JPH09283762A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH09283762A
JPH09283762A JP9257096A JP9257096A JPH09283762A JP H09283762 A JPH09283762 A JP H09283762A JP 9257096 A JP9257096 A JP 9257096A JP 9257096 A JP9257096 A JP 9257096A JP H09283762 A JPH09283762 A JP H09283762A
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JP
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layer
type
conductivity
gate electrode
impurity layer
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JP9257096A
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English (en)
Inventor
Kiyoyuki Morita
清之 森田
Tadashi Morimoto
廉 森本
Shigeo Irie
重夫 入江
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い電源電圧で動作すると共に論理回路を構
成する素子数が飛躍的に減少した半導体装置を提供す
る。 【解決手段】 シリコン基板101の上に埋め込み酸化
膜102が形成され、埋め込み酸化膜102の上にシリ
コンのp型SOI層103が形成され、埋め込み酸化膜
102の上におけるp型SOI層103の両側には第1
のn型拡散層107a及び第2のn型拡散層107bが
形成され、埋め込み酸化膜102の上におけるp型SO
I層103と接する領域にはp型不純物拡散層108が
形成されている。p型SOI層103、第1のn型拡散
層107a、第2のn型拡散層107b及びp型不純物
拡散層108は、埋め込み酸化膜102の上に形成され
た素子分離酸化膜104により囲まれており、完全に絶
縁分離されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOS型半導体装
置及びその製造方法に関し、特に低い電源電圧で動作す
ると共に素子数が飛躍的に減少した半導体装置及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナル携帯機器等の分野にお
いては、LSIの低消費電力化及び小型化に対して強い
要求がある。これは、LSIの消費電力を低減すること
により機器の電池寿命を長くすると共に、LSIを小型
化することにより機器全体を小型化するためである。
【0003】LSIは大部分がCMOS型半導体装置で
構成されており、その消費電力はα・f・C・Vdd2
表される(但し、αは状態の遷移確率、fは動作周波
数、Cは全容量、Vddは電源電圧である)。従って、消
費電力を低減するには電源電圧Vddを低くすることが最
も効果的である。
【0004】ところが、電源電圧Vddを低くすると、C
MOS型半導体装置の主要素子であるMOS型トランジ
スタの性能が低下する。すなわち、MOS型トランジス
タの性能指標である飽和電流Idsatを例にとると、Ids
at=A・(Vdd−Vt )2 (但し、Aは比例定数、Vdd
は電源電圧、Vt はMOSトランジスタのしきい値電
圧)であるから、電源電圧Vddの低下に伴って飽和電流
Idsatは減少する。特に電源電圧Vddの値としきい値電
圧Vt の値とが近くなると、飽和電流Idsatは急激に小
さくなり、回路動作が急激に遅くなる。
【0005】飽和電流Idsatの減少を抑制するために
は、電源電圧Vddを低下させると共にしきい値電圧Vt
も低下させればよいが、しきい値電圧Vt の低下はトラ
ンジスタオフ時の漏れ電流を増加させ、LSIの消費電
力を増大させる。従って、電源電圧Vddの低下としきい
値電圧Vt の低下との両立を図るには、トランジスタの
サブスレッショルド係数Sを小さくする必要がある。
【0006】サブスレッショルド係数Sを小さくするに
は、MOSトランジスタにおいてゲート電極に電圧を印
加したときに基板側に広がる空乏層の容量を低減するこ
とが必要となる。一般にSOI(Silicon On
Insulator)基板を用いると、基板側に広が
る空乏層の容量を低減でき、サブスレッショルド係数S
