JPH0928324A - 米飯加工食品の包装袋及び包装体、並びに包装方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 その包装が簡単であると共に、前記米飯加工
食品にシート状食品を非常にスムース、且つ容易に巻い
て食する状態とすることが可能な米飯加工食品の包装袋
及び包装体、並びに包装方法を提供することを課題とす
る。 【解決手段】幅方向略中央部4 に分断手段5 を有する外
フィルム6 と、前記幅方向略中央部4 にて一部重合7 さ
れた２枚のフィルム片8a,8b からなる内フィルム8 とが
前記分断手段5 先端部分を除く略周縁部にてシール9 さ
れてなる矩形状の包装袋本体3 と、前記外及び内フィル
ム6,8 間に介装されたシート状食品1 とから構成される
と共に、前記内フィルム8 を内側にして、米飯加工食品
2 が被包されてなる米飯加工食品の包装体において、前
記内フィルム8 の内面には更に、幅方向略中央部4 にて
一部重合11された２枚の内層フィルム片10a,10b からな
る被包フィルム10が、前記内外フィルムのシール部分9
と略同位置にてシール12されてなると共に、前記内フィ
ルム8 と被包フィルム10との間に米飯加工食品2 が介装
され、且つ包装袋本体3 の長手方向に巻装されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、海苔等のシート状
食品と、卵型やハンバーグ型、俵型等の変形球状をした
米飯加工食品とが分離されて包装された包装体から、該
シート状食品と米飯加工食品を非常に簡単な手段にて結
合させ、シート状食品にて包囲された米飯加工食品を構
成し得る米飯加工食品の包装袋及び包装体、並びに包装
方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上記のように海苔等のシート状食
品と、卵型やハンバーグ型、俵型等の米飯加工食品とが
分離されて包装された包装体から、該シート状食品と米
飯加工食品を結合させ、シート状食品巻き米飯加工食品
とするものとしては、例えば実開平1-74788 号公報所載
のものがあった。

【０００３】該包装体は、図５で示すように、長手方向
中央部に色付のカットテープ101 を付着してなる長方形
状の表側フィルム102 と、該表側フィルム102 の裏側両
端部に圧着シールしてなる裏側フィルム103,103 と、該
裏側フィルム103,103 のいずれか一方に重ね合わせてお
にぎり104 を包む多角形状の内フィルム105 と、前記表
側フィルム102 より多少小形に成形してなる海苔106 と
から構成されたものであり、該包装体にて包装する際
は、前記表側フィルム102 の裏側と裏側フィルム103 と
の間に海苔106 を巻込み、更に、いずれか一方の裏側フ
ィルム103 及び海苔106 上に前記内フィルム105 を乗せ
ておにぎり104 を包込んでシール107 していた。

【０００４】前記のように包装されたおにぎり104 を食
する際は、図５（イ）〜（ニ）で示すように、先ずシー
ル107 を剥がし、全体を広げてからカットテープ101 に
沿って表側フィルム102 を長手方向中央部にて分断する
と共に、内フィルム105 が乗っていない方の該分断され
た表側フィルム102 及び裏側フィルム103 を引っ張り出
して海苔106 を半分露出させ、次に前記内フィルム105
の端部を持って上方に挙げて剥ぎ取り、おにぎり104 を
露出した海苔106 上に乗せると共に、巻き挙げ、最後に
残りの表側フィルム102 及び裏側フィルム103 を引っ張
り出して残りの海苔106 も露出させ、該海苔106 にてお
にぎり104 全体を覆うことで、食する際の海苔巻きおに
ぎりの形状としていた。

【発明が解決しようとする課題】

【０００５】ところが、前記のような包装体では、食す
る際の作業が非常に面倒な上、途中でおにぎりが転がっ
てしまったり、内フィルムがおにぎりにくっついて剥ぎ
取りにくかったりすることもあり、特に小さな子供など
においては、包装体を開封させておにぎりに海苔を上手
に巻くこと作業をなかなかスムースに施すことができな
かった。

【０００６】そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑み
てなされたもので、シート状食品と米飯加工食品が分離
されて包装されるものにおいて、その包装が簡単である
と共に、前記米飯加工食品にシート状食品を非常にスム
ース、且つ容易に巻いて食する状態とすることが可能な
米飯加工食品の包装袋及び包装体、並びに包装方法を提
供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、次の技術的手段を講じる。

