JPH09291165A - 生分解性多孔質フィルム - Google Patents

生分解性多孔質フィルム

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JPH09291165A
JPH09291165A JP3474597A JP3474597A JPH09291165A JP H09291165 A JPH09291165 A JP H09291165A JP 3474597 A JP3474597 A JP 3474597A JP 3474597 A JP3474597 A JP 3474597A JP H09291165 A JPH09291165 A JP H09291165A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた強度、通気性、透湿性などの機能を持
ち、しかも焼却処理した場合に燃焼発熱量も小さく、土
壌などに埋立て処理した場合に生分解される生分解性多
孔質フィルムを提供すること。 【解決手段】 脂肪族ポリエステル樹脂50〜95重量
%、熱可塑性樹脂5〜50重量%とからなる樹脂混合物
100重量部、充填剤20〜400重量部、および可塑
剤0〜50重量部とからなる樹脂組成物から調製された
ことを特徴とする生分解性多孔質フィルム。 【効果】 上記課題が解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性多孔質フィル
ムに関する。詳しくは、脂肪族ポリエステル樹脂に少な
くとも1種類以上の熱可塑性樹脂、充填剤及び可塑剤を
配合してなる組成物をフィルム状に成形し、このフィル
ム状物を少なくとも一軸方向に延伸することにより、良
好な外観と風合を有し、強度にも優れ、かつ、適度の通
気性と透湿性を有するフィルムを提供するものである。
このようなフィルムは包装材、濾過材、合成紙、衛生・
医療用材料、農業用など種々の用途に応用することがで
き、しかも、生分解性を有するため廃棄上の問題を低減
することができる。
【従来の技術】
【0002】従来より、ポリオレフィン樹脂に充填材を
配合し、溶融させてフィルムまたはシート状に成形し、
得られたフィルムまたはシート状の成形物を、一軸方向
または二軸方向に延伸した多孔質フィルムが提案されて
いる。これらの多孔質フィルムは、従来のポリオレフィ
ンフィルムには無い通気・透湿機能有するので、これら
機能を活かし、各種包装材料、濾過材、衛生・医療用材
料、農業用など種々の用途に用いられている。
【0003】しかしながら、これらのポリオレフィン樹
脂からなる多孔質フィルムは、(a)使用後焼却処理した
場合には燃焼発熱量が大きく焼却炉を傷める、(b) 使用
後埋め立て処理した場合には永久に土壌に残存する、な
どの廃棄上の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような欠点を排除し、通気性、透湿性などの諸機能性を
保持しながら、しかも強度にも優れ、延伸斑(ムラ)が
なく、柔軟性に富み、かつ、廃棄処分手段のひとつとし
て土壌に埋め立て処分した場合に、土壌中の微生物によ
る分解も可能な、使用後廃棄処分の容易な生分解性多孔
質フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、(a)脂肪族ポリエステル50〜95
重量%と熱可塑性樹脂5〜50重量%とからなる樹脂混
合物100重量部、(b)充填材20〜400重量部、
および(c)可塑剤0〜50重量部を含む樹脂組成物を
溶融させてフィルムまたはシート状に成形後、延伸され
たものであることを特徴とする生分解性多孔質フィルム
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の態様】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において脂肪族ポリエステル樹脂は、脂肪族ジオ
ールとジカルボン酸またはその誘導体を反応主成分と
し、2官能脂肪族オキシカルボン酸を脂肪族ジカルボン
酸(またはその誘導体)100モルに対し0.04〜6
0モル共存させ共重合させたものである。さらには、主
として脂肪族または脂環式ジオール、および脂肪族ジカ
ルボン酸またはその誘導体を重縮合反応させる際に、乳
酸に代表されるα−ヒドロキシカルボン酸タイプの2官
能脂肪族オキシカルボン酸を、脂肪族ジカルボン酸また
はその誘導体100モルに対し0.04〜60モル共存
させ、かつ、ゲルマニウム化合物からなる触媒を使用す
ることにより得られた数平均分子量が1万〜20万であ
る脂肪族ポリエステル樹脂である。重縮合反応させる際
に、ゲルマニウム化合物からなる触媒の存在させ、乳酸
