JPH09280345A - プーリー及びその製造方法 - Google Patents

プーリー及びその製造方法

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JPH09280345A
JPH09280345A JP13457096A JP13457096A JPH09280345A JP H09280345 A JPH09280345 A JP H09280345A JP 13457096 A JP13457096 A JP 13457096A JP 13457096 A JP13457096 A JP 13457096A JP H09280345 A JPH09280345 A JP H09280345A
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JP
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pulley
tooth
toothed belt
resin
coating material
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Hirobumi Kikuchi
博文 菊地
Kunio Machida
邦郎 町田
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化された耐摩耗性に優れ、剛性の高いプ
ーリー及び生産効率が良いプーリーの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 プーリー本体部の材料をFRPとしたこ
とにより剛性を高くすることができ、又、プーリーが歯
付ベルトと噛み合うプーリー歯の表面に超高分子量ポリ
エチレン(PE−UHM)、熱可塑性ポリウレタン樹脂
(TPU)等の被覆材料を被覆したことにより、プーリ
ー本体部の剛性を維持しつつ、耐摩耗性も向上させるこ
とができ、更に同一金型においてプーリー本体と被覆材
料とを一体的に形成することにより、生産効率よくプー
リーを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】自動車、原動機付二輪車、農
作業車、自転車、三輪車等の車両用又は各種機械等の動
力伝達装置等に用いられる歯付ベルト用のプーリー及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車、原動機付二輪車、農作
業車、自転車、三輪車等の車両にあっては、走行するた
めの動力としてエンジンやモーターを搭載したり又は人
力を使用して車両を自走させることができ、この走行動
力を車輪に伝達するための動力伝達機構を設けており、
動力を回転トルクに変換し、この回転トルクを、プーリ
ー等に設けた歯形部の歯に巻き付けたチェイン又は歯付
ベルト等を介して、駆動輪に回転トルクを伝達してい
る。
【0003】従来、この歯付ベルト用プーリーとして
は、剛性又は耐摩耗性の観点から鉄等の金属製プーリー
が広く知られている。又、最近では、これらの動力伝達
機構の軽量化や生産コストの低減化の必要性を目的とし
て、プーリーの軸受部を構成する固定部のみは、耐摩耗
性と高い剛性を必要とするために金属製となし、固定の
外周部本体を樹脂で軽量化を図ることが検討されてお
り、この樹脂としては高い剛性が得られる面から繊維強
化樹脂(以下「FRP」という)が選択されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、金属単体から
なる金属プーリーは樹脂製プーリーに比べて約3倍も重
量があり、又成形方法が切削加工であることから加工に
長時間を要し、コストが高い等の欠点がある。
【0005】プーリーの一部を樹脂化したプーリーは耐
摩耗性が悪い等の欠点がある。特に、このプーリーを自
転車の後輪を駆動させるためのリアプーリーに使用した
場合、歯形部もFRPで成形されているので、歯付ベル
トとの摩擦のみならず、後輪が飛散する土砂等の塵埃の
噛み込みにより、走行時の歯形部の耐摩耗性が非常に悪
くなる。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、軽量で且つ耐
摩耗性に優れたプーリー及び生産効率が良いプーリーの
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、第1の発明は、歯付ベルトが巻き付けられる複数
の歯を有するプーリーにおいて、前記プーリーが、歯付
