JPH09281300A - スリット装置 - Google Patents

スリット装置

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JPH09281300A
JPH09281300A JP11328996A JP11328996A JPH09281300A JP H09281300 A JPH09281300 A JP H09281300A JP 11328996 A JP11328996 A JP 11328996A JP 11328996 A JP11328996 A JP 11328996A JP H09281300 A JPH09281300 A JP H09281300A
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light beam
moving
optical axis
light
slit
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JP11328996A
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Motoharu Marushita
元治 丸下
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IHI Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮光部材の移動量を増大させずに放射光ビー
ムの焦点位置の調整範囲を拡大する。 【解決手段】 放射光ビームSRが通過可能な移動チェ
ンバ22と、移動チェンバ22に放射光ビームSRを通
過させるように接続したベローズ18a,18bと、移
動チェンバ22を放射光ビームSRの光軸に略直交する
方向へ移動させる移動機構23と、放射光ビームSRの
光軸を中心とするスリットが形成されるように移動チェ
ンバ22の内部に配置された一対の遮光部材27,27
と、遮光部材27,27を放射光ビームSRの光軸に対
して近接離反させるスリット調整機構24,24とを備
え、遮光部材27,27に部材側方から見て放射光ビー
ムSRの一側から他側へ向って突出する複数の突出部2
7a〜27eを階段状に形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスリット装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】光速に近い速度で移動する電子がその進
行方向を磁場や電場で曲げられると、電子の軌道の接線
方向に放射光とよばれる電磁波(光)を放出する。
【0003】図9は放射光発生手段の一例を示すもの
で、1は線形加速装置であり、該線形加速装置1は、電
子(荷電粒子)eを射出する電子発生装置2と、一端が
電子発生装置2に接続された直管状の加速ダクト3と、
該加速ダクト3の内部を移動する電子eに高周波を付与
して該電子eを加速する高周波加速装置4とを有してい
る。
【0004】前記の加速ダクト3の他端には、湾曲管状
のビーム輸送ダクト5の一端が接続されており、ビーム
輸送ダクト5には、その内部を移動する電子eの軌道を
曲げるための偏向電磁石6が設けられている。
【0005】7はシンクロトロンであり、該シンクロト
ロン7は、前記の電子eに周回軌道を形成させるための
無端状ダクト8を有しており、該無端状ダクト8の所要
箇所には、前記のビーム輸送ダクト5の他端が接続され
ている。
【0006】この無端状ダクト8の湾曲部分には、その
内部を移動する電子eの軌道を曲げるための偏向電磁石
9が設けられ、また、無端状ダクト8の所要箇所には、
該無端状ダクト8の内部を移動する電子eに高周波を付
与して該電子eを加速する高周波加速装置10が設けら
れている。
【0007】更に、無端状ダクト8の所要箇所の湾曲部
には、該湾曲部において光速に近い速度で移動する電子
eの進行方向が曲げられることにより放出される放射光
ビームSRを無端状ダクト8の外部へ導くための直環状
のビームライン11の一端が接続されており、該ビーム
ライン11の他端には、実験装置12が接続されてい
る。
【0008】図9に示す放射光発生手段によって放射光
ビームSRを放出させる際には、加速ダクト3、ビーム
輸送ダクト5、無端状ダクト8、ビームライン11、実
