JPH09289242A - 半導体素子搬送容器 - Google Patents

半導体素子搬送容器

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JPH09289242A
JPH09289242A JP10019396A JP10019396A JPH09289242A JP H09289242 A JPH09289242 A JP H09289242A JP 10019396 A JP10019396 A JP 10019396A JP 10019396 A JP10019396 A JP 10019396A JP H09289242 A JPH09289242 A JP H09289242A
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JP
Japan
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group
carbon atoms
resin
weight
aromatic
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Pending
Application number
JP10019396A
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English (en)
Inventor
Mioko Suzuki
美緒子 鈴木
Kiyoshi Sugie
潔 杉江
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09289242A publication Critical patent/JPH09289242A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性に優れ、成形加工性の良好な熱可塑性
樹脂及び芳香族ポリスルホン樹脂組成物よりなる、熱処
理に伴うそりが極めて小さい半導体素子搬送容器を得
る。 【解決手段】 (A)熱可塑性樹脂99〜40重量%、
芳香族ポリスルホン樹脂1〜60重量%及び、前記
(A)樹脂と(B)樹脂との合計量100重量部に対
し、(C)ビスオキサゾリン化合物又はビスオキサジン
化合物0.01〜10重量部からなる熱可塑性樹脂組成
物よりなる半導体素子搬送容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子搬送容器
に関する。更に詳しくは耐熱性に優れ、成形加工性の良
好な熱可塑性樹脂及び芳香族ポリスルホン樹脂組成物よ
りなる、熱処理に伴うそりが極めて小さい半導体素子搬
送容器に関する。
【0002】
【従来技術の問題点】ポリエステル樹脂およびポリアミ
ド樹脂は、成形性および機械的特性に優れているため、
電気、電子分野で広く用いられている。IC製造工程で
は、ICの信頼精度を高めるために、オーブン中で揮発
性不純物を脱気させる工程があり、この工程において専
用のトレーが用いられる。トレー用材料に必要な特性と
しては耐熱性、耐静電性、耐衝撃性、剛性、低そり変形
性、低線膨張率等が挙げられ、フェノール樹脂等の熱硬
化性樹脂が主に使用されていたが、比重が重い、コスト
が高い、衝撃強度が低い等といった問題を有していた。
ところで、ポリエステル樹脂は、成形性にすぐれ、耐熱
性の高い樹脂であるが、ガラス転移点が低いため、高温
での剛性に乏しく、剛性を補うためにガラス繊維を配合
すると成型品のそり変形量が大きくなるといった問題点
があった。また、芳香族ポリスルホン樹脂は化学的安定
性に優れ、高い耐熱性を示すが、その高いガラス転移温
度、溶融粘度のために成形加工が困難であった。
【0003】これらの欠点を改良する技術として、特公
昭48ー8257号公報にはポリスルホンとポリブチレ
ンテレフタレートとよりなる樹脂組成物が提案されてい
る。特公平2ー209954号公報にはスルホンポリマ
ーとポリエステル樹脂を混合して低い加工温度を示すス
ルホンポリマー組成物が開示されている。
【0004】しかしながら芳香族ポリエステル樹脂と芳
香族ポリスルホン樹脂との相溶性が充分ではないため
に、得られるブレンド物の相構造が不安定で良好な特性
を示すものは得られていなかった。
【0005】また特開昭56ー151750号公報には
芳香族ポリエステル樹脂と芳香族ポリスルホン樹脂の相
溶化剤として芳香族ポリカーボネート樹脂が記載されて
おり、成形加工性が改善されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は耐熱性
に優れ、成形加工性の良好な熱可塑性樹脂及び芳香族ポ
リスルホン樹脂組成物よりなる、熱処理に伴うそりが極
