JPH09281542A - カメラ及びカメラのバッテリーチェック方法 - Google Patents

カメラ及びカメラのバッテリーチェック方法

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JPH09281542A
JPH09281542A JP9143096A JP9143096A JPH09281542A JP H09281542 A JPH09281542 A JP H09281542A JP 9143096 A JP9143096 A JP 9143096A JP 9143096 A JP9143096 A JP 9143096A JP H09281542 A JPH09281542 A JP H09281542A
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JP
Japan
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switch
battery
film
camera
turned
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Application number
JP9143096A
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English (en)
Inventor
Hideto Shirane
秀人 白根
Yoshitaka Shimoyamada
好孝 下山田
Toshio Tamogami
敏男 田母神
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バッテリーのレベルを正確に検出することがで
きるとともに、特別な表示手段を設けなくてもバッテリ
ーの状態をユーザに認識させることができるカメラ及び
カメラのバッテリーチェック方法を提供する。 【解決手段】レリーズボタンの押し下げによって、AF
測距が行われた後、プランジャー102に通電し、撮影
レンズ2を近状態にセットする。このとき、実際にレン
ズを駆動させて実負荷をかけた状態でバッテリーチェッ
クを行うことにより、いわゆるダミー抵抗を利用する従
来のものに比べて、正確な残量チェックを行うことがで
きる。バッテリー残量が所定量以下の場合には、CPU
150がリセットされ、撮影が禁止される。また、プラ
ンジャーの作動音が撮影者に聞こえるとともに、撮影レ
ンズ2がプランジャーに引かれて動く様子が外部から観
察できるので、バッテリーの残量を目と耳で確認できる
という利点がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカメラ及びカメラの
バッテリーチェック方法に係り、特に、電源用の電池が
装填されフイルムの巻き上げや焦点調整のためのレンズ
駆動を電動で行うカメラと、そのカメラに適用されるバ
ッテリーチェック方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オートフォーカスカメラでは、撮影レン
ズを駆動する電動駆動手段が設けられ、測距結果に応じ
て適正な合焦となるように撮影レンズを駆動するように
なっている。また、写真フイルムの給送系にモータを設
け、1コマ撮影後に自動的に次のコマまでフイルムを巻
き上げる電動巻き上げ手段を備えたカメラも知られてい
る。通常、この種のカメラでは電源として電池が用いら
れ、該電池は消耗時に交換可能にカメラに装填されてい
る。そして、カメラに装填された電池の消耗の度合いを
チェックして、一定のレベル以下まで電池が消耗時に
は、ランプ表示や液晶表示板による表示等により電池の
交換を促すようにしたものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
カメラではバッテリーチェック回路にダミー抵抗を用
い、仮の負荷をかけてバッテリーのレベル検出を行って
いるので、バッテリーレベル検出の精度が悪いという問
題がある。即ち、ダミー抵抗による仮の負荷と、実際の
バッテリーにかかる実負荷とには誤差があり、正確なレ
ベル検出ができないという不具合がある。
【0004】また、従来のカメラでは、バッテリーチェ
ックはカメラ内部の電気回路上のみで実行されているた
め、バッテリーチェックが行われているか否か、或いは
そのバッテリーチェックの結果は、ランプや液晶表示板
等の表示手段を介してユーザに認識させなければならな
い。従って、カメラの構成が複雑化し、コスト高である
という問題もある。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、バッテリーのレベルを正確に検出することがで
きるとともに、特別な表示手段を設けなくてもバッテリ
ーの状態をユーザに認識させることができるカメラ及び
カメラのバッテリーチェック方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
する為に、電池と、レリーズボタンの押し下げ操作に応
動して前記電池から電源が供給され、撮影レンズを光軸
方向に駆動するレンズ駆動手段と、前記レンズ駆動手段
に電源を供給している間の実負荷の下に前記電池の出力
レベルが正常であるか否かを判別するバッテリーチェッ
ク手段と、前記バッテリーチェック手段により前記電池
の出力レベルが正常でないと判別された場合に撮影を禁
止する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】本発明によれば、撮影レンズを駆動させる
レンズ駆動手段に電源を供給し、実負荷をかけた状態で
バッテリーチェックを行うようにしたので、いわゆるダ
ミー抵抗によってバッテリーチェックを行う従来のもの
に比べて、正確な出力レベルの検出を行うことができ
る。また、レンズ駆動手段の作動音が撮影者に聞こえ、
撮影レンズがレンズ駆動手段によって駆動される様子が
外部から観察できるので、バッテリーの残量を目と耳で
確認できるという利点もある。
【0008】そして、バッテリーチェックの結果、電池
の出力レベルが正常でない場合には、撮影を行うことが
できないようにしたので、電池の消耗により、撮影途中
或いは、撮影後の巻き上げ途中で突然動かなくなるとい
う不具合を回避できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係るカメラ及びカメラのバッテリーチェック方法の好ま
しい実施の形態について説明する。図1は本発明が適用
されたカメラの外観を示す正面図、図2は上面図、図3
は背面図、図4は底面図である。図1に示すようにカメ
ラ1の前面中央部には、撮影レンズ2が設けられ、カメ
ラ1内部の前記撮影レンズ2の光軸上には、図示しない
シャッターが組み込まれている。
【0010】前記撮影レンズ2の上部右隅部には、スト
ロボ窓3が設けられ、該ストロボ窓3の図中左側にはフ
ァインダー対物窓4が設けられている。このファインダ
ー対物窓4の下方には、右から順にAF投光器5、赤目
軽減ランプ6、AF受光器7が配設されている。前記A
F投光器5及びAF受光器7により被写体までの距離を
測定する測距手段が構成される。この測距手段は、AF
投光器5から照射された光の被写体による反射光をAF
受光器7で受光し、その受光光量に基づいて被写体距離
を求め、その結果をAF制御に利用している。
【0011】前記AF投光器5の下方には、被写体の明
るさを測光するAE受光器8が設けられている。前記A
E受光器8は、外光を入射させるレンズと該レンズの結
像位置に設けられた受光素子(CdS)とから成り、こ
のAE受光器8による測光結果に基づいて、ストロボの
発光動作の制御や露出制御(AE制御)が行われる。当
該カメラ1に内蔵されたストロボ装置は、図示しないが
発光管と、その充電電荷を蓄えるコンデンサーと、該コ
ンデンサーを充電する充電回路と、発光管の発光開始を
制御する制御回路などから構成されており、前記AE受
光器8の測光結果が予め設定された所定の明るさ以下で
ある場合に、自動的にストロボ発光モードに設定される
ようになっている。
【0012】フラッシュ撮影時には、ストロボ装置の閃
光に先立ってレリーズボタン9の半押し時点で前記赤目
軽減ランプ6を短時間点灯させ、人の瞳孔を縮小させる
のに必要な光量を与えた後、ストロボ装置を閃光させて
赤目現象を緩和するようになっている。カメラ1内に
は、前記AF制御、AE制御、及びストロボ装置等を制
御するマイクロコンピュータ(マイコン)が設けられて
いる。
【0013】前記カメラ1の上面にはレリーズボタン9
が設けられており、該レリーズボタン9の操作に連動し
て前記シャッターが動作するようになっている。レリー
ズボタン9の構成について詳しくは後述するが、該レリ
ーズボタン9の内側にはS1スイッチ55が設けられて
おり、レリーズボタン9が所定量押し込み操作(半押
し)されることによって、S1 スイッチ55がONする
ようになっている。S1スイッチ55のON後、上記A
F及びAE機能が作動し、更にレリーズボタン9が十分
に押し込まれると、S2 スイッチ80がONして、AF
合焦動作及びシャッターの開閉動作が行われ、フイルム
が露光される。
【0014】図2に示すように、前記レリーズボタン9
の近傍には撮影コマ数を表示する撮影枚数表示窓10が
形成されている。該撮影枚数表示窓10の内側には、後
述するフイルム給送機構と連動する撮影枚数表示板(目
盛り付き)が設けられており、フイルムが1コマ巻き上
げられる毎に撮影コマ数を順算式に表示するようになっ
ている。尚、フイルム巻き戻し時には逆算作動する。
【0015】また、図3に示すように、前記カメラ1の
背面上部には、右から順に、フイルム巻戻しレバー1
1、セルフタイマーボタン12、ファインダー接眼窓1
3が設けられている。前記フイルム巻戻しレバー11
は、フイルムの全コマ撮影終了後又は全コマ使用完了前
の途中でフイルムをカートリッジ本体に巻き戻すための
操作レバーであり、後述するSMRスイッチに相当す
る。フイルムの構成については後述する。
【0016】前記ファインダー接眼窓13を覗くと、フ
ァインダー内には画面範囲を示すフレーム、AFターゲ
ットマーク、及び近距離撮影時のパララックス補正マー
ク等が表示されている。また、ファインダー接眼窓13