験装置12の内部を高真空状態に減圧して、電子eが加
速ダクト3、ビーム輸送ダクト5、無端状ダクト8の内
部を光速に近い速度で移動できる状態とした後、電子発
生装置2から電子eを射出させる。
【0009】電子発生装置2より射出される電子eは、
高周波加速装置4によって加速され、更に偏向電磁石6
により軌道を曲げられることにより無端状ダクト8に入
射する。
【0010】無端状ダクト8に入射した電子eは、偏向
電磁石9により軌道を曲げられるとともに、高周波加速
装置10によって加速されることにより無端状ダクト8
を周回し、無端状ダクト8の各湾曲部分において放射光
ビームSRを放出する。
【0011】この電子eの軌道が曲げられることにより
放出される放射光ビームSRは、ビームライン11を経
て実験装置12に入射する。
【0012】実験装置12において、軟X線を利用する
実験を行う場合には、図6から図8に示すような、種々
の波長成分の光波を含んだ放射光ビームSRから軟X線
領域の光波を選択する回折格子13と、該回折格子13
の分解能を向上させるためのスリット14を形成するス
リット装置とをビームライン11に設置している。
【0013】スリット装置は、中空状の移動チェンバ1
5と、該移動チェンバ15に内装された一対の遮光部材
16,16と、移動チェンバ15を放射光ビームSRの
光軸に対して略平行な方向に移動させるための移動機構
17と、移動チェンバ15の一端部に接続された第1の
ベローズ18aと、移動チェンバ15の他端部に接続さ
れた第2のベローズ18bとを備えている。
【0014】移動チェンバ15は、ボックス構造のチェ
ンバ本体15aと、該チェンバ本体15aの一端部に設
けた連結管15bと、該連結管15bと同一軸線上に位
置するようにチェンバ本体15aの他端部に設けた連結
管15cとを有している。
【0015】一対の遮光部材16,16は、前記の連結
管15b,15cの軸線に対して略直交する方向に延
び、両部材間に数10μm程度のスリット(間隙)14
が形成され且つ該スリット14の中心が前記の連結管1
5b,15cの中心に一致するように、チェンバ本体1
5aに内装固着されている。
【0016】移動機構17は、架台等の固定構造物19
に固着されたステージ17aと、放射光ビームSRの光
軸に対して略平行な方向に前後移動し得るようにステー
ジ17aに支持されたテーブル17bと、該テーブル1
7bをステージ17aに対して前後移動させるモータ等
の駆動源17cとを有している。
【0017】この移動機構17のテーブル17bには、
放射光ビームSRの光軸に対して連結管15b,15c
の軸線が一致するようにチェンバ本体15aが固着され
ている。
【0018】更に、先に述べた連結管15bには、無端
状ダクト8に連なってビームライン11(図9参照)を
構成するビームダクト20aが第1のベローズ18aを
介して気密に接続され、また、他方の連結管15cに
は、回折格子13を内装した固定チェンバ21に連なっ
てビームライン11を構成するビームダクト20bが第
2のベローズ18bを介して気密に接続されており、無
端状ダクト8(図9参照)から出射される放射光ビーム
SRが、ビームダクト20a、第1のベローズ18a、
連結管15b、チェンバ本体15a、連結管15c、第
2のベローズ18b、ビームダクト20b、固定チェン
バ21を経て実験装置12(図9参照)に入射するよう
になっている。
【0019】図6から図8に示す従来のスリット装置で
は、移動機構17の駆動源17cを作動させると、テー
ブル17bとともにチェンバ本体15aが放射光ビーム
SRの光軸に略平行に前後移動し、チェンバ本体15a
に内装されている遮光部材16,16が回折格子13に
近接あるいは離反することにより、該回折格子13に入
射する放射光ビームSRの焦点位置が調整される。
【0020】このチェンバ本体15aに内装されている
遮光部材16,16が回折格子13に近接する際には、
第1のベローズ18aが伸張するとともに第2のベロー
ズ18bが縮小するように、両ベローズ18a,18b
が変形する。
【0021】また、チェンバ本体15aに内装されてい
る遮光部材16,16が回折格子13から離反する際に
は、第1のベローズ18aが縮小するとともに第2のベ
ローズ18bが伸張するように、両ベローズ18a,1
8bが変形する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来のスリット装置に
