JPH09296866A - 金属製ガスケット - Google Patents
金属製ガスケットInfo
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- JPH09296866A JPH09296866A JP13060896A JP13060896A JPH09296866A JP H09296866 A JPH09296866 A JP H09296866A JP 13060896 A JP13060896 A JP 13060896A JP 13060896 A JP13060896 A JP 13060896A JP H09296866 A JPH09296866 A JP H09296866A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属製ガスケットにおいて、ビード基板のビ
ードによる他部材への圧痕の発生を防止し、長期の安定
したシール性を確保する。 【解決手段】 この金属製ガスケットは、ビード基板1
に孔7に沿ってビード3を形成し、副板2に孔7の縁部
に沿って折返し部4を形成する。ビード3の凸面9を副
板2の平らな面8に当接させ、副板2に接する部材に対
してビード3による圧痕や損傷の発生を防止し、当接領
域の面圧を調整する。折返し部4は、ビード基板1に使
用時の圧縮状態で互いに重なり合うことがないように形
成し、折返し部4がビード3の全圧縮を防止するストッ
パ機能とビード3への燃焼ガスの侵入を防止するシール
機能とを発揮させ、耐久性を向上させる。
ードによる他部材への圧痕の発生を防止し、長期の安定
したシール性を確保する。 【解決手段】 この金属製ガスケットは、ビード基板1
に孔7に沿ってビード3を形成し、副板2に孔7の縁部
に沿って折返し部4を形成する。ビード3の凸面9を副
板2の平らな面8に当接させ、副板2に接する部材に対
してビード3による圧痕や損傷の発生を防止し、当接領
域の面圧を調整する。折返し部4は、ビード基板1に使
用時の圧縮状態で互いに重なり合うことがないように形
成し、折返し部4がビード3の全圧縮を防止するストッ
パ機能とビード3への燃焼ガスの侵入を防止するシール
機能とを発揮させ、耐久性を向上させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多気筒エンジン
における部品の対向面間に介在され、部品間をシールす
る金属製ガスケットに関する。
における部品の対向面間に介在され、部品間をシールす
る金属製ガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンにおけるシリンダヘッド
とシリンダブロックとの間の対向面間をシールするため
に金属材料から製作した金属製ガスケットが使用されて
いる。最近のエンジンは、高出力化と共に軽量化が求め
られ、その一環として、シリンダヘッドやシリンダブロ
ックを従来の比重の大きい鋼、鋳物に代えて比重の小さ
いアルミニウム合金で製作する傾向にある。アルミニウ
ム合金製のシリンダヘッドとシリンダブロックとのよう
なエンジンの構造部材が軽量である反面、剛性が低いた
めにエンジン運転時に両者の間に相対変位が大きくなる
傾向にある。そこで、両構造部材の対向取付面間をシー
ルするため、種々の金属製ガスケットが組み込まれてい
る。金属製ガスケットは、シリンダボア即ち燃焼室、
水、油等の通路に対応する貫通孔の周囲近傍にビードを
形成し、ボルト等によりシリンダヘッドとシリンダブロ
ックとを締め付けて固定するときに、対向面に対してビ
ードが弾性的な環状接触部を形成して対向面間をシール
するものである。
とシリンダブロックとの間の対向面間をシールするため
に金属材料から製作した金属製ガスケットが使用されて
いる。最近のエンジンは、高出力化と共に軽量化が求め
られ、その一環として、シリンダヘッドやシリンダブロ
ックを従来の比重の大きい鋼、鋳物に代えて比重の小さ
いアルミニウム合金で製作する傾向にある。アルミニウ
ム合金製のシリンダヘッドとシリンダブロックとのよう
なエンジンの構造部材が軽量である反面、剛性が低いた
めにエンジン運転時に両者の間に相対変位が大きくなる
傾向にある。そこで、両構造部材の対向取付面間をシー
ルするため、種々の金属製ガスケットが組み込まれてい
る。金属製ガスケットは、シリンダボア即ち燃焼室、
水、油等の通路に対応する貫通孔の周囲近傍にビードを
形成し、ボルト等によりシリンダヘッドとシリンダブロ
ックとを締め付けて固定するときに、対向面に対してビ
ードが弾性的な環状接触部を形成して対向面間をシール
するものである。
【0003】更に、シリンダヘッドガスケットの場合に
は、エンジンの燃焼サイクルの間にシリンダヘッドとシ
リンダブロックとの間隔が増減を繰り返し、金属製ガス
ケットにも繰り返し応力即ちメカニカルストレスやサー
マルストレスが作用する。エンジンの負荷変動応力は、
シリンダブロックやシリンダヘッドの剛性の最も低い部
位に大きな値として発生し、その結果、ビードにへたり
が生じたり、亀裂が発生してシール性能を劣化させると
いう不具合が生じる。
は、エンジンの燃焼サイクルの間にシリンダヘッドとシ
リンダブロックとの間隔が増減を繰り返し、金属製ガス
