JPH09295386A - 積層フィルム及びこれを用いた耐煮沸破袋性に優れた包装袋 - Google Patents
積層フィルム及びこれを用いた耐煮沸破袋性に優れた包装袋Info
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Abstract
水処理やレトルト処理等などの過酷な処理、特に極めて
過酷な処理である含気煮沸処理(気体を含んだ状態での
煮沸処理を意味し、煮沸処理による気体と水蒸気の急激
な膨張によって強力な破袋力を受ける、以下同じ)にも
耐える強度特性を備えた積層フィルムおよび包装袋を提
供すること。 【解決手段】 ポリアミド系基層フィルムの少なくとも
片面に、接着剤層を介してシーラント層が形成された積
層フィルムにおいて、接着剤層としてガラス転移点が1
0℃以下の架橋樹脂を使用する。
Description
層フィルムおよび該フィルムを用いた包装袋に関するも
のであり、より詳しくは、例えば水分含有食品や薬品等
の包装袋、あるいは沸水処理やレトルト処理等などの過
酷な処理、特に極めて過酷な処理である含気煮沸処理
(気体を含んだ状態での煮沸処理を意味し、煮沸処理に
よる気体と水蒸気の急激な膨張によって強力な破袋力を
受ける、以下同じ)にも耐える強度特性を備えた積層フ
ィルム、およびこの積層フィルムを用いた包装袋に関す
るものである。
靭性、耐ピンポール性、耐屈曲性および耐熱性等に優れ
ていることから、様々の用途で広く利用されている。そ
れらのポリアミドフィルムを包装袋として使用する際に
は、通常はその片面もしくは両面に印刷を施してその上
に接着剤層を設け、更にその上にドライラミネート法や
押出ラミネート法によりシーラント層を設けるなどして
ポリアミド系の積層フィルムを製造し、この積層フィル
ムを用いて袋を作製する。そしてこの袋内に内容物を充
填し、開口部をヒートシールすることによって密封包装
体とする。この様な包装袋は、たとえば味噌や醤油など
の調味料、スープやレトルト食品等の水分含有食品ある
いは薬品などの包装用として使用されている。
強くなり、たとえば麺類等のインスタント食品において
も、乾麺タイプから生麺タイプへの切替えが進んでい
る。生麺タイプの場合は、生麺を密封包装した後で加熱
殺菌処理が行われるが、この加熱殺菌処理は、内部に気
体が封入された含気状態で行われるため、熱により密封
体内部の空気および水蒸気が急激に膨張し、シール部に
引き剥し方向の大きな力がかかる。そのため、従来の包
装材料に要求されてきた通常の耐水接着性のみでは耐シ
ール性が不十分であり、含気煮沸処理によって生じる内
圧にも耐え得る高レベルの耐水接着性が必要になってく
る。味覚に対する消費者の要求は益々高度化する傾向が
あり、こうした要求に答えるため、含気煮沸処理条件も
一段と過酷になってきている。
情に着目してなされたものであって、その目的は、煮沸
処理やレトルト処理等の熱処理、とりわけ含気煮沸処理
時においても高い耐破袋性を発揮し得る様なポリアミド
系の積層フィルム、および該積層フィルムを用いた耐煮
沸破袋性に優れた包装袋を提供しようとするものであ
る。
のできた本発明の積層フィルムとは、ポリアミド系基層
フィルムの少なくとも片面に、接着剤層を介してシーラ
ント層が形成された積層フィルムにおいて、接着剤層と
してガラス転移点が10℃以下の架橋樹脂を用い、好ま
しくは該接着剤層厚みを1〜3.5g/m2 の範囲とし
たものであるところにその特徴を有している。
層の形成面側に接着改質層を設けたものを使用し、また
該ポリアミド系基層フィルムとして、90℃の熱水中で
縦方向または横方向に75%伸長させた時の、縦方向応
力および横方向応力のいずれかもしくは両方が6.5×
107 Pa以下であるものを使用することにより、得ら
れる積層フィルムの耐煮沸破性を一段と優れたものとす
ることができるので好ましい。そして、該積層フィルム
のシーラント層同士をシールして製袋すれば、内部に気
体を含む状態でも非常に優れた耐煮沸破袋性を有する包
装袋を得ることができる。
ド系基層フィルムの少なくとも片面に接着剤層を介して
シーラント層を設けた積層フィルムにおいて、接着剤層
の構成素材としてガラス転移点が10℃以下の架橋樹脂