おいて、放射光ビームSRの焦点位置の調整範囲を拡大
するためには、移動機構17のテーブル17bの移動距
離、及び両ベローズ18a,18bの伸縮量を増大させ
て遮光部材16,16の移動量を大きくする必要がある
が、両ベローズ18a,18bの伸縮量を増大させる
と、該両ベローズ18a,18bに生じる撓みによって
放射光ビームSRの光路が遮られることが懸念される。
【0023】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもの
で、遮光部材の移動量を増大させることなく放射光ビー
ムの焦点位置の調整範囲を拡大することが可能なスリッ
ト装置を提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1に記載のスリット装置では、一端部
及び他端部のそれぞれに伸縮可能な中空構造体が接続さ
れ且つ一方の中空構造体から他方の中空構造体へ向って
光ビームが通過可能な移動チェンバと、該移動チェンバ
を光ビームの光軸に対して略直交する方向へ移動させる
移動機構と、該移動機構による移動チェンバの移動方向
及び光ビームの光軸の双方に対して略直交する方向に対
峙し且つ光ビームの光軸を中心とするスリットが形成さ
れるように移動チェンバの内部に配置された一対の遮光
部材と、各遮光部材を光ビームの光軸に対して近接離反
させるスリット調整機構とを備え、該遮光部材に部材側
方から見て光ビームの一側から他側へ向って突出する複
数の突出部を、該突出部の突出量が光ビームの進行方向
前方側に位置するものほど多くなるように階段状に形成
している。
【0025】また、本発明の請求項2に記載のスリット
装置では、上述した本発明の請求項1に記載のスリット
装置の構成に加えて、移動チェンバを光ビームの光軸に
対して略直交する方向及び光ビームの光軸に略平行な方
向の双方へ移動させるように移動機構を構成している。
【0026】更に、本発明の請求項3に記載のスリット
装置では、上述した本発明の請求項1あるいは請求項2
に記載のスリット装置の構成に加えて、移動チェンバを
光ビームの光軸の周方向に回動させる回動機構を備えて
いる。
【0027】本発明の請求項1から請求項3に記載のス
リット装置のいずれにおいても、部材側方から見て複数
の突出部を階段状に形成した遮光部材を、移動機構によ
り移動チェンバとともに光ビームの光軸に対して略直交
する方向へ移動させ、遮光部材により形成されるスリッ
トに対する光ビームの入射位置を調整する。
【0028】また、本発明の請求項2に記載のスリット
装置においては、遮光部材を移動機構により移動チェン
バとともに光ビームの光軸に平行に移動させ、遮光部材
により形成されるスリットに対する光ビームの入射位置
を調整する。
【0029】更に、本発明の請求項3に記載のスリット
装置においては、遮光部材を回動機構により移動チェン
バとともに光ビームの光軸の周方向へ回動させ、遮光部
材により形成されるスリットの光ビームの光軸周方向の
姿勢を調整する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0031】図1から図5は本発明のスリット装置の実
施の形態の一例を示すものであり、このスリット装置
は、中空状の移動チェンバ22と、該移動チェンバ22
を放射光ビームSR(光ビーム)の光軸に対して略直交
する方向及び光ビームSRの光軸に略平行な方向の双方
へ移動させる移動機構23と、移動チェンバ22を放射
光ビームSRの光軸の周方向へ回動させる回動機構25
と、前記の移動機構23による移動チェンバ22の移動
方向に対して略直交する方向に対峙し且つ放射光ビーム
SRの光軸を中心とするスリット26が形成されるよう
に移動チェンバ22の内部に配置された一対の遮光部材
27,27と、該遮光部材27,27を光ビームSRの
光軸に対して近接離反させるスリット調整機構24,2
4とを備えている。
【0032】移動チェンバ22は、ボックス構造のチェ
ンバ本体22aと、該チェンバ本体22aの一端部に設
けた連結管22bと、該連結管22bと同一軸線上に位
置するようにチェンバ本体22aの他端部に設けた連結
管22cとを有している。
【0033】移動チェンバ22の一方の連結管22bに
は、無端状ダクト8に連なってビームライン11(図9
