JP3074613B2 - 剛接ラチスタイプのシングルレイヤートラスドーム屋根の施工法 - Google Patents

剛接ラチスタイプのシングルレイヤートラスドーム屋根の施工法

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JP3074613B2 JP04356821A JP35682192A JP3074613B2 JP 3074613 B2 JP3074613 B2 JP 3074613B2 JP 04356821 A JP04356821 A JP 04356821A JP 35682192 A JP35682192 A JP 35682192A JP 3074613 B2 JP3074613 B2 JP 3074613B2
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健 三井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、剛接ラチスタイプのシ
ングルレイヤートラスドーム屋根の施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】ドームとは、形状が2方向になめらかに
湾曲している状態を指し、この構造形式は、適切な湾曲
度合と剛な支持条件が与えられると、作用する外荷重を
軸力で三次元的に支持構造へ伝達する合理的な構造であ
り、軽量な構造体で大空間を覆うことが可能となる。ド
ーム構造のうち、シングルレイヤートラスドームには、
大別して2種類ある。そのひとつは、部材が集結する節
点で各部材が剛に接合されている剛接ラチスドームであ
り、他の一つは、節点でピン接合されているピン接合ラ
チスドームである。尚、シングルレイヤートラスとは、
構成する部材が立体的な組み立て材ではなく、形態的に
は連続体の薄肉シエルのような一重のものを指す。実際
には鋼管やH型鋼等の集合体にて構成されている。かか
るシングルレイヤートラスドーム屋根の如き大空間屋根
構造の施工法は、施工面積全面に渡って支保工及び足場
を仮設するのが一般的となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】叙上の支保工及び足場
の全面構築では、屋根工事施工中は、下部の通行、材料
搬入等に障害が生じ、工程を圧迫する要因となってい
る。また、仮設材も膨大になり、組立解体のコスト、工
期が全体工事にかなり影響を与えている、という問題点
を有していた。本発明は、従来の技術の有するこのよう
な問題点に鑑み、シングルレイヤートラスドームのう
ち、剛接ラチスドームにあっては、所謂、3分割蝶型を
形成するとシエル架構が自立できるという特質を有する
点を利用してなされたもので、その目的とするところ
は、剛接ラチスタイプのシングルレイヤートラスドーム
屋根の施工に於いて、中間部分の支保工及び足場の仮設
が施工面積の1/3で済み、仮設材を大幅に低減するこ
とのできる施工法を提供しようとするものである。叙上
の剛接ラチスドームに於ける3分割蝶型とは、図3に示
す如く、ドーム屋根1にあっては、屋根架構はドーム中
央部2とこれの両側対称して60°角の円弧状に中間部
分3並びに外周部4が完成すると、自立可能となり、こ
の完成部は支保工の撤去が可能となることを意味する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に於ける施行法は、外周部及び中央部には固
定支保工と固定足場を設けるものとし、中間部分には脚
部の車輪が敷設された円軌道のレール上をトラベリング
用ジャッキ等により牽引されることにより移動し、転用
支保工を接合または上部に設置したところの3分割蝶型
に対応した1/3の面積に相当の鉄骨建方用移動足場並
びに仕上用移動足場を設置するものとし、先ず、シエル
架構が自立できる3分割蝶型を形成し、以降の鉄骨建方
は、中間部分では、シエル架構が自立できる段階より無
支保工化し、以降は一部の支保工を盛り替えしながら建
て逃げしていくとしたものである。
【0005】
【作用】中間部分ではシエル架構の自立化が達成され次
第支保工並びに足場を盛り替えることができて、この部
に於ける足場の施工面積全面に渡る仮設は必要なくな
る。
【0006】
【実施例】実施例について図を参照して説明すると、図
1,図2において、剛接ラチスタイプのシングルレイヤ
ートラスドーム屋根1の外周部4と中央部2には固定支
保工5と固定足場6とが設置される。移動化しないの
は、移動基盤が無いこと、移動化のメリットが少ないこ
とに由る。中間部分3には鉄骨建方用移動足場7並びに
仕上用移動足場8が設置される。図示例では中間部分3
は2分割されている。鉄骨建方用移動足場7は、脚部の
車輪(図示省略)が地面上に敷設された円軌道のレール
(図示省略)上をトラベリング用ジャッキ等で牽引する
ことで移動するもので、転用支保工10を接合または上
部に設置したものである。また、仕上用移動足場8も同
様の走行部を有する。叙上足場7,8は3分割蝶型に対
応した中間部分3の全面積の1/3の面積に相当するも
ので良い。これ等の足場,支保工を用いて先ず既述した
シエル架構が自立可能な3分割蝶型を形成する。これ以
降の鉄骨建方の要領は、外周部4から中央部2へ、か
つ、円周方向にスライドさせつつ、大きな鉄骨ユニット
の揚重が容易な半径方向からなすようにするを良しとす
る。図中9は大きな鉄骨ユニットを揚重するのに用いら
れる敷地外に配された大型クレーンを示し、11,…は
敷地内に配されたクレーンを示す。また、外周部4に於
いて、12,…は鉄骨ユニット、13,…はユニット間
つなぎを示す。次いで中間部分3では自立している3分
割蝶型から鉄骨建方用移動足場7を逃がす。つまり、転
用支保工10の盛り替えをしていく。足場7の逃げたあ
とには仕上用移動足場8が入ってくる。当該足場8は取
扱い部材が2分割された中間部分3全長に渡る場合が多
いことから2分割間に渡るものに構成されている。しか
して、中間部分3に於ける足場としては、1/3の面積
で済むこととなる。
【0007】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。固
定して設置する支保工と足場は、中央部と外周部のみと
なり、中間部分については施工面積の1/3の支保工と
足場を架設すれば良くなり、仮設材の低減と仮設材組立
・解体の工期も短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明施工法を示す縦断面図である。
【図2】本発明施工法を示す平面図である。
【図3】3分割蝶型の説明図である。
【符号の説明】
1 シングルレイヤートラスドーム屋根 2 ドーム中央部 3 中間部分 4 外周部 5 固定支保工 6 固定足場 7 鉄骨建方用移動足場 8 仕上用移動足場 9 大型クレーン 10 転用支保工 11 クレーン 12 鉄骨ユニット 13 ユニット間つなぎ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−292432(JP,A) 特開 平2−194229(JP,A) 特開 昭63−280136(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/32 102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部及び中央部には固定支保工と固定
    足場を設けるものとし、中間部分には脚部の車輪が敷設
    された円軌道のレール上をトラベリング用ジャッキ等に
    より牽引されることにより移動し、転用支保工を接合ま
    たは上部に設置したところの3分割蝶型に対応した1/
    3の面積に相当の鉄骨建方用移動足場並びに仕上用移動
    足場を設置するものとし、先ず、シエル架構が自立でき
    る3分割蝶型を形成し、以降の鉄骨建方は、中間部分で
    は、シエル架構が自立できる段階より無支保工化し、以
    降は一部の支保工を盛り替えしながら建て逃げしていく
    としたことを特徴とする剛接ラチスタイプのシングルレ
    イヤートラスドーム屋根の施工法。
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