ケットにも繰り返し応力即ちメカニカルストレスやサー
マルストレスが作用する。エンジンの負荷変動応力は、
シリンダブロックやシリンダヘッドの剛性の最も低い部
位に大きな値として発生し、その結果、ビードにへたり
が生じたり、亀裂が発生してシール性能を劣化させると
いう不具合が生じる。
【0004】従来、図8に示すような金属製ガスケット
が知られている。該金属製ガスケットは、並列する孔3
4のそれぞれの周縁に沿いビード33を形成した弾性金
属板から成るビード基板31に、孔側端縁を折り返した
グロメット部32を備えた副板30を積層されている。
ビード基板31の板厚は副板30の板厚よりも薄く形成
されている。副板30のグロメット部32がビード基板
31の端縁に重複しないように補償部35が形成されて
いる。また、ビード基板31の孔周縁部37は、副板3
0のグロメット部32の中へ挿入された状態に積層され
ている。言い換えれば、副板30のグロメット部32に
は、ビード基板31の孔周縁部37が抱持された状態に
構成されている。
が知られている。該金属製ガスケットは、並列する孔3
4のそれぞれの周縁に沿いビード33を形成した弾性金
属板から成るビード基板31に、孔側端縁を折り返した
グロメット部32を備えた副板30を積層されている。
ビード基板31の板厚は副板30の板厚よりも薄く形成
されている。副板30のグロメット部32がビード基板
31の端縁に重複しないように補償部35が形成されて
いる。また、ビード基板31の孔周縁部37は、副板3
0のグロメット部32の中へ挿入された状態に積層され
ている。言い換えれば、副板30のグロメット部32に
は、ビード基板31の孔周縁部37が抱持された状態に
構成されている。
【0005】また、実開平4−56974号公報には、
金属製ガスケットが開示されている。該金属製ガスケッ
トは、図9に示すように、並列する孔44のそれぞれの
周縁に沿いビード43を形成した弾性金属板から成るビ
ード基板41に、孔側端縁を折り返した折返し部42を
備えた副板40を積層されている。ビード基板41の板
厚は副板40の板厚よりも薄く形成されている。副板4
0の折返し部42がビード基板41の端縁に重複しない
ように補償部45が形成されている。ビード基板41の
端面47と、副板40の折返し部42の端面46との間
には、間隙48が形成されている。
金属製ガスケットが開示されている。該金属製ガスケッ
トは、図9に示すように、並列する孔44のそれぞれの
周縁に沿いビード43を形成した弾性金属板から成るビ
ード基板41に、孔側端縁を折り返した折返し部42を
備えた副板40を積層されている。ビード基板41の板
厚は副板40の板厚よりも薄く形成されている。副板4
0の折返し部42がビード基板41の端縁に重複しない
ように補償部45が形成されている。ビード基板41の
端面47と、副板40の折返し部42の端面46との間
には、間隙48が形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示す金属製ガスケットでは、面圧がグロメット部32に
集中して傾斜状態になり易く、平均的な面圧状態を確保
することが困難になり、良好なシール状態を維持できな
いという問題がある。即ち、金属製ガスケットでは、燃
焼室孔の回りに面圧を少し集中させ、水孔や油孔の回り
に必要な面圧を確保する平均的な面圧状態を確保するこ
とが望ましいが、上記金属製ガスケットでは面圧がグロ
メット部32に集中し過ぎて水孔や油孔の回りに必要な
面圧を確保できなくなる現象が発生する。また、金属製
ガスケットがシリンダヘッドとシリンダブロックとの間
に締結された時に、ビード基板31の伸び力が副板30
のグロメット部32の折り曲げ部36に負荷され、グロ
メット部32の折り曲げ部36にクラックや折損が発生
するという問題がある。更に、ビード33の凸面39が
シリンダヘッド又はシリンダブロックに直接当接する状
態となり、ビード33の凸面39が当接した領域のみが
線状の高い面圧となって発生し、そのため、ビード33
の凸面39が当接したシリンダブロック又はシリンダヘ
ッドの取付面に圧痕や破損が発生するのみでなく、シー
ル性能を劣化させるという問題が発生する。
示す金属製ガスケットでは、面圧がグロメット部32に
集中して傾斜状態になり易く、平均的な面圧状態を確保
することが困難になり、良好なシール状態を維持できな
いという問題がある。即ち、金属製ガスケットでは、燃
焼室孔の回りに面圧を少し集中させ、水孔や油孔の回り
に必要な面圧を確保する平均的な面圧状態を確保するこ
とが望ましいが、上記金属製ガスケットでは面圧がグロ
メット部32に集中し過ぎて水孔や油孔の回りに必要な
面圧を確保できなくなる現象が発生する。また、金属製
ガスケットがシリンダヘッドとシリンダブロックとの間
に締結された時に、ビード基板31の伸び力が副板30
のグロメット部32の折り曲げ部36に負荷され、グロ
メット部32の折り曲げ部36にクラックや折損が発生
するという問題がある。更に、ビード33の凸面39が
シリンダヘッド又はシリンダブロックに直接当接する状
態となり、ビード33の凸面39が当接した領域のみが
線状の高い面圧となって発生し、そのため、ビード33
の凸面39が当接したシリンダブロック又はシリンダヘ