を小さくすることができる。
【0007】そこで、Assaderaghi らは、SIMOX
(Separation by IMplantati
on of OXygen)基板を用い、MOS型トラ
ンジスタのゲート電極とゲート電極直下のSOI層とを
短絡させることにより、見かけ上のサブスレッショルド
係数Sを減する方法を提案した(F.Assaderaghi et al,
Int. Electron Devices Meet. Tech. Dig., pp809-812,
Dec.1994. )。すなわち、基板上に形成された埋め込
み型の絶縁分離層の上に形成された第1導電型の不純物
層と、前記絶縁分離層の上における前記第1導電型の不
純物層の両側に形成されたソース又はドレインとなる第
2導電型の高濃度不純物層と、前記第1導電型の不純物
層の上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と
を備えた半導体装置である。
【0008】一方、LSIの小型化に関しては微細加工
による方法のみが行われており、LSIの基本回路を構
成するトランジスタの面積を低減する技術はあまり提案
されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の方法
により形成されたLSIにおいては、しきい値電圧Vt
の低下によるトランジスタオフ時の漏れ電流を考慮する
と、0.6V以下の電圧で動作させることは非常に困難
である。
【0010】一方、Assaderaghi らが提案した半導体装
置においては、0.6V以下の電圧で動作させることは
できるが、素子数を低減することはできない。すなわ
ち、基本回路であるNAND論理を例にして考えると、
CMOS回路でNAND論理を構成した場合、2つのN
型MOSトランジスタと2つのP型トランジスタとの合
計4つのMOSトランジスタが必要となる。従って、L
SIのより一層の小型化のためには、AND論理回路又
はNAND論理回路を構成するトランジスタの面積を低
減することが必要となる。
【0011】本発明は、Assaderaghi らが提案した半導
体装置に改良を加え、低い電源電圧で動作すると共に論
理回路を構成する素子数が飛躍的に減少した半導体装置
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、基板上に形成された絶縁分離層の上にゲ
ート電極直下の第1導電型の不純物層と接し且つゲート
電極と接しない第1導電型の高濃度不純物層を形成する
ものである。
【0013】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、基板上に形成された絶縁分離層と、前記絶縁分離層
の上に形成された第1導電型の不純物層と、前記絶縁分
離層の上における前記第1導電型の不純物層の両側に形
成されたソース又はドレインとなる第2導電型の高濃度
不純物層と、前記第1導電型の不純物層の上にゲート絶
縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記絶縁分離層
の上に前記第1導電型の不純物層と接し且つ前記ゲート
電極と接しないように形成された第1導電型の高濃度不
純物層と、前記絶縁分離層の上に前記第1導電型の不純
物層、第2導電型の高濃度不純物層及び第1導電型の高
濃度不純物層を囲むように形成された素子分離層とを備
えている構成とするものである。
【0014】請求項1の構成により、絶縁分離層の上に
チャネル領域となる第1導電型の不純物層と接し且つゲ
ート電極と接しない第1導電型の高濃度不純物層を備え
ているため、ゲート電極及び第1導電型の高濃度不純物
層にそれぞれ異なる信号を入力して、第2導電型の高濃
度不純物層のうち電源電圧が印加される方に流れる電流
をセンシングすることにより、1つのトランジスタでA
ND論理回路を構成することができる。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の構成に、前
記ゲート電極に接続され第1の信号が入力される第1の
配線と、前記第1導電型の高濃度不純物層に接続され第
2の信号が入力される第2の配線と、前記第2導電型の
高濃度不純物層のうち電源電圧が印加される方に接続さ
れ信号が出力される第3の配線とをさらに備えている構
成を付加するものである。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の構成に、前
記素子分離層の上に形成され、一端が前記第2導電型の
高濃度不純物層のうち電源電圧が印加される方と電気的
に接続された抵抗層をさらに備えている構成を付加する
