JPH09296523A - 建物構造体の建築工法 - Google Patents

建物構造体の建築工法

Info

Publication number
JPH09296523A
JPH09296523A JP26354496A JP26354496A JPH09296523A JP H09296523 A JPH09296523 A JP H09296523A JP 26354496 A JP26354496 A JP 26354496A JP 26354496 A JP26354496 A JP 26354496A JP H09296523 A JPH09296523 A JP H09296523A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building
floor
construction
main
work
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26354496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2884402B2 (ja
Inventor
Noboru Fujii
襄 藤居
Kenji Kikuchi
建二 菊池
Taketoshi Takahashi
壮年 高橋
Yukimasa Ogiwara
行正 荻原
Kansuke Honma
完介 本間
Tsutomu Tomita
勉 冨田
Sumihiro Ueda
澄広 上田
Tomoaki Matsuda
友秋 松田
Akio Nishida
秋雄 西田
Kiminari Ishida
公成 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kajima Corp
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp, Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kajima Corp
Priority to JP26354496A priority Critical patent/JP2884402B2/ja
Publication of JPH09296523A publication Critical patent/JPH09296523A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2884402B2 publication Critical patent/JP2884402B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 扛重手段,建物躯体,基礎の変形などの不測
の誤差要因にとらわれることなく、高い扛上精度を確保
し、安定した品質の建物が効能的に得られる建築工法を
提供する。 【解決手段】 施工レベルを調整した施工用ブロック1
上で中高層階の建物構造体を上層階分組み立てたのち、
1層階分余扛上し、形成される作業空間2部に、次の下
層階を順次組み立てる建物構造体の建築工法において、
上層階の建物躯体Aの建築作業が略完了したのち、この
建物躯体を構成する全ての主柱3毎に配設した扛重手段
により、主柱を微小上昇△Hさせて施工用ブロックから
縁切りするか、あるいは上層階の全重量が各施工用ブロ
ックから扛重手段に移しかえられる直前まで上層階を扛
重し、全ての扛重手段,建物躯体A,施工用ブロック1
の変形をあらかじめ生じさせ、これを扛上管理の基準点
として前記建物躯体Aを扛重手段により各主柱間均一に
1層階分余扛上し、建物躯体Aの下方に次層階の作業空
間を形成させ、作業空間を利用して次層階の建物躯体B
を構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、ビル,マンショ
ンなど建物構造体の全天候型建築工法に係る技術的分野
に属する。
【0002】
【従来の技術】 従来全天候型の建物構造体の建築工法
としては、特公平7−33689号公報に示すように、
地上レベルで1階分の躯体を集中的に施工し、1階分の
躯体工事完了後に階高分だけ上方に躯体の柱をプッシュ
アップすることを繰り返すことにより建物を施工し、そ
の場合においてプッシュアップ用ピン穴と固定用ピン穴
を有するフランジを柱に取り付けるとともに、当該プッ
シュアップ用ピン穴と係合可能なピンを備えるセンター
ホールジャッキと当該固定用ピン穴と係合可能なピンを
備える躯体保持装置とを前記柱の周囲に配し、これをも
って躯体の柱をプッシュアップする建築工法などが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 上述した従来の建物
構造体の建築工法は次のような特質が認められる。 (a)全天候下での作業がなし得られ天候に左右されな
い。 (b)地上階での建物躯体組立が可能であり、生産性,
資材搬入などの面で効果が高い。 (c)高所作業がないので安全である。 しかしながら、従来の工法では次のような課題が残され
ている。 (a)上層階を地上で施工し、地上面に設置した扛重装
置で扛上するに際し、各扛上に負荷される荷重は建物主
柱毎に異なり、各扛重装置の変形が一様ではないため、
扛上に際して管理精度に影響を及ぼす。また、各扛重装
置の製作,据付上の誤差要因がこれに重畳されて、各扛
重装置間の扛上初期条件に不均一性が出る。 (b)建物躯体を予じめ施工レベルを調整した施工用ブ
ロック上で施工した場合に、建物躯体そのものは応力,
歪的に最も自然の状態にあるが、扛重装置で支持された
瞬間に支持形態により扛重装置の変形,建物躯体の変
形,基礎の変形などの厳密な算定が困難な変形が出るた
め、扛上時に建物躯体を均一な条件で支持,扛上するこ
とができない。
【0004】本発明の目的は、無載荷から載荷に至る過
程での扛重装置の変形,建物躯体の変形などに影響を受
けずに、建物躯体に負荷をかける度合の少ない扛上方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】 上記目的は、施工レベ
ルを調整した施工用ブロック上で中高層階の建物構造体
の上層階を組み立てたのち、これを1層階分余扛上する
ことにより形成される作業空間部に、次の下層階を順次
組み立てる建物構造体の建築工法において、(a)上層
階の建物躯体の建築作業が略完了したのち、この建物躯
体を構成する主柱毎に配設した扛重手段により、全ての
主柱を微小上昇△Hさせて施工用ブロックから縁切りす
るか、あるいは上層階の全重量が各施工用ブロックから
扛重手段に移しかえられる直前まで上層階を扛重し、全
ての扛重手段,建物躯体,基礎の変形をあらかじめ生じ
させて、この状態を扛上の基準点として前記建物躯体を
扛重手段により均一に1層階分余扛上し、この建物躯体
の下方に次層階の作業空間を形成する工程、(b)この
状態の上層階の建物躯体を1層階分余上方に保持したま
ま前記作業空間に次層階の主柱を前記上層階の主柱直下
に搬入位置決めし、上層階の主柱下端と取合うように持
ち上げた状態で主柱同志を結合するとともに、この作業
と相前後して梁を組み立てるなどして次層階の建物躯体
建築作業を略完了させる工程、(c)次層階の建物躯体
建築作業が完了し、この建物躯体が構造強度を有した段
階で上層階建物及び次層階建物躯体を扛重手段により施
工用ブロック上に降下し、全荷重を施工用ブロック上に
盛り替えせしめた後に上層階建物の支持を解除する工
程、前記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行っ
て所要階層の建造物構造体を構築することにより達成さ
れる。上記目的は、施工レベルを調整した施工用ブロッ
ク上で中高層階の建物構造体の上層階を組み立てたの
ち、これを1層階分余扛上することにより形成される作
業空間部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の
建築工法において、(a)上層階の建物躯体の建築作業
が略完了したのち、この建物躯体を構成する主柱毎に配
設した扛重手段により、全ての主柱を微小上昇△Hさせ
て施工用ブロックから縁切りするか、あるいは上層階の
全重量が各施工用ブロックから扛重手段に移しかえられ
る直前まで上層階を扛重し、全ての扛重手段,建物躯
