JPH09286793A - 環状シリルエーテル型保護基を用いたグリコシル化合物の製造方法 - Google Patents

環状シリルエーテル型保護基を用いたグリコシル化合物の製造方法

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JPH09286793A
JPH09286793A JP8120952A JP12095296A JPH09286793A JP H09286793 A JPH09286793 A JP H09286793A JP 8120952 A JP8120952 A JP 8120952A JP 12095296 A JP12095296 A JP 12095296A JP H09286793 A JPH09286793 A JP H09286793A
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JP8120952A
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Shinichiro Nishimura
紳一郎 西村
Daiki Kumagai
大樹 熊谷
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収率良く導入でき、グリコシル化反応におい
て脱離せず、グリコシル化反応後に特異的に脱保護する
ことが可能なジオールの保護基を提供し、その保護基で
保護した糖化合物を糖供与体と反応させることによるグ
リコシル化合物の製造方法を提供することにある。 【解決手段】 本課題を解決する手段とは、4位および
6位の水酸基を1,1−二置換シリレン基で保護した糖
誘導体を糖受容体とするグリコシル化反応である。具体
的には、以下の反応が挙げられる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は環状シリルエーテル
型保護基を用いたグリコシル化合物の製造方法に関す
る。詳しくは、本発明は2個の水酸基を二置換シリレン
で保護した糖化合物を糖供与体と反応させることによる
グリコシル化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高選択的かつ効率良くグリコシル化合物
を製造するためには、優れたグリコシル化反応の開発に
加えて、糖供与体および糖受容体を簡便に調製するため
の位置選択的な化学修飾反応が重要な鍵となる。糖化合
物は同一分子内に多数の水酸基が存在するために、これ
らを高度に化学的識別することを可能ならしめる保護基
の開発が強く望まれている。現在までに多くのタイプの
異なる保護基が報告されており、例えば Kocienski の
著書「Protecting Groups 」(Thieme, New York,1994)
に記載されている。中でも、隣接する2つの水酸基を同
時に保護する方法は、例えば Binkley の著書「Modern
Carbohydrate Chemistry 」 (Marcel Dekker Inc., Ne
w York, 1988) に記載されている如く、糖化合物の合成
戦略上極めて有用な保護法である。かかる保護基として
汎用されているものとしては、例えば、ベンジリデン基
(Fletcher、Methods Carbohydr. Chem., II, 307 (196
3)) やパラメトキシベンジリデン基 (Smith ら、J. Am.
Chem. Soc., 84, 430 (1962)) に代表される環状アセ
タール型保護基、イソプロピリデン基 (Evans ら、Carb
ohydr. Res., 3 , 453 (1967)) に代表される環状ケタ
ール型保護基、1,1,3,3−テトライソプロピルジ
シロキサニリデン基 (TIPDS基) (Van Boekel ら、
Tetrahedron,41, 4545、 4557 (1985)) に代表されるジ
シロキサニリデン型保護基などが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】糖化合物の2つの水酸
基を同時に保護する保護基として汎用されている上記の
ものは、糖化学における各種反応(特にグリコシル化反
応)での保護基としての安定性、または当該保護基の選
択的脱保護の可能性などの観点から必ずしも満足のいく
ものではない。すなわち、環状アセタール型保護基およ
び環状ケタール型保護基に関しては、これらを導入する
際の反応が酸触媒存在下での可逆的反応機構に従うため
満足できる収率で保護体を得ることができない場合が多
く(例えば、Kocienski,「Protecting Groups 」(Thiem
e, New York, 1994)等)、またこれらの保護基自体が酸
に対して比較的不安定なために各種反応およびその後処
理時での保護基の安定性に問題がある。さらには、環状
アセタール型保護基を還元的に脱保護する場合には、糖
化合物の保護基として最も汎用されているベンジル基と
の識別は一般に困難である。また、ジシロキサニリデン
型保護基はフッ素イオンにより特異的に除去できるとい
う特色があるため糖化合物の保護基として注目されてい
るものの、ルイス酸等の酸を使用する条件下で保護基が
脱離しやすいため一時的な保護基としての利用にとどま
っており、かかる保護基の存在下でグリコシル化反応を
行う場合は反応条件が大きく制限されている(例えば、