ものである。
【0017】請求項3の構成により、ゲート電極及び第
1導電型の高濃度不純物層にそれぞれ異なる信号を入力
して、抵抗層の他端の電圧をセンシングすることによ
り、1つのトランジスタでNAND論理回路を構成する
ことができる。
【0018】請求項4の発明は、前記ゲート電極に接続
され第1の信号が入力される第1の配線と、前記高濃度
不純物層に接続され第2の信号が入力される第2の配線
と、前記抵抗層の他端に接続され信号が出力される第3
の配線とをさらに備えている構成を付加するものであ
る。
【0019】請求項5の発明は、請求項2又は4の構成
に、前記第1導電型の不純物層はシリコンよりなり、前
記電源電圧は0.6V以下であり、前記第1及び第2の
信号の電圧は0V以上で且つ前記電源電圧以下である構
成を付加するものである。
【0020】請求項6の発明が講じた解決手段は、半導
体装置の製造方法を、基板上に絶縁分離層を形成する工
程と、前記絶縁分離層の上に第1導電型の不純物層を形
成する工程と、前記絶縁分離層の上に前記第1導電型の
不純物層を囲み且つ該第1導電型の不純物層との間に間
隔をおいて素子分離層を形成する工程と、前記第1導電
型の不純物層の上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前
記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成すると共に前記
素子分離層の上に抵抗層を形成する工程と、前記絶縁分
離層の上における前記素子分離層により囲まれた領域
に、ソース又はドレインとなる第2導電型の高濃度不純
物層を形成すると共に前記第1導電型の不純物層と接し
且つ前記ゲート電極と接しないように第1導電型の高濃
度不純物層を形成する工程と、前記第2導電型の高濃度
不純物層のいずれか一方と前記抵抗層の一端とを電気的
に接続する導電層を形成する工程とを備えている構成と
するものである。
【0021】請求項6の構成により、素子分離層の上に
抵抗層を形成する工程と、チャネル領域となる第1導電
型の不純物層と接し且つゲート電極と接しないように第
1導電型の高濃度不純物層を形成する工程と、ソース又
はドレインとなる第2導電型の高濃度不純物層のいずれ
か一方と抵抗層の一端とを電気的に接続する導電層を形
成する工程とを備えているため、請求項3の発明に係る
半導体装置を確実に形成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態に係る
半導体装置及びその製造方法について説明する。
【0023】(第1の実施形態)図1は第1の実施形態
に係る半導体装置の平面構造を示しており、図2(a)
は図1におけるA−A´線の断面構造を、図2(b)は
図1におけるB−B´線の断面構造をそれぞれ示してい
る。
【0024】図1及び図2(a),(b)に示すよう
に、シリコン基板101の上に絶縁分離層としての膜厚
80nmの埋め込み酸化膜102が形成されている。埋
め込み酸化膜102の上に膜厚100nmのシリコンの
p型SOI層103が形成され、埋め込み酸化膜102
の上におけるp型SOI層103の両側には1×1020
cm-3程度のAs濃度を有する第1のn型拡散層107
a及び第2のn型拡散層107bが形成されている。埋
め込み酸化膜102の上におけるp型SOI層103と
接する領域にはp型の不純物が高濃度に拡散されたp型
不純物拡散層108が形成されている。p型SOI層1
03、第1のn型拡散層107a、第2のn型拡散層1
07b及びp型不純物拡散層108は、膜厚350nm
の素子分離酸化膜104により囲まれていると共に、素
子分離酸化膜104は埋め込み酸化膜102と接してい
る。従って、p型SOI層103、第1のn型拡散層1
07a、第2のn型拡散層107b及びp型不純物拡散
層108は、素子分離酸化膜104及び埋め込み酸化膜
102により完全に絶縁分離されている。
【0025】p型SOI層103の直上には膜厚9nm
のゲート酸化膜105を介して膜厚300nmのゲート
電極106が形成されている。ゲート電極106の材料
としては通常リンを1×1020cm-3以上の高濃度に拡
散したポリシリコンを用いる。
【0026】図示は省略しているが、ゲート電極106
には第1のAl配線が接続され、p型拡散層108には
第2のAl配線が接続され、第1のn型拡散層107a
には第3のAl配線が接続され、第2のn型拡散層10
7bには第4のAl配線が接続される。
【0027】以下、第1の実施形態に係る半導体装置の
動作を図4に基づき説明する。図4は、第1のn型拡散
層107aを0Vに、第2のn型拡散層107bを0.