体,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、この状態を扛上
の基準点として前記建物躯体を扛重手段により均一に1
層階分余扛上し、この建物躯体の下方に次層階の作業空
間を形成する工程、(b)この状態の上層階の建物躯体
を1層階分余上方に保持したまま前記作業空間に次層階
の主柱を搬入するとともに、この主柱を前記施工用ブロ
ック上に垂設したのち、梁を組み立てるなどして次層階
の建物躯体建築作業を略完了させる工程、(c)次層階
の建物躯体建築作業が完了し、この建物躯体が構造強度
を有した段階で扛重手段により、この次層階の建物躯体
を構成する主柱の上に上層階の主柱を降下し、全荷重を
次層階建物躯体の主柱を介して施工用ブロック上に盛り
替えせしめ、前後して上層階の主柱と次層階の主柱を結
合した後、上層階建物の支持を解除する工程、前記
(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所要階
層の建造物構造体を構築することにより達成される。上
記目的は、施工レベルを調整した施工用ブロック上で中
高層階の建物構造体の上層階を組み立てたのち、これを
1層階分余扛上することにより形成される作業空間部
に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の建築工法
において、(a)上層階の建物躯体の建築作業が略完了
したのち、この建物躯体を構成する主柱毎に配設せる荷
重計測手段を備えた扛重手段により、全ての主柱を微小
上昇△Hさせて施工用ブロックから縁切りするか、ある
いは上層階の全重量が各施工用ブロックから扛重手段に
移しかえられる直前まで上層階を扛重し、全ての扛重手
段,建物躯体,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、この
状態を扛上の基準点とし、次いで扛上時の荷重信号を連
続的に得ることにより各扛重手段の負荷が基準点荷重か
ら変動しないよう扛重管理しながら前記建物躯体を扛重
手段にて1層階分余扛上し、この建物建物躯体の下方に
次層階の作業空間を形成する工程、(b)この状態の上
層階の建物躯体を1層階分余上方に保持したまま前記作
業空間に次層階の主柱を前記上層階の主柱直下に搬入位
置決めし、上層階の主柱下端と取合うように持ち上げた
状態で主柱同志を結合するとともに、この作業と相前後
して梁を組み立てるなどして次層階の建物躯体建築作業
を略完了させる工程、(c)次層階の建物躯体建築作業
が完了し、この建物躯体が構造強度を有した段階で上層
階建物及び次層階建物躯体を扛重手段により施工用ブロ
ック上に降下し、全荷重を施工用ブロック上に盛り替え
せしめた後に上層階建物の支持を解除する工程、前記
(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所要階
層の建造物構造体を構築することにより達成される。上
記目的は、施工レベルを調整した施工用ブロック上で中
高層階の建物構造体の上層階を組み立てたのち、これを
1層階分余扛上することにより形成される作業空間部
に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の建築工法
において、(a)上層階の建物躯体の建築作業が略完了
したのち、この建物躯体を構成する主柱毎に配設せる荷
重計測手段を備えた扛重手段により、全ての主柱を微小
上昇△Hさせて施工ブロックから縁切りするか、あるい
は上層階の全重量が各施工用ブロックから扛重手段に移
しかえられる直前まで上層階を扛重し、全ての扛重手
段,建物躯体,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、この
状態を扛上の基準点とし、次いで扛上時の荷重信号を連
続的に得ることにより各扛重手段の負荷が基準点荷重か
ら変動しないよう扛重管理しながら前記建物躯体を扛重
手段にて1層階分余扛上し、この建物躯体の下方に次層
階の作業空間を形成する工程、(b)この状態の上層階
の建物躯体を1層階分余上方に保持したまま前記作業空
間に次層階の主柱を搬入するとともに、この主柱を前記
施工用ブロック上に垂設したのち、梁を組み立てるなど
して次層階の建物躯体建築作業を略完了させる工程、
(c)次層階の建物躯体建築作業が完了し、この建物躯
体が構造強度を有した段階で扛重手段により、この次層
階を構成する主柱の上に上層階の主柱を降下し、全荷重
を次層階建物躯体の主柱を介して施工用ブロック上に盛
り替えせしめ、前後して上層階の主柱と次層階の主柱を
結合した後に上層階建物の支持を解除する行程、前記
(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所要階
層の建造物構造体を構築することにより達成される。上
記目的は、施工レベルを調整した施工用ブロック上で中
高層階の建物構造体の上層階を組み立てたのち、これを
1層階分余扛上することにより形成される作業空間部
に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の建築工法
において、(a)上層階の建物躯体の建築作業が略完了
したのち、この建物躯体を構成する主柱毎に配設した扛
重手段により、全ての主柱を微小上昇△Hさせて施工用
ブロッキから縁切りするか、あるいは上層階の全重量が
各施工用ブロックから扛重手段に移しかえられる直前ま
で上層階を扛重し、全ての扛重手段,建物躯体,基礎の
変形をあらかじめ生じさせ、全ての主柱位置での扛上量
計測装置を0点調整し、この0点を基準として扛上量計
測装置より扛上データを連続的に得ることにより全主柱
が均一に上昇するよう管理しつつ1層階分余扛上し、こ
の建物躯体の下方に次層階の作業空間を形成する工程、
(b)この状態の上層階の建物躯体を1層階分余上方に
保持したまま前記作業空間に次層階の主柱を前記上層階
の主柱直下に搬入位置決めし、上層階の主柱下端と取合
うように持ち上げた状態で主柱同志を結合するととも
に、この作業と相前後して梁を組み立てるなどして次層
階の建物躯体建築作業を略完了させる工程、(c)次層
階の建物躯体建築作業が完了し、この建物躯体が構造強
度を有した段階で上層階建物及び次層階建物躯体を扛重
手段により施工用ブロック上に降下し、全荷重を施工用
ブロック上に盛り替えせしめた後に上層階建物の支持を
解除する工程、前記(a),(b),(c)の工法を繰
り返し行って所要階層の建造物構造体を構築することに
より達成される。上記目的は、施工レベルを調整した施
工用ブロック上で中高層階の建物構造体を上層階分組み
立てたのち、これを1層階分余扛上することにより形成
される作業空間部に、次の下層階を順次組み立てる建物
構造体の建築工法において、(a)上層階の建物躯体の
建築作業が略完了したのち、この建物躯体を構成する全
ての主柱毎に配設した扛重手段により、全ての主柱を微
小上昇△Hさせて施工ブロックから縁切りするか、ある
いは上層階の全重量が各施工用ブロックから扛重手段に
移しかえられる直前まで上層階を扛重し、全ての扛重手
段,建物躯体,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、全て
の主柱位置での扛上量計測装置を0点調整し、この0点
を基準として扛上量計測装置より扛上データを連続的に
得ることにより全主柱が均一に上昇するように管理しつ
つ1層階分余扛上し、この建物躯体の下方に次層階の作
業空間を形成する工程、(b)この状態の上層階の建物
躯体を1層階分余上方に保持したまま前記作業空間に次
層階の主柱を搬入するとともに、この主柱を前記施工用
ブロック上に垂設したのち、梁を組み立てるなどして次
層階の建物躯体建築作業を略完了させる工程、(c)次
層階の建物躯体建築作業が完了し、この建物躯体が構造
強度を有した段階で扛重手段により、この次層階を構成
する主柱の上に上層階の主柱を降下し、全荷重を次層階
建物躯体の主柱を介して施工用ブロック上に盛り替えせ
しめ、前後して上層階の主柱と次層階の主柱を結合した
後に上層階建物の支持を解除する工程、前記(a),
(b),(c)の工法を繰り返し行って所要階層の建造
物構造体を構築することにより達成される。上記目的
は、請求項1,3又は5のいずれかにおいて、施工用ブ
ロック上にジャッキを設置し、ジャッキのストロークを
伸ばすことにより建物躯体A,Bを支持し、荷重盛替を
