JPH09292901A - 制御装置 - Google Patents

制御装置

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JPH09292901A
JPH09292901A JP8107164A JP10716496A JPH09292901A JP H09292901 A JPH09292901 A JP H09292901A JP 8107164 A JP8107164 A JP 8107164A JP 10716496 A JP10716496 A JP 10716496A JP H09292901 A JPH09292901 A JP H09292901A
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JP8107164A
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Takahisa Maruyama
高央 丸山
Hideto Negoro
秀人 根来
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御モードの切り替えを伴う場合、切り替え
前後の制御入力値や制御出力値によっては、この切り替
え時に大きな過渡変動が発生した。 【解決手段】 FF制御モードからFB制御モードへの
切り替え後、当該切り替え時点の実電流idf0を初期値
とし所定の時定数で電流指令id*(電流パターンidr)
に収斂する過渡電流idr1を減算器9へ供給し、FB制
御モードからFF制御モードへの切り替え後、当該切り
替え時点直前のFB補償電圧edfb0を初期値とし所定の
時定数で零に収斂する過渡電圧edfb1を加算器21へ供
給する。 【効果】 制御モード切り替え時の過渡変動がなくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誘導電動機のベ
クトル制御などに使用される制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ベクトル制御は、その制御理論が発表さ
れて約20年が経過しており、様々な産業分野で実用化
されている公知の誘導電動機制御方法である。従来の実
用化されているベクトル制御装置は、いわゆる開ループ
制御であるフィードフォワード(以下、FFと略称す
る)制御によるベクトル制御装置と、FF制御といわゆ
る閉ループ制御であるフィードバック(以下、FBと略
称する)制御とを併用するベクトル制御装置とに分かれ
ていた。
【0003】一方、ベクトル制御の適用分野の広がりに
より、例えば、平成7年電気学会産業応用部門全国大会
講演論文集(II)P.265〜268「電圧固定モー
ドでのベクトル制御」に述べられているように、FF制
御とFF/FB併用制御とを切り替えて使用する用途も
出てきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のベク
トル制御装置で、制御モードの切り替えを伴う場合、切
り替え前後の制御入力値や制御出力値によっては、この
切り替え時の過渡変動が大きくなり、ベクトル制御にお
けるd軸、g軸の電圧指令値が変動するだけでなく、制
御動作がベクトル制御状態からずれてしまうという問題
点があった。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、FF制御とFF/FB併用制
御との切り替え時における過渡変動を抑制し安定した動
作特性が得られる制御装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る制御装置
は、被制御機器に対する制御指令を入力してフィードフ
ォワード(以下、FFと略称する)補償量を演算するF
F補償部および上記制御指令と上記被制御機器の制御量
検出値との偏差をとりこの偏差を入力してフィードバッ
ク(以下、FBと略称する)補償量を演算するFB補償
部を備え、上記FF補償量を上記被制御機器に対する操
作指令として動作するFF制御モードと、上記FF補償
量と上記FB補償量とを加算しこの加算値を上記操作指
令として動作するFB制御モードとを交互に切り替えて
制御する制御装置において、上記FF制御モードからF
B制御モードへの第1のモード切り替え後、当該第1の
