JPH09288938A - 遮断器 - Google Patents

遮断器

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JPH09288938A
JPH09288938A JP10137296A JP10137296A JPH09288938A JP H09288938 A JPH09288938 A JP H09288938A JP 10137296 A JP10137296 A JP 10137296A JP 10137296 A JP10137296 A JP 10137296A JP H09288938 A JPH09288938 A JP H09288938A
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JP
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arc
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Withdrawn
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JP10137296A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Kikko
義彰 橘高
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可動アークコンタクトの固定アークコンタクト
からの開離速度を高くして遮断性能の向上を図った遮断
器を提供する。 【解決手段】固定アークコンタクト17を、可動アーク
コンタクト27の変位方向に一定の距離Lだけスライド
し得るように支持しておき、固定アークコンタクト17
を遮断位置と反対の方向にバネ20で付勢しておく。可
動アークコンタクト27が投入位置から遮断位置に向け
て変位する過程で、可動アークコンタクト27が固定ア
ークコンタクト17と接触した状態を保ってバネ20の
付勢力に抗して固定アークコンタクト17とともに所定
の距離変位した後に、可動アークコンタクト27が固定
アークコンタクト17から離れるように、両アークコン
タクトを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力回路において
電流の投入と遮断とを行うために用いられる遮断器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電力用の遮断器は、固定アークコンタク
トと、可動アークコンタクトと、適宜の消弧機構とを備
えた遮断部を、SF6 ガス等の絶縁消弧媒体とともに遮
断部容器内に収納した構造を有する。
【0003】図7は従来の遮断器の一例として、パッフ
ァ形(ガス吹き付け形)の消弧機構を用いたガス遮断器
を示したもので、同図(A)は投入状態を示し、同図
(B)及び(C)はそれぞれ遮断動作の途中の状態及び
遮断状態を示している。図7において1は固定アークコ
ンタクト、2は固定アークコンタクトを取り囲むように
設けられた固定主コンタクト、3は、管状の可動導体4
の先端に設けられて図7(A)に示すように固定アーク
コンタクト1に接触した状態になる投入位置と、図7
(C)に示すように固定アークコンタクト1との間に所
定の絶縁距離を隔てた状態になる遮断位置との間を直線
変位するように設けられた可動アークコンタクト、5は
可動アークコンタクトを取り囲むように設けられて可動
導体4に電気的に接続された可動主コンタクトである。
また6は可動導体4に取り付けられたパッファシリン
ダ、7はパッファシリンダ6に嵌合された固定のピスト
ン、8はパッフアシリンダ6に取り付けられた絶縁ノズ
ルである。絶縁ノズル8は、図7(A)に示すように、
可動アークコンタクト3が固定アークコンタクト1に接
触した状態にあるときに両アークコンタクトを取り囲む
ように設けられていて、パッファシリンダ6内の空間
が、該シリンダの端部に設けられたガス流出口6aを通
して絶縁ノズル8の内側に連通させられている。
【0004】上記の各部により遮断部が構成され、該遮
断部は、SF6 ガスが封入された図示しない遮断部容器
内に収納されている。固定アークコンタクト1及び固定
主コンタクト2は、導体9に電気的に接続され、該導体
