JPH09279688A - 溶接接合ドーム構造の施工法 - Google Patents
溶接接合ドーム構造の施工法Info
- Publication number
- JPH09279688A JPH09279688A JP9408796A JP9408796A JPH09279688A JP H09279688 A JPH09279688 A JP H09279688A JP 9408796 A JP9408796 A JP 9408796A JP 9408796 A JP9408796 A JP 9408796A JP H09279688 A JPH09279688 A JP H09279688A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- erection
- outer peripheral
- bridge
- roof steel
- construction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶接接合ドーム構造の施工法における難点を
解消する。 【解決手段】 中央部（中央構台８）を先行して施工
し、外周部１１を完成させた後、部分的に中央部（中央
構台８）と外周部１１を対角に連結架橋させ、以後２分
割でこのブリッジ部を基準としながら２つの仮設搬入口
部（大型搬入口２，３）が最後になるよう施工していく
としたものである。
解消する。 【解決手段】 中央部（中央構台８）を先行して施工
し、外周部１１を完成させた後、部分的に中央部（中央
構台８）と外周部１１を対角に連結架橋させ、以後２分
割でこのブリッジ部を基準としながら２つの仮設搬入口
部（大型搬入口２，３）が最後になるよう施工していく
としたものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接接合ドーム構
造の施工法に関する。
造の施工法に関する。
【０００２】
【従来の技術】ドームとは、形状が２方向になめらかに
湾曲している状態を指し、この構造形式は、適切な湾曲
度合と剛な支持条件が与えられると、作用する外荷重を
軸力で三次元的に支持構造へ伝達する合理的な構造であ
り、軽量な構造体で大空間を覆うことが可能となる。ド
ーム構造のうち、シングルレイヤートラスドームには、
大別して２種類ある。そのひとつは、部材が集結する節
点で各部材が剛に接合されている剛接ラチスドーム（溶
接接合ドーム構造）であり、他の一つは、節点でピン接
合されているピン接合ラチスドームである。尚、シング
ルレイヤートラスとは、構成する部材が立体的な組み立
て材ではなく、形態的には連続体の薄肉シエルのような
一重のものを指す。実際には鋼管やＨ型鋼等の集合体に
て構成される。
湾曲している状態を指し、この構造形式は、適切な湾曲
度合と剛な支持条件が与えられると、作用する外荷重を
軸力で三次元的に支持構造へ伝達する合理的な構造であ
り、軽量な構造体で大空間を覆うことが可能となる。ド
ーム構造のうち、シングルレイヤートラスドームには、
大別して２種類ある。そのひとつは、部材が集結する節
点で各部材が剛に接合されている剛接ラチスドーム（溶
接接合ドーム構造）であり、他の一つは、節点でピン接
合されているピン接合ラチスドームである。尚、シング
ルレイヤートラスとは、構成する部材が立体的な組み立
て材ではなく、形態的には連続体の薄肉シエルのような
一重のものを指す。実際には鋼管やＨ型鋼等の集合体に
て構成される。
【０００３】従来の溶接接合ドーム構造では、支保工及
び足場の全面構築のもと、外周より中央へ向って施工す
るのが一般的である。
び足場の全面構築のもと、外周より中央へ向って施工す
るのが一般的である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかるに上述の従来の
方法では、最も高く、仮設構台量も多い中央部分を最後
に狭いスペースの中で施工することになり、工期が長
く、労務が多くかかる。また溶接接合では、溶接収縮が
累積して、中央閉合部の取付調整が困難になる。また、
支保工及び足場の全面構築は、屋根工事施工中、下部の
通行、材料搬入等に障害が生じ、工程を圧迫する要因と
なり、また、仮設材も膨大になり、組立解体のコスト、
工期の長期化を招ねく。ところが、剛接ラチスドームと
して、図９に示される如き世界最大（直径１８７．２
ｍ）で屋根鉄骨が正三角形に近い二等辺三角形が基本グ
リッドで、主架構は全て鋼管で、節点には鋳鋼ノードを
使用し、継ぎ手は全て溶接接合である単層ラチスドーム
構造が設計された。この屋根を構成するラチス材は、６
