JPH09296722A - 内燃機関の排気マニホルド - Google Patents

内燃機関の排気マニホルド

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JPH09296722A
JPH09296722A JP11083396A JP11083396A JPH09296722A JP H09296722 A JPH09296722 A JP H09296722A JP 11083396 A JP11083396 A JP 11083396A JP 11083396 A JP11083396 A JP 11083396A JP H09296722 A JPH09296722 A JP H09296722A
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pipe
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pipes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気マニホルドにおいて枝管の耐久性および
信頼性を確保する。 【解決手段】 排気マニホルド1の枝管2a,2b,2
cを、内管6a,6b,6cと、外管7a,7b,7c
と、これら間の断熱層10a,10b,10cとを備え
た二重管から形成する。各内管6a,6b,6cを、上
流端に設けられた固定支持部8a,8b,8cにおいて
外管7a,7b,7cに固定し、下流端に設けられた摺
動支持部9a,9b,9cにおいて外管7a,7b,7
cにより摺動可能に支持する。内管6aの支持部間距離
Laは内管6b,6cの支持部間距離Lb,Lcよりも
長くなっている。内管6aの肉厚を内管6b,6cの肉
厚よりも厚くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の排気マニ
ホルドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各枝管が内管および外管を備
えた二重管から形成し、各内管および外管間に環状の断
熱層を形成した内燃機関の排気マニホルドが知られてい
る。この排気マニホルドでは、排気マニホルドからの排
気ガスの放熱量をできるだけ小さくして排気マニホルド
下流に設けられる触媒が排気ガスによって速やかに加熱
されるようにしている。
【0003】ところが、このように各枝管を二重管から
構成すると内管と外管間に大きな温度差が生じ、このた
め内管と外管間に大きな軸線方向熱膨張量差が生ずる。
そこで、各内管を上流端に設けられた固定支持部おいて
それぞれ対応する外管に固定し、下流端に設けられた摺
動支持部において外管により、軸線方向に摺動可能に支
持した排気マニホルドが公知である(特開平7−224
649号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
内管を外管により軸線方向に摺動可能に支持した場合、
熱膨張により軸線方向に延びようとする内管の内部応力
が、内管の外周面と外管の内周面間の摩擦力よりも大き
くなると内管が外管に対し相対移動しはじめる。言い換
えると、内管の内部応力が摩擦力を克服しない限り内管
が相対移動しない。しかしながら、上述したように内管
の温度は比較的高いので内管の剛性が低下して内管の内
部応力が摩擦力よりも大きくならない場合があり、その
結果内管が塑性変形しまたは内管に亀裂が生ずる恐れが
ある。固定支持部と摺動支持部間の支持部間距離が長い
枝管ほど剛性が低く、しかも軸線方向の熱膨張量が大き
いので各枝管の内管と外管間の摩擦力がほぼ同じ場合に
は、固定支持部と摺動支持部間の支持部間距離が長い枝
管ほど内管の内部応力が摩擦力を克服するのが困難にな
り、その結果塑性変形または亀裂が生じやすくなるとい
う問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に1番目の発明によれば、各枝管を内管および外管を備
えた二重管から形成し、各内管を固定支持部においてそ
れぞれ対応する外管に固定し、かつ摺動支持部において
該外管により軸線方向に摺動可能に支持した内燃機関の
排気マニホルドにおいて、固定支持部と摺動支持部間の
支持部間距離が長い枝管ほど該枝管の内管の剛性を高く