モード切り替え時点の上記制御量検出値を初期値とし所
定の時定数で上記制御指令に収斂する第1の過渡信号を
制御指令入力として上記偏差手段へ供給するようにした
ものである。
【0007】また、請求項2に係る制御装置は、FB制
御モードからFF制御モードへの第2のモード切り替え
後、FB補償部の出力を零にするとともに、当該第2の
モード切り替え時点直前のFB補償量を初期値とし所定
の時定数で零に収斂する第2の過渡信号を加算手段へ供
給するようにしたものである。
【0008】また、請求項3に係る制御装置は、FF制
御モードからFB制御モードへの第1のモード切り替え
後、当該第1のモード切り替え時点の制御量検出値を初
期値とし所定の時定数で制御指令に収斂する第1の過渡
信号を制御指令入力として偏差手段へ供給し、上記FB
制御モードからFF制御モードへの第2のモード切り替
え後、FB補償部の出力を零にするとともに、当該第2
のモード切り替え時点直前のFB補償量を初期値とし所
定の時定数で零に収斂する第2の過渡信号を加算手段へ
供給するようにしたものである。
【0009】また、請求項4に係る制御装置は、請求項
1または3において、その第1のモード切り替え後、第
1の過渡信号を所定の設定時間供給するようにしたもの
である。
【0010】また、請求項5に係る制御装置は、請求項
1または3において、その第1のモード切り替え後、第
1の過渡信号を、制御指令との差が所定の設定値以下と
なるまで供給するようにしたものである。
【0011】また、請求項6に係る制御装置は、請求項
2または3において、その第2のモード切り替え後、第
2の過渡信号を所定の設定時間供給するようにしたもの
である。
【0012】また、請求項7に係る制御装置は、請求項
2または3において、その第2のモード切り替え後、第
2の過渡信号を、その値が所定の設定値以下となるまで
供給するようにしたものである。
【0013】また、請求項8に係る制御装置は、請求項
2または3において、その第2のモード切り替え後、時
定数を無限大とする第2の過渡信号を供給するようにし
たものである。
【0014】また、請求項9に係る制御装置は、請求項
2または3において、その第2のモード切り替え後、当
該第2のモード切り替え直前のFB補償量である直前F
B補償量が所定のレベル以上のときは所定の時定数の第
2の過渡信号を所定の設定時間供給し、上記直前FB補
償量が上記所定のレベル未満のときは時定数を無限大と
する第2の過渡信号を供給するようにしたものである。
【0015】また、請求項10に係る制御装置は、請求
項2または3において、その第2のモード切り替え後、
当該第2のモード切り替え直前のFB補償量である直前
FB補償量が所定のレベル以上のときは所定の時定数の
第2の過渡信号を、その値が所定の設定値以下となるま
で供給し、上記直前FB補償量が上記所定レベル未満の
ときは時定数を無限大とする第2の過渡信号を供給する
ようにしたものである。
【0016】また、請求項11に係る制御装置は、請求
項1ないし10のいずれかにおいて、その第1または第
2の過渡信号を一次遅れ要素により作成するようにした
ものである。
【0017】また、請求項12に係る制御装置は、請求
項1ないし11のいずれかにおいて、誘導電動機を共通
の被制御機器とする制御装置を一対備え、その一方の制
御装置における制御指令および操作指令をそれぞれd軸
電流指令およびd軸電圧指令とし、他方の制御装置にお
ける制御指令および操作指令をそれぞれq軸電流指令お
よびq軸電圧指令とするベクトル制御装置としたもので
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1における
制御装置を図について説明する。図1は、誘導電動機の
ベクトル制御に適用したベクトル制御装置の回路構成図
である。図において、1〜4は既に定義したFF制御モ
ードからFF/FB併用制御を表すFB制御モードへの
第1のモード切り替え時に動作する第1のモード切り替
えスイッチ、5,6は同じく第1のモード切り替え時に
第1のモード切り替えスイッチ1〜4を操作する等の信
号を生成する第1の切り替え論理部、7,8は第1のモ
ード切り替え時の過渡変動を抑制するため後述する電流
指令に替わって回路に入力される第1の過渡信号である
過渡電流idr1、iqr1を作成する第1のローパスフィル
ターで、具体的にはマイクロコンピュータやディジタル
