JPH09284765A - 画像符号化装置および画像符号化方法、画像復号化装置および画像復号化方法、並びに記録媒体 - Google Patents

画像符号化装置および画像符号化方法、画像復号化装置および画像復号化方法、並びに記録媒体

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JPH09284765A
JPH09284765A JP9500696A JP9500696A JPH09284765A JP H09284765 A JPH09284765 A JP H09284765A JP 9500696 A JP9500696 A JP 9500696A JP 9500696 A JP9500696 A JP 9500696A JP H09284765 A JPH09284765 A JP H09284765A
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image
area
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coefficient
circuit
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JP9500696A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Miyauchi
俊之 宮内
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の符号化効率を大きく向上させる。 【解決手段】 画像データは、領域分割回路2におい
て、ほぼ一様な閉領域(以下、分割領域という)に領域
分割される。一方、DCT処理部4では、各分割領域を
囲む長方形状の領域である変換領域が検出され、その変
換領域内の画像がDCTされる。その結果得られるDC
T係数は、量子化器5により量子化され、VLC回路6
および座標/サイズ計算回路7に供給される。座標/サ
イズ計算回路7では、変換領域の中で、0でない量子化
係数が集中している部分(以下、係数集中領域という)
が検出され、VLC回路6では、量子化器5が出力する
量子化係数のうち、係数集中領域に対応するものだけが
可変長符号化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像符号化装置お
よび画像符号化方法、画像復号化装置および画像復号化
方法、並びに記録媒体に関する。特に、画像を領域分割
して符号化した場合に得られる符号化データのデータ量
を低減するとともに、その符号化データを復号した場合
に良好な画質の復号画像を得ることができるようにする
画像符号化装置および画像符号化方法、画像復号化装置
および画像復号化方法、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】画像の符号化方式には、大きく分けて、
画像を画素単位で扱う符号化方式と、ブロック単位で扱
う符号化方式とがある。
【0003】画像を画素単位で扱う符号化方式として
は、例えば予測符号化方式などがある。
【0004】また、画像をブロック単位で扱う符号化方
式には、DCT(離散コサイン変換)などを用いる直交
変換符号化方式、ウェーブレット変換などを用いるサブ
バンド符号化に代表される帯域分割方式、さらには、そ
の帯域分割された画像をブロックに分割して扱う符号化
方式などがある(以下、適宜、これらをまとめてブロッ
ク符号化方式という)。
【0005】予測符号化方式については、装置化が容易
である一方、高い圧縮率を得ようとすると、画質の劣化
が顕著になる欠点がある。また、ブロック符号化方式に
ついては、各ブロックに対して、適切な量子化を行うこ
とによって、高い圧縮率を設定しても、比較的高画質の
画像を得ることができる一方、圧縮率をさらに高くする
と、ブロック歪を始めとする視覚上好ましくない影響が
顕著になる欠点がある。
【0006】そこで、高圧縮率下でも、視覚上の妨害に
なるような歪が顕著にならない符号化方式として、画像
を、その特徴が局所的に一様な領域に領域分割し、この
領域ごとの画像を符号化する領域分割符号化方式があ
る。
【0007】図10は、このような領域分割符号化方式
により画像の符号化を行う、従来の画像符号化装置の一
例の構成を示している。符号化すべき画像データ(ディ
ジタルデータ)は、雑音を除去するための平滑フィルタ
などで構成される前フィルタ1に入力される。前フィル
タ1では、画像データから雑音が除去され、さらに、そ
の他の必要な処理が施された後、領域分割回路2および
変換回路81に出力される。
【0008】領域分割回路2は、符号化すべき画像を、
所定の領域に分割するようになされている。即ち、領域
分割回路2では、例えば画素結合法や、分離・統合法な
どの所定のアルゴリズムにしたがって、前フィルタ1か
らの画像が領域分割され、これにより、画像が、局所的
な特徴が一様(ほぼ一様)な閉領域(以下、適宜、分割
領域という)に分割される。そして、領域分割回路2
は、各分割領域を構成する画素に、ユニークな番号(以
下、適宜、領域番号という)を付し、これを領域分割情
報として、チェーン構成回路3、量子化器5、およびV
LC(可変長符号化)回路6に出力する。
【0009】なお、領域分割回路2では、画枠は、必要
に応じて、分割領域の境界を構成するものとして扱われ
る。
【0010】チェーン構成回路3は、領域分割回路2か
らの領域分割情報に基づいて、各分割領域の境界を、連
続したチェーンとして検出し、そのチェーンを構成する
画素の座標をリストにしたもの(以下、適宜、チェーン
リストという)を生成する。このチェーンリストは、マ
ルチプレクサ(MUX)8に供給される。
【0011】一方、変換回路81では、前フィルタ1か
らの画像(画像データ)が、例えばウェーブレット変換
されることなどによりサブバンド符号化などされ、その
結果得られる変換係数が、量子化器5に出力される。
【0012】量子化器5は、領域分割回路2からの領域
分割情報に基づいて、分割領域を認識し、各分割領域内
の変換係数を量子化するための適正な量子化ステップサ
イズを決定する。そして、量子化器5は、変換回路51
からの変換係数を、決定した量子化ステップサイズにし
たがって、各分割領域単位で量子化する。その結果得ら
れる量子化係数は、VLC回路6に出力される。
【0013】VLC回路6では、領域分割回路2からの
領域分割情報に基づいて、分割領域が認識され、各分割
領域ごとに、量子化器5からの量子化係数がスキャンさ
れる。そして、VLC回路6では、そのスキャンの結果
得られた各分割領域における量子化係数に対し、例えば
ハフマン符号化と、ゼロのランレングス符号化とを組み
合わせた可変長符号化処理などが施され、その結果得ら
れる可変長符号化データが、マルチプレクサ8に出力さ
れる。
【0014】マルチプレクサ8では、チェーン構成回路
