JPH09291217A - 防水用アスファルト組成物 - Google Patents

防水用アスファルト組成物

Info

Publication number
JPH09291217A
JPH09291217A JP10535496A JP10535496A JPH09291217A JP H09291217 A JPH09291217 A JP H09291217A JP 10535496 A JP10535496 A JP 10535496A JP 10535496 A JP10535496 A JP 10535496A JP H09291217 A JPH09291217 A JP H09291217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
asphalt
propylene
weight
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10535496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3907075B2 (ja
Inventor
Masaaki Niihama
正昭 新浜
Takuji Iida
拓治 飯田
Kenji Gounaka
健治 郷中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UBE REKISEN KK
Ube Corp
Original Assignee
UBE REKISEN KK
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UBE REKISEN KK, Ube Industries Ltd filed Critical UBE REKISEN KK
Priority to JP10535496A priority Critical patent/JP3907075B2/ja
Priority to CN96111826A priority patent/CN1105150C/zh
Publication of JPH09291217A publication Critical patent/JPH09291217A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3907075B2 publication Critical patent/JP3907075B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】アスファルト、非晶性プロピレン・エチレンラ
ンダム共重合体、結晶性プロピレン・エチレンブロック
共重合体よりなる防水性アスファルト組成物。 【効果】 本発明は、従来の防水性アスファルトに比べ
て、低温可撓性が優れ、亀裂が生じにくい。アスファル
ト、非晶性プロピレン・エチレンランダム共重合体、結
晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体の混合性が
良く、高温時の軟化流動を防止出来る。また、品質が安
定しており、臭気が少なく、引火性が低い等の利点があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の防水用アスファルト
組成物は、低温特性に優れ、低温下での作業性が良い等
の性能を有することから建築・鉄道・道路などにおける
コンクリート板間のシーリング材、水路管などのジョイ
ントシーリング材、屋上防水などに広く用いられ、特に
トーチ工法用防水シートに適するものである。
【0002】
【従来の技術】アスファルト系防水組成として、アスフ
ァルトに各種の生ゴム、例えば天然ゴム、ブチルゴム、
スチレン・ブタジエンゴム、熱可塑性エラストマーある
いは樹脂、例えばアタクチックポリプロピレン、石油樹
脂などを配合したものが知られている。特に、「防水ジ
ャーナル」1996年11月号112ページには、屋根
・屋上用防水シートとしてトーチ状のガスバーナーで厚
み4mm前後のシングルプライ防水シートの裏面と下地
とを同時にあぶって瞬時にシートを張付けてゆくトーチ
工法及びトーチ工法用防水シートが記載されており、ア
スファルト改質のためアタクチックポリプロピレン、ス
チレン・ブタジエン・スチレンのブロック共重合体をそ
れぞれ使い分けている事例が記載されている。また、特
公平1−282235号公報には、非晶性プロピレン・
エチレンランダム共重合体とアスファルトからなる防水
用シ−ト用アスファルト組成物が開示されている。しか
しながら、これらの公知の組成物は、夏・冬の温度変化
による物性変化、変形に対する回復性あるいは作業時の
粘度変化による施工性などに問題を残している。
【0003】特にトーチ工法用防水シートに関して、ア
スファルトにスチレン・ブタジエン・スチレンのブロッ
ク共重合体(SBS)を添加することで改質された防水
シートは、アスファルトとSBSの混合が難しかった
り、アスファルトの粘度が上がりすぎたりするためSB
S配合量を多くすることができず、少量添加でも低温可