参照)を構成するビームダクト20aが第1のベローズ
(中空構造体)18aを介して気密に接続され、また、
他方の連結管22cには、回折格子13を内装した固定
チェンバ21に連なってビームライン11を構成するビ
ームダクト20bが第2のベローズ(中空構造体)18
bを介して気密に接続されており、無端状ダクト8(図
9参照)から出射される放射光ビームSRが、ビームダ
クト20a、第1のベローズ18a、連結管22b、チ
ェンバ本体22a、連結管22c、第2のベローズ18
b、ビームダクト20b、固定チェンバ21を経て実験
装置12(図9参照)に入射するようになっている。
【0034】移動機構23は、架台等の固定構造物19
に固着されたステージ23aと、放射光ビームSRの光
軸に対して直交する方向(図1から図3において図面天
地方向/図4において図面左右方向)及び放射光ビーム
SRの光軸に平行な方向(図1から図3において図面左
右方向/図4において図面に直交する方向)のそれぞれ
に水平に移動し得るようにステージ23aに支持された
テーブル23bと、該テーブル23bをステージ23a
に対して移動させるモータ等を内装した駆動源23cと
を有している。
【0035】回動機構25は、前記の移動機構23のテ
ーブル23bに搭載固着されたステージ25aと、放射
光ビームSRの光軸の周方向へ移動し得るようにステー
ジ25aに支持されたテーブル25bと、該テーブル2
5bをステージ25aに対して移動させるモータ等を内
装した駆動源25cとを有しており、テーブル25bに
は、先に述べたチェンバ本体22aが搭載固着されてい
る。
【0036】一対のスリット調整機構24,24は、モ
ータ等を内装した駆動源24aと、該駆動源24aに対
して略垂直に昇降するアーム24bとを有している。
【0037】一方のスリット調整機構24のアーム24
bは、チェンバ本体22aの一側上部に穿設された上下
方向の延びる開口22dに挿通され、また、一方のスリ
ット調整機構24の駆動源24aは、前後一対の支持部
材24c,24cによってチェンバ本体22aの一側部
外面に固着されており、駆動源24aを作動させると、
チェンバ本体22aの内部の一側においてアーム24b
が垂直に昇降するようになっている。
【0038】他方のスリット調整機構24のアーム24
bは、チェンバ本体22aの他側下部に穿設された上下
方向の延びる開口22dに挿通され、また、他方のスリ
ット調整機構24の駆動源24aは、前後一対の支持部
材24c,24cによってチェンバ本体22aの他側部
外面に固着されており、駆動源24aを作動させると、
チェンバ本体22aの内部の他側においてアーム24b
が垂直に昇降するようになっている。
【0039】更に、各アーム24bのチェンバ本体22
aの外方に位置している部分には、アーム24bを周方
向に取り囲むベローズ28がそれぞれ設けられており、
各ベローズ28の一端は、駆動源24aに対して気密に
装着され、また、各ベローズ28の他端は、チェンバ本
体22aに対して気密に装着されている。
【0040】一対の遮光部材27,27は、放射光ビー
ムSRの光軸を挟んで上下方向に対峙し且つ両部材の間
にスリット(間隙)26が形成されるようにチェンバ本
体22aの内部に配置されている。
【0041】放射光ビームSRの光軸の上方に位置する
遮光部材27は、一側後端寄りの部分がチェンバ本体2
2aの一側に設けられているスリット調整機構24のア
ーム24bに固着されている。
【0042】放射光ビームSRの光軸の下方に位置する
遮光部材27は、他側後端寄りの部分がチェンバ本体2
2aの他側に設けられているスリット調整機構24のア
ーム24bに固着されている。
【0043】遮光部材27,27の対峙する面は、互い
に平行に且つ平坦に形成されており、先に述べたように
スリット調整機構24の駆動源24aを作動させると、
両遮光部材27,27の間隔、すなわち、スリット26
の大きさを調整できるようになっている。
【0044】更に、これらの遮光部材27,27を部材
上方から見ると、放射光ビームSRの一側(上側)から
他側(下側)へ向って突出する複数の突出部27a〜2
7eが、放射光ビームSRの進行方向前方側に位置する
ものほど突出量が多くなるように階段状に形成されてい
る。
【0045】図1から図5に示すスリット装置では、移
動機構23の駆動源23cを作動させると、テーブル2
3bとともに回動機構25、チェンバ本体22aが放射
