JPH09295491A - 回転式棒状物繰り出し具 - Google Patents

回転式棒状物繰り出し具

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JPH09295491A
JPH09295491A JP8134155A JP13415596A JPH09295491A JP H09295491 A JPH09295491 A JP H09295491A JP 8134155 A JP8134155 A JP 8134155A JP 13415596 A JP13415596 A JP 13415596A JP H09295491 A JPH09295491 A JP H09295491A
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JP
Japan
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movable sleeve
shaft
rod
locking
front shaft
Prior art date
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Pending
Application number
JP8134155A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Anzai
昭二 安西
Yoshihide Mitsuya
良英 光谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kotobuki and Co Ltd
Original Assignee
Kotobuki and Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kotobuki and Co Ltd filed Critical Kotobuki and Co Ltd
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  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り出し操作性が極めて良好で、しかもホル
ダ内に残された残留芯を容易に排出することが可能であ
って、さらに部品点数を少なくして構造を簡単にすると
共に組み立ても容易とすること。 【解決手段】 前軸1に関して後軸2を回転可能に設け
ると共に、これら前軸1と後軸2内に設けられて棒状物
を繰り出す作動ロッド3とから構成され、上記後軸2の
前部内周に螺旋案内手段2bが形成され、この螺旋案内
手段2bの前方の前軸1内に回り止め部材4が固設さ
れ、作動ロッド3が上記螺旋案内手段2bに係合すると
共に上記回り止め部材4を介して回転はロックされるが
軸方向に移動可能な係合部3bを有し、かつ上記作動ロ
ッド3の先部に移動可能に設けられた可動スリーブ5と
この可動スリーブが係止されるために上記前軸内に設け
られた係止部1e,1gとから構成されてなり、可動ス
リーブ5が前軸1と係合することによって可動スリーブ
5が一時的に係止された状態で作動ロッド3が可動スリ
ーブ5内を前進又後退せしめられて棒状物を保持または
排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転式棒状物繰
り出し具に係り、特に口紅、アイブロ−、アイライナ
ー、マスカラー等の棒状化粧品、棒状消しゴム、鉛筆用
色芯等の棒状物を回転操作によって繰り出すための回転
式棒状物繰り出し具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の棒状物繰り出し具として
は、例えば図11に示したような色鉛筆の色芯繰り出し
具が提案されている。この筆記具は、回転操作部12の
先部に取り付けられた螺旋状針金13とこの針金13内
に装着された色芯ホルダ14とからなる機構を、外筒1
内に回転自在に嵌装せしめる構造が採られている。なお
図中符号15は、外筒11の先部内周面に形成されたネ