ベルトと噛み合うプーリー歯の表面に、プーリー本体部
の材料とは異なる被覆材料を被覆してなることを特徴と
するプーリーを提供するものである。
【0008】第2の発明は、被覆材料の厚みが、0.5
〜3.0mmであることを特徴とするプーリーを提供す
るものである。
【0009】第3の発明は、プーリー本体部の材料が、
カーボン繊維強化樹脂(CFRP)及び/又はガラス繊
維強化樹脂(GFRP)であることを特徴とするプーリ
ーを提供するものである。
【0010】第4の発明は、被覆材料が超高分子量ポリ
エチレン樹脂(PE−UHM)及び/又は熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂(TPU)であることを特徴とするプーリ
ーを提供するものである。
【0011】第5の発明は、プーリーが、自転車用のも
のであることを特徴とするプーリーを提供するものであ
る。
【0012】第6の発明は、歯付ベルトが巻き付けられ
る複数の歯を有するプーリーの製造方法において、金型
内でプーリー本体部の材料を射出成形した後、次いでプ
ーリーが歯付ベルトと噛み合うプーリー歯の表面に被覆
する被覆材料を同一金型内に射出することにより、成形
後のプーリー本体部と被覆材料とを一体的に形成するこ
とを特徴とするプーリーの製造方法を提供するものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のプーリー及びその製造方
法は、上記事情に鑑みなされたものであり、プーリー本
体部の材料をFRPとしたことにより剛性を高くするこ
とができ、又、プーリーが歯付ベルトと噛み合うプーリ
ー歯の表面に超高分子量ポリエチレン(以下「PE−U
HM」という)及び/又は熱可塑性ポリウレタン樹脂
「以下「TPU」という)等の被覆材料を被覆したこと
により、プーリー本体部の剛性を維持しつつ、耐摩耗性
も向上させることができ、更に同一金型においてプーリ
ー本体と被覆材料とを一体に融着接合することにより、
生産効率よくプーリーを製造することを知見し、本発明
を完成するに至った。又、上記被覆材料の被覆厚みを
0.5〜3.0mmとしたことにより、プーリーの摩耗
量を大幅に低減できる。又、上記プーリー本体部の材料
をカーボン繊維強化樹脂(以下「CFRP」という)及
び/又はガラス繊維強化樹脂(以下「GFRP」とい
う)、更には、上記被覆材料をPE−UHM及び/又は
TPUとしたので、プーリー本体部と被覆材料とを一体
的に成形することができる。
【0014】以下、本発明のプーリーについて図面を用
いて説明する。なお、ここでは自転車のリアプーリーを
例示したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0015】図1は、自転車を走行させる際に、後輪の
ハブ部に固定されて回転トルクを車輪に伝達するために
設けられたリアプーリーの正面図である。又、図2は図
1のA−A矢視断面図である。プーリー10は後輪の回
転軸のハブ部(図示せず)に貫挿される円筒状の鋼製固
定部11と固定部11の外周面に配設される円盤状のプ
ーリー本体部12とからなり、プーリー本体部12の外
周面には歯末部12Bと歯元部12Cとから構成される
プーリー歯12Aが複数個成形されている。プーリー本
体部12はプーリー歯12Aをも含めて繊維強化樹脂か
らなり、後述するように金型内で成形される。更にプー
リー歯12Aの外周には、これらを被覆するように耐摩
耗性を有する被覆材料15が径方向外側面を被覆してい
る。この場合、歯末部12B及び歯元部12Cを被覆す
る被覆材料15の厚みは0.5〜3.0が好ましく、よ
り好ましくは1.0〜1.5mmである。0.5未満で
あると走行中の早期段階で、歯先部15Dの部分の被覆
材料15に亀裂が発生する。又、3.0を越えると、被
覆材料15が変形して、歯付ベルトの歯がプーリー歯を
飛び越えて「歯飛び」を起こして回転トルクが正常に伝
達されない。なお、その他の被覆方法としては、耐久性
を更に向上させる目的で図4に示すように、プーリー本
体部12の表面に左右厚みの異なる被覆材料15を被覆
することができる。ここで、図4の断面図において向か
って左側部分の厚みをA、右側部分の厚みをBとした場
合、これらの比(A/B)が1.5〜6.0であること
が望ましい(図中、矢印はプーリー本体部12の回転方
向を示す)。
【0016】又、図3に示すように、プーリー本体部1
2のプーリー歯12A及び被覆材料15のプーリー歯1
5Aの歯底部12E及び歯底部15Eの断面形状は、
(a)のように、いずれも等しい角度で折れ曲がるよう
