JPH09287667A - 軸シール構造 - Google Patents

軸シール構造

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JPH09287667A
JPH09287667A JP10016196A JP10016196A JPH09287667A JP H09287667 A JPH09287667 A JP H09287667A JP 10016196 A JP10016196 A JP 10016196A JP 10016196 A JP10016196 A JP 10016196A JP H09287667 A JPH09287667 A JP H09287667A
Authority
JP
Japan
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gap
seal structure
plunger
shaft seal
spiral
Prior art date
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Pending
Application number
JP10016196A
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English (en)
Inventor
Isao Kitsukawa
功 橘川
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラビリンスシールよりもシール性を向上させ
て、シール部をコンパクトにし、設計自由度の増加を図
る。 【解決手段】 回転軸11と回転軸11の外周を覆うア
ウタケース12との隙間13の漏れ止めを行う軸シール
構造である。回転軸11に隙間13を拡縮させるラビリ
ンス部15を不連続な螺旋溝14にて形成する。螺旋溝
14の始端14aと終端14bとを接続する直線溝16
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体と該回転体
の外周を覆う外被体との隙間の流体漏れ止めを行う軸シ
ール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回転体と静止体との間における圧縮性流
体等の漏れ止めを行う軸シール構造として、ラビリンス
シールが知られている。図7に示すようにこの軸シール
構造は、回転軸1の表面2にリング状の溝3を設けて、
隙間(漏れ通路)4が軸方向に狭い部分4aと広い部分
4bとを繰り返すようにして、高圧側(H)から低圧側
(L)へと漏れる流体(ガス)の圧力を低下させてエネ
ルギ損失を発生させ、非接触で漏れを防止するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの種の
ラビリンスシールは、原理的に漏れ量を0にすることが
出来ないので、そのシール性に限界があった。従って所
望の漏れ量に抑えるためには、シール部(溝3)の設置
区間を大きくしたり、基本の隙間4をできる限り小さく
する必要があり、設計自由度が小さくなるという問題が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく本
発明は、回転体と回転体の外周を覆う外被体との隙間の
流体漏れ止めを行う軸シール構造であって、回転体或い
は外被体に、隙間を流体漏出方向に拡縮させるラビリン
ス部を不連続な螺旋形状部材にて形成したものである。
この構成によって、ラビリンスシールの作用とねじポン
プの作用によりシール性が向上する。螺旋形状部材は、
その始端と終端とを接続する接続部を備えたものである
ことが好ましい。また回転体が分配型燃料噴射ポンプに
備えられた燃料圧送用のプランジャであり、外被体がプ
ランジャの有効ストロークを制御するためのコントロー
ルスリーブであってよい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。
【0006】図1及び図2は、本発明の軸シール構造の
第一の実施の形態を示したものである。この軸シール構
造は、回転体である回転軸11と、回転軸11の外周を
覆う外被体であるアウタケース12との隙間13の流体
漏れ止めを行うものであって、アウタケース12の軸方
向外方のうちの一方が流体の高圧側(H)に、他方が低
圧側(L)になっている。すなわち流体が隙間13を通
る漏出方向は、軸方向となる。そして回転軸11の外周
のうち、アウタケース12に摺動する部分に、不連続の
互いに独立した四本の螺旋溝14が形成されて、その形
成範囲Aがラビリンス部15として構成されている。な
お図2においては、煩雑化を避けるために一本の螺旋溝
14のみを示している。
【0007】螺旋溝14は、所定の幅及び深さを以て回
転軸11を略一周する長さにて形成され、適宜接近した
間隔で配置されている。すなわち各螺旋溝14の始端1
4aと終端14bとは、軸方向に1 ピッチ分だけ隔てら
れている。各螺旋溝14同士の間隔は、螺旋ピッチより
も小さいものとしてよい。そして始端14aと終端14
bとは、接続部となる軸方向に沿った直線溝16にて連
結されている。従って、螺旋溝14及び直線溝16とア
ウタケース12の内壁17との間が隙間13を拡大させ
る部分として区画され、各螺旋溝14の間の、直線溝1
6によって区切られた部分18が実質的に隙間縮小の部
分として区画されているものである。この接続部として
は、軸方向に沿った直線溝16に限らず、軸方向に対し
て傾斜していてもよく、さらには曲線の溝にて接続する
ようにしてもよい。
【0008】また各螺旋溝14の始端14a及び終端1
4bの位置は、直線溝16同士が過度に接近しない程度
に、周方向に順次ずれて位置されている。そして螺旋の
傾斜方向(捩じり方向)としては、回転軸11の一定方
向Rの回転によるねじポンプの作用で、図2中矢印Bに
て示したように、溝14,16内に入った流体を高圧側