めて小さい半導体素子搬送容器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは芳香族ポリ
エステル樹脂と芳香族ポリスルホン樹脂とのブレンド物
に特定の化合物を配合することによって相溶性が改良さ
れ、高い耐熱性と優れた成形加工性が達成されることを
見いだし特開平07-216207に至った。更に鋭意検討の結
果、熱可塑性樹脂及び芳香族ポリスルホン樹脂組成物よ
りなる成形物は高い耐熱性と熱処理に伴うそりが極めて
小さいといった特性を有すること、及び半導体素子搬送
容器として優れた特性を有していることを見出し、本発
明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、(A)熱可塑性樹脂
99〜40重量%、(B)芳香族ポリスルホン樹脂1〜
60重量%及び、前記(A)樹脂と(B)樹脂との合計
量100重量部に対し、(C)下記一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】[式中Xはエチレン、置換エチレン、トリ
メチレン及び置換トリメチレンよるなる群より選ばれる
2価の有機基であり、かつ環構造は5員環または6員環
である。置換エチレン又は置換トリメチレンの置換基は
炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリー
ル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数8〜
20のアラールキル基である。式中のDは炭素数1〜1
0のアルキレン基、炭素数6〜15のアリーレン基、炭
素数5〜12のシクロアルキレン基、炭素数8〜20の
アラールキレン基よりなる群より選ばれる2価の有機基
である。また式中のnは0又は1である。]で示される
化合物0.01〜10重量部からなる熱可塑性樹脂組成
物よりなる半導体素子搬送容器に関する。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明で用いられる(A)成分の熱可塑性
樹脂としては結晶性樹脂が好ましく、芳香族ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィドなどのエン
ジニアリングプラスチックスが挙げられる。これらの中
で特に芳香族ポリエステル、ポリアミドが好ましい。
【0013】本発明で用いられる芳香族ポリエステル
は、その酸成分がテレフタル酸又はナフタリンジカルボ
ン酸であり、ジオール成分がエチレングリコール、トリ
メチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等のご
とき脂肪族ジオールの少なくとも1種よりなる芳族ポリ
エステルを主成分とする。これらの中で結晶化速度の速
いポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
ナフタレート等が好ましい。また芳香族ポリエステルと
しては上述のポリエステルの一部を共重合成分が置換し
たものでもよく、かかる共重合成分としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸;メチルテレフタル酸、
メチルイソフタル酸等のアルキル置換フタル酸類;2,6-
ナフタリンジカルボン酸、2,7-ナフタリンジカルボン
酸、1,5-ナフタリンジカルボン酸等のナフタリンジカル
ボン酸類;4,4'-ジフェニルジカルボン酸、3,4'-ジフェ
ニルジカルボン酸等のジフェニルジカルボン酸類;4,4'
-ジフェノキシエタンジカルボン酸等のジフェノキシエ
タンジカルボン酸類などの芳香族ジカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカンジ
カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸類などの脂肪
族または脂環族ジカルボン酸;1,4-シクロヘキサンジメ
タノールなどの脂環族ジオール;ハイドロキノン、レゾ
ルシン等のジヒドロキシベンゼン類;2,2-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)-プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェ
ニル)-スルホン等のビスフェノール類、ビスフェノール
類とエチレングリコールのごときグリコールとから得ら
れるエーテルジオールなどの芳香族ジオール;ε-オキ
シカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシエトキ
シ安息香酸等のオキシカルボン酸等が挙げられる。
