JPH09295089A - 熱交換器用薄肉扁平チューブ - Google Patents
熱交換器用薄肉扁平チューブInfo
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- JPH09295089A JPH09295089A JP11494496A JP11494496A JPH09295089A JP H09295089 A JPH09295089 A JP H09295089A JP 11494496 A JP11494496 A JP 11494496A JP 11494496 A JP11494496 A JP 11494496A JP H09295089 A JPH09295089 A JP H09295089A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28F—DETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
- F28F21/00—Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials
- F28F21/08—Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of metal
- F28F21/089—Coatings, claddings or bonding layers made from metals or metal alloys
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- F28F21/08—Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of metal
- F28F21/081—Heat exchange elements made from metals or metal alloys
- F28F21/084—Heat exchange elements made from metals or metal alloys from aluminium or aluminium alloys
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶接欠陥のない高品質のアルミニウム合金製
熱交換器用薄肉扁平チューブを提供する。 【解決手段】 厚さが0.22mm以上のアルミニウム合金ク
ラッド板が管状に丸められ、突き合わせ端部が溶接され
た管材がプラグを用いた引抜加工により薄肉化され、さ
らにロール成形により扁平化されている。 【効果】 本発明の偏平チューブは、溶接が確実に行え
る厚さのクラッド板を溶接して管材とし、これをプラグ
を用いた引抜加工により薄肉化されたものなので、溶接
欠陥のない高品質なものである。
熱交換器用薄肉扁平チューブを提供する。 【解決手段】 厚さが0.22mm以上のアルミニウム合金ク
ラッド板が管状に丸められ、突き合わせ端部が溶接され
た管材がプラグを用いた引抜加工により薄肉化され、さ
らにロール成形により扁平化されている。 【効果】 本発明の偏平チューブは、溶接が確実に行え
る厚さのクラッド板を溶接して管材とし、これをプラグ
を用いた引抜加工により薄肉化されたものなので、溶接
欠陥のない高品質なものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のラジエータ
ー用チューブ、ヒーターコア用チューブ等に用いられる
アルミニウム合金製の熱交換器用薄肉扁平チューブに関
する。
ー用チューブ、ヒーターコア用チューブ等に用いられる
アルミニウム合金製の熱交換器用薄肉扁平チューブに関
する。
【０００２】
【従来の技術】ラジエーターとして使用されるアルミニ
ウム製熱交換器のチューブは、例えばAl-Si系合金板
（ろう材）、 Al-Mn系合金板（芯材）、 Al-Zn系合金板
（内張材）をこの順に重ね合わせ、これを熱間および冷
間で圧延して所望厚さの３層クラッド板とし、この３層
クラッド板を内張材が内側になるようにして管状に丸
め、この管状体の突き合わせ端部を溶接して製造されて
いる。ここで、内張材は芯材よりも電気化学的に卑な材
料からなり、犠牲陽極材として芯材の腐食を防止するも
のである。
ウム製熱交換器のチューブは、例えばAl-Si系合金板
（ろう材）、 Al-Mn系合金板（芯材）、 Al-Zn系合金板