3からのチェーンリストと、VLC回路6からの可変長
符号化データとが多重化され、その結果得られる多重化
データが、バッファメモリ9に出力される。バッファメ
モリ9では、マルチプレクサ8からの多重化データが一
時記憶され、これによりデータ量が平滑化された後、伝
送路を介して伝送され、あるいは図示せぬ記録媒体に記
録される。
【0015】次に、図11は、図10の画像符号化装置
で符号化された画像を復号化する画像復号化装置の一例
の構成を示している。図10の画像符号化装置で符号化
されたデータは、バッファメモリ31に一旦記憶され、
これによりデータ量が平滑化された後、デマルチプレク
サ(DMUX)92に出力される。デマルチプレクサ9
2は、入力されたデータから、チェーンリストと可変長
符号化データとを分離し、チェーンリストを領域分割回
路35に、可変長符号化データをIVLC(可変長復号
化)回路34にそれぞれ出力する。
【0016】領域分割回路33では、デマルチプレクサ
92からのチェーンリストに基づいて、各チェーンで囲
まれる領域、即ち、分割領域が認識される。そして、領
域分割回路33は、図10の領域分割回路2と同様に、
各分割領域を構成する画素に領域番号を付し、これを領
域分割情報として、IVLC回路34および逆量子化器
35に出力する。
【0017】IVLC回路34は、領域分割回路33か
らの領域分割情報に基づいて、分割領域が認識され、各
分割領域ごとに、デマルチプレクサ92からの可変長符
号化データが可変長復号化される。そして、IVLC回
路34は、可変長復号化の結果得られる量子化係数(量
子化された変換係数)を、逆量子化器35に出力する。
逆量子化器35は、領域分割回路33からの領域分割情
報に基づいて、分割領域を認識し、各分割領域ごとに適
切な量子化ステップサイズで、IVLC回路34からの
量子化係数を逆量子化する。そして、逆量子化器35
は、その結果得られる変換係数を、逆変換回路93に出
力する。逆変換回路93は、逆量子化器35からの変換
係数に対し、図10の変換回路81とは逆の変換処理を
施し、即ち、ここでは、逆ウェーブレット変換を施し、
これにより、元の画像(画像データ)が復号されて出力
される。
【0018】なお、図10では説明しなかったが、量子
化器5において各分割領域の量子化に用いられた量子化
ステップサイズは、マルチプレクサ8において多重化さ
れるようになされており、図11の逆量子化器35で
は、この量子化ステップサイズにしたがって、逆量子化
が行われるようになされている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10に示
した従来の画像符号化装置では、変換回路81におい
て、画像全体に対し、ウェーブレット変換などの変換処
理が施されるため、その画素数と同一の数の変換係数が
出力される。
【0020】従って、そのような多くの数の変換係数
を、分割領域ごとに適切な量子化ステップサイズで量子
化し、さらに、ハフマン符号化と、ゼロのランレングス
符号化とを組み合わせた可変長符号化処理を施しても、
画像の圧縮率を大きく向上させることは困難であった。
【0021】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、画像の圧縮率を大きく向上させることが
できるようにするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像符
号化装置は、領域分割された画像の各領域を囲む長方形
状の領域である変換領域を検出する変換領域検出手段
と、変換領域検出手段により検出された変換領域内の画
像を直交変換し、直交変換係数を出力する直交変換手段
とを備えることを特徴とする。
【0023】請求項6に記載の画像符号化方法は、領域
分割の結果得られる画像の各領域を囲む長方形状の領域
である変換領域を検出し、変換領域内の画像を直交変換
することを特徴とする。
【0024】請求項7に記載の画像復号化装置は、符号
化データを復号化し、直交変換係数を出力する復号化手
段と、復号化手段より出力された直交変換係数を、変換
領域に配置する配置手段と、配置手段により変換領域に
配置された直交変換係数を逆直交変換する逆直交変換手
段とを備えることを特徴とする。
【0025】請求項10に記載の画像復号化方法は、符
号化データを復号化し、その結果得られる直交変換係数
を、変換領域に配置し、変換領域に配置された直交変換
係数を逆直交変換することを特徴とする。
【0026】請求項11に記載の記録媒体は、符号化デ
ータが、画像を領域分割し、その領域分割の結果得られ
る画像の各領域を囲む長方形状の領域である変換領域を
検出し、変換領域内の画像を直交変換し、その結果得ら
れる直交変換係数を符号化することにより得られたもの
であることを特徴とする。
【0027】請求項1に記載の画像符号化装置において
は、変換領域検出手段は、領域分割された画像の各領域
を囲む長方形状の領域である変換領域を検出し、直交変
換手段は、変換領域検出手段により検出された変換領域
内の画像を直交変換し、直交変換係数を出力するように
なされている。
【0028】請求項6に記載の画像符号化方法において
は、領域分割の結果得られる画像の各領域を囲む長方形
状の領域である変換領域を検出し、変換領域内の画像を
直交変換するようになされている。
【0029】請求項7に記載の画像復号化装置において
は、復号化手段は、符号化データを復号化し、直交変換
係数を出力するようになされている。配置手段は、復号
化手段より出力された直交変換係数を、変換領域に配置
し、逆直交変換手段は、配置手段により変換領域に配置
された直交変換係数を逆直交変換するようになされてい
る。
【0030】請求項10に記載の画像復号化方法におい
ては、符号化データを復号化し、その結果得られる直交
変換係数を、変換領域に配置し、変換領域に配置された
直交変換係数を逆直交変換するようになされている。
【0031】請求項11に記載の記録媒体には、画像を
領域分割し、その領域分割の結果得られる画像の各領域
を囲む長方形状の領域である変換領域を検出し、変換領
域内の画像を直交変換し、その結果得られる直交変換係
数を符号化することにより得られた符号化データが記録
されている。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
るが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段
と以下の実施例との対応関係を明らかにするために、各
手段の後の括弧内に、対応する実施例(但し、一例)を
付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようにな
る。
【0033】即ち、請求項1に記載の画像符号化装置
は、画像を符号化する画像符号化装置であって、画像を
領域分割する領域分割手段(例えば、図1に示す領域分