撓性にはすぐれるものの高温域での軟化が大きく、温・
熱帯域では使い難い欠点があった。
【0004】一方、アタクチックポリプロピレンによる
改質は、これらを容易に、かつ大量に配合できるため、
高温域での軟化は少ない。 このアタクチックポリプロ
ピレンは、結晶性のアイソタクチックポリプロピレン樹
脂製造の際に副生する低分子量の非晶性ポリマーで、低
粘度かつ結晶性ポリプロピレンの副生残渣という点から
安価であるため、これまでトーチ工法用防水シートに用
いられてきた。しかし、いくつかの欠点も合わせ持って
いる。即ち、結晶性アイソタクチックポリプロピレンに
は、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポ
リマーの3種があるが、組成的にはピロピレン単独であ
るか、あるいはランダムコポリマーではエチレンが共重
合されても高々5%程度であるため副生アタクチックプ
ロピレンもエチレンが高々5〜6%程度である。このよ
うにホモポリプロピレン、ランダムコポリマーから副生
されるアタクチックポリプロピレンはプロピレンが主成
分であるため、低温特性の良好なものを得ることは難し
かった。一方、ブロックコポリマーから副生する非晶性
ポリプロピレンでは、抽出されるゴム成分にエチレンが
多く含まれているもののランダム共重合体でないため成
分が均一でなく、べとついたり品質が一定しないため、
利用価値が低い。このような理由で、低温特性の良好な
利用価値の高いアタクチックポリプロピレンを得ること
は、難しかった。
【0005】又、副生の残渣であるため粘度、軟化点、
硬度等の特性を限定して必要量生産することは困難であ
り、結晶性アイソタクチックポリプロピレンの分子量に
応じて副生アタクチックポリプロピレンの分子量も変化
するため、希望する溶融粘度のものも得られなかった。
又、結晶性アイソタクチックポリプロピレンからアタク
チックポリプロピレンを分離する際に溶媒を用いるた
め、完全に溶媒を除去することも、また触媒残渣を除く
ことも難しかった。更に、アイソタクチックポリプロピ
レンの触媒が高活性型へ移行するに従い、副生のアタク
チックポリプロピレンの生成量が減少しており、将来に
向けての安定入手に不安も生じている。
【0006】上記の欠点を持った副生アタクチックポリ
プロピレンを改質材の主成分として配合した防水用シー
トは低温での可撓性に劣るため、低温下での施工時・使
用時にひび割れが生じ易いこと、残溶媒に起因する臭い
や引火の危険性を伴うこと、軟化点、溶融粘度を一定の
品質範囲内に収めにくいこと等の欠点を持っている。更
には、将来、原料確保が出来ないため生産中止という不
安もあり問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、これら公知の防水材組成物の欠点をなくし、特に低
温可撓性、耐熱性、作業性、品質安定性の優れた防水シ
ート用アスファルト組成物、特にトーチ工法用防水シー
トに好適なアスファルト組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の防水用ア
スファルト組成物を提供するものである。 (a)25℃の針入度が30〜250dmm、軟化点が2
5〜65℃のアスファルト100重量部 (b)数平均分子量が1,000〜20,000の範
囲、エチレン含量が2〜30重量%、軟化点が120〜
150℃、25℃の針入度が10〜60dmm、ガラス転
移温度が−15℃以下である非晶性プロピレンエチレン
ランダム共重合体を5〜80重量部 (C)230℃におけるメルトフロ−レイトが5〜25g
/10min で、エチレン含量が1〜15重量%である結
晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体を1〜12
重量部 を配合してなる防水用アスファルト組成物。
【0009】本発明に用いられる非晶性プロピレン・エ
チレンランダム共重合体は、例えば塩化マグネシウムに
担持したチタン担持型触媒とトリエチルアルミニウムを
用いて水素存在下、液化プロピレン中にエチレンを混入
して共重合されるもので、数平均分子量が1,000〜
20,000の範囲、好ましくは1,500〜18,0
00の範囲にあり、エチレン含量が2〜30重量%、好
ましく4〜28重量%で、軟化点が120〜150℃、
好ましくは、125〜148℃で、25℃での針入度が
10〜60dmm、好ましくは15〜50dmmで、ガラス転
移温度が−15℃以下、好ましくは−20℃以下の非晶
性ランダム共重合体である。副生のアタクチックポリプ
ロピレンと異なり、このポリマーはエチレン含有量が上
記範囲にあるため、アタクチックポリプロピレンの良好
な耐熱性を持ち、しかも低温特性も良好であり、軟化
点、溶融粘度等の特性を一定の範囲内に収めて安定した
品質のものを造ることが可能である。又プロピレン、エ
チレンの共重合比や分子量で軟化点、溶融粘度を一定の
値に設定して生産することが可能である。又、溶媒を用
いない重合であり、溶媒による処理工程もないため、引
火の危険性や臭気の問題もない。
【0010】非晶性プロピレン・エチレンランダム共重