（内張材）をこの順に重ね合わせ、これを熱間および冷
間で圧延して所望厚さの３層クラッド板とし、この３層
クラッド板を内張材が内側になるようにして管状に丸
め、この管状体の突き合わせ端部を溶接して製造されて
いる。ここで、内張材は芯材よりも電気化学的に卑な材
料からなり、犠牲陽極材として芯材の腐食を防止するも
のである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動車の軽量化
やコストダウンのため材料の薄肉化が図られ、これに伴
い材料の強度向上が求められている。材料が薄肉化し高
強度化すると、管状に丸めたクラッド板の端部を精度良
く突き合わせるのが困難になり、溶接欠陥が生じ易くな
る。又高強度化のために添加するＣｕ、Ｓｉ、Ｍｇ等の
元素は材料の融点を下げるため溶接時に局部的に溶融し
て溶接が安定して行えなくなるという問題がある。本発
明の目的は、溶接欠陥のない高品質のアルミニウム合金
製熱交換器用薄肉扁平チューブの製造方法を提供するこ
とにある。
やコストダウンのため材料の薄肉化が図られ、これに伴
い材料の強度向上が求められている。材料が薄肉化し高
強度化すると、管状に丸めたクラッド板の端部を精度良
く突き合わせるのが困難になり、溶接欠陥が生じ易くな
る。又高強度化のために添加するＣｕ、Ｓｉ、Ｍｇ等の
元素は材料の融点を下げるため溶接時に局部的に溶融し
て溶接が安定して行えなくなるという問題がある。本発
明の目的は、溶接欠陥のない高品質のアルミニウム合金
製熱交換器用薄肉扁平チューブの製造方法を提供するこ
とにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
厚さが0.22mm以上のアルミニウム合金クラッド板が管状
に丸められ、突き合わせ端部が溶接された管材がプラグ
を用いた引抜加工により薄肉化され、さらにロール成形
により扁平化されていることを特徴とする熱交換器用薄
肉扁平チューブである。この発明の偏平管は、溶接が確
実に行える厚さが0.22mm以上のクラッド板を溶接して管
材とし、これを引抜加工により薄肉化したものなので、
溶接欠陥のない高品質の薄肉偏平管が得られる。前記管
材の引抜加工後の肉厚は通常 0.2〜0.1mmである。
厚さが0.22mm以上のアルミニウム合金クラッド板が管状
に丸められ、突き合わせ端部が溶接された管材がプラグ
を用いた引抜加工により薄肉化され、さらにロール成形
により扁平化されていることを特徴とする熱交換器用薄
肉扁平チューブである。この発明の偏平管は、溶接が確
実に行える厚さが0.22mm以上のクラッド板を溶接して管
材とし、これを引抜加工により薄肉化したものなので、
溶接欠陥のない高品質の薄肉偏平管が得られる。前記管
材の引抜加工後の肉厚は通常 0.2〜0.1mmである。
【０００５】請求項２記載の発明は、クラッド板または
管材に最終のＯ材処理が施され、前記最終Ｏ材処理後の
引抜加工における圧下率が60％以下であることを特徴と
する請求項１記載の熱交換器用薄肉扁平チューブであ
る。
管材に最終のＯ材処理が施され、前記最終Ｏ材処理後の
引抜加工における圧下率が60％以下であることを特徴と
する請求項１記載の熱交換器用薄肉扁平チューブであ
る。
【０００６】請求項３記載の発明は、クラッド板が、芯
材の片面にろう材を被覆した２層クラッド板、または芯
材の片面にろう材を、他面に内張材をそれぞれ被覆した
３層クラッド板からなり、前記芯材がＭｎを 0.6〜1.6w
t%、Ｓｉを0.05〜0.8wt%、Ｆｅを0.05〜0.6wt%、Ｃｕを
0.1〜1.1wt%含有し、残部がＡｌと不可避的不純物から
なるアルミニウム合金であり、前記ろう材がＡｌ−Ｓｉ
系合金であり、前記内張材が芯材より電気化学的に卑な
アルミニウム合金であることを特徴とする請求項１また
は２記載の熱交換器用薄肉扁平チューブである。
材の片面にろう材を被覆した２層クラッド板、または芯
材の片面にろう材を、他面に内張材をそれぞれ被覆した
３層クラッド板からなり、前記芯材がＭｎを 0.6〜1.6w
t%、Ｓｉを0.05〜0.8wt%、Ｆｅを0.05〜0.6wt%、Ｃｕを
0.1〜1.1wt%含有し、残部がＡｌと不可避的不純物から
なるアルミニウム合金であり、前記ろう材がＡｌ−Ｓｉ
系合金であり、前記内張材が芯材より電気化学的に卑な
アルミニウム合金であることを特徴とする請求項１また
は２記載の熱交換器用薄肉扁平チューブである。
【０００７】請求項４記載の発明は、芯材に、各々が0.