割回路2や、図8に示す領域分割回路58など)と、領
域分割手段により領域分割された画像の各領域を囲む長
方形状の領域である変換領域を検出する変換領域検出手
段(例えば、図2に示す領域切り出し回路12など)
と、変換領域検出手段により検出された変換領域内の画
像を直交変換し、直交変換係数を出力する直交変換手段
(例えば、図2に示すDCT(離散コサイン変換)回路
13など)と、直交変換手段より出力された直交変換係
数を符号化する符号化手段(例えば、図1や図8に示す
VLC回路6など)とを備えることを特徴とする。
【0034】請求項2に記載の画像符号化装置は、直交
変換手段が出力する直交変換係数のうち、大きさが所定
値以上ものが集中している変換領域内の領域である係数
集中領域を検出する係数集中領域検出手段(例えば、図
1や図8に示す座標/サイズ計算回路7など)と、変換
領域における係数集中領域の位置を表す位置情報を検出
する位置情報検出手段(例えば、図1や図8に示す座標
/サイズ計算回路7など)と、位置情報検出手段により
検出された位置情報と、符号化手段の出力とを多重化す
る多重化手段(例えば、図1や図8に示すマルチプレク
サ8など)とをさらに備え、符号化手段が、係数集中領
域における直交変換係数のみを符号化することを特徴と
する。
【0035】請求項5に記載の画像符号化装置は、画像
の特徴点を検出する特徴点検出手段(例えば、図8に示
す2次元特徴点検出回路52など)と、特徴点検出手段
により検出された特徴点に基づいて、再構成画像を構成
する再構成手段(例えば、図8に示す補間器57など)
と、再構成手段より出力される再構成画像と、画像との
差分を演算し、差分画像を生成する差分画像生成手段
(例えば、図8に示す演算器60など)とをさらに備
え、直交変換手段が、変換領域検出手段により検出され
た変換領域内の差分画像を直交変換することを特徴とす
る。
【0036】請求項7に記載の画像復号化装置は、画像
を領域分割し、その領域分割の結果得られる画像の各領
域を囲む長方形状の領域である変換領域を検出し、その
変換領域内の画像を直交変換し、その結果得られる直交
変換係数を符号化することにより得られた符号化データ
を復号化する画像復号化装置であって、符号化データを
復号化し、直交変換係数を出力する復号化手段(例え
ば、図5に示すIVLC回路34など)と、復号化手段
より出力された直交変換係数を、変換領域に配置する配
置手段(例えば、図6に示す領域はめ込み回路42な
ど)と、配置手段により変換領域に配置された直交変換
係数を逆直交変換する逆直交変換手段(例えば、図6に
示すIDCT(逆離散コサイン変換)回路43など)と
を備えることを特徴とする。
【0037】請求項9に記載の画像復号化装置は、伝送
されてきたデータから、符号化データと、直交変換係数
を変換領域に配置するための位置情報とを分離する分離
手段(例えば、図5に示すデマルチプレクサ32や、図
9に示すデマルチプレクサ79など)をさらに備え、配
置手段が、位置情報に基づいて、直交変換係数を、変換
領域に配置することを特徴とする。
【0038】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0039】図1は、本発明を適用した画像符号化装置
の一実施例の構成を示すブロック図である。なお、図
中、図10における場合と対応する部分については、同
一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省
略する。即ち、この画像符号化装置は、変換回路81に
代えてDCT処理部4が設けられ、さらに、座標/サイ
ズ計算回路7が新たに設けられている他は、基本的に、
図10の画像符号化装置と同様に構成されている。
【0040】DCT処理部4には、前フィルタ1から画
像データが供給される他、領域分割回路2から領域分割
情報も供給されるようになされている。そして、DCT
処理部4は、領域分割された画像の各領域を囲む長方形
状の領域である変換領域を検出し、その変換領域内の画
像をDCTするようになされている。
【0041】即ち、DCT処理部4は、領域分割回路2
からの領域分割情報に基づいて、分割領域を認識し、そ
の分割領域を囲む長方形状の変換領域を検出するように
なされている。さらに、DCT処理部4は、変換領域を
1つのブロックとみなし、そのブロックを対象として、
DCT処理を行うようになされている。DCT処理部4
におけるDCT処理の結果得られるDCT係数は、量子
化器5に出力されるようになされている。
【0042】座標/サイズ計算回路7には、量子化器5
から、DCT処理部4より出力される、各変換領域に対
するDCT係数を量子化して得られる量子化係数が供給
されるとともに、領域分割回路2から、領域分割情報が
供給されるようになされている。そして、座標/サイズ
計算回路7は、量子化器5からの各変換領域に対するD
CT係数を量子化した量子化係数のうち、値が0以外の
ものが集中している部分の位置(DCT係数の基底)を
表す位置情報として、その部分の所定の点の座標と、大
きさ(サイズ)とを求め、VLC回路6およびマルチプ
レクサ8に出力するようになされている。
【0043】以上のように構成される画像符号化装置で
は、符号化すべき画像データ(ディジタルデータ)は、
例えば1フレーム単位で、前フィルタ1を介して、領域
分割回路2およびDCT処理部4に出力され、領域分割
回路2では、前述したようにして、前フィルタ1からの
画像データ(画像)が領域分割され、その結果得られる
領域分割情報が、チェーン構成回路3、DCT処理部
4、量子化器5、VLC回路6、および座標/サイズ計
算回路7に出力される。そして、チェーン構成回路3で
は、前述したように、領域分割情報に基づいて、チェー
ンリストが作成され、マルチプレクサ8に供給される。
【0044】一方、DCT処理部4では、領域分割され
た画像の各領域を囲む長方形状の変換領域が検出され、
その変換領域内の画像がDCTされる。
【0045】即ち、DCT処理部4は、例えば図2に示
すように、フレームメモリ11、領域切り出し回路1
2、およびDCT回路13から構成される。DCT処理
部4では、前フィルタ1からの画像がフレームメモリ1
1に供給されて記憶されるとともに、領域分割回路2か
らの領域分割情報が領域切り出し回路12に供給され
る。
【0046】領域切り出し回路12では、領域分割情報
に基づいて、分割領域が認識され、その分割領域を囲む
長方形状の変換領域が検出される。即ち、例えば、い
ま、図3(a)に影を付して示すような分割領域があっ
た場合、領域切り出し回路12では、その分割領域を囲
む、例えば同図(a)に点線で示すような変換領域が検
出される。
【0047】そして、領域切り出し回路12は、変換領
域によって囲まれる分割領域を構成する画素に対応する
画像データを、フレームメモリ11から読み出し(フレ
ームメモリ11に記憶された画像データのうち、分割領