の左近傍には、ストロボ充電が完了したことを表示する
表示ランプ14が設けられている。カメラ1の背面下部
には、プリントアスペクト比を選択する切り替えレバー
15が設けられている。切り替えレバー15の上方に
は、三種類のプリントモードの種類を示すマーキング1
5a、15b、15cが施され、図の左から順にシネマ
プリントモード(C)、ハイビジョンプリントモード
(H)、パノラマプリントモード(P)に対応してい
る。撮影者は、撮影時に該切り替えレバー15を操作し
て、「C」、「H」又は、「P」のうちの何れか一つを
選択するようになっている。尚、前記切り替えレバー1
5によって選択されたプリントアスペクト比の情報は、
カメラ1に内蔵された発光ダイオード(LED)によっ
てフイルム上の該当コマ部分の縁部に光学的に記録され
る。以下、このCHPの別を示す情報をFATbitと
称す。
【0017】また、同図の右側面(即ち、図1の正面図
ではカメラ1の左側面)には開閉自在に支持された蓋1
6が設けられており、該蓋16の内側の電池収納室に電
源用電池(不図示)が収納されている。図4に示すよう
に、カメラ1の底面には、開閉自在に支持された底蓋1
7と、該底蓋17を開放するレバー部材18が設けられ
ており、前記レバー部材18を図の下側に向かう方向
(矢印方向)に沿って操作して前記底蓋17を開放し、
カートリッジ室に後述するフイルムカートリッジ22を
装填し、又はカートリッジ室からフイルムカートリッジ
22を取り出すようになっている。
【0018】図5には、カメラ1に用いられる写真フイ
ルム及びフイルムカートリッジの構造が示されている。
この写真フイルムは、近年新聞等で提案されているAP
S(Advanced Photo System)対応の写真フイルムであっ
て、複数の撮影コマ21a、21b、…21end が連続
して帯状に形成され、後端20aはフイルムカートリッ
ジ22本体に支持されたスプール23に固着されてい
る。通常、写真フイルム20はスプール23に巻回され
フイルムカートリッジ22内に収納されており、フイル
ム使用時にフイルムカートリッジ22から順次送り出さ
れるようになっている。写真フイルム20の一方の側縁
部(図の上側)には、各撮影コマの先端位置を示すパー
フォレーション24a、24b…とコマの後端位置を示
すパーフォレーション25a、…25end が形成されて
いる。また、フイルム先端20b側の最初のコマ21a
の先端位置を示すパーフォレーション24aの前には、
もう一つパーフォレーション26が形成されている。こ
の先頭のパーフォレーション26は、フイルムカートリ
ッジ22をカメラ1に装填した際に第1コマ21aを撮
影可能な状態にセットするファーストフレームセット
(FFS)の制御に用いられる。
【0019】写真フイルム20の最終コマ21end の後
端を示すパーフォレーション25end の反対側の側縁部
(図の下側)には、前記パーフォレーション25end よ
りも更に後方に、補助パーフォレーション(ターンアラ
ンウンドパーフォレーション)27が形成されている。
この補助パーフォレーション27を利用してフイルムの
最終コマ検出を行うことも可能であるが、その場合、検
出手段等が必要になり、装置が複雑化するという問題が
ある。
【0020】上記パーフォレーション群は、撮影に利用
する撮影領域に、異なる2種類の間隔、即ち、フイルム
先端20bから短い間隔L1 、長い間隔L2 の順で連続
して配列されている。カメラ1側は、長い間隔L2 のパ
ーフォレーション間の中心にアパチャーの長手方向の中
心を合わせるようにフイルム1コマ給送を行う。そし
て、該コマの撮影が終了すると、フイルムを一コマ分給
送し、再びアパチャーのサイズに対応した撮影コマが準
備される。1コマ給送長は、間隔L1 +L2 の長さとな
る。
【0021】また、フイルムカートリッジ22には、フ
イルム出入口の内部にカートリッジ内部遮光用の蓋部材
28が開閉自在に設けられている。フイルムがカートリ
ッジ22に完全に収納されている場合には蓋部材28が
フイルム出入口を塞いで遮光し、フイルム引き出し時に
蓋部材28を開けて、フイルムを送り出すようになって
いる。
【0022】図6は、カメラのフイルム給送機構を示す
斜視図である。カメラ1には、アパチャー30を挟んで
左側にカートリッジ室、右側にフイルム巻取室がそれぞ
れ設けられており、このカートリッジ室に、フイルムカ
ートリッジ22をスプール23の軸方向に沿って装填す
るようになっている。フイルムカートリッジ22の両端
面には、前記遮光用の蓋部材28を開閉させるためのキ
ー溝33が形成され外部に露呈している。また、フイル
ムカートリッジ22のスプール23の両端部にも該スプ
ール23を回転させるためのキー溝34が形成されてい
る。
【0023】そして、カメラ1側のカートリッジ室の奥
には、蓋部材開閉用の駆動軸36とスプール駆動用の駆
動軸37とがそれぞれ突設されており、カメラ1の底蓋
を開いてフイルムカートリッジ22を装填した際、該カ
ートリッジの端面に形成されたキー溝33、34に、前
記駆動軸36、37がそれぞれ係合するようになってい
る。
【0024】カメラ1の底蓋17の閉じ操作に連動して
フイルムカートリッジ22の蓋部材28が開位置に回動
した後、フイルム給送用モータ40の正転方向への駆動
が開始される。この駆動は、スプール駆動用の駆動軸3
7に伝達され、フイルムカートリッジ22のスプール2
3がフイルム送り出し方向に回転する。送り出された写
真フイルム20はフイルム通路に沿い、アパチャー30
の背後を通ってフイルム巻取室に送られる。
【0025】フイルム巻取室には、巻取軸42が回動自
在に配設されている。巻取軸42には、ギヤ列等により
前記フイルム給送用モータ40の回転力が減速して伝達
され、フイルムカートリッジ22から送り出された写真
フイルム20は前記巻取軸42によって先端側から巻き
取られる。また前記フイルム給送用モータ40と巻取軸
42の駆動軸との間にはスリップ機構44が組み込まれ
ている。このスリップ機構44は写真フイルム20の巻
き取りにつれて巻き太った巻取軸42の回転とモータ4
0の回転差を吸収するようになっている。
【0026】撮影レンズ2側から見てアパチャー30の
上方で且つ撮影光軸46よりもフイルム巻取室側に寄っ
た位置には、間欠スプロケット50が軸51に回転自在
に支持されている。この間欠スプロケット50は、短い
間隔L1 で並んだ一対のパーフォレーション25n−1
、24n(n=1、2、3、…)が移動したときに順
次に噛合する2つの歯(スプロ爪A、B)52A、52
Bが形成されており、これらスプロ爪52A、52Bの
回動軌跡はフイルム通路に入り込むようになっている。
【0027】次に、図7〜図10を用いてフイルムの巻
き止め手段及びレリーズスイッチ手段について説明す
る。図7はフイルム巻き上げ完了状態を示す平面図、図
8はフイルム巻き上げ完了状態のスイッチの様子を示す
正面図である。図7に示した符号50は、図6で説明し
た間欠スプロケットであり、符号20は写真フイルムで
ある。この写真フイルム20は一コマ給送時には図の右
側に送られるという位置関係にある。また符号55は、
図2に示したレリーズボタン9の下側に配設されたS1
スイッチであり、このS1 スイッチはレリーズボタン9
の押し下げ動作に連動してレバー55Aが上下に揺動
し、接点をON/OFFするようになっている。
【0028】図7に示したように、フイルムの巻き止め
手段及びレリーズスイッチ手段は、主として、間欠スプ
ロケット50、カムギヤ56、巻き止めレバー60、シ
ャッターレバー70、S1 スイッチ55、S2 スイッチ
80及びS4 スイッチ82から構成される。間欠スプロ
ケット50の外周面にはスプロ爪部を除いて弾性部材5
4(図の斜線部)が固着されており、該弾性部材54の
円弧状の外周面53が写真フイルム20に接触するよう
になっている。従って、写真フイルム20が図の右側
(矢印)に巻き上げられると、フイルム表面と前記弾性
部材54との摩擦で間欠スプロケット50が時計方向に
回転する。
【0029】間欠スプロケット50は、1コマ分の長さ
だけ写真フイルムが移送されるのに同期して1回転す
る。このため、間欠スプロケット50の円周面として
は、1コマ分の長さだけフイルム移送が行われる際に1
回転する円周長、即ち、2種類のパーフォレーションの
間隔を加算した長さ(L1 +L2 )と同じ円周長にすれ
ばよい。
【0030】しかしながら、スプロ爪52A、52Bが
形成されていない円周面と写真フイルム20との間で僅
かにスリップが生じると、スプロ爪52A、52Bがパ
ーフォレーションに噛合しない恐れがあるので、円周面
の長さをフイルム1コマ分以下の長さにするのが好適で
ある。例えば、パーフォレーションの間隔L1 を5.1
mm、L2 を31.7mmとした場合には、円周面の円
周長を28.9mmとし、二つのスプロ爪52A、52
Bを約65度の角度隔てて形成するのが望ましい。
【0031】間欠スプロケット50は、写真フイルム2
0が1コマ分の長さだけ移送させるよりも早く1回転す
るため、次のパーフォレーションが到達する以前に先行
のスプロ爪52Aが回転してくる。そして、先行するス
プロ爪52Aの歯厚方向の側面が写真フイルム20のパ
ーフォレーションが形成されていない部分に当接し、間
欠スプロケット50は、この状態でスリップする。
【0032】間欠スプロケット50のスリップにより写
真フイルム20だけが移送され、写真フイルム20の1
コマ分の長さと間欠スプロケット50の円周面の長さと
の差が吸収される。その後、パーフォレーションが到達
することでスプロ爪52A、52Bが順次に噛合して間
欠スプロケット50は1回転する。間欠スプロケット5
0の同軸にはスプロギヤ84が設けられ、このギヤ84
にカムギヤ56が噛合している。従って、前記間欠スプ
ロケット50の回転がカムギヤ56に伝達される。
【0033】カムギヤ56には、シャッターレバー70
の腕部71を押し下げるカム部(シャッターチャージカ
ム)85と、巻き止めレバー60の爪部61が当接する
巻き止めカム86とが同軸上に一体に設けられている。
また、巻き止めカム86の円周面の所定位置には、前記
巻き止めレバーの爪部61が係合する溝86Aが形成さ
れている。
【0034】巻き止めレバー60は、軸62に回動自在
に支持され、バネ88により時計方向に付勢されてい