している。すなわち1番目の発明では、支持部間距離が
長い枝管においても内管の内部応力が摩擦力を克服する
のが容易にされ、したがって枝管の耐久性および信頼性
が確保される。
【0006】2番目の発明によれば上記課題を解決する
ために、各枝管を内管および外管を備えた二重管から形
成し、各内管を固定支持部においてそれぞれ対応する外
管に固定し、かつ摺動支持部において該外管により軸線
方向に摺動可能に支持した内燃機関の排気マニホルドに
おいて、固定支持部と摺動支持部間の支持部間距離が長
い枝管ほど該枝管の摺動支持部における内管と外管間の
摩擦力を小さくしている。すなわち2番目の発明でも、
支持部間距離が長い枝管においても内管の内部応力が摩
擦力を克服するのが容易にされ、したがって枝管の耐久
性および信頼性が確保される。
【0007】3番目の発明によれば上記課題を解決する
ために2番目の発明において、上記摺動支持部を各枝管
の一端に形成し、少なくとも1つの枝管の摺動支持部に
位置する内管または外管に切欠きを設けている。上述し
たように内管の温度は外管の温度よりも高く、このため
内管の半径方向の熱膨張量が外管の半径方向の熱膨張量
よりも大きい。このため内管および外管の温度が熱膨張
すると、摺動支持部における内管と外管間の摩擦力が増
大しうる。そこで3番目の発明では、枝管の摺動支持部
に位置する内管または外管に切欠きを設けて内管の半径
方向の熱膨張量が外管の半径方向の熱膨張量よりも大き
くなったときに内管が半径方向内側に、或いは外管が半
径方向外側に変形可能であるようにし、それによって枝
管の摺動支持部における摩擦力が増大しないようにして
いる。したがって、枝管の耐久性および信頼性が確保さ
れる。
【0008】4番目の発明によれば上記課題を解決する
ために、各枝管を内管および外管を備えた二重管から形
成し、各内管を固定支持部においてそれぞれ対応する外
管に固定し、かつ摺動支持部において該外管により軸線
方向に摺動可能に支持した内燃機関の排気マニホルドに
おいて、少なくとも1つの枝管の内管を互いに直列接続
された複数の管部材から形成し、各管部材をそれぞれの
固定支持部において外管に固定し、かつそれぞれの摺動
支持部において該外管により軸線方向に摺動可能に支持
している。すなわち4番目の発明では、枝管の支持部間
距離が比較的長くなるのが阻止されるので、内管を単一
の管部材から構成した場合に比べて内管の内部応力が高
められる。
【0009】5番目の発明によれば上記課題を解決する
ために、各枝管を内管および外管を備えた二重管から形
成し、各内管を固定支持部においてそれぞれ対応する外
管に固定し、かつ摺動支持部において該外管により軸線
方向に摺動可能に支持した内燃機関の排気マニホルドに
おいて、少なくとも1つの枝管において固定支持部を該
枝管の一端に形成し、かつ摺動支持部を該枝管の両端間
の中間部分に形成している。すなわち5番目の発明で
は、支持部間距離が内管の支持部間距離よりも短くされ
るので、固定支持部と摺動支持部とを枝管の両端に設け
た場合に比べて内管の内部応力が高められる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1に本発明を、3つの気筒を備
えた内燃機関に適用した場合を示す。しかしながら、本
発明を2つまたは4つ以上の気筒を備えた内燃機関に適
用することもできる。図1を参照すると、排気マニホル
ド1は、それぞれ対応する内燃機関の気筒に接続される
3つの枝管2a,2b,2cを具備する。これら枝管2
a,2b,2cは共通のフランジ3を介して機関本体
(図示しない)に接続される。また、これら枝管2a,
2b,2cは共通の集合管4に接続され、集合管4はフ
ランジ5を介して触媒を収容した触媒コンバータ(図示
しない)に接続される。
【0011】図1に示されるように各枝管2a,2b,
2cは二重管から構成される。すなわち、枝管2aは内
管6aと外管7aとを備え、枝管2bは内管6bと外管
7bとを備え、枝管2cは内管6cと外管7cとを備え
ている。各枝管2a,2b,2cは、外管7a,7b,
7cが上流端においてフランジ3に、下流単位おいて集
合管4に、例えば溶接により結合されることによりこれ
らフランジ3および集合管4にそれぞれ固定される。
【0012】各内管6a,6b,6cは環状の固定支持
