセージに含まれている時刻情報から
現在時刻を求めて、時計回路14の現在時刻の計時内容
を修正する。データ伝送インタフェース13は各種デー
タを伝送するためのインタフェース回路であり、CPU
10はデータ伝送インタフェース13を介して測位結果
および時刻情報をホスト装置へ伝送する。
【0015】図1に示した測位用信号受信機をGPS時
計として用いる場合には、時計回路4の計時内容を表示
し、またデータ伝送インタフェース8を介しスレーブの
時計に対して同期信号を与えるようにすればよい。ま
た、図1に示した測位用信号受信機をデファレンシャル
GPSの基地局に用いる場合には、各衛星から受信点ま
での擬似距離を求めるとともに、既知である受信点の位
置と各衛星の位置から求めた計算上の距離と上記観測距
離との差を擬似距離の補正データとして求め、これを放
送することになる。また、図1に示した測位用信号受信
機を山中などに設置して、固定点の位置観測を行う場合
には、その観測データを電波などで送信することにな
る。
【0016】図2はGPSアンテナと遮蔽物との位置関
係の例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面
図である。この例では、北を0度とする方位角で90度
〜105度の範囲で且つ仰角が0度〜70度の範囲に遮
蔽物が存在する。
【0017】図3は各衛星の軌道情報、推定方向(仰
角,方位角)および優先順位に関するテーブルであり、
各衛星の受信点から見た仰角および方位角は、各衛星の
軌道情報、時刻情報および受信点の位置情報から算出す
る。また優先順位データは仰角が+90度に近いものか
ら順に高い優先順位をつけたものである(優先順位=1
が最も優先順位が高い)。仰角が負の値である衛星につ
いては、優先順位データを優先順位の最も低い32に設
定する。但し、後述するように、仰角が+90度に近い
ものであっても、受信点から見て死角となる方向の衛星
については、その優先順位を低く設定する。
【0018】図4は各受信チャンネルに割り当てた衛星
番号と、各受信チャンネルの現在の状態および追尾成否
の状態を表すテーブルである。この例では0〜7の8チ
ャンネル分の受信チャンネルを図1に示した信号処理ゲ
ートアレイ3に設けていて、この8つの受信チャンネル
に対して、優先順位の高い衛星からその衛星番号を割り
当てる。「1分継続」のデータは現在の状態が既に1分
を経過しているか否かを表すデータであり、例えば、
「状態」のデータが“追尾中”で「1分継続」のデータ
が“1”であれば、1分間継続して追尾中であることを
表し、「状態」のデータが“追尾失敗”で「1分継続」
のデータが“1”であれば、1分間継続して追尾に失敗
し続けていることを表す。図4においてチャンネル番号
1のように、もし1分間継続して追尾に失敗した受信チ
ャンネルを検出すれば、そのチャンネルには未だどのチ
ャンネルにも割り当てていない衛星のうち最も優先順位
の高い衛星番号を新たに割り当てる。このようにして追
尾中となる受信チャンネルの数が最も多くなるように、
各チャンネルに対する衛星番号の割り当てを順次動的に
切り替える。
【0019】図5の(A)は受信点から見た視野情報を
表すテーブルであり、この例では仰角方向に0度〜90
度まで5度単位に分割し、方位角方向に0度〜355度
まで5度単位に分割して、受信点から見た各方向からの
信号の追尾の成否に応じたカウント値を記憶する。この
テーブルの各値は初期状態で0であり、1分間継続して
信号の追尾ができた方向(仰角,方位角)のカウント値
を+1し、逆に1分間連続して追尾できなかった方向の
カウント値を−1する。従って受信点から見て視界の開
けた方向のカウント値は、各衛星のサーチおよび追尾に
成功し、追尾状態が継続されることによって、そのカウ
ント値は順次増大し、逆に受信点から見て死角となる方
向に存在する衛星からの信号のサーチを試行しても追尾
に失敗するばかりで、そのカウント値は次第に減少する
ことになる。例えは毎分カウント値を更新し、24時間
でのカウント値をフルカウントとすれば、各方向のカウ
ント値は−1440〜+1440の値を取り得ることに
なる。図5の(A)に示した例では、太枠で囲んだ、方
位角が90〜105度の範囲で且つ仰角が0度〜70度
の範囲および全方位角にわたって仰角が5度以下の範囲
のカウント値はすべて負数であり、受信点から見て死角
となる。その他の範囲は受信点から見て視界の開けた範
囲である。この死角および視界の開けた範囲を平面図で
して表せば、図5の(B)に示すようになる。ここで、
ハッチングを施した範囲が死角、その他の範囲が視界の
開けた範囲である。
【0020】さて、図6は図1に示したCPU5の処理
内容のうち測位および視野検知処理の内容を示すフロー
チャートである。まず各衛星の軌道情報、時刻情報(時
計回路4の計時内容)および受信点の位置情報に基づい
て、受信点から見た各衛星の仰角と方位角を算出し、こ
れらを図3に示したテーブルに書き込む。ここでは各衛
星の軌道情報、時刻情報および受信点の位置情報のすべ
てが既知であるものとしたが、装置の起動直後など、こ
れらのうち何れかが、またはすべてが未知である間は、
受信点から見た各衛星の仰角と方位角は未だ算出されな
い。次に図5に示したテーブルを基に、死角範囲内の衛
星についての優先順位を変更する。すなわち図5に示し
た視野情報を表すテーブルのカウント値が負の値である
範囲内に存在するものとして推定される衛星番号の優先
順位を32として最も低くする。但し装置の起動直後な
ど、図5に示した視野情報を表すテーブルのデータがま
だ定まっていない場合や、図3に示した仰角および方位
角のデータが未知である間はこの優先順位の変更処理は
無効である(未だ行わない)。続いて、図4に示したよ
うに各受信チャンネルに受信すべき衛星の番号を割り当
てる。すなわち図1に示した信号処理ゲートアレイ3の
各受信チャンネルに対し、サーチすべき衛星番号を設定
し、さらに図4に示したように、どの受信チャンネルに
どの衛星番号を割り当てたかを記憶する。この衛星番号
の割り当ては、前述した通り優先順位の高い衛星から順
に割り当てを行う。ただし、装置の起動直後など、優先
順位がまだ確定していない間は、8つの受信チャンネル
に対しランダムに衛星番号を割り当てる。また、すでに
受信チャンネルに衛星番号の割り当てが行われていて、
追尾中であれば、その受信チャンネルに対しては再割り
当てを行わず、1分間継続して追尾に失敗した、すなわ
ち割り当てられた衛星からの信号を捕捉できなかった受
信チャンネルに、未だどのチャンネルにも割り当ててい
ない衛星番号のうち最も優先順位の高い他の衛星番号を
割り当てる。
【0021】その後、図6に示すように、図5の視野情
報を表すテーブルのデータを更新するタイミング(通常
1分毎)になるまで上記の処理を繰り返す。これによっ
て起動直後は幾つかの受信チャンネルで追尾が成功し、
3つまたは4つ以上の測位用信号に基づいて受信点の測
位が行われ、時刻情報も得られ、これらの情報と各衛星
の軌道情報とから各衛星について受信点から見た仰角と
方位角のデータが求められる。更に、図3に示したよう
に各衛星ごとの仰角と方位角から優先順位が決定され
る。
【0022】図6に示したように、視野情報を表すテー
ブルの更新タイミングとなれば、図4に示したテーブル
に求めたデータに基づいて1分間継続追尾できた衛星番
号を抽出し、その衛星番号で図3に示したテーブルを参
照して仰角と方位角を求め、図5に示した該当のカウン
ト値を+1する。また、これとは逆に1分間継続して追
尾に失敗した(捕捉できなかった)衛星番号を図4に示
したテーブルから抽出し、図3に示したテーブルを参照
してその衛星の仰角と方位角を求め、図5に示した該当
のカウント値を−1する。この処理を行うことによって
図5に示した視野情報を表すテーブルを更新する。以上
の処理を繰り返すことによって、受信点から見て視界の
開けた方向の範囲内のカウント値は次第に増大し、逆に
死角となる範囲内のカウント値は次第に減少することに
なる。したがって、各衛星の優先順位は仰角が90度に
近いもの程、常に高く設定されるとは限らず、受信点か
ら見て死角内に入った衛星の優先順位は下がり、受信点
から見て視野の開けた範囲内で、且つ仰角の高い衛星
程、優先順位が高くなり、受信点から見て視野の開けた
範囲内で、且つ仰角の高い衛星から順に各受信チャンネ
ルに衛星番号が割り当てられることになる。
【0023】図7は航法メッセージの抽出に伴う処理内
容を示すフローチャートである。まず受信信号に含まれ
る航法メッセージより各衛星の軌道情報を抽出し編集す
る。すなわち図3に示したように、各衛星番号ごとに、
その軌道情報を更新する。
【0024】図8は衛星捕捉処理の内容を示すフローチ
ャートである。まず各受信チャンネルから相関データを
読み取り、これを基に各受信チャンネルの受信している
信号のキャリア周波数とC/Aコード位相を算出する。
この値に基づいて、同じ衛星からの信号の追尾を継続、
またはサーチを継続するように、各チャンネルに対する
制御データを更新する。そして、追尾中の受信信号から
求めたC/Aコード位相と、航法メッセージから抽出し
た時刻情報とから、現在の正確な時刻情報を得て、時計
回路4の計時内容を修正する。以上の処理を一定周期で
繰り返すことによって、各受信チャンネルにおける衛星
のサーチおよび追尾を継続するとともに、時計回路の計
時内容の修正を行う。
【0025】尚、上述した例では複数の受信チャンネル
を有する受信機について示したが、1チャンネル分の受
信手段のみを備えている受信機の場合は、図3に示した
優先順位に従って、必要な数の衛星について受信を行え
ばよい。例えばGPS時計のように、時刻情報のみを抽
出すれば足りる場合には、優先順位の最も高い衛星を常
に受信するようにし、測位データが必要な場合は、優先
順位の高い衛星から4つの衛星について受信すべき衛星
を順次切り換えて受信すればよい。
【0026】
【発明の効果】請求項1、2、3および5に記載の発明
によれば、何らかの遮蔽物で死角となっている範囲に位
置する測位用衛星からの信号をサーチすることがなくな
り、複数の受信チャンネルを有する場合に各受信チャン
ネルを有効に使用することができ、また受信点から見て
視野内の測位用衛星からの信号のみを選択受信すること
になるため、必要な数の測位用衛星からの信号を短時間
に得ることができる。また、1チャンネル分の受信チャ
ンネルのみを設けていわゆるGPS時計を構成する場合
でも、測位用衛星が死角に入ったときまたは入ろうとし
たときに直ちに衛星の切り換えを行うことになるので、
新たな衛星からの信号の選択受信に速やかに移行するこ
とができ、測位用信号から時刻情報をほとんど途切れる
ことなく抽出できるようになる。
【0027】また、請求項4に記載の発明によれば、受
信点周囲の視野に関する情報が得られ、例えば受信点周
囲に存在する遮蔽物の有無や位置および大きさなどの情
報が得られ、当該測位用信号受信機を遮蔽物として存在
する物体の検知装置または視野検知装置として用いるこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態である測位用信号受信機の構成を示す
ブロック図である。
【図2】GPSアンテナと遮蔽物との位置関係の例を示
す図である。
【図3】衛星情報テーブルの例を示す図である。
【図4】受信チャンネル情報テーブルの例を示す図であ
る。
【図5】視野情報テーブルの例を示す図である。
【図6】測位および視野検知処理の内容を示すフローチ
ャートである。
【図7】航法メッセージの抽出処理の内容を示すフロー
チャートである。
【図8】衛星の捕捉処理の内容を示すフローチャートで
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、請求項1、
2およびに記載の通り、各測位用衛星の軌道情報、現
在時刻および受信点の位置情報を基に、受信点から見た
各測位用衛星の仰角と方位角を求めるとともに、各測位
用衛星からの信号の受信を試行して、受信に失敗した測
位用衛星または受信に成功した測位用衛星の仰角と方位
角の範囲を求める。従って受信に成功した測位用衛星の
仰角と方位角の存在する範囲が、受信点から見て視界の
開けている範囲であり、逆に受信に失敗した測位用衛星
の存在する範囲が、受信点から見て死角となる範囲であ
る。このようにして視界の開けている範囲を求めたのち
は、その範囲に位置する測位用衛星からの信号を優先し
て受信する。この発明は、請求項5に記載の通り、各測
位用衛星の軌道情報、現在時刻および受信点の位置情報
を基に、受信点から見た各測位用衛星の仰角と方位角を
求め、測位用衛星からの信号の受信を成功した当該測位
用衛星の仰角と方位角の値に基づいて、または測位用衛
星からの信号の受信に失敗した当該測位用衛星の仰角と
方位角の値に基づいて、仰角および方位角をそれぞれ複
数の範囲に区分した各区分における受信の成功または失
敗の度数を表す視野情報テーブルを求める。これによ
り、視野情報テーブルの上記度数が、仰角および方位角
の各区分における視界の開け具合を表す値となり、受信
点から見て視界の開けている範囲または死角となる範囲
が求められる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】また、この発明は、請求項3に記載の通
り、各測位用衛星の軌道情報、現在時刻および受信点の
位置情報を基に、受信点から見た各測位用衛星の仰角と
方位角を求め、各測位用衛星からの信号の受信を試行す
るとともに、受信に失敗した測位用衛星の仰角と方位角
の範囲を受信点から見て死角となる範囲として求め、こ
の死角となる範囲に位置する測位用衛星からの信号の受
信を禁止する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】これにより、何らかの遮蔽物で死角となっ
ている範囲に位置する測位用衛星からの信号をサーチす
ることがなくなり、複数の受信チャンネルを有する場合
に各受信チャンネルを有効に使用することができ、また
受信点から見て視野内の測位用衛星からの信号のみを受
信することになるため、必要な数の測位用衛星からの信
号を短時間に得ることができる。また、1チャンネル分
の受信チャンネルのみを設けていわゆるGPS時計を構
成する場合でも、測位用衛星が死角に入ったときまたは
入ろうとしたときに直ちに衛星の切り換えを行うことに
なるので、新たな衛星からの信号の受信に速やかに移行
することができ、測位用信号から時刻情報をほとんど途
切れることなく抽出できるようになる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また、この発明は、請求項4に記載の通
り、各測位用衛星の軌道情報、現在時刻および受信点の
位置情報を基に、受信点から見た各測位用衛星の仰角と
方位角を求め、各測位用衛星からの信号の受信を試行す
るとともに、受信に成功した測位用衛星または受信に失
敗した測位用衛星の仰角と方位角の範囲を受信点から見
て視界の開けている範囲または死角となる範囲として求
め、該視界の開けている範囲または死角となる範囲の情
報を出力する。これにより、受信点周囲の視野に関する
情報が得られ、例えば受信点周囲に存在する遮蔽物の有
無や位置および大きさなどの情報が得られ、当該測位用
信号受信機を遮蔽物として存在する物体の検知装置また
は視野検知装置(視野センサ)として用いることができ
る。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】
【発明の効果】請求項1、2、3およびに記載の発明
によれば、何らかの遮蔽物で死角となっている範囲に位
置する測位用衛星からの信号をサーチすることがなくな
り、複数の受信チャンネルを有する場合に各受信チャン
ネルを有効に使用することができ、また受信点から見て
視野内の測位用衛星からの信号のみを受信することにな
るため、必要な数の測位用衛星からの信号を短時間に得
ることができる。また、1チャンネル分の受信チャンネ
ルのみを設けていわゆるGPS時計を構成する場合で
も、測位用衛星が死角に入ったときまたは入ろうとした
ときに直ちに衛星の切り換えを行うことになるので、新
たな衛星からの信号の受信に速やかに移行することがで
き、測位用信号から時刻情報をほとんど途切れることな
く抽出できるようになる。請求項5に記載の発明によれ
ば、視野情報テーブルの仰角および方位角の各区分にお
ける度数が、その仰角および方位角の各区分における視
界の開け具合を表す値となり、受信点から見て視界の開
けている範囲または死角となる範囲が容易に求められ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各測位用衛星の軌道情報、現在時刻およ
    び受信点の位置情報を基に、受信点から見た各測位用衛
    星の仰角と方位角を求める手段と、 各測位用衛星からの信号の選択受信に成功した測位用衛
    星の仰角と方位角の範囲を、受信点から見て視界の開け
    ている範囲として求める手段と、 当該視界の開けている範囲に位置する測位用衛星からの
    信号を優先して選択受信する手段とからなる測位用信号
    受信機。
  2. 【請求項2】 各測位用衛星の軌道情報、現在時刻およ
    び受信点の位置情報を基に、受信点から見た各測位用衛
    星の仰角と方位角を求める手段と、 各測位用衛星からの信号の選択受信に失敗した測位用衛
    星の仰角と方位角の範囲を受信点から見て死角となる範
    囲として求める手段と、 当該死角となる範囲以外の範囲に位置する測位用衛星か
    らの信号を優先して選択受信する手段とからなる測位用
    信号受信機。
  3. 【請求項3】 各測位用衛星の軌道情報、現在時刻およ
    び受信点の位置情報を基に、受信点から見た各測位用衛
    星の仰角と方位角を求める手段と、 各測位用衛星からの信号の選択受信に失敗した測位用衛
    星の仰角と方位角の範囲を受信点から見て死角となる範
    囲として求める手段と、 当該死角となる範囲に位置する測位用衛星からの信号の
    選択受信を禁止する手段とからなる測位用信号受信機。
  4. 【請求項4】 各測位用衛星の軌道情報、現在時刻およ
    び受信点の位置情報を基に、受信点から見た各測位用衛
    星の仰角と方位角を求める手段と、 各測位用衛星からの信号の選択受信に成功した測位用衛
    星または選択受信に失敗した測位用衛星の仰角と方位角
    の範囲を受信点から見て視界の開けている範囲または死
    角となる範囲として求め、該視界の開けている範囲また
    は死角となる範囲の情報を出力する手段とを設けたこと
    を特徴とする測位用信号受信機。
  5. 【請求項5】 各測位用衛星の軌道情報、現在時刻およ
    び受信点の位置情報を基に、受信点から見た各測位用衛
    星の仰角と方位角を求めるとともに、各測位用衛星から
    の信号の選択受信に成功した測位用衛星または選択受信
    に失敗した測位用衛星の仰角と方位角の範囲を求め、こ
    の仰角と方位角の範囲に基づいて、受信点から見て視界
    の開けている範囲に位置する測位用衛星からの信号を優
    先して選択受信することを特徴とする測位用信号受信方
    法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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