る。この巻き止めレバー60には前記爪部61の他、ス
イッチ押圧片63及び紙面下向きに立ち下がり片64が
一体に形成されている。また、巻き止めレバー60に
は、紙面下向きに立ち下がり突起(以下係合突起Aと称
す)65が形成されている。
【0035】シャッターレバー70は、軸72に回動自
在に支持されるとともに、バネ89により反時計方向に
付勢されている。このシャターレバー70には前記シャ
ッターチャージカムの回動軌跡内に進入する腕部71の
他、S4 スイッチ82を接触させるスイッチ押圧片73
が一体に形成されている。また、シャッターレバー70
には、図の紙面の上向きに立ち上がり突起(以下係合突
起Bと称す)75が形成されている。
【0036】フイルムの巻き上げ完了状態では、巻き止
めレバー60の爪部61がカムギヤの溝86Aに入り込
んで間欠スプロケット50の回転を阻止するとともに、
係合突起A65がシャッターレバー70の係合突起B7
5と係合し、シャッターレバー70の反時計方向への回
動を阻止するようになっている。このときの巻き止めレ
バー60の位置、及びシャッターレバー70の位置をそ
れぞれ巻き止め係止位置、シャッターチャージ位置と称
す。
【0037】S2 スイッチ80は、前記S1 スイッチ5
5と同じ基板90上に固着され、前記巻き止めレバー6
0のスイッチ押圧片63によってON/OFFされる。
即ち、巻き止めレバー60が巻き上げ完了位置、つまり
図7に示した巻き止め係止位置にあるとき、即ち図7の
状態でS2 スイッチ80はOFFとなり、巻き止めレバ
ー60が反時計方向に回動して巻き止め解除の位置にな
った際にS2 スイッチはONする。このときの巻き止め
レバー60の位置を巻き止め解除位置と称す。
【0038】S4 スイッチ82は図11に示すように、
一対の金属接片から構成され、巻き止めレバー60の下
方に配設されている(図8参照)。このS4 スイッチ8
2は、シャッターレバー70が作動した状態、即ちS2
スイッチ80がラッチした状態を確認するためのスイッ
チであり、シャッターレバー70が反時計方向に回動し
た際に、該シャッターレバー70の湾曲状のスイッチ押
圧片73によって金属接片が図の右側に押され、接片同
士が接触するようになっている(図11参照)。
【0039】前記フイルム給送用モータ40は、巻き止
めレバー60が巻き止め解除位置に位置してS2 スイッ
チ80がONし、且つ、シャッター動作完了後にS1 ス
イッチ55がOFFした時点で通電され、フイルムを巻
き上げ方向に移送するように正転駆動する。そして、1
コマ給送により巻き止めレバー60が巻き止め係止位置
に回転し、S2 スイッチ80がOFFしたとき、フイル
ム給送用モータ40の駆動が停止されるようになってい
る。
【0040】次に図9を参照しながら、フイルムの巻き
止め手段及びレリーズスイッチ手段の作用について詳説
する。図9は図7の要部拡大図である。フイルムの巻き
上げ作動開始により、写真フイルム20は図の右方向に
搬送される。このとき、写真フイルム20と間欠スプロ
ケット50の弾性部材54の摩擦で間欠スプロケット5
0及びスプロギヤ84が時計方向に回転する。
【0041】スプロ爪52Aは同図の破線で示した52
A′の位置まで回動し、写真フイルム20面に当接して
止まる。その後暫くの間、写真フイルム20のみが送ら
れ、スプロ爪52Aはフイルム20に当接したままスリ
ップしている。そして、次のパーフォレーション25n
がスプロ爪52A′の位置に来たとき、パーフォレーシ
ョン25nはスプロ爪52Aとかみ合い、間欠スプロケ
ット50が更に時計方向に回転する。
【0042】このとき、カムギヤ56のシャッターチャ
ージカム85がシャッターレバー70の腕部71を図の
下方へ押し下げる。これにより、巻き止めレバーの係合
突起A65が、シャッターレバーの係合突起B75の回
動軌跡内に入り込み、シャッターレバー70が係止され
る。この状態をシャッターチャージ位置と称す。間欠ス
プロケット50は、写真フイルム20の給送に従動して
回転するが、フイルムが一コマ分給送されると、巻き止
めカム86の溝86Aが、巻き止めレバーの爪部61の
回動軌跡内に位置する。前記シャッターレバー70がシ
ャッターチャージ位置に回転することで巻き止めレバー
60が巻き止め位置にむけて回転し、爪部61が巻き止
めカムの溝86Aに入り込んで間欠スプロケット50の
回転を阻止する。間欠スプロケット50が停止すると同
時に、フイルム給送用モータ40の正転によるフイルム
給送が停止される。
【0043】このように、フイルム巻き止め機構が作動
して間欠スプロケット50が停止した位置を間欠スプロ
ケット50のコマ止め位置と称す。このとき、回転方向
に沿って先行するスプロ爪52Aがパーフォレーション
から外れ、後続のスプロ爪52Bがパーフォレーション
に係合した状態となる。この巻き上げ完了状態では、S
2 スイッチ80がOFF、S4 スイッチ82が開(OF
F)状態となっている。
【0044】図10及び図11にはシャッターレリーズ
状態の様子が示されている。シャッターレリーズ時に
は、レリーズボタン9の押し下げ動作に連動し、S1 ス
イッチ55のレバー55Aが押し下げられると共に、図
示しないロッドによって巻き止めレバー60の立ち下が
り片64が反時計方向に押圧され、巻き止めレバー60
は反時計方向に回動する。これにより、巻き止めレバー
60の爪部61がカムギア86の溝86Aから退避する
とともに、巻き止めレバー60の係合突起A65がシャ
ッターレバー70の係合突起B75の回動軌跡内から退
避するので、巻き止めレバー60の係合突起A65とシ
ャッターレバー70の係合突起B75との係止がはずれ
る。
【0045】そして、巻き止めレバー60のスイッチ押
圧片63によってS2 スイッチ80が押され、S2 スイ
ッチ80がON状態になる。また、前記係合突起A6
5、係合突起B75同士の係止がはずれることにより、
シャッターレバー70のシャッターチャージ位置での保
持が解除され、シャッターレバー70が反時計方向に瞬
時に回転する。このシャッターレバー70の作動によ
り、シャッターレバー70のスイッチ押圧片73によっ
てS4 スイッチ82がONする(図11参照)。このと
きのシャッターレバー70の位置をレリーズ完了位置と
称す。
【0046】S4 スイッチ82は電磁シャッターレリー
ズのスイッチになっており、S4 スイッチ82のONに
よってシャッターを駆動するプランジャー(不図示)に
通電され、その通電時間に応じた速度でシャッターが開
閉する。シャッターレバー70がレリーズ完了位置に位
置したとき、シャッターレバー70の係合突起B75
は、巻き止めレバー60の係合突起A65の回動軌跡内
に入り込み、巻き止めレバー60を巻き止め解除位置に
保持する。
【0047】レリーズボタン9の押し下げを解除してレ
リーズボタン9が元の位置に復帰したとき、S1 スイッ
チ55がOFFしてモータ40が正転駆動し、フイルム
巻き上げが開始される。モータ40の正転によって送り
出された写真フイルム20は、図6に示した巻取軸42
に巻き取られる。このフイルム給送によって間欠スプロ
ケット50は従動方向に回転し、パーフォレーションが
到達するまでの間、先行するスプロ爪52Aが写真フイ
ルム20に当接した状態でフイルムに対してスリップ
し、写真フイルム20の給送を許容する。
【0048】写真フイルム20が送られパーフォレーシ
ョンが到達すると、先ずスプロ爪52Aがパーフォレー
ション25nに係合し、次いで後続のスプロ爪52Bが
パーフォレーション24n+1に係合する。その後、ス
プロ爪52Aがパーフォレーション25nからはずれ、
後続のスプロ爪52Bの歯が次のパーフォレーションに
係合した状態で間欠スプロケット50のコマ止め位置と
なる。
【0049】この間、シャッターチャージカム85がシ
ャッターレバー70の腕部71を時計方向に向けて回転
させる。シャッターレバー70がシャッターチャージ位
置に回転することでシャッターレバーの係合突起B75
が巻き止めレバーの係合突起A65の回動軌跡内から外
れ、巻き止めレバー60が時計方向に回転する。このと
き、今度は、巻き止めレバー60の係合突起A65がシ
ャッターレバー70の係合突起B75の回動軌跡内に入
り込んで、シャッターレバー70をシャッターチャージ
位置に保持する。
【0050】尚、シャッターチャージカム85がシャッ
ターレバー70の腕部71を時計方向に向けて押し下げ
る動作(シャッターチャージ動作)は、二つのスプロ爪
52A、52Bがパーフォレーションに共に係合してい
る時の間欠スプロケット50の回転力で行われるよう
に、シャッターチャージカム85の形状が考慮されてい
る。
【0051】巻き止めレバー60が巻き止め位置に向け
て回転すると、爪部61が巻き止めカム86の外周に当
接した位置で巻き止めレバー60の回転が停止される。
その後、間欠スプロケット50がコマ止め位置に回転し
た時に爪部61が巻き止めカム86の溝86Aに入り込
んで巻き止めレバー60が巻き止め位置に移動する。巻
き止めレバー60が巻き止め位置に位置すると、S2 ス
イッチ80がOFFし、モータ40の正転駆動が停止す
る。
【0052】フイルムの1コマ分の移送により、間欠ス
プロケット50がコマ止め位置に来たときに、シャッタ
ーチャージカム85がシャッターレバー70の腕部71
の回動軌跡を通り過ぎた位置で停止するため、その後の
シャッターレリーズによってシャッターレバー70がレ
リーズ位置に回転することができるようになっている。
これにより、図9に示した状態に戻り、フイルム巻き上
げが完了する。
【0053】ところで、フイルムの最終コマ21end の
撮影を終了した後の巻き上げでは、パーフォレーション
が1個しか通過しない。このため、この1個のパーフォ
レーションに先行のスプロ爪52Aが係合した後は、後
続のスプロ爪52Bは写真フイルム20に当接し、間欠
スプロケット50はそれ以上回転しない。従って、この
間欠スプロケット50が停止した状態で写真フイルム2
0のみがスリップしながら巻き上げられることになる。
【0054】間欠スプロケット50の先行するスプロ爪
52Aが1個のパーフォレーションに係合してから後続
のスプロ爪52Bが写真フイルム20に当接する間に、
シャッターチャージカム85がシャッターレバー70の
腕部71を押し下げるので、S4 スイッチ82はOFF