に形成されてもよいし、(b)のように等しい曲率で曲
がるように形成されてもよい。さらには、(c)のよう
に歯底部12Eが一定の角度を有し、歯底部15Eが一
定の曲率を有するようにするか、(d)のように逆にし
て形成しても構わない。
【0017】このように構成したプーリー10の外周
に、タイミングベルトのような歯付ベルト(図示せず)
を噛み合わせ、更にペダルにより駆動力を発生させる前
輪側のに設けられたフロントプーリーにも噛み合わせ
て、所定の張力を歯付ベルトにかけると、フロントプー
リーに付与された回転トルクが歯付ベルトを介して確実
にプーリー10に伝達されて、後輪が回転し自転車を走
行させることができ、歯形部の摩耗も少ないので寿命の
長いプーリーが得られる。
【0018】本発明のプーリー10のプーリー本体部1
2を構成する材料としては、軽量化可能なものであれば
特に限定されず、アルミ等の金属又は熱可塑性樹脂であ
る各種ポリアミド樹脂、具体的には、ナイロン6、ナイ
ロン6.6、ナイロン4.6、ナイロン6.10、ナイ
ロン10、ナイロン11、ナイロン12、芳香族ポリア
ミド等、又ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポ
リフェニレンスルフィド(PPS)、アセタール樹脂
(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン
フタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリ
エーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PS
P)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
フェニレンオキサイド(PPO)、ポリアミドイミド
(PAI)、ポリイミド(PI)、ポリエステル、各種
液晶ポリマー等を用いることができる。これらのうち、
各種ポリアミド樹脂、PBT、PPS、POM、PC、
PES、PI、PAI、PEEK、ポリエステル、各種
液晶ポリマー等が好ましい。これらの熱可塑性樹脂は1
種を単独で用いても、2種以上の混合物として用いても
よい。これらの合成樹脂には、耐候性、耐熱性、耐摩耗
性、流動性、熱膨張性、難燃性、耐薬品性等を改良する
目的で、各種の充填剤、老化防止剤、架橋剤、オイル、
可塑剤、オリゴマー、エラストマー等の必要量を混合し
て用いてもよい。
【0019】本発明において、上記合成樹脂に配合する
強化繊維としては、ガラス、カーボン、グラファイト、
アラミド、ポリエチレン、セラミック(SiC,Al2
3等)、金属(ボロン、ステンレス等)等の繊維が挙
げられる。このうち特に、カーボンとガラスが有効であ
る。強化繊維の直径は0.1〜100μm、特に0.5
〜50μmとするのが好ましく、プーリーの強度の点か
ら更に5〜20μmであることが好ましい。0.1μm
未満では充分な補強効果が得られず、100μmを越え
ると射出成形又は射出圧縮成形が困難となり、成形性が
悪化するため、いずれも好ましくない。
【0020】このような強化繊維の配合量は成形材料に
対して5〜70体積%とするのが好ましい。配合量が5
体積%未満では充分な補強効果が得られず、70体積%
を越えるとマトリックス樹脂が不足して成形性が悪化す
るため好ましくない。配合量は、特に10〜60体積%
とするのが好ましい。
【0021】本発明において、特に好ましい材料として
は、連続繊維と熱可塑性樹脂を用い、これを引き抜き成
形法で成形した直径2.5〜3mmの棒状体を、例え
ば、10mm長さに切断した粒状体が挙げられる。この
場合前記の如く含有される強化繊維の長さは裁断長さに
よって任意に調整できる。又、引き抜き成形で成形され
るため、長繊維にもかかわらず繊維間への樹脂含浸量は
充分である。更に、かくして得られた長繊維強化樹脂
は、通常短繊維強化樹脂に比較して機械物性は著しく向
上するが、成形性、加工性が損なわれることは殆どな
く、短繊維強化樹脂と同程度の成形性、加工性を得るこ
とができる。なお、該長繊維強化樹脂の加工性等を更に
改良するため、短繊維強化樹脂を混合して使用すること
は極めて有効である。この場合、短繊維強化樹脂の混合
率は樹脂全体の70重量%以下、更には、60重量%以
下であることが好ましい。ここで、短繊維とは、一般に
繊維の長さが約2〜10mm程度のものを指す。
【0022】本発明のプーリー10のプーリー本体部1
2の外周部を被覆する耐摩耗性を有する被覆材料として
は、一フッ化、二フッ化、三フッ化及び四フッ化ポリエ