５０φの鋼管１１５２本、テンションリング材は、９０
０φの鋼管７２本、節点は、直径１４５０ｍｍの鋳鋼ノ
ード３６１点に及ぶ。これほどの規模の単層ラチスドー
ム構造では、検討の結果、下記の如き対策の必要が認め
られた。 （１）仮設構台量低減のため、屋根を２ＦＬより地組
し、屋根の仕上・設備工事まで完了後、所定の高さまで
ジャッキで上昇させるリフトアップ工法を採用する。こ
れにより外周躯体と屋根工事の同時施工が可能となり、
工期短縮がはかれるうえ、組付け精度の確保が容易にな
る。 （２）（１）のもとでも上部での現場溶接カ所数を低減
するため、鉄骨を出来る限り地組により大ブロック化す
る。これにより、現場上架単材数，上架現場溶接カ所数
の低減化が期し得る。
方法では、最も高く、仮設構台量も多い中央部分を最後
に狭いスペースの中で施工することになり、工期が長
く、労務が多くかかる。また溶接接合では、溶接収縮が
累積して、中央閉合部の取付調整が困難になる。また、
支保工及び足場の全面構築は、屋根工事施工中、下部の
通行、材料搬入等に障害が生じ、工程を圧迫する要因と
なり、また、仮設材も膨大になり、組立解体のコスト、
工期の長期化を招ねく。ところが、剛接ラチスドームと
して、図９に示される如き世界最大（直径１８７．２
ｍ）で屋根鉄骨が正三角形に近い二等辺三角形が基本グ
リッドで、主架構は全て鋼管で、節点には鋳鋼ノードを
使用し、継ぎ手は全て溶接接合である単層ラチスドーム
構造が設計された。この屋根を構成するラチス材は、６
５０φの鋼管１１５２本、テンションリング材は、９０
０φの鋼管７２本、節点は、直径１４５０ｍｍの鋳鋼ノ
ード３６１点に及ぶ。これほどの規模の単層ラチスドー
ム構造では、検討の結果、下記の如き対策の必要が認め
られた。 （１）仮設構台量低減のため、屋根を２ＦＬより地組
し、屋根の仕上・設備工事まで完了後、所定の高さまで
ジャッキで上昇させるリフトアップ工法を採用する。こ
れにより外周躯体と屋根工事の同時施工が可能となり、
工期短縮がはかれるうえ、組付け精度の確保が容易にな
る。 （２）（１）のもとでも上部での現場溶接カ所数を低減
するため、鉄骨を出来る限り地組により大ブロック化す
る。これにより、現場上架単材数，上架現場溶接カ所数
の低減化が期し得る。
【０００５】しかし、かかる地組化、大ブロック化をし
ても外周より中央に向って施工するやり方では既述の障
害が一層大規模となるだけであること明らかである。本
発明はかかる事情に鑑みなされたもので、その目的とす
るところは、鉄骨建方を効率よく、精度管理上も合理的
な施工法を提供することにある。
ても外周より中央に向って施工するやり方では既述の障
害が一層大規模となるだけであること明らかである。本
発明はかかる事情に鑑みなされたもので、その目的とす
るところは、鉄骨建方を効率よく、精度管理上も合理的
な施工法を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の溶接接合ドーム構造の施工法は、中央部を
先行して施工し、外周部を完成させた後、部分的に中央
部と外周部を対角に連結架橋させ、以後２分割でこのブ
リッジ部を基準としながら２つの仮設搬入口部が最後に
なるよう施工していくとしたものである。
に、本発明の溶接接合ドーム構造の施工法は、中央部を
先行して施工し、外周部を完成させた後、部分的に中央
部と外周部を対角に連結架橋させ、以後２分割でこのブ
リッジ部を基準としながら２つの仮設搬入口部が最後に
なるよう施工していくとしたものである。
【０００７】
【作用】施工的に難しく、仮設量の多い中央部を広いス
ペースで先行して施工してしまうので効率が向上し、工
期短縮が図られる。精度管理上も中央と外周それぞれで
調整ができるので中央と外周の連結部材の取付調整が容
易になる。
ペースで先行して施工してしまうので効率が向上し、工
期短縮が図られる。精度管理上も中央と外周それぞれで
調整ができるので中央と外周の連結部材の取付調整が容
易になる。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１〜８に
て説明する。外周躯体１には２つの大型搬入口２、３が
確保されている。中央構台８にあっては、クレーン４，
５，６がベント７，…建方、部材搬送ドーリ９からブロ
ック１０を受け取っての屋根鉄骨建方を行ない、上架現
場での屋根鉄骨溶接がなされ、外周部１１にあっては、
ベント７′，…建方がなされる。（図１） 中央構台８にあっては、屋根鉄骨溶接，屋根仕上材の透
光部ユニット建方がなされ、外周部１１にあっては、テ