するが、間欠スプロケット50はそれ以上回転せず、巻
き上げが完了しない。従って、巻止めレバー60は巻止
め位置に移動せずS2スイッチ80はONのまま維持さ
れる。
【0055】次に、ピント調整手段について図12〜図
14を参照しながら説明する。図12、図13は、レン
ズ駆動機構の構成を示す正面図であり、図12には被写
体が遠距離の場合(遠状態)が示され、図13には被写
体が近距離の場合(近状態)が示されている。また、図
14はレンズ駆動機構の各部材の関係を示す説明図であ
る。
【0056】カメラ1には単焦点距離の撮影レンズ2が
用いられ、アクティブ光量検出による2段階の自動焦点
調整(AF)方式が採用されている。レンズの駆動機構
100は、主としてプランジャー102、レンズ駆動レ
バー104、ピント調整リング106、レンズ鏡胴10
7、及びバネ108から構成される。レンズ駆動レバー
104は、軸110に回動自在に支持され、一端はプラ
ンジャー102のピストン112に係合され、他の一端
はピント調整リング106に回動自在に連結されてい
る。ピント調整リング106は、略C字状に形成されて
おり、該ピント調整リング106の内側にレンズ鏡胴1
07を把持している。
【0057】レンズ鏡胴107には撮影レンズ2が保持
され、該レンズ鏡胴107の外周面にはヘリコイドねじ
114が形成されている(図14参照)。レンズ鏡胴1
07は前記ヘリコイドねじ114によって、光軸方向に
前後に繰り出し自在に支持され、該レンズ鏡胴107が
反時計方向に回転すると、撮影レンズ2が光軸方向の前
方向に繰り出されるようになっている。また、該ピント
調整リング106は、バネ108により図中時計方向に
付勢されている。
【0058】かかる構成のピント調整手段の作用につい
て説明する。図12の状態からプランジャー102を吸
引作動させると、ピストン112が図の下方へ下がる。
このピストン112の動きに連動して、前記レンズ駆動
レバー104は軸110を中心に時計方向に回動する
(図13参照)。このとき、ピント調整リング106
は、バネ108の付勢力に抗して反時計方向に回動す
る。ピント調整リング106の回転によってレンズ鏡胴
107が反時計方向に回転され、レンズ鏡胴107はヘ
リコイドねじ114によって光軸に沿って前方へ繰り出
される(図14参照)。
【0059】他方、図13に示す状態からプランジャー
102の吸引が解除されると、ピストン112が上方に
移動し、前記レンズ駆動レバー104は反時計回転方向
に回動する。これにより、ピント調整リング106はバ
ネの付勢力によって引き戻され、時計方向に回動する
(図12参照)。そして、ピント調整リング106の回
動にともなって、レンズ鏡胴107が時計方向に回動さ
れ、レンズ鏡胴107はヘリコイドねじ114によって
光軸に沿って後方へ後退する。
【0060】このレンズ駆動は、ピント調整時のみなら
ず、バッテリーチェックとしても利用される。即ち、通
常、撮影レンズ2は、図12に示した遠状態に位置して
おり、レリーズボタン9の押し下げによって、AF測距
が行われた後、必ずプランジャー102に通電され、レ
ンズ2が近状態にセットされる。このとき、プランジャ
ー102に通電した状態でバッテリーの残量をチェック
している。
【0061】このように、実際にプランジャー102に
通電し、実負荷をかけた状態でバッテリーチェックを行
うことにより、いわゆるダミー抵抗によってバッテリー
チェックを行う従来のものに比べて、正確な残量チェッ
クを行うことができる。また、プランジャーの作動音が
撮影者に聞こえるとともに、撮影レンズ2がプランジャ
ーに引かれて動く様子が外部から観察できるので、バッ
テリーの残量を目と耳で確認できるという利点がある。
このバッテリーチェックによって、バッテリー残量が所
定量以下の場合(以下、バッテリーNGと称す)には、
マイコン(CPU)150がリセットされ、撮影が禁止
される。CPU150のリセット後の再起動については
後述する。
【0062】図15は、カメラ1の制御系の構成を示す
ブロック図である。CPU150には、主として、フイ
ルム上にFATbitを光学的に記録するための発光装
置152、バッテリーチェック回路154、AE/AF
装置156、ストロボ装置158、及びドライバー装置
160が接続されている。バッテリーチェック回路15
4は、プランジャーの通電中の実負荷の下に電池の出力
レベルをチェックするもので、バッテリーレベルが異常
(バッテリーNG)の場合にはCPU150にリセット
をかける信号を出力する。バッテリーの正常/異常を検
知する電気回路は、様々な形態が考えられるが、例え
ば、バッテリーチェック回路154には図示しない比較
器が用いられ、この比較器の正入力にバッテリーが消耗
したか否かを判断するための基準電圧が加えられてお
り、負入力には電池から供給される電源の所定の分圧値
が加えられている。
【0063】従って、バッテリーが消耗していない場合
には、比較器の負入力の分圧値が正入力の基準電圧より
も大きくなり、比較器はバッテリーが正常であることを
示すロウ(L)レベルの信号を出力する。他方、バッテ
リーが消耗するなどして、比較器の負入力の分圧値が正
入力の基準電圧よりも小さくなった場合には、比較器は
バッテリーが異常であることを示すハイ(H)レベルの
信号を出力する。このHレベルの信号によってCPU1
50にリセットをかけるようになっている。尚CPU1
50は、安価なマイコンでありバックアップ機能を備え
ていないので、一度リセットされるとリセット前の情報
は全て消える。
【0064】AE/AF装置156には、前述したAE
受光器8、AF投光器5及びAF受光器7が接続されて
おり、AE受光器8による測光値、及びAF投光器5及
びAF受光器7による測距値をCPU150に通知する
ようになっている。一方CPU150は、AE/AF装
置156からの情報に基づいて、後述するストロボ装置
158の発光の有無を決定し、所定の低輝度撮影時には
自動的にストロボ発光モードに設定する。そして、撮影
時に発光管を閃光するようにストロボ装置158に指令
を出すとともに、シャッター速度の制御、合焦作動を制
御及びフイルムの巻き上げ給送を制御する指令をドライ
バー装置160に出力する。
【0065】ストロボ装置158には、内部にストロボ
充電回路が設けられている。ストロボ充電回路は、CP
U150からのストロボ充電開始信号を受けてコンデン
サーの充電を開始し、充電レベルが所定量に達した時点
で充電を中止するようになっている。また、このストロ
ボ充電回路には、後述するストロボ充電禁止回路が接続
されている。
【0066】ドライバー装置160には、シャッターを
開閉駆動するプランジャー161及び、撮影レンズ2を
合焦駆動するプランジャー162(図12に示したプラ
ンジャー102に相当)が接続されており、CPU15
0からの指令に基づいてシャッター又は撮影レンズ2を
駆動する。CPU150は、レリーズボタン9の押圧信
号(S1 スイッチON)に基づいて撮影レンズ2を近状
態に移動させるようにドライバー装置160を制御する
とともに、AF測距の結果に基づいて、レンズを近状態
又は遠状態にセットするようにドライバー装置160を
制御する。
【0067】ドライバー装置160には、トランジスタ
Tr1が設けられ、該トランジスタTr1のコレクタに
はフイルム給送用モータ40の駆動回路が接続されてい
る。シャッターの開閉動作終了後にトランジスタTr1
をONしてモーターに通電し、フイルム給送方向に正転
して一コマ巻き上げを行う。フイルム給送用モータ40
は連動スイッチによって正転/反転が自在に構成されて
いる。通常は、図15に示すように接片166、167
はそれぞれ、接点168a、169aと接触しており、
ドライバー装置160のトランジスタTr1のON/O
FFによってフイルム給送用モータ40への通電が制御
されている。そして、巻戻しレバー11(SMRスイッ
チ)をON操作することにより、接片166、167は
それぞれ接点168b、169bと接触し、フイルム給
送用モータ40は反転駆動されフイルムが巻き戻され
る。
【0068】また、CPU150は、フイルム給送モー
タ40によるフイルム巻き上げ開始から16秒経過して
も、S2 スイッチOFFの信号が入力しない場合には、
フイルム給送を停止する信号を出力するようになってい
る。この信号により、フイルム給送モータ40は巻き上
げ開始から16秒後には停止する。例えば、最終コマ撮
影終了後の巻き上げの場合には、パーフォレーションが
1個しか到達しないことから一コマ巻き上げが完了せ
ず、CPU150には一コマ巻き上げが完了したことを
示すS2 スイッチOFFの信号が入力しない。このた
め、フイルム給送モータ40は16秒間駆動され続け、
16秒後にCPU150からの信号を受けて駆動が停止
される。
【0069】ところで、フイルムの巻き上げ、又は巻戻
しのためのフイルム給送用モータ40の駆動には多量の
電流を必要とする。また、レリーズボタン9の押し下げ
時には、AF測距やAE測光、その他撮影レンズ2の合
焦動作、シャッター駆動というように多くの電流が消費
される。従って、かかる場合には、バッテリーの負担を
考慮し、レリーズに伴う回路の正常な作動を保証するた
めにストロボの充電を禁止する必要がある。
【0070】その手段として、フイルム給送用モータ4
0の駆動の有無や、レリーズスイッチ9のON/OFF
をCPU150に入力し、ストロボ充電を行うか否かの
判断をCPU150によって行うことも考えられる。し
かし、CPU150の処理負担が増大し、ポート数の多
い高機能のマイコンが必要となり、コスト高になるとい
う問題がある。
【0071】そこで、図15に示すようなストロボ充電
禁止回路を構成し、CPU150の処理負担軽減とポー
ト削減を図っている。即ち、レリーズボタン9の押下げ
操作に連動するS1 スイッチ(図7に示したS1 スイッ
チ55に相当)と、S1 スイッチの接点が閉じた時にO
NするトランジスタTr2 とが設けられ、ストロボ装置
158内には、PNP型トランジスタTr3 が設けられ
ている。このトランジスタTr3 のOFF時には図示し
ないストロボ充電経路が構成され、トランジスタTr3
がONすると前記ストロボ充電経路が遮断されるように
なっている。
【0072】そして、このトランジスタTr3 のベース
端子(FINH)に、図に示すようにフイルム給送用モータ