(H)に戻すように形成されている。なおこの溝14,
16を回転軸11に形成するには、切削加工によるほ
か、塑性加工(転造)等にて容易に成形することができ
る。
【0009】このように構成したことで、回転軸11と
アウタケース12との間に高圧側(H)から低圧側
(L)へと入り込んできた流体は、広い部分と狭い部分
とが繰り返される隙間13を通過することで圧力低下し
てエネルギが失われ、漏れ量が抑えられると共に、螺旋
溝14が回転軸11の回転によるポンプ作用で流体を高
圧側(H)に戻すことで、さらに漏れを防止することが
できる。すなわちシール性の向上が達成され、従来のラ
ビリンスシールよりもシール部(設置範囲A)が小さい
コンパクトな構成にでき、設計自由度を増加させること
ができる。なお溝14,16の断面形状や幅、本数、ピ
ッチなどは、漏れ止めの対象となる流体の性質や圧力差
などに応じて適宜選択すべきものである。とくに溝1
4,16の本数は、一本でもある程度の漏れ止めの効果
は期待できるが、ラビリンス効果を強めるという点で、
二本以上の溝とすることが好ましい。
【0010】次に図3は、より具体的な第二の実施の形
態として、本発明を分配型燃料噴射ポンプ21に適用し
た場合を示したものである。すなわち燃料圧送用のプラ
ンジャ22が回転軸であり、プランジャ22の有効スト
ロークを制御するためのコントロールスリーブ23がア
ウタケースに相当する。
【0011】プランジャ22は、圧送室24を有したプ
ランジャバレル25に保持され、その軸回りに回転自在
(回転方向R)に、及び軸方向に往復移動自在となって
いる。プランジャ22の内部には軸心位置に延びる燃料
通路26が形成されている。この燃料通路26は、マグ
ネットバルブ27により開閉されるインレットポート2
8にインレットスリット29及び圧送室24を介して連
通していると共に、デリバリバルブ30を備えたアウト
レットポート(分配ポート)31にアウトレットスリッ
ト32を介して連通している。そして燃料通路26の他
端には径方向に開口するカットオフポート33が形成さ
れ、この部分のプランジャ22にコントロールスリーブ
23が嵌合されている。プランジャ22の基端にはフェ
イスカム34が設けられ、ドライブシャフト(ポンプ
軸)35が1 回転すると、固定のローラ36に押し付け
られたフェイスカム34のプロフィルに従ってプランジ
ャ22が回転と同時に往復運動を行って、全気筒に燃料
の圧送分配を行うようになっている。従って有効ストロ
ークは、プランジャ上昇行程(図中右行)において、加
圧開始からカットオフポート33がポンプ室37内へ開
放されて圧送が終わるまでとなる。そして有効ストロー
クの制御(燃料噴射量の調整)は、ガバナ機構(図示せ
ず)がコントロールスリーブ23を軸方向に移動させる
ことで、カットオフポート33の開口時期を変えるよう
になっている。
【0012】そしてラビリンス部38は、コントロール
スリーブ23との摺動範囲において、カットオフポート
33の位置を挟むように軸方向の両側にそれぞれ設けら
れており、前記第一の実施の形態で示した螺旋溝14及
び直線溝16で成る周回溝39,40が複数本(三本〜
四本)ずつ形成されている。その螺旋傾斜方向は、プラ
ンジャ22の回転(回転方向R)によって、低圧側とな
るポンプ室37側から高圧側となるカットオフポート3
3側へとそれぞれ燃料を流すように形成されている。す
なわち両側の周回溝39,40の螺旋形状は互いに反対
方向の傾斜で形成され、コントロールスリーブ23がカ
ットオフポート33を塞いでいる状態で、プランジャ2
2の外周との隙間に漏れてきた燃料を、カットオフポー
ト33側へと戻すようになっている。
【0013】このように、プランジャ22のカットオフ
ポート33の両側に不連続な螺旋形状の周回溝39,4
0で成るラビリンス部38を設けたので、プランジャ2
2とコントロールスリーブ23との間のシール性を向上
させることができ、カットオフポート33からの漏れ量
を微小に保ちながら、プランジャ22とコントロールス
リーブ23との隙間を従来よりも広げることができる。
すなわち非常に厳しい隙間精度が要求される分配型燃料
噴射ポンプの寿命を延ばすことができる。
【0014】なお従来技術として、実開昭59−229
80号公報には、燃料噴射ポンプのプランジャの周面に
螺旋状の溝を設ける構成が開示されているが、この溝は
単なる油溝であり、プランジャの回転によるポンプ作用
はあっても、連続した溝により低圧側と高圧側とが連通
する状態となっているので、シール機能は全く期待でき
ない。本発明は、この第二の実施の形態も示したよう
に、不連続の互いに独立した複数の螺旋溝39,40を
並設させているので、ラビリンス効果による非接触のシ
ール性が確実に発揮できるものである。
【0015】次に図4は、本発明の第三の実施の形態を
示したもので、螺旋溝51とその始端51a及び終端5
1bを結ぶ直線状の溝52とをアウタケース12の内壁
53に形成して、ラビリンス部54を構成しているもの
である。すなわち回転軸11の外周面は滑らかなまま
で、溝51,52により隙間13の拡大する部分が区画
されていると共に、隙間13に入った流体が回転軸11
の回転に連れて溝51,52に沿って動くことで、前記
第一の実施の形態と同様なポンプ作用により、流体を高
圧側に戻すことができる。
【0016】また図5は、本発明の第四の実施の形態を
示したもので、回転軸11に不連続な螺旋溝14のみが
形成されて、始端14aと終端14bとが隔離されたま
まのラビリンス部61が構成されている。この構成で
は、隙間13の縮小部分(各溝間の部分62)が高圧側
から低圧側へと連なっているので、高いラビリンス効果
は得られないが、螺旋溝14により隙間13の拡大部分
が独立して区画並設されていること、及び回転軸11の
回転を利用したポンプ作用は前記第一の実施の形態と同
様に発揮されることにより、従来のラビリンスシールよ
りも良好なシール性が得られるものである。
【0017】図6は、本発明の第五の実施の形態を示し
たもので、回転軸11に螺旋状の突起71と、その始端
71a及び終端71bを結ぶ直線状の突起72とが形成
されてラビリンス部73を構成している。従って、突起
71の外周端とアウタケース12の内壁17との間に隙
間13を縮小する部分74が区画され、隣り合う突起7
1の間75が実質的に隙間拡大の部分となって、ラビリ
ンス効果が得られると共に、螺旋状の突起71によるね
じポンプ作用で、流体を高圧側に戻すことができる。す
なわちこの実施の形態によっても、前記実施の形態と同
様にシール性の向上が達成される。
【0018】なお以上の実施の形態で示した軸シール構
造は、それぞれ単独で用いるほか、適宜組み合わせて構
成するようにしてもよい。また本発明は前記第二の実施
の形態で示した分配型燃料噴射ポンプ21にのみ適用さ
れるものではなく、他の同様な回転体と外被体との隙間
の流体漏れ止めに広く適用できるものである。
【0019】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、従来のラ
ビリンスシールよりも非接触のシール性を向上すること
ができ、シール部の小型化、隙間の拡大化等が可能にな
って、設計自由度の増加が達成されるという優れた効果
を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示した斜視図であ
る。
【図2】図1の要部を示した側面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態を示した側断面図で
ある。
【図4】本発明の第三の実施の形態を示した側断面図で
ある。
【図5】本発明の第四の実施の形態を示した側面図であ
る。
【図6】本発明の第五の実施の形態を示した側面図であ
る。
【図7】従来の軸シール構造であるラビリンスシールを
示した側断面図である。
【符号の説明】
11 回転軸(回転体) 12 アウタケース(外被体) 13 隙間 14 螺旋溝(不連続な螺旋形状部材) 14a 始端 14b 終端 15,38,54,61,71 ラビリンス部 16 直線溝(接続部) 21 分配型燃料噴射ポンプ 22 プランジャ 23 コントロールスリーブ 39,40 周回溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体と該回転体の外周を覆う外被体と
    の隙間の流体漏れ止めを行う軸シール構造であって、上
    記回転体或いは外被体に、上記隙間を流体漏出方向に拡
    縮させるラビリンス部を不連続な螺旋形状部材にて形成
    したことを特徴とする軸シール構造。
  2. 【請求項2】 上記螺旋形状部材が、その始端と終端と
    を接続する接続部を備えた請求項1記載の軸シール構
    造。
  3. 【請求項3】 上記回転体が分配型燃料噴射ポンプに備
    えられた燃料圧送用のプランジャであり、上記外被体が
    上記プランジャの有効ストロークを制御するためのコン
    トロールスリーブである請求項1又は2に記載の軸シー
    ル構造。
JP10016196A 1996-04-22 1996-04-22 軸シール構造 Pending JPH09287667A (ja)

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JP10016196A JPH09287667A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 軸シール構造

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JP10016196A JPH09287667A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 軸シール構造

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JPH09287667A true JPH09287667A (ja) 1997-11-04

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JP10016196A Pending JPH09287667A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 軸シール構造

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JP (1) JPH09287667A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012112525A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 General Electric Co <Ge> ターボ機械のシーリング組立体及びその組立方法
CN103629360A (zh) * 2013-12-03 2014-03-12 北京航空航天大学 一种带有螺旋槽的气体端柱面组合式密封装置
JP2018017632A (ja) * 2016-07-28 2018-02-01 シチズンファインデバイス株式会社 圧力検出装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012112525A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 General Electric Co <Ge> ターボ機械のシーリング組立体及びその組立方法
CN103629360A (zh) * 2013-12-03 2014-03-12 北京航空航天大学 一种带有螺旋槽的气体端柱面组合式密封装置
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