シグナルプロセッサーを用いたS/Wで処理され、一次
遅れ要素を構成する。
【0019】9,10は誘導電動機(図示せず)に対す
る制御指令である電流指令id*、iq*と制御量検出値で
ある実電流idf、iqfとの偏差を求める偏差手段として
の減算器、11,12は電流パターンidr、iqrを入力
し、モータモデルからFF補償電圧edff、eqffを演算
するFF補償部、13,14は減算器9、10からの偏
差信号を入力してFB補償電圧edfb、eqfbを演算する
FB補償部である。
【0020】15,16はFB制御モードからFF制御
モードへの第2のモード切り替え時に動作する第2のモ
ード切り替えスイッチ、17,18は第2のモード切り
替え時に第2のモード切り替えスイッチ15、16を操
作する等の信号を生成する第2の切り替え論理部、1
9,20は第2のモード切り替え時の過渡変動を抑制す
るため上記切り替え後、後述する加算器へ供給する第2
の過渡信号である過渡電圧edfb1,eqfb1を作成する第
2のローパスフィルター、具体的には先の第1のローパ
スフィルター7、8と同様、マイクロコンピュータ等を
用いたS/Wで処理され、一次遅れ要素を構成する。2
1,22はFF補償電圧edff、eqffとFB補償電圧e
dfb、eqfbとを加算する加算手段としての加算器であ
る。なお、図中、ed*、eq*は誘導電動機に対する操作
指令としての電圧指令、ff/fbは制御モード状態信号で
ある。
【0021】ベクトル制御では、モータモデルから導出
される関係式を使用することにより、電流パターンは、
d,q座標上の値、idr、iqrとして与えられる。従っ
て、制御系は図1に示すように、d軸、q軸それぞれに
関する2系統の制御系となる。この部分の展開は衆知で
あり、本願発明とは直接関係がないのでその説明は省略
する。また、両軸の制御系の構成、考え方は同様である
ので、以下の説明はd軸制御系のみで行うものとする。
【0022】先ず、FF制御モードからFB制御モード
への第1の切り替え時の動作について、図2を参照しな
がら説明する。FF制御モードでは、制御モード状態信
号ff/fbがff、FB制御モードではfbとなる。d軸
電流パターンはidr、d軸実電流はidfと表す。図2
で、FF制御モード時には、d軸電圧指令ed*は、FF
補償部11の出力であるFF補償電圧edffに等しく、
FB補償電圧edfbは零である。
【0023】この制御状態で、制御モード状態信号ff/f
bが、ffからfbに替わると、第1の切り替え論理部
5は第1のモード切り替えスイッチ1、2を第1のロー
パスフィルター7側に切り替え、この切り替え後、予め
定められた設定時間T1を経過すると再び元の位置に戻
す操作を行う。また、第1のローパスフィルター7は、
回路に挿入されると同時に第1の切り替え論理部5から
入力される、その時点のd軸実電流値idf0を初期値と
し所定の時定数でd軸電流パターンidrに収斂する過渡
電流idr1を生成する。この動作により、d軸電流指令
id*は、図2に示すように、設定時間T1の間、第1の
ローパスフィルター7からの第1の過渡電流idr1に置
き替わる。
【0024】その結果、減算器9の出力は、零から連続
的に変化するものとなり、これに応じてFB補償部13
の出力edfb0も零から連続的に変化し、FB制御モード
時のd軸電圧指令ed*=edff+edfb(ここでedfb
edfb0)も滑らかに変化する。
【0025】ここで、上記時定数および設定時間T1の
具体的数値は、その設定時間T1の経過時点におけるid
rとidr1との偏差が十分小さい所定の値以下となるよう
設定される。従って、設定時間T1経過後、第1のモー
ド切り替えスイッチ1、2が元の位置に戻って第1のロ
ーパスフィルター7が回路から除かれても、d軸電流指
令id*はほとんど変化せず、スイッチ切り替えによる過
渡変動は生じない。
【0026】次に、FB制御モードからFF制御モード
への第2の切り替え時の動作について説明する。FB制
御モードでは、d軸電圧指令ed*は、ed*=edff+ed
fb(ここでedfb=edfb0)である。この制御状態で、
制御モード状態信号ff/fbが、fbからffに替わる
と、第2の切り替え論理部17は第2のモード切り替え
スイッチ15を第2のローパスフィルター19側に切り
替え、この切り替え後、予め定められた設定時間T2を
経過すると再び元の位置に戻す操作を行う。また、第2