を使用するところにその特徴を有しており、この様な積
層フィルムの特性は、上記接着剤層の厚みを1〜3.5
g/m 2 の範囲に設定し、またポリアミド系基層フィル
ムとして、「90℃の熱水中で縦方向または横方向に7
5%伸長させた時の、縦方向応力および横方向応力のい
ずれかもしくは両方が6.5×107 Pa以下」のもの
を使用することによって容易に達成される。
ルムとは、ポリアミド系樹脂を主成分とするフィルムで
あり、ポリアミド系樹脂としては、たとえば3員環以上
のラクタム類の重縮合によるポリアミド系樹脂、ω−ア
ミノ酸の重縮合によるポリアミド系樹脂、二塩基酸とジ
アミンとの重縮合によるポリアミド系樹脂が挙げられ
る。
ω−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラク
タム、ラウリルラクタム等;ω−アミノ酸としては、6
−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミ
ノノナン酸、11−アミノウンデカン酸等;二塩基酸と
しては、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジオン酸、
ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、エイコサンジオ
ン酸、エイコサジエンジオン酸、2,2,4−トリメチ
ルアジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2、6−
ナフタレンジカルボン酸、キシリレンジカルンボン酸
等;ジアミン類としては、エチレンジアミン、トリメチ
レンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサジエチ
レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ウンデカメチ
レンジアミン、2,2,4(または2,4,4)−トリ
メチルヘキサメチレンジアミン、シクロヘキサンジアミ
ン、ビスー(4,4’−アミノシクロヘキシル)メタ
ン、メタキシリレンジアミン等が挙げられる。
これらの共重合体としては、たとえばナイロン6、ナイ
ロン7、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6・
6、ナイロン6・9、ナイロン6・11、ナイロン6・
12、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロンMXD
6、ナイロン6/6・6、ナイロン6/12、ナイロン
6/6T、ナイロン6/6I、ナイロン6/MXD6等
が挙げられる。
能を損なわない限度で各種の添加剤、たとえば酸化防止
剤、耐光剤、ゲル化防止剤、滑剤、ブロッキング防止
剤、顔料、帯電防止剤、界面活性剤等を含有していても
良い。
ルム製造法、たとえばTダイ法、インフレーション法な
どによって製造することができ、このフィルムは単層フ
ィルムであってもよく、また共押出し等により多層構造
としたものであっても勿論構わない。
ド系基層フィルムとシーラント層との接着を目的として
設けられるもので、該接着剤層の構成素材としては、ガ
ラス転移点が10℃以下の架橋樹脂を使用することが必
要であり、より好ましくは8℃以下のものが勧められ
る。即ち該接着剤層を構成する素材のTgが10℃を超
えるものでは、該接着剤層が脆くなって積層フィルムが
全体として脆弱になり、該積層フィルムを製袋して含気
煮沸処理した時に、膨張力がシール部に集中的に作用し
て破袋を起こし易くなる。又この接着剤層は煮沸処理条
件下で十分な耐水性を示すことが必要であり、煮沸耐水
性が不足する場合は積層フィルムが煮沸処理時に層間剥
離を起こして構造強度が低下し、製袋後煮沸した時の耐
破袋性が極端に劣化してくる。そのため該接着剤層とし
ては優れた耐煮沸耐水性を確保するため架橋樹脂を使用
することが必須となる。
例としては、主剤がポリエステル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ある
いはそれらの複合樹脂などが挙げられ、架橋剤として