Van Boeckel ら, Tetrahedron, 41, 4567 (1985)等)。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、収率良く導
入でき、各種グリコシル化反応において脱離せず、グリ
コシル化反応後に特異的に脱保護することが可能なジオ
ールの保護基を提供し、その保護基で保護した糖化合物
を糖供与体と反応させることによるグリコシル化合物の
製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、1,1−二置
換シリレン基を保護基として用いれば、糖化合物の4位
および6位の水酸基を収率よく保護することができ、続
くグリコシル化反応では脱離せず、グリコシル化反応後
に特異的に脱保護することができることを見出し、本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は、 (1) 一般式1:
【化8】 〔式中、R1 は置換基を有してもよいC1 −C18アルキ
ル基、置換基を有してもよい環状C3 −C8 アルキル
基、置換基を有してもよいアリール基または保護された
糖誘導体を表す。R2 およびR3 は同一または異なって
1 −C6 アルキル基またはアリール基を表す。A1
−CH(OH)−または−CHR4 CHR5−(式中、
4 およびR5 は一方が水酸基であり他方が水素原子、
水酸基、保護された水酸基、アシルアミノ基または保護
された糖誘導体を表す。)を表す。〕で表される化合物
を、一般式R6 X〔式中、Xは脱離基を表し、R6 は結
合位置がアノマー位である保護された糖誘導体を表
す。〕で表される化合物と反応させることによる、一般
式2:
【化9】 〔式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同義である。
2 は−CH(OR6 )−(式中、R6 は前記と同義で
ある。)または−CHR7 CHR8 −(式中、R7 およ
びR8 は一方が−OR6 (式中、R6 は前記と同義であ
る。)であり他方が水素原子、水酸基、保護された水酸
基、アシルアミノ基または保護された糖誘導体を表
す。)を表す。〕で表される化合物の製造方法、
【0005】(2) 一般式3:
【化10】 〔式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同義である。〕
で表される化合物を、一般式R9 X〔式中、Xは脱離基
を表し、R9 は2位に嵩高い置換基を有し、且つ結合位
置がアノマー位である保護された糖誘導体を表す。〕で
表される化合物と反応させることによる、一般式4:
【化11】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびR9 は前記と同義であ
る。〕で表される化合物の製造方法、
【0006】(3) 一般式1:
【化12】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびA1 は前記と同義であ
る。〕で表される化合物を、一般式R6 X〔式中、R6
およびXは前記と同義である。〕で表される化合物と反
応させて、一般式2:
【化13】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびA2 は前記と同義であ
る。〕で表される化合物とし、さらにシリレン基および
保護基を脱離させることによる、一般式5:
【化14】 〔式中、R10は置換基を有してもよいC1 −C18アルキ
ル基、置換基を有してもよい環状C3 −C8 アルキル
基、置換基を有してもよいアリール基または糖誘導体を
表す。A3 は−CH(OR11)−(式中、R11は結合位
置がアノマー位である糖誘導体を表す。)または−CH
12CHR13−(式中、R12およびR13は一方が−OR
11(式中、R11は前記と同義である。)であり他方が水
素原子、水酸基、アシルアミノ基または糖誘導体を表
す。)を表す。〕を表される化合物の製造方法、およ
び、 (4) 一般式1または3で表される化合物が、1位に
−OR1 〔式中、R1 は前記と同義である。〕を有する
4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシガラクトピ
ラノースまたは1位に−OR1 〔式中、R1 は前記と同
義である。〕を有する4,6−ジ(t−ブチル)シリレ
ンジオキシグルコピラノースである(1)ないし(3)
記載の製造方法に関する。
【0007】「糖誘導体」とは、糖の水酸基を1個取り
除くことで生じる一価基を意味し、糖としては、例えば
モノサッカライド、ジサッカライド、トリサッカライド
およびオリゴサッカライド等が挙げられる。「モノサッ
カライド」としては、具体的にはアロピラノース、アル
トロピラノース、グルコピラノース、マンノピラノー
ス、グロピラノース、イドピラノース、ガラクトピラノ
ース、タロピラノース等のヘキソピラノース、フコー
ス、ラムノース等の6−デオキシヘキソピラノース、リ
ボピラノース、アラビノピラノース、キシロピラノー
ス、リキソピラノース等のペントピラノース、リボフラ
ノース、アラビノフラノース、キシロフラノース、リキ
ソフラノース等のペントフラノース、および、これらの
モノサッカライドの2−デオキシ体、2−デオキシ−2
−アミノ体、2−デオキシ−2−アセトアミド体等が挙
げられる。「ジサッカライド、トリサッカライドおよび
オリゴサッカライド」としては、例えば同一または異な
る上記のモノサッカライドが、2、3、4ないし8個結