のローパスフィルター19は、回路に挿入されると同時
に第2の切り替え論理部17から入力されるその時点の
FB補償部13の出力値edfb00を初期値とし所定の時
定数で零に収斂する過渡電圧edfb1を生成する。更に、
FB補償部13の出力edfb0は設定時間T2の間に零に
リセットされる。この結果、図2に示すように、d軸電
圧指令ed*=edff+edfb(ここでedfb=edfb1)も
滑らかに変化する。
【0027】ここで、上記時定数および設定時間T2の
具体的数値は、その設定時間T2の経過時点におけるed
fb1の値が十分小さい所定の値以下となるよう設定され
る。従って、設定時間T2経過後、第2のモード切り替
えスイッチ15が元の位置に戻って第2のローパスフィ
ルター19が回路から除かれても、d軸電圧指令ed*
ほとんど変化せず、スイッチ切り替えによる過渡変動は
生じない。
【0028】q軸制御系は、d軸制御系と同様であるの
で、図3にそのタイミングチャートを示すことにより、
動作の説明は省略する。
【0029】以上のように、この実施の形態1の場合、
FF制御モードからFB制御モードへの第1のモード切
り替え時、電流指令id*、iq*の不連続変化をなくし、
また、FB制御モードからFF制御モードへの第2のモ
ード切り替え時、電圧指令ed*、eq*の不連続変化をな
くすようにしたので、両制御モードの切り替え時の過渡
変動をなくすことが可能となる。
【0030】なお、以上の処理は、通常、マイクロコン
ピュータやディジタルシグナルプロセッサーを用いてS
/Wでなされる。FB補償部13、14も、任意の構成
を採用することができるが、一般的には、PI補償(比
例・積分補償)が用いられる。
【0031】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2におけるベクトル制御装置を示す回路構成図であ
る。以下、実施の形態1と異なる部分を中心に説明す
る。図4では、第1の切り替え論理部5、6はそれぞれ
第1のローパスフィルター7、8の入出力値を入力し、
その情報から第1のモード切り替えスイッチ1、2、
3、4を元の位置に戻すタイミングを決定する構成とな
っている。また、第2の切り替え論理部17、18は、
それぞれ第2のローパスフィルター19、20の入出力
値を入力し、その情報から第2のモード切り替えスイッ
チ15、16を元の位置に戻すタイミングを決定する構
成となっている。
【0032】次に、動作について図5を参照して説明す
るが、実施の形態1と同様、d軸制御系についてのみ説
明する。先ず、FF制御モードからFB制御モードへの
第1のモード切り替え時、制御モード状態信号ff/fbが
ffからfbに切り替わると、第1の切り替え論理部5
は第1のモード切り替えスイッチ1、2を第1のローパ
スフィルター7側に切り替える。これと同時に、第1の
ローパスフィルター7は、第1の切り替え論理部5から
入力される、その時点のd軸実電流値idf0を初期値と
し所定の時定数でd軸電流パターンに収斂する第1の過
渡信号である過渡電流idr1を生成する。この動作によ
り、d軸電流指令id*は、図5に示すように、第1のロ
ーパスフィルター7からの第1の過渡電流idr1に置き
替わる。
【0033】そして、この間、第1の切り替え論理部5
は第1のローパスフィルター7の入出力値idr、idr1
を入力しており、この両者の差Δirの絶対値|Δir|
を監視しており、この|Δir|が十分小さい所定の設
定値I1以下となると、第1のモード切り替えスイッチ
1、2を元の位置に戻す操作を行う。
【0034】次に、FB制御モードからFF制御モード
への第2のモード切り替え時、制御モード状態信号ff/f
bがfbからffに切り替わると、第2の切り替え論理
部17は第2のモード切り替えスイッチ15を第2のロ
ーパスフィルター19側に切り替える。これと同時に、
第2のローパスフィルター19は第2の切り替え論理部
17から入力されるその時点のFB補償部13の出力値
edf00を初期値とし所定の時定数で零に収斂する第2の
過渡信号である過渡電圧edfb1を生成する。また、FB
補償部13の出力edfb0は切り替えと同時に零にリセッ
トされる。
【0035】この結果、図5に示すように、d軸電圧指
令ed*=edff+edfb(ここでedfb=edfb1)は滑ら
かに変化する。
【0036】この間、第2の切り替え論理部17は第2