9が図示しない外部端子に接続されている。また可動導
体4は図示しない摺動コンタクトを介してピストン7が
設けられた導体10に電気的に接続され、該導体10が
外部端子に接続されている。可動導体4は図示しない絶
縁操作棒と適宜の連結機構とを介して遮断器用操作器の
出力軸に連結されている。
【0005】図7に示した遮断器が同図(A)に示すよ
うに投入状態にあるときには、導体9−固定主コンタク
ト2−可動主コンタクト5−可動導体4−図示しない摺
動コンタクト−導体10の経路で主回路電流が流れる。
電流を遮断するため、可動導体4を図面上右方向に変位
させて可動アークコンタクト3を遮断位置側に変位させ
ると、可動アークコンタクト3が固定アークコンタクト
1から離れる前に先ず可動主コンタクト5が固定主コン
タクト2から無アークで離れ、次いで図7(B)に示し
たように、可動アークコンタクト3が固定アークコンタ
クト1から離れる。可動アークコンタクト3が固定アー
クコンタクト1から離れると、両アークコンタクトの間
にアークAが発生する。可動アークコンタクト3が遮断
位置側に変位する過程で、パッファシリンダ6内の容積
が縮小させられるため、該シリンダ内のSF6 ガスが絶
縁ノズル8内を通して噴出し、該ノズルを通して噴出し
たガスがアークAに吹き付けられる。このガスの一部は
図示の矢印G1 のように固定アークコンタクト側に流
れ、他の部分はアークAを横切って可動アークコンタク
ト3の内側空間及び可動導体4の内側空間を通して流れ
る。可動導体4内に流入したガスは該可動導体に設けら
れた通気孔4aを通して排出される。アークAはノズル
8から流出したガスに接触して冷却され、可動アークコ
ンタクト3が図7(C)に示した遮断位置に到達するま
での間に、電流の零点で消滅させられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような遮断器に
おいて、電流の遮断性能を高めるためには、電流遮断後
の極間(アークコンタクト1,3間)の絶縁を確保する
ために、アークコンタクト1の固定アークコンタクト3
からの開離速度を速くする必要がある。そのため、従来
は、操作器の出力を大きくして、遮断時の可動アークコ
ンタクト3の移動速度を高めるようにしていたが、操作
器の出力を大きくすると、機構全体を強固に構成する必
要があるため、遮断器が大形化し、コストが高くなるの
を避けられなかった。また操作器の出力を大きくする
と、動作時の騒音や振動が大きくなるという問題もあっ
た。
【0007】本発明の目的は、操作器の出力の増大を図
ることなく、可動アークコンタクトの固定アークコンタ
クトからの開離速度を速くして遮断性能の向上を図るこ
とができるようにした遮断器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、固定アークコ
ンタクトと、該固定アークコンタクトに接触した状態に
なる投入位置と該固定アークコンタクトとの間に所定の
絶縁距離を隔てた状態になる遮断位置との間を変位する
ように設けられた可動アークコンタクトとを備えた遮断
器に係わるものである。
【0009】本発明においては、固定アークコンタクト
を、可動アークコンタクトの変位方向に一定の距離だけ
スライドし得るように支持しておき、該固定アークコン
タクトを遮断位置と反対の方向にバネで付勢しておく。
そして、可動アークコンタクトが投入位置から遮断位置
に向けて変位する過程で、可動アークコンタクトが固定
アークコンタクトと接触した状態で上記バネの付勢力に
抗して固定アークコンタクトとともに所定の距離変位し
た後に可動アークコンタクトが固定アークコンタクトか
ら離れるように、両アークコンタクトを構成する。
【0010】本発明を適用するのに適した遮断器では、
上記固定アークコンタクトが、例えば、棒状部と該棒状
部の先端に形成された固定側接点部とを有して、棒状部
の後端部側が導電支持台に支持される。また、可動アー
クコンタクトは、環状に配置された多数の接触子片のそ
れぞれの先端に径方向の内側に突出した可動側接点部を
設けた構造を有して、該可動側接点部が固定側接点部に
外側から接触するように構成され、該可動アークコンタ
クトは、可動側接点部が固定側接点部に接触した状態に
なる投入位置と該可動側接点部が固定側接点部との間に
所定の絶縁距離を隔てた状態になる遮断位置との間を、
