JPH0929519A - 管表面穴明け方法及び穴明け治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、鋳鉄管等の金属管表面に金属管内部
の樹脂管部分に傷を付けずに穴明けして、安全に分岐取
り出し配管が行える穴明け方法及び穴明け治具を提供す
るものである。 【構成】最初に管表面に穴明け加工する穴の周囲部分を
捨て加工し、捨て加工部の肉厚を測定し、測定した肉厚
から刃物の送り寸法を補間し、穴の周囲を切削加工する
管表面穴明け方法で、また、管表面に穴明け加工する穴
の周囲を管の表面に対して管軸芯方向に向かう刃物によ
って管内周面の一皮を残す程度に切削加工し、切削加工
した穴周囲の一部を掴んで穴明け部の切り残り片を管か
ら取り除いて穴明けする管表面穴明け方法である。更
に、管表面に穴明け加工する穴の周囲を切削加工した穴
明け部の切り残り片を管から取り除く治具である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、鋳鉄管等の比較的大口
径の金属管表面に穴を開けてこの本管から分岐管を取り
出し配管するのに用いる穴明け方法及び穴明け治具に関
するもので、特に既設鋳鉄管内に樹脂管を挿入した管路
や既設鋳鉄管内に樹脂を内張りした管路に対しても好適
な穴明け方法と穴明け治具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ガス管や水道管に対してサドル部分と分
岐管部分が一体の分岐継手を取り付けて、この分岐継手
の分岐管部分からホルソー等の刃体内が空間になった穿
孔工具を挿入回転させて管の表面に貫通穴を明ける管穿
孔装置や穿孔方法が公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】一般にガス導管や水道
管などの地中に埋設された金属管に対して、例えば老朽
化した管路の更新や耐震性向上を図るために、既設鋳鉄
管内に樹脂管を挿入したりあるいは既設鋳鉄管内に樹脂
を内張りした管路が用いられている。この様な管路から
増設用の分岐管路を設ける場合、上記ホルソー等の穿孔
工具を用いた穿孔装置で分岐用の穴を明けると、金属管
内部の樹脂管も同時に穴明けされ、また樹脂管に傷を付
けて、樹脂管内を流れる活管状態の可燃ガスが外部や外
側金属管と内側樹脂管との間に流出して危険が生じる問
題がある。更に管表面に大きな穴を明けようとすると、
ホルソー等の穿孔工具も大きなものとなり、また穿孔工
具を回転させるのに大きな駆動源が必要となる。本発明
は上記の課題を解消して、鋳鉄管等の金属管表面に大き
な穴を容易に明けることができ、また金属管内部の樹脂
管部分に傷を付けずに穴明けして、安全に分岐取り出し
配管が行える穴明け方法及び穴明け治具を提供するもの
である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、最初に
管表面に穴明けする穴の周囲部分を捨て加工し、捨て加
工した部分の肉厚を外面から超音波測定器で測定し、測
定した肉厚から穴明け加工する刃物の送り寸法を補間し
て穴の周囲を切削加工することを特徴とする管表面穴明
け方法である。

【０００５】また、管表面に穴明け加工する穴の周囲を
管の表面に対して管軸芯方向に向かう刃物によって管内
周面の一皮を残す程度に切削加工し、切削加工した穴周
囲の一部を掴んで穴明け部の切り残り片を管から取り除
いて穴明けすることを特徴とする管表面穴明け方法であ
る。

【０００６】更に、管表面に穴明け加工する穴の周囲を
切削加工した穴明け部の切り残り片を管から取り除く治
具であって、管の長手方向上面に載置する治具本体と、
この治具本体に連結した前記穴周囲の切削加工溝の内側
に係止する一対の爪部材と、治具本体に設けた本体と管
表面との間隔を拡げるジャッキ機構とからなることを特
徴とする穴明け治具である。