などの2官能脂肪族オキシカルボン酸を適量用いること
により、重合速度が増大し、高分子量の脂肪族ポリエス
テルが得られる。
【0007】脂肪族ジオールとしては、HO−(CH2)
m−OH(式中、mは2〜10の整数である)に相当す
る脂肪族ジオールが好適である。具体的には、エチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが
挙げられる。これらの脂肪族ジオールは、単独でも2種
以上の混合物であってもよい。得られる樹脂の性質か
ら、好ましいのは1,4−ブタンジオールまたはエチレ
ングリコールであり、中でも特に好ましいのは1,4−
ブタンジオールである。
【0008】ジカルボン酸としては、HOOC−(CH
2)n−COOH(式中、nは0または1〜12の整数で
ある)に相当するジカルボン酸が好適である。具体的に
は、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、
ドデカン酸、またはその誘導体として低級アルキルエス
テル類、および酸無水物、例えば、無水コハク酸、無水
アジピン酸などが挙げられる。これらのジカルボン酸
(またはその誘導体)は、単独でも2種以上の混合物で
あってもよい。得られるポリマーの性質から、特に好ま
しいのは、コハク酸、無水コハク酸、またはコハク酸と
アジピン酸の混合物である。
【0009】2官能脂肪族オキシカルボン酸としては、
下式(IV)に相当する脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸
が好適である。
【0010】
【化4】
【0011】この2官能脂肪族オキシカルボン酸の具体
例としては、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n
−酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシ
3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシメチル酪酸、2
−ヒドロキシイソカプロン酸、またはこれらの混合物が
挙げられる。これらに光学異性体が存在する場合は、D
体、L体、またはラセミ体のいずれでもよく、形態とし
ては固体、液体、または水溶液であってもよい。これら
の中で特に好ましいのは、入手が容易である乳酸または
乳酸水溶液である。
【0012】本発明に係る生分解性多孔質フィルムの原
料となる脂肪族ポリエステル樹脂は、従来から知られて
いる方法によって製造することができる。この脂肪族ポ
リエステル樹脂を製造する際の重縮合反応条件は、従来
から採用されている適切な条件を設定することができ、
特に制限されない。脂肪族ジオールの使用量は、脂肪族
ジカルボン酸またはその誘導体100モルに対し実質的
に等モルであるが、一般には、エステル化中の留出があ
ることから、1〜20モル%過剰に用いられる。
【0013】添加される脂肪族オキシカルボン酸の量
は、脂肪族オキシカルボン酸が少なすぎると重縮合反応
生成物の分子量を高めることができず、多すぎると耐熱
性、機械的特性などが不十分となり、いずれも好ましく
ない。脂肪族オキシカルボン酸の量は、脂肪族ジカルボ
ン酸またはその誘導体100モルに対し、好ましくは
0.04〜60モル、より好ましくは1〜40モル、特
に好ましくは2〜20モルである。脂肪族オキシカルボ
ン酸の添加時期・方法は、重縮合開始以前であれば特に
限定されず、例えば、(1) あらかじめ触媒を脂肪族オキ
シカルボン酸溶液に溶解させた状態で添加する方法、
(2) 原料仕込時触媒を添加すると同時に添加する方法、
などが挙げられる。
【0014】脂肪族ポリエステル樹脂は、上記原料をゲ
ルマニウム化合物からなる重合触媒の存在下に重縮合さ
せることによって得られる。ゲルマニウム化合物として
は、例えば、テトラアルコキシゲルマニウムなどの有機
ゲルマニウム化合物、または酸化ゲルマニウムおよび塩
化ゲルマニウムなどの無機ゲルマニウム化合物などが挙
げられる。価格や入手の容易さなどから、酸化ゲルマニ
ウム、テトラエトキシゲルマニウム、またはテトラブト
キシゲルマニウムなどが特に好ましい。ゲルマニウム化
合物は、1種でも2種以上の混合物でもよい。ゲルマニ
ウム化合物には、ポリエステル樹脂の製造に使用できる
他の触媒と併用することもできる。併用できる触媒は反
応系に可溶の金属触媒であり、例えば、チタン、アンチ
モン、スズ、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの化
合物が挙げられる。
【0015】これら触媒の使用量は、重縮合反応で使用
されるモノマー量に対して0.001〜3重量%、より