行なうことにより達成される。上記目的は、請求項2,
4又は6のいずれかにおいて、施工用ブロック上にジャ
ッキを設置し、ジャッキのストロークを伸ばすことより
建物躯体Bを扛上し、上層階との間で主柱の結合を行な
い、建物躯体A,Bの荷重をジャッキに盛替えることに
より達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】 次に、図面に示す実施の形態に
ついて本発明建築工法の詳細を説明する。図1a〜f
は、本発明第1実施例工法の手順を示す流れ図、図2a
〜fは、第1実施例工法の別例を示す流れ図、図3は、
第1実施例工法の要部を示す説明図、第4a〜fは、本
発明第2実施例工法の手順を示す流れ図、図5a〜f
は、第2実施例工法の別例を示す流れ図、図6は第2実
施例工法の要部を示す説明図、図7a〜fは、本発明第
3実施例工法の手順を示す流れ図、図8a〜fは、第3
実施例工法の別例を示す流れ図、図9は、第3実施例工
法の要部を示す説明図、図10a〜eは、本発明第4実
施例工法の手順を示す流れ図、図11a〜eは、第4実
施例工法の別例を示す流れ図、図12a〜fは、第5実
施例工法の手順を示す流れ図、図13a〜fは、第5実
施例工法の別例を示す流れ図、図14は、第5実施例工
法の要部を示す説明図、図15は、第6実施例工法の要
部を示す説明図、図16は、第7実施例工法の要部を示
す説明図、図17a〜eは、第8実施例工法の手順を示
す流れ図、図18a〜eは、第8実施例工法の別例の手
順を示す流れ図である。
【0007】
【第1実施例工法】 図1〜図3について、第1実施例
の建築工法を説明する。施工レベルを調整した施工用ブ
ロック1上で中高層階の建物構造体の上層階を組み立て
たのち、これを1層階分余扛上することにより形成され
る作業空間2部に、次の下層階を順次組み立てる建物構
造体の建築工法において、(a)図1a,bに示すよう
に、上層階の建物躯体Aの建築作業が略完了したのち、
図1cのように、建築設計上許容される主柱間扛上上昇
量誤差△H′に対し、△H<△H′になるよう、この建
物躯体Aを構成する全ての主柱3毎に配設した扛重手段
(図示略)により、全ての主柱3を微小上昇△Hさせて
全ての扛重手段,建物躯体A,基礎の変形をあらかじめ
生じさせ、これを扛上管理の基準点とし、図1bに示す
ように、前記建物躯体Aを扛重手段により各主柱点の扛
上が均一になるように1層階分余扛上し、この建物躯体
Aの下方に次層階の作業空間2を形成する工程、(この
場合において、建物躯体Aの支持点は主柱3に取付けた
仮設ブラケット,建物梁4の下,主柱3下端面のいずれ
でもよく、また扛重手段は油圧ジャッキ,電動ジャッキ
などである。) (b)この状態の上層階の建物躯体Aを1層階分余上方
に保持したまま図1eのように、前記作業空間2に次層
階の主柱3を前記上層階の主柱3直下に搬入位置決め
し、上層階の主柱3下端と取合うように持ち上げた状態
で主柱3同志を結合するとともに、この作業と相前後し
て梁4を組み立てるなどして次層階の建物躯体Bの建築
作業を略完了させる工程、(c)次層階の建物躯体Bの
建築作業が完了し、この建物躯体Bが構造強度を有した
段階で上層階建物躯体A及び次層階建物躯体Bを扛重手
段により図1fのように施工用ブロック1上に降下し、
全荷重を施工用ブロック1上に盛り替えせしめた後に上
層階建物躯体Aの支持を解除する工程、前記(a),
(b),(c)の工法を繰り返し行って所要階層の建造
物構造体を構築するものである。
【0008】次に図2に示す実施例工法について説明す
る。 (a)図2a,bに示すように、上層階の建物躯体Aの
建築作業が略完了したのち、図2cのように、この建物
躯体Aを構成する全ての主柱3毎に配設した扛重手段に
より、全ての主柱3を微小上昇△Hさせて全ての扛重手
段,建物躯体A,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、こ
れを扛上管理の基準点とし、前記建物躯体Aを扛重手段
により各主柱点の扛上が均一になるように1層階分余扛
上し、この図2dに示すように、建物躯体Aの下方に次
層階の作業空間2を形成する工程、(b)この状態の上
層階建物躯体Aを1層階分余上方に保持したまま、図2
eのように前記作業空間2に次層階の主柱3を搬入する
とともに、この主柱3を前記施工用ブロック1上に垂設
したのち、梁4を組み立てるなどして次層階の建物躯体
B建築作業を略完了させる工程、(c)次層階の建物躯
体Bの建築作業が完了し、この建物躯体Bが構造強度を
有した段階で扛重手段により、図2fのように、この次
層階の建物躯体Bを構成する主柱3の上に上層階の主柱
3を降下し、上層階の主柱と次層階の主柱を結合した後
に、全荷重を次層階建物躯体Bの主柱3を介して施工用
ブロック1上に盛り替えせしめ、上層階建物の支持を解
除する工程、前記(a),(b),(c)の工法を繰り
返し行って所要階層の建造物構造体を構築する。尚、前
記盛り替えは、上層階の主柱と次層階の主柱を結合する
前に行ってもよい。
【0009】
【第2実施例工法】 図4〜図6について第2実施例の
工法を説明する。施工レベルを調整した施工用ブロック
1上で中高層階の建物構造体を上層階分組み立てたの
ち、これを1層階分余扛上することにより形成される作
業空間2部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体
の建築工法において、(a)図4a,bに示すように、
上層階の建物躯体Aの建築作業が略完了したのち、図4
cのように、この建物躯体Aを構成する全ての主柱3毎
に配設せる荷重計測手段Cを備えた扛重手段により、全
ての主柱3を微小上昇△Hさせて全ての扛重手段,建物
躯体A,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、これを扛上
管理の基準点とし、次いで図4dに示すように、扛上時
の荷重信号を連続的に得ることにより各扛重手段の負荷
が基準点荷重から変動しないよう扛上管理しながら前記
建物躯体Aを扛重手段にて1層階分余扛上し、この建物
躯体Aの下方に次層階の作業空間2を形成する工程、
(この場合、荷重計測手段はロードセルとするのが一般
的であるが、歪ゲージを扛重手段の荷重支持要素に取付
けてもよく、また、油圧シリンダー状の支圧要素を装着
し、油圧圧力を計測してもよい。)(b)この状態の上
層階建物躯体Aを1層階分余上方に保持したまま、図4
eのように、前記作業空間2に次層階の主柱3を前記上
層階の主柱3直下に搬入位置決めし、上層階の主柱3下
端と取合うように持ち上げた状態で主柱3同志を結合す
るとともに、この作業と相前後して梁4を組み立てるな
どして次層階の建物躯体Bの建築作業を略完了させる工
程、(c)次層階の建物躯体Bの建築作業が完了し、こ
の建物躯体Bが構造強度を有した段階で上層階建物躯体
A及び次層階建物躯体Bを扛重手段により、図4fのよ
うに施工用ブロック1上に降下し、全荷重を施工用ブロ
ック1上に盛り替えせしめた後に上層階建物躯体Aの支
持を解除する工程、前記(a),(b),(c)の工法
を繰り返し行って所要階層の建造物構造体を構築するも
のである。
【0010】次に、図5に示す実施例工法について説明
する。 (a)図5a,bのように、上層階の建物躯体Aの建築
作業が略完了したのち、図5cに示すように、この建物
躯体Aを構成する全ての主柱3毎に配設せる荷重計測手
段Cを備えた扛重手段により、全ての主柱3を微小上昇
△Hさせて全ての扛重手段,建物躯体A,基礎の変形を
あらかじめ生じさせ、これを扛上管理の基準点とし、次
いで扛上時の荷重信号を連続的に得ることにより各扛重
手段の負荷が基準点荷重から変動しないよう扛上管理し
ながら前記建物躯体Aを扛重手段により1層階分余扛上
し、図5dのようにこの建物躯体Aの下方に次層階の作
業空間2を形成する工程、(b)この状態の上層階建物
躯体Aを1層階分余上方に保持したまま、図5eに示す
ように前記作業空間2に次層階の主柱3を搬入するとと
もに、この主柱3を前記施工用ブロック1上に垂設した
のち梁4を組み立てるなどして次層階の建物躯体Bの建
築作業を略完了させる工程、(c)次層階の建物躯体B
の建築作業が完了し、この建物躯体Bが構造強度を有し
た段階で扛重手段により、図5fのように、この次層階
を構成する主柱3の上に上層階の主柱3を降下し、上層
階の主柱と次層階の主柱を結合した後に全荷重を次層階