のローパスフィルター19の入出力値0、edfb1を入力
しており、この両者の差Δedの絶対値|Δed|(|Δ
ed|=|Δedfb1|)を監視しており、この|Δed|
が十分小さい所定の設定値Ed以下となると、第2のモ
ード切り替えスイッチ15を元の位置に戻す操作を行
う。
【0037】以上のように、この実施の形態2の場合、
モード切り替えスイッチの動作タイミングをidrとidr
1との差やedfb1の大きさを検出してその値に基づいて
自動的に決定するようにしたので、ローパスフィルター
の構成や時定数が異なる毎に設定時間T1、T2の設定を
し直す必要がなくなり、どのような特性のローパスフィ
ルターに対してもそのまま適用できるという利点があ
る。
【0038】実施の形態3.図6はこの発明の実施の形
態3におけるベクトル制御装置を示す回路構成図であ
る。FF制御モードからFB制御モードへの第1のモー
ド切り替え時の動作は、先の実施の形態1または2の場
合と同様であるので説明を省略し、以下、FB制御モー
ドからFF制御モードへの第2のモード切り替え時の動
作を図7を参照して説明する。
【0039】この実施の形態では、制御モード状態信号
ff/fbがfbからffに切り替わると、その時点のFB
補償部13の出力edfb00を保持し、その出力を加算器
21へ供給する。これは、先の実施の形態1または2に
おける第2のローパスフィルター19の時定数を無限大
に設定したことと等価である。この結果、切り替え後の
d軸電圧指令ed*はed*=edff+edfb00となる。ここ
でedfb00は変化しない一定のもので制御対象信号では
ないので、制御モードとしてはFF制御モードであるこ
とに相違ない訳である。
【0040】q軸制御系は、d軸制御系と同様であるの
で、図8にそのタイミングチャートを示すことにより動
作の説明は省略する。
【0041】以上のように、この実施の形態3の場合、
制御モード切り替え時の過渡変動がなくなるとともに、
特にFB制御モードからFF制御モードへの第2のモー
ド切り替え時の論理処理が不要になるので、その分構成
が単純化される利点がある。
【0042】実施の形態4.実施の形態4は、実施の形
態1または2と実施の形態3とを組み合わせたものであ
る。従って、回路構成は、図1または図4とほぼ同様と
なる。この実施の形態4では、FB制御モードからFF
制御モードへの第2のモード切り替え時点におけるFB
補償部13の出力edfb00の大きさに応じて第2のモー
ド切り替えスイッチ15の動作を変える。
【0043】即ち、|edfb00|が所定のレベルEdfb
上の時には、実施の形態1または2で説明したように所
定の時定数の過渡電圧を生成してこれを加算器21へ供
給するようにする。一方、|edfb00|がレベルEdfb
満の時には、実施の形態3で説明したように、無限大時
定数、従って、一定値の過渡電圧を生成してこれを加算
器21へ供給するようにする。ここで、レベルEdfb
しては、例えばFF補償電圧edffの10%程度の値に
設定するとよい。
【0044】以上のように、この実施の形態4の場合、
第2のモード切り替え時点におけるFB補償部13の出
力の大きさに応じて切り替え動作の形態を変えるように
したので、制御動作状態に応じた切り替え動作形態の選
択が可能となり、制御系を構成する場合の設計自由度が
増大する。
【0045】なお、以上の各実施の形態においては、各
ローパスフィルターは一次遅れ要素のものとしたが、本
願発明の適用上、これに限定されるものではない。ま
た、いずれの形態のものも、FF制御モードからFB制
御モードへの第1のモード切り替え時、およびFB制御
モードからFF制御モードへの第2のモード切り替え時
の両時点において過渡信号を生成して過渡変動を抑制す
る手段を設けた構成としたが、いずれか一方のモード切
り替え時にこの過渡変動抑制手段を設ける構成としても
よいのは勿論である。更に、この発明は、誘導電動機の
ベクトル制御に限られるものではなく、一般に、制御指
令を入力し、この制御指令と制御量検出値とに基づき、
FF制御モードとFB制御モードとを切り替えて被制御
機器の操作指令を出力する制御装置に広く適用すること
ができ同等の効果を奏するものである。
【0046】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る制御装置