3wt%以下のＣｒ、Ｚｒ、Ｔｉのうちの１種または２種以
上が含有されていることを特徴とする請求項３記載の熱
交換器用薄肉扁平チューブである。
3wt%以下のＣｒ、Ｚｒ、Ｔｉのうちの１種または２種以
上が含有されていることを特徴とする請求項３記載の熱
交換器用薄肉扁平チューブである。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明において、アルミニウム合
金クラッド板には、芯材にろう材をクラッドした２層ク
ラッド板、または芯材の片面にろう材を、他面に内張材
をそれぞれクラッドした３層クラッド板が用いられる。
本発明の偏平チューブは、例えば、図１に示すようにろ
う材、芯材、内張材をこの順に重ね合わせ、これを溶接
が確実に行える0.22mm以上の所定厚さに熱間圧延および
冷間圧延して３層クラッド板とし、このクラッド板をロ
ールにより管状に丸め、突き合わせ端部を溶接し、この
溶接管を管内部にプラグを入れて引抜加工し、さらに扁
平状にロール成形して製造される。前記引抜加工には、
管材の内部にプラグを入れて引抜く方法が用いられる。
この方法では、管材の内径をプラグにより一定に抑え、
外径を減少させるので、肉厚が薄くなる。この引抜加工
では、管材の肉部が塑性加工により硬化するので薄肉で
も高強度が得られる。
金クラッド板には、芯材にろう材をクラッドした２層ク
ラッド板、または芯材の片面にろう材を、他面に内張材
をそれぞれクラッドした３層クラッド板が用いられる。
本発明の偏平チューブは、例えば、図１に示すようにろ
う材、芯材、内張材をこの順に重ね合わせ、これを溶接
が確実に行える0.22mm以上の所定厚さに熱間圧延および
冷間圧延して３層クラッド板とし、このクラッド板をロ
ールにより管状に丸め、突き合わせ端部を溶接し、この
溶接管を管内部にプラグを入れて引抜加工し、さらに扁
平状にロール成形して製造される。前記引抜加工には、
管材の内部にプラグを入れて引抜く方法が用いられる。
この方法では、管材の内径をプラグにより一定に抑え、
外径を減少させるので、肉厚が薄くなる。この引抜加工
では、管材の肉部が塑性加工により硬化するので薄肉で
も高強度が得られる。
【０００９】本発明において、クラッド板の厚さを0.22
mm以上に限定する理由は、0.22mm未満では溶接時の突合
わせが精度良く行えず未溶接部などの欠陥が生じるため
である。クラッド板の厚さは、あまり厚いと引抜加工時
のパス回数が増えてコスト高になるので 0.5mm以下が望
ましい。溶接時のクラッド板の特に望ましい厚さは0.37
〜0.25mmである。
mm以上に限定する理由は、0.22mm未満では溶接時の突合
わせが精度良く行えず未溶接部などの欠陥が生じるため
である。クラッド板の厚さは、あまり厚いと引抜加工時
のパス回数が増えてコスト高になるので 0.5mm以下が望
ましい。溶接時のクラッド板の特に望ましい厚さは0.37
〜0.25mmである。
【００１０】本発明では、Ｏ材処理（焼鈍処理）はクラ
ッド板の状態で行っても、管材に溶接したあとに行って
も良い。Ｏ材処理後の圧下率が60％を超えるとろう付け
時の加熱で径の小さい再結晶粒が生成してろうが芯材へ
拡散し易くなり、ろう付性が低下するようになる。従っ
て引抜加工での圧下率が60％を超える場合は途中に中間
焼鈍を入れるのが良い。特に望ましい圧下率は20〜45％
である。偏平加工は、ロール成形を徐々に何度も繰返し
行って溶接部に割れが生じないようにするのが望まし
い。扁平管の最終サイズは、通常、幅10〜30mm、高さ１
〜２mm程度である。
ッド板の状態で行っても、管材に溶接したあとに行って
も良い。Ｏ材処理後の圧下率が60％を超えるとろう付け
時の加熱で径の小さい再結晶粒が生成してろうが芯材へ
拡散し易くなり、ろう付性が低下するようになる。従っ
て引抜加工での圧下率が60％を超える場合は途中に中間
焼鈍を入れるのが良い。特に望ましい圧下率は20〜45％
である。偏平加工は、ロール成形を徐々に何度も繰返し
行って溶接部に割れが生じないようにするのが望まし
い。扁平管の最終サイズは、通常、幅10〜30mm、高さ１
〜２mm程度である。
【００１１】この発明において、クラッド板の芯材に
は、Ｍｎを 0.6〜1.6wt%、Ｓｉを0.05〜0.8wt%、Ｆｅを
0.05〜0.6wt%、Ｃｕを 0.1〜1.1wt%含有し、残部がＡｌ
と不可避的不純物からなるアルミ合金を用いるのが、強
度的にみて好適である。前記芯材において、Ｍｎは金属