建物躯体の主柱3を介して施工用ブロック1上に盛り替
えせしめ、上層階建物躯体Aの支持を解除する工程、前
記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所要
階層の建造物構造体を構築する。尚、前記盛り替えは、
上層階の主柱と次層階の主柱を結合する前に行ってもよ
い。
【0011】
【第3実施例工法】 図7〜図9について第3実施例の
工法を説明する。施工レベルを調整した施工用ブロック
1上で中高層階の建物構造体の上層階を組み立てたの
ち、これを1層階分余扛上することにより形成される作
業空間2部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体
の建築工法において、(a)図7a,bに示すように、
上層階の建物躯体Aの建築作業が略完了したのち、この
建物躯体Aを構成する全ての主柱3にそって、少なくと
も1層階高さ以上の磁気スケール等の鉛直方向扛上量計
測装置3aを垂設するとともに、全ての主柱3に標点3
bを設け、又全ての主柱3毎に配設した扛重手段によ
り、図7cのように、全ての主柱3を微小上昇△Hさせ
て全ての扛重手段,建物躯体A,基礎の変形をあらかじ
め生じさせ、これを扛上管理の基準点とし、即ち各主柱
3が△Hだけ微小上昇した状態で前記標点3b位置が0
点となるよう磁気スケール等3aを調整し、この0点を
基準として標点3bの上昇量を磁気スケール等3aより
連続的に得ることにより、図7dのように、全主柱が均
一に上昇するよう扛重手段を調節して1層階分余L扛上
し、この建物躯体Aの下方に次層階の作業空間2を形成
する工程、(この際、標点3bは建物梁4に設けたり、
あるいは建物と一緒に上昇する扛重手段の上昇部に設け
てもよい。)(b)この状態の上層階の建物躯体Aを1
層階分余上方に保持したまま、図7eに示すように、前
記作業空間2に次層階の主柱3を前記次層階の主柱3直
下に搬入位置決めし、上層階の主柱3下端と取合うよう
に持ち上げた状態で主柱3同志を結合するとともに、こ
の作業と相前後して梁4を組み立てるなどして次層階の
建物躯体Bの建築作業を略完了させる工程、(c)次層
階の建物躯体Bの建築作業が完了し、この建物躯体Bが
構造強度を有した段階で上層階建物躯体A及び次層階建
物躯体Bを扛重手段により、図7fのように施工用ブロ
ック1上に降下し、全荷重を施工用ブロック1上に盛り
替えせしめた後に上層階建物躯体Aの支持を解除する工
程、前記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行っ
て所要階層の建造物構造体を構築するものである。
【0012】次に、図8に示す実施例工法について説明
する。 (a)図8a,bに示すように、上層階の建物躯体Aの
建築作業が略完了したのち、図8cのように、この建物
躯体Aを構成する全ての主柱3毎に配設した扛重手段に
より、全ての主柱3を微小上昇△Hさせて全ての扛重手
段,建物躯体A,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、こ
れを扛上管理の基準点とする。即ち各主柱3が△Hだけ
微小上昇した状態で建物側に設けた標点3b位置が0点
となるよう磁気スケール等3aを調整し、この0点を基
準として標点3bの上昇量を磁気スケール等3aより連
続的に得ることにより、全主柱が均一に上昇するよう管
理しつつ扛重手段を調節して、図8dのように1層階分
余Lを扛上し、この建物躯体Aの下方に次層階の作業空
間2を形成する工程、(b)この状態の上層階の建物躯
体Aを1層階分余上方に保持したまま、図8eに示すよ
うに、前記作業空間2に次層階の主柱3を搬入するとと
もに、この主柱3を前記施工用ブロック1上に垂設した
のち梁4を組み立てるなどして次層階の建物躯体Bの建
築作業を略完了させる工程、(c)次層階の建物躯体B
の建築作業が完了し、この建物躯体Bが構造強度を有し
た段階で扛重手段により、図8fのように、この次層階
を構成する主柱3の上に上層階の主柱3を降下し、上層
階の主柱と次層階の主柱を結合した後に全荷重を次層階
建物躯体Bの主柱3を介して施工用ブロック1上に盛り
替えせしめ、上層階建物躯体Aの支持を解除する工程、
前記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所
要階層の建造物構造体を構築する。尚、前記盛り替え
は、上層階の主柱と次層階の主柱を結合する前に行って
もよい。
【0013】
【第4実施例工法】 次に、図10に示す第4実施例の
工法を説明する。図1,図4,図7に示した第1〜第3
実施例において、建物躯体Aを扛重手段により1層階分
余扛上し、この建物躯体Aの下方に次層階の作業空間2
を形成し、この状態の上層階建物躯体Aを1層階分余上
方に保持したまま、前記作業空間2に次層階の主柱3を
上層階の主柱3の直下に搬入位置決めし、上層階の主柱
3下端と取り合うように持ち上げた状態で主柱3同志を
結合するとともに、この作業と相前後して梁4を組み立
てるなどして次層階の建物躯体Bの建築作業を略完了さ
せる。この次層階建物躯体Bを構成する主柱3と施工用
ブロック1の間の空間に予じめジャッキ5を設け、施工
用ブロック1上に設けたジャッキ5の上面と主柱3下端
との間に間隙Gが構成されている。(図10a参照) 次に、前記ジャッキ5のストロークを上方に伸ばし、ジ
ャッキ5の上面を建物躯体Bを構成する主柱3の下端に
当接させ、間隙Gをなくする。このとき、建物躯体Aは
扛重手段に保持したままである。(図10b参照) 次いで、扛重手段による建物躯体Aの保持を解き、建物
躯体A,Bの全荷重をジャッキ5に盛り変える。(図1
0c参照)この時、扛重手段,建物躯体Aの支持点は除
荷され、それぞれの変形は無負荷状態に戻る。次いで建
物躯体Bに扛重手段を係止させ、建物躯体Bを構成する
全ての主柱3を微小上昇△Hさせて再度全ての扛重手
段,建物躯体A,B,基礎の変形をあらかじめ生じさせ
る。(図10d参照) この状態で建物躯体A,B全体を扛重手段により各主柱
間均一に1層階分余扛上し、建物躯体Bの下方に次層階
の作業空間2を形成する。(図10e参照)。前記図1
0a〜図10eを反復繰り返して行ない、所要階層の建
物構造体を構築するものである。
【0014】次いで、図11に示す第4実施例の別例の
工法を説明する。この実施例は、図2,図5,図8に示
した第1〜第3実施例工法の別例であって、建物躯体A
を扛重手段により1層階分余扛上し、この建物躯体Aの
下方に次層階の主柱3を搬入するとともに、この主柱3
を施工用ブロック1上に設けたジャッキ5上に垂設載置
したのち、梁4を組み立てるなどして次層階の建物躯体
Bの建築作業を略完了させる。このとき、次層階建物躯
体Bを構成する主柱3の上面と、建物躯体Aの主柱3と
の間に間隙Gが形成されている。(図11a参照) 次に、前記ジャッキ5のストロークを伸ばして建物躯体
Bを扛上し、これの主柱3の上面を建物躯体Aの主柱3
の下端面にタッチさせ、間隙Gを無くし、主柱間の結合
を行なう。このとき建物躯体Aは扛重手段に保持したま
まである。(図11b参照)この時、扛重手段,建物躯
体Aの支持点は除荷され、それぞれの変形は無負荷状態
に戻る。次いで、扛重手段による建物躯体Aの保持を解
き、建物躯体A,Bの全荷重をジャッキ5に盛り替えす
る。(図11c参照) 次いで建物躯体Bに扛重手段を係止させ、建物躯体Bを
構成する全ての主柱3を微小上昇△Hさせ、あるいはジ
ャッキ5を降下させて全ての扛重手段,建物躯体B,基
礎の変形をあらかじめ生じさせる。(図11d参照) この状態で建物躯体A,B全体を扛重手段により各主柱
を均一に1層階分余扛上し、併せてジャッキ5を降下さ
せて建物躯体Bの下方に次層階の作業空間を形成する。
(図11e参照)前記図11a〜図11eを反復繰り返
し行ない、所要階層の建物構造体を構築するものであ
る。
【0015】
【第5実施例工法】 この実施例は、上述した第1〜第
4実施例で示した全ての工法に対応するものであって、
前記全ての実施例共通の手段、即ち、「上層階の建物躯
体の建築作業が略完了したのち、この建物躯体を構成す
る全ての主柱毎に配設した扛重手段により、全ての主柱
を微小上昇△Hさせて施工ブロックから縁切りし、全て
の扛重手段,建物躯体,基礎の変形をあらかじめ生じさ
せる手段」を、「上層階の建物躯体の建築作業が略完了
したのち、この建物躯体を構成する全ての主柱毎に配設