部8a,8b,8cにおいてそれぞれ対応する外管7
a,7b,7cに例えば溶接により固定される。また、
各内管6a,6b,6cは環状の摺動支持部9a,9
b,9cにおいてそれぞれ対応する外管7a,7b,7
cにより、軸線方向に摺動可能に支持される。したがっ
て、内管6a,6b,6cが好ましくなく移動したり、
或いは振動するのが阻止される。
【0013】各固定支持部8a,8b,8cおよび各摺
動支持部9a,9b,9cにおいて内管6a,6b,6
cは外管7a,7b,7cに直接的に支持されており、
すなわち内管6a,6b,6cと外管7a,7b,7c
間に中間部材が介在することなく内管6a,6b,6c
が外管7a,7b,7cにより支持されている。図1に
示す例では各固定支持部8a,8b,8cは内管6a,
6b,6cおよび外管7a,7b,7cの上流端に、摺
動支持部9a,9b,9cは内管6a,6b,6cおよ
び外管7a,7b,7cの下流端にそれぞれ設けられ
る。各枝管2a,2b,2cにおいて、機関本体に隣接
する上流端のほうが下流端よりも温度が低くなってい
る。したがって本実施態様のように固定支持部8a,8
b,8cを各枝管2a,2b,2cの上流端に設けるこ
とによって溶接部が著しく劣化するのが阻止されてい
る。
【0014】このように固定支持部8a,8b,8cを
各枝管2a,2b,2cの上流端に設け、摺動支持部9
a,9b,9cを各枝管2a,2b,2cの下流端に設
けた場合、各固定支持部8a,8b,8cと摺動支持部
9a,9b,9c間の軸線方向長さ、すなわち支持部間
距離はそれぞれ対応する内管6a,6b,6cの軸線方
向長さに一致している。図1に示されるように、枝管2
bの支持部間距離Lbと、枝管2cの支持部間距離Lc
とはほぼ等しく定められ、これに対し枝管2aの支持部
間距離Laは枝管2b,2cの支持部間距離Lb,Lc
よりも長く定められている。
【0015】各外管7a,7b,7cの肉厚は互いにほ
ぼ等しく定められている。一方、内管6b,6cの肉厚
は互いにほぼ等しく定められており、しかしながら内管
6aの肉厚は内管6b,6cの肉厚よりも大きく定めら
れている。さらに、内管6a,6b,6cの肉厚は外管
7a,7b,7cの肉厚よりも小さく定められている。
【0016】さらに図1を参照すると、各内管6a,6
b,6cとそれぞれ対応する外管7a,7b,7cとは
互いに離間して配置されており、これら内管6a,6
b,6cと外管7a,7b,7c間に環状の断熱層10
a,10b,10cがそれぞれ設けられる。本実施態様
において断熱層は空気層から形成されるが、内管6a,
6b,6cと外管7a,7b,7c間の間隙に別の流体
または粉粒体などを充填して断熱層を形成することもで
きる。
【0017】枝管2aのように軸線方向長さが比較的長
い枝管には通常、湾曲部11が設けられる。ところがこ
のような湾曲部11を設けると湾曲部11において枝管
2aの曲げ剛性が低くなる。そこで、図2に示すように
湾曲部11における枝管2aの断面を楕円状にし、それ
によって湾曲部11における枝管2aの曲げ剛性が低下
するのを阻止するようにしている。
【0018】ところで、機関始動時、特に冷間始動時に
は排気マニホルド1下流の触媒がその活性温度になって
いない場合があり、この状態で排気ガスを触媒に導いて
も排気ガスを良好に浄化することができない恐れがあ
る。そこで、図1の排気マニホルドでは内管6a,6
b,6cと外管7a,7b,7c間に断熱層10a,1
0b,10cをそれぞれ設け、それによって排気マニホ
ルド1を介し放熱される排気ガスの熱量が小さくなるよ
うにしている。また、内管6a,6b,6cの肉厚を比
較的小さくしてこれら内管6a,6b,6cの熱容量が
大きくなるようにし、外管7a,7b,7cの肉厚を比
較的大きくしてこれら外管7a,7b,7cの熱容量が
小さくなるようにし、それによっても排気マニホルド1
内を流通した排気ガスの温度低下が小さくなるようにし
ている。その結果、触媒を速やかに活性温度まで昇温す
ることができ、したがって排気ガスの良好な浄化を確保
することができる。
【0019】このようにして排気マニホルド1からの放
熱量を低減するようにすると内管6a,6b,6cの温
度が外管7a,7b,7cの温度よりも大幅に高くな
り、その結果内管6a,6b,6cの軸線方向熱膨張量
が外管7a,7b,7cの軸線方向熱膨張量よりも大幅