間化合物として析出して強度向上に寄与する。その含有
量が 0.6wt％未満ではその効果が十分に得られず、 1.6
wt％を超えると加工性が低下して引抜加工時に割れが生
じることがある。従ってＭｎの含有量は0.6〜1.6wt%が
望ましい。ＳｉはＭｎの析出を促進して強度向上に寄与
する。その含有量が 0.05wt%未満ではその効果が十分に
得られず、0.8wt%を超えるとろう付け加熱時にろうが拡
散してろう付性が低下することがある。従ってＳｉの含
有量は0.05〜0.8wt%、特には 0.3〜0.7wt%が望ましい。
ＦｅはＭｎとともに金属間化合物を形成して強度向上に
寄与する。その含有量が 0.05wt%未満ではその効果が十
分に得られず、0.6wt%を超えると鋳造時に粗大晶出物が
生成し、ろう付け加熱時に芯材が再結晶する際の再結晶
粒径が微細となって、ろうが芯材に拡散し易くなりろう
付性が低下する。従ってＦｅの含有量は0.05〜0.6wt%が
望ましい。Ｃｕはアルミマトリックス中に固溶して強度
向上に寄与する。又芯材の電位を貴にして耐食性を向上
させる。その含有量が0.1wt%未満ではその効果が十分に
得られず、1.1wt%を超えると融点が低下してろう付け時
に芯材が溶融して割れたりすることがある。従ってＣｕ
の含有量は 0.1〜1.1wt%が望ましい。前記の合金元素の
他に、Ｃｒ、Ｚｎ、Ｔｉの１種または２種以上を添加し
て芯材の強度をさらに向上させることができる。その含
有量は、各々が0.3wt%以下とする。各々が0.3wt%を超え
ると加工性が低下して引抜加工時に割れが生じることが
ある。前記のＣｒ、Ｚｎ、Ｔｉの元素は微細な金属間化
合物を形成してアルミマトリックス中に分散する。
は、Ｍｎを 0.6〜1.6wt%、Ｓｉを0.05〜0.8wt%、Ｆｅを
0.05〜0.6wt%、Ｃｕを 0.1〜1.1wt%含有し、残部がＡｌ
と不可避的不純物からなるアルミ合金を用いるのが、強
度的にみて好適である。前記芯材において、Ｍｎは金属
間化合物として析出して強度向上に寄与する。その含有
量が 0.6wt％未満ではその効果が十分に得られず、 1.6
wt％を超えると加工性が低下して引抜加工時に割れが生
じることがある。従ってＭｎの含有量は0.6〜1.6wt%が
望ましい。ＳｉはＭｎの析出を促進して強度向上に寄与
する。その含有量が 0.05wt%未満ではその効果が十分に
得られず、0.8wt%を超えるとろう付け加熱時にろうが拡
散してろう付性が低下することがある。従ってＳｉの含
有量は0.05〜0.8wt%、特には 0.3〜0.7wt%が望ましい。
ＦｅはＭｎとともに金属間化合物を形成して強度向上に
寄与する。その含有量が 0.05wt%未満ではその効果が十
分に得られず、0.6wt%を超えると鋳造時に粗大晶出物が
生成し、ろう付け加熱時に芯材が再結晶する際の再結晶
粒径が微細となって、ろうが芯材に拡散し易くなりろう
付性が低下する。従ってＦｅの含有量は0.05〜0.6wt%が
望ましい。Ｃｕはアルミマトリックス中に固溶して強度
向上に寄与する。又芯材の電位を貴にして耐食性を向上
させる。その含有量が0.1wt%未満ではその効果が十分に
得られず、1.1wt%を超えると融点が低下してろう付け時
に芯材が溶融して割れたりすることがある。従ってＣｕ
の含有量は 0.1〜1.1wt%が望ましい。前記の合金元素の
他に、Ｃｒ、Ｚｎ、Ｔｉの１種または２種以上を添加し
て芯材の強度をさらに向上させることができる。その含
有量は、各々が0.3wt%以下とする。各々が0.3wt%を超え
ると加工性が低下して引抜加工時に割れが生じることが
ある。前記のＣｒ、Ｚｎ、Ｔｉの元素は微細な金属間化
合物を形成してアルミマトリックス中に分散する。
【００１２】本発明において、ろう材には4004合金やJI
S-4045合金等のＡｌ−Ｓｉ系合金が好適である。特開平
７-88634号に開示されているように、これに、さらにＣ
ｕやＺｎ等の元素を添加しても良い。
S-4045合金等のＡｌ−Ｓｉ系合金が好適である。特開平
７-88634号に開示されているように、これに、さらにＣ
ｕやＺｎ等の元素を添加しても良い。
【００１３】本発明において、内張材にはJIS-7072合金
等の芯材より電気化学的に卑な任意の材料が用いられ
る。内張材は、Ｍｇを添加して強度を向上させることが
できる。Ｍｇはアルミマトリックス中に固溶し、または
Ｍｇ2 Ｓｉ化合物として微細に析出する。その含有量は
0.05wt%未満ではその効果が十分に得られず、2.5wt%を