【0014】さらに上述の芳香族ポリエステルに分岐成
分として、トリメシン酸、トリメリット酸のごとき多官
能のエステル形成能を有する酸またはグリセリン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能
のエステル形成能を有するアルコールを1.0モル%以
下、好ましくは0.5モル%以下、さらに好ましくは0.3モ
ル%以下を共重合せしめてもよい。
【0015】本発明で用いられる熱可塑性芳香族ポリエ
ステルはその極限粘度が0.6〜1.2である。0.6より小さ
いと十分な特性が得られず、1.2より大きくなると溶融
粘度が高く流動性が低下して成形性が損なわれるため好
ましくない。ここで極限粘度とは35℃オルトクロルフェ
ノール中での測定値である。
【0016】上述の熱可塑性芳香族ポリエステルは通常
の製造方法、例えば溶融重縮合反応またはこれと固相重
合反応とを組み合わせた方法等によって製造できる。例
えば、ポリブチレンテレフタレートの製造例について説
明すると、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体
(例えばジメチルエステル、モノメチルエステル等のご
とき低級アルキルエステル)とテトラメチレングリコー
ル又はそのエステル形成性誘導体とを触媒の存在下、加
熱反応せしめ、次いで得られるテレフタル酸のグリコー
ルエステルを触媒の存在下、所定の重合度まで重合せし
める方法によって製造することができる。本発明の熱可
塑性樹脂組成物に用いられる芳香族ポリエステルの配合
量は重合体全量(100重量%)の1〜40重量%であ
る。
【0017】本発明で用いられるポリアミドとしては例
えば環状ラクタムの開環重合物、アミノカルボン酸の重
縮合物、二塩基酸とジアミンとの重縮合物などが挙げら
れ、具体的にはナイロン6、ナイロン66、ナイロン6
10、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12な
どの脂肪族ポリアミド、ポリ(メタキシレンアジパミ
ド)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリ
(ヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポリ(テトラメ
チレンイソフタルアミド)などの脂肪族−芳香族ポリア
ミド、およびこれら共重合体や混合物を挙げることがで
きる。これらの中でナイロン6、ナイロン66が好まし
く、特にナイロン6が好ましい。
【0018】本発明に用いられるナイロン6とはε−カ
プロラクタムを重合させることにより得られる線状ポリ
マーを意味するが、ナイロン6の基本的性質を損なわな
い範囲においてε−カプロラクタム以外のモノマーが共
重合ないしブレンドされていても構わない。ナイロン6
6とはポリヘキサメチレンアジパミドおよびヘキサメチ
レンアジパミド単位を主たる構成成分とするポリアミド
である。この樹脂は通常の溶融重合法、すなわち原料の
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の実質的等モル塩
を水とともに重合槽に仕込み、250〜300℃程度の
温度で常圧、加圧あるいは減圧下に重合を行う方法によ
って得ることができる。
【0019】本発明で用いられるナイロン6の相対粘度
はJIS規格K6810に準じてポリアミド200mgを96.5%
硫酸200mlに溶解させ20℃で測定した値が2.0〜
7.0、更には3.5〜4.5の範囲にあることが望ま
しい。相対粘度として7.0を越えるナイロン6を用い
た場合には高い溶融粘度のために成形の際における流動
性が悪くなるため望ましくない。一方2.0よりも低い
相対粘度では、成型品の機械的強度が低下するため望ま
しくない。
【0020】本発明で用いられる(B)成分の芳香族ポ
リスルホン樹脂に用いられる芳香族ポリスルホンは好ま
しくはアリーレン単位がエーテル及びスルホン基によっ
て結合されている線状の熱可塑性ポリアリーレンポリエ
ーテルスルホン類である。これらは、少なくとも一方が
スルホン基を含有している、ビスフェノール化合物のア
ルカリ金属塩及び芳香族ジハロゲン化合物の間の反応に
よって、あるいは同一分子内にアルカリ金属塩化したフ
ェノール性水酸基とハロゲン原子を有するスルホン基含
有芳香族化合物の反応によって得ることができる。芳香
族ポリスルホン類及びその製造方法は、米国特許第3264
536号明細書、同第4108837号明細書及び同4175175号明
細書に記載されている。好適な芳香族ポリスルホンは市
販のものから容易に得たり、あるいは従来公知の方法で
製造することができる。芳香族ポリスルホンは、クロロ
ホルム又は別の適当な溶媒中、25℃又は別の適当な温度