チレン、熱可塑性エラストマー、ポリエチレン等の樹脂
が挙げられるが、射出成形性の観点から熱可塑性エラス
トマーとして熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)が、
又ポリエチレンとしては超高分子量ポリエチレン(PE
−UHM)が好ましい。PE−UHMの分子量としては
80万〜600万、特に100万〜500万が好まし
い。。
【0023】次に、本発明のプーリーの好適な製造方法
について説明する。本発明のプーリーは、上記繊維強化
熱可塑性樹脂を射出成形法又は射出圧縮成形法により成
形することにより、容易に製造される。なお、プーリー
本体部と被覆材料との接合は特に限定されず、エポキシ
系、マレイン酸変性オレフィン系樹脂等の接着剤又は、
プーリー本体部と被覆材料との接合部に凹凸や切欠等の
構造を付与することにより、これらを一体的に形成する
こともできる。
【0024】本発明のプーリーの製造方法を図5に示し
たが、プーリー10を成形するための金型1は、上型3
1及び昇降と水平回転可能とした下型41からなってい
る。上型31はキャビティ32とキャビティ33とを有
しており、キャビティ32はプーリー10の鋼製固定部
11とプーリー本体部12とを一体に成形するために設
けられており、射出成形機のノズル42と連動してプー
リー本体部12の材料である繊維強化樹脂12a、例え
ばCFRP及び/又はGFRPをノズル42からキャビ
ティ32に射出注入することができる。同様にして、キ
ャビティ33には射出成形機のノズル43と連動してプ
ーリー本体部12の外周に設けられる被覆材料15の被
覆材料樹脂15a,例えばPE−UHM又はTPUをノ
ズル42からキャビティ33に射出注入することができ
る。
【0025】図5は又プーリー10を成形するステップ
をも現しており、以下にステップの順を追って説明す
る。まず、鋼製固定部11を下降させた下型41の第1
の所定位置に固定する。下型を上昇させて型締しキャビ
ティ32に鋼製固定部11をインサートしておき、ノズ
ル42からプーリー本体部12を形成する繊維強化樹脂
12aを射出圧500〜1500kgf/cm2 で注入
する(ステップA1)。
【0026】注入した繊維強化樹脂が冷却固化した後、
下型を下降開始すると、上型に設けられたエジェクター
ピンが、繊維強化樹脂と一体成形されたプーリー10の
中間体である中間体10Aを下型所定位置につき出して
載置する(ステップB1)。この時に第1の所定位置の
真横に設けた第2の所定位置に、次の工程のサイクルの
ために予め鋼製固定部11を載置しておく。次に、下型
41を180。水平に回転すると、中間体10Aがキャ
ビティ33の中心に位置する第2の所定位置に停止する
(ステップC2)。
【0027】この状態で下型41を上昇させて型締する
とキャビティ33に中間体10Aがインサートされた状
態となる(ステップD2)。次に、ノズル43から被覆
材料の被覆材料樹脂15a,15例えばPE−UHM及
び/又はTPUを射出圧500〜1500kgf/cm
2 で注入する(ステップA2)。
【0028】注入した被覆材料の被覆材料樹脂15aが
冷却固化した後、下型を下降開始すると、上型に設けら
れたエジェクターピンが、被覆材料15と中間体10A
とが一体に成形されたプーリー10を下型の第2の所定
位置につき出して載置する(ステップB2)。以上のよ
うにして、本発明のプーリー10を製造することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、実施例、比較例を挙げて本発明につい
てより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【実施例1】金型に鋼製固定部をインサートしてガラス
繊維強化樹脂(ナイロン46/ガラス繊維)[(株)ユ
ニチカ製:商品名 ナイロン46樹脂]を金型温度10
0℃、射出成形温度270〜300℃にて、鋼製固定部
と一体成形してプーリー本体部を形成した後、歯形部及
び谷部の全周に被覆材料(厚さ:1.5mm)として超
高分子量ポリエチレン(PE−UHM)[三井石油化学
(株)製:商品名リュブマー(L4000)]を金型温
度50℃、射出成形温度250〜270℃にてプーリー
本体部と一体に成形し、プーリーを得た。
【0030】
【実施例2】図4におけるAの厚みを2mm、Bの厚み
を0.5mmとした以外は実施例1と同様にしてプーリ
ーを得た。
【0031】
【比較例】金型に鋼製固定部をインサートしてガラス繊
維強化樹脂(ナイロン46/ガラス繊維)[(株)ユニ
チカ製:商品名 ナイロン46樹脂]を金型温度100
℃、射出成形温270〜300℃にて、鋼製固定部と一
体成形してプーリーを得た。
【0032】次に、自転車用プーリーの評価方法*に基
づき、フロントプーリーとリアプーリー及び歯付ベルト
から構成する回転トルク伝達機構を構成したベンチテス
ト試験機により上記実施例1、2及び比較例で得られた
リアプーリーの性能を評価した。 *「評価方法」:フロントプーリーとリアプーリーに歯
付ベルトをかみ合わせ、フロントプーリーに常時トルク
を付与するモータを接続し、リアプーリーにはフロント
プーリーからの歯付ベルトを介しての回転トルクを制御
するようにブレーキ機構を介装させ、リアプーリーの歯
形と歯付ベルトとの摩擦力が常に発生するように設定し
てある。このようにして試験条件を次のように設定し
た。 (1)試験条件 回 転トルク値:15(kgf・m) 回 転 速 度:100(rpm)(走行速度20km/hr) プーリーの形状:フロントプーリー・・・60歯 リアプーリー・・・・・32歯(歯幅14mm) 砂 の 散 布:240km走行時毎に歯形部に砂(6cc)を散布 (2)評価方法 走行距離あたりの歯形部の体積摩耗量を測定する(cc
/km)。
【0033】以下に評価結果を述べる。
【0034】
【表1】
【0035】表1に明らかなように、実施例1、2はプ
ーリーの外周部に耐摩耗性の被覆材料を配設したので,
比較品のFRPのみからなる比較例のプーリーに比べて
歯形部の摩耗性が大幅に向上した。また、これらのプー
リーは1000kmまでの走行に歯飛びが起こらなかっ
た。
【0036】
【発明の効果】本発明のプーリーは前記構成としたの
で、軽量化された耐摩耗性に優れ、又、、剛性の高いプ
ーリー及び生産効率が優れたプーリーの製造方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプーリーの一例を示す正面図である。
【図2】本発明のプーリーの一例を示す図1のA−A矢
視線断面図である。
【図3】本発明のプーリーの拡大要部を示す(a)〜
(d)までの4通りの断面図である。
【図4】本発明のプーリーの別の拡大要部を示す断面図
である。
【図5】本発明のプーリーを製造する際に使用する金型
に断面図及び工程図である。
【符号の説明】
1 金型 10 プーリー 10A 中間体 11 鋼製固定部 12 プーリー本体部 12A、15A プーリー歯 12B、15B 歯末部 12C、15C 歯元部 12D、15D 歯先部 12E、15E 歯底部 15 被覆材料 31 上型 32、33キャビティ 41 下型 42、43 ノズル 12a 繊維強化樹脂 15a 被覆材料樹脂 A1、A2、B1、B2、C1、C2、D1、D2 成
形状態

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯付ベルトが巻き付けられる複数の歯を
    有するプーリーにおいて、前記プーリーが、歯付ベルト
    と噛み合うプーリー歯の表面に、プーリー本体部の材料
    とは異なる被覆材料を被覆してなることを特徴とするプ
    ーリー。
  2. 【請求項2】 上記被覆材料の厚みが、0.5〜3.0
    mmであることを特徴とする請求項1に記載のプーリ
    ー。
  3. 【請求項3】 上記プーリー本体部の材料が、カーボン
    繊維強化樹脂(CFRP)及び/又はガラス繊維強化樹
    脂(GFRP)であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のプーリー。
  4. 【請求項4】 上記被覆材料が、超高分子量ポリエチレ
    ン樹脂(PE−UHM)及び/又は熱可塑性ポリウレタ
    ン樹脂(TPU)であることを特徴とする請求項1乃至
    3いずれか1項に記載のプーリー。
  5. 【請求項5】 上記プーリーが、自転車用のものである
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の
    プーリー。
  6. 【請求項6】 歯付ベルトが巻き付けられる複数の歯を
    有するプーリーの製造方法において、金型内でプーリー
    本体部の材料を射出成形した後、次いでプーリーが歯付
    ベルトと噛み合うプーリー歯の表面に被覆する被覆材料
    を同一金型内に射出することにより、成形後のプーリー
    本体部と被覆材料とを一体的に形成することを特徴とす
    るプーリーの製造方法。
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