JPH09292188A

JPH09292188A - 熱交換器

Info

Publication number: JPH09292188A
Application number: JP10785596A
Authority: JP
Inventors: Junichi Mogi; 淳一茂木
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1996-04-26
Filing date: 1996-04-26
Publication date: 1997-11-11
Anticipated expiration: 2016-04-26
Also published as: JP3326326B2

Abstract

(57)【要約】【課題】塵埃等による目詰まりが生じ難く、且つ、熱
交換性能の良い熱交換器を提供する。【解決手段】蛇行状の配管１４Ａ周囲に熱良導性フィ
ン１４Ｂを螺旋状に捲回固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば家庭用・業
務用冷蔵庫や低温ショーケースなどの特に凝縮器として
好適な熱交換器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来よりこの種熱交換器、特に冷蔵庫下
部の機械室内に取り付けられて、冷媒回路の凝縮器とし
て使用されるものとしては、例えば実開昭５８−１８６
３８９号公報（Ｆ２５Ｄ１９／００）に示される如き、
所謂ワイヤーフィン型の熱交換器が用いられていた。

【０００３】係る熱交換器は蛇行状に屈曲した冷媒配管
と、それに直交する向きに溶接固定された多数の放熱用
ワイヤとから構成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、係る熱
交換器ではワイヤと冷媒配管との接触が点接触となるた
め、伝熱効率が悪く、熱交換性能も低いものとなる。ま
た、熱交換性能を向上するためにワイヤを更に密に多数
取り付けると、今度は塵埃などによる目詰まりが生じ易
くなり、やはり熱交換性能の低下を引き起こすと共に、
熱交換器全体の寸法が拡大されてしまう結果となってい
た。

【０００５】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、塵埃等による目詰まりが
生じ難く、且つ、熱交換性能の向上した熱交換器を提供
することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明の熱交換
器（凝縮器）１４は、内部を熱交換媒体が流通すると共
に、蛇行状に屈曲された配管１４Ａと、この配管１４Ａ
の周囲に螺旋状に捲回固定された熱良導性フィン１４Ｂ
とを備えたものである。

【０００７】また、請求項２の発明の熱交換器（凝縮
器）１４によれば請求項１において、空気流入側１１Ａ
に位置するフィン１４Ｂの螺旋ピッチを、空気流出側１
１Ｂに比較して疎としたものである。

【０００８】また、請求項３の発明の熱交換器（凝縮
器）１４によれば請求項１において、空気流入側１１Ａ
に位置するフィン１４Ｂの幅を、空気流出側１１Ｂに比
較して狭くしたものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図１は本発明を適用する実施例として
の家庭用冷蔵庫１の透視斜視図、図２は冷蔵庫１下部の
機械室１０の平断面図、図３は冷蔵庫１下部の機械室１
０の縦断側面図をそれぞれ示している。

【００１０】実施例の冷蔵庫１は、前方に開口４Ａを有
した鋼板製の外箱２内に間隔を存して内箱３を挿入し、
両箱２、３間に発泡ポリウレタン等の断熱材（図示せ
ず）を現場発泡方式にて充填して成る断熱箱体４により
本体が構成されている。

【００１１】この断熱箱体４の庫内は、例えば内箱３と
一体に成形されて内部に断熱材が収納された上区画壁５
と下区画壁６とによって上下三室に区画されており、上
区画壁５の上方を冷蔵室７、下区画壁６の下方を野菜室
９、それらの間を冷凍室８とされている。

【００１２】また、各室７、８、９の開口は図示しない
複数枚の扉によって開閉自在に閉塞される。更に、冷凍
室８内後部には、冷却装置の冷媒回路の一部を構成する
冷却器（図示せず）が設置され、この冷却器によって冷
却された冷気を前記冷凍室８、冷蔵室７及び野菜室９に
分配供給して各室は所定の温度にそれぞれ冷却される。

【００１３】係る断熱箱体４の外箱２の底面２Ａは、断
熱箱体４の前部において水平状態で、後部において傾斜
しながら上昇し、再び水平となって背面板２Ｂに接続さ
れている。また、この底面２Ａの下方には間隔を存して
底板１２が取り付けられており、これら底面２Ａと底板
１２間に機械室１０が形成されている。

【００１４】この機械室１０内は、前記底面２Ａが傾斜
しながら上昇する位置に左右に渡って取り付けられた仕
切板１３によって前後に区画されており（図２）、この
仕切板１３より前方を放熱室１１（機械室１０の一部を
成す）とされている。

【００１５】この仕切板１３には所定幅の切欠部１３Ａ
が形成されており、この切欠部１３Ａは後述する機械室
１０に設置されたディップコンデンサ１７側（向かって
左側）に位置して、機械室１０とその前方の放熱室１１
とを連通している。また、放熱室１１の前面は冷蔵庫１
の略全幅に渡って開口され、そこを空気流入側１１Ａと
されると共に、放熱室１１の後部に位置する仕切板１３
の切欠部１３Ａは空気流出側１１Ｂとされる。

【００１６】また、仕切板１３より後方の機械室１０に
対応する外箱２の左右面にはスリット１０Ａ・・が複数
設けられており、これによって機械室１０の左右は外部
と連通している。また、後述するディップコンデンサ１
７側となるスリット１０Ａ（向かって左側）の数は少な
く、後述する圧縮機１５側となるスリット１０Ａ（向か
って右側）の数は多く設定されている。

【００１７】この仕切板１３より後方の機械室１０内左
側には前記冷却器からの除霜水を受ける蒸発皿１８が設
置され、この蒸発皿１８内にはディップコンデンサ１７
が浸漬されている。このディップコンデンサ１７には後
述する圧縮機１５から吐出された高温冷媒が循環され、
蒸発皿１８内に受け入れた冷却器からの除霜水を蒸発さ
せる。また、機械室１０の右側には圧縮機１５が設置さ
れており、蒸発皿１８と圧縮機１５の間には送風機１６
が設置されている。尚、圧縮機１５は内部のモーターに
よって駆動されるものであり、その構造としてはレシプ
ロ型、ロータリー型、或いはスクロール型等の種々の構
造が適用される。

【００１８】また、放熱室１１の下方に対応する底板１
２には、横長略矩形の穴１２Ａ・・が複数穿設されてい
る。これらの穴１２Ａ・・・は空気流入側１１Ａでは左
右に渡って多数設けられると共に、空気流出側１１Ｂに
向かうに従って右側が徐々に少なくなり、最終的には仕
切板１３の切欠部１３Ａの幅に合致する範囲で形成され
ている（図２）。即ち、底板１２に設けた複数の穴１２
Ａ・・・は空気流入側１１Ａを多く、空気流出側１１Ｂ
の切欠部１３Ａに向かって徐々に少なくされており、そ
れによって、底板１２下方から穴１２Ａ・・を通過して
流入する風を切欠部１３Ａに案内する。

【００１９】また、底板１２には図示しないアングルが
取り付けられており、このアングル四隅には脚１９・・
・がそれぞれ固定され、冷蔵庫１の運転による振動を柔
げるように構成している。

【００２０】そして、係る放熱室１１内には本発明の熱
交換器としての凝縮器１４が水平状態で設置される。こ
の凝縮器１４は図４、図５に示す如く同一平面上で蛇行
状に屈曲された銅、或いは、アルミニウム等から成る冷
媒配管１４Ａと、アルミニウム薄板などから成る帯状の
熱良導性フィン１４Ｂとから構成されており、このフィ
ン１４Ｂは冷媒配管１４Ａの周囲に螺旋状に捲回固定さ
れている。

【００２１】尚、図では冷媒配管１４Ａの直線部分のみ
に設けたが、配管１４Ａの屈曲部分（ベンド部）にもフ
ィン１４Ｂを捲回固定することも容易である。

【００２２】また、空気流入側１１Ａ（前側）に位置す
るフィン１４Ｂの螺旋ピッチは空気流出側１１Ｂ（後
側）のフィン１４Ｂに比較して疎とされると共に、更に
空気流入側１１Ａに位置するフィン１４Ｂの幅は、空気
流出側１１Ｂに位置するフィン１４Ｂよりも狭くされて
いる。

【００２３】これにより、空気流入側１１Ａから流れ込
む空気の抵抗を軽減し、空気流入側１１Ａから空気流出
側１１Ｂに円滑に流れるように企図している（図４）。
そして、前記圧縮機１５、ディップコンデンサ１７、凝
縮器１４（の冷媒配管１４Ａ）、図示しない減圧装置及
び前記冷却器は順次環状に配管接続されて冷却装置の冷
媒回路を構成する。そして、冷媒回路内には熱交換媒体
としての冷媒（Ｒ−１３４ａなど）が所定量充填され
る。

【００２４】以上の構成で次に冷蔵庫１の動作を説明す
る。圧縮機１５のモーターが駆動されると、圧縮機１５
から高温高圧のガス冷媒が吐出され、ディップコンデン
サ１７に流入して蒸発皿１８内を加熱した後、凝縮器１
４に流入して凝縮液化される。その後、冷媒は減圧装置
にて減圧された後、前記冷却器に流入して蒸発し、冷却
作用を発揮する。そして、圧縮機１５はモーターの発生
する熱、機械部品の摩擦によって発生する熱により高温
となる。