は、イソシアネート系化合物、オキサゾリン系化合物、
エポキシ系化合物、シラン系化合物、メラミン系化合
物、フェノール・ホルムアルデヒド系樹脂などが挙げら
れる。これらの中でも特に好ましいのは、ポリエステル
系あるいはポリエステルウレタン系樹脂と多官能イソシ
アネートとの組合せである。尚、該接着剤層のガラス転
移点を10℃以下にする手段としては、主剤となる樹脂
として低めのガラス転移点を有する樹脂を選択使用する
方法である。
橋剤の溶液もしくはエマルションを常法に従ってポリア
ミド系基層フィルム上(もしくはその表面に形成される
接着改質層上)に塗布することによって形成すれば良
く、その好ましい厚さは乾燥量で1〜3.5g/m2 、
より好ましくは1.5〜3.0g/m2 の範囲である。
ムとの間には、任意の方式で任意の図柄の印刷インキ層
を設けることができる。印刷インキ層の構成素材として
は、セルロース系誘導体をバインダーとするインキある
いは合成樹脂をバインダーとするグラビアインキが主と
して使用される。特に、末端に水酸基等の官能基を有す
る塩化ビニル、ポリエステル、ポリエーテルポリオール
等をバインダーとし硬化剤を併用したインキは好ましい
ものとして推奨される。この印刷インキ層は全面または
部分的にあるいは任意の図柄で印刷により形成される。
DPE(低密度ポリエチレン)、EVA(エチレン−ビ
ニルアセテート共重合体)、アイオノマー、PP(ポリ
プロピレン)等の合成樹脂を好ましいものとして例示す
ることができ、これらの樹脂を、ポリアミド系基層フィ
ルムの少なくとも片面に設けた接着剤層の表面に押出し
ラミネート法やドライラミネート法等によって積層され
る。該シーラント層の種類、組成、厚み、構成等は特に
制限されない。即ちこのシーラント層は、単層あるいは
2層以上の複層のどちらでもよく、2層構造とする場合
のベース層とシール層の厚み構成比等も一切制限がな
い。
求特性を満たし得る限度で任意に選択できるが、最終の
積層フィルムとしたときのシールエネルギーは大きい方
が好ましく、そのためには、例えば、シーラント層にお
けるシール面側のポリマー組成がエチレン含有量2〜8
重量%であるエチレンランダム共重合ポリプロピレン系
重合体100重量部に対し、ポリオレフィン系エラスト
マーを0〜7重量部配合してなるポリプロピレン系無延
伸フィルムが特に好ましいものとして推奨される。
的には、ポリアミド系基層フィルム−接着剤層−シーラ
ント層よりなる3層積層構造で、接着剤層のガラス転移
点が10℃以下という値を満足するものであればその目
的を果たすことができるが、積層間の耐水接着性を一層
高めるため、上記ポリアミド系基層フィルムと接着剤層
の間に接着改質層を設けることは、好ましい方法として
推奨される。ここで用いられる接着改質層の例として
は、ポリエステル系樹脂をイソシアネート、オキサゾリ
ン、メラミン、エポキシ化合物、シラン化合物等で架橋
したもの;アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、あるいはポリウレタン系樹脂のアクリ
ルグラフト共重合体など、あるいはこれらの樹脂を多官
能性化合物で架橋した架橋樹脂等が好ましい例として挙
げられる。該接着改質層には、本発明の特長を損なわな
い範囲で帯電防止剤、無機滑剤、有機滑剤等の添加剤を
含有させても構わない。
系積層フィルムを使用すると、積層フィルムにおける層
間の耐水接着性が一層高められ、含気煮沸処理時のシー
ル強度が一段と高められるので好ましい。
は、その優れた特性を活かして様々の形態の包装に利用
できるが、その特長が最も有効に発揮されるのは、内容
物を含気状態で密封包装するための包装袋としての利用
である。
ムにおけるシーラント層同士をヒートシール等によりシ
ールし製袋してなるものであり、この袋内に被包装物を
含気状態で密封包装した状態で煮沸処理したときでも、
該積層フィルムに付与された含気煮沸処理時の前記変形
度特性が有効に発揮され、あるいは更に接着改質層を設
けることによって一段と高められた耐水接着性が有効に
発揮されて、煮沸処理時の層間剥離が抑えられ、後述す
る含気煮沸パンク試験等においても非常に優れた特性を
示す包装袋を与える。
体を含んだ状態で密封包装することを意味しており、気
体とは、空気、酸素、二酸化炭素、窒素等の単体、混合
物、化合物等が含まれる。気体の量は内容物の種類によ
っても変わってくるので一律に規定することはできない
が、生麺用包装体では、通常は袋の内容量に対し3体積
%程度以上封入することが多い。
いは蒸気中での煮沸処理あるいはレトルト処理を言い、
処理温度や処理時間は特に規定しないが、殺菌を目的と
する場合は70℃以上で行われることが多い。
る接着剤層を介してポリアミド系基層フィルムとシーラ
ント層を積層した本発明の積層フィルムは、例えば含水
食品の包装材料として好適に使用することができ、ま
た、該積層フィルムのシーラント層同士をシールして製
袋した包装袋は、耐含気煮沸パンク性において非常に優
れた特性を発揮する。従って、この袋を生麺の密封包装
に適用した場合、加熱殺菌工程での熱膨張による破袋を
可及的に抑えることができ、最終密封包装段階での製品
歩留りを著しく高めることが可能となる。
説明するが、本発明は、もとより下記実施例により制限
をうけるものではなく、前後記の趣旨に適合しうる範囲
で変更を加えて実施することも可能であり、それらはい
ずれも本発明の技術範囲に含まれる。
下記の通りである。 (1)接着剤層を構成する架橋樹脂のガラス転移点の測
定 一液タイプの場合は、接着剤溶液あるいはエマルジョン
を、二液タイプの場合は、主剤と架橋剤の混合溶液ある
いはエマルジョンを、所定量、必要により架橋触媒を添
加(ラミネート時に用いるのと同じ配合比で)配合した
ものをテフロン板の上に塗布し、50℃で3日間エージ
ングして架橋反応を起こさせる。該架橋膜を示差走査型
熱量計を用いてサーモグラフを測定しTgを求める。
三方シール袋に製袋し、内部に水200ccと空気20
0ccを充填して密封する。この密封袋を90℃の熱水
中で60分間煮沸処理し、シール部から破袋したものの
数から下記式によって破袋率を算出する。 破袋率(%)=(破れた密封袋数/試験した密封袋数)
×100
の伸長応力の測定 ポリアミド系基層フィルムを幅15mmに裁断してサン
プルとし、これを90℃の熱水中に保持し引張り試験機
により100mm/minの引張速度で伸長させ、伸長
度75%の時の応力を伸長応力とする。
2部ブレンド物からなる厚さ25μmのポリアミドフィ
ルムの片面に、接着改質層としてアクリルグラフトポリ
エステル樹脂を0.15g/n2 の厚さで塗布形成した
ポリアミド系基層フィルム(熱水中での伸長応力:縦方
向2.0×10.7Pa、横方向5.9×10.7P
a)の接着改質層表面に、主剤としてTgが−16℃の
芳香族/脂肪族ポリエステルポリオール、架橋剤がヘキ
サメチレンジイソシアネート三量体よりなるポリエステ
ルポリウレタン系接着剤(架橋反応後のTg:5℃)を
接着剤として使用し、接着剤層厚みが2.5g/m2 と
なる様に常法に従ってドライラミネート法により、厚さ
40μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績社
製「パイレンP1503」)を積層して積層フィルムを
得た。
り、この積層フィルムを用いて生麺の密封包装を行なっ
たところ、加熱殺菌工程での熱膨張による破袋の発生率
は極めて低く、実用性の高いものであった。
(主剤のポリエステルポリオールをTgが−3℃の芳香
族/脂肪族ポリエステルに変更)した以外は、上記実施
例1と全く同様にして積層フィルムを製造した。得られ
た積層フィルムの煮沸パンク率は20%であり、この積
層フィルムを製袋して生麺用の密封包装袋として使用し
たところ、加熱殺菌工程での熱膨張による破袋の発生率
が高く低品質であった。
2 とした以外は、比較例1と同様にして積層フィルムを
製造した。得られた積層フィルムの煮沸パンク率は55
%であり、この積層フィルムを製袋して生麺用の密封包
装袋として使用したところ、加熱殺菌工程での熱膨張に
よる破袋の発生率が高く低品質であった。
2 とした以外は実施例1と全く同様にして積層フィルム
を製造した。得られた積層フィルムの煮沸パンク率は1
0%であった。
ラビアインキ(東洋インキ社製「ラミエース61白」二
液タイプ)をグラビア印刷して印刷インキ層を形成した
以外は、実施例1と全く同様にして積層フィルムを製造
した。得られた積層フィルム積層体の煮沸パンク率は0
%であり、この積層フィルムを用いて生麺の密封包装を
行なったところ、加熱殺菌工程での熱膨張による破袋の
発生率は極めて低く、実用性の高いものであった。
たものと同じものに変更した以外は、実施例2と同様に
して積層フィルムを製造した。この積層フィルムの煮沸
パンク率は25%であり低品質であった。
更し、且つ接着剤層としてTgが2℃のポリエステルポ
リウレタン系接着剤(主剤としてTgが−22℃の芳香
族/脂肪族ポリエステルポリオールを使用)を使用した
以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを製造し
た。
ロン300」)/ポリイソシアネート(日本ポリウレタ
ン社製「アロネートL」) 実施例4:水分散タイプポリウレタン樹脂(大日本イン
キ社製「ハイドランHW−140」)/トリメチロール
メラミン(大日本インキ社製「ベッカミンPM−N」) 実施例5:水分散タイプポリエステル樹脂(東洋紡績社
製「バイロナールMD1930」)/ブロックイソシア
ネート(第1工業薬品社製「エラストロンBN11」) これらの実施例で得られた各積層フィルムの煮沸パンク
率はいずれもが0%であり、これらの積層フィルムを用
いて生麺の密封包装を行なったところ、加熱殺菌工程で
の熱膨張による破袋の発生率は極めて低く、実用性の高
いものであった。
たのと同じものに変更した以外は、上記実施例3〜5と
同様にして積層フィルムを製造した。得られた積層フィ
ルムの煮沸パンク率はいずれも20〜40%の範囲であ
り、低品質のものであった。
されており、ポリアミド系基層フィルムにガラス転移点
が低くて柔軟性を有しており、且つ架橋構造を有する耐
熱水性に優れた樹脂からなる接着剤層を介してシーラン
ト層が形成され、好ましくは基層と接着剤層との間に接
着改質層を設けた積層構造とすることによって、煮沸、
レトルト処理の厳しい処理、特に極めて過酷な処理であ
る耐含気煮沸パンク性に優れ、生麺をはじめとする水分
含有食品等の様々な物品の包装分野において広く活用す
ることができる。
ムは、基層フィルムとして、90℃の熱水中で縦・横方
向伸長時の応力の規定されたポリアミド系基層フィルム
を使用することによって、より確実かつ簡単に得ること
ができ、更には、この積層フィルムにおけるシーラント
層同士をシールして製袋することにより、該袋内に気体
を含んだ状態で被包装物を密封包装して煮沸処理したと
きでも、優れた耐破袋性を示す包装袋を得ることができ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリアミド系基層フィルムの少なくとも
片面に、接着剤層を介してシーラント層が形成された積
層フィルムにおいて、接着剤層としてガラス転移点が1
0℃以下の架橋樹脂を用いたものであることを特徴とす
る積層フィルム。 - 【請求項2】 接着剤層の厚みが1〜3.5g/m2 で
ある請求項1に記載の積層フィルム。 - 【請求項3】 前記ポリアミド系基層フィルムは、接着
剤層の形成面側に接着改質層が設けられたものである請
求項1または2に記載の積層フィルム。 - 【請求項4】 前記ポリアミド系基層フィルムを90℃
の熱水中で縦方向または横方向に75%伸長させた時
の、縦方向応力および横方向応力のいずれかもしくは両
方が6.5×107 Pa以下である請求項1〜3のいず
れかに記載の積層フィルム。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の積層フ
ィルムのシーラント層同士をシールして製袋したもので
あることを特徴とする耐煮沸破袋性に優れた包装袋。
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JP11101696A JP3684670B2 (ja) | 1996-05-01 | 1996-05-01 | 積層フィルム及びこれを用いた耐煮沸破袋性に優れた包装袋 |
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