合体の数平均分子量が1,000未満の場合は、アスフ
ァルト改質効果が十分ではなく、一方20,000以上
の場合には溶融粘度が高すぎて、アスファルトとの混合
が困難になる。数平均分子量は、GPC(ガスパーミエ
ーションクロマトグラフ)を用いて、オルソジクロルベ
ンゼン溶液中0.2%濃度のサンプルを用いて、135
℃のカラム温度で測定し、ポリスチレン検量線で読み取
った値である。また非晶性プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体のエチレン含量が2%未満のものは低温特性
向上が期待できず、一方30%を越えるものは、常温で
軟らかくなりすぎたり、軟化点が低くなりすぎて、高温
耐熱用途には使用できない。また、非晶性プロピレン・
エチレンランダム共重合体の軟化点が120℃未満のも
のは、高温時のだれ性向上が期待できず、一方150℃
を越えるものは、アスファルトへの溶融混合が困難にな
る。
【0011】また、非晶性プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体の25℃での針入度が10dmm未満のものは
低温で硬くなり、寒冷地での用途には使用できず、一方
60dmmを越えるものは、常温で軟らかくなりすぎ、高
温耐熱用途には使用できない。また、非晶性ブロピレン
・エチレンランダム共重合体のガラス転移温度が−15
℃を越えるものは、低温で硬くなりすぎ、割れが発生す
るなどの問題がある。ガラス転移温度は、DSC(示
差、走査熱量計)を用いて、ASTM D348に準じ
た方法で、サンプル温度を220℃まで昇温後、一旦−
150℃まで下げ、再び200℃に昇温する際に読み取
った値である。又、この共重合体は示差走査熱量計の昇
温測定において、結晶融解時の吸熱ピークが発生しない
程度及び沸騰n−ヘプタン中でのソックスレー抽出で不
溶分が15%以下であることが好ましい。結晶性がある
とアスファルトとの混合が十分にできないからである。
【0012】本発明でいうアスファルトとは、ストレー
トアスファルトであってもブローンアスファルトであっ
ても良いが、非晶性プロピレン・エチレンランダム共重
合体との混合のし易さ及び安価であるという点からスト
レートアスファルトの方が好ましい。ここでいうストレ
ートアスファルトとは、JIS K2207に規定され
ているものであり、軟化点が25〜65℃、好ましくは
30〜60℃で25℃の針入度が30〜250dmm、好
ましくは50〜200dmmのものである。アスファルト
の軟化点が25℃未満の場合は、軟化点が低くなりす
ぎ、高温耐熱性に劣る。一方65℃を超える場合は、非
晶性プロピレン・エチレンランダム共重合体との混合が
難しくなる。また、アスファルトの25℃での針入度が
30dmm未満の場合は、常温で硬くなりすぎ、低温で割
れるなどの問題がある。一方、250dmmを超える場合
は、常温で軟らかすぎて、高温時に足跡が付くなどの問
題がある。
【0013】本発明に使用される結晶性プロピレン・エ
チレン共重合体は、230℃におけるメルトフロ−レイ
トが5〜25/10min 、好ましくは、10〜20/1
0min であり、エチレン含量が1〜15重量%、好まし
くは3〜12重量%のものである。結晶性プロピレン・
エチレン共重合体のメルトフロ−レイト5/10min 未
満のものは溶融混練が難しく、逆に25/10min を越
えるものは高温特性の改良効果が小さくなる。また、結
晶性プロピレン・エチレン共重合体のエチレン含量が1
重量%未満のものは、低温時硬くなり、15重量%を越
えるものは柔らかくなりすぎる。
【0014】本発明組成物における配合割合は、アスフ
ァルト100重量部に対し、非晶性プロピレン・エチレ
ンランダム共重合体5〜80重量部、好ましくは7〜6
0重量部である。5重量部未満では、改質の効果が小さ
く低温特性及び高温特性ともに劣る問題があり、逆に8
0重量部を越えると、アスファルト成分が少なく、アス
ファルトの特長である防水性、安価である点および加工
性に劣るようになる。また、結晶性プロピレン・エチレ
ン共重合体が1重量部未満では、柔らか過ぎて高温特性
が劣り、10重量部を越えると硬くなりすぎたり、配合
時の粘度が高くなり過ぎて、溶解が難しいなどの問題が
ある。本発明の組成物中には、必要に応じて合成ゴム、
ポリオレフィン重合体、熱可塑性エラストマーの一種以
上を配合することもできる。これらの重合体を配合する
ことにより、防水シートの耐衝撃性を増大させることが
できるが、アスファルトとの混合性や特にトーチ工法用
防水シートの流動性のためには非晶性プロピレン・エチ
レンランダム共重合体とアスファルトとからなる組成物
100重量部に対し20重量部以下が好ましい。多くし
過ぎると、アスファルトとの混合時に溶解しにくくな
る。
【0015】合成ゴムとしては、スチレン・ブタジエン
共重合体ゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブ
タジエンゴム(BR)、ネオプレンゴム(NBR)、エ