超えると合金の融点が低下しろう付け時の加熱で溶融し
てしまう。
等の芯材より電気化学的に卑な任意の材料が用いられ
る。内張材は、Ｍｇを添加して強度を向上させることが
できる。Ｍｇはアルミマトリックス中に固溶し、または
Ｍｇ2 Ｓｉ化合物として微細に析出する。その含有量は
0.05wt%未満ではその効果が十分に得られず、2.5wt%を
超えると合金の融点が低下しろう付け時の加熱で溶融し
てしまう。
【００１４】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 （実施例１）表１に示す組成のろう材と芯材、またはろ
う材と芯材と内張材をこの順に重ね合わせ（図１参
照）、これらを熱間および冷間で圧延して、厚さが0.4
5、0.33、0.25mmで表２No.(イ),(ロ),(ハ),(ニ)の構成のク
ラッド板とし、これらクラッド板をロールにより管状に
丸め、突き合わせ端部を高周波溶接して、内径17.5mmの
管材とし、これをＯ材処理後、管内部にプラグを入れて
引抜加工して内径10.0mm、肉厚0.20mmの円管とし、次い
でロール成形して幅20.0mmの扁平管を製造した。
る。 （実施例１）表１に示す組成のろう材と芯材、またはろ
う材と芯材と内張材をこの順に重ね合わせ（図１参
照）、これらを熱間および冷間で圧延して、厚さが0.4
5、0.33、0.25mmで表２No.(イ),(ロ),(ハ),(ニ)の構成のク
ラッド板とし、これらクラッド板をロールにより管状に
丸め、突き合わせ端部を高周波溶接して、内径17.5mmの
管材とし、これをＯ材処理後、管内部にプラグを入れて
引抜加工して内径10.0mm、肉厚0.20mmの円管とし、次い
でロール成形して幅20.0mmの扁平管を製造した。
【００１５】（実施例２）厚さ0.55mmの表２No.(イ),
(ロ),(ハ)の構成の３層クラッド板を用いた他は、実施例
１と同じ方法により扁平管を製造した。
(ロ),(ハ)の構成の３層クラッド板を用いた他は、実施例
１と同じ方法により扁平管を製造した。
【００１６】（従来例１）表１に示す組成のろう材と芯
材、またはろう材と芯材と内張材をこの順に重ね合わせ
（図１参照）、これらを熱間および冷間で圧延して、厚
さが0.20mmで表２No.(イ),(ロ),(ハ)の構成のクラッド板と
し、これらクラッド板をロールにより管状に丸め、突き
合わせ端部を高周波溶接して、内径10.0mm、肉厚0.20mm
の円管とし、次いでロール成形して幅20.0mmの扁平管を
製造した。
材、またはろう材と芯材と内張材をこの順に重ね合わせ
（図１参照）、これらを熱間および冷間で圧延して、厚
さが0.20mmで表２No.(イ),(ロ),(ハ)の構成のクラッド板と
し、これらクラッド板をロールにより管状に丸め、突き
合わせ端部を高周波溶接して、内径10.0mm、肉厚0.20mm
の円管とし、次いでロール成形して幅20.0mmの扁平管を
製造した。
【００１７】（従来例２）厚さが0.25mmで表２No.(ロ)の
構成のクラッド板を用い、引抜加工をプラグを用いずに
行った他は、実施例１と同じ方法により扁平管を製造し
た。尚、前記実施例、比較例、従来例において、ろう材
および内張材のクラッド率はともに13％とした。
構成のクラッド板を用い、引抜加工をプラグを用いずに
行った他は、実施例１と同じ方法により扁平管を製造し
た。尚、前記実施例、比較例、従来例において、ろう材
および内張材のクラッド率はともに13％とした。
【００１８】このようにして得られた各々の偏平管につ
いて溶接性とろう付け性を調べた。溶接性は、溶接部に
欠陥のないものを○、溶接部にブローホール等の欠陥が
生じたものを×として表記した。ろう付け性は、得られ
た各々の偏平管をフィンにろう付けして図２に示す小型
コアを組立て、このコアのチューブの断面を研磨してろ
う材の侵食深さを測定して評価した。浸食深さが芯材厚
さの17％未満のものを○、17〜20％のものを△と表記し
た。前記ろう付けは 600℃で3min. 加熱して行った。結
果を表３に示す。
いて溶接性とろう付け性を調べた。溶接性は、溶接部に
欠陥のないものを○、溶接部にブローホール等の欠陥が
生じたものを×として表記した。ろう付け性は、得られ
た各々の偏平管をフィンにろう付けして図２に示す小型
コアを組立て、このコアのチューブの断面を研磨してろ
う材の侵食深さを測定して評価した。浸食深さが芯材厚
さの17％未満のものを○、17〜20％のものを△と表記し