ジ溝11aに螺合する先具である。
【0003】この色芯繰り出し具は、回転操作部12を
一方向に回転せしめると、螺旋状針金13も共に回転す
るが、この螺旋状針金13に挿入された色芯ホルダ14
の回り止め突起14aが、外筒11の内壁において軸方
向に形成された案内溝11bに係止されているので、色
芯ホルダ14は回転を阻止される。
【0004】この色芯ホルダ14は三つの係合子14b
を有し、これらによって螺旋状針金13に嵌装されてい
るので、この螺旋状針金13に沿って軸方向に移動す
る。その結果、色芯ホルダ14の先部に取り付けられた
色芯は、外筒11の先具15の先端の開口から徐々に繰
り出される。なお、回転操作部12を上記と逆の方向に
回すと、色芯は退没方向に移動せしめられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された従来の色芯繰り出し具では、ホルダ14
の回り止め用の突起14aが係合するための軸方向に形
成された案内溝11bと、先具15が螺合するためのネ
ジ溝11aと、回転操作部12の環状突条12aが外筒
11に関して回転自在に係合するための環状溝11cと
を、外筒11の内周面に夫々形成しなければならなかっ
た。このため、構造が複雑となりかつ組み立てに手間が
かかり、その上螺旋状の針金3を用いていたので螺旋ピ
ッチ間にバラツキが生じ易い等により、棒状物の繰り出
し操作性が良くなかった。
【0006】さらに、棒状物が消耗して残留芯となった
時、新しい芯と取り替える場合においてホルダ14内に
残留芯が埋没して取り出し難い欠点があった。特に、ホ
ルダ14に化粧品等の比較的軟性な棒状物が保持されて
いる場合、使用により棒状物が消耗してホルダ14内に
残されたいわゆる残留芯を排出することが極めて困難で
あった。
【0007】そこでこの発明は、上記従来の欠点を解消
したものであって繰り出し操作性が極めて良好で、しか
もホルダ内に残された残留芯を容易に排出することが可
能であって、さらに部品点数を少なくして構造を簡単に
すると共に組み立ても容易にすることを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明によれば、前軸に関して後軸を回転可能に
設け、これら前軸と後軸との内部に設けられ棒状物を保
持すると共に繰り出す作動部材とから構成され、上記後
軸の前部内周に螺旋案内手段が形成され、この螺旋案内
手段の前方の前軸内に回り止め部材が固設され、上記作
動部材は前部に係合部を有し、この係合部によって上記
作動部材は上記螺旋案内手段に係合すると共に上記回り
止め部材を介して回転はロックされるが軸方向に移動可
能なものが得られる。
【0009】更に、この発明によれば、前軸に関して後
軸を回転可能に設けると共に、これら前軸と後軸との内
部に設けられて棒状物を繰り出す作動ロッドとから構成
され、上記前軸内周に螺旋案内手段が設けられ、この螺
旋案内手段の前方の前軸内に回り止め部材が固設され、
上記作動ロッドが上記螺旋案内手段に係合すると共に上
記回り止め部材を介して回転はロックされるが軸方向に
移動可能な係合部を有し、さらに上記作動ロッドの先部
に移動可能に設けられた可動スリーブとこの可動スリー
ブが係止されるために上記前軸内に設けられた係止部と
から構成されてなり、可動スリーブが前軸と一時的に係
止された状態で作動ロッドが可動スリーブ内を前進又後
退せしめられるものが得られる。
【0010】更にまた、この発明によれば、前軸に関し
て後軸を回転可能に設けると共に、これら前軸と後軸と
の内部に設けられて棒状物を繰り出す作動ロッドとから
構成され、上記前軸内周に螺旋案内手段が設けられ、こ
の螺旋案内手段の前方の前軸内に回り止め部材が固設さ
れ、上記作動ロッドが上記螺旋案内手段に係合すると共
に上記回り止め部材を介して回転はロックされるが軸方
向に移動可能な係合部を有し、さらに上記作動ロッドの
先部に移動可能に設けられた可動スリーブと可動スリー
ブが係止されるために上記前軸内に設けられた係止部と
から構成されてなり、この可動スリーブが前軸と一時的
に係止された状態で作動ロッドが可動スリーブ内を前進