チレン・プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン
・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)及びブチルゴム
等が挙げられる。ポリオレフィン重合体としてはポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン及びエチレンを主
成分とする共重合体、即ちエチレン、プロピレン、ブテ
ン、ベンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン等のオレ
フィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエ
ステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル等の不飽和カルボン
酸エステル及びそのアイオノマーのうちから選ばれた一
つ又は二つ以上のコモノマーとの共重合体又は多元共重
合体が挙げられる。熱可塑性エラストマーとしてはスチ
レン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SB
S)、スチレン、イソプレン、スチレンブロック共重合
体(SIS)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレ
ンブロック共重合体(SEBS)等が挙げられる。又、
本発明においては充填剤として炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、クレー、タルク等の無機充填剤を用途に
よって適宜添加することもできる。
【0016】本発明において非晶性プロピレン・エチレ
ンランダム共重合体、アスファルト、結晶性プロピレン
・エチレン共重合体、その他の添加物を混合する方法は
従来公知の方法で行うことができ、例えば混合釜でアス
ファルトを加熱溶融した後、そこに非晶性プロピレン・
エチレンランダム共重合体及び必要な場合は他の添加物
を投入し、均一になるまで溶解混合することにより行う
ことができる。
【0017】本発明における配合組成物は、シート状の
表面に紫外線をあて、200倍程度の光学顕微鏡で観察
した時、丸い粒状の領域が全体に散在している。いわゆ
る海−島構造をとり、その海の部分が非晶性プロピレン
・エチレンランダム共重合体を主成分とする白色部分、
島の部分がアスファルトを主成分とする黒色部分になっ
ているのが好ましい。シート全体の機械的強度や特性
は、この海の部分の特性に負うところが大きいため、ア
スファルトを主成分とする黒色部分が海となっていては
十分な改質効果が得られない。
【0018】また、「物性の測定方法」の(F)に示す
低温屈曲性の測定方法による低温屈曲性が−15℃以下
が好ましい。−15℃より高い値を示す組成物からなる
防水シートは低温で折り曲げた場合、防水シート全体の
破断やシート表面の亀裂が発生することがある。
【0019】又、「物性の測定方法」の(H)に示す高
温くぼみ性の測定方法による高温くぼみの値が10dmm
以下がこのましい。これより大きい値を示す組成物から
なる防水シートは、60℃程度になると軟らかくなりす
ぎ、ロール状に巻いてある防水シートが偏平となり防水
工事における、シートの敷設の際、巻きほぐしを行いに
くくなる。あるいは、加熱敷設直後や、夏期に直射日光
があたりシート表面が60℃程度になった時、外部から
の物体の接触や人が直接歩行した際に大きなくぼみや足
跡が生じやすく好ましくない。
【0020】本発明における組成物は、単独で、或いは
ルーフィング原紙、織布又は不織布、金属製薄板又は箔
などにアスファルト組成物を含浸、塗布又は圧着して防
水シートして使用することができる。ルーフィング原紙
としては石綿フェルト、アスベストルーフィング、有孔
フェルトなどの有機質又は無機質の材料からなるもの、
織布又は不織布としてはガラス繊維系、ナイロン系、ビ
ニロン系、ポリエステル系、繊維家系などの無機又は有
機質の長繊維又は短繊維を用いたもの、金属製薄板又は
箔としては銅、鉄、アルミ等が挙げられる。本発明の防
水シートは、防水性、防湿性、断熱性、吸音性、緩衝
性、伸縮性、電気絶縁性、耐候性、耐薬品性、耐熱性、
低温可撓性に優れるので、各種の用途、特にトーチ工法
用ルーフィング材に好適に用いることができる。
【0021】防水シートの厚みは0.2〜10mm、好
ましくは0.5〜8mm、特に好ましくは1〜6mmで
ある。薄すぎる場合は防水効果が十分でなく、厚すぎる
場合には施工が困難である。特にトーチ工法用ルーフィ
ング材の場合は、巻き戻しながらシートの裏面を加熱溶
融させて張り付けていくため、極端に硬いとシートが溶
融切断したり、極端に厚いと巻き戻しと加熱の作業を同
時に行うことができなくなる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防水シー
ト用アスファルト組成物は、従来品に比べて次のような
利点がある。 (1)防水シートの低温可撓性が改良され、低温下での
