JPH09279539A - 河川の流れ制御方法及び装置 - Google Patents

河川の流れ制御方法及び装置

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JPH09279539A
JPH09279539A JP8917296A JP8917296A JPH09279539A JP H09279539 A JPH09279539 A JP H09279539A JP 8917296 A JP8917296 A JP 8917296A JP 8917296 A JP8917296 A JP 8917296A JP H09279539 A JPH09279539 A JP H09279539A
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JP
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river
flow
water control
inverted
shaped water
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JP8917296A
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Hiroshi Ueno
博 上野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 河川の河口付近において上流から流された土
砂が沈積して中洲が形成されたり、河口を塞ぐのを防止
し、河川の河口付近中央部で大型船舶の航行を可能にで
きる河川の流れ制御方法及び装置を提供する。 【解決手段】 河川10の河口付近の河床上に、流れF
に沿って複数組の逆ハの字状の水制体1を配設し、その
水制体1と河岸12との間に間隔Aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に海に臨む河川
の下流付近において、その河川の上流から流されてくる
土砂が沈殿してその水底に堆積し、中洲が形成された
り、河口を塞ぐ現象を防止するために有効な河川の流れ
制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】河川、特に大河川における海に望んだ河
口付近では、河口が広くなり、一般に河川の流れが緩や
かになるため、上流からの流れと共に流されてきた土砂
が河底に沈殿して堆積し、河口付近に中洲が形成された
り、河口を塞ぐという問題が発生し、船舶の航行が難し
くなったり、又大型船舶の航行が制限されるという問題
がある。
【0003】また、河口付近に堆積した土砂が河口付近
を塞ぐことは、洪水時における妨げとなって、その上流
側の堤を決壊して、洪水時の災害をさらに大きくする要
因にもなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に河川の
河口付近において上流から流された土砂が沈殿して堆積
し、中洲が形成されたり、河口を塞ぐ現象を防止し、か
つ河口付近の流れの中心部分の流速を早めることで水深
を深くしてその河川と海との船舶の航行を容易にできる
河川の流れの制御方法及びその制御装置を提供すること
を解決課題としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、河川の流れに
沿って河床上に複数の逆ハの字状の水制体を配設し、そ
の中央部に河川の流れを誘導する河川の流れ制御方法か
らなり、流れに沿って配設した複数組の逆ハの字状の水
制体の中央部に誘導した流れの一部を各水制体に衝突さ
せ、かつ反射させて、水制体と河岸との間に設けた間隔
付近で流れの逆流またはよどみを発生させる方法、およ
び配設した複数組の逆ハの字状の水制体の上部に、その
水制体の沈下に応じて水面上に突出して後打コンクリー
ト部材を打ち足す河川の流れ制御方法からなる。
【0006】またさらに装置としては、河川の流れに沿
って複数組の逆ハの字状の水制体を配設した河川の流れ
制御装置からなり、流れに沿って配設した複数組の逆ハ
の字状の水制体と河岸との間に間隔を設けた河川の流れ
制御装置、また複数組の逆ハの字状の水制体が、コンク
リート製の円筒部材からなり、かつその底部の形状に合
わせて掘削した河床の溝に前記円筒部材を沈設により配
設した河川の流れ制御装置、さらには複数組の逆ハの字
状の水制体が、ジグザグ状に連結したコンクリート製の
円筒部材からなり、かつその底部の形状に合わせて掘削
した河床の溝に沈設して配設した河川の流れ制御装置か
らなる。またさらに複数組の逆ハの字状の各水制体の中