【０００７】

【作用】本発明は上記の構成であって、最初の捨て加工
した部分の管の肉厚を超音波測定器で測定し、刃物の送
り寸法を補間して切削加工するから、管の肉厚部分のみ
を加工して穴を貫通するまで刃物を送り加工せずに加工
することが出来る。また管の肉厚全部を切削せずに金属
管の内周面の一皮を残した状態で穴の周囲を切削加工
し、最後に切削終了後の中央部の切り残り片を穴明け治
具を用いて管表面から取り除くことができる。この加工
方法によれば、金属管の内部に裏打ちしてある内部樹脂
層、あるいは金属管内部に挿入してある内部樹脂管に対
して、切削したり傷を付けることがない。このため活管
状態の内部樹脂管の都市ガス等が外部に噴出せず安全で
ある。更に金属管の肉厚を貫通してしまわないので、金
属管の内部に穴明け時の切削粉が挿入しない。このため
穴明け作業後、管内に混入した切粉を取り除く必要がな
く、更に管内に切粉が混入しないので切粉による不具合
が生じない。

【０００８】また管の表面に対して常に管軸芯に向かう
エンドミル等の回転する刃物によって穴の周囲を加工す
るから、穴周囲の切削加工溝も管の表面に対して直角な
溝壁に加工される。特に管測部の溝壁は管上方に対して
係止し易い水平向きの角度になっており、この部分に穴
明け治具の爪部材を係止させることで内側の切り残り片
に対して大きな力を受けることができ、係止部分が外れ
るようなことがない。穴明け治具にはジャッキ機構がつ
いており、爪に係止された切り残り片はジャッキ機構に
よって本体と共に管の上方へ持ち上げられ、管から切り
残り片が取り除かれる。

【０００９】

【実施例】図１、図２は本発明の穴明け方法を行なう穴
明け装置の実施例であって、穴明けする鋳鉄管１に装着
した状態を示す。図１はその正面斜視図で図２はその背
面斜視図である。固定台１００は、管１の長手方向両側
に間隔を開け両側で管外周を固定する一対の管固定装置
１１０と、この管固定装置の長手方向内側に一体的に設
けた一対の周方向案内装置１２０と、この両側の管固定
装置と周案内装置間を連結するシャフト１３０とで設け
てある。管固定装置１１０は、管１の上面にまたがる鞍
１１１と、鞍の下面側で管の上面に接して管１との間隔
を調節するグリップ部材１１２と、管の下面を包囲して
鞍１１１の両端で締結するチェンを用いた締結部材１１
３とからなり、締結部材１１３の両端を鞍１１１の上面
に係止してナット１１４を締めることによりグリップ部
材下面との間で管１を締結固定する。

【００１０】グリップ部材１１２は図３、図４で示す様
に、ボルト１１５に角ナット１１６が螺合しており、角
ナット１１６は鞍の側部に設けたグリップ部材装着部の
角穴１１９内に装着してある。ボルト１１５を螺合調節
して管１の軸芯と案内装置１２０の軸芯とが合致するよ
うに間隔を調節した後、ボルト１１５と角ナット１１６
の螺合位置を固定ピン１１７で固定する。鞍に設けた角
穴１１９は管の口径に応じて芯合わせが行える位置に複
数穴設けてあり、例えば図３で示す管の呼び口径が１５
０Ａの管についてボルトの螺合調節による芯合わせを行
うと、次に図４に示す管の口径が一段小径の１００Ａの
管に装着する芯合わせ作業は、１５０Ａで調節したグリ
ップ部材１１２の角ナット１１６を、内側の角穴１１９
に挿入するだけで管１の軸芯と周案内装置１２０の軸芯
が一致する。この様に鞍の側部に管の口径に応じたグリ
ップ部材装着部の角穴１１９を設けて、口径の異なる管
種に対しても自動的に芯出しが行え、ボルト１１６の螺
合による微調節を行なわなくてもよいようにしてある。

【００１１】固定台の周方向案内装置１２０は、両側の
管固定装置１１０と一体的に連結した円弧部材１２１の
外周面に山形レール１２４を設け、また内側の側部に円
弧状案内溝１２２を設け、この山形レール１２４と案内
溝１２２の内周面に後述する周送り台２００のローラを
回転係合させて周送り台を円周方向に摺動可能な周案内
装置としている。また円弧部材１２１の側方には円弧状
ギヤ１２３を固定してあり、周送り台２００がこのギヤ
１２３に噛み合って周方向に移動する。