に大きくなる。したがって、例えば内管6a,6b,6
cの両端を外管7a,7b,7cに溶接して固定すると
内管6a,6b,6cと外管7a,7b,7c間の軸線
方向熱膨張量差によって内管6a,6b,6cの、例え
ば溶接部や湾曲部などに応力が集中して作用し、斯くし
て内管6a,6b,6cが塑性変形し、または内管6
a,6b,6cに亀裂が生ずる恐れがある。
【0020】そこで、枝管2a,2b,2cの下流端に
摺動支持部9a,9b,9cを設けてこれら摺動支持部
9a,9b,9cにおいて内管6a,6b,6cを軸線
方向に、外管7a,7b,7cに対し相対移動可能に支
持している。すなわち、枝管2a,2b,2cの温度が
高くなって内管6a,6b,6cの軸線方向の熱膨張量
が外管7a,7b,7cよりも大きくなると内管6a,
6b,6cが外管7a,7b,7cに支持されつつ摺動
支持部9a,9b,9cにおいて軸線方向に摺動するよ
うになる。その結果、内管6a,6b,6cが図3にお
いて破線でもって示されるように外管7a,7b,7c
に対して相対移動し、したがって内管6a,6b,6c
に応力集中部位が生ずるのが阻止される。
【0021】ところで、冒頭で述べたように、内管6
a,6b,6cを外管7a,7b,7cにより、軸線方
向に摺動可能に支持した場合、熱膨張でもって軸線方向
に延びようとする内管6a,6b,6cの内部応力が、
摺動支持部9a,9b,9cにおける内管6a,6b,
6cの外周面と外管7a,7b,7cの内周面間の摩擦
力よりも大きくなるとはじめて内管6a,6b,6cが
外管7a,7b,7cに対し相対移動しはじめる。しか
しながら、上述したように内管6a,6b,6cの温度
は比較的高いので内管6a,6b,6cの剛性が低下し
ており、その結果内管6a,6b,6cの内部応力が摩
擦力克服できない場合がある。この場合、内管6a,6
b,6cに応力集中部位が生じて塑性変形しまたは内管
6a,6b,6cに亀裂が生ずる恐れがある。
【0022】支持部間距離が長い枝管ほど剛性が低く、
しかも軸線方向の熱膨張量が大きいので内管と外管間の
摩擦力がほぼ同じ場合には支持部間距離が長い枝管ほど
内管の内部応力が摩擦力を克服するのが困難になり、内
管に塑性変形または亀裂が生じやすくなる。すなわち、
図1の例では内管6aに塑性変形または亀裂が生じやす
くなることになる。
【0023】そこで、本実施態様では支持部間距離が長
い枝管ほどその内管の剛性が高くなるようにし、それに
よって熱膨張により軸線方向に延びようとする内管の内
部応力が高められるようにしている。すなわち、図1の
例では内管6aの肉厚を内管6b,6cの肉厚よりも大
きくすることによって内管6aの剛性を高め、それによ
って内管6aの内部応力を高めている。その結果、内管
6aの内部応力が内管6aと外管7a間の摩擦力を容易
に克服できるようになり、したがって内管6aに塑性変
形または亀裂が生じるのを阻止することができる。斯く
して排気マニホルド1の耐久性および信頼性を向上させ
ることができる。
【0024】なお、内管6aの剛性を高めるために、内
管6aにリブを設けてもよく、或いは内管6aの断面を
全体的に楕円状にしてもよい。図4は別の実施態様を示
している。図4において図1の実施態様と同様の構成要
素は同一の番号により示される。ところで、上述したよ
うに内管6a,6b,6cの内部応力が摩擦力よりも大
きくなれば内管6a,6b,6cが外管7a,7b,7
cに対し相対移動し始める。したがって内管6a,6
b,6cと外管7a,7b,7c間の摩擦力が小さくな
れば内管6a,6b,6cの相対移動が容易になる。そ
こで、本実施態様では支持部間距離が長い枝管ほど摺動
支持部における内管と外管間の摩擦力が小さくなるよう
にしている。
【0025】この摩擦力は、内管6a,6b,6cの外
側面と外管7a,7b,7cの内側面間の摩擦係数と、
内管6a,6b,6cと外管7a,7b,7c間の接触
面積と、内管6a,6b,6cと外管7a,7b,7c
間の面圧との積として求められる。したがって、これら
摩擦係数、接触面積、および面圧のうち少なくとも1つ
を低減すれば摩擦力を低減することができる。そこで、
本発明では支持部間距離が長い枝管ほどこれら摩擦係
数、接触面積、および面圧のうちの少なくとも1つが小
さくなるようにしている。
【0026】すなわち、図4に示す例では、内管6aの
外側面の表面粗さを内管6b,6cの外側面の表面粗さ
よりも小さくし、かつ外管7aの内側面の表面粗さを外
管7b,7cの内側面の表面粗さよりも小さくし、それ
によって摺動支持部9aにおける摩擦係数が、摺動支持
部9b,9cにおける摩擦係数よりも小さくなるように
している。なお、内管6aと外管7aとのうちいずれか
一方の摩擦係数を、内管6b,6cおよび外管7b,7
cの摩擦係数よりも小さくするようにしてもよい。
【0027】また、図4からわかるように摺動支持部9
aの軸線方向長さ、すなわち内管6aと外管7aとの接
触部分の軸線方向長さWaを、摺動支持部9bの軸線方
向長さWbおよび摺動支持部9cの軸線方向長さWcよ
りも短くしている。枝管2a,2b,2cの管径は概ね
互いに等しく、したがって摺動支持部9aにおける内管
6aと外管7a間の接触面積が、摺動支持部9b,9c
におけるよりも小さくなるようにしている。その結果、
摺動支持部9aにおける摩擦力をさらに低減することが
でき、したがって支持部間距離が長い内管6aの耐久性
および信頼性を確保することができる。なお、摺動支持
部9bの軸線方向長さWbと摺動支持部9cの軸線方向
長さWcとはほぼ等しく定められている。
【0028】図4に示す実施態様では、摺動支持部9a
における内管6aおよび外管7aの表面粗さを摺動支持
部9b,9cにおけるよりも小さくし、かつ摺動支持部
9aの軸線方向長さを摺動支持部9b,9cにおけるよ
りも短くしている。しかしながら、これらのうち一方を
排気マニホルド1に適用するようにしてもよい。図5お
よび図6は別の実施態様を示している。図5および図6
において図1の実施態様と同様の構成要素は同一の番号
により示される。
【0029】図1を参照して説明したように、枝管2a
の支持部間距離は枝管2b,2cの支持部間距離Lb,
Lcよりも長く、したがって枝管2aにより構成される
枝管群を第1の枝管群1aと称し、枝管2b,2cによ
り構成される枝管群を第2の枝管群1bと称すれば第1
の枝管群1aの各枝管の支持部間距離が第2の枝管群1
bの各枝管の支持部間距離よりも長くなっている。な
お、各枝管群は少なくとも1つの枝管から構成される。
【0030】上述したように、摺動支持部における面圧
を小さくすれば内管6a,6b,6cと外管7a,7
b,7c間の摩擦力を低減することができる。そこで、
本実施態様では支持部間距離が長い枝管ほど摺動支持部
における面圧が小さくなるようにし、それによって支持
部間距離が長い枝管ほど摩擦力が小さくなるようにして
いる。
【0031】ところで、上述したように内管6a,6
b,6cの温度は外管7a,7b,7cの温度よりも高
く、このため内管6a,6b,6cの半径方向の熱膨張
量が外管7a,7b,7cの半径方向の熱膨張量よりも
大きくなる。したがって、枝管2a,2b,2cの温度
が高くなると摺動支持部における面圧が増大することに
なる。
【0032】一方、摺動支持部9a,9b,9cに位置
する内管6a,6b,6cまたは外管7a,7b,7c
に、すなわち本実施態様では内管6a,6b,6cまた
は外管7a,7b,7cの下流端に切欠きを設けると内
管6a,6b,6cと外管7a,7b,7c間の面圧が
増大したときに内管6a,6b,6cが半径方向内側に
向けてまたは外管7a,7b,7cが半径方向外側に向
けて変形可能になる。内管6a,6b,6cが半径方向
内側に向けてまたは外管7a,7b,7cが半径方向外
側に向けて変形すると摺動支持部9a,9b,9cにお
ける面圧が増大するのを阻止することができる。
【0033】そこで図5および図6に示す例では、第1
の枝管群1aのみの枝管1aの内管6aおよび外管7a
に、摺動支持部9aにおいて例えば4つの切欠き12,
13をそれぞれ設けて、内管6aの半径方向の熱膨張量
が外管7aの熱膨張量よりも大きいときにも摺動支持部
9aにおける面圧が増大するのを阻止するようにしてい
る。また、このように切欠きを設けると内管6aと外管
7a間の接触面積も低減される。その結果、摺動支持部
9aにおける摩擦力を低減することができ、したがって
第1の枝管群1aの枝管2aの耐久性および信頼性を確
保することができる。
【0034】なお、本実施態様では図6に示されるよう
に、内管6aに設けられる切欠き12と、外管7aに設
けられる切欠き13とが周方向に互いに整列されてい
る。このようにすると摺動支持部9aを形成した後に切
欠き12,13を形成することができ、したがって切欠
き12,13を容易に形成することができる。また、本
実施態様では内管6aと外管7aとの両方に切欠き1
2,13を形成するようにしているが、内管6aと外管
7aとのうちいずれか一方に切欠きを形成するようにし
てもよい。
【0035】さらに、第2の枝管群1bの各枝管の摺動
支持部に切欠きを形成してもよい。図7はさらに別の実
施態様を示している。図7において図1の実施態様と同
様の構成要素は同一の番号により示される。図7を参照
すると、第1の枝管群1aを構成する枝管2aは互いに
直列接続された一対の二重管、すなわち上流側二重管2
aaと下流側二重管2abとから形成される。上流側二
重管2aaは内管6aaと外管7aaとこれら間の断熱
層10aaとを備えている。外管7aaは上流端におい
てフランジ3に接続され、下流端において下流側二重管
2abに接続される。内管6aaは上流端に設けられた
固定支持部8aaにおいて外管7aaに固定され、下流
端に設けられた摺動支持部9aaにおいて外管7aaに
より軸線方向に摺動可能に支持される。一方、下流側二
重管2abは内管6abと外管7abとこれら間の断熱
層10abとを備えている。外管7abは上流端におい
て上流側二重管2aaに接続され、下流端において集合
管4に接続される。内管6abは上流端に設けられた固
定支持部8abにおいて外管7abに固定され、下流端
に設けられた摺動支持部9abにおいて外管7abによ
り軸線方向に摺動可能に支持される。
【0036】枝管2aの温度が高くなって熱膨張したと
きに、内管6aaが摺動支持部9aaにおいて摺動して
外管7aaに対し相対移動し、内管6abが摺動支持部
9abにおいて摺動して外管7abに対し相対移動す
る。したがって内管6aa,6abに好ましくない応力
集中が生ずるのが阻止される。このように枝管2aを複
数の二重管2aa,2abから構成すると各二重管2a
a,2abにおける支持部間距離Laa,Labを、図
1から図6までを参照して説明した実施態様におけるよ
りも短くすることができる。すなわち、内管6aa,6
abの剛性を高めることができる。したがって、第1の
枝管群1aの枝管2aの耐久性および信頼性を確保する
ことができる。なお本実施態様では、二重管2aa,2
abにおける支持部間距離Laa,Labは、第2の枝
管群1bの枝管2b,2cの支持部間距離Lb,Lcと
ほぼ同じか或いは支持部間距離Lb,Lcよりも短くな
っている。
【0037】図7に示す実施態様では、枝管2aの内管
を複数の管部材から構成しかつ外管も複数の管部材から
構成している。しかしながら、枝管2aの内管のみを複
数の管部材から構成し、外管を単一管から構成すること
もできる。また、第2の枝管群の枝管の各内管をも複数
の構成することもできる。図8はさらに別の実施態様を
示している。図8において図1の実施態様と同様の構成
要素は同一の番号により示される。
【0038】図8を参照すると、第1の枝管群1aの枝
管2aの固定支持部8aはこれまで述べてきた実施態様
におけるように枝管2aの上流端に設けられる。しかし
ながら、摺動支持部9aは枝管2aの上流端と下流端間
の中間部分に設けられる。したがって、枝管2aの支持
部間距離LLaが図1から図6までを参照して説明した
実施態様におけるよりも短くされる。
【0039】このように支持部間距離が短くなると内管
6aの剛性が低下するのが阻止されるので内管6aの耐
久性および信頼性を確保することができることになる。
支持部間距離が短くなるにつれて内管6aの剛性を高め
ることができる。しかしながら、支持部間距離が短くな
るにつれて、すなわち枝管2aの下流端から摺動支持部
までの軸線方向距離Dが大きくなるにつれて内管6aを
良好に支持できなくなる。したがって、軸線方向距離D
をあまり大きくすることはできない。
【0040】これまで述べてきた実施態様では、各枝管
2a,2b,2cの固定支持部8a,8b,8cをそれ
ぞれ対応する枝管2a,2b,2cの上流端に形成して
いる。しかしながら、これら固定支持部8a,8b,8
cをそれぞれ対応する枝管2a,2b,2cの中間部分
に形成してもよい。或いは固定支持部を枝管2a,2
b,2cの下流端に、摺動支持部9a,9b,9cを上
流端に形成してもよい。
【0041】また、これまで述べてきた実施態様では各
枝管に対し1つの固定支持部と1つの摺動支持部を設け
ている。しかしながら各枝管に対し複数の固定支持部お
よび複数の摺動支持部を設けてもよい。
【0042】
【発明の効果】枝管の耐久性および信頼性を確保するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排気マニホルドの全体を示す断面図である。
【図2】図1の線II−IIに沿ってみた枝管の断面図
である。
【図3】熱膨張した場合を示す摺動支持部の部分拡大図
である。
【図4】別の実施態様による排気マニホルドの全体図で
ある。
【図5】さらに別の実施態様による排気マニホルドの全
体図である。
【図6】図5に示す排気マニホルドの部分拡大図であ
る。
【図7】さらに別の実施態様による排気マニホルドの全
体図である。
【図8】さらに別の実施態様による排気マニホルドの全
体図である。
【符号の説明】
1…排気マニホルド 1a…第1の枝管群 1b…第2の枝管群 2a,2b,2c…枝管 2aa…上流側二重管 2ab…下流側二重管 4…集合管 6a,6b,6c…内管 7a,7b,7c…外管 8a,8b,8c…固定支持部 9a,9b,9c…摺動支持部 10a,10b,10c…断熱層 La,Lb,Lc…支持部間距離

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各枝管を内管および外管を備えた二重管
    から形成し、各内管を固定支持部においてそれぞれ対応
    する外管に固定し、かつ摺動支持部において該外管によ
    り軸線方向に摺動可能に支持した内燃機関の排気マニホ
    ルドにおいて、固定支持部と摺動支持部間の支持部間距
    離が長い枝管ほど該枝管の内管の剛性を高くした排気マ
    ニホルド。
  2. 【請求項2】 各枝管を内管および外管を備えた二重管
    から形成し、各内管を固定支持部においてそれぞれ対応
    する外管に固定し、かつ摺動支持部において該外管によ
    り軸線方向に摺動可能に支持した内燃機関の排気マニホ
    ルドにおいて、固定支持部と摺動支持部間の支持部間距
    離が長い枝管ほど該枝管の摺動支持部における内管と外
    管間の摩擦力を小さくした排気マニホルド。
  3. 【請求項3】 上記摺動支持部を各枝管の一端に形成
    し、少なくとも1つの枝管の摺動支持部に位置する内管
    または外管に切欠きを設けた請求項2に記載の排気マニ
    ホルド。
  4. 【請求項4】 各枝管を内管および外管を備えた二重管
    から形成し、各内管を固定支持部においてそれぞれ対応
    する外管に固定し、かつ摺動支持部において該外管によ
    り軸線方向に摺動可能に支持した内燃機関の排気マニホ
    ルドにおいて、少なくとも1つの枝管の内管を互いに直
    列接続された複数の管部材から形成し、各管部材をそれ
    ぞれの固定支持部において外管に固定し、かつそれぞれ
    の摺動支持部において該外管により軸線方向に摺動可能
    に支持した排気マニホルド。
  5. 【請求項5】 各枝管を内管および外管を備えた二重管
    から形成し、各内管を固定支持部においてそれぞれ対応
    する外管に固定し、かつ摺動支持部において該外管によ
    り軸線方向に摺動可能に支持した内燃機関の排気マニホ
    ルドにおいて、少なくとも1つの枝管において固定支持
    部を該枝管の一端に形成し、かつ摺動支持部を該枝管の
    両端間の中間部分に形成した排気マニホルド。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003083045A (ja) * 2001-09-07 2003-03-19 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の排気浄化装置
JP2018091158A (ja) * 2016-11-30 2018-06-14 トヨタ自動車株式会社 内燃機関
JP2018189046A (ja) * 2017-05-10 2018-11-29 日野自動車株式会社 断熱排気管

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