【０００８】即ち、その第一の技術的手段は包装袋にあ
り、幅方向略中央部4 に分断手段5を有する外フィルム6
と、前記幅方向略中央部4 にて一部重合7 された２枚
のフィルム片8a,8b からなる内フィルム8 とが前記分断
手段5 先端部分を除く略周縁部にてシール9 されてなる
矩形状の包装袋本体3 と、前記外及び内フィルム6,8間
に介装されたシート状食品1 とから構成されてなる米飯
加工食品の包装袋において、前記内フィルム8 の内面に
は更に、幅方向略中央部4 にて一部重合11された２枚の
内層フィルム片10a,10b からなる被包フィルム10が、前
記内外フィルムのシール部分9 と略同位置にてシール12
されてなることを特徴としている。

【０００９】また、その第二の技術的手段は包装体にあ
り、幅方向略中央部4 に分断手段5を有する外フィルム6
と、前記幅方向略中央部4 にて一部重合7 された２枚
のフィルム片8a,8b からなる内フィルム8 とが前記分断
手段5 先端部分を除く略周縁部にてシール9 されてなる
矩形状の包装袋本体3 と、前記外及び内フィルム6,8間
に介装されたシート状食品1 とから構成されると共に、
前記内フィルム8 を内側にして、米飯加工食品2 が被包
されてなる米飯加工食品の包装体において、前記内フィ
ルム8 の内面には更に、幅方向略中央部4 にて一部重合
11された２枚の内層フィルム片10a,10b からなる被包フ
ィルム10が、前記内外フィルムのシール部分9 と略同位
置にてシール12されてなると共に、前記内フィルム8 と
被包フィルム10との間に米飯加工食品2 が介装され、且
つ包装袋本体3 の長手方向に巻装されてなることを特徴
としている。

【００１０】更に、その第三の技術的手段は包装方法に
あり、前記包装袋の、被包フィルム10の２枚の内層フィ
ルム片10a,10b の重合11部分を開口して、その開口部分
14から米飯加工食品2 を収納し、次に、該米飯加工食品
2 を包装袋本体3 の長手方向に巻装して包装することを
特徴としている。

【００１１】上記のような技術的手段を用いることによ
り、包装袋の製造においては、従来の三角形状おにぎり
用の包装袋をそのまま利用して、単にその内フィルム8
側にもう１組略同様の被包フィルム10をシール12させる
だけで非常に簡単であるし、また、該包装袋を使用して
米飯加工食品2 を包装した包装体においては、上述のよ
うに、該内フィルム8 と被包フィルム10間に米飯加工食
品2 を入れ、巻装するだけの容易な包装方法にて完成さ
れるし、更に、食する際の前記包装袋の取り出しにおい
ては、分断手段5 にて外フィルム6 を分断すると共に、
包装袋本体3 を両側から引っ張り取るだけの極簡単な手
段にてシート状食品1 が巻かれた米飯加工食品2 が形成
された状態となって露出する。

【００１２】従って、製造側においても、消費者側にお
いても、非常に簡便たる米飯加工食品の包装となり得る
のである。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面に基づき説明する。

【００１４】本発明の米飯加工食品の包装袋は、海苔等
のシート状食品1 を分離状態で収納させて、卵型やハン
バーグ型、俵型等の米飯加工食品2 を包装し、且つ前記
シート状食品1 を食する直前に極簡単な方法にて結合で
きるように構成されたものであり、図１及び図２（イ）
で示すように、通常の三角形状のおにぎりの包装の際に
使用される包装袋本体3 、即ち、幅方向略中央部4 にカ
ットテープ等の分断手段5 が貼着された外フィルム6
と、該幅方向略中央部4 にて一部重合7 された２枚のフ
ィルム片8a,8b からなる内フィルム8 とが前記分断手段
5 先端部分を除く略周縁部にて熱シール9 されてなる矩
形状の包装袋本体3 と、前記外及び内フィルム6,8 間に
シート状食品1 が介装されて構成されたものをそのまま
使用可能である。

【００１５】本発明の包装袋は、前記包装袋本体3 に更
に下記被包フィルム10が設けられたものである。即ち、
前記内フィルム8 の内面側に、幅方向略中央部4 にて一
部重合11された略前記内フィルム8 と同様の形状の２枚
の内層フィルム片10a,10b からなる被包フィルム10が、
前記内外フィルムのシール部分9 と略同位置、つまり、
前記分断手段5 先端部分を除く略周縁部にて熱シール12
されて構成されている。

【００１６】上記包装袋にて卵型やハンバーグ型、俵型
等の変形球状をした米飯加工食品2を包装する際の具体
的実施形態について説明すると、図２（ロ）及び図３
（イ）で示すように、前記被包フィルム10の２枚の内層
フィルム片10a,10b を吸引機13等にて夫々吸着引し、重
合11部分を開口14し、その開口14部分から米飯加工食品
2 を収納する。

【００１７】次に、前記吸引機13の吸着引を解除する
と、被包フィルム10と内フィルム8 間に米飯加工食品2
が完全に収納され、その後、該米飯加工食品2 を包装袋
本体3の長手方向に巻装し、図３（ロ）で示すように、
該長手方向の端部の分断手段5の両側にてラベルシール1
5,15 を貼着し、封緘して包装する。

【００１８】また、前記包装された米飯加工食品2 を食
する際は、図３（ハ）で示すように、先ず、カットテー
プ等の分断手段5 にて外フィルム6 を幅方向略中央部4
に沿って分断する。

【００１９】次に、分断された一方の包装袋本体3 の幅
方向端部を指で把持して横側に引っ張り抜くことで、海
苔等のシート状食品1 が包囲された米飯加工食品2 の半
分が露出し、更に、もう一方の包装袋本体3 の幅方向端
部を指で把持して横側に引っ張り抜くことで、海苔等の
シート状食品1 が包囲された米飯加工食品2 全体が露出
し、食する状態となって現れるのである。

【００２０】前記外フィルム6 の分断を容易にするため
に、カットテープ等の分断手段5 に加えて、例えば、図
３（ロ）で示すように、その一端側の両脇にに２条の切
り込み線16,16 やミシン目等を設けておき、そこを起点
として切断開封し易いようにすることが好ましい。

【００２１】また、被包フィルム10は前記内フィルム8
と同様の形状のものに限定されるものではなく、例え
ば、図４（イ）及び（ロ）で示すように、その方向略中
央部4での重合11部分が広いものであっても良く、その
場合、内部に収納される米飯加工食品2 を該被包フィル
ム10にて完全に包囲した状態となり、密封性にも優れた
ものとなって、非常に衛生的である。

【００２２】更に、前記最後の封緘手段としては、前記
ラベルシール15,15 の貼着に限定されることはなく、例
えば、ポイント熱シールであって良いし、紐やゴムにて
周面を覆い止めても良い。

【００２３】また、前記シート状食品1 としては前記海
苔の他にも、シート状の卵焼き、昆布等、種々の食品の
収納が可能であるし、更に、前記海苔においても、米飯
加工食品2 と当接する側のみに味付けをし、逆面は包装
袋本体3 を引き出す際に滑りを良くするため、味付けさ
れていないような特殊加工の海苔等の使用も可能であ
る。

【００２４】尚、本発明の各部の具体的な構成（包装体
の開封方法も含めて）は全て本発明の意図する範囲内で
任意に設計変更自在である。

【００２５】

【発明の効果】本発明に係る米飯加工食品の包装袋であ
れば、上記のように、従来の三角形状おにぎり用の包装
袋をそのまま利用して、単にその内フィルム側にもう１
組、２枚の内層フィルム片からなる被包フィルムを略同
様にシールさせるだけの非常に簡単な手段にて製造可能
である。

【００２６】また、該包装袋を使用して米飯加工食品を
包装した包装体においては、上述のように、該内フィル
ムと被包フィルム間に米飯加工食品を入れ、巻装するだ
けの容易な包装方法にて完成され、該包装体の製造にお
いては吸引機等を使用することで非常に能率良く製造す
ることができる。

【００２７】更に、本発明の包装体から食する際、前記
包装袋を取り除く場合においては、分断手段にて外フィ
ルムを分断すると共に、包装袋本体を両側から引っ張り
取るだけの極簡単な手段にてシート状食品が巻かれた米
飯加工食品が形成された状態となって露出する。

【００２８】上記のような作業にて簡単にシート状食品
が巻かれた米飯加工食品をつくることができるので、作
業の途中で米飯加工食品が転がってしまったり、内フィ
ルムがくっついて剥ぎ取りにくかったりすること全くな
く、小さな子供などであっても容易に、且つ上手に上記
作業を施すことができる。

【００２９】従って、製造側においても、消費者側にお
いても、非常に簡便たる米飯加工食品の包装となり得る
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の包装袋の一実施形態を示す裏面図。

【図２】同、（イ）は図１のＡ−Ａ線断面図、（ロ）は
米飯加工食品収納時（包装体）の断面図。

【図３】本発明の包装及び食する際の分断方法の一実施
形態を示す（イ）〜（ハ）は斜視説明図。

【図４】本発明の他の実施形態を示す、（イ）は断面
図、（ロ）は米飯加工食品収納時（包装体）の断面図。

【図５】従来の食する際の分断方法を示す斜視説明図。

【符号の説明】

１ シート状食品 ２ 米飯加工食品 ３ 包装袋本体 ４ 幅方向略中央部 ５ 分断手段 ６ 外フィルム ７ 内フィルムのフィルム片の重合部分 ８ 内フィルム 8a フィルム片 8b フィルム片 ９ 外／内フィルムのシール部 １０ 被包フィルム 10a 内層フィルム片 10b 内層フィルム片 １１ 被包フィルムの内層フィルム片同士の重合部分 １２ 内／被包フィルムのシール部 １５ 封緘シール １６ 切れ込み線

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 弘昭 松原市阿保７丁目７番３号 株式会社竹内 海苔内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 幅方向略中央部(4) に分断手段(5) を有
   する外フィルム(6) と、前記幅方向略中央部(4) にて一
   部重合(7) された２枚のフィルム片(8a),(8b)からなる
   内フィルム(8) とが前記分断手段(5) 先端部分を除く略
   周縁部にてシール(9) されてなる矩形状の包装袋本体
   (3) と、前記外及び内フィルム(6),(8) 間に介装された
   シート状食品(1) とから構成されてなる米飯加工食品の
   包装袋において、前記内フィルム(8) の内面には更に、
   幅方向略中央部(4) にて一部重合(11)された２枚の内層
   フィルム片(10a),(10b) からなる被包フィルム(10)が、
   前記内外フィルムのシール部分(9) と略同位置にてシー
   ル(12)されてなることを特徴とする米飯加工食品の包装
   袋。
2. 【請求項２】 幅方向略中央部(4) に分断手段(5) を有
   する外フィルム(6) と、前記幅方向略中央部(4) にて一
   部重合(7) された２枚のフィルム片(8a),(8b)からなる
   内フィルム(8) とが前記分断手段(5) 先端部分を除く略
   周縁部にてシール(9) されてなる矩形状の包装袋本体
   (3) と、前記外及び内フィルム(6),(8) 間に介装された
   シート状食品(1) とから構成されると共に、前記内フィ
   ルム(8) を内側にして、米飯加工食品(2) が被包されて
   なる米飯加工食品の包装体において、前記内フィルム
   (8) の内面には更に、幅方向略中央部(4) にて一部重合
   (11)された２枚の内層フィルム片(10a),(10b) からなる
   被包フィルム(10)が、前記内外フィルムのシール部分
   (9) と略同位置にてシール(12)されてなると共に、前記
   内フィルム(8) と被包フィルム(10)との間に米飯加工食
   品(2) が介装され、且つ包装袋本体(3) の長手方向に巻
   装されてなることを特徴とする米飯加工食品の包装体。
3. 【請求項３】 前記米飯加工食品(2) が卵型、或いは俵
   型等の変形球状である請求項２記載の米飯加工食品の包
   装体。
4. 【請求項４】 請求項１記載の包装袋の、被包フィルム
   (10)の２枚の内層フィルム片(10a),(10b) の重合(11)部
   分を開口して、その開口部分(14)から米飯加工食品(2)
   を収納し、次に、該米飯加工食品(2) を包装袋本体(3)
   の長手方向に巻装して包装することを特徴とする米飯加
   工食品の包装方法。
5. 【請求項５】 請求項１記載の包装袋の、被包フィルム
   (10)の２枚の内層フィルム片(10a),(10b) を吸引機(13)
   にて夫々吸着引して重合(11)部分を開口し、その開口部
   分(14)から米飯加工食品(2) を収納してから前記吸着引
   を解除し、次に、該米飯加工食品(2) を包装袋本体(3)
   の長手方向に巻装し、シール封緘(15)して包装すること
   を特徴とする米飯加工食品の包装方法。