は、FF制御モードからFB制御モードへの第1のモー
ド切り替え後、当該第1のモード切り替え時点の制御量
検出値を初期値とし所定の時定数で制御指令に収斂する
第1の過渡信号を制御指令入力として偏差手段へ供給す
るようにしたので、第1のモード切り替え時の過渡変動
をなくすことができる。
【0047】また、請求項2に係る制御装置は、FB制
御モードからFF制御モードへの第2のモード切り替え
後、FB補償部の出力を零にするとともに、当該第2の
モード切り替え時点直前のFB補償量を初期値とし所定
の時定数で零に収斂する第2の過渡信号を加算手段へ供
給するようにしたので、第2のモード切り替え時の過渡
変動をなくすことができる。
【0048】また、請求項3に係る制御装置は、FF制
御モードからFB制御モードへの第1のモード切り替え
後、当該第1のモード切り替え時点の制御量検出値を初
期値とし所定の時定数で制御指令に収斂する第1の過渡
信号を制御指令入力として偏差手段へ供給し、上記FB
制御モードからFF制御モードへの第2のモード切り替
え後、FB補償部の出力を零にするとともに、当該第2
のモード切り替え時点直前のFB補償量を初期値とし所
定の時定数で零に収斂する第2の過渡信号を加算手段へ
供給するようにしたので、第1および第2のモード切り
替え時の過渡変動をなくすことができる。
【0049】また、請求項4に係る制御装置は、第1の
モード切り替え後、第1の過渡信号を所定の設定時間供
給するようにしたので、第1のモード切り替えで第1の
過渡信号を生成する制御系に切り替えた後、一定時間内
に確実に本来のFB制御系に復帰する。
【0050】また、請求項5に係る制御装置は、第1の
モード切り替え後、第1の過渡信号を、制御指令との差
が所定の設定値以下となるまで供給するようにしたの
で、第1のモード切り替えで第1の過渡信号を生成する
制御系に切り替えた後、上記過渡信号の特性にかかわら
ず、常に、過渡変動を伴うことなく本来のFB制御系に
復帰する。
【0051】また、請求項6に係る制御装置は、第2の
モード切り替え後、第2の過渡信号を所定の設定時間供
給するようにしたので、第2のモード切り替えで第2の
過渡信号を生成する制御系に切り替えた後、一定時間内
に確実に本来のFF制御系に復帰する。
【0052】また、請求項7に係る制御装置は、第2の
モード切り替え後、第2の過渡信号を、その値が所定の
設定値以下となるまで供給するようにしたので、第2の
モード切り替えで第2の過渡信号を生成する制御系に切
り替えた後、上記過渡信号の特性にかかわらず、常に過
渡変動を伴うことなく本来のFF制御系に復帰する。
【0053】また、請求項8に係る制御装置は、第2の
モード切り替え後、時定数を無限大とする第2の過渡信
号を供給するようにしたので、第2のモード切り替え
後、そのまま本来のFF制御系に切り替わり、その復帰
のための手段が不要となる。
【0054】また、請求項9に係る制御装置は、第2の
モード切り替え後、当該第2のモード切り替え直前のF
B補償量である直前FB補償量が所定のレベル以上のと
きは所定の時定数の第2の過渡信号を所定の設定時間供
給し、上記直前FB補償量が上記所定のレベル未満のと
きは時定数を無限大とする第2の過渡信号を供給するよ
うにしたので、第2のモード切り替え時の過渡変動抑制
策として、制御動作状態に応じた最適な形態ものを選択
することができる。
【0055】また、請求項10に係る制御装置は、第2
のモード切り替え後、当該第2のモード切り替え直前の
FB補償量である直前FB補償量が所定のレベル以上の
ときは所定の時定数の第2の過渡信号を、その値が所定
の設定値以下となるまで供給し、上記直前FB補償量が
上記所定レベル未満のときは時定数を無限大とする第2
の過渡信号を供給するようにしたので、第2のモード切
り替え時の過渡変動抑制策として、制御動作状態に応じ
た最適な形態ものを選択することができる。
【0056】また、請求項11に係る制御装置は、第1
または第2の過渡信号を一次遅れ要素により作成するよ
うにしたので、過渡信号を作成するための構成が簡単と
なる。
【0057】また、請求項12に係る制御装置は、誘導
電動機を共通の被制御機器とする制御装置を一対備え、
その一方の制御装置における制御指令および操作指令を
それぞれd軸電流指令およびd軸電圧指令とし、他方の
制御装置における制御指令および操作指令をそれぞれq
軸電流指令およびq軸電圧指令とするベクトル制御装置
としたので、制御モードの切り替え時に過渡変動を生じ
ることがない、誘導電動機の良好なベクトル制御特性が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるベクトル制
御装置を示す回路構成図である。
【図2】 図1の制御装置のd軸制御系の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図3】 図1の制御装置のq軸制御系の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態2におけるベクトル制
御装置を示す回路構成図である。
【図5】 図4の制御装置のd軸制御系の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態3におけるベクトル制
御装置を示す回路構成図である。
【図7】 図6の制御装置のd軸制御系の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図8】 図6の制御装置のq軸制御系の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1〜4 第1のモード切り替えスイッチ、5,6 第1
の切り替え論理部、7,8 第1のローパスフィルタ
ー、9,10 減算器、11,12 FF補償部、1
3,14 FB補償部、15,16 第2のモード切り
替えスイッチ、17,18 第2の切り替え論理部、1
9,20 第2のローパスフィルター、21,22 加
算器、idr,iqr d軸,q軸電流パターン、id*,i
q* d軸,q軸電流指令、idf,iqf d軸,q軸実電
流、idr1,iqr1 d軸,q軸過渡電流、edff,eqff
FF補償電圧、edfb,eqfb d軸,q軸FB補償電
圧、ed*,eq* d軸,q軸電圧指令、edfb1,eqfb1
d軸,q軸過渡電圧。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02P 7/63 302 H02P 5/408 A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被制御機器に対する制御指令を入力して
    フィードフォワード(以下、FFと略称する)補償量を
    演算するFF補償部および上記制御指令と上記被制御機
    器の制御量検出値との偏差をとりこの偏差を入力してフ
    ィードバック(以下、FBと略称する)補償量を演算す
    るFB補償部を備え、上記FF補償量を上記被制御機器
    に対する操作指令として動作するFF制御モードと、上
    記FF補償量と上記FB補償量とを加算しこの加算値を
    上記操作指令として動作するFB制御モードとを交互に
    切り替えて制御する制御装置において、 上記FF制御モードからFB制御モードへの第1のモー
    ド切り替え後、当該第1のモード切り替え時点の上記制
    御量検出値を初期値とし所定の時定数で上記制御指令に
    収斂する第1の過渡信号を制御指令入力として上記偏差
    手段へ供給するようにしたことを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】 被制御機器に対する制御指令を入力して
    フィードフォワード(以下、FFと略称する)補償量を
    演算するFF補償部および上記制御指令と上記被制御機
    器の制御量検出値との偏差をとりこの偏差を入力してフ
    ィードバック(以下、FBと略称する)補償量を演算す
    るFB補償部を備え、上記FF補償量を上記被制御機器
    に対する操作指令として動作するFF制御モードと、上
    記FF補償量と上記FB補償量とを加算しこの加算値を
    上記操作指令として動作するFB制御モードとを交互に
    切り替えて制御する制御装置において、 上記FB制御モードからFF制御モードへの第2のモー
    ド切り替え後、上記FB補償部の出力を零にするととも
    に、当該第2のモード切り替え時点直前の上記FB補償
    量を初期値とし所定の時定数で零に収斂する第2の過渡
    信号を上記加算手段へ供給するようにしたことを特徴と
    する制御装置。
  3. 【請求項3】 被制御機器に対する制御指令を入力して