作業時、及び施工後も割れ、亀裂を生じない。 (2)非晶性プロピレン・エチレンランダム共重合体と
アスファルトとの混合性が良いため、非晶性プロピレン
・エチレンランダム共重合体の量を多量に配合すること
ができることから、組成物の高温時の軟化流動を防止で
きる。 (3)品質管理された軟化点、硬度、流動性等の諸性質
を有する防水シートを得ることができる。 (4)製造時、施工時、使用時に溶剤に起因する臭いの
発生や引火の危険性がない。
【0023】
【発明の実施の形態】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限られるものではな
い。
【0024】物性の測定方法 (A)環球式軟化点:JIS K2207に準拠 (B)針入度:JIS K2207に準拠、25℃及び
60℃で測定。 (C)数平均分子量:GPC法、135℃、溶媒ODC
B。 (D)エチレン含量:NMR法。 (E)メルトフロ−レイト:ASTM−D1238に準
拠(230℃) (F)低温屈曲性:組成物を厚さ2mmのシートにプレ
ス成形し、−20℃の雰囲気下で直径10mmの棒に巻
き付け破壊の有無を確認。破壊試料数/試験試料数で表
示。 (G)溶融粘度:JIS K2207に準拠。 (H)高温くぼみ性:針入度における針を図1(正面
図)の金属製治具に替え、全荷重を2、000gとした
以外は、針入度測定と同様の方法で、60℃において、
5秒間サンプルに荷重を加えた際のくぼみの深さを測定
した。 (I)高温だれ性:13×37×3mm厚さの試験片を
ステンレス板に張りつけ、120℃のオ−ブン中に垂直
に放置し2時間後の長さを測定した。 (J)分散性:紫外線型顕微鏡を使用し、200倍で観
察し、海の部分と島の部分を確認する。白い部分は樹脂
部分、黒い部分はアスファルト部分を示す。 (K)ガラス転移温度:ASTM D−3418に準拠
【0025】実施例1〜5及び比較例 使用材料 (A)非晶性プロピレン・エチレンランダム共重合体:
宇部レキセン株式会社製UBETAC
【0026】
【表1】
【0027】(B)アタクチックポリプロピレン(副生
品):千葉ファインケミカル(株)製、ビスタックL 軟化点:110℃ 溶融粘度:500(150℃) エチレン含量:0% (C)スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合
体:シェル化学製カリフレックTR1101 (D)アスファルト:日本石油(社)製ストレートアス
ファルト150/200 (E)結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体:
グランドポリマ−(株)製グランドポリプロJ−815
HK エチレン含量:8重量% メルトフロ−レイト:15g/10min (F)無機充填材:カルシード(株)製粉砕炭酸カルシ
ウム
【0028】組成物の配合方法 混合容器にアスファルトをとり、加熱しながら攪拌し、
180℃になったところで非晶性プロピレン・エチレン
ランダム共重合体、結晶性プロピレン・エチレンブロッ
ク共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック
共重合体等を表1に示す配合割合で加え、30分間攪拌
溶解して組成物を得た。これらを次に示す物性の測定方
法で測定した。その結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】金属製治具の正面図の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 拓治 東京都品川区東品川2丁目3番11号UBE ビル5F 宇部レキセン株式会社内 (72)発明者 郷中 健治 大阪府堺市築港新町3―1 宇部興産株式 会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)25℃の針入度が30〜250dm
    m、軟化点が25〜65℃のアスファルト100重量部 (b)数平均分子量が1,000〜20,000の範
    囲、エチレン含量が2〜30重量%、軟化点が120〜
    150℃、25℃の針入度が10〜60dmm、ガラス転
    移温度が−15℃以下である非晶性プロピレンエチレン
    ランダム共重合体を5〜80重量部 (C)230℃におけるメルトフロ−レイトが5〜25g
    /10min で、エチレン含量が1〜15%である結晶性
    プロピレン・エチレンブロック共重合体を1〜12重量
    部 を配合してなる防水用アスファルト組成物。
JP10535496A 1996-04-25 1996-04-25 防水用アスファルト組成物 Expired - Fee Related JP3907075B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10535496A JP3907075B2 (ja) 1996-04-25 1996-04-25 防水用アスファルト組成物