又後退せしめられるものが得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いてこの発
明の回転式棒状物繰り出し具の実施の形態を詳細に説明
する。図1はこの発明の回転式棒状物繰り出し具の一実
施の形態を示す縦断面図であって、アイライナー等の棒
状物が収納された状態を示す図である。
【0012】図1において、前軸1とこの前軸1に関し
て回転可能な後軸2とで軸筒を構成しており、この軸筒
内には棒状物を繰り出す作動ロッド3が軸方向に移動可
能に設けられている。まず前軸1について述べると、こ
の前軸1は前部が前方に向かって次第に外径が縮径され
て先部1aが形成されており、後部は後軸2と回転可能
に嵌合するための薄肉部1bが形成されている。そして
先部1aの先端部内周は、棒状物を確実に案内するため
の厚肉の先端ガイド部1cが設けられている。
【0013】また、図3から明らかなように後軸2の前
部は前軸1と係合するために外側が薄くされた薄肉部2
aを有している。更にこの後軸2の薄肉部2aには、前
方より後述するOリング6が挿入される受け溝2e及び
前軸1の嵌合凸条1d(図1)が回転可能に嵌合する環
状溝2fが夫々形成されている。
【0014】そして、図1の様に前軸1の位置決め段部
1fに当接する位置まで回り止め部材4が圧入・固定さ
れている。この回り止め部材4には作動ロッド3の係合
突起3aが軸方向に移動可能に係合されている。即ち、
図2の様にこの回り止め部材4は、その内周部に軸方向
に形成された複数の係合溝4aが形成されている。
【0015】より詳しく述べると、図2は図1のA−A
線に沿った拡大横断面図であって、回り止め部材4の内
周部には軸方向に4本の係合溝4aが形成されている。
この係合溝4aは、作動ロッド3の係合突起3aの列の
数(図示の場合2列)だけであれば十分であるが、作動
ロッド3と回り止め部材4とをセットする場合の方向性
を考えると、図のように4本以上であることが望まし
い。
【0016】なお、後軸2は図3及び図4に示すよう
に、後端は底部が一体的に形成されている。そして後軸
2の前部には一対の半円筒体からなる螺旋案内部2b
が、ヒンジ部2cを支点として折曲可能に夫々設けられ
ている。また螺旋案内部2bの内周には、螺旋突条2d
が形成されている。このように成形時において、二分割
してヒンジ部2cを介して接続された半筒状体2bb,
2bbを夫々展開して成形すれば螺旋突条2dのための
難しい無理抜きによる成形又はショット数を減少しなけ
ればないコアピン回転による成形をしなくとも良い利点
がある。
【0017】次に、作動ロッド3は、その先部には単一
の係止突起3bを備えている。そしてこの作動ロッド3
の後部外周部には、軸方向に2列に等間隔で配された多
数の係合突起3aが設けられている。これらの係合突起
3aは、後軸2の回転操作に従って上述した螺旋案内部
2bの螺旋突条2dに係合・案内されるとともに後述す
る前軸1に圧入・固定された回り止め部材4の係合溝4
aに係合している。
【0018】そして、上記作動ロッド3の係止突起3b
には、軸方向に割り溝5aが形成された可動スリーブ5
が取り付けられている。即ち、この可動スリーブ5は2
点間を移動可能とするようにその両端縁から離間して前
部係止孔5bと後部係止孔5cとが割り溝5a内に夫々
形成されている。そして後述するように、作動ロッド3
の係止突起3bが前部係止孔5bと後部係止孔5cとの
間を移動することによって可動スリーブ5内に保持され
ている棒状物の後端を押し出して残留芯を排出せしめ
る。
【0019】また、後軸2の受け溝2eと後軸2との間
には弾性Oリング6が介挿されており、この弾性Oリン
グ6によって前軸1と後軸2との間で極めて高級感のあ
る回転操作が得られる。
【0020】なお、作動ロッド3の後端部の頭部3c
は、作動ロッド3が螺旋案内部2bから抜け落ちない様
に径大に形成されており、特に螺旋案内部2bが図4の
ものとは異なり、最初から完全な筒状体として成形され
た場合には、組み立てを容易にするため後方に向かって
漸次径が小さくされかつ後端頂部から頭部3cの縮径の
ための割り溝3dが軸方向に形成されて組み立て時に挿