固定アークコンタクトの棒状部の中心軸線に沿って直線
変位するように設けられる。
【0011】この場合、固定アークコンタクトは、可動
アークコンタクトの変位方向に一定の距離だけ変位し得
るように、その棒状部を導電支持台にスライド自在に支
持して、可動アークコンタクトと反対の側にバネで付勢
する。
【0012】固定アークコンタクトの固定側接点部は棒
状部よりも径が大きい部分を有する拡大径部により構成
して、該固定側接点部の棒状部側の端部に該棒状部側に
向うに従って径が小さくなる向きに傾斜した固定側接触
面を形成する。
【0013】また可動アークコンタクトの可動側接点部
にはその後端部側に前記固定側接触面と同じ向きに傾斜
した可動側接触面を設けて、可動側接点部が固定側接点
部に接触した際に該可動側接触面が固定側接触面に接触
した状態を保って固定側接点部を内側にくわえ込むよう
に形成する。
【0014】この場合、可動アークコンタクトが投入位
置から遮断位置に向けて変位する過程で可動側接点部が
固定側接点部と接触した状態を保ったまま上記バネの付
勢力に抗して固定アークコンタクトとともに所定の距離
変位した後に該固定アークコンタクトから離れるよう
に、固定側接点部及び可動側接点部を構成する。このよ
うに構成するには、可動アークコンタクトの接触子片の
弾力性と、固定アークコンタクトの固定側接点部を構成
する拡大径部の最大径と、可動側接点部の径方向内側へ
の突出長と、固定側傾斜面及び可動側傾斜面の傾斜角度
とを、可動アークコンタクトを付勢するバネの付勢力に
応じて適宜に設定すればよい。
【0015】上記のように、固定アークコンタクトを可
動アークコンタクトの変位の方向にスライド自在に支持
するとともに、該固定アークコンタクトを可動アークコ
ンタクトと反対の側にバネで付勢し、可動アークコンタ
クトが遮断位置に向けて変位する過程で、可動アークコ
ンタクトが固定アークコンタクトと接触したままの状態
を保って所定の距離移動した後に該固定アークコンタク
トから離れるようにすると、可動アークコンタクトが固
定アークコンタクトから離れた後、固定アークコンタク
トはバネの付勢力により可動アークコンタクトから離れ
る方向に移動させられるため、可動アークコンタクトと
固定アークコンタクトとの間の相対速度が高められる。
従って、特に操作器の出力の増大を図らなくても、可動
アークコンタクトの固定アークコンタクトからの開離速
度を高めることができ、振動や動作音を高くすることな
く、また機構全体を必要以上に強固にすることなく遮断
性能の向上を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、図7に示した
ものと同様のパッファ形の遮断器に本発明を適用する場
合の構成例を示している。図1は本発明に係わる遮断器
の投入状態を示し、図2は遮断動作の初期の過程で可動
アークコンタクトが固定アークコンタクトとともに移動
している状態を示している。また図3は可動アークコン
タクトが固定アークコンタクトから離れた直後の状態を
示している。
【0017】これらの図において、11は導電材料から
なる導電支持台で、図示の導電支持台は、後端部にフラ
ンジ12aを有する円筒状の主コンタクト支持部12
と、該主コンタクト支持部12の内側に同心的に配置さ
れたアークコンタクト支持部13と、両コンタクト支持
部12及び13間を連結する連結部14とからなってい
る。連結部14は放射状に設けられていて、主コンタク
ト支持部12とアークコンタクト支持部13との間には
ガス通路15が形成されている。アークコンタクト支持
部13は円筒状に形成されていて、その先端部側に底壁
13aを有し、後端部は開口している。アークコンタク
ト支持部の底壁13aの中心部には貫通孔が設けられ、
該貫通孔の内周に摺動コンタクト16が取り付けられて
いる。アークコンタクト支持部13の後端部側の内側に
ネジ孔13bが形成され、該ネジ孔13bと、底壁13
aとの間に所定の軸線方向寸法を有するシリンダ部13
cが形成されている。
【0018】固定アークコンタクト17は、棒状部17
aと、該棒状部17aの後端部にネジ結合により取り付
けられたピストン17bと、棒状部17aの先端部に形
成された固定接点部17cとからなっていて、その棒状
部17aを摺動コンタクト16に摺動接触させ、ピスト
ン17bをシリンダ部13cにピストンリング18を介