合したもの等が挙げられる。ここで、モノサッカライド
間の結合様式としては、いずれの結合様式でもよく、い
ずれの位置で、α、βのいずれの立体で結合してもよ
い。「結合位置がアノマー位である糖誘導体」とは、糖
のアノマー位の水酸基を1個取り除くことで生じる一価
基を意味する。
【0008】「水酸基の保護基」および「糖誘導体の保
護基」は、通常の公知の保護基を使用するとができ、例
えば Green と Wuts の共著「Protective Groups in O
rganic Synthesis(第2版)」(John Wiley & Sons, I
nc., New York, 1991) 記載のものが使用できる。この
保護基としては、ルイス酸およびアルコールの存在下で
化学変化せず、保護基の脱保護条件下でグリコシド結合
が切断されないものが好ましい。「水酸基の保護基」と
しては、例えば、C1 −C6 アルキル基、C1 −C6
ルカノイル基、または芳香環上に置換基を有してもよい
アリール基もしくはアロイル基等が挙げられる。また、
2個の水酸基を分子内アセタールとして保護することも
できる。「糖誘導体の保護基」とは、糖誘導体に存在す
る水酸基、アミノ基またはカルボキシル基等の保護基を
いい、具体的には、上記の水酸基の保護基、および、下
記のカルボキシル基およびアミノ基等の保護基が使用で
きる。ここで、「保護された糖誘導体」とは、反応性を
有する全ての水酸基、アミノ基およびカルボキシル基等
が保護された糖誘導体を表す。「カルボキシル基の保護
基」としては、例えば、C1 −C6 アルキル基および芳
香環上に置換基を有してもよいベンジル基等が挙げられ
る。「アミノ基の保護基」としては、例えばアシル基、
アリールオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニ
ル基、C1 −C6 アルキルオキシカルボニル基およびフ
タロイル基等が挙げられる。
【0009】「アシル基」および「アシルアミノ基のア
シル部分」としては、具体的にはC1 −C6 アルカノイ
ル基およびアロイル基等が挙げられる。「C1 −C6
ルカノイル基」としては、例えば炭素数が1〜6である
直鎖状または分枝状のアルキルカルボニル基が挙げら
れ、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロピオニ
ル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソ
バレリル基、ピバロイル基、ペンタノイル基、イソペン
タノイル基、ネオペンタノイル基等が挙げられる。「ア
ロイル基」とは、アリールカルボニル基を意味する。
「アリール基」としては、例えば炭素数が6〜10であ
る芳香環基等が挙げられ、具体的には、フェニル基、α
−ナフチル基、β−ナフチル基等が挙げられる。「C1
−C6 アルキル基」としては、例えば炭素数が1〜6で
ある直鎖状または分枝状のアルキル基等が挙げられ、具
体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、2−ブチル基、t−
ブチル基、ペンチル基、3−ペンチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
【0010】「芳香環上の置換基」としては、例えば、
1 −C6 アルキル基、C1 −C6アルコキシ基、アリ
ール基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメチル基、C1
6 アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基等が挙げ
られる。これらの置換基は、芳香環上のいずれの位置に
置換してもよく、また同一または異なる置換基が複数個
置換してもよい。「分子内アセタール」におけるアルキ
レン部分としては、イソプロピリデン基(アセトニド
基)、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基等
のシクロアルキリデン基、1,1,3,3−テトライソ
プロピルジシロキサニリデン基等のテトラアルキルジシ
ロキサニリデン基、およびベンジリデン基、パラメトキ
シベンジリデン基等のフェニル環上に置換基を有しても
よいベンジリデン基等が挙げられる。「C1 −C18アル
キル基」としては、例えば炭素数が1〜18である直鎖
状または分枝状のアルキル基等が挙げられ、具体的に
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、2−ブチル基、t−ブチ
ル基、ペンチル基、3−ペンチル基、イソペンチル基、
ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げ
られる。
【0011】「環状C3 −C8 アルキル基」としては、
例えば炭素数が3〜8である環状のアルキル基等が挙げ
られ、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプ
チル基、シクロオクチル基、エキソノルボルニル基、エ
ンドノルボルニル基等が挙げられる。「C1 −C18アル
キル基、環状C3 −C8 アルキル基またはアリール基上
の置換基」としては、例えば、C1 −C6 アルキル基、
1 −C6 アルコキシ基、環状C3 −C8 アルキル基、
1 −C6 アルカノイル基、アロイル基、C1 −C6
ルカノイルオキシ基、アロイルオキシ基、アリール基、
ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、C1 −C
6 アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基等が挙げら
れる。これらの置換基は、いずれの位置に置換してもよ
く、また同一または異なる置換基が複数個置換してもよ
い。
【0012】「C1 −C6 アルコキシ基」としては、例
えば炭素数が1〜6である直鎖状または分枝状のアルキ
ルオキシ基等が挙げられ、具体的には、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ
基、イソブトキシ基、2−ブトキシ基、t−ブトキシ
基、ペンチルオキシ基、3−ペンチルオキシ基、イソペ
ンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキ
シ基等が挙げられる。「脱離基」としては、例えば、ハ
ロゲン原子、C1 −C6 アルカノイルオキシ基、C1
6 アルキルチオ基、アリールチオ基、ピリジルチオ
基、アリールスルフィニル基、アリールセレニル基、ジ
(C1 −C6 アルキル)ホスホリル基、ジアリールホス
ホリル基、あるいは、アセトイミデート基、トリクロロ
アセトイミデート基等のイミデート基を挙げることがで
きる。「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、あるいは、ヨウ素原子を挙げることがで
きる。
【0013】一般式1で表される化合物と一般式R6
(式中、R6 およびXは前記と同義である。)の反応
は、通常の知られた反応条件に従って実施することがで
き、例えば、ルイス酸または金属塩の存在下に実施する
ことができる(日本化学会編第4版実験化学講座、丸
善、第26巻第3章(1992) )。かかる「ルイス酸もし
くは金属塩」としては、例えば、日本化学会編第4版実
験化学講座、丸善、第26巻第3章(1992) に記載の
「ルイス酸もしくは金属塩」を挙げることができ、具体
的には、例えば塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛等の亜
鉛塩、塩化第一スズ、臭化第一スズ、ヨウ化第一スズ、
スズ(I) トリフラート等の2価スズ塩、フッ化第二スズ
(四フッ化スズ)、塩化第二スズ、臭化第二スズ、ヨウ
化第二スズ等の4価スズ塩、四フッ化チタン、四塩化チ
タン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等のチタン塩、塩
化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二鉄等の第二鉄塩、塩
化第二銅、臭化第二銅、ヨウ化第二銅等の第二銅塩、塩
化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウ
ム等のアルミニウム塩、塩化第二水銀、臭化第二水銀、
ヨウ化第二水銀、シアン化第二水銀、酸化水銀等の水銀
塩、酸化銀、炭酸銀、過塩素酸銀、塩化第一銀、臭化第
一銀、ヨウ化第一銀、ケイ酸銀、四フッ化ホウ素酸銀、
銀ゼオライト、銀トリフラート等の銀塩、トリメチルシ
リルトリフラート、メチルトリフラート、無水トリフル
オロメタンスルホン酸、過塩素酸トリチル、四フッ化ケ
イ素、塩化トリメチルシラン、臭化トリメチルシラン、
ヨウ化トリメチルシラン、三フッ化ホウ素エーテル錯
体、塩化ジメチルガリウム、ジメチルガリウムトリフラ
ート、イリジウムトリフラート、イットルビウムトリフ
ラート、三塩化イットルビウム、あるいは、チタノセン
ジクロリド、ジルコノセンジクロリド、ハフノセンジク
ロリド等の塩化メタロセン等を挙げることができる。
【0014】「ルイス酸」を使用する際、必要に応じて
過塩素酸塩を添加することも好ましい。「過塩素酸塩」
としては、例えば過塩素酸銀、過塩素酸トリチル、過塩
素酸バリウム、過塩素酸カルシウム等が挙げられる。こ
の中で、塩化メタロセンと過塩素酸塩とを組み合わせて
使用するのが好ましく、ジルコノセンジクロリドもしく
はハフノセンジクロリドと過塩素酸銀とを組み合わせて
使用するのが最も好適である。銀塩を使用する場合に
は、光を遮断して反応を行うことが望ましい。
【0015】本反応に用いる溶媒としては、例えば塩化
メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶
媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキ
シエタン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、
トルエン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、アセトニ
トリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタ
ン、ニトロプロパン等の非プロトン性極性溶媒等が挙げ
られる。本反応は、無水の条件下で行うのが望ましく、
従って、溶媒、試薬、基質、反応容器等について、出来
る限り水分を除去したほうが良い。場合により、水分の
除去のために、反応系内にモレキュラーシーブス(MS3
A、MS4A、またはMS5A)または無水硫酸カルシウム等の
脱水剤を共存させてもよい。本反応の反応温度の範囲と
しては、例えば−70℃から50℃の範囲が挙げられ、好ま
しくは、−20℃から30℃の範囲が挙げられる。反応は、
反応温度、使用される原料化合物、試剤、溶媒等により
左右されるが、通常は数時間以内で完結する。反応終了
後は、通常の処理を行うことで生成物を得ることができ
るが、例えば反応混合物に重曹水等を加え、必要に応じ
て濾過操作を行い、水と混和しない有機溶媒を加えて生
成物を抽出し、水洗後、溶媒を留去することによって、
目的生成物を得ることができる。得られた生成物は、必
要に応じて、例えば再結晶、再沈澱またはクロマトグラ
フィー等の常法の精製手段によって、精製することがで
きる。
【0016】本発明における一般式1で表される化合物
において、好ましい化合物としては、例えば1位に−O
1 (式中、R1 は前記と同義である。)を有する4,
6−シリレンジオキシヘキソピラノース、1位に−OR
1 (式中、R1 は前記と同義である。)を有し2位に保
護された水酸基、アシルアミノ基または保護された糖誘
導体を有する4,6−シリレンジオキシヘキソピラノー
ス、1位に−OR1 (式中、R1 は前記と同義であ
る。)を有し3位に保護された水酸基、アシルアミノ基
または保護された糖誘導体を有する4,6−シリレンジ
オキシヘキソピラノース、および1位に−OR1 (式
中、R1 は前記と同義である。)を有する3,5−シリ
レンジオキシペントフラノース等が挙げられる。「4,
6−シリレンジオキシヘキソピラノース」としては、具
体的には、4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ
−アロピラノース、4,6−ジ(t−ブチル)シリレン
ジオキシ−アルトロピラノース、4,6−ジ(t−ブチ
ル)シリレンジオキシ−グルコピラノース、4,6−ジ
(t−ブチル)シリレンジオキシ−マンノピラノース、
4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ−グロピラ
ノース、4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ−
イドピラノース、4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジ
オキシ−ガラクトピラノース、4,6−ジ(t−ブチ
ル)シリレンジオキシ−タロピラノース、4,6−ジイ
ソプロピルシリレンジオキシ−アロピラノース、4,6
−ジイソプロピルシリレンジオキシ−アルトロピラノー
ス、4,6−ジイソプロピルシリレンジオキシ−グルコ
ピラノース、4,6−ジイソプロピルシリレンジオキシ
−マンノピラノース、4,6−ジイソプロピルシリレン
ジオキシ−グロピラノース、4,6−ジイソプロピルシ
リレンジオキシ−イドピラノース、4,6−ジイソプロ
ピルシリレンジオキシ−ガラクトピラノースおよび4,
6−ジイソプロピルシリレンジオキシ−タロピラノース
等を挙げることができる。
【0017】「3,5−シリレンジオキシペントフラノ
ース」としては、具体的には、3,5−ジ(t−ブチ
ル)シリレンジオキシリボフラノース、3,5−ジ(t
−ブチル)シリレンジオキシ−アラビノフラノース、
3,5−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ−キシロフ
ラノース、3,5−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ
−リキソフラノース、3,5−ジイソプロピルシリレン
ジオキシリボフラノース、3,5−ジイソプロピルシリ
レンジオキシ−アラビノフラノース、3,5−ジイソプ
ロピルシリレンジオキシ−キシロフラノースおよび3,
5−ジイソプロピルシリレンジオキシ−リキソフラノー
ス等を挙げることができる。
【0018】本発明方法により得られる一般式2で表さ
れる化合物のシリレン基は、フッ素イオンにより特異的
に除去することができる(例えば、Evans ら、J. Am. C
hem.Soc. ,112, 7001 (1990) 等)。フッ素イオンの供
給源としては、例えばテトラC1 −C6 アルキルアンモ
ニウムフルオリド、フッ化水素−ピリジン錯体、あるい
はフッ化水素−トリエチルアミン錯体等が挙げられる。
水酸基および糖誘導体の保護基の脱保護は、例えば Gr
een と Wuts の共著「Protective Groups in Organic S
ynthesis(第2版)」(John Wiley & Sons, Inc., New
York, 1991) 記載の方法で実施できる。保護基の脱保
護条件としてはグリコシド結合が切断されないものを選
択することが好ましい。
【0019】一般式1で表される化合物は、以下の方法
で製造することができる。
【化15】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびA1 は前記と同義であ
る。Yは塩素原子、OTf、NO3 またはClO4 を表
す。〕 Trost らの方法(Tetrahedron Lett., 22, 4999 (198
1) 、 J. Org. Chem.,48, 3252 (1982))と同様の方法に
より、ジオール糖誘導体とR2 3 SiCl2とを、ピ
リジン、ルチジン、コリジン、トリエチルアミン等の塩
基および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOB
T)の存在下、溶媒中あるいは無溶媒下で反応させるこ
とにより製造できる。また、Corey らの方法(Tetrahed
ron Lett., 23, 4871 (1982))、古沢らの方法 (Chem.
Lett., 97 (1990)) と同様の方法により、ジオール糖誘
導体とR2 3 SiY2 〔式中、YはOTf、NO3
たはClO4 を表す。〕とを、ピリジン、ルチジン、コ
リジン、トリエチルアミン等の塩基の存在下あるいは非
存在下で、溶媒中反応させることによって、一般式1で
表される化合物を製造することができる。なお、3,5
−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシリボフラノース誘
導体の具体的製造法は、古沢らにより報告されている
(Chem. Lett., 97 (1990)) 。
【0020】
【実施例】以下に実施例および参考例を挙げて、本発明
をさらに詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例
等のみに限定されるものではない。 実施例1 メチル 4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ−
3−(2, 3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D
−グルコピラノシル)−β−D−ガラクトピラノシド
() およびメチル 4,6−ジ(t−ブチル)シリレ
ンジオキシ−2,3−ビス(2,3,4,6−テトラ−
O−アセチル−β−D−グルコピラノシル)−β−D−
ガラクトピラノシド () の合成
【0021】
【化16】
【0022】メチル 4,6−ジ(t−ブチル)シリレ
ンジオキシ−β−D−ガラクトピラノシド () 50 mg
(0.15 mmol) をジクロロメタン (3 ml) に溶解し、モレ
キュラーシーブス 4A 100mg を加え窒素置換した後、数
十分攪拌した。ここへ(2,3,4,6−テトラ−O−
アセチル−β−D−グルコピラノシル)トリクロロアセ
トイミデート 110 mg (0.23 mmol) を加え、-20 ℃に冷
却して、トリメチルシリルトリフレート (TMSOTf) (3
μl, 0.015 mmol)を加えた。-20 ℃で3時間攪拌した
後、トリエチルアミンを1滴加え、反応液をセライト濾
過した。濾液をジクロロメタンで希釈し、飽和食塩水で
洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過、濃縮し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (トルエン
: 酢酸エチル=3 : 1 次いで 2 : 1) で分離・精製し
た。化合物の収量 51 mg(収率 52%)、化合物の収
量 29 mg(収率 29%)。 1H−NMR分析値 (ppm, 400 MHz, CDCl3) 1.05 (s, 18H, t-Bu), 1.99 (s, 3H, Ac), 2.04 (s,
3H, Ac), 2.09 (s, 3H, Ac), 2.14 (s, 3H, Ac), 3.
37 (m, 1H, H-5), 3.53 (s, 3H, OMe), 3.53〜3.58
(m, 2H, H-2 and H-3), 3.94 (m, 1H, H-5'), 4.14
〜 4.20 (m, 2H,H-6'a,b), 4.21 〜 4.29 (m, 3H, H-1
and H-6a,b), 4.35 (dd, 1H, H-4), 4.80 (d, 1H, J
=7.9 Hz, H-1'), 5.05 (dd, 1H, J=3.5 and 10.5 Hz,
H-3'), 5.25 (dd, 1H, J=7.9 and 10.5 Hz, H-2'),
5.39 (dd, 1H, H-3') 1H−NMR分析値 (ppm, 400 MHz, CDCl3) 1.04 (s, 9H, t-Bu), 1.05 (s, 9H, t-Bu), 1.97 (s,
3H, Ac), 1.98 (s,3H, Ac), 2.04 (s, 3H, Ac), 2.
05 (s, 3H, Ac), 2.06 (s, 3H, Ac), 2.14(s, 3H, A
c), 2.16 (s, 3H, Ac), 2.17 (s, 3H, Ac), 3.32
(m, 1H, H-5),3.52 (s, 3H, OMe), 4.33 (d, 1H, H-
1), 4.48 (dd, 1H, H-4), 4.97 (d, 1H, H-1'), 5.1
5 (d, 1H, H-1")
【0023】実施例2 メチル 4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ−
3−(2−デオキシ−2−フタルイミド−3,4,6−
トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシル)−β
−D−ガラクトピラノシド () およびメチル 4,6
−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ−2−(2−デオ
キシ−2−フタルイミド−3,4,6−トリ−O−アセ
チル−β−D−グルコピラノシル)−β−D−ガラクト
ピラノシド () の合成
【化17】
【0024】3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デ
オキシ−2−フタルイミド−β−D−グルコピラノシル
フロリド 30 mg (0.07 mmol)をジクロロメタン (3 ml)
に溶解し、モレキュラーシーブス 4A 100mg を加え窒素
置換した後、数十分攪拌した。その後、メチル 4,6
−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ−β−D−ガラク
トピラノシド () 46 mg (0.14 mmol) 、ジルコノセン
ジクロリド 50 mg (0.18 mmol)および過塩素酸銀 71
mg (0.35 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。TLC 反
応が終了したことを確認した後、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液を 0.1 ml 加えた。反応液をセライト濾過
し、ジクロロメタンで希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、濾過、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー (トルエン :酢酸エチル=6 : 1 次
いで 4 : 1) で分離・精製した。化合物の収量 18 mg
(収率 35%)、化合物の収量 26 mg(収率 50%)。 1H−NMR分析値 (ppm, 400 MHz, CDCl3) 0.90 (s, 9H, t-Bu), 0.99 (s, 9H, t-Bu), 1.88 (s,
3H, Ac), 2.03 (s,3H, Ac), 2.10 (s, 3H, Ac), 3.
30 (br, 1H, H-5), 3.43 (s, 3H, OMe), 3.44 (dd, 1
H, H-3), 3.66 (dd, 1H, H-2), 3.88 (m, 1H, H-5'),
4.03 (d, 1H, H-1), 4.14 〜 4.29 (m, 4H, H-6a,b
and H-6'a,b), 4.41 (dd, 1H, J=8.6and 10.7 Hz, H-
2'), 4.45 (d, 1H, H-4), 5.21 (dd, 1H,H-4'), 5.7
5 (d, 1H, J=8.6 Hz, H-1'), 5.80 (dd, 1H, J=9.2 an
d 10.7 Hz, H-3') 1H−NMR分析値 (ppm, 400 MHz, CDCl3) 0.95 (s, 9H, t-Bu), 1.02 (s, 9H, t-Bu), 1.87 (s,
3H, Ac), 2.03 (s,3H, Ac), 2.10 (s, 3H, Ac), 3.
26 (br, 1H, H-5), 3.45 (dd, 1H, H-2), 3.47 (s, 3
H, OMe), 3.92 (m, 1H, H-5'), 4.11 (d, 1H, J=3.7
Hz,H-4), 4.15 〜4.19 (m, 4H, H-1, H-6a,b and H-6'
a), 4.33〜4.40 (m, 2H, H-2' and H-6'b), 5.18 (d
d, 1H, J=9.2 and 10.1 Hz), 5.60 (d, 1H,J=8.5 Hz,
H-1'),5.86 (dd, 1H, H-3')
【0025】参考例1 メチル 4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシ−
β−D−ガラクトピラノシド () の合成
【化18】
【0026】メチル β−D−ガラクトピラノシド 100
mg (0.51 mmol) をピリジン (3 ml) に溶解し、1−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール 14 mg (0.10 mmol) とジ
(t−ブチル)ジクロロシラン 0.12 ml (0.56 mmol)
を加えたのち、 95 ℃ で 40 時間攪拌した。TLC にて
反応が終了したことを確認した後、反応液を減圧下濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー (クロロホルム :酢酸エチル=50 : 1) で精製し、
化合物を得た。 収量 150 mg (収率 87%)。 1H−NMR分析値 (ppm, 400 MHz, CDCl3) 1.04 (s, 9H, t-Bu), 1.05 (s, 9H, t-Bu), 3.44 (m,
1H, H-5), 3.52 (dd, 1H, J=3.5 and 9.3 Hz, H-3),
3.54 (s, 3H, OMe), 3.66 (dd, 1H, J=7.8 and 9.3 H
z, H-2), 4.16 (d, 1H, J=7.8 Hz, H-1), 4.25 (dd,
1H, H-6a), 4.30 (dd, 1H, H-6b), 4.38 (dd, 1H, H-
4)
【0027】
【発明の効果】本発明によって、糖化合物の4位および
6位の水酸基を1,1−二置換シリレン基で保護し、そ
の糖誘導体を糖受容体としてグリコシル化反応を行い、
その後シリレン基を特異的に脱保護する方法を提供する
ことができる。この方法では、シリレン基の導入は収率
よく進行し、続くグリコシル化反応ではシリレン基の脱
離が起こらず、またシリレン基を特異的に脱保護するこ
とができる。さらに、グリコシル化反応において2位に
嵩高い置換基を有する糖供与体を使用した場合、糖受容
体の2位の水酸基で優先的にグリコシル化反応が進行す
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式1: 【化1】 〔式中、R1 は置換基を有してもよいC1 −C18アルキ
    ル基、置換基を有してもよい環状C3 −C8 アルキル
    基、置換基を有してもよいアリール基または保護された
    糖誘導体を表す。R2 およびR3 は同一または異なって
    1 −C6 アルキル基またはアリール基を表す。A1
    −CH(OH)−または−CHR4 CHR5−(式中、
    4 およびR5 は一方が水酸基であり他方が水素原子、
    水酸基、保護された水酸基、アシルアミノ基または保護
    された糖誘導体を表す。)を表す。〕で表される化合物
    を、一般式R6 X〔式中、Xは脱離基を表し、R6 は結
    合位置がアノマー位である保護された糖誘導体を表
    す。〕で表される化合物と反応させることによる、一般
    式2: 【化2】 〔式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同義である。A
    2 は−CH(OR6 )−(式中、R6 は前記と同義であ
    る。)または−CHR7 CHR8 −(式中、R7および
    8 は一方が−OR6 (式中、R6 は前記と同義であ
    る。)であり他方が水素原子、水酸基、保護された水酸
    基、アシルアミノ基または保護された糖誘導体を表
    す。)を表す。〕で表される化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式3: 【化3】 〔式中、R1 、R2 およびR3 は請求項1の記載と同義
    である。〕で表される化合物を、一般式R9 X〔式中、
    Xは脱離基を表し、R9 は2位に嵩高い置換基を有し、
    且つ結合位置がアノマー位である保護された糖誘導体を
    表す。〕で表される化合物と反応させることによる、一
    般式4: 【化4】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびR9 は前記と同義であ
    る。〕で表される化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式1: 【化5】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびA1 は請求項1の記載
    と同義である。〕で表される化合物を、一般式R6
    〔式中、R6 およびXは請求項1の記載と同義であ
    る。〕で表される化合物と反応させて、一般式2: 【化6】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびA2 は請求項1の記載
    と同義である。〕で表される化合物とし、さらにシリレ
    ン基および保護基を脱離させることによる、一般式5: 【化7】 〔式中、R10は置換基を有してもよいC1 −C18アルキ
    ル基、置換基を有してもよい環状C3 −C8 アルキル
    基、置換基を有してもよいアリール基または糖誘導体を
    表す。A3 は−CH(OR11)−(式中、R11は結合位
    置がアノマー位である糖誘導体を表す。)または−CH
    12CHR13−(式中、R12およびR13は一方が−OR
    11(式中、R11は前記と同義である。)であり他方が水
    素原子、水酸基、アシルアミノ基または糖誘導体を表
    す。)を表す。〕を表される化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式1または3で表される化合物が、
    1位に−OR1 〔式中、R1 は請求項1の記載と同義で
    ある。〕を有する4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジ
    オキシガラクトピラノースまたは1位に−OR1 〔式
    中、R1 は請求項1の記載と同義である。〕を有する
    4,6−ジ(t−ブチル)シリレンジオキシグルコピラ
    ノースである請求項1ないし3記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004104163A3 (ja) * 2003-05-22 2005-02-24 Japan Science & Tech Agency α−選択的グリコシル化反応方法

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