入し易くなっている。
【0021】以下、上記実施の態様による回転式棒状物
繰り出し具をより理解し易いためにその組み立て手順を
説明する。まず、必要に応じてOリング6を後軸2の受
け溝2eに取り付ける。その後、この後軸2の螺旋案内
部2bの2つの半円筒状部2bb,2bbを展開したま
まの状態で作動ロッド3の頭部3cから後軸2内に挿入
する。但し螺旋案内部2bが最初から完全な筒状体の場
合には、図示した様に作動ロッド3の頭部3cは、後方
に向かって漸次縮径となりかつ後端から軸方向の割り溝
3dが形成されてなるから、頭部3cの挿入が容易で、
頭部3cの挿入後は作動ロッド3を回転させながら後軸
2内に挿入すれば良い。
【0022】次に、後軸アセンブリの作動ロッド3の先
部の係止突起3bに前方より回り止め部材4を挿入し、
挿入後可動スリーブ5を嵌合し、この可動スリーブ5の
後部係止孔5cに係止突起3bが達するまで押し込んで
取り付ける。しかる後、前軸1の後方より後軸アセンブ
リを挿入し、同時に回り止め部材4が位置決め段部1f
に当接するまで圧入・固定する。その後、棒状物を前軸
1先端の開口部から押し込んでセットすれば良い。
【0023】次に、このようにして組み立てられた回転
式棒状物繰り出し具の動作について説明する。まず使用
に際して、図1に示された様に作動ロッド3の後端が後
軸2完全に収納された状態の棒状物を繰り出すために、
例えば後軸2を固定して前軸1を回転せしめる。
【0024】前軸1が回転されることによって、これに
一体の螺旋案内部2bも一体となって回転される。この
時、螺旋案内部2bの螺旋突条2d内に作動ロッド3の
係合突起3aが係合・案内されておるが、同時に作動ロ
ッド3の前方の他の係合突起3aが前軸1に圧入された
回り止め部材4の係合溝4aに係合して回転がロックさ
れている。
【0025】その結果、作動ロッド3のみが軸方向に前
進せしめられて作動ロッド3に取り付けられた棒状物が
前軸2の先端開口から突出されて使用可能状態となる。
なお使用後は、後軸2を上記と逆の回転操作をすれば容
易に棒状物は収納される。
【0026】ところで、棒状物が消耗して新たなものと
交換するために可動スリーブ5に残ったいわゆる残留芯
を除去することが求められる。このためには、後軸2の
回転操作を続行すると作動ロッド3の先端を更に前進せ
しめられる。そしてついには可動スリーブ5の先端の膨
大部5dが前軸1の係止凹部に当接して停止せしめられ
る。そのため作動ロッド3の先部の係止突起3bが可動
スリーブ5の前部係止孔5bから割り溝5aを通って後
部係止孔5cに移動される。その結果、可動スリーブ5
の内に作動ロッド3が深く侵入して残留芯は容易に排出
される。
【0027】この棒状物の排出動作については、図5〜
図7を用いて詳細に説明する。図は便宜上図1の前軸1
の先部1aの形状を変えて図示されている。従って、こ
れらの図はいずれも上記実施の態様による回転式棒状物
繰り出し具の要部を示す図であって、確実に棒状物を排
出することができる機構を示している。なお図1と比較
すると、図5及び図6では棒状物が使用によってかなり
短くなっている。図において、前軸1内において作動ロ
ッド3の先端から離間した先部には係止突起3bが形成
されている。可動スリーブ5と前軸1の係止凹部1e、
作動ロッド3の係止突起3bと可動スリーブ5の前部係
止孔5b、及び作動ロッド3の係止突起3bと可動スリ
ーブ5の後部係止孔5cの各係止強度を夫々α、β、γ
とすると、β<α<γの関係が成立するように構成され
ている。
【0028】即ち、この棒状物の作動ロッド3の係止突
起3bには可動スリーブ5が軸方向に移動可能に取り付
けられている。より詳しく述べると、可動スリーブ5
は、軸方向に全長にわたって割り溝5aが形成されてお
り、かつこの割り溝5aには両端から夫々離間した箇所
に二つの係止孔5b,5cが形成されている。更に可動
スリーブ5の先端には膨大部5dが形成されている。こ
の膨大部5dに対応して前軸1の先端部の内側には、係
止凹部1eが形成されており、これらによって後述する
棒状物を排出するための機能を付与している。
【0029】まず図5において、棒状物は使用によりか