た。前記ろう付けは 600℃で3min. 加熱して行った。結
果を表３に示す。
【００１９】
【表１】
【００２０】
【表２】
【００２１】
【表３】 （注）引抜加工圧下率ｖ＝〔（ｔ−ｕ）／ｔ〕×100%。
【００２２】表３より明らかなように、本発明例 (No.1
〜11) は溶接性およびろう付性がともに良好であった。
尚、No.8は芯材のCu含有量がやや多かったためろう付け
時にミクロ割れが少数ながら発生したが、実用上問題な
い程度であった。またNo.9〜11は引抜加工時の圧下率が
大きかったため、ろう付性が若干低下したが、実用上差
し支えなかった。またクラッド板の厚さが厚かったため
引抜加工でのパス回数が増えコスト的に幾分不利であっ
た。これに対して、従来品の No.12〜14は溶接時の板厚
が薄いため、管状に丸めたクラッド板端部の突き合わせ
が精度良く行えず溶接欠陥が生じた。 No.15は引抜加工
時にプラグを用いなかったため薄肉化ができなかった。
〜11) は溶接性およびろう付性がともに良好であった。
尚、No.8は芯材のCu含有量がやや多かったためろう付け
時にミクロ割れが少数ながら発生したが、実用上問題な
い程度であった。またNo.9〜11は引抜加工時の圧下率が
大きかったため、ろう付性が若干低下したが、実用上差
し支えなかった。またクラッド板の厚さが厚かったため
引抜加工でのパス回数が増えコスト的に幾分不利であっ
た。これに対して、従来品の No.12〜14は溶接時の板厚
が薄いため、管状に丸めたクラッド板端部の突き合わせ
が精度良く行えず溶接欠陥が生じた。 No.15は引抜加工
時にプラグを用いなかったため薄肉化ができなかった。
【００２３】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の熱交換器
用薄肉偏平チューブは、溶接が確実に行える0.22mm以上
の厚さのクラッド板を溶接して管材とし、これをプラグ
を用いた引抜加工により薄肉化し、さらに偏平加工した
ものなので、溶接欠陥がなく高品質であり、工業上顕著
な効果を奏する。
用薄肉偏平チューブは、溶接が確実に行える0.22mm以上
の厚さのクラッド板を溶接して管材とし、これをプラグ
を用いた引抜加工により薄肉化し、さらに偏平加工した
ものなので、溶接欠陥がなく高品質であり、工業上顕著
な効果を奏する。
【図１】チューブ材として用いられる３層クラッド材の
断面図である。
断面図である。
【図２】ろう付け試験用に組立てた小型コアの概略図で
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２３Ｋ 35/22 ３１０ Ｂ２３Ｋ 35/22 ３１０Ｄ 35/28 ３１０ 35/28 ３１０Ａ Ｃ２２Ｃ 21/00 Ｃ２２Ｃ 21/00 Ｅ Ｆ２８Ｆ 1/02 Ｆ２８Ｆ 1/02 Ａ
Claims (4)
- 【請求項１】 厚さが0.22mm以上のアルミニウム合金ク
ラッド板が管状に丸められ、突き合わせ端部が溶接され
た管材がプラグを用いた引抜加工により薄肉化され、さ
らにロール成形により扁平化されていることを特徴とす
る熱交換器用薄肉扁平チューブ。 - 【請求項２】 クラッド板または管材に最終のＯ材処理
が施され、前記最終Ｏ材処理後の引抜加工における圧下
率が60％以下であることを特徴とする請求項１記載の熱
交換器用薄肉扁平チューブ。 - 【請求項３】 クラッド板が、芯材の片面にろう材を被
覆した２層クラッド板、または芯材の片面にろう材を、
他面に内張材をそれぞれ被覆した３層クラッド板からな
り、前記芯材がＭｎを 0.6〜1.6wt%、Ｓｉを0.05〜0.8w
t%、Ｆｅを0.05〜0.6wt%、Ｃｕを 0.1〜1.1wt%含有し、
残部がＡｌと不可避的不純物からなるアルミニウム合金
であり、前記ろう材がＡｌ−Ｓｉ系合金であり、前記内
張材が芯材より電気化学的に卑なアルミニウム合金であ
ることを特徴とする請求項１または２記載の熱交換器用
薄肉扁平チューブ。 - 【請求項４】 芯材に、各々が0.3wt%以下のＣｒ、Ｚ
ｒ、Ｔｉのうちの１種または２種以上が含有されている
ことを特徴とする請求項３記載の熱交換器用薄肉扁平チ