好ましくは0.005〜1.5重量%である。触媒の添
加時期は、重縮合開始以前であれば得に限定されない
が、原料仕込時に添加するか、または脂肪族オキシカル
ボン酸水溶液に触媒を溶解して添加する方法が好まし
い。中でも、触媒の保存性の観点から、脂肪族オキシカ
ルボン酸に溶解して添加する方法が好ましい。
【0016】脂肪族ポリエステル樹脂を製造する際の温
度、時間、圧力などの条件は、原料モノマーの組合せ、
組成比、触媒の種類、量などの組合せにより変るが、温
度は150〜260℃、好ましくは180〜230℃の
範囲で選ぶのがよく、重合時間は2時間以上、好ましく
は4〜15時間の範囲で選ぶのがよい。反応圧力は10
mmHg以下の減圧、好ましくは2mmHg以下の減圧とす
るのがよい。
【0017】脂肪族ポリエステル樹脂の組成比は、前記
(II)式で表される脂肪族ジオール単位と、前記 (III)式
で表される脂肪族カルボン酸単位のモル比が、実質的に
等しいことが必要である。(II)式で表される脂肪族ジオ
ール単位と (III)式で表される脂肪族ジカルボン酸単位
は、各々35〜49.99モル%の範囲、好ましくは4
0〜49.75モル%、より好ましくは45〜49.5
モル%の範囲で選ぶのがよい。また(I)式で表される
脂肪族オキシカルボン酸単位は、0.02〜30モル%
の範囲で選ぶのがよい。脂肪族オキシカルボン酸が30
モル%を超えると、耐熱性、機械的特性が不十分であ
り、また0.02モル%未満であると、添加効果が現れ
ない。上記範囲で好ましいのは0.5〜20モル%、よ
り好ましくは1.0〜10モル%の範囲である。
【0018】脂肪族ポリエステル樹脂には、本発明の目
的・効果を損なわない限り、他の共重合成分を導入する
ことができる。他の共重合成分としては、3官能以上の
多価オキシカルボン酸、多価カルボン酸、多価アルコー
ルなどが挙げられる。これらの他の共重合成分を導入し
た場合には、脂肪族ポリエステル樹脂の溶融粘度を高め
ることができ、好ましい。他の共重合成分の具体例とし
ては、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。得られる脂
肪族ポリエステル樹脂の物性の観点から、リンゴ酸、ト
リメチロールプロパン、グリセリンなどが特に好まし
い。
【0019】脂肪族ポリエステル樹脂は、そのポリエス
テルの数平均分子量(GPC法によって測定した値をい
う)は1万〜20万の範囲であり、好ましくは3万〜2
0万の範囲である。また、その融点は70〜180℃の
範囲である。融点が70℃未満であると耐熱性が不十分
であり、180℃を超えるものは製造が難しい。中でも
好ましい融点の範囲は70〜150℃、さらに好ましく
は80〜135℃である。さらに、温度190℃におけ
るMFR(JIS K710に準拠して測定した値をい
う)は、0.01〜50g/10分の範囲が好ましい。
【0020】上記脂肪族ポリエステル樹脂に混合できる
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、結晶性ポリプロ
ピレンが挙げられる。具体的には、ポリエチレンとして
は、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低
密度ポリエチレンなどが挙げられ、これらは単独でも2
種以上の混合物であってもよく、さらにはこのポリエチ
レンには高圧法により得られる分岐状低密度ポリエチレ
ンが一部混合されていても良い。これらポリエチレン
は、そのMFRが0.01〜30g/10分の範囲のも
のが好ましい。また、結晶性ポリプロピレンとしては、
プロピレンの単独重合体、またはプロピレンと他のα−
オレフィンとの共重合体が挙げられ、これらは単独で
も、2種以上の混合物であってもよい。
【0021】前記脂肪族ポリエステル樹脂と上記熱可塑
性樹脂との混合割合は、脂肪族ポリエステル樹脂100
重量部に対して熱可塑性樹脂5〜100重量部が好まし
い。混合物中の熱可塑性樹脂の割合が5重量部に満たな
いと、延伸したフィルムの強度が低く一部の実用に耐え
なく、また100重量部を超えると生分解性に劣り、い
ずれも好ましくない。上記はんいで特に好ましいのは、
10〜95重量部の範囲である。
【0022】上記樹脂混合物に配合される充填剤として
は、無機充填剤および有機充填剤のいずれであってもよ
い。無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、ク
レー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム、
炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マ
グネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
チタン、アルミナ、マイカ、アスベスト粉、シラスバル
ーン、ゼオライト、珪酸白土などが挙げられ、特に炭酸
カルシウム、タルク、クレー、シリカ、珪藻土、硫酸バ
リウムなどが好適である。有機充填剤としては、木粉、
パルプ粉などのセルロース系粉末が挙げられる。これら
は単独でも、2種以上の混合物であってもよい。
【0023】充填剤の平均粒径は、30μ以下のものが
好ましく、10μ以下のものが更に好ましく、0.8〜
5μのものが最も好ましい。粒径が大きすぎると、延伸
フィルムの気孔の緻密性が悪くなり、また粒径が小さす
ぎると、樹脂混合物への分散性が悪く、成形性も劣る。
充填剤は、樹脂混合物への分散性、延伸性の観点から、
その表面は表面処理されているのが好ましい。この際の
表面処理は、脂肪酸またはその金属塩などの物質によっ
て処理されているのが好ましい。
【0024】上記樹脂混合物に配合される可塑剤として
は、ジペンタエルスリトールのエステル化物、ポリブタ
ジェン水添加物、エポキシ化大豆油などが挙げられる。
これらは単独でも、2種以上の混合物であってもよい。
【0025】原料の樹脂混合物に配合される充填剤の配
合割合は、樹脂混合物100重量部に対して充填剤20
〜400重量部の範囲で選ばれる。充填剤の割合が20
重量部に満たないと、延伸したフィルムに開孔が充分形
成されず、多孔化の度合が低くなり、また400重量部
を超えると混練性、分散性、フィルムまたはシート成形
性が劣り、更に延伸物の表面強度が低下し、いずれも好
ましくない。中でも好ましい充填剤の配合割合は、10
0〜300重量部の範囲である。また可塑剤の配合割合
は、樹脂混合物100重量部に対して1〜50重量部の
範囲で選ばれ、中でも3〜20重量部の範囲が好まし
い。
【0026】なお、樹脂混合物には、本発明の目的、効
果を損なわない種類および量の他の樹脂添加剤を、添加
できる。他の樹脂添加剤としては、熱安定剤、紫外線吸
収剤、染料、顔料、帯電防止剤、蛍光剤、滑剤、難燃剤
などが挙げられる。
【0027】原料樹脂に充填剤と可塑剤とを配合するに
は、(1) 各成分を所定量秤量して混合機に入れ、十分に
撹拌・混合し、均一に分散させる方法、(2) まず原料樹
脂と充填剤とを所定量秤量して混合機に入れ、均一に混
合させた樹脂混合物とし、これに可塑剤を添加し、十分
に撹拌・混合し、均一に分散させる方法、などによるこ
とができる。この際使用できる混合機としては、ドラ
ム、タンブラー型混合機、リボンブレンダー、ヘンシェ
ルミキサー、スーパーミキサーなどが挙げられる、ヘン
シェルミキサーなどの高速撹拌型の混合機が好ましい。
【0028】上記方法で調製された樹脂組成物は、次
に、溶融混練し一旦ペレット化した後、フィルムまたは
シート状物の成形に供するか、またはこの樹脂組成物を
溶融混練して直接物の成形に供することができる。樹脂
組成物を溶融混練するには、従来から知られている溶融
混練装置、例えば、スクリュー押出機、二軸スクリュー
押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、二軸
型混練機などを使用すればよい。
【0029】本発明に係る生分解性多孔質フィルムを製
造するには、上記の方法で調製した樹脂組成物を溶融さ
せて、フィルムまたはシート状に成形したあと、延伸す
る方法による。樹脂組成物をフィルムまたはシート状に
成形には、通常の熱可塑性樹脂をフィルムまたはシート
状に成形する成形方法に準じて行えばよい。例えば、円
形ダイによるインフレーション成形法、T−ダイによる
T−ダイ成形法、カレンダー成形法などが挙げられる。
【0030】上記方法で得られた未延伸フィルムまたは
シートは、次いで、少なくとも一軸方向に延伸される。
一軸方向に延伸する際には、通常はロール延伸法が採用
されるが、一軸方向(引取方向)を強調させたチューブ
ラー延伸法であってもよいし、チューブラー法またはテ
ンター二軸延伸法であってもよい。また、延伸は一段延
伸方式でも、二段以上の多段延伸方式であってもよい。
【0031】未延伸フィルムまたはシートを延伸する際
の温度は、上記樹脂組成物の融点以下で選ぶのが好まし
く、更に好ましくは「融点より100℃低い温度」ない
し「融点より3℃低い温度」の範囲内である。「融点よ
り100℃低い温度」以下の温度では、フィルム延伸す
る際に延伸斑(ムラ)が発生し、「融点より3℃低い温
度」以上の温度では、得られるフィルムの通気性が大き
く低下し、いずれも好ましくない。延伸倍率は、少なく
とも一軸方向に、1.2〜8倍の範囲で選ぶのが好まし
い。延伸倍率が1.2倍未満では、延伸による効果が不
十分であり、フイルムの多孔性および引っ張りは充分な