    フィードフォワード(以下、FFと略称する)補償量を
    演算するFF補償部および上記制御指令と上記被制御機
    器の制御量検出値との偏差をとりこの偏差を入力してフ
    ィードバック(以下、FBと略称する)補償量を演算す
    るFB補償部を備え、上記FF補償量を上記被制御機器
    に対する操作指令として動作するFF制御モードと、上
    記FF補償量と上記FB補償量とを加算しこの加算値を
    上記操作指令として動作するFB制御モードとを交互に
    切り替えて制御する制御装置において、 上記FF制御モードからFB制御モードへの第1のモー
    ド切り替え後、当該第1のモード切り替え時点の上記制
    御量検出値を初期値とし所定の時定数で上記制御指令に
    収斂する第1の過渡信号を制御指令入力として上記偏差
    手段へ供給し、上記FB制御モードからFF制御モード
    への第2のモード切り替え後、上記FB補償部の出力を
    零にするとともに、当該第2のモード切り替え時点直前
    の上記FB補償量を初期値とし所定の時定数で零に収斂
    する第2の過渡信号を上記加算手段へ供給するようにし
    たことを特徴とする制御装置。
  4. 【請求項4】 第1のモード切り替え後、第1の過渡信
    号を所定の設定時間供給するようにしたことを特徴とす
    る請求項1または3に記載の制御装置。
  5. 【請求項5】 第1のモード切り替え後、第1の過渡信
    号を、制御指令との差が所定の設定値以下となるまで供
    給するようにしたことを特徴とする請求項1または3に
    記載の制御装置。
  6. 【請求項6】 第2のモード切り替え後、第2の過渡信
    号を所定の設定時間供給するようにしたことを特徴とす
    る請求項2または3に記載の制御装置。
  7. 【請求項7】 第2のモード切り替え後、第2の過渡信
    号を、その値が所定の設定値以下となるまで供給するよ
    うにしたことを特徴とする請求項2または3に記載の制
    御装置。
  8. 【請求項8】 第2のモード切り替え後、時定数を無限
    大とする第2の過渡信号を供給するようにしたことを特
    徴とする請求項2または3に記載の制御装置。
  9. 【請求項9】 第2のモード切り替え後、当該第2のモ
    ード切り替え直前のFB補償量である直前FB補償量が
    所定のレベル以上のときは所定の時定数の第2の過渡信
    号を所定の設定時間供給し、上記直前FB補償量が上記
    所定のレベル未満のときは時定数を無限大とする第2の
    過渡信号を供給するようにしたことを特徴とする請求項
    2または3に記載の制御装置。
  10. 【請求項10】 第2のモード切り替え後、当該第2の
    モード切り替え直前のFB補償量である直前FB補償量
    が所定のレベル以上のときは所定の時定数の第2の過渡
    信号を、その値が所定の設定値以下となるまで供給し、
    上記直前FB補償量が上記所定レベル未満のときは時定
    数を無限大とする第2の過渡信号を供給するようにした
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の制御装置。
  11. 【請求項11】 第1または第2の過渡信号を一次遅れ
    要素により作成するようにしたことを特徴とする請求項
    1ないし10のいずれかに記載の制御装置。
  12. 【請求項12】 誘導電動機を共通の被制御機器とする
    制御装置を一対備え、その一方の制御装置における制御
    指令および操作指令をそれぞれd軸電流指令およびd軸
    電圧指令とし、他方の制御装置における制御指令および
    操作指令をそれぞれq軸電流指令およびq軸電圧指令と
    するベクトル制御装置としたことを特徴とする請求項1
    ないし11のいずれかに記載の制御装置。
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JP2003500773A (ja) * 1999-05-28 2003-01-07 デカ・プロダクツ・リミテッド・パートナーシップ 制御スケジューリング・システム及び方法
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