域に対応する部分を、いわば切り出し)、変換領域に配
置して、DCT回路13に出力する。
【0048】なお、変換領域のうち、分割領域以外の部
分には、例えば0や、分割領域に配置した画像データの
平均値などが配置される。
【0049】DCT回路13では、領域切り出し回路1
2から供給された変換領域に対し、DCT処理が施さ
れ、その結果得られるDCT係数が出力される。
【0050】ここで、変換領域は、例えば、分割領域を
囲む最小の長方形とする他、分割領域を囲む任意の大き
さの長方形とすることができる。即ち、変換領域の横お
よび縦の長さは、分割領域を囲むことができれば、任意
の長さとすることができる。しかしながら、変換領域
は、DCT回路13においてDCTされるものであるか
ら、そのDCTに要する計算量を低減する観点からすれ
ば、その大きさを小さくするとともに、横および縦の長
さ(画素数)を、2の累乗の長さとするのが望ましい。
即ち、変換領域は、分割領域を囲む最小の長方形であっ
て、その横および縦の長さが、いずれも2の累乗である
ことが望ましい。
【0051】以上のようにしてDCT処理部4(DCT
回路13)から出力される各変換領域ごとのDCT係数
は、量子化器5に供給される。量子化器5では、DCT
処理部4からのDCT係数が、前述したようにして決定
される量子化ステップサイズで量子化される。
【0052】ここで、分割領域は、それを構成する画素
の画像データが一様な領域であり、また、エッジを含ん
でいないため(画像全体から見た場合にエッジとなって
いる部分からなる分割領域も、その分割領域だけに注目
してみればエッジを含んでいない)、このような分割領
域を囲む変換領域をDCTして得られるDCT係数(あ
る程度大きな値となるDCT)(値がほぼ0でないDC
T係数)は、1あるいは幾つかの特定の基底に集中す
る。これは、DCTの基底が、DCTをする領域内のあ
らゆる周波数の余弦波から成立していることによるもの
である。
【0053】従って、このようなDCT係数を量子化し
た場合においては、0でない量子化係数(以下、適宜、
有値量子化係数という)は、図3(b)に斜線を付して
示すように、変換領域の一部の領域にだけ現れる。
【0054】量子化器5から出力された量子化係数は、
VLC回路6および座標/サイズ計算回路7に出力され
る。
【0055】ここで、図4は、座標/サイズ計算回路7
の構成例を示している。領域分割回路2または量子化器
5からの領域分割情報または量子化係数は、フレームメ
モリ21または閾値処理回路22にそれぞれ供給される
ようになされている。
【0056】フレームメモリ21では、領域分割情報と
しての、各画素に付された領域番号が、その画素に対応
するアドレスに記憶される。
【0057】一方、閾値処理回路22は、図示せぬフレ
ームメモリを内蔵し、そのフレームメモリの対応するア
ドレスに、量子化係数を記憶する。そして、閾値処理回
路22は、フレームメモリ21を参照することで、分割
領域を認識し、各分割領域ごとに、閾値処理を施す。
【0058】即ち、閾値処理回路22は、分割領域の量
子化係数が、有値量子化係数か否かを判定し、量子化係
数が有値量子化係数である場合、その量子化係数に対応
するフレームメモリのアドレスに1をマッピングし(記
憶させ)、量子化係数が有値量子化係数でない場合(量
子化係数が0である場合)、その量子化係数に対応する
フレームメモリのアドレスに0をマッピングする。以上
のようにして、閾値処理回路22では、量子化係数が有
値量子化係数であるか否か(0でないか否か)を表すマ
ップ(以下、適宜、有値量子化係数マップという)が作
成され、座標最大最小値計算回路23に出力される。
【0059】座標最大最小値計算回路23では、フレー
ムメモリ21に記憶された領域分割情報、および閾値処
理回路22からの有値量子化係数マップを参照して、有
値量子化係数が集中している領域を囲む、例えば最小の
長方形状の領域(以下、適宜、係数集中領域という)
が、各変換領域ごとに検出される。
【0060】即ち、座標最大最小値計算回路23は、フ
レームメモリ21に記憶された領域分割情報に基づい
て、各分割領域を囲む変換領域を認識し、さらに、閾値
処理回路22からの有値量子化係数マップに基づいて、
その変換領域における係数集中領域(図3(b)におい
て斜線を付してある部分)を検出する。
【0061】そして、座標最大最小値計算回路23は、
例えば、変換領域の最も左上の点を原点(0,0)と
し、図3(b)の左上に示すように、xy座標系を考え
た場合の、各係数集中領域の最も左上の座標(最小値座
標)(xmin,ymin)を算出するとともに、その最も右
下の座標(最大値座標)(xmax,ymax)を算出する。
【0062】以上のようにして算出された座標xmin
よびxmaxは、演算器24に供給され、また、座標ymin
およびymaxは、演算器25に供給される。さらに、座
標xmi nおよびyminは、マルチプレクサ26にも供給さ
れる。
【0063】演算器24では、座標xmaxからxminが減
算され、これにより、係数集中領域の横の長さ(サイ
ズ)Xが求められる。同時に、演算器25では、座標y
maxからyminが減算され、これにより、係数集中領域の
縦の長さYが求められる。演算器24または25でそれ
ぞれ求められた係数集中領域の横の長さXまたは縦の長
さYは、マルチプレクサ26に供給される。
【0064】マルチプレクサ26では、座標最大最小値
計算回路23からの、係数集中領域の最も左上の座標
(以下、適宜、最小座標という)(xmin,ymin)と、
演算器24または25それぞれからの、係数集中領域の
横の長さXまたは縦の長さYとが多重化され、その多重
化結果が、係数集中領域の位置情報として出力される。
【0065】即ち、例えば、いま、図3(b)に示した
ような3箇所に有値量子化係数が集中する変換領域の量
子化結果が得られた場合、マルチプレクサ26からは、
座標(x0,y0)およびサイズ(X0,Y0)を多重化し
たもの、座標(x1,y1)およびサイズ(X1,Y1)を
多重化したもの、または座標(x2,y2)およびサイズ
(X2,Y2)を多重化したものが、3箇所の係数集中領
域それぞれの位置情報として出力される。
【0066】この位置情報は、VLC回路6およびマル
チプレクサ8に供給される。
【0067】なお、座標最大最小値計算回路23では、
例えば図3(b)に示したような3箇所に有値量子化係
数が集中する変換領域の量子化結果が得られた場合に、
その3箇所の領域それぞれを、係数集中領域として検出
するようにしたが、その他、例えばその3箇所の有値量
子化係数が集中する領域すべてを囲む、最小の長方形状
の1つの領域(図3(b)において点線で示す)だけ
を、係数集中領域として検出するようにすることも可能
である。この場合、座標/サイズ計算回路7からは、こ
の1つの係数集中領域についての位置情報だけが出力さ
れることになる。
【0068】VLC回路6では、領域分割回路2からの