ものとはならず、また、8倍を越える場合には、延伸フ
ィルムは延伸方向への過度の分子配向を有するものにな
り、フィルムの強度が低下し、いずれも好ましくない。
上記延伸倍率の範囲内で特に好ましいのは、1.5〜8
倍である。延伸した後のフィルムには、通常の熱可塑性
樹脂延伸フィルムにおけると同様に、熱処理、コロナ処
理、フレーム処理などの後処理を施すこともできる。
【0032】本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、
良好な外観と風合いを有し、強度にも優れ、かつ、適度
の通気性と透湿性を有する。このような特性を生かし、
衣料用(防水用品、雨具など)、濾過材(空気除塵)、
衛生・医療用材料(使い捨てシーツ、オムツカバーな
ど)、農業用(種子包材、農業用シートなど)、一般包
装材、合成紙など種々の用途に応用することができ、し
かも、生分解性を有するので廃棄上の問題を軽減でき
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて、さらに詳
細に説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り、以
下の記載例に限定されるのものではない。なお、以下の
記載例で得られたフィルムは、次に記載の方法によって
各種物性を評価したものである。
【0034】1.延伸性 フィルム製造の際の切断の有無、得られたフィルムの外
観を目視観察する方法で、観察結果は、次の基準で表示
した。 ◎:切断なし、均一延伸、延伸ムラなし、○:切断な
し、延伸ムラ、殆どなし、△:切断なし、延伸ムラ、や
やあり、×:切断又は延伸ムラ大 2.柔軟性 得られたフィルムにつき、手で触感・風合いを判定する
方法で、結果は、次の基準で表示した。 ◎:極めて柔らかい、○:柔らかい、△:少し硬い、
×:硬い
【0035】3.引張り強度 ASTM 882に準拠し、幅10mm、長さ50mmの試
験片につき、引張速度500mm/minの条件で測定した。 4.透湿度 JIS Z0208に準拠して測定した。 5.通気度 JIS P8117に準拠して測定した。
【0036】6.表面強度 試料フィルム表面にセロテープを貼り、すばやく引き剥
がした際の表面の剥がれ状態を目視観察する方法で、観
察結果は、次の基準で表示した。 ◎:表面剥離せず、○:表面剥離殆どなし、△:表面剥
離少しあり、×:表面剥離大 7.引き裂き強度 JIS P8116に準拠し、試料フィルムの縦方向
(MD方向)の強度を測定した(試験片、サイズ:幅6
3mm、長さ76mm、ノッチ深さ20mm)。
【0037】8.重量保持率 最大容水量の65%に調湿した耕作土の入れたカップ
に、試料フィルム(2×2cm片)を埋設し、30℃の温
度で、暗所静置でインキュベートを行なった。3カ月後
に試料フィルムを取り出し、水洗して一昼夜乾燥した後
重量を測定し、次の式により重量保持率を算出する方
法。 重量保持率(%)={W2/W1}×100 ここで、W1は埋設前の初期重量、W2は埋設後の重量
を意味する。
【0038】[実施例1]撹拌装置、窒素ガス導入管、
加熱装置、温度計、助剤添加口を備えた容量600リッ
トルの反応容器に、コハク酸を137kg、1,4−ブ
タンジオールを116リットル、酸化ゲルマニウム1重
量%をあらかじめ1重量%溶解させた90%DL−乳酸
水溶液7.43kg、結晶核剤としてスーパータルク
0.2kgをそれぞれ仕込み、窒素ガス雰囲気中、12
0〜220℃で2時間縮重合反応させた。引き続いて容
器内温を昇温させ、窒素ガスの導入を停止し、0.5mm
Hgの減圧下で5時間脱グリコール反応を行った。この
反応生成物を水中に押し出し、カッターで裁断した。得
られた脂肪族ポリエステル樹脂は白色であり、収量は1
80kgであった。
【0039】得られた脂肪族ポリエステル樹脂は、融点
が110℃(DSC法により、昇温速度16℃/min 、
窒素ガス雰囲気下で測定)、数平均分子量(Mn)が6
5,000、重量平均分子量が150,000であっ
た。ここで、平均分子量の測定は、ゲル・パーミエーシ
ョン・クロマトグラフィー(GPC)法によって測定し
たものである(東ソー社製、HLC−8020型GPC
装置を使用。カラムはPLgel−5μ−MIX。ポリ
スチレン換算。クロロホルム溶媒)。また、 1H−NM
Rによるポリマー組成は、乳酸単位3.1モル%、コハ
ク酸単位48.0モル%、1,4−ブタンジオール単位
48.9モル%であった。さらに、JISK7210に
準拠して測定したMFRは、9.6g/10分であっ
た。
【0040】上記方法で得られた脂肪族ポリエステル樹
脂100重量と、線状低密度ポリエチレン(MFR:
0.9、密度:0.928、三菱化学社製、UF72