した扛重手段により、上層階の全重量が各施工用ブロッ
クから扛重手段に移しかえられる直前まで上層階を扛上
し、全ての扛重手段,建物躯体,基礎の変形をあらかじ
め生じさせる手段」したことを特徴とし、その他の工法
に関しては前記各実施例と全く同様としたものである。
【0016】図12〜図14について第5実施例工法の
詳細を説明する。施工レベルを調整した施工用ブロック
1上で中高層階の建物構造体の上層階を組み立てたの
ち、これを1層階分余扛上することにより形成される作
業空間2部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体
の建築工法において、(a)図12a,bに示すよう
に、上層階の建物躯体Aの建築作業が略完了したのち、
この建物躯体Aを構成する全ての主柱3毎に配設した扛
重手段(図示略)により、図12cのように、上層階の
全重量が各施工ブロック1から扛重手段に移しかえられ
る直前まで上層階を扛重し、全ての扛重手段,建物躯体
A,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、これを扛上管理
の基準点とし、図12bに示すように、前記建物躯体A
を扛重手段により各主柱点の扛上が均一になるように1
層階分余扛上し、この建物躯体Aの下方に次層階の作業
空間2を形成する工程、(この場合において、たとえ
ば、扛重手段で支持する上層階の重量は全重量の約95
%とし、従って上層階の荷重の一部は施工用ブロック1
に負荷されたままであり、上層階である建物躯体Aの支
持点は主柱3に取付けた仮設ブラケット,建物梁4の
下,主柱3下端面のいずれでもよく、また扛重手段は油
圧ジャッキ,電動ジャッキなどである。)(b)この状
態の上層階の建物躯体Aを1層階分余上方に保持したま
ま前記作業空間2に次層階の主柱3を前記上層階の主柱
3直下に搬入位置決めし、上層階の主柱3下端と取合う
ように持ち上げた状態で主柱3同志を結合するととも
に、この作業と相前後して梁4を組み立てるなどして次
層階の建物躯体Bの建築作業を略完了させる工程、
(c)次層階の建物躯体Bの建築作業が完了し、この建
物躯体Bが構造強度を有した段階で上層階建物躯体A及
び次層階建物躯体Bを扛重手段により施工用ブロック1
上に降下し、全荷重を施工用ブロック1上に盛り替えせ
しめた後に上層階建物躯体Aの支持を解除する工程、前
記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所要
階層の建造物構造体を構築するものである。
【0017】次に、図13に示す実施例工法について説
明する。 (a)図13a,bに示すように、上層階の建物躯体A
の建築作業が略完了したのち、図13cのように、この
建物躯体Aを構成する全ての主柱3毎に配設した扛重手
段により、上層階の建物躯体Aの全重量が各施工用ブロ
ックから扛重手段に移しかえられる直前まで上層階を扛
重し、全ての扛重手段,建物躯体A,基礎の変形をあら
かじめ生じさせ、これを扛上管理の基準点とし、前記建
物躯体Aを扛重手段により各主柱点の扛上が均一になる
ように1層階分余扛上し、この建物躯体Aの下方に次層
階の作業空間2を形成する工程、(b)この状態の上層
階建物躯体Aを1層階分余上方に保持したまま前記作業
空間2に次層階の主柱3を搬入するとともに、この主柱
3を前記施工用ブロック1上に垂設したのち、梁4を組
み立てるなどして次層階の建物躯体B建築作業を略完了
させる工程、(c)次層階の建物躯体Bの建築作業が完
了し、この建物躯体Bが構造強度を有した段階で扛重手
段により、この次層階の建物躯体Bを構成する主柱3の
上に上層階の主柱3を降下し、上層階の主柱と次層階の
主柱を結合した後に全荷重を次層階建物躯体Bの主柱3
を介して施工用ブロック1上に盛り替えせしめ、上層階
建物の支持を解除する工程、前記(a),(b),
(c)の工法を繰り返し行って所要階層の建造物構造体
を構築する。尚、前記盛り替えは、上層階の主柱と次層
階の主柱を結合する前に行ってもよい。
【0018】
【第6実施例工法】 詳細は前述した図4,図5に示す
第2実施例工法と略同様であるが、図15について第6
実施例工法を説明する。この実施例工法は、前述の第2
実施例(2例)における建物躯体Aの下方に次階層の作
業空間2を形成する工程(a)を、次のように構成した
ことを特徴としている。即ち、(a)上層階の建物躯体
Aの建築作業が略完了したのち、この建物躯体Aを構成
する全ての主柱3毎に配設せる荷重計測手段Cを備えた
扛上手段により、上層階の全重量が各施工用ブロックか
ら扛重手段に移しかえられる直前まで上層階を扛上し、
全ての扛重手段,建物躯体A,基礎の変形をあらかじめ
生じさせ、これを扛上管理の基準点とし、次いで扛上時
の荷重信号を連続的に得ることにより各扛上手段の負荷
が基準点荷重から変動しないよう扛重管理しながら前記
建物躯体Aを扛重手段にて1層階分余扛上し、この建物
躯体Aの下方に次層階の作業空間2を形成する工程、
(この場合、荷重計測手段はロードセルとするのが一般
的であるが、歪ゲージを扛上手段の荷重支持要素に取付
けてもよく、また、油圧シリンダー状の支圧要素を装着
し、油圧圧力を計測してもよい。)
【0019】
【第7実施例工法】 詳細は前記した図7,図8で示し
た第3実施例工法(2例)と略同様であるが、図16に
ついて第7実施例工法を説明する。この実施例工法は、
前述の第3実施例(2例)における建物躯体Aの下方に
次階層の作業空間2を形成する工程(a)を、次のよう
に構成したことを特徴としている。即ち、(a)上層階
の建物躯体Aの建築作業が略完了したのち、この建物躯
体Aを構成する全ての主柱3にそって、少なくとも1層
階高さ以上の磁気スケール等の鉛直方向扛上量計測装置
3aを垂設するとともに、全ての主柱3に標点3bを設
け、又全ての主柱3毎に配設した扛重手段により、上層
階の全重量が各施工用ブロックから扛重手段に移しかえ
る直前まで上層階を扛重し、全ての扛重手段,建物躯体
A,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、これを扛上管理
の基準点とし、即ち各主柱3が△Hだけ微小上昇した状
態で前記標点3b位置が0点となるよう磁気スケール等
3aを調整し、この0点を基準として標点3bの上昇量
を磁気スケール等3aより連続的に得ることにより、全
主柱が均一に上昇するよう扛上手段を調節して1層階分
余L扛上し、この建物躯体Aの下方に次層階の作業空間
2を形成する工程、(この際、標点3bは建物梁4に設
けたり、あるいは建物と一緒に上昇する扛上手段の上昇
部に設けてもよい。)
【0020】
【第8実施例工法】 次に、図17について第8実施例
の工法を説明する。図12に示した第5実施例におい
て、建物躯体Aを扛重手段により1層階分余扛上し、こ
の建物躯体Aの下方に次層階の作業空間2を形成し、こ
の状態の上層階建物躯体Aを1層階分余上方に保持した
まま前記作業空間2に、次層階の主柱3を上層階の主柱
3の直下に搬入位置決めし、上層階の主柱3下端と取り
合うように持ち上げた状態で主柱3同志を結合するとと
もに、この作業と相前後して梁4を組み立てるなどして
次層階の建物躯体Bの建築作業を略完了させる。この次
層階建物躯体Bを構成する主柱3と施工用ブロック1の
間の空間に予じめジャッキ5を設け、施工用ブロック1
上に設けたジャッキ5の上面と主柱3下端との間に間隙
Gが構成されている。(図17a参照) 次に、前記ジャッキ5のストロークを上方に伸ばし、ジ
ャッキ5の上面を建物躯体Bを構成する主柱3の下端に
当接させ、間隙Gをなくする。このとき、建物躯体Aは
扛重手段に保持したままである。(図17b参照) 次いで、扛重手段による建物躯体Aの保持を解き、建物
躯体A,Bの全荷重をジャッキ5に盛り変える。(図1
7c参照)この時、扛上手段,建物躯体Aの支持点は除
荷され、それぞれの変形は無負荷状態に戻る。次いで建
物躯体Bに扛重手段を係止させ、建物とジャッキ5との
縁切りはしないものの、建物上層階の重量の殆んどを扛
重手段に移しかえることにより、再度全ての扛重手段,
建物躯体A,B,基礎の変形をあらかじめ生じさせる。
(図17d参照) この状態で建物躯体A,B全体を扛重手段により各主柱
間均一に1層階分余扛上し、建物躯体Bの下方に次層階
の作業空間2を形成する。(図17e参照)。前記図1