及び0.2g/100mlの濃度で測定して、約0.35〜約1.2dl/
g、好ましくは約0.38〜約1.0dl/gの換算粘度を有する。
約0.35dl/g未満の換算粘度では、芳香族ポリスルホンは
脆く、約1.2dl/gより大きい換算粘度では非常に高い溶
融粘度を有し溶融物から加工するのがむずかしくなる。
本発明に用いる芳香族ポリスルホンの配合量は重合体全
量の1〜60重量%である。
【0021】本発明で(C)成分として用いられる化合
物(C)は下記一般式(I)で示される。
【0022】
【化3】
【0023】式中Xは2価の有機基であり、かつ環構造
は5員環または6員環である。かかるXとしてはエチレ
ン、置換エチレン、トリメチレン及び置換トリメチレン
が挙げられ、置換エチレン又は置換トリメチレンの置換
基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のア
リール基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数8〜
20のアラールキル基が挙げられる。更に具体的にはアル
キル基としてはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、エチルヘキシ
ル、ノニル、デシル等が例示でき、またアリール基とし
てはフェニル、ナフチル、ジフェニル及び下記一般式(I
I)で表されるアリール基、
【0024】
【化4】
【0025】(ここでR'は―O―、―CO―、―S―、―SO
2―、―CH2―、―CH2CH2―、―C(CH3)2―等である。)
等が例示でき、またシクロアルキルとしてはシクロヘキ
シルが例示できる。これらのうちXとしてはエチレン、
トリメチレンが特に好ましい。
【0026】式中のDは2価の有機基であるが、例えば
炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜15のアリーレン
基、炭素数5〜12のシクロアルキレン基、炭素数8〜20の
アラールキレン基等が挙げられる。更に具体的にはアル
キレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、
ブチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメ
チレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレ
ン、ジメチルメチレン等が例示でき、またアリーレン基
としてはフェニレン、ナフチレン、ジフェニレン、及び
下記一般式(III)で表されるアリーレン基、
【0027】
【化5】
【0028】(ここでR'は―O―、―CO―、―S―、―SO
2―、―CH2―、―CH2CH2―、―C(CH3)2―等である。)
等が例示でき、またシクロアルキレンとしてはシクロヘ
キシレンが例示できる。
【0029】また、式中のnは0又は1である。
【0030】一般式(I)で示される化合物は5員環のもの
はビスオキサゾリンと呼ばれる化合物であり、6員環の
ものはビスオキサジンと呼ばれる化合物である。具体的
には次のごとき化合物を例示できる。
【0031】2,2'-ビス(2-オキサゾリン)、2,2'-ビス
(4-メチル-2-オキサゾリン)、2,2'-ビス(4,4-ジメチ
ル-2-オキサゾリン)、2,2'-ビス(4-エチル-2-オキサ
ゾリン)、2,2'-ビス(4、4-ジエチル-2-オキサゾリ
ン)、2,2'-ビス(4-プロピル-2-オキサゾリン)、2,2'
-ビス(4-ブチル-2-オキサゾリン)、2,2'-ビス(4-ヘ
キシル-2-オキサゾリン)、2,2'-ビス(4-フェニル-2-
オキサゾリン)、2,2'-ビス(4-シクロヘキシル-2-オキ
サゾリン)、2,2'-ビス(4-ベンジル-2-オキサゾリ
ン)、2,2'-p-フェニレンビス(2-オキサゾリン)、2,
2'-m-フェニレンビス(2-オキサゾリン)、2,2'-o-フェ
ニレンビス(2-オキサゾリン)、2,2'-p-フェニレンビ
ス(4-メチル-2-オキサゾリン)、2,2'-p-フェニレンビ
ス(4,4-ジメチル-2-オキサゾリン)、2,2'-m-フェニレ
ンビス(4-メチル-2-オキサゾリン)、2,2'-m-フェニレ
ンビス(4,4-ジメチル-2-オキサゾリン)、2,2'-エチレ
ンビス(2-オキサゾリン)、2,2'-テトラメチレンビス
(2-オキサゾリン)、2,2'-ヘキサメチレンビス(2-オ
キサゾリン)、2,2'-オクタメチレンビス(2-オキサゾ
リン)、2,2'-デカメチレンビス(2-オキサゾリン)、
2,2'-エチレンビス(4-メチル-2-オキサゾリン)、2,2'
-テトラメチレンビス(4,4-ジメチル-2-オキサゾリ
ン)、2,2'-シクロヘキシレンビス(2-オキサゾリ
ン)、2,2'-ジフェニレンビス(2-オキサゾリン)等の
ビスオキサゾリン化合物;2,2'-ビス(5,6-ジヒドロ-4H
-1,3-オキサジン)、2,2'-メチレンビス(5,6-ジヒドロ
-4H-1,3-オキサジン)、2,2'-エチレンビス(5,6-ジヒ
ドロ-4H-1,3-オキサジン)、2,2'-プロピレンビス(5,6
-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジン)、2,2'-ブチレンビス
(5,6-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジン)、2,2'-ヘキサメ
チレンビス(5,6-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジン)、2,2'
-p-フェニレンビス(5,6-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジ
ン)、2,2'-m-フェニレンビス(5,6-ジヒドロ-4H-1,3-
オキサジン)、2,2'-ナフチレンビス(5,6-ジヒドロ-4H
-1,3-オキサジン)、2,2'-p,p'-ジフェニレンビス(5,6
-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジン)等のビスオキサジン化
合物である。
【0032】これらの化合物のうち、特に2,2'-ビス(2
-オキサゾリン)、2,2'-p-フェニレンビス(2-オキサゾ
リン)、2,2'-m-フェニレンビス(2-オキサゾリン)、
2,2'-ビス(5,6-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジン)、2,2'-
p-フェニレンビス(5,6-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジ
ン)、2,2'-m-フェニレンビス(5,6-ジヒドロ-4H-1,3-
オキサジン)が好ましい。
【0033】これらの化合物(C)は対応するビスアミド
アルコールに濃硫酸又は塩化チオニル等の脱水剤を作用
させて閉環させる方法、あるいは対応するビスアミドハ
ライドにアルカリを作用させて閉環する方法等により容
易に合成できるが、これらの方法に限定されるものでは
なく、他の方法も適宜使用できる。
【0034】かかる化合物(C)の配合量は(A)熱可塑性樹
脂99〜40重量%及び(B)芳香族ポリスルホン樹脂1〜
60重量%からなる100重量部に対して0.01〜10重量部
である。0.01重量部に満たない量では充分な相溶性の改
良効果が見られないし、また、10重量部を越える場合に
はそれ以上の効果が期待できなかったり、あるいはかえ
って耐熱性が低下し好ましくない。より好ましい使用量
は0.05〜5重量部、特に好ましくは0.1〜3重量部であ
る。
【0035】本発明の半導体素子搬送容器は、本発明の
目的を損なわない範囲でその他の無機固体、例えば炭酸
カルシウム、酸化チタン、長石系鉱物、クレー、ホワイ
トカーボン、カーボンブラック、ガラスビーズ等のごと
き粒状又は無定形の充填剤;カオリンクレー、タルク等
のごとき板状の充填剤;ガラスフレーク、マイカ、グラ
ファイト等のごとき燐片状の充填剤;ガラス繊維、炭素
繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウム等のごとき
繊維状の充填剤を含有することができる。
【0036】また、本発明の半導体素子搬送容器を構成
する組成物は、耐静電性を付与するために、カーボンブ
ラックやアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩などといったイオン性界面活性剤、ポリエ−テ
ルエステルアミド等を配合されていることが望ましく、
特にポリエーテルエステルアミドの配合が望ましい。
【0037】本発明で用いられるポリエ−テルエステル
アミドとは、両末端にカルボキシル基を有するポリアミ
ドとポリオキシアルキレングリコールを含む成分がエス
テル結合したものである。ポリエーテル成分としてはポ
リオキシアルキレングリコール等を使用するもの、ポリ
オキシアルキレングリコールと比較的低分子量のビスフ
ェノール類のアルキレンオキシド付加物を併用するも
の、および高分子量のビスフェノール類のアルキレンオ
キシド付加物よりなるもの等が挙げられるが、その中で
特に高分子量のビスフェノール類のエチレンオキシド付
加物よりなるものが好ましい。また両末端基にカルボキ
シル基を有するポリアミド成分としてはラクタム開環重
合体、アミノカルボン酸の重縮合体もしくはジカルボン
酸とジアミンの縮合体などが挙げられる。これらのうち
好ましいアミド形成モノマーはカプロラクタム、12−
アミノドデカン酸及び、アジピン酸−ヘキサメチレンジ
アミンであり、特に好ましいものはカプロラクタムであ
る。これらのアミド形成モノマーを炭素数4〜20のジ
カルボン酸の存在下で開環重合あるいは重縮合させるこ
とにより両末端にカルボキシル基を有するポリアミド成
分を得ることができる。
【0038】ポリアミド成分として用いられる両末端に
カルボキシル基を有するポリアミドは、数平均分子量が
通常500〜5000、好ましくは500〜3000で
ある。数平均分子量が500未満ではポリエ−テルエス
テルアミド自体の耐熱性が低下し、5000を超えると
反応性が低下するためポリエ−テルエステルアミドの製
造コストが高くなる。
【0039】ポリエーテル成分に用いられるビスフェノ
−ル類のエチレンオキシド付加物の数平均分子量は、通
常1600〜3000であり、特にエチレンオキシドモ
ル数が32〜60のものを使用することが好ましい。数
平均分子量が1600未満では、帯電防止性が不充分で
あり、3000を超えると反応性が低下するためポリエ
−テルエステルアミドの製造コストが高くなる。
【0040】ポリエ−テルエステルアミドの製造方法は
特に限定されず、公知の方法を利用することができる。
例えば、アミド形成性モノマ−及びジカルボン酸を反応
させて両末端にカルボキシル基をポリアミドを形成さ
せ、これにビスフェノ−ル類のエチレンオキシド付加物
を加えて、高温、減圧下で重合反応を行う方法が挙げら
れる。ポリエーテルエステルアミドとして具体的には三
洋化成(株)社製ペレスタット6321などが挙げられ
る。
【0041】本発明のポリエ−テルエステルアミドの配
合量は、(A)樹脂と(B)樹脂との合計量100重量
部に対して5〜30重量部、好ましくは10〜20重量
部である。ポリエ−テルエステルアミドが5重量部未満
であると帯電防止性が向上しない。逆に、30重量部を
超えると機械強度、色調及び生産性が低下し好ましくな
い。
【0042】本発明の樹脂組成物は各成分を公知の方
法、例えばバンバリーミキサー、加熱ロールや短軸また
は多軸押出機等を用いて230℃〜360℃、好ましく
は230℃〜290℃の温度で溶融混練することにより
製造することができる。
【0043】
【実施例】以下実施例により本発明を詳述する。なお実
施例中の部は重量部を意味する。さらに、成形物の特性
は下記方法により測定した。 機械的特性: 引張試験 ASTM D638に準拠 曲げ試験 ASTM D790に準拠 衝撃試験 ASTM D256に準拠 低そり性試験 100mm径、厚み1.5mmの円盤の
成形品の1点を固定し、最もそりの大きい部位のそり量
を測定した。アニールなしのデータは成形後、23℃、
50RH%の条件下に24時間静置後、アニールありの
データは130℃×2時間アニールさせた後、23℃、
50RH%の条件下に24時間静置後各々測定を行っ
た。 耐熱性: 荷重撓み温度 ASTM D648−56に準拠
【0044】[実施例1](A)成分として固有粘度1.
07dl/gのポリブチレンテレフタレート(帝人(株)製T
RB−H)を用い、また(B)成分としてポリスルホン
(テイジン アモコ エンジニアリング プラスチック
ス(株)製ユーデルP3703)を用いた。(C)成分には
2,2‘-(1,3-フェニレン)ーヒ゛スー(2ーオキサソ゛リン)(武田薬品(株)
製 CPレジンA成分)を使用し、二軸ラボプラストミ
ル(東洋精機(株)社製 モデル30C150)にて28
5℃、120rpmで溶融混練を行った。成形は三菱製80t射出
成形機にて、シリンダー温度270℃、型温60℃でA
STMの規格片を成形し、物性測定を行った。
【0045】[実施例2](A)、(B)、(C)成分
は実施例1で使用したものを用いた。衝撃改良剤には、
エポキシ変性ポリオレフィンーアクリル酸エステル共重
合体(住友化学(株)製BF7M)を使用し、二軸ラボ
プラストミル(東洋精機(株)社製 モデル30C15
0)にて285℃、120rpmで溶融混練を行った。成形は三
菱製80t射出成形機にて、シリンダー温度270℃、型
温60℃でASTMの規格片を成形し、物性測定を行っ
た。
【0046】[実施例3](A)、(B)成分は実施例
1で使用したものを用いた。(C)成分には2,2‘−
(2−ビスオキサゾリン)を使用し、二軸ラボプラスト
ミル(東洋精機(株)社製 モデル30C150)にて
285℃、120rpmで溶融混練を行った。成形は三菱製80t射
出成形機にて、シリンダー温度270℃、型温60℃で
ASTMの規格片を成形し、物性測定を行った。
【0047】[実施例4](A)成分としてナイロン6
(帝中(株)テイジンナイロンNH−8001)を用
い、また(B)、(C)成分には実施例1と同じものを
使用し、二軸ラボプラストミル(東洋精機(株)社製
モデル30C150)にて285℃、120rpmで溶融混練を
行った。成形は三菱製80t射出成形機にて、シリンダー
温度270℃、型温60℃でASTMの規格片を成形
し、物性測定を行った。
【0048】[実施例5](A)成分は実施例4で使用
したものを用いた。(B)、(C)成分には実施例1と
おなじものを用いた。また衝撃改良剤には実施例2で使
用したものを用い、二軸ラボプラストミル(東洋精機
(株)社製 モデル30C150)にて285℃、120rpm
で溶融混練を行った。成形は三菱製80t射出成形機に
て、シリンダー温度270℃、型温60℃でASTMの
規格片を成形し、物性測定を行った。
【0049】[比較例1](A)成分は実施例1で使用
したものを用いた。ガラス繊維には繊維長3mm、繊維
径10μmのチョップトストランド(日本電気硝子
(株)製 T−124H)を使用し、二軸押出機TEX
44(日本製鋼所(株)製)にて260℃、150rpmで溶融
混練を行った。成形は三菱製80t射出成形機にて、シリ
ンダー温度260℃、型温60℃でASTMの規格片を
成形し、物性測定を行った。
【0050】[比較例2](A)成分には実施例1で使
用したものを用い、成形は三菱製80t射出成形機にて、
シリンダー温度260℃、型温60℃でASTMの規格
片を成形し、物性測定を行った。
【0051】[比較例3](A)成分は実施例4で使用
したものを用いた。ガラス繊維には繊維長3mm、繊維
径10μmのチョップトストランド(日本電気硝子
(株)製 T−124H)を使用し、二軸押出機TEX
44(日本製鋼所(株)製)にて260℃、150rpmで溶融
混練を行った。成形は三菱製80t射出成形機にて、シリ
ンダー温度260℃、型温60℃でASTMの規格片を
成形し、物性測定を行った。
【0052】[比較例4](A)成分は実施例4で使用
したものを用い、成形は三菱製80t射出成形機にて、シ
リンダー温度260℃、型温60℃でASTMの規格片
を成形し、物性測定を行った。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】表2より明らかなように実施例1〜実施例
3は比較例1に比較してそり量が大幅に改良されてい
る。また実施例1〜実施例3は比較例2に比較して耐熱
性が大幅に向上しており、耐熱性と低そり性を兼ね備え
た特性を有している。また実施例4および実施例5は比
較例3に較べてそり量が大幅に改良されており、また実
施例4および実施例5は比較例4に較べて耐熱性が大幅
に向上しており、耐熱性と低そり性を兼ね備えた特性を
有している。
【0056】
【効果】本発明によれば、耐熱性に優れ、成形加工性の
良好な熱可塑性樹脂及び芳香族ポリスルホン樹脂組成物
よりなる、熱処理に伴うそりが極めて小さい半導体素子
搬送容器を得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 81/06 LRF C08L 81/06 LRF // B65D 85/86 0333−3E B65D 85/38 R

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性樹脂99〜40重量%、
    (B)芳香族ポリスルホン樹脂1〜60重量%及び、前
    記(A)樹脂と(B)樹脂との合計量100重量部に対
    し、(C)下記一般式(I) 【化1】 [式中Xはエチレン、置換エチレン、トリメチレン及び
    置換トリメチレンよりなる群より選ばれる2価の有機基
    であり、かつ環構造は5員環または6員環である。置換
    エチレン又は置換トリメチレンの置換基は炭素数1〜1
    0のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数
    5〜12のシクロアルキル基、炭素数8〜20のアラー
    ルキル基である。式中のDは炭素数1〜10のアルキレ
    ン基、炭素数6〜15のアリーレン基、炭素数5〜12
    のシクロアルキレン基、炭素数8〜20のアラールキレ
    ン基よりなる群より選ばれる2価の有機基である。また
    式中のnは0又は1である。]で示される化合物0.0
    1〜10重量部からなる熱可塑性樹脂組成物よりなる半
    導体素子搬送容器。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂が芳香族ポリエステルおよ
    びポリアミドより選ばれる請求項1に記載の半導体組成
    搬送容器。
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