して摺動自在に嵌合させた状態で配置されている。ピス
トン17bとシリンダ部13cとの嵌合と、棒状部17
aと摺動コンタクト16との接触により、固定アークコ
ンタクト17の棒状部がアークコンタクト支持部13に
スライド自在に支持されている。
【0019】アークコンタクト支持部13のネジ孔13
bにプラグ19の外周に設けられたネジ部19aが螺合
されている。従って固定アークコンタクト17は、ピス
トン17bがプラグ19に当接する第1の位置と、ピス
トン17bがアークコンタクト支持部の底壁13aに当
接する第2の位置との間を、一定のストロークLだけ軸
線方向(後記する可動アークコンタクトの移動方向)に
変位し得るようになっている。固定アークコンタクト1
7の棒状部のシリンダ部13c内に位置する部分の外周
にコイルバネ20が嵌合され、該コイルバネ20がアー
クコンタクト支持部13の底壁13aと固定アークコン
タクト17の後端部に取り付けられたピストン17bと
の間に圧縮された状態で配置されている。固定アークコ
ンタクト17は、コイルバネ20により、後記する可動
アークコンタクトと反対の側に常時付勢されている。
【0020】なお固定アークコンタクト17の変位を容
易にするため(ピストン17bの両側の空間の圧力が負
圧になるのを防ぐため)、シリンダ部13c内の空間を
外部に連通させるための孔をプラグ19等に設けておく
のが好ましい。
【0021】図4に示したように、固定アークコンタク
ト17の先端に設けられた固定側接点部17cは、棒状
部17aの外径よりも大きな外径を有する拡大径部から
なっていて、該拡大径部の棒状部17a側の端部には、
棒状部17a側に向うに従って径が小さくなる向きの傾
斜が付けられた固定側接触面17c1が形成されている。
固定側接点部17cの棒状部17aと反対側の端部は、
棒状部と反対側(可動アークコンタクト側)に向うに従
って径が小さくなる向きの傾斜が付けられたテーパ部1
7c2となっており、該テーパ部と固定側接触面17c1と
の間の部分が最大径部17c3となっている。
【0022】導電支持台11の主コンタクト支持部12
の先端部内周に溝部12bが形成され、該溝部内に、多
数の接触子片21aと接圧バネ21bと保持バネ21c
とを備えた公知のチューリップ形コンタクトからなる固
定主コンタクト21が取り付けられている。
【0023】導電支持台11及び固定アークコンタクト
17と中心軸線を共有させた状態で円筒状の導電支持部
材22が配置され、該導電支持部材22の固定アークコ
ンタクト側の端部にピストン23が設けられている。ピ
ストン23の内側に形成された孔24を貫通させて管状
の可動導体25が設けられ、該可動導体25と孔24と
の間に摺動コンタクト26が配置されている。可動導体
25は導電支持部材22に摺動自在に支持されるととも
に、摺動コンタクト26を通して導電支持部材22に電
気的に接続されている。
【0024】可動導体25の先端部には可動アークコン
タクト27が取り付けられている。可動アークコンタク
ト27は、良導電性の金属からなる円筒体の周壁部に軸
線方向のスリットSを入れることにより、図5に示した
ように環状に並ぶ多数の接触子片27a,27a,…を
形成したもので、各接触子片27aは、固定アークコン
タクトに接触する際の変形を可能にするために充分な弾
力性を有するように形成されている。可動アークコンタ
クト27は、その後端部側にネジ部27bを有してい
て、該ネジ部27bが可動導体25の先端部の内側に形
成されたネジ部に螺合されて該可動導体に取り付けられ
ている。接触子片27a,27a,…のそれぞれの先端
には、径方向の内側に突出した可動側接点部27cが形
成されている。可動アークコンタクト27のネジ部27
bの内側には貫通孔が設けられ、該貫通孔を通して可動
アークコンタクト27の内側の空間と可動導体25の内
側の空間とが接続されている。
【0025】図4に示したように、可動側接点部27c
は、その後端部側に、固定側接触面17c1と同じ向きに
傾斜した可動側接触面27c1を有していて、固定側接点
部17c1に接触した際に該可動側接触面27c1が固定側
接触面17c1に接触した状態を保って固定側接点部17
cを内側にくわえ込むように形成されている。
【0026】可動導体25を同心的に囲むようにパッフ
ァシリンダ28が配置され、該パッファシリンダ28の
端部壁28aが可動導体25の先端に連結されている。
パッァシリンダ28の内周にピストン23が嵌合され、
遮断動作を行なうために可動導体25が固定アークコン
タクトと反対側に変位した際に、ピストン23によりパ
ッファシリンダ28内の容積が縮小させられるようにな
っている。ピストン23の外周には、該ピストンとシリ
ンダ28との嵌合部の気密を保持するためのピストンリ
ング29が取り付けられている。
【0027】パッファシリンダ28の固定アークコンタ
クト側の端部には、可動アークコンタクト27を同心的
に取り囲む導電筒30が連結され、該導電筒30の先端
部(固定アークコンタクト側の端部)の外周が、固定主
コンタクト21に接離する可動主コンタクト31となっ
ている。
【0028】また可動導体25には、該可動導体内の空
間と外部とを連通させるように排気孔25aが設けられ
ている。この排気孔25aは、可動アークコンタクト2
7及び可動主コンタクト31がそれぞれ固定アークコン
タクト17及び固定主コンタクト21に接触した状態に
あるときにパッファシリンダ28の外部(導電支持部材
22の内側の空間)に位置するように設けられており、
排気孔25aが開口した導電支持部材22の内側の空間
は、パッファシリンダ28の周囲のガス空間に連通させ
られている。
【0029】なお図1ないし図3においては、可動導体
25と、パッファシリンダ28と、導電筒30とが一体
に設けられているように図示されているが、これらの部
分の組み立て構造は任意であり、それぞれを別部材とし
て、ネジ結合などにより連結することにより、可動導体
25とパッファシリンダ28と導電筒30とからなる部
分を組み立てるようにしてもよい。
【0030】導電筒30の内側には絶縁ノズル32が嵌
合され、該絶縁ノズル32は、導電筒30の先端部の内
周に設けられたネジ部に螺合されたナット33により固
定されている。
【0031】絶縁ノズル32は、図1に示すように可動
アークコンタクト27が固定アークコンタクト17に接
触し、可動主コンタクト21が固定主コンタクト21に
接触した状態(投入状態)にあるときに、固定アークコ
ンタクト17と可動アークコンタクト27とを取り囲む
ように設けられている。パッファシリンダ28の端部壁
を貫通した複数の連通孔28bにより、パッファシリン
ダ28内の空間と絶縁ノズル32の内側空間とが連通さ
せられ、パッファシリンダ28内の容積が縮小されたと
きに、該シリンダ28内のガスが連通孔28bと絶縁ノ
ズル32とを通してアーク発生空間に噴出するようにな
っている。
【0032】図示の例では、ピストン23と、パッファ
シリンダ28と、絶縁ノズル32とにより、パッファ形
の消弧機構が構成され、この消弧機構と、導電支持台1
1と、固定アークコンタクト17と、固定主コンタクト
21と、可動アークコンタクト27と、可動主コンタク
ト31とにより、遮断部35が構成されている。この遮
断部は、SF6 ガスが封入された図示しない遮断部容器
内に収納され、可動導体25は絶縁操作棒(図示せ
ず。)と適宜の連結機構とを介して遮断器用操作器の出
力軸に連結される。遮断部容器には固定コンタクト側の
外部端子と、可動コンタクト側の外部端子とが設けられ
ていて、固定コンタクト側の外部端子及び可動コンタク
ト側の外部端子がそれぞれ導電支持台11及び導電支持
部材22に電気的に接続されている。
【0033】なお3相分の遮断部が設けられる場合に
は、各相の遮断部が独立の容器内に収納される。
【0034】上記の遮断器において、可動アークコンタ
クト27は、可動導体25の変位に伴って、図1のよう
にその可動側接点部27cが固定アークコンタクト17
の固定側接点部17cに接触した状態になる投入位置
と、固定アークコンタクトに対して所定の絶縁距離を隔
てた状態になる遮断位置(図3に示した位置よりも更に
下方の位置)との間を変位させられる。そして、遮断動
作が行われる際に、可動アークコンタクト27が固定ア
ークコンタクト17との接触状態を保ったまま該固定ア
ークコンタクトを引き連れて一定のストロークLだけ遮
断位置側に変位した後に可動アークコンタクト27の接
点部27cが固定アークコンタクト17の接点部17c
から離れるように、固定側接点部17c及び可動側接点
部27cが構成されている。即ち、可動アークコンタク
トの接触子片27aの弾力性、固定アークコンタクト1
7の拡大径部の最大径部17c3の大きさ、可動側接点部
27cの突出長、固定側接触面17c1及び可動側接触面
27c1の傾斜角などを、コイルスプリング20の付勢力
に応じて適宜に設定することにより、可動アークコンタ
クト27が固定アークコンタクト17とともに遮断位置
側への変位を開始した後、一定のストロークLだけ変位
するまでの間は、可動側接点部27cが固定側接点部1
7cをくわえ込んだ状態を保持するように、固定側接点
部17c及び可動側接点部27cが構成されている。
【0035】また、可動アークコンタクト27が固定ア
ークコンタクト17とともに上記ストロークLだけ変位
する間に、可動主コンタクト31が固定主コンタクト2
1から離れ、可動アークコンタクトが遮断位置から投入
位置に向けて変位した際には、先ず可動アークコンタク
ト27の可動側接点部27cが固定アークコンタクトの
固定側接点部17cに接触した後に、可動主コンタクト
31が固定主コンタクト21に接触するように、可動ア
ークコンタクト及び可動主コンタクトと固定アークコン
タクト及び固定主コンタクトとの位置関係と各部の寸法
とが設定されている。
【0036】上記の遮断器が図1に示す投入状態にある
ときには、図示しない固定コンタクト側外部端子−導電
支持台11−固定主コンタクト21−可動主コンタクト
31−可動導体25−摺動コンタクト26−導電支持部
材22−図示しない可動コンタクト側外部端子の経路で
主回路電流が流れる。この状態で、可動導体25が図面
上下方に変位させられて、可動アークコンタクト27が
遮断位置側に変位させられると、該可動アークコンタク
ト27は、一定のストロークLだけ変位する間、固定ア
ークコンタクト17に接触した状態を保って、該固定ア
ークコンタクト17とともに移動する。この間に、図2
に示したように、可動主コンタクト31が固定主コンタ
クト21からアークの発生を伴うことなく離れる。これ
により主回路電流は固定アークコンタクトと可動アーク
コンタクトとを通して流れるようになる。可動アークコ
ンタクトが一定のストロークLだけ変位すると、固定ア
ークコンタクト17に取り付けられたピストン17bが
アークコンタクト支持部13の底壁13aに当接して固
定アークコンタクト17の変位が妨げられるため、その
直後に図3に示すように可動側接点部27cが固定側接
点部13cから離れ、可動側接点部27cと固定側接点
部13cとの間にアークAが発生する。可動側接点部2
7cが固定側接点部13cから離れると、コイルバネ2
0の付勢力により固定アークコンタクト17が可動アー
クコンタクトと反対側に移動させられるため、可動アー
クコンタクト27と固定アークコンタクト17との間の
相対速度が高くなり、可動アークコンタクト27の固定
アークコンタクト17からの開離速度が高められる。ま
た可動アークコンタクト27の移動に伴ってパッファシ
リンダ28内の容積が縮小させられるため、該シリンダ
28内のSF6 ガスが絶縁ノズル32を通して噴出す
る。絶縁ノズル32から噴出したガスの一部はアークA
に接触しつつ固定アークコンタクト17側に流れ、他の
部分はアークAを横切って可動アークコンタクト27の
内側空間に流れる。可動アークコンタクト27内に流入
したガスは可動導体25内を通して排気孔25aから排
出される。アークAはSF6 ガスにより冷却され、電流
の零点で消滅させられる。
【0037】遮断器を投入する際には、可動導体25が
図面上上方に変位させられる。このとき先ず可動アーク
コンタクトの先端に設けられた可動側接点部27cが固
定側接点部17cに接触し、次いで可動主コンタクト3
1が固定主コンタクト21に接触する。可動アークコン
タクトが投入位置に達するまでの間に可動側接点部27
cが固定側接点部17cをくわえ込んだ状態になる。可
動アークコンタクト27が投入位置側に変位する過程で
パッフファシリンダ28内の容積が拡大されるため、絶
縁ノズル32の内側の空間と連通孔28bとを通してパ
ッフファシリンダ28内にSF6 ガスが流入する。
【0038】上記の例では、固定アークコンタクト17
を棒状部17aと拡大径部からなる固定側接点部17c
とにより構成したが、本発明においては、可動アークコ
ンタクトが投入位置から遮断位置に向けて変位する過程
で可動アークコンタクトが固定アークコンタクトと接触
した状態でバネの付勢力に抗して固定アークコンタクト
とともに所定の距離変位した後に、可動アークコンタク
トが固定アークコンタクトから離れるように、両アーク
コンタクトを構成すればよい。即ち、可動アークコンタ
クトが投入位置から遮断位置側に一定のストロークLだ
け変位する間、可動アーク接触子がバネの付勢力に抗し
て固定アーク接触子との接触状態を保持し得るように固
定アークコンタクト及び可動アークコンタクトを構成す
ればよい。
【0039】例えば、図6に示したように、固定アーク
コンタクト17を管状の部材により構成して、その先端
部付近の外周に形成した溝部を固定側接点部17c と
し、該固定側接点部を構成する溝部内に、可動アークコ
ンタクトの先端に形成した可動側接点部27cを嵌合さ
せるようにしてもよい。この場合、固定側接点部17c
を構成する溝部内に、可動アークコンタクトと反対の側
に向かうに従って径が小さくなる向きの傾斜面からなる
固定側接触面17c1を形成するとともに、可動側接点部
27cに固定側接触面17c1と同じ側に傾斜した可動側
接触面27c1を設けて、該可動側接触面27c1を固定側
接触面17c1に接触させるようにするのが好ましい。
【0040】また上記の例では、可動アークコンタクト
を固定アークコンタクトに外側から接触させるようにし
ているが、可動アークコンタクトを固定アークコンタク
トに内側から接触させるようにする場合にも本発明を適
用することができる。
【0041】上記の例ではパッフファ形の消弧機構を用
いているが、本発明において遮断部に設けられる消弧機
構の構成は任意である。例えば、アーク発生空間の近傍
に昇圧室を設けて、アーク発生時に生じる熱エネルギに
より昇圧室内の圧力を上昇させ、圧力室内の圧力の上昇
がピークを過ぎた後に、該昇圧室内からガスを噴出させ
て消弧を図るようにした自力消弧形の消弧機構が用いら
れる場合や、アーク電流により励磁されるコイルを設け
て、該コイルから生じる磁束をアークに鎖交させること
により、アークを高速回転させて消弧を図るアーク回転
形の消弧機構が用いられる場合、あるいはこれらの消弧
機構を適宜に組み合わせた形式の消弧機構が用いられる
場合などにも本発明を適用することができる。また本発
明は、ガス遮断器に限られるものではなく、絶縁油など
の、ガス以外の消弧媒体を用いる遮断器にも適用するこ
とができる。
【0042】上記の例では、可動アークコンタクト及び
固定アークコンタクトの外に可動主コンタクト及び固定
主コンタクトを設けているが、可動アークコンタクト及
び固定アークコンタクトがそれぞれ主回路電流を流す可
動側及び固定側のコンタクトを兼ねる場合にも本発明を
適用することができるのはもちろんである。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、固定ア
ークコンタクトを可動アークコンタクトの変位の方向に
スライド自在に支持するとともに、該固定アークコンタ
クトを可動アークコンタクトと反対の側にバネで付勢
し、可動アークコンタクトが遮断位置に向けて変位する
過程で、可動アークコンタクトが固定アークコンタクト
と接触したままの状態を保って所定の距離移動した後に
該固定アークコンタクトから離れるようにしたので、可
動アークコンタクトが固定アークコンタクトから離れた
後、固定アークコンタクトをバネの付勢力により可動ア
ークコンタクトから離れる方向に移動させて、可動アー
クコンタクトと固定アークコンタクトとの間の相対速度
を高めることができる。従って、特に操作器の出力の増
大を図らなくても、可動アークコンタクトの固定アーク
コンタクトからの開離速度を高めることができ、振動や
動作音を高くすることなく、また機構全体を必要以上に
強固にすることなく遮断性能の向上を図ることができる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる遮断器の遮断部の構成例を示し
たもので、投入時の状態を示す断面図である。
【図2】図1に示した遮断部の遮断過程の初期の状態を
示した断面図である。
【図3】図1に示した遮断部において可動アークコンタ
クトが固定アークコンタクトから離れた直後の状態を示
した断面図である。
【図4】図1に示した遮断部の要部の拡大図である。
【図5】図1に示した遮断部に用いられている可動アー
クコンタクトの上面図である。
【図6】本発明に係わる遮断器で用いる固定アークコン
タクト及び可動アークコンタクトの要部の変形例を示し
た断面図である。
【図7】従来の遮断器の要部の構成例を示したもので、
(A)は投入状態を示す断面端面図、(B)及び(C)
はそれぞれ遮断途中の状態及び遮断状態を示す断面端面
図である。
【符号の説明】
11 導電支持台 13 導電支持台のアークコンタクト支持部 17 固定アークコンタクト 17a 棒状部 17c 固定側接点部 17c1 固定側接触面 25 可動導体 27 可動アークコンタクト 27c 可動側接点部 27c1 可動側接触面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定アークコンタクトと、該固定アーク
    コンタクトに接触した状態になる投入位置と該固定アー
    クコンタクトとの間に所定の絶縁距離を隔てた状態にな
    る遮断位置との間を変位するように設けられた可動アー
    クコンタクトとを備えた遮断器において、 前記固定アークコンタクトは、前記可動アークコンタク
    トの変位方向に一定の距離だけスライドし得るように支
    持されて前記可動アークコンタクトと反対の側にバネで
    付勢され、 前記可動アークコンタクトが投入位置から遮断位置に向
    けて変位する過程で前記可動アークコンタクトが固定ア
    ークコンタクトと接触した状態で前記バネの付勢力に抗
    して固定アークコンタクトとともに所定の距離変位した
    後に前記可動アークコンタクトが固定アークコンタクト
    から離れるように、前記両アークコンタクトが構成され
    ていることを特徴とする遮断器。
  2. 【請求項2】 棒状部と該棒状部の先端に形成された固
    定側接点部とを有して棒状部の後端部側が導電支持台に
    支持された固定アークコンタクトと、環状に配置された
    多数の接触子片のそれぞれの先端に径方向の内側に突出
    した可動側接点部を設けた構造を有して該可動側接点部
    が前記固定側接点部に外側から接触する可動アークコン
    タクトとを備え、前記可動アークコンタクトは、前記可
    動側接点部が固定側接点部に接触した状態になる投入位
    置と該可動側接点部が固定側接点部との間に所定の絶縁
    距離を隔てた状態になる遮断位置との間を前記固定アー
    クコンタクトの棒状部の中心軸線に沿って直線変位する
    ように設けられている遮断器において、 前記固定アークコンタクトは、前記可動アークコンタク
    トの変位方向に一定の距離だけ変位し得るようにその棒
    状部が前記導電支持台にスライド自在に支持されて前記
    可動アークコンタクトと反対の側にバネで付勢され、 前記固定側接点部は前記棒状部よりも径が大きい部分を
    有する拡大径部からなっていて、該固定側接点部の棒状
    部側の端部に該棒状部側に向うに従って径が小さくなる
    向きに傾斜した固定側接触面が形成され、 前記可動側接点部は、その後端部側に前記固定側接触面
    と同じ向きに傾斜した可動側接触面を有していて、前記
    固定側接点部に接触した際に該可動側接触面が前記固定
    側接触面に接触した状態を保って前記固定側接点部を内
    側にくわえ込むように形成され、 前記可動アークコンタクトが投入位置から遮断位置に向
    けて変位する過程で前記可動側接点部が固定側接点部と
    接触した状態を保ったまま前記バネの付勢力に抗して固
    定アークコンタクトとともに所定の距離変位した後に該
    固定アークコンタクトから離れるように、前記固定側接
    点部及び可動側接点部が構成されていることを特徴とす
    る遮断器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010027479A (ja) * 2008-07-23 2010-02-04 Mitsubishi Electric Corp 開閉器
KR20160001743A (ko) * 2014-06-26 2016-01-07 현대중공업 주식회사 가스절연 차단기
CN106486316A (zh) * 2015-08-31 2017-03-08 株式会社日立制作所 气体断路器

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