光ビームSRの光軸に略直交する方向、あるいは、放射
光ビームSRの光軸に平行な方向に水平に移動する。
【0046】たとえば、ステージ23aに対してテーブ
ル23bが、図1に示す中立位置から図2に示すように
放射光ビームSRの光軸の右方へ偏位した右方位置へと
移動すると、チェンバ本体22aに内装されている遮光
部材27,27に突出部27a〜27eが階段状に形成
されていることに起因して、スリット26に対する放射
光ビームSRの入射位置が回折格子13から離反し、該
回折格子13に入射する放射光ビームSRの焦点位置が
調整される。
【0047】また、ステージ23aに対してテーブル2
3bが図1に示す中立位置から図3に示すように放射光
ビームSRの光軸の左方へ偏位した左方位置へと移動す
ると、チェンバ本体22aに内装されている遮光部材2
7,27に突出部27a〜27eが形成されていること
に起因して、スリット26に対する放射光ビームSRの
入射位置が回折格子13に接近し、該回折格子13に入
射する放射光ビームSRの焦点位置が調整される。
【0048】従って、遮光部材27,27の移動量が僅
かであっても、該遮光部材27,27の移動量に比較し
て放射光ビームSRの焦点位置の調整範囲を拡大するこ
とができる。
【0049】一方、チェンバ本体22aに内装されてい
る遮光部材27,27が、図1に示す中立位置から図2
に示す右方位置へ移動してスリット26における放射光
ビームSRの入射位置が回折格子13から離反する際に
は、第1のベローズ18aの連結管22bに接続されて
いる端部及び第2のベローズ18bの連結管22cに接
続されている端部が、他の端部に対して下降するように
両ベローズ18a,18bが変形する。
【0050】また、チェンバ本体22aに内装されてい
る遮光部材27,27が、図1に示す中立位置から図3
に示す左方位置へ移動してスリット26における放射光
ビームSRの入射位置が回折格子13に接近する際に
は、第1のベローズ18aの連結管22bに接続されて
いる端部及び第2のベローズ18bの連結管22cに接
続されている端部が、他の端部に対して上昇するように
両ベローズ18a,18bが変形する。
【0051】従って、移動チェンバ22に接続されてい
る第1のベローズ18a及び第2のベローズ18bの伸
縮量を増大させる必要がなくなり、両ベローズ18a,
18bによって放射光ビームSRの光路が遮られること
がない。
【0052】更に、図1から図5に示すスリット装置で
は、移動機構23によってチェンバ本体22aを放射光
ビームSRの光軸に平行な方向に微動させると、テーブ
ル23bとともにスリット26を形成する遮光部材2
7,27が放射光ビームSRの光軸に平行に移動し、回
折格子13に入射する放射光ビームSRの焦点位置が微
調整される。
【0053】また、回動機構25の駆動源25cを作動
させると、テーブル25bとともに遮光部材27,27
が放射光ビームSRの光軸の周方向に回動し、遮光部材
27,27により形成されるスリット26の放射光ビー
ムSRの光軸周方向の姿勢が調整されることにより、ス
リット26の面内誤差が補正される。
【0054】なお、本発明のスリット装置は上述した実
施の形態のみに限定されるものではなく、本発明を放射
光ビーム以外の光ビームの焦点位置の調整に適用するこ
と、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種
々変更を加え得ることは勿論である。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のスリット装
置においては、下記のような種々の優れた効果を奏し得
る。
【0056】(1)本発明の請求項1から請求項3に記
載のスリット装置のいずれにおいても、部材側方から見
て複数の突出部を階段状に形成した遮光部材を、移動機
構により移動チェンバとともに光ビームの光軸に対して
略直交する方向へ移動させ、遮光部材により形成される
スリットに対する光ビームの入射位置を調整するので、
遮光部材の移動量が僅かであっても、該遮光部材の移動
量に比較して光ビームの焦点位置の調整範囲を拡大する
ことができ、また、スリット調整機構によって一対の遮
光部材の間に形成されているスリットの大きさを調整す
ることができる。
【0057】(2)本発明の請求項1から請求項3に記
載のスリット装置のいずれにおいても、遮光部材を内装