【００１２】周送り台２００は、固定台１００の両側の
周方向案内装置１２０を案内として移動可能に連結する
周連結装置２１０と、両側の周連結装置２１０間を連結
固定する長手方向の長手案内軸２４０と、両側の周連結
装置間に設けた長手送りねじ軸２５１と、固定台の円弧
状ギヤ１２３に噛み合うギヤ２２４を回転して周送り台
２００を周方向に移動させる周送り装置２２０と、長手
送りねじ軸２５１を回転させる長手送り装置２５０とか
らなる。この周連結装置２１０は、固定台両側の周案内
装置の円弧部材１２１の山形レール１２４と案内溝１２
２の内周面との両面間で回転係合する２個の外側ローラ
２１１と３個の内側ローラ２１２により円弧部材１２１
と連結し、この外側と内側ローラは支持板２１３に固定
してある。両側の円弧部材１２１に連結する両側の支持
板２１３は長手送り用案内軸２４０で一体的に固定して
ある。周送り台の周送り装置２２０は、前記一方の支持
板２１３の上面に固定してあり、図５で示すウオーム軸
２２２をサーボモータ２２１で回転制御し、このウオー
ム軸の回転は歯車２２３、２２４を介して周方向案内装
置の円弧状ギヤ１２３に噛み合い、周送り台２００が円
弧部材１２１を案内として周方向に移動する。

【００１３】周送り台の長手送り装置２５０は図５で示
すごとく、両側の支持板２１３間の長手送り用案内軸２
４０と平行に設けた長手送り用ねじ軸２５１と、この長
手ねじ軸を回転させるサーボモータ２５２と、サーボモ
ータの回転を長手ねじ軸２５１に伝達する傘歯車２５３
と２５４とよりなり、一方の支持板２１３の上面に固定
してある。サーボモータ２５２の回転は傘歯車を介して
長手ねじ軸２５１に伝わり、長手ねじ軸が回転する。長
手ねじ軸２５１には後述する長手送り台３００の長手ブ
ッシュ３１０が螺合しており、長手ブッシュに固定した
長手送り台３００を長手方向に移動させる。

【００１４】長手送り台３００は、周送り台の長手案内
軸２４０と摺動可能に長手連結部３２０で連結してあ
り、前記周送り台の長手ねじ軸２５１に螺合する長手ブ
ッシュ３１０と一体的に固定してある。中央部には刃物
軸４２２が挿通する貫通口３１１を有し、その外側に４
本の縦送り案内軸３３０を立設してある。また図６で示
すように長手送り台の背部には、後述する刃物台４００
を管軸方向に移動させるための刃物軸縦送り装置３４０
を設けてある。

【００１５】この刃物軸縦送り装置３４０は、長手送り
台３００にコの字形コラム３４１を設け、コラムの上部
と下部の間に縦送り用ねじ軸３４２を立設し、この縦ね
じ軸３４２をコラムの上部に固定したサーボモータ３４
３で回転駆動する。縦ねじ軸３４２には刃物台４００と
固定した縦送り用ブッシュ４３０が螺合しており、縦ね
じ軸３４２の回転によって縦ブッシュ４３０と連結した
刃物台４００が管軸方向上下に移動する。

【００１６】刃物台４００は長手送り台３００の４本の
縦送り案内軸３３０に摺動可能に連結した縦連結ブッシ
ュ４１０に固定してあり、また前記縦ねじ軸３４２に螺
合する縦ブッシュ４３０と固定してある。この刃物台の
中央部に、油圧モータ４２１によって回転する刃物軸４
２２を有する刃物軸回転装置４２０を設けてある。刃物
台の刃物軸４２２に取り付けたエンドミル等の刃物４２
３は油圧モータ４２１によって回転し、また長手送り台
の縦送り装置３４０によって管軸方向上下に移動する。

【００１７】上記周送り装置２２０と長手送り装置２５
０と縦送り装置３４０の駆動は、別途コントロール部に
より制御される減速機付のサーボモータで行い、最初に
設定した設定値によって互いに回転駆動量が制御され
る。従って管の表面に明ける穴は、楕円や四角穴等任意
の形状で任意の大きさの穴をコントロール部で制御して
明けることができる。また周方向案内装置の円弧部材１
２０と管１との軸芯が一致した状態で刃物軸４２２が任
意に送り移動されるから、常に管外周面から一定深さの
位置で切削加工が行われる。