6Vの電源電圧に制御した場合の特性を示している。
【0028】図4における(a)は、ゲート電極106
及びp型不純物拡散層108の電位を変化させた場合の
特性を示している。ゲート電極106の電位を高くする
と、p型SOI層103の電位も高くなる。このため、
ゲート電極106の電位が高くなって反転層が形成され
る効果と、p型SOI層103の電位が正に上昇してし
きい値電圧が低下する効果との両方の効果によって、見
かけ上のMOSトランジスタのサブスレッショルド係数
Sが小さくなる。従って、ゲート電極106及びp型不
純物拡散層108の電位の変化に応じて第1のn型拡散
層107bに流れる電流は大きく変化する。
【0029】図4における(b)は、p型不純物拡散層
108の電位を0Vに制御し、ゲート電極106の電位
を変化させたときの特性を示している。これは通常のM
OS型トランジスタの動作と同じであり、ゲート電極1
06の電位を高くするとp型SOI層103中に空乏層
が形成され、(a)の場合に比べてサブスレッショルド
係数Sは大きくなる。
【0030】図4における(c)は、ゲート電極106
の電位を0Vに制御し、p型不純物拡散層108の電位
を変化させたときの特性を示している。p型SOI層1
03と第1及び第2のn型拡散層107a,107bが
NPN型バイポーラトランジスタとして作用して電流が
流れる。
【0031】図4における(a),(b),(c)に示
す特性を比較すると、ゲート電極106及びp型不純物
拡散層108の電位が0.6V以下の領域では、ゲート
電極106及びp型不純物拡散層108の両方の電位を
高くしないと、第2のn型拡散層107bには100μ
A以上の電流が流れない。すなわち、ゲート電極106
及びp型不純物拡散層108の電位が共に0.6Vの場
合を1とし、ゲート電極106及びp型不純物拡散層1
08の電位が共に0Vの場合を0とし、第2のn型拡散
層107bに100μA以上の電流が流れた場合を1と
し、第2のn型拡散層107bに100μA未満の電流
が流れた場合を0とすると、ゲート電極106及びp型
不純物拡散層108の両方の電位が1の場合にのみ第2
のn型拡散層107bの出力は1であり、その他の場合
には第2のn型拡散層107bの出力は0となる。この
ことは、ブール代数のAND論理を構成できることを示
している。このようにして、第1の実施形態によると、
0.6V以下の電源電圧で論理回路を実現することがで
きる。
【0032】また、従来のCMOS論理回路を用いる方
法では、トランジスタが6個必要である上に、Nチャネ
ルトランジスタとPチャネルトランジスタとの両方が必
要なため、N型ウェル領域とP型ウェル領域との分離距
離などを確保する必要から非常に大きな面積を必要とし
た。
【0033】これに対して、第1の実施形態によると、
1つのトランジスタの面積で、6つのトランジスタを必
要とする従来のCMOS論理回路を構成できるため、A
ND論理回路の面積を1/6に縮小することができる。
【0034】尚、第1の実施形態においては、ゲート電
極106下の第1導電型の不純物層としては、シリコン
のp型SOI層103層を用いたが、これに代えて、シ
リコンのn型SOI層を用いてもよい。この場合には、
第1の実施形態における不純物拡散層をn型のものはp
型に変更し、p型のものはn型に変更すればよい。
【0035】また、第1の実施形態においては、半導体
としてシリコンを用いたが、他の半導体材料を用いても
よいのは言うまでもない。
【0036】(第2の実施形態)図4は第2の実施形態
に係る半導体装置の平面構造を示しており、図5(a)
は図4におけるA−A線の断面構造を示し、図5(b)
は図4におけるB−B線の断面構造を示している。
【0037】図4及び図5(a),(b)に示すよう
に、シリコン基板201の上に絶縁分離層としての膜厚
80nmの埋め込み酸化膜202が形成されている。埋
め込み酸化膜202の上に膜厚100nmのシリコンの
p型SOI層203が形成され、埋め込み酸化膜202
の上におけるp型SOI層203の両側には1×1020
程度のAs濃度を有する第1のn型拡散層207a及び
第2のn型拡散層207bが形成されている。p型SO
I層203、第1及び第2のn型拡散層207a、20
7bは膜厚350nmの素子分離酸化膜204により囲
まれている。素子分離酸化膜204は埋め込み酸化膜2
02と接しており、これにより、p型SOI層203、
第1及び第2のn型拡散層207a、207bは素子分
離酸化膜204及び埋め込み酸化膜202によって完全
に絶縁分離されている。また、図5(b)に示すよう
に、埋め込み酸化膜202の上におけるp型SOI層2
03と接する領域にはp型の不純物が高濃度に拡散され
たp型拡散層208が形成され、素子分離酸化膜204
の上には抵抗層211が形成されている。
【0038】p型SOI層203の直上には膜厚9nm
のゲート酸化膜205を介して膜厚300nmのゲート
電極206が形成されている。ゲート電極206の材料
としては通常リンを1×1020cm-3以上の高濃度に拡
散したポリシリコンを用いる。
【0039】また、ゲート電極206及びp型不純物拡
散層208はそれぞれタングステン209を介して第1
のAl配線210a及び第2のAl配線210bに接続
され、第1のn型拡散層207a及び第2のn型拡散層
207bはそれぞれタングステン209を介して第3の
Al配線210c及び第4のAl配線210dに接続さ
れている。抵抗層211の一端はタングステン209を
介して第4のAl配線210dに接続され、抵抗層21
1の他端は第5のAl配線210eに接続されている。
【0040】以下、第2の実施形態に係る半導体装置に
おいて、第3のAl配線210cを0Vに、第4のAl
配線210dを0.6Vにそれぞれ制御した場合の動作
について説明する。
【0041】第1のAl配線210a及び第2のAl配
線210bをそれぞれ0.6Vにしたときには、第4の
Al配線210dには約100μAの電流が流れる。ま
た、第1のAl配線210aはゲート電極206と接続
され、第2のAl配線210bはp型不純物拡散層20
8を介してp型SOI層203と接続されている。従っ
て、第1のAl配線210aの電位を高くすると、p型
SOI層203の電位も高くなり、ゲート電極206の
電位が高くなって反転層が形成される効果と、p型SO
I層203の電位が正に上昇してしきい値電圧が低下す
る効果との両方の効果により、見かけ上のMOSトラン
ジスタのサブスレッショルド係数Sが小さくなる。この
結果、第4のAl配線210dには約100μAの大き
な電流が流れる。
【0042】また、第2のAl配線210bを0Vに、
第1のAl配線210aを0.6Vにしたときには、第
4のAl配線210dには約100nAの電流が流れ
る。これは通常のMOSトランジスタの動作と同じであ
り、ゲート電極206の電位を高くすると、p型SOI
層203中に空乏層が形成され、第1のAl配線210
a及び第2のAl配線210bを共に0.6Vにする場
合に比べてサブスレッショルド係数Sは大きくなる。従
って、第1のAl配線210a及び第2のAl配線21
0bを共に0.6Vにする場合に比べて小さな電流しか
流れない。
【0043】また、第1のAl配線210aを0Vに、
第2のAl配線210bを0.6Vにしたときには、第
4のAl配線210dには約100nAの電流が流れ
る。p型SOI層203と第1及び第2のn型拡散層2
07a,207bがNPNバイポーラトランジスタとし
て作用して電流が流れるためである。
【0044】図6は、第2の実施形態に係る半導体装置
の等価回路図を示しており、抵抗層211を約200k
Ωに設計すると、第3のAl配線210cを0V、第4
のAl配線210dを0.6Vにそれぞれ制御して、第
1のAl配線210a及び第2のAl配線210bを信
号入力とした場合、第1のAl配線210a及び第2の
Al配線210bが共に0.6Vの場合にのみ第5のA
l配線210eは0.017Vとなり、第1のAl配線
210a及び第2のAl配線210bのいずれかが0V
の場合には第5のAl配線210eは0.58Vとな
る。0.017V及び0.58Vはそれぞれ0V及び
0.6Vと見なすことができる。
【0045】[表1]は図6に示す等価回路の特性測定
結果を示しており、第1のAl配線210a及び第2の
Al配線210bの電位が0.6Vの場合を1とし、0
Vの場合を0とし、第5のAl配線210eの電位が
0.6Vの場合を1とし、0Vの場合を0とすると、第
5のAl配線210eの出力は、第1のAl配線210
a及び第2のAl配線210bの両方の電位が1の場合
にのみ0であり、その他の場合には1となる。これは、
ブール代数のNAND論理を構成できることを示してい
る。従って、第2の実施形態によると、0.6V以下の
電源電圧でNAND論理回路を実現することができる。
【0046】
【表1】
【0047】また、従来のCMOS論理回路を用いる方
法によると、4個のトランジスタが必要である上に、N
チャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとの両
方が必要なため、N型ウェル領域とP型ウェル領域との
分離距離などを確保する必要から非常に大きな面積を必
要とした。
【0048】これに対して、第2の実施形態によると、
1つのトランジスタの面積で、4つのトランジスタを必
要とする従来のCMOS論理回路を構成できるため、面
積を1/4に縮小することができると共に、高密度且つ
低消費電力の半導体装置を提供することができる。
【0049】尚、第2の実施形態においては、ゲート電
極206下の第1導電型の不純物層としては、シリコン
のp型SOI層203層を用いたが、これに代えて、シ
リコンのn型SOI層を用いてもよい。この場合には、
第2の実施形態における不純物拡散層をn型のものはp
型に変更し、p型のものはn型に変更すればよい。
【0050】また、第2の実施形態においては、半導体
としてシリコン用いたが、他の半導体材料を用いてもよ
いのは言うまでもない。
【0051】以下、本発明の第2の実施形態に係る半導
体装置の製造方法について図7(a)〜(d)を参照し
ながら説明する。
【0052】まず、図7(a)に示すように、シリコン
基板201の上に膜厚80nmの埋め込み酸化膜202
を形成してSIMOX基板を形成した後、埋め込み酸化
膜202の上にシリコン膜207A及びシリコン酸化膜
205Aを順次形成する。
【0053】次に、図7(b)に示すように、シリコン
膜207Aに対して酸化及びエッチングを行なうことに
より、シリコン膜207Aを100nmの厚さにまで薄
膜化した後、選択酸化法を用いて素子分離酸化膜204
を350nmの厚さに形成する。素子分離酸化膜204
は埋め込み酸化膜202と接しており、残されたシリコ
ン膜207Aは素子分離酸化膜204及び埋め込み酸化
膜202により完全に絶縁分離される。
【0054】次に、図7(c)に示すように、残された
シリコン膜207A中に5×1012ドーズ(cm-2)程
度のボロンを注入してp型SOI層203を形成する。
その後、p型SOI層203の上に膜厚9nmのゲート
酸化膜205及び膜厚300nmのポリシリコン膜を順
次堆積した後、該ポリシリコン膜に対してフォトエッチ
ングを行なうことにより、ポリシリコン膜よりなるゲー
ト電極206及び抵抗層211を同時に形成する。
【0055】次に、図7(d)に示すように、抵抗層2
11を覆うレジストマスク220を形成した後、ゲート
電極206及び素子分離酸化膜204をマスクにしてシ
リコン膜207AにAsを6×1015ドーズ(cm-2
程度注入して、第1のn型拡散層207a及び第2のn
型拡散層207bを形成する。
【0056】次に、p型SOI層203の所定領域にB
2 をイオン注入して、p型SOI層203の電位を取
り出すためのp型不純物拡散層208を形成する(図4
及び図5(b)を参照)。次に、層間絶縁膜212を形
成した後、該層間絶縁膜212に、ゲート電極206、
第1のn型拡散層207a、第2のn型拡散層207b
及びp型不純物拡散層208の電位を取り出すためのコ
ンタクトホールを形成し、該コンタクトホールにタング
ステン209を埋め込んだ後、第1、第2、第3、第4
及び第5のAl配線210a,210b,210c,2
10d,210eを形成すると、図6及び図7(a),
(b)に示す第2の実施形態に係る半導体装置が得られ
る。
【0057】
【発明の効果】請求項1の発明に係る半導体装置による
と、ゲート電極及び第1導電型の高濃度不純物層にそれ
ぞれ異なる信号を入力して、第2導電型の高濃度不純物
層のうち電源電圧が印加される方に流れる電流をセンシ
ングすることにより、1つのトランジスタでAND論理
回路を構成できるので、AND論理回路を構成する素子
数が大きく低減する。また、チャネル領域となる第1導
電型の不純物層は絶縁分離層の上に形成されているた
め、ゲート電極に電圧を印加したときに基板側に広がる
空乏層の容量を低減でき、サブスレッショルド係数Sを
小さくできるので、低い電源電圧で動作する。
【0058】請求項2の発明に係る半導体装置による
と、ゲート電極に接続され第1の信号が入力される第1
の配線と、第1導電型の高濃度不純物層に接続され第2
の信号が入力される第2の配線と、電源電圧が印加され
る方の第2導電型の高濃度不純物層に接続され信号が出
力される第3の配線とを備えているため、1つのトラン
ジスタでAND論理回路を確実に構成することができ
る。
【0059】請求項3の発明に係る半導体装置による
と、ゲート電極及び第1導電型の高濃度不純物層にそれ
ぞれ異なる信号を入力して、抵抗層の他端の電圧をセン
シングすることにより、1つのトランジスタでNAND
論理回路を構成できるので、NAND論理回路を構成す
る素子数が大きく低減する。
【0060】請求項4の発明に係る半導体装置による
と、ゲート電極に接続され第1の信号が入力される第1
の配線と、第1導電型の高濃度不純物層に接続され第2
の信号が入力される第2の配線と、抵抗層の他端に接続
され信号が出力される第3の配線とを備えているため、
1つのトランジスタでNAND論理回路を確実に構成す
ることができる。
【0061】請求項5の発明に係る半導体装置による
と、第1導電型の不純物層はシリコンよりなり、電源電
圧は0.6V以下であり、第1及び第2の信号の電圧は
0V以上で且つ電源電圧以下であるため、0.6V以下
の低い電圧で動作することができる。
【0062】請求項6の発明に係る半導体装置の製造方
法によると、ゲート電極及び第1導電型の高濃度不純物
層にそれぞれ異なる信号を入力して、抵抗層の他端の電
圧をセンシングすることにより、1つのトランジスタで
NAND論理回路を構成できる請求項3の発明に係る半
導体装置を確実に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の平
面図である。
【図2】前記第1の実施形態に係る半導体装置の断面構
造を示し、(a)は図1におけるA−A´線の断面図、
(b)は図1におけるB−B´線の断面図である。
【図3】前記第1の実施形態に係る半導体装置の動作を
説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の平
面図である。
【図5】前記第2の実施形態に係る半導体装置の断面構
造を示し、(a)は図4におけるA−A´線の断面図、
(b)は図4におけるB−B´線の断面図である。
【図6】前記第2の実施形態に係る半導体装置の等価回
路図である。
【図7】(a)〜(d)は前記第2の実施形態に係る半
導体装置の製造方法の製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
101,201 シリコン基板 102,202 埋め込み酸化膜 103,203 p型SOI層 104,204 素子分離酸化膜 105,205 ゲート酸化膜 106,206 ゲート電極 107a,207a 第1のn型拡散層 107b,207b 第2のn型拡散層 108,208 p型不純物拡散層 109,209 タングステン 205A シリコン酸化膜 207A シリコン膜 210a 第1のAl配線 210b 第2のAl配線 210c 第3のAl配線 210d 第4のAl配線 210e 第5のAl配線 211 抵抗層 212 層間絶縁膜 220 レジストマスク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された絶縁分離層と、 前記絶縁分離層の上に形成された第1導電型の不純物層
    と、 前記絶縁分離層の上における前記第1導電型の不純物層
    の両側に形成されたソース又はドレインとなる第2導電
    型の高濃度不純物層と、 前記第1導電型の不純物層の上にゲート絶縁膜を介して
    形成されたゲート電極と、 前記絶縁分離層の上に前記第1導電型の不純物層と接し
    且つ前記ゲート電極と接しないように形成された第1導
    電型の高濃度不純物層と、 前記絶縁分離層の上に前記第1導電型の不純物層、第2
    導電型の高濃度不純物層及び第1導電型の高濃度不純物
    層を囲むように形成された素子分離層とを備えているこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記ゲート電極に接続され第1の信号が
    入力される第1の配線と、前記第1導電型の高濃度不純
    物層に接続され第2の信号が入力される第2の配線と、
    前記第2導電型の高濃度不純物層のうち電源電圧が印加
    される方に接続され信号が出力される第3の配線とをさ
    らに備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導
    体装置。
  3. 【請求項3】 前記素子分離層の上に形成され、一端が
    前記第2導電型の高濃度不純物層のうち電源電圧が印加
    される方と電気的に接続された抵抗層をさらに備えてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ゲート電極に接続され第1の信号が
    入力される第1の配線と、前記第1導電型の高濃度不純
    物層に接続され第2の信号が入力される第2の配線と、
    前記抵抗層の他端に接続され信号が出力される第3の配
    線とをさらに備えていることを特徴とする請求項3に記
    載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第1導電型の不純物層はシリコンよ
    りなり、前記電源電圧は0.6V以下であり、前記第1
    及び第2の信号の電圧は0V以上で且つ前記電源電圧以
    下であることを特徴とする請求項2又は4に記載の半導
    体装置。
  6. 【請求項6】 基板上に絶縁分離層を形成する工程と、 前記絶縁分離層の上に第1導電型の不純物層を形成する
    工程と、 前記絶縁分離層の上に前記第1導電型の不純物層を囲み
    且つ該第1導電型の不純物層との間に間隔をおいて素子
    分離層を形成する工程と、 前記第1導電型の不純物層の上にゲート絶縁膜を形成す
    る工程と、 前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成すると共に前
    記素子分離層の上に抵抗層を形成する工程と、 前記絶縁分離層の上における前記素子分離層により囲ま
    れた領域に、ソース又はドレインとなる第2導電型の高
    濃度不純物層を形成すると共に前記第1導電型の不純物
    層と接し且つ前記ゲート電極と接しないように第1導電
    型の高濃度不純物層を形成する工程と、 前記第2導電型の高濃度不純物層のいずれか一方と前記
    抵抗層の一端とを電気的に接続する導電層を形成する工
    程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019068092A (ja) * 2002-01-28 2019-04-25 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体素子

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