CN96111826A CN1105150C (zh) 1996-04-25 1996-08-19 防水用沥青组合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10535496A JP3907075B2 (ja) 1996-04-25 1996-04-25 防水用アスファルト組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09291217A true JPH09291217A (ja) 1997-11-11
JP3907075B2 JP3907075B2 (ja) 2007-04-18

Family

ID=14405399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10535496A Expired - Fee Related JP3907075B2 (ja) 1996-04-25 1996-04-25 防水用アスファルト組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3907075B2 (ja)
CN (1) CN1105150C (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4418167A (en) * 1980-04-16 1983-11-29 The Firestone Tire & Rubber Company Thermoplastic elastomer blends with bitumen
IT1231768B (it) * 1989-08-02 1991-12-21 Himont Inc Composizioni polipropileniche adatte alla modifica di bitumi.

Also Published As

Publication number Publication date
CN1105150C (zh) 2003-04-09
CN1163289A (zh) 1997-10-29
JP3907075B2 (ja) 2007-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7317045B2 (en) Polyethylene modified asphalt compositions
US6583202B1 (en) Roofing membrane
AU660351B2 (en) Floor- and wall-covering formulations
JP4315921B2 (ja) 屋根用着色フェルト
JPH03139585A (ja) 感圧接着剤組成物
JP3907075B2 (ja) 防水用アスファルト組成物
EP0850276B1 (en) Bitumen compositions
US11752733B2 (en) Lightweight filler for waterproofing bitumen membranes
JPH075840B2 (ja) 防水シート用アスファルト組成物
JPH07304963A (ja) 重合体組成物で変性したビチューメン
AU615741B2 (en) Asphalt composition for waterproof sheets
US3489642A (en) Chlorinated and chlorosulfonated polyethylene - ethylene/acrylic acid copolymer blends
EP0877052A2 (en) Composite plasto-elastic polymeric products
JPH0563500B2 (ja)
JP2001200106A (ja) 難燃性重合体組成物
JP4165963B2 (ja) エチレン共重合体組成物
JPH06136367A (ja) 広い温度範囲内で使用可能な改質ビチューメンおよびその製造法
JPS63297441A (ja) 成形材料
JPH10120843A (ja) アスファルト改質材及び該改質材を含むアスファルト組成物
JP4749524B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JP2000000936A (ja) オレフィン系樹脂製の防水シート
JPH04149291A (ja) 感圧接着剤組成物
US20240101827A1 (en) Compositions for producing sealing membranes, and associated methods and membranes
JP2003277631A (ja) 成形用樹脂組成物及び成形体
JPH0362837A (ja) 防水シート

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20040521

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20070112

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees