JPH09280015A

JPH09280015A - エンジン動弁系の構造

Info

Publication number: JPH09280015A
Application number: JP11211296A
Authority: JP
Inventors: Hideo Negishi; 秀夫根岸; Kazuo Miyagawa; 和郎宮川
Original assignee: Hino Motors Ltd
Current assignee: Hino Motors Ltd
Priority date: 1996-04-10
Filing date: 1996-04-10
Publication date: 1997-10-28

Abstract

(57)【要約】【課題】エンジン動弁系の構造において、ローラ・タ
ペット或いはローラ・ロッカ・アームのローラがカム・
ノーズ部を昇り始めるときの滑りを抑え、カムの摩耗を
低減させることを課題とする。【解決手段】エンジン動弁系の構造において、バルブ
・スプリング７の弾発力を吸気弁又は排気弁を閉じる方
向に作用させ、カム・シャフト１の回転運動をローラ・
タペット２により往復運動に変換してロッカ・アーム４
の一端に伝え、ロッカ・アーム４の他端の運動を吸気弁
又は排気弁に伝えて吸気弁又は排気弁を開閉させる。弾
発力がバルブ・スプリング７よりも小さいスプリング22
により、ローラ・タペット２のローラ11をカム・シャフ
ト１のカム面に向けて軽く加圧した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの吸気弁
又は排気弁を開閉するための動弁系（動弁機構）の構造
に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４(a),(b) は、オーバ・ヘッド・バル
ブ（ＯＨＶ）方式のエンジン動弁系を示す。ＯＨＶ方式
では、クランクシャフトの回転がカム・シャフト１に伝
動され、カム・シャフト１の回転運動がローラ・タペッ
ト２の往復運動に変換され、ローラ・タペット２により
プッシュ・ロッド３が押され、プッシュ・ロッド３がロ
ッカ・アーム４の一端を押す。揺動自在に支持されたロ
ッカ・アーム４の他端が、クロス・ヘッド５を介して、
バルブ・ステム６の上端をバルブ・スプリング７の弾発
力に打ち勝って押し下げ、バルブ８（吸気弁又は排気
弁）を開かせる。ローラ・タペット２の本体は円筒形を
しており、ローラ・タペット２の外筒部がシリンダ・ブ
ロック９のリフタ穴10に摺動自在に支持されている。カ
ム・シャフト１のカムとローラ・タペット２のローラ11
とはころがり接触であるので、フリクションが少なく、
平タペットを用いた場合に比べて耐摩耗性に優れてい
る。

【０００３】図４(c) は、ローラ・ロッカ・アーム４Ａ
を用いたオーバ・ヘッド・カム・シャフト（ＯＨＣ）方
式のエンジン動弁系を示す。このＯＨＣ方式では、カム
シャフト１Ａがシリンダ・ヘッドの上部に配設され、ロ
ーラ・ロッカ・アーム４Ａが揺動自在に支持され、ロー
ラ・ロッカ・アーム４Ａの一端のローラ11Ａがカムシャ
フト１Ａのカムに係合する。クランクシャフトの回転が
カム・シャフト１Ａに伝動され、カム・シャフト１Ａが
ローラ・ロッカ・アーム４Ａの一端を押し上げ、ローラ
・ロッカ・アーム４Ａの他端がクロス・ヘッド５Ａを介
してバルブ・ステム６Ａの上端をバルブ・スプリングの
弾発力に打ち勝って押し下げ、バルブ８Ａ（吸気弁又は
排気弁）を開かせる。

【０００４】従来のエンジンでは、ロッカ・アーム或い
はローラ・ロッカ・アームとバルブ・ステムとの間にギ
ャップ（バルブ・クリアランス）を設けて、エンジンが
運転温度に達したときにバルブ・フェースとバルブ・シ
ートとの間に適切な隙間を保つようにしている。その理
由は、前記のギャップが存在しないときは、動弁系の各
部品はエンジンの温度上昇に伴って膨張するので、バル
ブが押されてバルブ・フェースとバルブ・シートとが密
着せず、ガス漏れを起こすことになるからである。従っ
て、前記の従来技術において、カム・シャフト１，１Ａ
のカム・ベース・サークル上ではローラ・タペット２の
ローラ11とカム・シャフト１との間、及びローラ・ロッ
カ・アーム４Ａのローラ11Ａとカム・シャフト１Ａとの
間にギャップができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記のギャップが存在
するために、ローラ11，11Ａがカム・シャフト１，１Ａ
のカム・ベース・サークルに対向する位置にあるとき、
ローラ11，11Ａとカム・シャフト１，１Ａのカム・ベー
ス・サークル面との接触が不十分となる。そして、ロー
ラ11，11Ａの回転速度はカム・ベース・サークル上で大
幅に減速され、ローラ11，11Ａがカム・ノーズ部を昇り
始めるときローラ11，11Ａの回転数が急激に上がるた
め、ローラ11，11Ａとカムとの間に滑りが生じ、カム側
に摩耗が発生していた。本発明は、エンジン動弁系の構
造において、ローラ・タペット或いはローラ・ロッカ・
アームのローラがカム・ノーズ部を昇り始めるときの滑
りを抑え、カムの摩耗を低減させることを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、バルブ・スプ
リングの弾発力を吸気弁又は排気弁を閉じる方向に作用
させ、カム・シャフトの回転運動をローラ・タペットに
より往復運動に変換してロッカ・アームの一端に伝え、
ロッカ・アームの他端の運動を吸気弁又は排気弁に伝え
て吸気弁又は排気弁を開閉させるエンジン動弁系の構造
において、弾発力がバルブ・スプリングよりも小さいス
プリングにより、ローラ・タペットのローラをカム・シ
ャフトのカム面に向けて軽く加圧したことを第１構成と
する。本発明は、前記第１構成において、ローラ・タペ
ットの上端に圧縮スプリングの弾発力を作用させ、又は
ローラ・タペットとプッシュ・ロッドとの間に圧縮スプ
リングを介装させ、又はロッカ・アームの他端と吸気弁
或いは排気弁との間にクロス・ヘッドを介在させ、圧縮
スプリングにより上方へ押圧された摺動当接部材をクロ
ス・ヘッドに配設し、該摺動当接部材をロッカ・アーム
の他端に接触させ、又はロッカ・アームとロッカ・シャ
フトとの間にトーション・スプリングを介装させ、又は
ロッカ・アームの他端と前記クロス・ヘッドとの間に板
ばねを介装させ、又はロッカ・アームとロッカ・サポー
トとが略並行になるようにロッカ・シャフトに支持さ
せ、ロッカ・アームの他端とロッカ・サポートの先端と
の間に板ばねを介装させたことを第２構成とする。本発
明は、バルブ・スプリングの弾発力を吸気弁又は排気弁
を閉じる方向に作用させ、カム・シャフトの回転運動を
ローラ・ロッカ・アームを介して吸気弁又は排気弁に伝
え、吸気弁又は排気弁を開閉させるエンジン動弁系の構
造において、弾発力がバルブ・スプリングよりも小さい
スプリングにより、ローラ・ロッカ・アームのローラを
カム・シャフトのカム面に向けて軽く加圧したことを第
３構成とする。本発明は、前記第３構成において、ロー
ラ・ロッカ・アームの他端と吸気弁或いは排気弁との間
にクロス・ヘッドを介在させ、圧縮スプリングにより上
方へ押圧された摺動当接部材をクロス・ヘッドに配設
し、該摺動当接部材をローラ・ロッカ・アームの他端に
接触させ、又はローラ・ロッカ・アームとロッカ・シャ
フトとの間にトーション・スプリングを介装させ、又は
ローラ・ロッカ・アームの他端と前記クロス・ヘッドと
の間に板ばねを介装させ、又はローラ・ロッカ・アーム
とロッカ・サポートとが略並行になるようにロッカ・シ
ャフトに支持させ、ローラ・ロッカ・アームの他端とロ
ッカ・サポートの先端との間に板ばねを介装させたこと
を第４構成とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】図１(a) 〜図１(c) は本発明の実
施の形態第１〜第３の要部をそれぞれ示し、実施の形態
第１〜第３において不図示の部分は図４(a),(b) と同一
である。実施の形態第１〜第３はＯＨＶ方式の動弁系の
ローラ・タペット用カムシャフト１の摩耗を低減させる
ものであり、図４(a),(b) の従来例と同一の構成には図
４(a),(b) と同一の符号を付し、同一構成の説明は省略
する。

【０００８】本発明の実施の形態第１では、リフタ穴10
の長さを制限し、リフタ穴10の上端の段差部21より上方
はリフタ穴10より小径の挿通穴20とされている。リフタ
穴10内でローラ・タペット２の円筒部の上端と段差部21
との間にコイル状の圧縮スプリング22が介装され、圧縮
スプリング22の弾発力によりローラ・タペット２のロー
ラ11がローラ・タペット用カムシャフト１のカムに軽く
押し付けられ、加圧される。そして、動弁系の正常な機
能を維持するため、圧縮スプリング22の弾発力の大きさ
はバルブ・スプリング７の弾発力よりも小さいものとす
る。

【０００９】本発明の実施の形態第１において、圧縮ス
プリング22によって、ローラ11をローラ・タペット用カ
ムシャフト１のカム面に押し付けるためのプリロードが
付加される。このプリロードにより、ローラ11がローラ
・タペット用カムシャフト１のカム・ベース・サークル
部23に対向するときに、ローラ11がカム・ベース・サー
クル部23に押しつけられ、接触不良によるローラ11の回
転速度低下が防止される。そのため、ローラ11がローラ
・タペット用カムシャフト１のカム・ノーズ部24を昇り
始めるときの滑りが抑えられ、カム面の摩耗が低減す
る。図３は、図４(b) の従来品と図１(a) の発明品との
試験結果を示す。図３からカム・ノーズ部の表面の形状
が従来品(a) の表面に比べ発明品(b) の表面が平滑であ
り、発明品では摩耗が低減されていることを知ることが
できる。

【００１０】図１(b) は本発明の実施の形態第２を示
す。本発明の実施の形態第２は、ローラ・タペット２と
プッシュ・ロッド３の先端との間にコイル状の圧縮スプ
リング22を介装したものである。ローラ・タペット２の
内側底面中央にスプリング受部26が形成され、プッシュ
・ロッド３の先端（下端）に小径部27が形成され、圧縮
スプリング22の下端はスプリング受部26に嵌合され、圧
縮スプリング22の上端は小径部27の段差部に当接され
る。本発明の実施の形態第２において、圧縮スプリング
22によって、ローラ11をローラ・タペット用カムシャフ
ト１のカム面に押し付けるためのプリロードが付加され
る。本発明の実施の形態第２の作用及び効果は本発明の
実施の形態１と同様である。

【００１１】図１(c) は本発明の実施の形態第３を示
す。本発明の実施の形態第３では、プッシュ・ロッドの
下端部と同様の形状をした固定ロッド31をローラ・タペ
ット２に固定したものとなし、固定ロッド31とプッシュ
・ロッド３との間にコイル状の圧縮スプリング22が介装
されている。固定ロッド31の上端部に円柱状の係合凹部
30を形成し、プッシュ・ロッド３の下端部に段差付き小
径部からなる係合突部29を形成する。係合凹部30と係合
突部29とを摺動自在に係合させ、係合突部29の小径部に
圧縮スプリング22を装着し、圧縮スプリング22の上端を
係合突部29の段差に接触させ、圧縮スプリング22の下端
を係合凹部30の上端に接触させる。本発明の実施の形態
第３において、圧縮スプリング22によって、ローラ11を
ローラ・タペット用カムシャフト１のカム面に押し付け
るためのプリロードが付加される。本発明の実施の形態
第３の作用及び効果は本発明の実施の形態１と同様であ
る。

【００１２】図２(a) 〜図２(d) は本発明の実施の形態
第４〜第７の要部をそれぞれ示し、実施の形態第４〜第
７において不図示の部分は図４(a),(b) 又は図４(c) と
同一である。実施の形態第４〜第７は、ＯＨＶ方式の動
弁系のローラ・タペット用カムシャフト１の摩耗を低減
させるものであり、かつＯＨＣ方式の動弁系のローラ・
ロッカ・アーム用カムシャフト１Ａの摩耗を低減させる
ことができるものである。図２(a) 〜図２(d) において
図４(a),(b) 又は図４(c) と同一の構成には図４(a),
(b) 又は図４(c) と同一の符号を付し、同一構成の説明
は省略する。

【００１３】図２(a) の本発明の実施の形態第４は、ク
ロス・ヘッド５の上端部に摺動穴34が形成され、摺動穴
34にフランジ付の摺動当接部材33の小径部が摺動自在に
嵌合され、摺動当接部材33の小径部にコイル状の圧縮ス
プリング22が挿通されている。圧縮スプリング22の上端
は摺動当接部材33のフランジの下面に接触し、圧縮スプ
リング22の下端はクロス・ヘッド５の上面に接触してい
る。圧縮スプリング22の弾発力は、摺動当接部材33、ロ
ッカ・アーム４及び不図示のプッシュ・ロッドを介して
ローラ・タペットのローラに伝えられ、ローラ・タペッ
トのローラがローラ・タペット用カムシャフトのカムに
押し付けられる。本発明の実施の形態第４において、圧
縮スプリング22によって、ローラをローラ・タペット用
カムシャフトのカム面に押し付けるためのプリロードが
付加される。本発明の実施の形態第４の作用及び効果は
本発明の実施の形態１と同様である。

【００１４】図２(a) の本発明の実施の形態第４をＯＨ
Ｃ方式の動弁系のクロス・ヘッド５Ａ（図４(c) 参照）
に適用して、ローラ・ロッカ・アーム用カムシャフト１
Ａの摩耗を低減させることができる。この場合、圧縮ス
プリング22の弾発力によりローラ・ロッカ・アーム４Ａ
のローラ11Ａがローラ・ロッカ・アーム用カムシャフト
１Ａのカムに押し付けられる。そして、動弁系の正常な
機能を維持するため、圧縮スプリング22の弾発力の大き
さはバルブ・スプリング７の弾発力よりも小さいものと
する。本発明の実施の形態第４をＯＨＣ方式の動弁系に
適用した場合において、圧縮スプリング22によって、ロ
ーラ11Ａをローラ・ロッカ・アーム用カムシャフト１Ａ
のカム面に押し付けるためのプリロードが付加される。
このプリロードにより、ローラ11Ａがローラ・ロッカ・
アーム用カムシャフト１Ａのカム・ベース・サークル部
に対向するときに、ローラ11Ａがカム・ベース・サーク
ル部に押しつけられ、接触不良によるローラ11Ａの回転
速度低下が防止される。そのため、ローラ11Ａがローラ
・ロッカ・アーム用カムシャフト１Ａのカム・ノーズ部
を昇り始めるときの滑りが抑えられ、カム面の摩耗が低
減する。

【００１５】図２(b) の本発明の実施の形態第５では、
ロッカ・アーム４を支持するロッカ・シャフト36とロッ
カ・アーム４との間にトーション・スプリング37を介装
する。トーション・スプリング37には基端部と巻回部と
先端部とがあり、トーション・スプリング37の基端部が
ロッカ・シャフト36の係合孔38に嵌合され、トーション
・スプリング37の先端部がロッカ・アーム４の側部の係
合孔に嵌合される。トーション・スプリング37の弾発力
はロッカ・アーム４を反時計方向に回転させるように作
用し、ローラをローラ・タペット用カムシャフトのカム
面又はローラ・ロッカ・アーム用カムシャフト１Ａのカ
ム面に押し付けるためのプリロードが付加される。本発
明の実施の形態第５のその他の点は、本発明の実施の形
態４と同様である。

【００１６】図２(c) の本発明の実施の形態第６では、
ロッカ・アーム４の他端部とクロス・ヘッド５との間に
所定幅の板ばね40を湾曲させて装着する。ロッカ・アー
ム４の他端部の係合溝に板ばね40の上端を嵌合し、クロ
ス・ヘッド５の係合溝に板ばね40の下端を嵌合する。板
ばね40の弾発力はロッカ・アーム４を反時計方向に回転
させるように作用し、ローラをローラ・タペット用カム
シャフトのカム面又はローラ・ロッカ・アーム用カムシ
ャフト１Ａのカム面に押し付けるためのプリロードが付
加される。本発明の実施の形態第６のその他の点は、本
発明の実施の形態４と同様である。

【００１７】図２(d) の本発明の実施の形態第７では、
ロッカ・アーム４とロッカ・サポート42とが略並行にな
るようにロッカ・シャフト36に支持され、ロッカ・アー
ム４の他端部とロッカ・サポート42の先端部との間に所
定幅の板ばね41を装着する。例えば、ロッカ・アーム４
の他端部の上面とロッカ・サポート42の先端部の上面と
の間に、略平らにした板ばね41の両端部を固定する。板
ばね41の弾発力はロッカ・アーム４を反時計方向に回転
させるように作用し、ローラをローラ・タペット用カム
シャフトのカム面又はローラ・ロッカ・アーム用カムシ
ャフト１Ａのカム面に押し付けるためのプリロードが付
加される。本発明の実施の形態第７のその他の点は、本
発明の実施の形態４と同様である。