7a〜図17eを反復繰り返して行ない、所要階層の建
物構造体を構築するものである。
【0021】次いで、図18に示す第8実施例の別例の
工法を説明する。図13に示す第5実施例の別例におい
て、建物躯体Aを扛重手段により1層階分余扛上し、こ
の建物躯体Aの下方に次層階の主柱3を搬入するととも
に、この主柱3を施工用ブロック1上に設けたジャッキ
5上に垂設したのち、梁4を組み立てるなどして次層階
の建物躯体Bの建築作業を略完了させる。このとき、次
層階建物躯体Bを構成する主柱3の上面と、建物躯体A
の主柱3との間に間隙Gが形成されている。(図18a
参照) 次に、前記ジャッキ5のストロークを伸ばして建物躯体
Bを扛上し、これの主柱3の上面を建物躯体Aの主柱3
の下端面にタッチさせ、間隙Gを無くし、主柱間の結合
を行なう。このとき建物躯体Aは扛重手段に保持したま
まである。(図18b参照)この時、扛上手段,建物躯
体Aの支持点は除荷され、それぞれの変形は無負荷状態
に戻る。次いで、扛重手段による建物躯体Aの保持を解
き、建物躯体A,Bの全荷重をジャッキ5に盛り替えす
る。(図18c参照) 次いで建物躯体Bに扛重手段を係止させ、建物とジャッ
キ5の縁切りはしないものの、建物上層階の重量の殆ん
どを扛重手段に移しかえ、あるいはジャッキ5を降下さ
せて、全ての扛重手段,建物躯体B,基礎の変形をあら
かじめ生じさせる。(図18d参照) この状態で建物躯体A,B全体を扛重手段により各主柱
を均一に1層階分余扛上し、併せてジャッキ5を降下さ
せて建物躯体Bの下方に次層階の作業空間を形成する。
(図18e参照)前記図18a〜図18eを反復繰り返
し行ない、所要階層の建物構造体を構築するものであ
る。
【0022】
【発明の効果】 上述のように本発明の構成によれば、
次のような効果が得られる。 (a)全天候下での作業がなし得られ、天候に左右され
ず工期の大巾な短縮が図れ、高所作業がないため安全な
施工ができ、資材の落下,飛散による不安がないことは
勿論のこと、 (b)上層階から所要階層に至る各層の建物躯体を順次
完了させる工法であるため、作業は全ての地上階での施
工となり安定した品質の建物が得られる。 (c)各階層の建物の完了毎に全ての主柱を微小上昇△
Hさせるか、あるいは、上層階の全重量が各施工用ブロ
ックから扛重手段に移しかえられる直前まで上層階を扛
上し、全ての扛重手段,建物躯体,基礎の変形をあらか
じめ生じさせ、これを基準点として全主柱を均一に扛上
するため、建物躯体は施工用ブロック上で組み立てられ
たままの応力的に最も安定した状態で支持され、また、
建物躯体の各主柱の異る負荷に伴う扛重手段,建物躯体
等の変形の差異や扛重手段等の製作,据付誤差に起因す
るバラツキを自然の内に吸収した扛上が可能である。 (d)建物上層階の全ての主柱を施工用ブロックより縁
切りして微小上昇△Hさせるか、あるいは上層階の全重
量が各施工用ブロックから扛重手段に移しかえられる直
前まで上層階を扛上することにより、全ての扛重手段,
建物躯体,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、この時の
各主柱にかかる荷重を基準として、荷重計測手段より連
続的に得る信号により荷重変動が生じないように扛重手
段を調節しながら扛上するので、建物躯体に設計許容値
を越す負荷が生じず誤差のない構造物の扛上がなし得
る。 (e)建物上層階の全ての主柱の微小上昇△Hさせてる
か、あるいは上層階の全重量が各施工用ブロック扛重手
段に移しかえられる直前まで上層階を扛上し、全ての扛
重手段,建物躯体,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、
この時の建物躯体の高さ位置を0点とし、この0点を基
準として磁気スケール等の扛上量計測手段で各主柱の上
昇量を連続的に計測し、各主柱の上昇量に許容値以上の
差異が生じないよう建物躯体を扛上することにより、建
物躯体に設計許容値を越す負荷が生じず誤差のない構造
物の扛上がなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 a〜fは、本発明第1実施例工法の手順を示
す流れ図である。
【図2】 a〜fは、第1実施例の別例を示す流れ図で
ある。
【図3】 第1実施例工法の要部を示す説明図である。
【図4】 a〜fは、本発明第2実施例工法の手順を示
す流れ図である。
【図5】 a〜fは、第2実施例の別例を示す流れ図で
ある。
【図6】 第2実施例工法の要部を示す説明図である。
【図7】 a〜fは、本発明第3実施例工法の手順を示
す説明図である。
【図8】 a〜fは、第3実施例の別例を示す流れ図で
ある。
【図9】 第3実施例工法の要部を示す説明図である。
【図10】 a〜eは、本発明第4実施例工法の手順を
示す流れ図である。
【図11】 a〜eは、第4実施例の別例を示す流れ図
である。
【図12】 a〜fは、第5実施例工法の手順を示す流
れ図である。
【図13】 a〜fは、第5実施例工法の別例を示す流
れ図である。
【図14】 第5実施例工法の要部を示す説明図であ
る。
【図15】 第6実施例工法の要部を示す説明図であ
る。
【図16】 第7実施例工法の要部を示す説明図であ
る。
【図17】 a〜eは、第8実施例工法の手順を示す流
れ図である。
【図18】 a〜eは、第8実施例工法の別例の手順を
示す流れ図である。
【符号の説明】
A 建物躯体 B 建物躯体 C 計測手段 G 間隙 1 施工用ブロック 2 作業空間 3 主柱 3a 磁気スケール 3b 標点 4 梁 5 ジャッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 建二 東京都港区赤坂一丁目2番7号 鹿島建設 株式会社内 (72)発明者 高橋 壮年 東京都港区赤坂一丁目2番7号 鹿島建設 株式会社内 (72)発明者 荻原 行正 東京都港区赤坂一丁目2番7号 鹿島建設 株式会社内 (72)発明者 本間 完介 東京都港区赤坂一丁目2番7号 鹿島建設 株式会社内 (72)発明者 冨田 勉 東京都江東区南砂二丁目11番1号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 上田 澄広 千葉県野田市二ツ塚118番地 川崎重工業 株式会社野田工場内 (72)発明者 松田 友秋 東京都江東区南砂二丁目11番1号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 西田 秋雄 東京都江東区南砂二丁目11番1号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 石田 公成 東京都江東区南砂二丁目11番1号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 施工レベルを調整した施工用ブロック上
    で中高層階の建物構造体の上層階を組み立てたのち、こ
    れを1層階分余扛上することにより形成される作業空間
    部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の建築工
    法において、(a)上層階の建物躯体の建築作業が略完
    了したのち、この建物躯体を構成する主柱毎に配設した
    扛重手段により、全ての主柱を微小上昇△Hさせて施工
    用ブロックから縁切りするか、あるいは上層階の全重量
    が各施工用ブロックから扛重手段に移しかえられる直前
    まで上層階を扛重し、全ての扛重手段,建物躯体,基礎
    の変形をあらかじめ生じさせ、この状態を扛上の基準点
    として前記建物躯体を扛重手段により均一に1層階分余
    扛上し、この建物躯体の下方に次層階の作業空間を形成
    する工程、(b)この状態の上層階の建物躯体を1層階
    分余上方に保持したまま前記作業空間に次層階の主柱を
    前記上層階の主柱直下に搬入位置決めし、上層階の主柱
    下端と取合うように持ち上げた状態で主柱同志を結合す
    るとともに、この作業と相前後して梁を組み立てるなど
    して次層階の建物躯体建築作業を略完了させる工程、
    (c)次層階の建物躯体建築作業が完了し、この建物躯
    体が構造強度を有した段階で上層階建物及び次層階建物
    躯体を扛重手段により施工用ブロック上に降下し、全荷
    重を施工用ブロック上に盛り替えせしめた後に上層階建
    物の支持を解除する工程、 前記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所
    要階層の建造物構造体を構築することを特徴とする建物
    構造体の建築工法。
  2. 【請求項2】 施工レベルを調整した施工用ブロック上
    で中高層階の建物構造体の上層階を組み立てたのち、こ
    れを1層階分余扛上することにより形成される作業空間
    部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の建築工
    法において、(a)上層階の建物躯体の建築作業が略完
    了したのち、この建物躯体を構成する主柱毎に配設した
    扛重手段により、全ての主柱を微小上昇△Hさせて施工
    用ブロックから縁切りするか、あるいは上層階の全重量
    が各施工用ブロックから扛重手段に移しかえられる直前
    まで上層階を扛重し、全ての扛重手段,建物躯体,基礎
    の変形をあらかじめ生じさせ、この状態を扛上の基準点
    として前記建物躯体を扛重手段により均一に1層階分余
    扛上し、この建物躯体の下方に次層階の作業空間を形成
    する工程、(b)この状態の上層階の建物躯体を1層階
    分余上方に保持したまま前記作業空間に次層階の主柱を
    搬入するとともに、この主柱を前記施工用ブロック上に
    垂設したのち、梁を組み立てるなどして次層階の建物躯
    体建築作業を略完了させる工程、(c)次層階の建物躯
    体建築作業が完了し、この建物躯体が構造強度を有した
    段階で扛重手段により、この次層階の建物躯体を構成す
    る主柱の上に上層階の主柱を降下し、全荷重を次層階建
    物躯体の主柱を介して施工用ブロック上に盛り替えせし
    め、前後して上層階の主柱と次層階の主柱を結合した
    後、上層階建物の支持を解除する工程、前記(a),
    (b),(c)の工法を繰り返し行って所要階層の建造
    物構造体を構築することを特徴とする建物構造体の建築
    工法。
  3. 【請求項3】 施工レベルを調整した施工用ブロック上
    で中高層階の建物構造体の上層階を組み立てたのち、こ
    れを1層階分余扛上することにより形成される作業空間
    部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の建築工
    法において、(a)上層階の建物躯体の建築作業が略完
    了したのち、この建物躯体を構成する主柱毎に配設せる
    荷重計測手段を備えた扛重手段により、全ての主柱を微
    小上昇△Hさせて施工用ブロックから縁切りするか、あ
    るいは上層階の全重量が各施工用ブロックから扛重手段
    に移しかえられる直前まで上層階を扛重し、全ての扛重
    手段,建物躯体,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、こ
    の状態を扛上の基準点とし、次いで扛上時の荷重信号を
    連続的に得ることにより各扛重手段の負荷が基準点荷重
    から変動しないよう扛上管理しながら前記建物躯体を扛
    重手段にて1層階分余扛上し、この建物建物躯体の下方
    に次層階の作業空間を形成する工程、(b)この状態の
    上層階の建物躯体を1層階分余上方に保持したまま前記
    作業空間に次層階の主柱を前記上層階の主柱直下に搬入
    位置決めし、上層階の主柱下端と取合うように持ち上げ
    た状態で主柱同志を結合するとともに、この作業と相前
    後して梁を組み立てるなどして次層階の建物躯体建築作
    業を略完了させる工程、(c)次層階の建物躯体建築作
    業が完了し、この建物躯体が構造強度を有した段階で上
    層階建物及び次層階建物躯体を扛重手段により施工用ブ
    ロック上に降下し、全荷重を施工用ブロック上に盛り替
    えせしめた後に上層階建物の支持を解除する工程、 前記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所
    要階層の建造物構造体を構築することを特徴とする建物
    構造体の建築工法。
  4. 【請求項4】 施工レベルを調整した施工用ブロック上
    で中高層階の建物構造体の上層階を組み立てたのち、こ
    れを1層階分余扛上することにより形成される作業空間
    部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の建築工
    法において、(a)上層階の建物躯体の建築作業が略完
    了したのち、この建物躯体を構成する主柱毎に配設せる
    荷重計測手段を備えた扛重手段により、全ての主柱を微
    小上昇△Hさせて施工ブロックから縁切りするか、ある
    いは上層階の全重量が各施工用ブロックから扛重手段に
    移しかえられる直前まで上層階を扛重し、全ての扛重手
    段,建物躯体,基礎の変形をあらかじめ生じさせ、この
    状態を扛上の基準点とし、次いで扛上時の荷重信号を連
    続的に得ることにより各扛重手段の負荷が基準点荷重か
    ら変動しないよう扛上管理しながら前記建物躯体を扛重
    手段にて1層階分余扛上し、この建物躯体の下方に次層
    階の作業空間を形成する工程、(b)この状態の上層階
    の建物躯体を1層階分余上方に保持したまま前記作業空
    間に次層階の主柱を搬入するとともに、この主柱を前記
    施工用ブロック上に垂設したのち、梁を組み立てるなど
    して次層階の建物躯体建築作業を略完了させる工程、
    (c)次層階の建物躯体建築作業が完了し、この建物躯
    体が構造強度を有した段階で扛重手段により、この次層
    階を構成する主柱の上に上層階の主柱を降下し、全荷重
    を次層階建物躯体の主柱を介して施工用ブロック上に盛
    り替えせしめ、前後して上層階の主柱と次層階の主柱を
    結合した後に上層階建物の支持を解除する行程、 前記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所
    要階層の建造物構造体を構築することを特徴とする建物
    構造体の建築工法。
  5. 【請求項5】 施工レベルを調整した施工用ブロック上
    で中高層階の建物構造体の上層階を組み立てたのち、こ
    れを1層階分余扛上することにより形成される作業空間
    部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の建築工
    法において、(a)上層階の建物躯体の建築作業が略完
    了したのち、この建物躯体を構成する主柱毎に配設した
    扛重手段により、全ての主柱を微小上昇△Hさせて施工
    用ブロックから縁切りするか、あるいは上層階の全重量
    が各施工用ブロックから扛重手段に移しかえられる直前
    まで上層階を扛重し、全ての扛重手段,建物躯体,基礎
    の変形をあらかじめ生じさせ、全ての主柱位置での扛上
    量計測装置を0点調整し、この0点を基準として扛上量
    計測装置より扛上データを連続的に得ることにより全主
    柱が均一に上昇するよう管理しつつ1層階分余扛上し、
    この建物躯体の下方に次層階の作業空間を形成する工
    程、(b)この状態の上層階の建物躯体を1層階分余上
    方に保持したまま前記作業空間に次層階の主柱を前記上
    層階の主柱直下に搬入位置決めし、上層階の主柱下端と
    取合うように持ち上げた状態で主柱同志を結合するとと
    もに、この作業と相前後して梁を組み立てるなどして次
    層階の建物躯体建築作業を略完了させる工程、(c)次
    層階の建物躯体建築作業が完了し、この建物躯体が構造
    強度を有した段階で上層階建物及び次層階建物躯体を扛
    重手段により施工用ブロック上に降下し、全荷重を施工
    用ブロック上に盛り替えせしめた後に上層階建物の支持
    を解除する工程、 前記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所
    要階層の建造物構造体を構築することを特徴とする建物
    構造体の建築工法。
  6. 【請求項6】 施工レベルを調整した施工用ブロック上
    で中高層階の建物構造体を上層階分組み立てたのち、こ
    れを1層階分余扛上することにより形成される作業空間
    部に、次の下層階を順次組み立てる建物構造体の建築工
    法において、(a)上層階の建物躯体の建築作業が略完
    了したのち、この建物躯体を構成する全ての主柱毎に配
    設した扛重手段により、全ての主柱を微小上昇△Hさせ
    て施工ブロックから縁切りするか、あるいは上層階の全
    重量が各施工用ブロックから扛重手段に移しかえられる
    直前まで上層階を扛重し、全ての扛重手段,建物躯体,
    基礎の変形をあらかじめに生じさせ、全ての主柱位置で
    の扛上量計測装置を0点調整し、この0点を基準として
    扛上量計測装置より扛上データを連続的に得ることによ
    り全主柱が均一に上昇するように管理しつつ1層階分余
    扛上し、この建物躯体の下方に次層階の作業空間を形成
    する工程、(b)この状態の上層階の建物躯体を1層階
    分余上方に保持したまま前記作業空間に次層階の主柱を
    搬入するとともに、この主柱を前記施工用ブロック上に
    垂設したのち、梁を組み立てるなどして次層階の建物躯
    体建築作業を略完了させる工程、(c)次層階の建物躯
    体建築作業が完了し、この建物躯体が構造強度を有した
    段階で扛重手段により、この次層階を構成する主柱の上
    に上層階の主柱を降下し、全荷重を次層階建物躯体の主
    柱を介して施工用ブロック上に盛り替えせしめ、前後し
    て上層階の主柱と次層階の主柱を結合した後に上層階建
    物の支持を解除する工程、 前記(a),(b),(c)の工法を繰り返し行って所
    要階層の建造物構造体を構築することを特徴とする建物
    構造体の建築工法。
  7. 【請求項7】 請求項1,3又は5のいずれかにおい
    て、施工用ブロック上にジャッキを設置し、ジャッキの
    ストロークを伸ばすことにより建物躯体A,Bを支持
    し、荷重盛替を行なうことを特徴とする建物構造体の建
    築工法。
  8. 【請求項8】 請求項2,4又は6のいずれかにおい
    て、施工用ブロック上にジャッキを設置し、ジャッキの
    ストロークを伸ばすことより建物躯体Bを扛上し、上層
    階との間で主柱の結合を行ない、建物躯体A,Bの荷重
    をジャッキに盛替えることを特徴とする建物構造体の建
    築工法。
JP26354496A 1996-03-08 1996-09-12 建物構造体の建築工法 Expired - Lifetime JP2884402B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26354496A JP2884402B2 (ja) 1996-03-08 1996-09-12 建物構造体の建築工法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8070896 1996-03-08
JP8-80708 1996-03-08
JP26354496A JP2884402B2 (ja) 1996-03-08 1996-09-12 建物構造体の建築工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09296523A true JPH09296523A (ja) 1997-11-18
JP2884402B2 JP2884402B2 (ja) 1999-04-19

Family

ID=26421684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26354496A Expired - Lifetime JP2884402B2 (ja) 1996-03-08 1996-09-12 建物構造体の建築工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2884402B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010115350A1 (zh) * 2009-04-10 2010-10-14 Yuan Bin 钢筋混凝土建筑物的主体工程施工方法及房屋建造机
CN103669576A (zh) * 2013-11-18 2014-03-26 中色十二冶金建设有限公司 一种钢构车间整体顶升施工装置及方法
CN108385844A (zh) * 2018-04-16 2018-08-10 青岛博海建设集团有限公司 高层建筑屋顶钢结构桅杆免塔吊施工工法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2716319C1 (ru) * 2019-04-16 2020-03-11 Игидали Алибекович Ашурбегов Способ возведения зданий и сооружений

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010115350A1 (zh) * 2009-04-10 2010-10-14 Yuan Bin 钢筋混凝土建筑物的主体工程施工方法及房屋建造机
CN103669576A (zh) * 2013-11-18 2014-03-26 中色十二冶金建设有限公司 一种钢构车间整体顶升施工装置及方法
CN108385844A (zh) * 2018-04-16 2018-08-10 青岛博海建设集团有限公司 高层建筑屋顶钢结构桅杆免塔吊施工工法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2884402B2 (ja) 1999-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA3143480A1 (en) Method and apparatus for installing a staircase assembly into a building
US11286660B2 (en) Method and apparatus for fabricating a floor plate for a building
CN113550235A (zh) 现浇盖梁支架及现浇盖梁支架的施工方法
CN111809888A (zh) 大跨度不规则桁架的施工方法
JPH09296523A (ja) 建物構造体の建築工法
JP4511657B2 (ja) クライミングクレーンの支持方法及び装置
JPH0721165B2 (ja) コンクリート斜張橋の架設方法
Stratford et al. Lateral instability of long-span prestressed concrete beams on flexible bearings
JP7041463B2 (ja) 建物の構築方法
WO2005078198A1 (en) Method of constructing strip foundations with longitudinal socket
JPH02136445A (ja) スーパーフレームを含む構造物の構築方法
CN115323918A (zh) 一种大节段钢箱梁支座安装预偏量调整和计算方法
JPH08239906A (ja) 建物の構築工法
CN1262365A (zh) 建筑物抬升的方法及其使用装置
CN220399092U (zh) 一种用于大型试件力学试验的自平衡反力加载装置
CN217400400U (zh) 用于连体结构整体提升的提升系统
JPH0932120A (ja) 構造物の構築工法
CN218092205U (zh) 一种地下室顶板液压回顶装置
CN215714684U (zh) 现浇盖梁支架
CN114961297B (zh) 一种防止塔楼侧移的连体结构提升装置及其提升方法
KR101207531B1 (ko) 실험체 자중을 이용한 구조실험 방법
JP3464817B2 (ja) 建物の構築方法
CN115387245A (zh) 一种连续钢桁梁悬臂架设的方法
CN113818353A (zh) 一种刚性连接曲梁空间拱桥的拱梁固结段的施工方法
JP2916588B2 (ja) 建築物の施工方法