なり短くなっているが、まだ回転繰り出し操作により棒
状物が繰り出されて使用可能状態を示している。作動ロ
ッド3の係止突起3bが可動スリーブ5の後部係止孔5
cと係止されており、かつ可動スリーブ5の先端の膨大
部5dは、前軸1の前部裏側の係止凹部1eから離間し
た位置にある。
【0030】次に図6において、更に回転操作がなされ
ると作動ロッド3とともに可動スリーブ5が前進せしめ
られて可動スリーブ5の先端の膨脹部5dが前軸1の前
部裏側の係止凹部1e内に達して保持されている。しか
しながら依然として作動ロッド3の係止突起3bが可動
スリーブ5の後部係止孔5cに係止されている。
【0031】更に図7は、最終的に棒状物が排出された
状態を示しており、従って作動ロッド3の先端が前軸1
の開口部に達している。すなわち可動スリーブ5の先端
の膨大部5dが、前軸1の前部裏側の係止凹部1e内に
既に達してそれ以上前進出来ない状態で係止されてい
る。そこで更に作動ロッド3が前進せしめられるので作
動ロッド3の係止突起3bが可動スリーブ5の後部係止
孔5cから軸方向に連続的に形成された割り溝5aを拡
開して移動し、前部係止孔5bに至る。この過程で作動
ロッド3が棒状物の後端を押して棒状物は排出される。
【0032】図8は可動スリーブ5の示す拡大平面図で
あって、図から明らかなように前部係止孔5bの後端と
それに続く割り溝5aとの接続部分を緩やかな曲線輪郭
部5bbとして形成されている。前部係止孔5bがこの
ような形状に形成されているので、後退操作時に曲線輪
郭部5bbによって、まず最初に優先的に作動ロッド3
の係止突起3bと前部係止孔5bとの係止が解除され、
その後初めて前軸1の係止凹部1eとスリーブ5の膨大
部5dとの係止が解除され易く、β<α<γの関係に従
った動作が確実に保証される。
【0033】なお、上記実施の態様においては、作動ロ
ッド3に可動スリーブ5を取り付けて棒状物の保持及び
排出を行った。しかしながら、請求項1記載の発明のよ
うに、そのような排出機能を考慮しないで単に部品点数
を少なくして組み立て容易にするだけでも効果がある。
この場合は、可動スリーブ5は省略することが可能であ
って、周知のように作動ロッド3の先端面に棒状物を差
し込み保持する棒状物受け部としての凹部を形成すれば
作動ロッド3を作動部材として用いることができる。更
に必要に応じて棒状物のセット時にこの受け部が拡開す
るように軸方向に割り溝を形成して作動ロッド3に保持
機能を付与しておけば良い。
【0034】図9は、上記実施の態様の更に変形例を示
し、この場合図5〜図7等に示されたように、前軸1の
先端内部の端面に形成された係止凹部1eと可動スリー
ブ5の先端周縁の膨大部5dとの係合に代えて、前軸1
の先端部の内側に形成された肉厚部後方にリブ1gを形
成する。そこで作動ロッド3が回転操作によって後退せ
しめられても、このリブ1gと可動スリーブ5との嵌合
により可動スリーブ5の後退が一時的に制止される。こ
の間に作動ロッド3の先部の係止突起3bが、前部係止
孔5bから後部係止孔5cに移動せしめられる。この場
合においても、上記係止強度のβ<α<γの関係が成り
立つ。
【0035】図10は、更に他の実施の態様を示し、こ
の場合は前軸1の係止部としての係止凹部1eやリブ1
gを必要とせず、かつ膨大部5bも必要としないのでよ
りシンプルな構造であるが、残留芯の排出という効果は
全く同じである。即ちこの実施の態様では、予め作動ロ
ッド3の係止突起3bが可動スリーブ5の後部係止孔5
cに取り付けられている。そこで回転操作によって作動
ロッド3の前進に伴い、可動スリーブ5が前進せしめら
れる。すると前軸1の先端内側の端面に可動スリーブ5
の先端が当接して作動ロッド3の係止突起3bが前部係
止孔5bに移動する。この場合、前軸1の内側に係止凹
部1eやリブ1g等の係止部を必要としないので、成形
上無理抜きとならない利点がある。
【0036】なお、作動ロッド3を後退させる時は係止
凹部1e又はリブ1g,膨大部5bも存在しないので係
止突起3bが前部係止孔5bに移動しないままで、一体
的に後退するので可動スリーブ5の後端面が回り止め部
材4の先端面に当接するまで作動ロッド3を後退せしめ
た段階で、初めて係止突起3bが後部係止孔5cに移動
し、移動が完了した時に作動ロッド3の頭部3cの末端
部が後軸2の底部に当接する様に設計しておけば良い。
【0037】
【発明の効果】この発明の構成は上記した通りであるの
で、ホルダ内に残されたいわゆる残留芯を容易に排出す
ることが出来、かつ部品点数を少なくして構造を簡単に
すると共に組み立ても容易な回転子式棒状物繰り出し具
を得ることが可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す回転子式棒状物繰
り出し具の棒状物を収納した状態を示す縦断面図であ
る。
【図2】図1のA−A線に沿った拡大横断面図である。
【図3】図1の後軸の前部を示す拡大縦断面図である。
【図4】図3の後軸の前部を展開した状態を示す拡大底
面図である。
【図5】図1の回転子式棒状物繰り出し具の棒状物を収
納した使用状態を示す要部縦断面図である。
【図6】図5の最も短くなった棒状物を収納した使用状
態を示す要部縦断面図である。
【図7】図5の棒状物を排出した状態を示す要部縦断面
図である。
【図8】図5の可動スリーブの変形例を示す拡大平面図
である。
【図9】図5の変形例を示す縦断面図である。
【図10】図5の変形例を示す要部縦断面図である。
【図11】従来の回転子式棒状物繰り出し具を示す断面
図である。
【符号の説明】 1 前軸 1a 先部 1b 薄肉部 1c 先端ガイド部 1d 嵌合凸条 1e 係止凹部(係止部) 1f 位置決め段部 1g リブ(係止部) 2 後軸 2a 薄肉部 2b 螺旋案内部(螺旋案内手段) 2bb,2bb 半筒状体 2c ヒンジ部 2d 螺旋突条 2d 受け溝 2e 環状溝 3 作動ロッド(作動部材) 3a 係合突起 3b 係止突起 3c 頭部 3d 割り溝 4 回り止め部材 4a 係合溝 5 可動スリーブ 5a 割り溝 5b 前部係止孔 5c 後部係止孔 5d 膨大部 6 Oリング

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前軸に関して後軸を回転可能に設け、こ
    れら前軸と後軸との内部に設けられ棒状物を保持すると
    共に繰り出す作動部材とから構成され、上記後軸の前部
    内周に螺旋案内手段が形成され、この螺旋案内手段の前
    方の前軸内に回り止め部材が固設され、上記作動部材は
    前部に係合部を有し、この係合部によって上記作動部材
    は上記螺旋案内手段に係合すると共に上記回り止め部材
    を介して回転はロックされるが軸方向に移動可能なこと
    を特徴とする回転式棒状物繰り出し具。
  2. 【請求項2】 前記後軸の螺旋案内手段が、筒状の後軸
    本体とヒンジ部で夫々一体的に接続された一対の半円筒
    体とから形成されてなる請求項1記載の回転式棒状物繰
    り出し具。
  3. 【請求項3】 前記螺旋案内手段が螺旋突条であり、前
    記係合部が作動部材の長手方向に離間して直線上に二列
    に配列された複数の係合突起である請求項1記載の回転
    式棒状物繰り出し具。
  4. 【請求項4】 前記作動部材はその後端部に大径の頭部
    を有し、この頭部が後方に向かって漸次縮径となりかつ
    後端から軸方向の割り溝が形成されてなる請求項1記載
    の回転式棒状物繰り出し具。
  5. 【請求項5】 上記作動ロッドの先部に移動可能に設け
    られた可動スリーブとこの可動スリーブが係止されるた
    めに上記前軸内に設けられた係止部とから構成されてな
    り、可動スリーブが前軸と一時的に係止された状態で作
    動ロッドが可動スリーブ内を前進又後退せしめられる請
    求項1記載の回転式棒状物繰り出し具。
  6. 【請求項6】 前軸に関して後軸を回転可能に設けると
    共に、これら前軸と後軸との内部に設けられて棒状物を
    繰り出す作動ロッドとから構成され、上記前軸内周に螺
    旋案内手段が設けられ、この螺旋案内手段の前方の前軸
    内に回り止め部材が固設され、上記作動ロッドが上記螺