【００１８】

【発明の効果】本発明では、弾発力がバルブ・スプリン
グよりも小さいスプリングにより、ローラ・タペットの
ローラをカム・シャフトのカム面に向けて軽く加圧し
た。従って、ローラ・タペットのローラがカム・ノーズ
部を昇り始めるときの滑りを抑え、カムの摩耗が低減さ
れる。また、本発明では、弾発力がバルブ・スプリング
よりも小さいスプリングにより、ローラ・ロッカ・アー
ムのローラをカム・シャフトのカム面に向けて軽く加圧
した。従って、ローラ・ロッカ・アームのローラがカム
・ノーズ部を昇り始めるときの滑りを抑え、カムの摩耗
が低減される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の態様第１〜第３を示す要部概要
図であり、図１(a) は実施の態様第１、図１(b) は実施
の態様第２、図１(c) は実施の態様第３をそれぞれ示
す。

【図２】本発明の実施の態様第４〜第７を示す要部概要
図であり、図２(a) は実施の態様第４、図２(b) は実施
の態様第５、図２(c) は実施の態様第６、図２(d) は実
施の態様第７をそれぞれ示す。

【図３】本発明の実施の態様第１と従来品との試験結果
を示す図である。

【図４】図４(a) 、図４(b) は従来のＯＨＶ方式の動弁
系を示す図であり、図４(c) は従来のＯＨＣ方式の動弁
系を示す図である。

【符号の説明】

１カムシャフト１Ａカムシャフト２ローラ・タペット３プッシュ・ロッド４ロッカ・アーム４Ａローラ・ロッカ・アーム５クロス・ヘッド５Ａクロス・ヘッド７バルブ・スプリング 22 スプリング 23 カム・ベース・サークル部 24 カム・ノーズ部 36 ロッカ・シャフト 37 トーション・スプリング 40 板ばね 41 板ばね 42 ロッカ・サポート

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】バルブ・スプリングの弾発力を吸気弁又
は排気弁を閉じる方向に作用させ、カム・シャフトの回
転運動をローラ・タペットにより往復運動に変換してロ
ッカ・アームの一端に伝え、ロッカ・アームの他端の運
動を吸気弁又は排気弁に伝えて吸気弁又は排気弁を開閉
させるエンジン動弁系の構造において、弾発力がバルブ
・スプリングよりも小さいスプリングにより、ローラ・
タペットのローラをカム・シャフトのカム面に向けて軽
く加圧したことを特徴とするエンジン動弁系の構造。
【請求項２】ローラ・タペットの上端に圧縮スプリン
グの弾発力を作用させ、又はローラ・タペットとプッシ
ュ・ロッドとの間に圧縮スプリングを介装させ、又はロ
ッカ・アームの他端と吸気弁或いは排気弁との間にクロ
ス・ヘッドを介在させ、圧縮スプリングにより上方へ押
圧された摺動当接部材をクロス・ヘッドに配設し、該摺
動当接部材をロッカ・アームの他端に接触させ、又はロ
ッカ・アームとロッカ・シャフトとの間にトーション・
スプリングを介装させ、又はロッカ・アームの他端と前
記クロス・ヘッドとの間に板ばねを介装させ、又はロッ
カ・アームとロッカ・サポートとが略並行になるように
ロッカ・シャフトに支持させ、ロッカ・アームの他端と
ロッカ・サポートの先端との間に板ばねを介装させた請
求項１記載のエンジン動弁系の構造。
【請求項３】バルブ・スプリングの弾発力を吸気弁又
は排気弁を閉じる方向に作用させ、カム・シャフトの回
転運動をローラ・ロッカ・アームを介して吸気弁又は排
気弁に伝え、吸気弁又は排気弁を開閉させるエンジン動
弁系の構造において、弾発力がバルブ・スプリングより
も小さいスプリングにより、ローラ・ロッカ・アームの
ローラをカム・シャフトのカム面に向けて軽く加圧した
ことを特徴とするエンジン動弁系の構造。
【請求項４】ローラ・ロッカ・アームの他端と吸気弁
或いは排気弁との間にクロス・ヘッドを介在させ、圧縮
スプリングにより上方へ押圧された摺動当接部材をクロ
ス・ヘッドに配設し、該摺動当接部材をローラ・ロッカ
・アームの他端に接触させ、又はローラ・ロッカ・アー
ムとロッカ・シャフトとの間にトーション・スプリング
を介装させ、又はローラ・ロッカ・アームの他端と前記
クロス・ヘッドとの間に板ばねを介装させ、又はローラ
・ロッカ・アームとロッカ・サポートとが略並行になる
ようにロッカ・シャフトに支持させ、ローラ・ロッカ・
アームの他端とロッカ・サポートの先端との間に板ばね
を介装させた請求項３記載のエンジン動弁系の構造。