央部に突出する左右の各先端位置を喰い違いにずらして
配設した河川の流れ制御装置からなる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の河川
の流れ制御方法および装置の各実施形態を説明する。ま
ず、図1に示す一実施形態における流れ制御方法は、河
川10の海11に臨んだ河口付近に、複数組、例えば5
組の逆ハの字状の水制体1を河川10の上流からの矢印
Fの流れに沿って配設することにより構成されており、
これらの逆ハの字状の水制体1のハの字の中央部に矢印
Fの流れを誘導するようにしている。
【0008】上記のごとく水制体1を配設することによ
り、流れFの速さは河川10の中央部で早められ、この
ためその中央部の河床の土砂は早い流速により自然に洗
掘されて海11の沖合に流出される。上記の河床が洗掘
されることにより、河口付近の水深は深くなり、流れF
の速さも早くなる。
【0009】次に、上記逆ハの字状の水制体1と河岸1
2との間に間隔Aを設けており、これら逆ハの字状の水
制体1の中央部に導入された流れFの一部を各水制体1
の端部に衝突させ、かつ反射させることにより、水制体
1と河岸12との間の間隔Aの部分で矢印Eで示すよう
な逆流または流れのよどみを発生させることができる。
【0010】以上のことにより、洗掘されて水深の深く
なった逆ハの字状の水制体1の中央部では、大型の船舶
の就航が容易になる一方、河岸12と水制体1との間隔
Aの部分の流れは、矢印Eのごとく逆流するかまたはよ
どむので、櫓舟、ジャンクなどの小船の遡上が容易にな
ると共に、河岸12に構築された堤防あるいは自然に形
成された岸辺などに良い影響を及ぼす効果がある。
【0011】次に、上記の逆ハの字状の水制体1を図2
に示すごとく、コンクリート製の円筒部材で形成し、そ
の配設時において、その底部の形状に合わせて掘削した
河床2の溝3にこの水制体1をクレーン等で沈設すれ
ば、位置づれや傾斜することなく容易に据付けられ、ま
た水制体1の底部が河床2にある程度埋め込まれるので
流れFに対する抵抗力も強くなる。
【0012】さらに、図3に示すごとく、この水制体1
を、ジグザグ状に連結したコンクリート製の円筒部材で
形成し、その底部の形状に合せて図2と同様に掘削した
河床2の溝3に沈設により配設すれば、流れFの力に対
してより大きな抵抗力を持つことができ転倒も防止でき
る。この場合、各円筒部材を図4の様に、くの字状に連
結部7の凸部5と凹部6とを嵌合させる場合、両者の間
にある程度の遊びを設けておくと、一層その嵌合が容易
になると共に、この凸部5と凹部6との嵌合をくさび状
にするとこれらの連結にゆとりをもたせることができ
る。
【0013】一方、上記逆ハの字状の水制体1の中央部
の先端付近は図5に示すごとく早い流れFにより河床2
がより深く洗掘され、凸部5とそれに嵌合する凹部6と
は互いに滑動して上下に相対移動し、コンクリート製の
水制体1は重いため自重により自動的に沈下する。この
ような場合には、図3及び図4のごとく連結部7で連結
された複数のブロックからなる水制体1が有効である
が、水制体1は沈下することによりさらに安定した状態
になる。
【0014】さらに、図5に示すように、その水制体1
の沈下に応じて水面W上に突出して後打コンクリート部
材13を適当な高さまで打ち足すことが望ましく、この
ようにすれば、水制体1が沈下してもその所在が目視で
きると共に、後打コンクリート部材13にも水制機能を
もたせることができる。なお、図2の後打コンクリート
部材13の断面構造は波よけ構造とするとよい。
【0015】次に、図1に示すこの流れ制御装置におい
ては、複数組の逆ハの字状の各水制体1の中央部に突出
する左右の各先端位置を、寸法Zで示すごとく喰い違い
にずらして配設している。これにより流れFの一部であ
る流れEを水制体1に衝突しやすくし、間隔Aでの逆流
やよどみを生じやすくする。また、流れFを河川10の
中央部に誘導させるため、上記逆ハの字状の水制体1の
中央側の先端部分は、その地形及び水深等を調査の上、
適宜に突出するようにしており、図1の実施形態におい
てはハの字状の水制体1の中央側の左右先端部の距離C
を、この河川幅Tに対し、C=(0.3 〜 0.7)×Tの範
囲で事前に決定し、さらに河岸12とハの字形の水制体
1の外側との間隔Aを3から70mの範囲内で決定して
いる。
【0016】一方、この逆ハの字状の水制体1の図1の
Pで示す上流側先端は、川上からの流れを誘導するため
と、河川10の必要な深さを保つため、適宜、所定の上
流側を始点とするもので、その位置は流れを制御しよう
とする河川の現地調査によって決定するものとし、水制
体1の左右の逆ハの字部材の長さと角度もその河川の幅
や、土砂堆積により形成された中洲等により事前に調査
の上適宜決定するものとする。なお、図1において海1
1側の一点鎖線Hで示すのは海底の等高線である。
【0017】
【発明の効果】以上に説明した本発明の河川の流れ制御
装置及びその装置を使用した流れ制御方法によれば、河
川の河口付近に上流から流されてきた土砂により中洲が
形成されたり、河口が塞がれることが防止され、これら
の土砂は河川の中心部分の早い流速により河口から海中
の沖合まで押し流されることになる。
【0018】また、河口の中央部は流れが速くなり、河
床の水深が深くなるので、その河川への大型船舶の就航
が容易になる。一方、河川の中央部に配設される逆ハの
字状の水制体と河岸との間に間隔を設けることにより、
その間隔部分の流れが逆流するかまたはよどむので、小
船の遡上が容易になり、またその河岸にも良い影響を及
ぼす効果がある。
【0019】また河床の洗掘に対応して水制体を沈下さ
せることができるので、水制体の効果を維持でき、さら
にその水制体の上にコンクリート部材を打ち足すことが
できるので、常に水制体を目視でき、かつ水制体の機能
をもたせることができる。さちに、左右の水制体の先端
位置を互いちがいに喰い違うようにしたので流れの逆流
を生じやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の河川の流れ制御装置の一実施形態を示
す水制体の配置平面図である。
【図2】図1の水制体をコンクリート製の円筒部材で形
成した実施形態における水制体の正断面図である。
【図3】図1の水制体をジグザグ状に連結したコンクリ
ート製の円筒部材で形成した他の実施形態の水制体の一
部を示す要部平面図である。
【図4】図3の水制体の連結部を示す要部断面の平面図
である。
【図5】図1の水制体の上面に後打コンクリート部材を
打ち足した他の実施形態における流れ制御装置の要部側
面図である。
【符号の説明】
1 水制体 2 河床 3 溝 10 河川 13 後打コンクリート部材 A 間
隔 F 流れ W 水面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川の流れに沿って河床上に複数の逆ハ
    の字状の水制体を配設し、その中央部に河川の流れを誘
    導する河川の流れ制御方法。
  2. 【請求項2】 流れに沿って配設した複数組の逆ハの字
    状の水制体の中央部に誘導した流れの一部を各水制体に
    衝突させ、かつ反射させて、水制体と河岸との間に設け
    た間隔付近で流れの逆流またはよどみを発生させる請求
    項1記載の河川の流れ制御方法。
  3. 【請求項3】 配設した複数組の逆ハの字状の水制体の
    上部に、その水制体の沈下に応じて水面上に突出して後
    打コンクリート部材を打ち足す請求項1または2記載の
    河川の流れ制御方法。
  4. 【請求項4】 河川の流れに沿って複数組の逆ハの字状
    の水制体を配設した河川の流れ制御装置。
  5. 【請求項5】 流れに沿って配設した複数組の逆ハの字
    状の水制体と河岸との間に間隔を設けた請求項4記載の
    河川の流れ制御装置。
  6. 【請求項6】 複数組の逆ハの字状の水制体が、コンク
    リート製の円筒部材からなり、かつその底部の形状に合
    わせて掘削した河床の溝に前記円筒部材を沈設により配
    設した請求項4または5記載の河川の流れ制御装置。
  7. 【請求項7】 複数組の逆ハの字状の水制体が、ジグザ
    グ状に連結したコンクリート製の円筒部材からなり、か
    つその底部の形状に合わせて掘削した河床の溝に沈設し
    て配設した請求項4または5記載の河川の流れ制御装
    置。
  8. 【請求項8】 複数組の逆ハの字状の各水制体の中央部
    に突出する左右の各先端位置を喰い違いにずらして配設
    した請求項4、5、6または7記載の河川の流れ制御装
    置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255576A (ja) * 2007-03-31 2008-10-23 Kikkoen:Kk 河床形成用ブロックおよびそれを用いた河床の構造およびその形成方法
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CN105442490A (zh) * 2015-11-12 2016-03-30 长江南京航道工程局 一种以备淤槽阻止边滩向航道淤积的航道维护方法

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