0)を80重量部とを、ヘンシェルミキサー中で撹拌混
合して、樹脂混合物を得た。この樹脂混合物100重量
部に対し、重炭酸カルシウム(平均粒径1.0μ、脂肪
酸処理)200重量部を加え、ヘンシェルミキサー中で
撹拌混合しながら、更に、ヒドロキシル基含有量0.8
meq/gのポリヒドロキシ飽和炭化水素{分子量2000
の液状ポリブタジェン(日本曹達社製、G−2000}
を水添して得たもの)10重量部を添加し、十分に撹拌
・混合し、均一に分散させた。得られた混合物を、二軸
混練機(東芝機械社製、TEM35B)によって溶融混
練し、ペレット化した。
【0041】このペレットを、40mmφ押出機によって
溶融させ、押出機先端に装着した円形ダイによってイン
フレーション成形し、厚さ65μのフィルムを得た。こ
の際の押出条件は、次の通りとした。 シリンダー温度:120−140−150−160℃、
ヘッド、ダイス温度:160℃、ダイス直径(D):1
00mm、引取速度:8m/min 、ブロー比:1.8、フロ
ストライン高さ(FLH):100mm
【0042】上の方法で得られたフィルムを、ロール延
伸機によって、延伸温度を70℃とし、一軸方向に2倍
延伸した。得られた延伸フィルムは、多孔化され充分に
白化したものであり、延伸ムラもなく、通気性・透湿性
を有し、表面外観の美麗な、厚さ45μmのフィルムで
あった。この多孔質延伸フィルムについて、各種物性を
評価した、その結果を、表−1に示す。
【0043】[実施例2]実施例1で使用した同じ反応
容器に、コハク酸を137kg、1,4−ブタンジオー
ルを116リットル、酸化ゲルマニウム1重量%をあら
かじめ溶解させた90%DL−乳酸水溶液7.43k
g、リンゴ酸0.23kgをそれぞれ仕込み、窒素ガス
雰囲気中、120〜220℃で2時間縮重合反応させ
た。引き続いて容器内温を昇温し、窒素ガスの導入を停
止し、0.5mmHgの減圧下で4時間脱グリコール反応
を行った。この反応生成物を水中に押し出し、カッター
で裁断した。得られた脂肪族ポリエステル樹脂は白色で
あり、収量は180kgであった。
【0044】この脂肪族ポリエステル樹脂は、融点が1
11℃、数平均分子量(Mn)が75,000、重量平
均分子量が190,000であった。また、 1H−NM
Rによるポリマー組成は、乳酸単位3.1モル%、コハ
ク酸単位48.1モル%、1,4−ブタンジオール単位
48.8モル%であった。さらに、MFRは5.0g/
10分であった。
【0045】上記方法で得られた脂肪族ポリエステル樹
脂につき、実施例1におけると同様の手順でペレット
化、フィルム化、延伸を行い、延伸フィルムを得た。こ
の延伸フィルムは、多孔化され充分に白化したものであ
り、延伸ムラもなく、通気性・透湿性を有し、表面外観
は美麗であった。この多孔質延伸フィルムについて、各
種物性を評価した。その結果を、表−1に示す。
【0046】[実施例3]実施例1で使用した同じ反応
容器に、コハク酸を123kg、アジピン酸を17k
g、1,4−ブタンジオールを121リットル、酸化ゲ
ルマニウム1重量%をあらかじめ溶解させた90%DL
−乳酸水溶液7.43kg、トリメチロールプロパン
0.23kgを0.2kgをそれぞれ仕込み、窒素ガス
雰囲気中、120〜220℃で2時間縮重合反応させ
た。引き続いて容器内温を昇温し、窒素ガスの導入を停
止し、0.5mmHgの減圧下で、5時間脱グリコール反
応を行った。この反応生成物を水中に押し出し、カッタ
ーで裁断した。得られた脂肪族ポリエステル樹脂は白色
であり、収量は180kgであった。
【0047】この脂肪族ポリエステル樹脂は、融点が9
0℃、数平均分子量(Mn)が68,000、重量平均
分子量が173,000であった。また、 1H−NMR
によるポリマー組成は、乳酸単位3.3モル%、コハク
酸単位43.3モル%、アジピン酸4.8モル%、1,
4−ブタンジオール単位48.6モル%であった。また
MFRは8.2g/10分であった。
【0048】上記方法で得られた脂肪酸ポリエステル樹
脂につき、実施例1におけると同様の手順でペレット
化、フィルム化、延伸を行い、延伸フィルムを得た。こ
の延伸フィルムは、多孔化され充分に白化したものであ
り、延伸ムラもなく、通気性・透湿性を有し、表面外観
も美麗であった。この多孔質延伸フィルムにつき各種物
性を評価した。その結果を、表−1に示す。
【0049】[実施例4]実施例1に記載の例におい
て、フィルムの延伸条件を次のように変更した他は、同
例におけると同様の手順で延伸フィルムを得た。 <延伸条件>延伸方法:ロールテンター方式による二軸
延伸、延伸温度:70℃、延伸倍率:1.7×1.7倍 得られた延伸フィルムは、多孔化され充分に白化したも
のであり、延伸ムラもなく、通気性・透湿性を有し、表