    旋案内手段に係合すると共に上記回り止め部材を介して
    回転はロックされるが軸方向に移動可能な係合部を有
    し、さらに上記作動ロッドの先部に移動可能に設けられ
    た可動スリーブとこの可動スリーブが係止されるために
    上記前軸内に設けられた係止部とから構成されてなり、
    可動スリーブが前軸と一時的に係止された状態で作動ロ
    ッドが可動スリーブ内を前進又後退せしめられることを
    特徴とする回転式棒状物繰り出し具。
  7. 【請求項7】 前記可動スリーブは、軸方向のガイド割
    溝を有しかつこのガイド割溝内に離間して前部係止孔と
    後部係止孔とが形成され、さらに前記作動ロッドにはこ
    れらの係止孔を移動することが可能な係止突起が設けら
    れてなる請求項6記載の回転式棒状物繰り出し具。
  8. 【請求項8】 前記可動スリーブと前軸の係止部、前記
    作動ロッドの係止突起と可動スリーブの前部係止孔、及
    び作動ロッドの係止突起と可動スリーブの後部係止孔と
    の各係止強度を夫々α、β、γとすると、β<α<γと
    してなる請求項6記載の回転式棒状物繰り出し具。
  9. 【請求項9】 前記前部係止孔の後端と前記割り溝との
    接続部が作動ロッドの係止突起が後退容易な曲線形状に
    形成されてなる請求項6記載の回転式棒状物繰り出し
    具。
  10. 【請求項10】 前記可動スリーブは先端に膨大部を有
    し、前記前軸の係止部がこの膨大部が係止されるために
    前軸の先端内周部に形成された係止凹部である請求項6
    記載の回転式棒状物繰り出し具。
  11. 【請求項11】 前記前軸の係止部が、前軸の内周部に
    可動スリーブを一時的に係止するための複数のリブで形
    成されてなる請求項6記載の回転式棒状物繰り出し具。
  12. 【請求項12】 前記可動スリーブの前進過程におい
    て、この可動スリーブの前端面が前軸の前端裏側の端面
    に当接して前記作動ロッドの係止突起が後部係止孔から
    前部係止孔に移動するように構成され、前記可動スリー
    ブの後退過程において、この可動スリーブの後端面が回
    り止め部材の前端面に当接して、前記作動ロッドの係止
    突起が前部係止孔から後部係止孔に移動するように構成
    された請求項1又は請求項6記載の回転式棒状物繰り出
    し具。
  13. 【請求項13】前軸に関して後軸を回転可能に設けると
    共に、これら前軸と後軸との内部に設けられて棒状物を
    繰り出す作動ロッドとから構成され、上記後軸の前部内
    周に螺旋案内手段が形成され、この螺旋案内手段の前方
    の前軸内に回り止め部材が固設され、作動ロッドが上記
    螺旋案内手段に係合すると共に上記回り止め部材を介し
    て回転はロックされるが軸方向に移動可能な係合部を有
    し、かつ上記作動ロッドの先部に移動可能に設けられた
    可動スリーブとこの可動スリーブが係止されるために上
    記前軸内に設けられた係止部とから構成されてなり、可
    動スリーブが前軸の係止部と一時的に係止された状態で
    作動ロッドが可動スリーブ内を前進又後退せしめられる
    こと特徴とする回転式棒状物繰り出し具。
JP8134155A 1996-05-02 1996-05-02 回転式棒状物繰り出し具 Pending JPH09295491A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003105625A1 (en) * 2002-04-29 2003-12-24 Joung-Chul Kim A multipurpose case
CN109463890A (zh) * 2017-09-08 2019-03-15 株式会社常盘 棒状化妆品推出容器
CN115067659A (zh) * 2021-03-16 2022-09-20 株式会社常盘 涂布件送出容器和涂布件更换构件

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