【００２５】一方、送風機１６も運転され、蒸発皿１８
側から空気を吸引する。これによって、放熱室１１の空
気流入側１１Ａ及び各穴１２Ａ・・からは放熱室１１内
に外気が流入し（図３）、空気流出側１１Ｂの切欠部１
３Ａから機械室１０内に流入する。係る外気の通風によ
って凝縮器１４は冷却される。そして、機械室１０内に
流入した空気及び左側のスリット１０Ａから流入した外
気は、蒸発皿１８を経た後、圧縮機１５を冷却して反対
側のスリット１０Ａから機械室１０外に排気される。

【００２６】このとき、底板１２に設けた空気流入側１
１Ａの穴１２Ａ・・・は空気流出側１１Ｂに設けた穴１
２Ａ・・・より多く設けられており、風の流れる方向に
空気流入側１１Ａを多く、空気流出側１１Ｂを少なく配
置しているので、穴１２Ａ・・より流入した空気は図２
に矢印で示す如く空気流出側１１Ｂの切欠部１３Ａに向
かって円滑に流れる。

【００２７】また、凝縮器１４は蛇行状に屈曲した冷媒
配管１４Ａの周囲に熱良導性フィン１４Ｂを螺旋状に捲
回固定しており、放熱室１１の空気流入側１１Ａに位置
するフィン１４Ｂの螺旋ピッチを空気流出側１１Ｂのフ
ィン１４Ｂに比較して疎に捲回固定すると共に、その幅
も狭くしているので、凝縮器１４内を流れる空気の抵抗
を大幅に軽減することができる。

【００２８】また、空気は常にある角度をもってフィン
１４Ｂに当たるので空気とフィン１４Ｂとの熱交換性能
も向上すると共に、塵埃も吹き飛ばされるので、流入す
る空気中の塵埃などによる目詰まり等も生じ難くなる。
特に、フィン１４Ｂはその一側辺において冷媒配管１４
Ａに接触しているので、冷媒配管１４Ａとの接触面積の
増大により伝熱性能が著しく良好となる。従って、凝縮
器１４の熱交換性能（放熱・凝縮性能）が著しく向上
し、それによって、凝縮器１４を小型化することが可能
となると共に、その性能を長期間維持することが可能と
なる。

【００２９】尚、実施例では凝縮器に本発明を適用した
が、冷却器などに適用しても良い。また、実施例では家
庭用冷蔵庫について説明したが、それに限らず、業務用
冷蔵庫やショーケースなどにも本発明は有効である。

【００３０】

【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、内部
を熱交換媒体が流通する蛇行状の配管周囲に螺旋状に熱
良導性フィンを捲回固定したものであるから、従来のワ
イヤーに比較してフィンと配管との接触面積が増大す
る。従って、伝熱効率が改善され、熱交換性能の向上を
実現することができる。

【００３１】特に、蛇行状に屈曲された配管の屈曲部分
にもフィンを配することが可能となるので、熱交換器全
体としての熱交換量も増大すると共に、従来に比して配
管の屈曲半径を縮小し、小型化を実現することができ
る。

【００３２】請求項２の発明によれば、上記に加えて空
気流入側に位置するフィンの螺旋ピッチを、空気流出側
に比較して疎としたので、流入する空気中の塵埃などに
よる目詰まりが発生し難くなり、熱交換性能を長期間維
持することが可能となるものである。

【００３３】請求項３の発明によれば、請求項１に加え
て空気流入側に位置するフィンの幅を、空気流出側に比
較して狭くしたので、同様に流入する空気中の塵埃など
による目詰まりが発生し難くなり、熱交換性能を長期間
維持することが可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した冷蔵庫の透視斜視図である。

【図２】冷蔵庫下部の機械室の平断面図である。

【図３】冷蔵庫下部の機械室の縦断側面図である。

【図４】本発明の熱交換器としての凝縮器の平面図であ
る。

【図５】図４の凝縮器の冷媒配管とフィンの拡大正面図
である。

【符号の説明】

１冷蔵庫２外箱４断熱箱体１０機械室１１放熱室１１Ａ空気流入側１１Ｂ空気流出側１２底板１３仕切板１３Ａ切欠部１４凝縮器１４Ａ配管１４Ｂフィン１６送風機

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】内部を熱交換媒体が流通すると共に、蛇
行状に屈曲された配管と、この配管の周囲に螺旋状に捲
回固定された熱良導性フィンとを備えたことを特徴とす
る熱交換器。
【請求項２】空気流入側に位置するフィンの螺旋ピッ
チを、空気流出側に比較して疎としたことを特徴とする
請求項１の熱交換器。
【請求項３】空気流入側に位置するフィンの幅を、空
気流出側に比較して狭くしたことを特徴とする請求項１
の熱交換器。