領域分割情報に基づいて、分割領域が認識され、さら
に、座標/サイズ計算回路7からの位置情報に基づい
て、各分割領域を囲む変換領域における係数集中領域が
認識される。そして、VLC回路6では、係数集中領域
内の量子化係数だけが、量子化器5の出力から選択さ
れ、可変長符号化される。この可変長符号化の結果得ら
れる可変長符号化データは、マルチプレクサ8に供給さ
れる。
【0069】マルチプレクサ8では、チェーン構成回路
3からのチェーンリスト、VLC回路6からの可変長符
号化データ、および座標/サイズ計算回路7からの位置
情報が多重化され、その結果得られる多重化データが、
バッファメモリ9に出力される。バッファメモリ9で
は、マルチプレクサ8からの多重化データが一時記憶さ
れ、これによりデータ量が平滑化された後、伝送路を介
して伝送され、あるいは例えば、光ディスクや、光磁気
ディスク、磁気テープ、光カードその他でなる記録媒体
10に記録される。
【0070】以上のように、分割領域を囲む変換領域を
DCTして得られるDCT係数を量子化するようにした
ので、その結果得られる量子化係数のうち、0でない有
値量子化係数は、特定の基底に集中する。そして、本実
施例では、変換領域全体の量子化係数ではなく、係数集
中領域における量子化係数だけを符号化(VLC)する
ようにしたので、発生符号量が大きく低減され、その結
果、符号化効率を大きく向上させることができる。
【0071】なお、上述の場合においては、係数集中領
域における量子化係数だけを符号化するようにしたが、
変換領域全体の量子化係数を順次スキャンし(例えば、
ラインスキャン順にスキャンし)、符号化するようにす
ることも可能である。この場合、係数集中領域における
量子化係数だけを符号化する場合に比較して、符号化効
率は劣化するが、それでも、有値量子化係数が少ないの
で、即ち、0となっている量子化係数が多いので、これ
を可変長符号化(ゼロのランレングス符号化)すること
で、従来より符号化効率を向上させることができる。さ
らに、この場合、座標/サイズ計算回路7を設ける必要
がなくなるので、装置の簡素化を図ることができる。
【0072】次に、図5は、図1の画像符号化装置で符
号化された画像を復号化する画像復号化装置の一実施例
の構成を示している。なお、図中、図11における場合
と対応する部分については、同一の符号を付してあり、
以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、この画像
復号化装置は、デマルチプレクサ92または逆変換回路
93にそれぞれ代えて、デマルチプレクサ32またはI
DCT処理部36が設けられ、さらにフレームメモリ3
7が新たに設けられている他は、図11の画像復号化装
置と同様に構成されている。
【0073】デマルチプレクサ32には、バッファメモ
リ31を介して多重化データが供給されるようになされ
ており、そこでは、多重化データが、チェーンリスト、
可変長符号化データ、または位置情報に分離され、それ
ぞれが、領域分割回路33、IVLC回路34、または
IDCT処理部36に供給されるようになされている。
【0074】IDCT処理部36には、デマルチプレク
サ32から位置情報が供給される他、領域分割回路33
または逆量子化器35から領域分割情報またはDCT係
数がそれぞれ供給されるようになされている。そして、
IDCT処理部36は、領域分割情報に基づいて、各分
割領域を認識し、さらに各分割領域を囲む変換領域を認
識する。また、IDCT処理部36は、変換領域に対
し、位置情報に基づいて、DCT係数を配置し、それを
逆DCTするようになされている。そして、IDCT回
路36は、変換領域を対象とする逆DCTの結果得られ
た画像データのうち、分割領域内のものを選択し、フレ
ームメモリ37に供給するようになされている。
【0075】フレームメモリ37には、IDCT処理部
36から分割領域ごとの画像データが供給される他、領
域分割回路33から領域分割情報が供給されるようにな
されている。そして、フレームメモリ37では、領域分
割情報に基づいて、IDCT処理部36からの画像デー
タに対応する分割領域が認識され、その分割領域に対応
するアドレスに、IDCT処理部36からの画像データ
が記憶されるようになされている。
【0076】次に、その動作について説明する。図1の
画像符号化装置で符号化されたデータ(多重化データ)
は、伝送路を介して、あるいは記録媒体10から再生さ
れて、バッファメモリ31に供給される。バッファメモ
リ31では、多重化データ(伝送データ)が一旦記憶さ
れ、これによりデータ量が平滑化された後、デマルチプ
レクサ32に出力される。デマルチプレクサ32は、入
力されたデータを、チェーンリスト、可変長符号化デー
タ、および位置情報に分離し、チェーンリストを領域分
割回路33に、可変長符号化データをIVLC回路34
に、位置情報をIDCT処理部36にそれぞれ出力す
る。
【0077】領域分割回路33では、前述したように、
チェーンリストに基づいて、領域分割情報が生成され、
IVLC回路34、逆量子化器35、IDCT処理部3
6、およびフレームメモリ37に供給される。
【0078】IVLC回路34および逆量子化器35で
は、前述したように、可変長符号化データが可変長復号
化され、さらに、その結果得られる量子化係数(量子化
されたDCT係数)が逆量子化されることで、DCT係
数とされる。このDCT係数は、IDCT処理部36に
供給される。
【0079】ここで、図6は、IDCT処理部36の構
成例を示している。領域分割回路33からの領域分割情
報はフレームメモリ41に、デマルチプレクサ32から
の位置情報および逆量子化器35からのDCT係数は領
域はめ込み回路42にそれぞれ供給されるようになされ
ている。
【0080】フレームメモリ41では、図4のフレーム
メモリ21における場合と同様に、領域分割情報として
の、各画素に付された領域番号が、その画素に対応する
アドレスに記憶される。
【0081】そして、領域はめ込み回路42では、フレ
ームメモリ41を参照することで、例えば領域番号順
に、分割領域が認識され、その分割領域に対し、領域は
め込み処理が施される。
【0082】即ち、領域はめ込み回路42は、分割領域
を認識すると、その分割領域を囲む変換領域を、図2の
領域切り出し回路12における場合と同様にして検出す
る。さらに、領域はめ込み回路42は、その変換領域上
に、位置情報によって表されるサイズの係数集中領域
を、同じく位置情報によって表される座標の位置に設定
し、その係数集中領域に、DCT係数を配置する。
【0083】以上のようにして、例えば図3(b)と同
様の図7(a)に示すように、DCT係数が、変換領域
の本来位置すべき位置に配置される。なお、変換領域の
係数集中領域以外の部分には、例えば0が配置される。
【0084】領域はめ込み回路42は、変換領域にDC
T係数(および0)を配置すると、それを、IDCT回
路43に出力する。IDCT回路43では、領域はめ込
み回路42からの変換領域を対象に、IDCT処理が行
われ、これにより、図7(b)に示すように、図3
(a)に示した画像が復元される。さらに、IDCT回
路43は、フレームメモリ41を参照して分割領域を認
識し、変換領域内の画像データのうち、その分割領域内
にある画像データを読み出して(いわば、切り出し
て)、フレームメモリ37に供給する。
【0085】フレームメモリ37では、IDCT処理部
36(IDCT回路43)からの分割領域の画像データ
が、対応するアドレスに記憶される。そして、フレーム
メモリ37において、1フレーム分の画像データが記憶
されると、即ち、1フレームの画像データが復号される
と、その画像データは、フレームメモリ37から読み出
され、例えば図示せぬディスプレイなどにおいて表示さ
れる。
【0086】以上のように、多重化データ(伝送デー
タ)から位置情報を分離し、その位置情報に基づいて、
DCT係数を、変換領域に配置するようにしたので、図
1の画像符号化装置で符号化された画像を復号すること
ができる。
【0087】さらに、この画像復号化装置では、IDC
T処理部36におけるIDCT処理は、変換領域という
ブロックを対象にして行われるが、それにより得られる
画像データのうち、分割領域におけるものだけを切り出
し、各分割領域における画像データを、フレームメモリ
37において、いわば張り合わせることで、画像を復号
するようにしたので、従来の、画像をブロック分割して
DCT処理する符号化方式において問題となるブロック
歪やモスキート雑音などが生じ難く、その結果、画質
(主観的画質)の良好な復号画像を得ることができる。
【0088】従って、画像符号化装置側では、量子化ス
テップサイズを従来における場合より大きくして符号化
効率を、より向上させても、画像復号化装置では、画質
の良好な復号画像を得ることができる。
【0089】なお、上述したように、画像符号化装置に
おいて、係数集中領域における量子化係数だけを符号化
するのではなく、変換領域全体の量子化係数を符号化す
るようにするようにした場合においては、図6の領域は
め込み回路42において、DCT係数を、変換領域に対
して順次(例えば、ラインスキャン順などで)配置して
いけば良く、この場合、領域はめ込み回路42に対する
負荷を軽減することができる。
【0090】次に、以上においては、画像そのものを領
域分割して符号化するようにしたが、本発明は、画像
と、その特徴点に基づいて再構成された再構成画像との
差分画像を生成し、これを領域分割して符号化する場合
にも適用することができる。
【0091】図8は、そのような符号化を行う画像符号
化装置の一実施例の構成を示している。なお、図中、図
1における場合と対応する部分については、同一の符号
を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0092】符号化すべき画像データは、雑音を除去す
るための平滑フィルタなどで構成される前フィルタ1に
入力される。前フィルタ1では、画像データから雑音が
除去され、さらに、後段の2次元特徴点検出回路52で
特徴点を検出するために必要な処理が施された後、2次
元特徴点検出回路52、量子化器54、および演算器6
0に出力される。
【0093】2次元特徴点検出回路52では、前フィル
タ1からの画像データから、特徴点が検出される。そし
て、2次元特徴点検出回路52は、画像を構成する画素
を、例えばいわゆるラインスキャン順に、順次注目画素
とし、その注目画素が特徴点である場合、値が1の特徴
点データを出力し、そうでないときは、値が0の特徴点
データを出力する。この特徴点データは、チェーン構成
回路53に供給される。
【0094】チェーン構成回路53は、2次元特徴点検
出回路52から1フレーム分の特徴点データを受信する
と、その特徴点データに基づいて、チェーン符号化を行
う。即ち、チェーン構成回路53は、特徴点データが1
の、ある画素、つまり、ある特徴点を始点とし、それに
隣接する特徴点を検出する。さらに、いま検出した特徴
点に隣接する特徴点であって、まだ検出されていないも
の(以下、適宜、未検出隣接特徴点という)を検出し、
以下、同様の処理を、未検出隣接特徴点を検出すること
ができなくなるまで行う。チェーン構成回路53は、こ
のようにして、一続きになっている特徴点、即ち、チェ
ーンを検出し、そのチェーンを構成する画素(特徴点)
の座標をリストにしたもの、即ち、チェーンリストを生
成する。
【0095】チェーン構成回路53は、1フレームの画
像データに存在するすべてのチェーンについてのチェー
ンリストを構成し、それを、振幅値決定回路55、補間
器57、およびマルチプレクサ62に出力する。
【0096】一方、量子化器54では、前フィルタ1か
らの画像データが量子化され、その結果得られる量子化
値は、振幅値決定回路55に出力される。振幅値決定回
路55は、量子化器54から供給される量子化値のう
ち、チェーン構成回路53からのチェーンリストに記述
されている特徴点についてのもの(以下、適宜、特徴点
量子化値という)のみを選択し、逆量子化器56および
マルチプレクサ62に出力する。
【0097】逆量子化器56では、特徴点量子化値が逆
量子化され、その結果得られる特徴点の画素値(画像デ
ータ)は、補間器57に出力される。補間器57では、
特徴点と、その特徴点における画像データに基づいて、
元の画像が再構成される。即ち、補間器57では、チェ
ーン構成回路53からのチェーンリストに基づいて、特
徴点の位置に、逆量子化器56からの、対応する画像デ
ータが配置される。さらに、補間器57では、特徴点以
外の点(画素)についての画像データが、その点に近接
する特徴点の画像データを用い、例えば拡散フィルタリ
ングや線形補間などの方法によって補間される。補間器
57による補間の結果得られる画像(補間により生成さ
れた画像)(以下、適宜、再構成画像という)は、演算
器60に出力される。
【0098】ここで、この再構成画像は、後述する図9
の画像復号化装置における補間器74の補間処理により
得られるものと同一のものである。
【0099】演算器60では、元の画像データと、補間
器57からの再構成画像との差分が演算され、差分画像
が生成される。この差分画像は、DCT処理部4に供給
される。
【0100】一方、チェーン構成回路53が出力するチ
ェーンリストは、振幅値決定回路55、補間器57、お
よびマルチプレクサ62の他、領域分割回路58にも供
給されている。領域分割回路58は、チェーン構成回路
53からのチェーンリストに基づいて、符号化すべき画
像を、所定の閉領域に領域分割する。即ち、領域分割回
路8では、例えばスネークアルゴリズムなどにしたがっ
て、画像が、チェーン構成回路53からのチェーンリス
トに記述されている特徴点で囲まれる領域に分割され
る。なお、各チェーンは、必ずしも閉領域を構成してい
るとは限らないため、即ち、チェーンの終点が、その始
点に続いているとは限らないため、そのような場合、領
域分割回路58では、チェーンの終点が、その始点に続
くように(チェーンが閉領域を構成するように)、終点
と始点との間が適当に補間されるようになされている。
【0101】領域分割回路58は、画像を、特徴点で囲
まれる閉領域、即ち、分割領域に分割した後、各分割領
域を構成する画素に、領域番号を付し、これを、領域分
割情報として、DCT処理部4、量子化器5、およびV
LC回路6に出力する。
【0102】なお、領域分割回路58では、画枠は、必
要に応じて、特徴点を構成するものとして扱われる。
【0103】以下、DCT回路4、量子化器5、VLC
回路6、座標/サイズ計算回路7、およびデマルチプレ
クサ8では、図1における場合と同様の処理が行われ、
これにより、演算器10からの差分画像を符号化した符
号化データを含む多重化データが、マルチプレクサ8よ
り62に出力される。
【0104】マルチプレクサ62では、チェーン構成回
路53からのチェーンリスト、振幅値決定回路55から
の特徴点量子化値、およびマルチプレクサ8の出力(多
重化データ)を多重化し、その結果得られるデータを、
バッファメモリ63に出力する。バッファメモリ63で
は、マルチプレクサ62からのデータが一時記憶され、
これによりデータ量が平滑化された後、伝送路を介して
伝送され、あるいは記録媒体10に記録される。
【0105】次に、図9は、図8の画像符号化装置で符
号化された画像を復号化する画像復号化装置の一実施例
の構成を示している。なお、図中、図5における場合と
対応する部分については、同一の符号を付してあり、以
下では、その説明は、適宜省略する。
【0106】図8の画像符号化装置で符号化されたデー
タは、伝送路を介して、または記録媒体10から再生さ
れ、バッファメモリ31を介して、デマルチプレクサ7
2に供給される。デマルチプレクサ72では、入力され
たデータから、チェーンリスト、特徴点量子化値、およ
び多重化データを分離し、チェーンリストを補間器74
および領域分割回路33に、特徴点量子化値を逆量子化
器73に、多重化データをデマルチプレクサ79に、そ
れぞれ出力する。
【0107】逆量子化器73では、図8の逆量子化器5
6における場合と同様に、特徴点量子化値が逆量子化さ
れ、その結果得られる特徴点における画像データが補間
器74に出力される。補間器74では、デマルチプレク
サ72からのチェーンリストおよび逆量子化器73から
の特徴点の画像データに基づいて、図8の補間器57に
おける場合と同様にして補間が行われることにより、再
構成画像が生成され、演算器78に出力される。
【0108】同時に、領域分割回路33では、図8の領
域分割回路58における場合と同様にして、チェーンリ
ストに基づいて、領域分割情報が生成され、IVLC回
路34、逆量子化器35、IDCT処理部36、および
フレームメモリ37に出力される。
【0109】一方、デマルチプレクサ79では、デマル
チプレクサ72からの多重化データから、可変長符号化
データと位置情報とが分離され、可変長符号化データは
IVLC回路34に、位置情報はIDCT回路36に、
それぞれ供給される。以下、IVLC回路34、逆量子
化器35、IDCT処理部36、およびフレームメモリ
37において、図5における場合と同様の処理が行わ
れ、これにより、差分画像が復号される。この差分画像
は、演算器78に出力される。
【0110】演算器78では、補間器74からの再構成
画像と、フレームメモリ37からの差分画像とが、対応
する画素ごとに加算され、これにより、元の画像が復号
されて出力される。
【0111】以上、本発明を適用した画像符号化装置お
よび画像復号化装置、並びに記録媒体10について説明
したが、本発明は、その他、例えば限られた伝送容量を
持つ伝送媒体を用いて遠隔地への画像伝送を行う画像伝
送装置や、画像を記録媒体に記録する、例えばVTR
(ビデオテープレコーダ)やディスク装置その他に適用
可能である。
【0112】なお、本実施例においては特に言及しなか
ったが、本発明は、動画および静止画のいずれにも適用
可能である。
【0113】また、本実施例では、変換領域をDCT
(または逆DCT)するようにしたが、変換領域に対し
ては、DCT以外に、例えばフーリエ変換その他の直交
変換処理を施すようにしても良い。
【0114】
【発明の効果】請求項1に記載の画像符号化装置および
請求項6に記載の画像符号化方法によれば、領域分割の
結果得られる画像の各領域を囲む長方形状の領域である
変換領域が検出され、その変換領域内の画像が直交変換
される。従って、領域分割の結果得られる画像の各領域
は、ほぼ一様な領域であることから、これを囲む変換領
域を対象に直交変換を行うことで、それにより得られる
直交変換係数は、特定の基底に集中する。その結果、こ
れを符号化することで、符号化効率を大きく向上させる
ことが可能となる。
【0115】請求項7に記載の画像復号化装置および請
求項10に記載の画像復号化方法によれば、符号化デー
タが復号化され、その結果得られる直交変換係数が、変
換領域に配置される。そして、これを対象に、逆直交変
換が行われる。従って、元の画像データを復号すること
が可能となる。
【0116】請求項11に記載の記録媒体には、画像を
領域分割し、その領域分割の結果得られる画像の各領域
を囲む長方形状の領域である変換領域を検出し、変換領
域内の画像を直交変換し、その結果得られる直交変換係
数を符号化することにより得られた符号化データが記録
されている。従って、より多くの画像を記録しておくこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像符号化装置の第1実施例
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のDCT処理部4の構成例を示すブロック
図である。
【図3】図1の画像符号化装置の処理を説明するための
図である。
【図4】図1の座標/サイズ計算回路7の構成例を示す
ブロック図である。
【図5】本発明を適用した画像復号化装置の第1実施例
の構成を示すブロック図である。
【図6】図5のIDCT処理部36の構成例を示すブロ
ック図である。
【図7】図5の画像復号化装置の処理を説明するための
図である。
【図8】本発明を適用した画像符号化装置の第2実施例
の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明を適用した画像復号化装置の第2実施例
の構成を示すブロック図である。
【図10】従来の画像符号化装置の一例の構成を示すブ
ロック図である。
【図11】従来の画像復号化装置の一例の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
2 領域分割回路, 3 チェーン構成回路, 4 D
CT処理部, 5 量子化器, 6 VLC回路, 7
座標/サイズ計算回路, 10 記録媒体,12 領
域切り出し回路, 13 DCT回路, 22 閾値処
理回路, 23 座標最大最小値計算回路, 24,2
5 演算器, 32 デマルチプレクサ, 33 領域
分割回路, 34 IVLC回路, 35 逆量子化
器, 36 IDCT処理部, 37 フレームメモ
リ, 42 領域はめ込み回路,43 IDCT回路,
52 2次元特徴点検出回路, 53 チェーン構成
回路, 54 量子化器, 55 振幅値決定回路,
56 逆量子化器, 57補間器, 58 領域分割回
路, 60 演算器, 72 デマルチプレクサ, 7
3 逆量子化器, 74 補間器, 78 演算器,
79 デマルチプレクサ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を符号化する画像符号化装置であっ
    て、 前記画像を領域分割する領域分割手段と、 前記領域分割手段により領域分割された画像の各領域を
    囲む長方形状の領域である変換領域を検出する変換領域
    検出手段と、 前記変換領域検出手段により検出された前記変換領域内
    の画像を直交変換し、直交変換係数を出力する直交変換
    手段と、 前記直交変換手段より出力された前記直交変換係数を符
    号化する符号化手段とを備えることを特徴とする画像符
    号化装置。
  2. 【請求項2】 前記直交変換手段が出力する前記直交変
    換係数のうち、大きさが所定値以上ものが集中している
    前記変換領域内の領域である係数集中領域を検出する係
    数集中領域検出手段と、 前記変換領域における前記係数集中領域の位置を表す位
    置情報を検出する位置情報検出手段と、 前記位置情報検出手段により検出された前記位置情報
    と、前記符号化手段の出力とを多重化する多重化手段と
    をさらに備え、 前記符号化手段は、前記係数集中領域における前記直交
    変換係数のみを符号化することを特徴とする請求項1に
    記載の画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記直交変換手段は、前記変換領域を離
    散コサイン変換することを特徴とする請求項1に記載の
    画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記変換領域検出手段は、縦および横の
    長さがいずれも2の累乗の変換領域を検出することを特
    徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記画像の特徴点を検出する特徴点検出
    手段と、 前記特徴点検出手段により検出された前記特徴点に基づ
    いて、再構成画像を構成する再構成手段と、 前記再構成手段より出力される前記再構成画像と、前記
    画像との差分を演算し、差分画像を生成する差分画像生
    成手段とをさらに備え、 前記直交変換手段は、前記変換領域検出手段により検出
    された前記変換領域内の前記差分画像を直交変換するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 画像を符号化する画像符号化方法であっ
    て、 前記画像を領域分割し、 その領域分割の結果得られる画像の各領域を囲む長方形
    状の領域である変換領域を検出し、 前記変換領域内の画像を直交変換し、 その結果得られる直交変換係数を符号化することを特徴
    とする画像符号化方法。
  7. 【請求項7】 画像を領域分割し、その領域分割の結果
    得られる画像の各領域を囲む長方形状の領域である変換
    領域を検出し、その変換領域内の画像を直交変換し、そ
    の結果得られる直交変換係数を符号化することにより得
    られた符号化データを復号化する画像復号化装置であっ
    て、 前記符号化データを復号化し、前記直交変換係数を出力
    する復号化手段と、 前記復号化手段より出力された前記直交変換係数を、前
    記変換領域に配置する配置手段と、 前記配置手段により前記変換領域に配置された前記直交
    変換係数を逆直交変換する逆直交変換手段とを備えるこ
    とを特徴とする画像復号化装置。
  8. 【請求項8】 前記直交変換係数は、前記画像と、その
    特徴点に基づいて再構成された再構成画像との差分画像
    を直交変換したものであることを特徴とする請求項7に
    記載の画像復号化装置。
  9. 【請求項9】 伝送されてきたデータから、前記符号化
    データと、前記直交変換係数を前記変換領域に配置する
    ための位置情報とを分離する分離手段をさらに備え、 前記配置手段は、前記位置情報に基づいて、前記直交変
    換係数を、前記変換領域に配置することを特徴とする請
    求項7に記載の画像復号化装置。
  10. 【請求項10】 画像を領域分割し、その領域分割の結
    果得られる画像の各領域を囲む長方形状の領域である変
    換領域を検出し、その変換領域内の画像を直交変換し、
    その結果得られる直交変換係数を符号化することにより
    得られた符号化データを復号化する画像復号化方法であ
    って、 前記符号化データを復号化し、 その結果得られる前記直交変換係数を、前記変換領域に
    配置し、 前記変換領域に配置された前記直交変換係数を逆直交変
    換することを特徴とする画像復号化方法。
  11. 【請求項11】 画像を符号化した符号化データが少な
    くとも記録されている記録媒体であって、 前記符号化データは、 前記画像を領域分割し、 その領域分割の結果得られる画像の各領域を囲む長方形
    状の領域である変換領域を検出し、 前記変換領域内の画像を直交変換し、 その結果得られる直交変換係数を符号化することにより
    得られたものであることを特徴とする記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記直交変換係数は、前記画像と、そ
    の特徴点に基づいて再構成された再構成画像との差分画
    像を直交変換したものであることを特徴とする請求項1
    1に記載の記録媒体。
JP9500696A 1996-04-17 1996-04-17 画像符号化装置および画像符号化方法、画像復号化装置および画像復号化方法、並びに記録媒体 Pending JPH09284765A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013062801A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Thomson Licensing ピクセルブロックを符号化及び再構成する方法と装置

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