した移動チェンバが光ビームの光軸に対して略直交する
方向に移動するので、移動チェンバに接続されてる中空
構造体の伸縮量を増大させる必要がなくなり、中空構造
体によって光ビームの光路が遮られることがない。
【0058】(3)本発明の請求項2に記載のスリット
装置においては、遮光部材を移動機構により移動チェン
バとともに光ビームの光軸に平行に微動させるので、遮
光部材により形成されるスリットに対する光ビームの入
射位置を微調整することができる。
【0059】(4)本発明の請求項3に記載のスリット
装置においては、遮光部材を回動機構により移動チェン
バとともに光ビームの光軸の周方向へ回動させるので、
遮光部材により形成されるスリットの光ビームの光軸周
方向の姿勢を調整でき、スリットの面内誤差を補正する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスリット装置の実施の形態の一例にお
いて遮光部材が中立位置に設定されている状態を示す部
分切断平面図である。
【図2】本発明のスリット装置の実施の形態の一例にお
いて遮光部材が右方位置に設定されている状態を示す部
分切断平面図である。
【図3】本発明のスリット装置の実施の形態の一例にお
いて遮光部材が左方位置に設定されている状態を示す部
分切断平面図である。
【図4】図1のIV−IV矢視図である。
【図5】本発明のスリット装置の実施の形態の一例にお
ける遮光部材とスリット装置に連なる回折格子との関係
を示す概念図である。
【図6】従来のスリット装置の一例を示す部分切断側面
図である。
【図7】図6のVII−VII矢視図である。
【図8】従来のスリット装置の一例における遮光部材と
スリット装置に連なる回折格子との関係を示す概念図で
ある。
【図9】放射光発生手段の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
18a 第1のベローズ(中空構造体) 18b 第2のベローズ(中空構造体) 22 移動チェンバ 23 移動機構 24 スリット調整機構 25 回動機構 26 スリット 27 遮光部材 27a〜27e 突出部 SR 放射光ビーム(光ビーム)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部及び他端部のそれぞれに伸縮可能
    な中空構造体が接続され且つ一方の中空構造体から他方
    の中空構造体へ向って光ビームが通過可能な移動チェン
    バと、該移動チェンバを光ビームの光軸に対して略直交
    する方向へ移動させる移動機構と、該移動機構による移
    動チェンバの移動方向及び光ビームの光軸の双方に対し
    て略直交する方向に対峙し且つ光ビームの光軸を中心と
    するスリットが形成されるように移動チェンバの内部に
    配置された一対の遮光部材と、該遮光部材を光ビームの
    光軸に対して近接離反させるスリット調整機構とを備
    え、各遮光部材に部材側方から見て光ビームの一側から
    他側へ向って突出する複数の突出部を、該突出部の突出
    量が光ビームの進行方向前方側に位置するものほど多く
    なるように階段状に形成したことを特徴とするスリット
    装置。
  2. 【請求項2】 移動チェンバを光ビームの光軸に対して
    略直交する方向及び光ビームの光軸に略平行な方向の双
    方へ移動させるように移動機構を構成した請求項1に記
    載のスリット装置。
  3. 【請求項3】 移動チェンバを光ビームの光軸の周方向
    に回動させる回動機構を備えた請求項1あるいは請求項
    2に記載のスリット装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012042484A (ja) * 1999-07-23 2012-03-01 Panalytical Bv 可変コリメータを有する放射分析用装置

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JP2012042484A (ja) * 1999-07-23 2012-03-01 Panalytical Bv 可変コリメータを有する放射分析用装置

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