【００１８】この穴明け装置による穴明け作業は次の要
領で行われる。まず管の表面に明けようとする穴の周囲
の軌跡をコントロール部に入力し、穴周囲の切削加工位
置の２〜４ヶ所、あるいは切削加工する穴の周囲全体
を、管表面から１ないし２ｍｍ程度捨て加工する。この
捨て加工時の刃物台縦送り装置の送り位置をコントロー
ル部に記憶しておく。次に上記捨て加工した部分の管肉
厚を２〜４ヶ所別途超音波肉厚測定器を用いて測定し、
この値をコントロール部に入力する。次に測定した肉厚
から、肉厚全部を切削せずに管内周面の一皮が残る程度
の、即ち肉厚測定値より０．５ないし２ｍｍ浅い状態で
刃物軸の送りが終了するよう刃物台縦送り装置の送り量
をコントロール部で設定する。刃物軸の送り量を設定
後、刃物軸のエンドミルはコントローラに設定した穴周
囲の軌跡に従って移動し、穴周囲を切削加工する。エン
ドミルの送り量が管内面の一皮を残した設定送り量に達
して切削が終了する。次に図７に示す円板を引き抜くた
めの穴明け治具５００を用いて中央部の円板２を管の外
周面から引き抜き、穴明け作業を終了する。

【００１９】穴明け治具５００は図７に示すごとく、管
１の長手方向上面に乗るブロック状本体５１０の側部に
開閉自在に一対のＬ字形の爪５２０の端部が連結し、本
体上面に一対のボルト５３０を螺合させたものである。
爪５２０の下端鍵形部５２１を管側部側の切削加工溝３
に係止させ、上面のボルト５３０を締めるとボルトの下
端側は管の表面に当たり、ジャッキの原理で治具本体５
１０は管の表面から離れる。このため治具本体に連結し
た爪５２０により、切削加工溝３中央部の円板２が管表
面から強制的に持ち上げられ、引きちぎる状態で取り除
かれる。爪５２０が係止する管側部の切削加工溝３は、
管の軸芯側に向かう刃物で溝加工されているので鉛直に
対して角度がついており、爪の下端鍵形部５２１が確実
に溝内で係止し、円板を取り除くことが出来る。

【００２０】上記において各送り装置の駆動源はモータ
に換えて手動ハンドルによって行うことも出来る。この
場合の刃物軸の縦送り量の規制は図８に示す縦送り量規
制装置６００によって、管の肉厚全部を切削しないよう
に管の内周面の一皮を残して切削するように、刃物台の
管軸方向の縦送り量を規制して行う。この縦送り量規制
装置６００は、例えば図６の刃物台４００の端部（イ）
個所に図８で示すスリーブ６１０を固定し、スピンドル
６２０の下端が長手送り台３００の上面に当たるように
してある。スリーブ６１０内にはバネ６３０を設けてス
ピンドル６２０を下方に押し付けており、スピンドルの
下端外周に装着した座金６４０の上面とスリーブ６１０
の下端面との間隔が刃物台４００の縦送り量となる。刃
物台４００が下降してスリーブの下端面に座金が当たる
と、それ以上刃物台４００を下降させることが出来ず、
一定の送り量が設定される。

【００２１】従って上記最初に捨て加工した後、管の肉
厚を測定し、この肉厚寸法より０．５ないし２ｍｍ短い
送り量でスリーブ６１０と座金が当接するような間隔と
なるように座金６４０の厚みを選定して、スピンドル６
２０の下部に装着し、刃物台の縦送り量を規制する。ス
ピンドル６２０の上端には各種厚みの座金６４１〜６４
３が装着してあり、この内から適当な厚みの座金６４１
〜６４３を選定し、スピンドルの下部に装着する。スピ
ンドルの下端と上端外周にはＯリング６２１を装着して
座金が端部から外れないようにしてある。この刃物台縦
送り量規制装置６００は、前記送り装置の各駆動源がサ
ーボモータによる自動式の装置に設けて、刃物軸縦送り
装置３４０の縦送り量安全装置として用いることも出来
る。

【００２２】

【発明の効果】以上説明のごとく本発明は、管路内に樹
脂管を挿入したり管路内に樹脂を内張りした管路から分
岐管を取り出す場合にも、金属管内側の樹脂管部分に傷
を付けずに、管内に切粉を挿入させずに、正確に、安定
した切削状態で穴を明けることが出来る。また穴明け部
の切り残り片を確実に管表面から取り除くことができ
る。このため既設管路から分岐管路を容易且内部のガス
が噴出するようなこともなく安全に取り出し配管作業が
行なえる非常に優れたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例を示す管表面穴明け装置の
正面斜視図である。

【図２】 図１の背面斜視図である。

【図３】 呼び１５０Ａの管に装着した管固定装置の鞍
とグリップ部材の関係を示す部分斜視図である。

【図４】 呼び１００Ａの管に装着した管固定装置の鞍
とグリップ部材の関係を示す部分斜視図である。

【図５】 固定台の案内装置と周送り台の周送り装置、
長手送り装置の構造を示す部分斜視図である。

【図６】 長手送り台の刃物台縦送り装置の構造を示す
部分斜視図である。

【図７】 円板引き抜き治具を示す使用時の斜視図であ
る。

【図８】 刃物台縦送り量規制装置の構造を示す部分斜
視図である。

【符号の説明】

１ 管 ２ 円板 ３ 切削加工溝 １００ 固定台 １１０ 管固定装
置 １１１ 鞍 １１２ グリップ
部材 １１３ 締結部材 １１４ ナット １１５ ボルト １１６ 角ナット １１７ 固定ピン １１９ 角穴 １２０ 周方向案内装置 １２１ 円弧部材 １２２ 案内溝 １２３ ギヤ １２４ 山形レール ２００ 周送り台 ２１０ 周連結装置 ２１１ 外側ロー
ラ ２１２ 内側ローラ ２１３ 支持板 ２２０ 周送り装置 ２２１ 周送り装
置のサーボモータ ２２２ ウオームギヤ ２２３、２２４
歯車 ２４０ 長手案内軸 ２５０ 長手送り
装置 ２５１ 長手ねじ軸 ２５２ 長手送り
装置のサーボモータ ３００ 長手送り台 ３１０ 長手ブッ
シュ ３１１ 貫通口 ３３０ 縦送り案
内軸 ３４０ 縦送り装置 ３４１ コの字形
コラム ３４２ 縦送りねじ軸 ３４３ 縦送り装
置のサーボモータ ４００ 刃物台 ４１０ 縦連結ブ
ッシュ ４２０ 刃物軸回転装置 ４２１ 油圧モー
タ ４２２ 刃物軸 ４２３ 刃物 ４３０ 縦ブッシュ ５００ 円板引き
抜き治具 ５１０ 本体 ５２０ Ｌ字形の
爪 ５２１ 爪の下端鍵形部 ５３０ ボルト ６００ 縦送り量規制装置 ６１０ スリーブ ６２０ スピンドル ６２１ Ｏリング ６３０ バネ ６４０、６４１、
６４２、６４３ 座金

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石本 雅 川崎市高津区梶ヶ谷２−11−２ (72)発明者 堤 千秋 三重県桑名市大福２番地日立金属桑名工場 内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 最初に、管表面に穴明けする穴の周囲部
   分を捨て加工し、 捨て加工した部分の肉厚を外面から超音波測定器で測定
   し、 測定した肉厚から穴明け加工する刃物の送り寸法を補間
   して穴の周囲を切削加工することを特徴とする管表面穴
   明け方法。
2. 【請求項２】 管表面に穴明け加工する穴の周囲を管の
   表面に対して管軸芯方向に向かう刃物によって管内周面
   の一皮を残す程度に切削加工し、 切削加工した穴周囲の一部を掴んで穴明け部の切り残り
   片を管から取り除いて穴明けすることを特徴とする管表
   面穴明け方法。
3. 【請求項３】 管表面に穴明け加工する穴の周囲を切削
   加工した穴明け部の切り残り片を管から取り除く治具で
   あって、 管の長手方向上面に載置する治具本体と、 この治具本体に連結した前記穴周囲の切削加工溝の内側
   に係止する一対の爪部材と、 治具本体に設けた本体と管表面との間隔を拡げるジャッ
   キ機構とからなることを特徴とする穴明け治具。