ューブ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11494496A JPH09295089A (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 熱交換器用薄肉扁平チューブ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11494496A JPH09295089A (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 熱交換器用薄肉扁平チューブ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09295089A true JPH09295089A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=14650526
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11494496A Pending JPH09295089A (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 熱交換器用薄肉扁平チューブ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09295089A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2369320A (en) * | 2000-10-27 | 2002-05-29 | Air Liquide | Manufacture of brazed heat exchanger |
| WO2008025615A1 (fr) * | 2006-08-31 | 2008-03-06 | Valeo Systemes Thermiques | Procede de realisation d'un tube pour echangeur de chaleur |
| JP2009178723A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Mitsubishi Electric Corp | 熱交換器用アルミ円管の製造方法及び熱交換器 |
| JP2010503817A (ja) * | 2006-09-19 | 2010-02-04 | ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー | 内燃機関用の熱交換器 |
| CN107088589A (zh) * | 2017-05-30 | 2017-08-25 | 朱盖想 | 一种散热管的制作方法 |
| US10384312B2 (en) | 2015-03-12 | 2019-08-20 | Mitsubishi Aluminum Co., Ltd. | Brazing sheet having improved corrosion resistance after brazing |
-
1996
- 1996-05-09 JP JP11494496A patent/JPH09295089A/ja active Pending
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| GB2369320B (en) * | 2000-10-27 | 2004-11-03 | Air Liquide | Method of manufacturing a brazed-plate heat exchanger and exchanger thus produced |
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| FR2905289A1 (fr) * | 2006-08-31 | 2008-03-07 | Valeo Systemes Thermiques | Procede de realisation de tube pour echangeur de chaleur, tube obtenu par un tel procede et echangeur de chaleur comportant un tel tube. |
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| CN107088589A (zh) * | 2017-05-30 | 2017-08-25 | 朱盖想 | 一种散热管的制作方法 |
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