40の両端から導かれた配線と、前記S1 スイッチのO
N/OFFに連動するトランジスタTr2 のコレクタと
が並列に接続されている。かかるストロボ充電禁止回路
によれば、S1 スイッチは、通常接点が開いており(O
FF状態)、レリーズボタン9の押し下げ操作に伴って
接点が閉じる(ONする)。S1 スイッチがONする
と、トランジスタTr2 がONし、フイルム給送用モー
タ40の駆動の有無によらずストロボ装置158内のト
ランジスタTr3 はONされる。即ち、ストロボ充電経
路が絶たれストロボ充電が禁止される。
【0073】その後、レリーズボタン9の押圧操作が解
除され、S1 スイッチがOFFするとトランジスタTr
2 もOFFする。これによりストロボ装置158内のト
ランジスタTr3 がOFFしてストロボ充電禁止が解除
される。その後、CPU150からドライバー装置16
0内にフイルム巻き上げ指令信号が出力される。この巻
き上げ指令信号を受けて、ドライバー装置160内のト
ランジスタTr1 がONし、フイルム給送用モータ40
が正転する。このとき、ストロボ装置158内のトラン
ジスタTr3 のベースから順に、フイルム給送用モータ
40の右側の端子に接続された抵抗R1 、接片167、
接点169a、及びドライバー装置160内のトランジ
スタTr1 のコレクタ─エミッタを経る導電経路が構成
され、ストロボ装置158内のトランジスタTr3 がO
Nする。これにより、フイルム給送用モータ40の駆動
時にはストロボ充電が禁止される。
【0074】その後、フイルムの一コマ巻き上げが完了
すると、ドライバー装置160内のトランジスタTr1
がOFFされ、フイルム給送用モータ40の駆動が停止
する。これにより、ストロボ装置内のトランジスタTr
3 がOFFしてストロボ充電禁止が解除される。また、
図3に示したフイルム巻戻しレバー11が操作されると
(SMRスイッチON操作)、フイルム給送用モータ4
0の両端に設けられた連動スイッチの接片166、16
7がそれぞれ接点168b、169bに当接し、フイル
ム給送用モータ40は反転する。このとき、ストロボ装
置158内のトランジスタTr3のベース端子から順
に、モータ40の左側の端子に接続された抵抗R2、接
片166、及び接点168bを経る導電経路が構成さ
れ、ストロボ装置158内のトランジスタTr3 がON
する。これにより、フイルム給送用モータ40の駆動時
にはストロボ充電が禁止される。フイルム巻戻しレバー
11による操作が解除されると、連動スイッチの接片1
66、167はそれぞれ接点168a、169aに当接
し、当初の状態に戻る。
【0075】このように、フイルム給送用モータ40の
通電時又はS1 スイッチのオン時(レリーズボタン9の
押し下げ操作時)にストロボ充電の禁止を行うようにし
たので、ストロボ充電制御に関して、フイルム給送時及
びレリーズボタン9の押し下げの有無をCPU150に
よって判断する必要がなくなり、マイコンの負担を軽減
できる。即ち、マイコンのポートを削減することがで
き、安価なマイコンを利用することができる。
【0076】ストロボ充電禁止回路は図15に示した構
成に限定するものでなく、フイルム給送用モータの駆動
の有無を示す信号を導く信号線と、S1 スイッチのON
/OFF状態を示す信号を導く信号線を並列に接続し、
これら各信号線に導かれる信号に応じてストロボ充電回
路の充電経路を導通/遮断するスイッチ回路を形成すれ
ばよい。
【0077】図16には、安価なマイコンを利用するた
めの他の工夫が示されている。前述のとおり、フイルム
給送用モータ40の駆動の有無を直接CPU150に通
知するポートを設けずに、以下に示すように、SCBポ
ート(カートリッジ存否確認ポート)を共用してポート
削減を達成している。レリーズボタン9を押し込むこと
によりS2 スイッチ80がノーマルオープン(NO)側
に機械的にラッチ(保持)される。その後CPU150
からフイルム給送を指令する給送信号をAWDポートか
ら出力することにより、フイルム給送用モータ40に通
電される。フイルム給送用モータ40はフイルムを一コ
マ分送り、一コマ送りが完了すると前記S2 スイッチ8
0がノーマルクローズ(NC)側に戻る。
【0078】同図に示したS2 スイッチ80は、図7に
示したS2 スイッチ80に相当している。つまり、巻き
上げ完了状態には、S2 スイッチ80はOFF(NC側
への当接に相当)するようになっており、レリーズボタ
ン9が押圧され、巻き止めレバー60のスイッチ押圧片
63によってS2 スイッチ80がONする(NO側への
当接に相当)。そしてフイルム巻き上げ駆動中は、巻き
止めレバー60のスイッチ押圧片63によりS2 スイッ
チON状態が維持される。その後、巻き上げ完了時に巻
き止めレバー60の爪部61が巻き止めカム86の溝8
6Aに嵌入し、S2 スイッチ80がOFFする。つまり
NC側に戻るという対応になる。
【0079】フイルム給送用モータ40の駆動指令は、
CPU150のAWDポート150aからのハイ(H)
/ロウ(L)信号により行われる。即ち、レリーズボタ
ン9が押され、S2 スイッチ80の接片がNO側に当接
しているとき、CPU150から巻き上げ指令(AWD
=L)が出力される。これにより、トランジスタTr4
がONするとともに、トランジスタTr5 がONしてフ
イルム給送用モータ40が正転方向に回転する。
【0080】フイルム給送用モータ40の駆動時にはト
ランジスタTr6 がONするとともに、トランジスタT
r7 がONしてSCBポート150bにはロウレベルの
信号が入力する。他方、一コマ巻き上げが完了すると、
S2 スイッチ80がメカ的にNC側に当接してフイルム
給送用モータ40の通電を絶つ。これにより巻き上げ完
了状態ではトランジスタTr6 及びTr7 がOFFして
SCBポート150bにはハイレベルの信号が入力す
る。
【0081】S5 スイッチ172はフイルムカートリッ
ジ22の装填の有無を検出するスイッチであり、カート
リッジ室にフイルムカートリッジ22が装填されている
とき、S5 スイッチ172の接片は開放されており、フ
イルムカートリッジ22が装填されていないときS5 ス
イッチ172がONするようになっている。このS5 ス
イッチ172のON/OFFの情報は、トランジスタT
r6 がOFFの場合に限りSCBポート150bに入力
することになる。つまり、トランジスタTr6 がONの
場合にはS5 スイッチ172のON/OFFにかかわら
ずSCBポート150bにはロウレベルの信号が入力す
る。そしてトランジスタTr6 がOFFの場合には、S
5 スイッチ172のON時にSCBポート150bにロ
ウレベルの信号が入力し、S5 スイッチ172のOFF
時にSCBポート150bにはハイレベルの信号が入力
する。
【0082】トランジスタTr6 のON/OFFはS2
スイッチのON/OFF、即ちAWDポート出力のロウ
/ハイ信号に対応しているので、結局AWD=Hのとき
SCBポート入力はS5 スイッチの状態を示すものとし
てリードされ、AWD=LのときSCBポート入力はS
2 スイッチの状態を示すものとしてリードされる。この
ように一つのポート(SCB)入力から、S2 スイッチ
とS5 スイッチの状態を区別して読み込むことができる
ようにしたので、CPU150のポートを削減できる。
【0083】尚、CPU150には図7に示したS4 ス
イッチ82の状態が通知されている。このS4 スイッチ
82はフイルム給送時にONし、一コマ給送が完了する
とOFFするようになっている。また、フイルム巻戻し
レバー11が操作されたとき(SMRスイッチON時)
にもS4 スイッチ82はOFFする機構になっている。
【0084】即ち、フイルム巻戻しレバー11が操作さ
れることで、巻止め係止レバー60を巻止め解除位置に
回転させ、その後この状態で保持するとともに、シャッ
ターレバー70をシャッターチャージ位置、又はこの位
置からさらに時計方向に僅かに回転した位置に回転さ
せ、この状態を保持する。これにより、S4 スイッチ8
2がOFFするとともに、間欠スプロケット50及びシ
ャッターチャージカム85等を含むカムギヤ56がフリ
ーとなり、写真フイルム20をフイルム巻き上げ方向と
は逆の巻戻し方向に移送することができる。
【0085】次に、シャッターレリーズの作動シーケン
スについて説明する。図17には、通常の撮影時におけ
るシャッター作動のシーケンスを示すタイムチャートが
示されている。レリーズボタン9を(a)に示すような
押し下げ動作で操作する。S1 スイッチは(b)に示す
ように、レリーズボタン9が所定の半押し状態に達した
時点でONし、レリーズボタン9が押し込まれている間
ONし続け、レリーズボタン9が所定の状態に復帰した
時点でOFFする。尚、レリーズボタン9を押すと図7
に示した巻き止めレバー60の係合突起A65とシャッ
ターレバー70の係合突起B75の係止がはずれる音が
撮影者に聞こえる。
【0086】S2 スイッチは、(c)に示すように、S
1 スイッチがONした後、更にレリーズボタン9が所定
の押し下げ位置に達した時点でONする。これは図7に
示した巻き止めレバー60のスイッチ押圧片63による
メカ的な接触によってS2 スイッチがONすることに対
応している。そして、その後フイルムが一コマ給送され
て巻き止めレバー60が巻き止め位置に位置した際にS
2 スイッチはOFFする。
【0087】(d)に示すS4 スイッチは、S2 スイッ
チがラッチ(シャッターレバーが作動)した状態を確認
するスイッチであり、シャッターレバー70がレリーズ
動作している間ONして、シャッターレバー70がシャ
ッターチャージカム85によって押し下げられて、シャ
ッターチャージ位置に戻されるとOFFする。図17
(e)に示したSVBとは、図15に示したトランジス
タTr8 のコレクタ電圧であって、S1 スイッチONの
後、100ミリ秒後にAE/AFが実行される際にON
し、S2 スイッチのOFFとともにOFFする。
【0088】図17(f)には、ストロボの充電の様子
が示されている。カメラ1は図示しないレンズバリアの
開動作又は閉動作によってストロボに充電を開始し、図
15で示したようにS1 スイッチがONした時点で充電
が禁止される。S1 スイッチがONの間ストロボ充電は
禁止され続け、S1 スイッチがOFFした時点で再び充
電が許可される。その直後、フイルム給送が開始される
と充電が禁止され、フイルム給送中は充電が禁止され
る。その後フイルム給送が完了し、S2 スイッチがOF
Fした時点でCPU150からストロボ充電開始を指令
するストロボ充電信号が出力されて(図17(g))、
ストロボ充電が行われる。
【0089】図17(h)に示すように、S1 スイッチ
ON後100ミリ秒後にAE/AFが作動する。測光及
び測距に要する時間は約50ミリ秒である。図17
(i)に示すように、S4 スイッチがONすると同時に
カメラ1はレンズ駆動用のプランジャー102に通電
し、レンズを近距離側へ駆動する。このとき、プランジ
ャー102の作動音が撮影者に聞こえる。AF測距の結
果、被写体が近距離の場合にはレンズを近状態で維持す
べく、プランジャー102に通電してレンズをホールド
する。尚、このレンズホールド時の通電は、プランジャ
ー駆動時の通電に比べて少ない電流で足りる。また図に
は示されていないが、AF測距の結果、被写体が遠距離
の場合はプランジャー102の通電を解除してレンズを
遠状態に移動させる場合もある。
【0090】図17(j)に示すように、AF合焦が終
了した後、シャッター駆動を指令する信号が出力され
る。該指令信号に基づいて、プランジャー161がシャ
ッター羽根を電磁駆動する。このときプランジャー16
1の作動音が撮影者に聞こえる。図17(k)はシャッ
ターの開口状態が示されている。AE測光の結果に応じ
てシャッター速度は1/125秒又は1/45秒の何れ
かに制御される。
【0091】シャッターの開口が全開状態に達した後、
ストロボが発光されると同時に、CHPの別をフイルム
上に記録するFATbit用の発光ダイオードが点灯す
る(図17(m))。そして、撮影終了後フイルムが一
コマ給送され、給送完了後にS2 スイッチがOFFされ
てフイルム給送が停止する(図17(n))。
【0092】但し、フイルム最終コマ撮影後の巻き上げ
では、フイルムエンド部にパーフォレーションが一つし
かないためS2 スイッチが完全にセットされない。つま
りS2 スイッチがOFFにならず、S2 スイッチがON
状態のままとなっている。このようにフイルムエンドで
S2 スイッチOFFの信号が入らない場合、給送作動開
始から16秒でフイルム給送モータが停止するようにな
っている。
【0093】尚、AE測光の結果、所定の輝度よりも低
輝度の場合に、カメラ1はストロボ発光モードに設定さ
れるが、その場合、AE測光終了後、ストロボ発光に先
立って赤目軽減ランプ6が発光される(図17
(p))。ストロボ発光モードにおける赤目軽減ランプ
の点灯は、S1 スイッチON後150ミリ秒後に行わ
れ、S4スイッチON後に赤目軽減ランプ6の消灯とと
もにレンズ駆動を開始するようになっている。但し、赤
目軽減ランプ6はシャッター早押し(S1 スイッチON
から150ミリ秒以内にS2 スイッチがONする場合)
を行うと、点灯せずにシャッターが切れるようになって
いる。
【0094】図18にはセルフタイマー撮影時における
シャッター作動のシーケンスを示すタイムチャートが示
されている。セルフタイマー作動は、タイマーボタン1
2とレリーズボタン9を両方押す方式でモードセットさ
れる。即ち、図18(a)に示すように先ずタイマーボ
タン12を押し、タイマー表示ランプ(本カメラ1では
赤目軽減ランプ6で兼用)が点灯することを確認してレ
リーズボタン9を押圧すると(図18(b))、図18
(e)(f)に示すようにS1 スイッチ、S2スイッチ
が共にONして、セルフタイマーモードになる。そして
図18(c)、(e)に示すようにタイマースイッチを
示すS3 スイッチ及び前記S1 スイッチがOFFになっ
た後にセルフタイマー作動を開始するようになってい
る。
【0095】セルフタイマー作動時には、図18(d)
に示すようにタイマー表示ランプが7秒間点灯し、その
後3秒間点滅後レリーズされる。尚、AE測距の結果、
ストロボ発光モードにセットされた場合には、タイマー
表示ランプが3秒間点滅した後、更に、赤目軽減ランプ
6が発光される。その他のシーケンス(図18(g)〜
(s))については、図17に示した通常撮影時と同様
であるので、説明は省略する。
【0096】次に、カメラ1のマイコンの処理について
図19〜図23に示したフローチャートを用いて説明す
る。マイコンにリセットがかかる事由には、例えばバッ
テリーチェック時にバッテリーNGとなった場合、フイ
ルム給送又は巻き上げ中にバッテリーが消耗した場合、
ストロボ充電中にバッテリーが消耗した場合、電池が引
き抜かれた場合等がある。また、マイコンがリセットか
ら立ち上がる事由には以下の2つがある。即ち、バッテ
リーNGとなった後、一旦バッテリーの負荷がはずれて
電池の出力レベルが復活し再動作可能になった場合と、
新たなバッテリーが投入された場合である。
【0097】CPU150は、バッテリーチェック回路
154から出力されたリセット信号によってリセットさ
れた後、電池交換等によって動作可能になった時に、S
4 スイッチ82のON/OFF状態及びS1 スイッチ5
5のON/OFF状態からリセット直前のカメラの動作
状態を判別する。そして、リセットされた時のカメラの
状態に応じてリセット復帰後のカメラ制御を場合分けし
て適切な制御を実行するようになっている。以下その制
御について説明する。
【0098】図19においてマイコンがリセットから立
ち上り、処理がスタートすると(ステップS001、以
下ステップ番号のみを示す)、カメラ側の各種初期設定
がなされる(S002)。マイコンはリセット前の状態
を記憶していないので、先ず、どのような原因でリセッ
トが掛けられたのかを判定する必要がある。その為、始
めにS4 スイッチがOFFか否かが判別される(S00
3)。
【0099】S4 スイッチがOFFとは、即ちフイルム
の一コマ巻き上げ動作が完了している状態(図7参照)
を意味する。この場合S004においてS1スイッチが
OFFか否かが判別される。レリーズボタン9が押され
ていなければ通常はS1 スイッチがOFFであり、処理
はCに進む。C以降の処理は、S005でS1 スイッチ
がOFFに復帰したか否かを確認した後、AE/AFの
IC電源をOFFし(S006)、赤目ランプを消灯す
る(S007)。その後ストロボ充電をスタートし(S
008)、各モードがクリアされ(S009)、200
ミリ秒待機(S010)してからスタンバイ状態となる
(S011)。
【0100】つまり、リセット復帰時にS4 スイッチO
FF、且つS1 スイッチOFFということは、カメラの
撮影待機状態中、ストロボ充電中等にバッテリーが消耗
してリセットがかけられ、新電池交換等により再動作可
能になった場合に相当する。従って、この場合、撮影可
能なスタンバイ状態にしている。S004においてS1
スイッチがONの場合は、即ち、ストロボ充電中にバッ
テリーNGでリセットし、そのときたまたまレリーズボ
タン9が押圧されてS1スイッチがONしてリセットが
解除された場合に相当する。この場合、0.5秒の時間
待機(S012)後に処理はAに進む。A以降の処理に
ついて詳しくは後述するが、レリーズボタン9が押圧さ
れたことで撮影動作がスタートするが、撮影レンズ2を
近状態にセットする段階(S057)の、バッテリーチ
ェックでバッテリーNGとなってマイコンにリセットが
かけられることになり、結局のところシャッターは作動
せず撮影は行われない。
【0101】S003においてS4 スイッチがONの場
合は、一コマ巻き上げ完了前であることを意味する。例
えば、S4 スイッチONの状態で撮影レンズ2を駆動す
るプランジャー102に通電され、その負荷の下で電池
レベルがNGとなってシャッター作動前にリセットがか
けられた場合や、巻き上げ途中で電池が引き抜かれS4
スイッチONの状態で電池が再投入された場合や、フイ
ルム巻き上げ途中で電池が消耗してS4 スイッチONの
状態で電池復活又は電池交換を行った後という場合等が
考えられる。
【0102】S003においてS4 スイッチがONの場
合は、更にS1 スイッチがOFFか否かが判別される
(S013)。S1 スイッチがOFFの場合は、リセッ
トする前にレリーズボタン9がオフした状態であること
意味する。リセット復帰時にS4 スイッチがON、且つ
S1 スイッチがOFFであるという状況は、前記レリー
ズボタンの押圧操作中に電池の出力レベル低下によって
リセットされ、その後レリーズボタンの押圧を解除して
電池の交換が行われたことによってリセットが解除され
たと判別できる。レリーズボタン9を押しながら電池を
交換することは考えられず、電池交換時には普通レリー
ズボタン9の押圧は解除されるからである。
【0103】従って、この場合、新たな電池から電源が
供給され、処理はCに進み、レリーズボタン9による操
作を受け付けるスタンバイ状態となる。ただし、S4 ス
イッチがONしており、フイルムの一コマ巻き上げが完
了していないので、このまま撮影を行うことは必ずしも
適当でないため、スタンバイ復帰後にレリーズボタン9
が押圧された場合には、通常の撮影処理と異なるS2 O
Nモードにセットし(S024)、シャッターを作動さ
せずに巻き上げのみを実行し、先ずフイルム給送を完了
させるようにしている。スタンバイ復帰後の処理につい
て、詳しくは後述する(図20から図23)。
【0104】他方、S013においてS1 スイッチがO
Nの場合は、レリーズボタン9が押し込まれた状態でリ
セットされたことを意味する。つまり、例えば、S4 ス
イッチONの状態で撮影レンズ2を駆動するプランジャ
ー102に通電され、その負荷の下で電池レベルがNG
となってシャッター作動前にリセットがかけられ、レリ
ーズボタン9から指を離す前に、一旦バッテリーの負荷
がはずれて電池の出力レベルが復活しリセットから復帰
したというケースが考えられる。
【0105】この場合、AE/AFのICの電源をON
し(S014)、50ミリ秒待機(S015)してから
カートリッジ22の装填の有無が判別される(S01
6)。カートリッジ22が装填されていなければ処理は
Cに進み、カートリッジ22が装填されている場合に
は、AE/AFのIC電源をOFFし(S017)、S
018とS019の間でバッテリーNG処理のループを
形成する。S018では新たな電池が投入された場合
に、このバッテリーNG処理のループから直ちに抜け出
してリセット(S001)へ復帰できるように約10m
Aのリーク電流を流している。
【0106】S019ではS4 スイッチがOFFか否か
の判別をしているが、カメラに何も操作がなされなけれ
ば、S4 スイッチはOFFのままとなっているので、S
019とS018との間で処理がループする。S019
でS4 スイッチがOFFとなる場合とは、巻戻しレバー
11が操作されてSMRスイッチがONした場合を意味
する。巻戻しレバー11は手動操作によってON/OF
Fされる独立したスイッチであり、巻戻しレバー11が
操作され、連動スイッチの接片166、167がそれぞ
れ接点168b、169bに当接すると、機械的にS4
スイッチの接触を開放する機構となっているからであ
る。S019においてS4 スイッチがOFFの場合に
は、処理はCに進み、S006からS011を経てカメ
ラはスタンバイ状態となる。
【0107】次にカメラのスタンバイ状態からの処理に
ついて説明する。図20に示すように、スタンバイ復帰
からS1 スイッチがONされると起動が開始される(S
021)。起動が開始されるとS1 起動フラグがセット
される(S022)。その後、S4 スイッチがOFFか
否かを判別する(S023)。通常、一コマ巻き上げが
完了して撮影待機となっている状態ではS023におい
てS4 スイッチはOFFである。また、フイルムの最終
コマの撮影終了後に巻き上げられて間欠スプロケット5
0の後続のスプロ爪52Bがフイルムに当接した状態で
停止している場合も、一コマ巻き上げは完了していない
がS4 スイッチはOFFとなっている。S023におい
てS4 スイッチOFFの場合、処理はS025に進む。
【0108】他方、S023においてS4 スイッチがO
Nの場合とは、通常、フイルムの一コマ巻き上げが未完
了であるこを意味している。例えば、S018とS01
9の間で処理がループしている状態から電池が交換され
てスタンバイ状態に復帰した後にレリーズボタン9が押
された場合や、異常な外力が加わえられたことにより一
コマ巻き上げ途中で停止し、再起動が行われた場合は、
S023においてS4スイッチがONになっている。
【0109】S023においてS4 スイッチがONの場
合、シャッターを駆動させないモード(S2 ONモー
ド)にフラグがセットされ(S024)、処理はS02
5に進む。S025ではS1 スイッチがONか否かが判
別される。S025においてS1スイッチがOFFの場
合とは、即ちレリーズボタン9が完全に押し込まれず、
軽く押されて直ぐ取りやめられたことを意味する。この
場合、処理はS026に進み、S1 スイッチがOFFに
復帰したか否かが確認され(S026)、AE/AFの
IC電源がOFFされる(S027)。その後、赤目ラ
ンプも消灯し(S028)、処理はS009へと進みS
010を経てスタンバイ状態になる(S011)。
【0110】S025においてS1 スイッチがONの場
合には、処理はAに進む。即ち、100ミリ秒待機(S
031)した後、AE/AFのIC電源をONし(S0
32)、50ミリ秒待機(S033)後AE/AFデー
タを読み込む(S034)。そしてAEレベルを切り換
えて(S035)、AEデータを読み込む(S03
6)。この時ライトバリュー(LV)13以上か否かが
判別され(S037)、LV13以下の場合は次いでカ
ートリッジ22の装填の有無が判別される(S03
9)。S037においてLV13以上の場合には遠モー
ドのフラグがセットされ(S038)た後、処理はS0
39に進む。
【0111】S039においてカートリッジ22が装填
されている場合には、処理はS042に進み、カートリ
ッジ未装填の場合にはS2 ONモードのフラグがクリア
され(S041)てからS042に進む。S042では
S2 ONモードか否かが判別される。S2 ONモードの
場合には処理はS052に進み、S042においてS2
ONモードにセットされていない場合には、次いでセル
フモードにセットされているか否かが判別される(S0
43)。既にセルフモードのフラグがセットされている
場合には、一旦セルフモードのフラグがクリアされて
(S044)、処理は図21に示すように、S052に
進む。S043においてセルフモードにセットされてい
ない場合には、図21に示すように、改めてタイマーボ
タン12が押されたか否か(S3 スイッチがONか否
か)が判別される(S045)。そしてS3 スイッチが
ONの場合にはセルフモードのフラグがセットされ(S
046)、その後処理はS051に進む。
【0112】S045においてタイマーボタン12が押
されていなければ、即ちS3 スイッチがOFFであれ
ば、次いでS1 スイッチの起動の有無が判別される(S
047)。S1 スイッチが起動されていない場合は処理
はS051に進み、S047においてS1 スイッチが起
動された場合には、次いでストロボ/赤目発光モードか
否かが判別される(S048)。ストロボ/赤目発光モ
ードでない場合には処理はS051に進み、S048に
おいてストロボ/赤目発光モードの場合には赤目ランプ
を点灯(S049)してからS051に進む。
【0113】S051では、S4 スイッチがONしてい
るか否かが判別される。即ち、レリーズボタン9が完全
に押し込まれ、S2 スイッチがラッチされているか否か
が判別される。尚、S023において、フイルムエンド
でS4 スイッチがOFFにされた場合には、S2 スイッ
チはON状態のままであり、レリーズボタン9が完全に
押し込まれてもS4 スイッチはONにならない。この場
合、処理はS061に進む。
【0114】S051において、S4 スイッチがONの
場合には、先ず、赤目ランプが点灯していればその赤目
ランプを消灯し(S052)、その後ストロボ/赤目発
光モードか否かを判別する(S053)。S053にお
いてストロボ/赤目発光モードであれば85ミリ秒待機
(S054)してから更に20ミリ秒待機する(S05
5)。S053においてストロボ/赤目発光モードでな
ければS054を省略してS055に進む。
【0115】その後、S056においてセルフモードか
否かが判別され、セルフモードでない場合にはレンズ駆
動用のプランジャーを吸引してレンズを近距離側にセッ
トし(S057)、30ミリ秒待機(S058)した
後、処理はBに進む。尚、このS057及びS058の
処理によってバッテリーチェックが行われている。S0
56においてセルフモードの場合にはS057を省略し
て、30ミリ秒待機(S058)後、処理はBに進む。
【0116】S051においてS4 スイッチがOFFの
場合には、次いでS1 スイッチがOFFか否かが確認さ
れ(S061)、S1 スイッチがONの場合処理はS0
51に戻り、S1 スイッチがOFFの場合は、赤目ラン
プを消灯した後(S062)、処理はS063に進む。
即ち、S063においてS2 スイッチがONか否かが判
別される。S063でS2 スイッチがOFFというの
は、フイルム巻き上げ完了した状態からS1 スイッチO
Nの起動がかけられ、S2 スイッチがラッチする前にレ
リーズボタンの押圧が解除された場合に相当している。
この場合、処理はS006に進み、以下S007からS
011の処理を経てスタンバイとなる。
【0117】他方、S063においてS2 スイッチがO
Nというのは、フイルムエンドで巻き上げが完了せず、
S2 スイッチがON状態で維持されたまま、S4 スイッ
チだけがOFFされている場合に、レリーズボタン9に
よる起動がかけられた場合に相当する。この場合S06
3でS2 スイッチがONとなり、続くS064において
S2 ONモードのフラグをセットする。
【0118】S064でS2 ONモードがセットされた
後、フイルムカートリッジ22の有無が判別される(S
065)。S065においてフイルムカートリッジ22
が装填されていない場合には、S2 ONモードのフラグ
をクリアしてから(S066)、処理S067へと進
み、S065においてフイルムカートリッジ22が装填
されている場合には、続いて、AE/AF電源がONさ
れ(S067)、50ミリ秒待機(S068)後処理は
S052へ進む。S052以降(S053からS05
8)の処理は上述と同様である。
【0119】次に、S058に続くB以降の処理につい
て図22、図23を用いて説明する。先ず、S071に
おいてS2 ONモードのフラグが確認され、S2 ONモ
ードの場合にはシャッター開閉動作を省略して、撮影レ
ンズの近状態セットが解除(レンズリセット)され(S
072)、処理はS103に進む。他方、S071にお
いてS2 ONモードでない場合には、次いでセルフモー
ドか否かが判別される(S073)。セルフモードの場
合(セルフ撮影の場合)には、先ずレンズリセットされ
(S074)、レリーズボタン9のS1 スイッチがOF
Fに復帰したか否かが確認される(S075)ととも
に、タイマーボタン12のS3 スイッチがOFFに復帰
したか否かが確認される(S076)。
【0120】S1 スイッチ及びS3 スイッチが共にOF
Fに復帰したことが確認された後、図20及び図21に
示したAからB迄の処理が行われる(S077)。そし
てセルフ表示ランプが7秒点灯してから3秒間、2Hz
の周波数で点滅する(S078)。続いて、ストロボ/
赤目モードか否かが判別され(S079)、ストロボ/
赤目モードの場合に限り赤目ランプを1秒点灯させる
(S081)。その後20ミリ秒待機してから(S08
2)、ピント調整が行われる。即ち、AF測距の結果に
基づいて被写体が近距離か遠距離かが判別され(S08
3)、近距離の場合にはレンズを近状態にセットする指
令をプランジャー102に発し(S084)、遠距離の
場合にはレンズを遠状態にセットする指令をプランジャ
ー102に発する(S085)。そして30ミリ秒待機
後(S086)、処理はS087に進む。
【0121】ところで、S073においてセルフモード
でない通常の撮影の場合には、S073から直ちにS0
87に進む。S087においてAF測距の結果に基づい
て被写体が近距離か否かが判定される。被写体が近距離
の場合には、S088でレンズが近状態にセットされて
いる状態を維持するためにプランジャーに通電する。こ
の場合のホールド電流はプランジャー吸引時の電流より
も少なくし、パワーセーブするようになっている。S0
87において被写体が遠距離の場合にはS088を省い
て処理S089へ進む。
【0122】S089で50ミリ秒待機してから、続い
てシャッター開の指令が発せられる(S091)。その
後、AE測光の結果に基づいて被写体が明るいか、暗い
かの判別がなされ(S092)、明るい場合にはシャッ
ターを開いてから17ミリ秒後(S093)にシャッタ
ー閉を指令する信号を発し(S094)、被写体が暗い
場合にはシャッターを開いてから30.5ミリ秒後(S
095)にシャッター閉を指令する信号を発する(S0
96)。
【0123】続いて、S097においてストロボ/赤目
発光モードか否かが判別され、ストロボ/赤目発光モー
ドの場合に限り、シャッター全開時にストロボ発光を行
う指令がなされる(S098)。また、シャッター全開
時にはFATbit記録用のLEDが10ミリ秒点灯さ
れ(S099)、フイルム上にCHPの別が記録され
る。そして30ミリ秒待機(S101)後、撮影レンズ
をホールドしていたプランジャーの通電が解除され、レ
ンズリセットされる(S102)。
【0124】その後、カメラ1のレリーズボタン9のS
1 スイッチ55がOFFに復帰したか否かが確認される
(S103)。S1 スイッチOFFを確認後、図23に
示すようにフイルムカートリッジの有無が判別される
(S104)。フイルムカートリッジが装着されていな
い場合には、処理はS113に進む。S113において
カメラのレリーズボタンのS1 スイッチがOFFに復帰
したか否かが確認され、S1 スイッチOFFを確認後、
処理はS006に進み、図19で説明したようにS00
7からS011を経てスタンバイ状態となる。
【0125】S104においてフイルムカートリッジ2
2が装着されている場合には、フイルム給送信号(AW
D=L)が発せられフイルム給送がスタートする(S1
05)。このとき16秒タイマーがスタートする。続い
てS106において一コマ給送完了、又は一コマ給送完
了前にS1 スイッチが押されたか否かが判別され、一コ
マ給送完了又は一コマ給送完了前にS1 スイッチがON
した場合には、給送をストップする(S107)。尚、
給送ストップによって先の16秒タイマーはリセットさ
れる。
【0126】S107の給送ストップ後、給送ストップ
した原因が一コマ給送完了によるものか否かが判別され
(S108)、一コマ給送完了よって給送停止した場合
には処理はS006に進み、以下S007からS011
を経てスタンバイ状態となる。S108において、一コ
マ給送完了前にS1 スイッチがONしたことによってフ
イルム給送がストップした場合には、カメラのレリーズ
ボタン9のS1 スイッチがOFFに復帰したか否かを確
認してから(S109)、処理はS105に戻る。
【0127】S106において、一コマ給送完了せず、
S1 スイッチもONしていない場合には、フイルム給送
モータ駆動時から16秒経過したか否かが判別される
(S111)。16秒経過前であれば処理はS106に
戻り、フイルム給送モータを駆動し続ける。またS11
1において16秒経過したとき、16秒タイマーがタイ
ムアップしてフイルム給送がストッップされ(S11
2)、16秒タイマーもリセットされる。
【0128】その後、カメラのレリーズボタンのS1 ス
イッチがOFFに復帰したか否かが確認され(S11
3)、S1 スイッチOFFの確認後、処理はS006に
進み、以下S007からS011を経てカメラはスタン
バイ状態となる。次に、バッテリーチェックの処理につ
いて更に図24を用いて説明する。図24はバッテリー
チェックの処理の流れを示すフローチャートである。ス
タンバイ復帰状態からレリーズボタンが押されてS1 ス
イッチ55がONし(S201)、S4 スイッチがON
状態にラッチされると(S202)、図14に示した撮
影レンズ2を駆動するレンズ駆動用プランジャー102
に通電される(S203)。
【0129】このとき、プランジャー102に通電した
実負荷の下でバッテリーの出力レベルがチェックされる
(S204)。S204においてバッテリーの出力レベ
ルが正常であれば、AF測距に基づいて撮影レンズ2が
撮影に適したレンズ位置にセットされ(S205)、シ
ャッターの開閉等の撮影動作が実行される(S20
6)。撮影終了後、一コマ巻き上げが行われ(S20
7)、次の撮影に備えてカメラはスタンバイ状態となる
(S208)。
【0130】他方、S204においてバッテリーの出力
レベルが異常であると判別された場合には、バッテリー
チェック回路からCPU150にリセット信号が出力さ
れ、CPU150が一旦ダウンする(S211)。CP
U150のリセットに伴って電池の負荷が外れ、電池の
出力レベルは一時的に復活し、CPU150が再起動す
る。このとき、CPU150は、図19のS018から
S019に示したように処理をループさせ、カメラを撮
影禁止状態にする(S212)。
【0131】消耗した電池が取り出され、新たな電池が
投入されるまで、撮影禁止状態が継続され(S213〜
S214)、電池交換がなされると、撮影禁止状態から
抜け出して、カメラはスタンバイ状態になる(S20
8)。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るカメラ
及びカメラのバッテリーチェック方法によれば、撮影レ
ンズを駆動させるレンズ駆動手段に電源を供給し、実負
荷をかけた状態でバッテリーチェックを行うようにした
ので、正確な出力レベルの検出を行うことができ、電池
の残量を精度よくチェックできる。
【0133】本発明に係るカメラによれば、レンズ駆動
手段の作動音が撮影者に聞こえ、撮影レンズがレンズ駆
動手段によって駆動される様子が外部から観察できるの
で、バッテリーの消耗の様子を目と耳で確認できるとい
う利点もある。そして、バッテリーチェックの結果、電
池の出力レベルが正常でない場合には、撮影を行うこと
ができないようにしたので、電池の消耗により、撮影途
中或いは、撮影後の巻き上げ途中で突然動かなくなると
いう不具合を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカメラの外観を示す
正面図
【図2】図1に示したカメラの上面図
【図3】図1に示したカメラの背面図
【図4】図1に示したカメラの底面図
【図5】写真フイルムの構成を示す説明図
【図6】カメラのフイルム給送機構を示す斜視図
【図7】フイルム巻き上げ完了状態を示す平面図
【図8】フイルム巻き上げ完了状態のスイッチの様子を
示す正面図
【図9】図7の要部拡大図
【図10】シャッターレリーズ状態を示す平面図
【図11】シャッターレリーズ状態のスイッチの様子を
示す正面図
【図12】被写体が遠距離の場合(遠状態)にセットさ
れたレンズ駆動機構の構成を示す正面図
【図13】被写体が近距離の場合(近状態)にセットさ
れたレンズ駆動機構の構成を示す正面図
【図14】レンズ駆動機構の各部材の関係を示す説明図
【図15】カメラの制御系の構成を示すブロック図
【図16】カメラの制御系の構成を示すブロック図
【図17】通常の撮影時におけるシャッター作動のシー
ケンスを示すタイムチャート
【図18】セルフタイマー撮影時におけるシャッター作
動のシーケンスを示すタイムチャート
【図19】マイコンの処理の内容を示すフローチャート
【図20】マイコンの処理の内容を示すフローチャート
【図21】マイコンの処理の内容を示すフローチャート
【図22】マイコンの処理の内容を示すフローチャート
【図23】マイコンの処理の内容を示すフローチャート
【図24】バッテリーチェックの処理過程を示すフロー
チャート
【符号の説明】
1…カメラ 2…撮影レンズ 9…レリーズボタン 20…写真フイルム 22…フイルムカートリッジ 40…フイルム給送用モータ 55…S1 スイッチ 80…S2 スイッチ 82…S4 スイッチ 102、162…プランジャー 104…レンズ駆動レバー 106…ピント調整リング 107…レンズ鏡胴 150…マイクロコンピュータ(CPU) 154…バッテリーチェック回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池と、 レリーズボタンの押し下げ操作に応動して前記電池から
    電源が供給され、撮影レンズを光軸方向に駆動するレン
    ズ駆動手段と、 前記レンズ駆動手段に電源を供給している間の実負荷の
    下に前記電池の出力レベルが正常であるか否かを判別す
    るバッテリーチェック手段と、 前記バッテリーチェック手段により前記電池の出力レベ
    ルが正常でないと判別された場合に撮影を禁止する制御
    手段と、 を備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 レリーズボタンの押し下げ操作に応動し
    て、撮影レンズを光軸方向に駆動するレンズ駆動手段に
    電池から電源を供給し、 前記レンズ駆動手段に電源を供給している間の実負荷の
    下に前記電池の出力レベルが正常であるか否かを判別す
    ることを特徴とするカメラのバッテリーチェック方法。
JP9143096A 1996-04-12 1996-04-12 カメラ及びカメラのバッテリーチェック方法 Pending JPH09281542A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6750915B2 (en) * 2002-01-23 2004-06-15 Sanyo Electric Co., Ltd. Digital camera having battery life determiner
US8238710B2 (en) 2002-06-10 2012-08-07 Canon Kabushiki Kaisha Reproduction control of reproduction apparatus base on remaining power of battery

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6750915B2 (en) * 2002-01-23 2004-06-15 Sanyo Electric Co., Ltd. Digital camera having battery life determiner
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