ンションリング１２建方，屋根鉄骨建方（外周部１１は
構造的に接合しても温度応力に抵抗できる巾で施工す
る。）、ベント７′，…建方がなされる。（図２） 外周部１１にあっては、テンションリング１２の建方、
屋根建方、屋根鉄骨溶接、さらに仕上げの屋根パネル建
方がなされ、一般部（中央構台８と外周部１１との間）
１３にあっては、屋根鉄骨溶接がなされる。（図３） 一般部１３では、屋根鉄骨溶接，屋根パネル建方がなさ
れる。（図４） 一般部１３では、屋根鉄骨建方，ベント７″建方がなさ
れる。
て説明する。外周躯体１には２つの大型搬入口２、３が
確保されている。中央構台８にあっては、クレーン４，
５，６がベント７，…建方、部材搬送ドーリ９からブロ
ック１０を受け取っての屋根鉄骨建方を行ない、上架現
場での屋根鉄骨溶接がなされ、外周部１１にあっては、
ベント７′，…建方がなされる。（図１） 中央構台８にあっては、屋根鉄骨溶接，屋根仕上材の透
光部ユニット建方がなされ、外周部１１にあっては、テ
ンションリング１２建方，屋根鉄骨建方（外周部１１は
構造的に接合しても温度応力に抵抗できる巾で施工す
る。）、ベント７′，…建方がなされる。（図２） 外周部１１にあっては、テンションリング１２の建方、
屋根建方、屋根鉄骨溶接、さらに仕上げの屋根パネル建
方がなされ、一般部（中央構台８と外周部１１との間）
１３にあっては、屋根鉄骨溶接がなされる。（図３） 一般部１３では、屋根鉄骨溶接，屋根パネル建方がなさ
れる。（図４） 一般部１３では、屋根鉄骨建方，ベント７″建方がなさ
れる。
【０００９】なお、屋根架構はドーム中央部とこれの両
側対称して６０°角の円弧状に中間部分並びに外周部が
完成すると、自立可能（ブリッジ）となり、安定するの
で、２分割で、このブリッジ部を順次拡大する要領のも
と以後なされる。（図５） 一般部１３では、屋根鉄骨建方，屋根鉄骨溶接，屋根パ
ネル建方，既述のブリッジ完成で転用可能となった転用
ベント解体がなされる。（図６） 一般部１３では、屋根鉄骨建方，転用ベント解体が続
く。（図７） 一般部１３では、大型搬入口２、３外側に退いたクレー
ン６による外周からの屋根鉄骨建方等がなされる。（図
８）
側対称して６０°角の円弧状に中間部分並びに外周部が
完成すると、自立可能（ブリッジ）となり、安定するの
で、２分割で、このブリッジ部を順次拡大する要領のも
と以後なされる。（図５） 一般部１３では、屋根鉄骨建方，屋根鉄骨溶接，屋根パ
ネル建方，既述のブリッジ完成で転用可能となった転用
ベント解体がなされる。（図６） 一般部１３では、屋根鉄骨建方，転用ベント解体が続
く。（図７） 一般部１３では、大型搬入口２、３外側に退いたクレー
ン６による外周からの屋根鉄骨建方等がなされる。（図
８）
【００１０】
【発明の効果】本発明は叙上の如き構成よりなるものと
したので、著しい工期短縮と同時に精度管理の簡易化を
実現した。
したので、著しい工期短縮と同時に精度管理の簡易化を
実現した。
【図１】本発明施工法の手順図である。
【図２】本発明施工法の手順図である。
【図３】本発明施工法の手順図である。
【図４】本発明施工法の手順図である。
【図５】本発明施工法の手順図である。
【図６】本発明施工法の手順図である。
【図７】本発明施工法の手順図である。
【図８】本発明施工法の手順図である。
【図９】本発明対象の単層ラチスドーム構造の伏，立面
図である。
図である。
１ 外周躯体 ２ 大型搬入口 ３ 大型搬入口 ４ クレーン ５ クレーン ６ クレーン ７ ベント ７′ ベント ８ 中央構台 ９ 部材搬送ドーリ １０ ブロック １１ 外周部 １２ テンションリング １３ 一般部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風岡 慶彦 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 市川 敦史 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 佐橋 睦雄 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 今宮 実三郎 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 曽我 裕 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内
Claims (1)
- 【請求項１】 中央部を先行して施工し、外周部を完成
させた後、部分的に中央部と外周部を対角に連結架橋さ
せ、以後２分割でこのブリッジ部を基準としながら２つ