面外観も美麗であった。この多孔質延伸フィルムにつき
各種物性を評価した。その結果を、表−1に示す。
【0050】[実施例5]実施例1に記載の例におい
て、樹脂混合物を、脂肪族ポリエステル樹脂100重量
と、線状低密度ポリエチレン(UF720)40重量部
とよりなる樹脂混合物に代えた他は、同例におけると同
様の手順でペレット化、フィルム化、延伸を行い、延伸
フィルムを得た。このフィルムは、多孔化され充分に白
化したものであり、延伸ムラもなく、通気性・透湿性を
有し、表面外観も美麗であった。この多孔質延伸フィル
ムにつき各種物性を評価した。その結果を、表−1に示
す。
【0051】[実施例6]実施例2に記載の例におい
て、樹脂混合物を、脂肪族ポリエステル樹脂100重量
と、線状低密度ポリエチレン(UF720)40重量部
とより樹脂混合物に代えた他は、同例におけると同様の
手順でペレット化、フィルム化、延伸を行い、延伸フィ
ルムを得た。このフィルムは、多孔化され充分に白化し
たものであり、延伸ムラもなく、通気性・透湿性を有
し、表面外観も美麗であった。この多孔質延伸フィルム
につき各種物性を評価した。その結果を、表−2に示
す。
【0052】[実施例7]実施例3に記載の例におい
て、樹脂混合物を、脂肪族ポリエステル樹脂100重量
と、線状低密度ポリエチレン(UF720)40重量部
とより樹脂混合物に代えた他は、同例におけると同様の
手順でペレット化、フィルム化、延伸を行い、延伸フィ
ルムを得た。このフィルムは、多孔化され充分に白化し
たものであり、延伸ムラもなく、通気性・透湿性を有
し、表面外観も美麗であった。この多孔質延伸フィルム
につき各種物性を評価した。その結果を、表−2に示
す。
【0053】[比較例1]実施例1に記載の例におい
て、原料樹脂を、線状低密度ポリエチレンを加えず脂肪
族ポリエステル樹脂100重量のみと変更した他は、同
例におけると同様の手順でペレット化、フィルム化、延
伸を行い、延伸フィルムを得た。このフィルムは、多孔
化され充分に白化したものであり、延伸ムラもなく、通
気性・透湿性を有し、表面外観も美麗であったが、強度
において若干劣っていた。この延伸フィルムにつき各種
物性を評価した。その結果を、表−2に示す。
【0054】[比較例2]実施例2に記載の例におい
て、原料樹脂を、線状低密度ポリエチレンを加えず脂肪
族ポリエステル樹脂100重量のみと変更した他は、同
例におけると同様の手順でペレット化、フィルム化、延
伸を行い、延伸フィルムを得た。このフィルムは、多孔
化され充分に白化したものであり、延伸ムラもなく、通
気性・透湿性を有し、表面外観も美麗であったが、強度
において若干劣っていた。この延伸フィルムにつき各種
物性を評価した。その結果を、表−2に示す。
【0055】[比較例3]実施例3に記載の例におい
て、原料樹脂を、線状低密度ポリエチレンを加えず脂肪
族ポリエステル樹脂100重量のみと変更した他は、同
例におけると同様の手順でペレット化、フィルム化、延
伸を行い、延伸フィルムを得た。このフィルムは、多孔
化され充分に白化したものであり、延伸ムラもなく、通
気性・透湿性を有し、表面外観も美麗であったが、強度
において若干劣っていた。この延伸フィルムにつき各種
物性を評価した。その結果を、表−2に示す。
【0056】[比較例4]実施例1に記載の例におい
て、樹脂混合物を、脂肪族ポリエステル樹脂100重量
と、線状低密度ポリエチレン(UF720)150重量
部とよりなる樹脂混合物に代えた他は、同例におけると
同様の手順でペレット化、フィルム化、延伸を行い、延
伸フィルムを得た。このフィルムは、多孔化され充分に
白化したものであり、延伸ムラもなく、通気性・透湿性
を有し、表面外観も美麗であったが、生分解性に劣って
いた。この延伸フィルムにつき各種物性を評価した。そ
の結果を、表−2に示す。
【0057】[比較例5]実施例2に記載の例におい
て、樹脂混合物を、脂肪族ポリエステル樹脂100重量
と、線状低密度ポリエチレン(UF720)150重量
部とよりなる樹脂混合物に代えた他は、同例におけると
同様の手順でペレット化、フィルム化、延伸を行い、延
伸フィルムを得た。このフィルムは、多孔化され充分に
白化したものであり、延伸ムラもなく、通気性・透湿性
を有し、表面外観も美麗であったが、生分解性に劣って
いた。この延伸フィルムにつき各種物性を評価した。そ
の結果を、表−3に示す。
【0058】[比較例6]実施例3に記載の例におい
て、樹脂混合物を、脂肪族ポリエステル樹脂100重量
と、線状低密度ポリエチレン(UF720)150重量
部とよりなる樹脂混合物に代えた他は、同例におけると
同様の手順でペレット化、フィルム化、延伸を行い、延
伸フィルムを得た。このフィルムは、多孔化され充分に
白化したものであり、延伸ムラもなく、通気性・透湿性
を有し、表面外観も美麗であったが、生分解性に劣って
いた。この延伸フィルムにつき各種物性を評価した。そ
の結果を、表−3に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】表−1ないし表−3から、次のことが明ら
かである。 (1) 本発明の実施例のフィルムは、強度に優れているの
で製造時に切断することがなく、柔軟性、通気性、透湿
性などの特性においても優れているばかりでなく、湿潤
土壌中でのインキュベートによる重量保持率が90%以
下で、土壌微生物で生分解される。 (2) これに対して、湿潤土壌中でのインキュベートによ
る重量保持率が90%以下を示す比較例1ないし比較例
3および比較例6のフィルムは、強度において若干劣っ
ていた。また、強度に優れている比較例4および比較例
5は、湿潤土壌中でのインキュベートによる重量保持率
が90%以上で、土壌微生物での生分解性に劣る。
【0063】
【発明の効果】本発明は、次のような特別に有利な効果
を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、これを製
造する際に切断することがなく、均一に延伸することが
でき、延伸ムラがなく、外観も美麗である。 2.本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、強度にお
いて優れ、通気性・透湿性においても優れており、か
つ、手で触ったときの触感・風合いが良好で、身体と接
触する衣料用、医療用、衛生製品などの用途に好適であ
る。 3.本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、土壌中で
微生物によって分解されるので、廃棄上の問題を低減す
ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)脂肪族ポリエステル50〜95重
    量%と熱可塑性樹脂5〜50重量%とからなる樹脂混合
    物100重量部、(b)充填材20〜400重量部、お
    よび(c)可塑剤0〜50重量部を含む樹脂組成物を溶
    融させてフィルムまたはシート状に成形後、延伸された
    ものであることを特徴とする生分解性多孔質フィルム。
  2. 【請求項2】 (a)脂肪族ポリエステル50〜95重
    量%と熱可塑性樹脂5〜50重量%とからなる樹脂混合
    物100重量部、(b)充填材20〜400重量部、お
    よび(c)可塑剤5〜50重量部を含む樹脂組成物を溶
    融させてフィルムまたはシート状に成形後、延伸された
    ものである請求項1記載の生分解性多孔質フィルム。
  3. 【請求項3】 脂肪族ポリエステルが、温度190℃に
    おけるメルトインデックスが0.2〜50であり、融点
    が70〜160℃である請求項1または請求項2記載の
    生分解性多孔質フィルム。
  4. 【請求項4】 脂肪族ポリエステルが、下記(I)式で
    表わされる脂肪族オキシカルボン酸単位0.02〜30
    モル%、下記(II)式で表わされる脂肪族ジオール単位
    35〜49.99モル%、および下記(III)式で表わさ
    れる脂肪族ジカルボン酸単位35〜49.99モル%か
    らなり、かつ、数平均分子量が1万〜20万である請求
    項1ないし請求項3いずれか1項に記載の生分解性多孔
    質フィルム。 【化1】 【化2】 【化3】 【請求項4】 脂肪族オキシカルボン酸が乳酸であり、
    脂肪族ジオールが−1,4−ブタンジオールであり、脂
    肪族ジカルボン酸がコハク酸である、請求項3記載の生
    分解性多孔質フィルム。
  5. 【請求項5】 (a)脂肪族ポリエステル50〜95重
    量%と熱可塑性樹脂5〜50重量%とからなる樹脂混合
    物100重量部、(b)充填材20〜400重量部、お
    よび(c)可塑剤0〜50重量部を含む樹脂組成物を溶
    融させてフィルムまたはシート状に成形後、延伸するこ
    とを特徴とする、請求項1ないし4記載いずれか1項に
    記載の生分解性多孔質フィルムの製造方法
  6. 【請求項6】 延伸倍率が、少なくとも一軸方向に1.
    2〜8倍の延伸倍率で、かつ、延伸温度が、脂肪族ポリ
    エステルと熱可塑性樹脂とから成る樹脂混合物の融点な
    いし融点より100℃低い温度の温度範囲内で選ばれた
    温度で延伸することを特徴とする、請求項1ないし請求
    項5いずれか1項に記載の生分解性多孔膜質フィルムの
    製造方法。
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