ッドの取付面に圧痕や破損が発生するのみでなく、シー
ル性能を劣化させるという問題が発生する。
【0007】また、図9に示す金属製ガスケットは、副
板40の折返し部42がビード基板41の孔縁部を抱持
していないので、折返し部42にクラックや折損が発生
することはないが、ビード基板41のビード43が副板
40に当接しない状態に配置され、ビード43の凸面4
9が外側に突出しているので、図8に示す金属製ガスケ
ットと同様に、金属製ガスケットをシリンダブロックと
シリンダヘッドとの間に介在させて締結すると、ビード
43の凸面49が当接したシリンダブロック又はシリン
ダヘッドの取付面に圧痕や凹みが発生するのみでなく、
シール性能を劣化させるという問題が発生する。しか
も、副板40側に接するシリンダブロック又はシリンダ
ヘッド側では、ビード基板41のビード43で発生する
面圧は二箇所に分散するため、分散し過ぎて面圧は発生
し難いという問題がある。
板40の折返し部42がビード基板41の孔縁部を抱持
していないので、折返し部42にクラックや折損が発生
することはないが、ビード基板41のビード43が副板
40に当接しない状態に配置され、ビード43の凸面4
9が外側に突出しているので、図8に示す金属製ガスケ
ットと同様に、金属製ガスケットをシリンダブロックと
シリンダヘッドとの間に介在させて締結すると、ビード
43の凸面49が当接したシリンダブロック又はシリン
ダヘッドの取付面に圧痕や凹みが発生するのみでなく、
シール性能を劣化させるという問題が発生する。しか
も、副板40側に接するシリンダブロック又はシリンダ
ヘッド側では、ビード基板41のビード43で発生する
面圧は二箇所に分散するため、分散し過ぎて面圧は発生
し難いという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、孔に
沿ってビードを備えた弾性金属板から成るビード基板と
副板との積層構造から構成され、ビード基板にビードを
形成し、副板に折返し部を形成し、特に、ビードの凸面
を副板に当接させることによってシリンダヘッド及びシ
リンダブロックに対する面圧のバランスを取って理想的
な面圧分布を形成すると共に、ビードの凸面を副板に当
接させてシリンダヘッドやシリンダブロックに当接させ
ないことによって、シリンダヘッドやシリンダブロック
に対するビードによる凹部等の圧痕や破損の発生を防止
し、安定したシール性を確保し、更に、ビードを副板に
当接させることによってビード基板のビードによって発
生する面圧を緩やかで適正な分布にし、安定した面圧を
確保し、シール性を向上させた金属製ガスケットを提供
することである。
沿ってビードを備えた弾性金属板から成るビード基板と
副板との積層構造から構成され、ビード基板にビードを
形成し、副板に折返し部を形成し、特に、ビードの凸面
を副板に当接させることによってシリンダヘッド及びシ
リンダブロックに対する面圧のバランスを取って理想的
な面圧分布を形成すると共に、ビードの凸面を副板に当
接させてシリンダヘッドやシリンダブロックに当接させ
ないことによって、シリンダヘッドやシリンダブロック
に対するビードによる凹部等の圧痕や破損の発生を防止
し、安定したシール性を確保し、更に、ビードを副板に
当接させることによってビード基板のビードによって発
生する面圧を緩やかで適正な分布にし、安定した面圧を
確保し、シール性を向上させた金属製ガスケットを提供
することである。
【0009】この発明は、並列する孔に沿ってビードを
それぞれ形成した弾性金属板から成るビード基板、及び
前記ビード基板に積層され且つ並列する孔に沿って孔端
縁を折返した折返し部をそれぞれ形成した副板を具備
し、前記ビード基板の前記ビードの凸面が前記副板に当
接し、前記副板の前記折返し部が前記ビード基板側に折
り返され、前記副板の板厚が前記ビード基板の板厚と前
記ビードの高さとの合計サイズよりも小さく形成され、
前記折返し部と前記ビード基板とが圧縮状態で重複する
ことなく、前記折返し部の端面と前記ビード基板の前記
孔の端面との間に間隙が形成されている金属製ガスケッ
トに関する。
それぞれ形成した弾性金属板から成るビード基板、及び
前記ビード基板に積層され且つ並列する孔に沿って孔端
縁を折返した折返し部をそれぞれ形成した副板を具備
し、前記ビード基板の前記ビードの凸面が前記副板に当
接し、前記副板の前記折返し部が前記ビード基板側に折
り返され、前記副板の板厚が前記ビード基板の板厚と前
記ビードの高さとの合計サイズよりも小さく形成され、
前記折返し部と前記ビード基板とが圧縮状態で重複する
ことなく、前記折返し部の端面と前記ビード基板の前記
孔の端面との間に間隙が形成されている金属製ガスケッ
トに関する。
【0010】また、前記ビード基板の板厚は前記副板の
板厚よりも小さく形成されている。特に、前記副板の板
厚をt1 とし、前記ビード基板の板厚をt2 とすると、
t1/t2 は1.3〜1.5の範囲内であることが好ま
しい。
板厚よりも小さく形成されている。特に、前記副板の板
厚をt1 とし、前記ビード基板の板厚をt2 とすると、
t1/t2 は1.3〜1.5の範囲内であることが好ま
しい。
【0011】また、この金属製ガスケットでは、前記ビ
ード基板の前記ビードは隣接する前記孔の領域で会合し
ている。
ード基板の前記ビードは隣接する前記孔の領域で会合し
ている。
【0012】また、前記ビード基板の前記ビードの凸面
で発生する面圧を前記副板を介して前記副板に接触する
シリンダヘッド、シリンダブロック等の部材に付与する
ものである。
で発生する面圧を前記副板を介して前記副板に接触する
シリンダヘッド、シリンダブロック等の部材に付与する
ものである。
【0013】また、この金属製ガスケットは、前記副板
をシリンダヘッド側に配置し、前記ビード基板をシリン
ダブロック側に配置したものである。従って、この金属
製ガスケットは、高温度になるシリンダヘッド側に前記
ビード基板の前記ビードによる理想的な面圧分布状態を
形成でき、安定したシール性を確保できる。
をシリンダヘッド側に配置し、前記ビード基板をシリン
ダブロック側に配置したものである。従って、この金属
製ガスケットは、高温度になるシリンダヘッド側に前記
ビード基板の前記ビードによる理想的な面圧分布状態を
形成でき、安定したシール性を確保できる。
【0014】この金属製ガスケットは、上記のように、
副板の折返し部の端面とビード基板の孔の端面との間に
間隙を形成して、前記ビード基板の前記ビードの圧縮時
に、前記ビードの端面と副板の折返し部の端面とが重複
して干渉することがないように設定でき、前記ビードの
ばね特性を良好に維持でき、シール効果を向上できる。
また、前記ビード基板の前記ビードの凸面を前記副板に
当接させることによって、前記副板と前記ビード基板の
前記ビードとが当接した領域で前記ビードによる面圧を
前記副板を介して発生させ、前記領域で面圧をなだらか
に発生させ、前記副板の前記折返し部即ちグロメット部
に面圧が集中することを避けることができ、理想的な安
定した面圧分布状態を確保することができる。特に、前
記ビード基板の前記ビードの凸面を前記副板に当接させ
たので、前記副板に接触するシリンダヘッド又はシリン
ダブロックの取付面に前記ビードの凸面による圧痕や損
傷を発生させることがなく、前記ビードによって発生す
る面圧を前記副板を介して安定した面圧としてシリンダ
ヘッドやシリンダブロックに与え、良好な面圧バランス
を確保でき、シール性を向上させることができる。
副板の折返し部の端面とビード基板の孔の端面との間に
間隙を形成して、前記ビード基板の前記ビードの圧縮時
に、前記ビードの端面と副板の折返し部の端面とが重複
して干渉することがないように設定でき、前記ビードの
ばね特性を良好に維持でき、シール効果を向上できる。
また、前記ビード基板の前記ビードの凸面を前記副板に
当接させることによって、前記副板と前記ビード基板の
前記ビードとが当接した領域で前記ビードによる面圧を
前記副板を介して発生させ、前記領域で面圧をなだらか
に発生させ、前記副板の前記折返し部即ちグロメット部
に面圧が集中することを避けることができ、理想的な安
定した面圧分布状態を確保することができる。特に、前
記ビード基板の前記ビードの凸面を前記副板に当接させ
たので、前記副板に接触するシリンダヘッド又はシリン
ダブロックの取付面に前記ビードの凸面による圧痕や損
傷を発生させることがなく、前記ビードによって発生す
る面圧を前記副板を介して安定した面圧としてシリンダ
ヘッドやシリンダブロックに与え、良好な面圧バランス
を確保でき、シール性を向上させることができる。
【0015】また、前記副板に形成した前記折返し部
は、前記ビード基板の前記ビードに対向するストッパ機
能を果たし、前記ビードの全圧縮を防止し、前記ビード
を保護して前記ビードのへたりや亀裂の発生を防止する
ことができ、前記ビードによるシール性能を確実に維持
できる。更に、前記副板に形成した前記折返し部は、前
記ビードに対するシール機能を果たし、前記ビードによ
る面圧を確保でき、前記ビードのガスによる腐食等を防
止し、前記ビードの機能を常に適正に発揮させ、長期使
用しても良好な面圧を確保でき、耐久性を向上させるこ
とができる。
は、前記ビード基板の前記ビードに対向するストッパ機
能を果たし、前記ビードの全圧縮を防止し、前記ビード
を保護して前記ビードのへたりや亀裂の発生を防止する
ことができ、前記ビードによるシール性能を確実に維持
できる。更に、前記副板に形成した前記折返し部は、前
記ビードに対するシール機能を果たし、前記ビードによ
る面圧を確保でき、前記ビードのガスによる腐食等を防
止し、前記ビードの機能を常に適正に発揮させ、長期使
用しても良好な面圧を確保でき、耐久性を向上させるこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明による金属製ガス
ケットの実施例について説明する。この金属製ガスケッ
トは、図示していないが、シリンダヘッドとシリンダブ
ロックとの間に挟持されて対向面間をシールするヘッド
ガスケットに適用して好ましいものである。この金属製
ガスケットは、シリンダブロックに形成されたシリンダ
ボアに対応して並列に燃焼室孔即ち孔が形成されてい
る。この金属製ガスケットは、4気筒や6気筒のような
多気筒エンジンに適用できるように、孔が複数個を並列
して形成されている。
ケットの実施例について説明する。この金属製ガスケッ
トは、図示していないが、シリンダヘッドとシリンダブ
ロックとの間に挟持されて対向面間をシールするヘッド
ガスケットに適用して好ましいものである。この金属製
ガスケットは、シリンダブロックに形成されたシリンダ
ボアに対応して並列に燃焼室孔即ち孔が形成されてい
る。この金属製ガスケットは、4気筒や6気筒のような
多気筒エンジンに適用できるように、孔が複数個を並列
して形成されている。
【0017】図1〜図7を参照して、この発明による金
属製ガスケットについて説明する。図1はこの発明によ
る金属製ガスケットの一実施例を示す部分平面図、図2
は図1の符号Aにおける拡大平面図、図3は図1の線B
−Bにおける拡大断面図、図4は図1の線C−Cにおけ
る拡大断面図、図5は図1の線D−Dにおける拡大断面
図、図6は図1の線E−Eにおける拡大断面図、及び図
7は図1の線F−Fにおける拡大断面図である。
属製ガスケットについて説明する。図1はこの発明によ
る金属製ガスケットの一実施例を示す部分平面図、図2
は図1の符号Aにおける拡大平面図、図3は図1の線B
−Bにおける拡大断面図、図4は図1の線C−Cにおけ
る拡大断面図、図5は図1の線D−Dにおける拡大断面
図、図6は図1の線E−Eにおける拡大断面図、及び図
7は図1の線F−Fにおける拡大断面図である。
【0018】この金属製ガスケットは、多気筒エンジン
の並列して形成された燃焼室に対応した燃焼室孔即ち孔
7が形成されている弾性金属板から成るビード基板1と
ビード基板1に積層された副板2から構成されている。
ビード基板1及び副板2には、孔7の周囲にボルト孔1
2、水孔13、オイル孔14、ノック孔15等がそれぞ
れ複数形成されている。ビード基板1には、ビード基板
1に形成された孔7に沿って孔7と略同心に且つ環状に
取り巻く孔7に沿った断面凸形のビード3が形成されて
いる。副板2には、並列する孔7に沿って孔端縁を折返
した折返し部4が形成されている。
の並列して形成された燃焼室に対応した燃焼室孔即ち孔
7が形成されている弾性金属板から成るビード基板1と
ビード基板1に積層された副板2から構成されている。
ビード基板1及び副板2には、孔7の周囲にボルト孔1
2、水孔13、オイル孔14、ノック孔15等がそれぞ
れ複数形成されている。ビード基板1には、ビード基板
1に形成された孔7に沿って孔7と略同心に且つ環状に
取り巻く孔7に沿った断面凸形のビード3が形成されて
いる。副板2には、並列する孔7に沿って孔端縁を折返
した折返し部4が形成されている。
【0019】この金属製ガスケットにおいて、特に、ビ
ード基板1はビード3の凸面9が副板2の平らな面8に
当接するように配置され、副板2の折返し部4はビード
基板1側に折り返され、折返し部4によってビード3に
対する補償部10が形成されている。ビード基板1に形
成されたビード3は、隣接する孔7間の領域で隣接する
ビード3が互いに会合して一条の会合ビード11に形成
されている。従って、ビード基板1のビード3と副板2
の折返し部4によって発生する面圧は、隣接する孔7領
域では両側の折返し部4と中央のビード3とによる面圧
が発生し、また、隣接する孔7領域以外では内側の折返
し部4と外側のビード3とによる面圧が発生し、極めて
良好な面圧バランスを確保できる。従って、ビード基板
1のビード3は、シリンダボアや燃焼室内のガスに対し
て副板2の折返し部4で構成される補償部10によって
保護されることになる。また、ビード基板1のビード3
の凸面9で発生する面圧を、副板2を介して副板2に接
触するシリンダヘッド、シリンダブロック等の部材に付
与している。この金属製ガスケットは、各部材の材質
(アルミニウム合金製シリンダヘッドとFC鋳鉄製シリ
ンダブロック)や面圧を考慮した場合には、副板2をシ
リンダヘッド側に配置し、ビード基板1をシリンダブロ
ック側に配置することが好ましい。
ード基板1はビード3の凸面9が副板2の平らな面8に
当接するように配置され、副板2の折返し部4はビード
基板1側に折り返され、折返し部4によってビード3に
対する補償部10が形成されている。ビード基板1に形
成されたビード3は、隣接する孔7間の領域で隣接する
ビード3が互いに会合して一条の会合ビード11に形成
されている。従って、ビード基板1のビード3と副板2
の折返し部4によって発生する面圧は、隣接する孔7領
域では両側の折返し部4と中央のビード3とによる面圧
が発生し、また、隣接する孔7領域以外では内側の折返
し部4と外側のビード3とによる面圧が発生し、極めて
良好な面圧バランスを確保できる。従って、ビード基板
1のビード3は、シリンダボアや燃焼室内のガスに対し
て副板2の折返し部4で構成される補償部10によって
保護されることになる。また、ビード基板1のビード3
の凸面9で発生する面圧を、副板2を介して副板2に接
触するシリンダヘッド、シリンダブロック等の部材に付
与している。この金属製ガスケットは、各部材の材質
(アルミニウム合金製シリンダヘッドとFC鋳鉄製シリ
ンダブロック)や面圧を考慮した場合には、副板2をシ
リンダヘッド側に配置し、ビード基板1をシリンダブロ
ック側に配置することが好ましい。
【0020】エンジンについて、例えば、シリンダヘッ
ドをアルミニウム合金で作製し、シリンダブロックを鋳
鉄で作製したもの、或いは、シリンダヘッド及びシリン
ダブロックをアルミニウム合金で作製したものが存在す
るが、アルミニウム材料の表面に集中面圧が付与される
と、アルミニウム材料が硬さが低いことから、圧痕や破
損が発生し易く、該表面に圧痕等が形成されると、長期
使用時にシール性が低下することになる。そこで、シリ
ンダヘッドをアルミニウム合金で作製し、シリンダブロ
ックをFC鋳鉄で作製したものでは、シリンダヘッド側
に副板2を配置し、シリンダブロック側にビード基板1
を配置するように、金属製ガスケットを組み込むことが
好ましい。
ドをアルミニウム合金で作製し、シリンダブロックを鋳
鉄で作製したもの、或いは、シリンダヘッド及びシリン
ダブロックをアルミニウム合金で作製したものが存在す
るが、アルミニウム材料の表面に集中面圧が付与される
と、アルミニウム材料が硬さが低いことから、圧痕や破
損が発生し易く、該表面に圧痕等が形成されると、長期
使用時にシール性が低下することになる。そこで、シリ
ンダヘッドをアルミニウム合金で作製し、シリンダブロ
ックをFC鋳鉄で作製したものでは、シリンダヘッド側
に副板2を配置し、シリンダブロック側にビード基板1
を配置するように、金属製ガスケットを組み込むことが
好ましい。
【0021】また、この金属製ガスケットでは、例え
ば、ビード基板1はSUS301で作製され、また、副
板2はSUS304で作製されている。ビード基板1及
び副板2を形成する金属板の表面には、耐熱性及び耐油
性の非金属層を、例えば、10〜50μm程度の厚さに
コーティングし、シリンダヘッド及びシリンダブロック
に対して金属対金属の接触状態を回避し、金属製ガスケ
ットの耐腐食性、耐久性及び強度を確保したものであ
る。例えば、ビード基板1の両面に対して耐熱性や耐油
性を有するフッ素ゴムをコーティングし、更にフッ素ゴ
ム上にアクリルシリコーン系樹脂をコーティングしたも
のである。ビード基板1及び副板2の表面にコーティン
グした非金属層は、ビード基板1及び副板2の機械加工
時に凹凸が存在していても、該凹凸をカバーして充分な
シール機能を果たすことができる。
ば、ビード基板1はSUS301で作製され、また、副
板2はSUS304で作製されている。ビード基板1及
び副板2を形成する金属板の表面には、耐熱性及び耐油
性の非金属層を、例えば、10〜50μm程度の厚さに
コーティングし、シリンダヘッド及びシリンダブロック
に対して金属対金属の接触状態を回避し、金属製ガスケ
ットの耐腐食性、耐久性及び強度を確保したものであ
る。例えば、ビード基板1の両面に対して耐熱性や耐油
性を有するフッ素ゴムをコーティングし、更にフッ素ゴ
ム上にアクリルシリコーン系樹脂をコーティングしたも
のである。ビード基板1及び副板2の表面にコーティン
グした非金属層は、ビード基板1及び副板2の機械加工
時に凹凸が存在していても、該凹凸をカバーして充分な
シール機能を果たすことができる。
【0022】この金属製ガスケットは、上記の構成によ
って、ビード基板1のビード3と、副板2の折返し部4
の二箇所で二重のシールラインが構成され、極めて強力
なシール構造が構成される。この金属製ガスケットは、
ビード基板1が薄い弾性金属板、例えば、0.2〜0.
3mm程度の弾性金属板で構成し、また、副板2をビー
ド基板1より厚い金属板、例えば、0.3〜0.4mm
程度の弾性金属板で構成されている。また、ビード基板
1のビード3の幅T、言い換えると、ビード3の内側ボ
ーダ16と外側ボーダ17との間の幅Tは、2.5±
0.5mm程度に形成されている。金属製ガスケット
は、使用時の押圧状態では、シリンダヘッドとシリンダ
ブロックとの間で締め付けた時に、折返し部4は当接面
間でビード3に対してシール機能とストッパ機能を果た
すことができる。
って、ビード基板1のビード3と、副板2の折返し部4
の二箇所で二重のシールラインが構成され、極めて強力
なシール構造が構成される。この金属製ガスケットは、
ビード基板1が薄い弾性金属板、例えば、0.2〜0.
3mm程度の弾性金属板で構成し、また、副板2をビー
ド基板1より厚い金属板、例えば、0.3〜0.4mm
程度の弾性金属板で構成されている。また、ビード基板
1のビード3の幅T、言い換えると、ビード3の内側ボ
ーダ16と外側ボーダ17との間の幅Tは、2.5±
0.5mm程度に形成されている。金属製ガスケット
は、使用時の押圧状態では、シリンダヘッドとシリンダ
ブロックとの間で締め付けた時に、折返し部4は当接面
間でビード3に対してシール機能とストッパ機能を果た
すことができる。
【0023】この金属製ガスケットでは、副板2の板厚
t1 は、ビード基板1の板厚t2 とビード3の高さt3
との合計サイズ(t2 +t3 )よりも小さく形成されて
いる〔(t1 <(t2 +t3 )〕。また、折返し部4と
ビード基板1とが重複することなく、折返し部4の端面
6とビード基板1の孔7側の端面5との間に間隙Sが形
成されている。更に、ビード基板1の板厚t2 は、副板
2の板厚t1 よりも小さく形成されている。特に、副板
の板厚をt1 とビード基板1の板厚をt2 との比t1 /
t2 は1.2〜1.6、好ましくは、1.3〜1.5の
範囲内に設定されている。副板2の板厚t1 とビード基
板1の板厚t2 との差(t1 −t2 )は、0.1mm程
度が好ましい。例えば、ビード基板1の板厚として0.
20mmのものを使用し、副板2の板厚として0.30
mmのものを使用すると、比t1/t2 は1.5とな
る。ビード基板1の板厚として0.25mmのものを使
用し、副板2の板厚として0.35mmのものを使用す
ると、比t1 /t2 は1.4となる。ビード基板1の板
厚として0.30mmのものを使用し、副板2の板厚と
して0.40mmのものを使用すると、比t1 /t2 は
1.3となる。また、ビード基板1のビード3の高さ
は、例えば、0.20±0.5mm程度に形成されてい
る。
t1 は、ビード基板1の板厚t2 とビード3の高さt3
との合計サイズ(t2 +t3 )よりも小さく形成されて
いる〔(t1 <(t2 +t3 )〕。また、折返し部4と
ビード基板1とが重複することなく、折返し部4の端面
6とビード基板1の孔7側の端面5との間に間隙Sが形
成されている。更に、ビード基板1の板厚t2 は、副板
2の板厚t1 よりも小さく形成されている。特に、副板
の板厚をt1 とビード基板1の板厚をt2 との比t1 /
t2 は1.2〜1.6、好ましくは、1.3〜1.5の
範囲内に設定されている。副板2の板厚t1 とビード基
板1の板厚t2 との差(t1 −t2 )は、0.1mm程
度が好ましい。例えば、ビード基板1の板厚として0.
20mmのものを使用し、副板2の板厚として0.30
mmのものを使用すると、比t1/t2 は1.5とな
る。ビード基板1の板厚として0.25mmのものを使
用し、副板2の板厚として0.35mmのものを使用す
ると、比t1 /t2 は1.4となる。ビード基板1の板
厚として0.30mmのものを使用し、副板2の板厚と
して0.40mmのものを使用すると、比t1 /t2 は
1.3となる。また、ビード基板1のビード3の高さ
は、例えば、0.20±0.5mm程度に形成されてい
る。
【0024】また、この金属製ガスケットでは、ビード
基板1の板厚は、例えば、0.2〜0.3mmの範囲内
で互いに同一厚さに形成することができるが、場合によ
っては、シリンダブロック側とシリンダヘッド側の位置
関係を考慮してビード基板1の板厚を互いに変えること
もできる。ビード基板1の板厚の変更、及び折返し部4
の高さの変更によって、組合せや設計の自由度が高くな
る。更に、ビード基板1に形成するビード3の高さをボ
ア間即ち孔7間の会合ビード11の領域で高く、その他
の領域で低く形成することもできる。この金属製ガスケ
ットは、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間で締
め付けた時に、シリンダヘッドの剛性に適合するよう
に、ビード3及び折返し部4で発生する面圧を高さや板
厚を変更することによって適正な面圧にコントロールす
ることができる。
基板1の板厚は、例えば、0.2〜0.3mmの範囲内
で互いに同一厚さに形成することができるが、場合によ
っては、シリンダブロック側とシリンダヘッド側の位置
関係を考慮してビード基板1の板厚を互いに変えること
もできる。ビード基板1の板厚の変更、及び折返し部4
の高さの変更によって、組合せや設計の自由度が高くな
る。更に、ビード基板1に形成するビード3の高さをボ
ア間即ち孔7間の会合ビード11の領域で高く、その他
の領域で低く形成することもできる。この金属製ガスケ
ットは、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間で締
め付けた時に、シリンダヘッドの剛性に適合するよう
に、ビード3及び折返し部4で発生する面圧を高さや板
厚を変更することによって適正な面圧にコントロールす
ることができる。
【0025】
【発明の効果】この発明による金属製ガスケットは、上
記のように構成したので、シリンダヘッドやシリンダブ
ロックに対してビード基板のビードによって発生する面
圧を副板を介して付与させ、安定した面圧を確保するこ
とができる。副板に形成した前記折返し部は、前記ビー
ド基板の前記ビードに対するストッパ機能等の補償部を
構成し、前記ビードの全圧縮を防止して前記ビードを保
護し、前記ビードのへたりや亀裂の発生を防止すること
ができる。特に、前記ビード基板の前記ビードと前記副
板の前記折返し部によって発生する面圧は、隣接する孔
領域では両側の前記折返し部と中央の前記ビードとによ
る面圧が発生し、また、隣接する孔領域以外では内側の
前記折返し部と外側の前記ビードとによる面圧が発生
し、極めて良好な面圧バランスを確保することができ
る。
記のように構成したので、シリンダヘッドやシリンダブ
ロックに対してビード基板のビードによって発生する面
圧を副板を介して付与させ、安定した面圧を確保するこ
とができる。副板に形成した前記折返し部は、前記ビー
ド基板の前記ビードに対するストッパ機能等の補償部を
構成し、前記ビードの全圧縮を防止して前記ビードを保
護し、前記ビードのへたりや亀裂の発生を防止すること
ができる。特に、前記ビード基板の前記ビードと前記副
板の前記折返し部によって発生する面圧は、隣接する孔
領域では両側の前記折返し部と中央の前記ビードとによ
る面圧が発生し、また、隣接する孔領域以外では内側の
前記折返し部と外側の前記ビードとによる面圧が発生
し、極めて良好な面圧バランスを確保することができ
る。
【0026】この金属製ガスケットは、前記折返し部と
前記ビードとで、二重シールラインを形成することによ
ってシール性を向上させ、前記折返し部によって前記ビ
ードの過圧縮を防止し、前記ビードの過圧縮等による前
記ビードにへたりや亀裂が発生するのを防止でき、ま
た、前記ビードへのガス侵入を防止してガスによる前記
ビードの腐食を防止できる。即ち、前記副板の前記折返
し部によって形成される補償部は、シール機能、面圧調
整機能、及び前記ビードに対する全圧縮を防止するスト
ッパ機能を果たす。そして、この金属製ガスケットで
は、前記折返し部によって前記ビード側への燃焼ガスの
流入を遮断して高温ガスによる腐食等から前記ビードを
保護し、前記ビードのへたりや亀裂の発生が防止され、
前記ビードのシール機能の低下を防止し、前記折返し部
と前記ビードとで確実に且つ長寿命の面圧バランスを確
保できる。また、前記副板に形成した前記折返し部は、
前記ビードに対するシール機能を果たし、前記ビードに
対するシール性を確保でき、前記ビードのガスによる腐
食等を防止し、前記ビードの機能を常に適正に発揮さ
せ、耐久性を向上させることができる。更に、この金属
製ガスケットは、前記ビード基板と前記副板とで構成で
き、層間数を低減でき、部品点数を削減できる。
前記ビードとで、二重シールラインを形成することによ
ってシール性を向上させ、前記折返し部によって前記ビ
ードの過圧縮を防止し、前記ビードの過圧縮等による前
記ビードにへたりや亀裂が発生するのを防止でき、ま
た、前記ビードへのガス侵入を防止してガスによる前記
ビードの腐食を防止できる。即ち、前記副板の前記折返
し部によって形成される補償部は、シール機能、面圧調
整機能、及び前記ビードに対する全圧縮を防止するスト
ッパ機能を果たす。そして、この金属製ガスケットで
は、前記折返し部によって前記ビード側への燃焼ガスの
流入を遮断して高温ガスによる腐食等から前記ビードを
保護し、前記ビードのへたりや亀裂の発生が防止され、
前記ビードのシール機能の低下を防止し、前記折返し部
と前記ビードとで確実に且つ長寿命の面圧バランスを確
保できる。また、前記副板に形成した前記折返し部は、
前記ビードに対するシール機能を果たし、前記ビードに
対するシール性を確保でき、前記ビードのガスによる腐
食等を防止し、前記ビードの機能を常に適正に発揮さ
せ、耐久性を向上させることができる。更に、この金属
製ガスケットは、前記ビード基板と前記副板とで構成で
き、層間数を低減でき、部品点数を削減できる。
【図1】この発明による金属製ガスケットの一実施例を
示す部分平面図である。
示す部分平面図である。
【図2】図1の符号Aにおける拡大平面図である。
【図3】図1の線B−Bにおける拡大断面図である。
【図4】図1の線C−Cにおける拡大断面図である。
【図5】図1の線D−Dにおける拡大断面図である。
【図6】図1の線E−Eにおける拡大断面図である。
【図7】図1の線F−Fにおける拡大断面図である。
【図8】従来の金属製ガスケットの隣接する孔間の領域
の一例を示す断面図である。
の一例を示す断面図である。
【図9】従来の金属製ガスケットの隣接する孔間の領域
の別の例を示す断面図である。
の別の例を示す断面図である。
1 ビード基板 2 副板 3 ビード 4 折返し部 5,6 端面 7 孔 8 副板の平らな面 9 ビードの凸面 10 補償部 11 会合ビード S 隙間
Claims (6)
- 【請求項1】 並列する孔に沿ってビードをそれぞれ形
成した弾性金属板から成るビード基板、及び前記ビード
基板に積層され且つ並列する孔に沿って孔端縁を折返し
た折返し部をそれぞれ形成した副板を具備し、前記ビー
ド基板の前記ビードの凸面が前記副板に当接し、前記副
板の前記折返し部が前記ビード基板側に折り返され、前
記副板の板厚が前記ビード基板の板厚と前記ビードの高
さとの合計サイズよりも小さく形成され、前記折返し部
と前記ビード基板とが圧縮状態で重複することなく、前
記折返し部の端面と前記ビード基板の前記孔の端面との
間に間隙が形成されている金属製ガスケット。 - 【請求項2】 前記ビード基板の板厚は前記副板の板厚
よりも小さく形成されている請求項1に記載の金属製ガ
スケット。 - 【請求項3】 前記副板の板厚をt1 とし、前記ビード
基板の板厚をt2 とすると、t1 /t2 は1.3〜1.
5の範囲内である請求項2に記載の金属製ガスケット。 - 【請求項4】 前記ビード基板の前記ビードは隣接する
前記孔の領域で会合している請求項1〜3のいずれか1
項に記載の金属製ガスケット。 - 【請求項5】 前記ビード基板の前記ビードの凸面で発
生する面圧を前記副板を介して前記副板に接触する部材
に付与する請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属製
ガスケット。 - 【請求項6】 前記副板をシリンダヘッド側に配置し、
前記ビード基板をシリンダブロック側に配置した請求項
1〜5のいずれか1項に記載の金属製ガスケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13060896A JPH09296866A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 金属製ガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13060896A JPH09296866A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 金属製ガスケット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09296866A true JPH09296866A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=15038291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13060896A Pending JPH09296866A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 金属製ガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09296866A (ja) |
-
1996
- 1996-04-30 JP JP13060896A patent/JPH09296866A/ja active Pending
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