の仮設搬入口部が最後になるよう施工していくとしたこ
とを特徴とする溶接接合ドーム構造の施工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9408796A JPH09279688A (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 溶接接合ドーム構造の施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9408796A JPH09279688A (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 溶接接合ドーム構造の施工法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09279688A true JPH09279688A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14100691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9408796A Pending JPH09279688A (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 溶接接合ドーム構造の施工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09279688A (ja) |
-
1996
- 1996-04-16 JP JP9408796A patent/JPH09279688A/ja active Pending
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN112695952B (zh) | 建筑屋顶桁架支撑结构及施工方法 | |
| JP2000291147A (ja) | ドーム屋根の無支保工構築工法 | |
| JPH09279688A (ja) | 溶接接合ドーム構造の施工法 | |
| CN209443577U (zh) | 一种钢结构构件 | |
| JPH0449328A (ja) | 鉄骨柱の柱脚構造 | |
| CN111411696A (zh) | 用于空间管桁架节点处的连接结构及其施工方法 | |
| JP2000129958A (ja) | 塔状構造体 | |
| JPH09279748A (ja) | 正三角形に近い二等辺三角形を基本グリッドとした単層ラチス大ドーム構造の地組建方におけるブロック割 | |
| JPS5931316A (ja) | 山止め用火打ち材 | |
| JPH0518192A (ja) | トンネルの構築方法および覆工用セグメント | |
| CN220704755U (zh) | 一种弧形箱型构件及钢结构场馆 | |
| JPH074120A (ja) | 骨組みがチューブで構成された建物およびその構築方法 | |
| JPH08151648A (ja) | 鉄骨構造の柱梁の仕口構造 | |
| CN211081030U (zh) | 现浇砼模板支模装置及其扣具 | |
| CN205329554U (zh) | 一种用于装配式重型钢管支撑装置的斜撑杆 | |
| CN115977313B (zh) | 大跨度钢桁架结构及吊装方法 | |
| CN216892062U (zh) | 一种钢桁架拱桥与临时加固钢管的临时连接系统 | |
| CN216865978U (zh) | 一种可适应不同使用场景的斜柱模具系统 | |
| JP2527686B2 (ja) | タワ−柱吊り下げ式建造物建設方法 | |
| JP2868135B2 (ja) | 無サポート立体トラス構造物の構築工法 | |
| JP3074613B2 (ja) | 剛接ラチスタイプのシングルレイヤートラスドーム屋根の施工法 | |
| JPH09291600A (ja) | 単層ラチス大ドーム構造の地組建方における仮設構台転用構工法 | |
| CN205348001U (zh) | 一种用于装配式重型钢管支撑装置的转接构件 | |
| JP2004092050A (ja) | 構造物の構築方法 | |
| JPH06185120A (ja) | 屋根等の上部架構体の架設工法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040720 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |