JPH09279181A - 液体洗浄組成物 - Google Patents

液体洗浄組成物

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JPH09279181A
JPH09279181A JP8561596A JP8561596A JPH09279181A JP H09279181 A JPH09279181 A JP H09279181A JP 8561596 A JP8561596 A JP 8561596A JP 8561596 A JP8561596 A JP 8561596A JP H09279181 A JPH09279181 A JP H09279181A
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JP
Japan
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liquid detergent
detergent composition
surfactant
nonionic surfactant
weight
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Application number
JP8561596A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Watanabe
利幸 渡辺
Masaru Tamura
勝 田村
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリプロテアーゼの長期安定性に優れか
つ脂肪質汚れ及び油汚れに対する洗浄力に優れた液体洗
剤組成物を提供する。 【解決手段】 成分として、界面活性剤、アルカリプロ
テアーゼ及び酵素安定剤を含有する。この液体洗剤組成
物は、以下の特性: (a) ノニオン界面活性剤と、アニオン界面活性剤とを、
重量比でノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤=6
以上となるように含有する、(b) pHが、10〜11であ
る、(c) 水に0.2%の濃度となるように希釈したときの
pHが、9.5〜11である、(d) pH7まで滴定したとき、液
体洗剤組成物の重量当たり、Na2Oでの換算に基づいて、
少なくとも0.5%の滴定可能なアルカリ性度を有する、
(e) 含水率が15〜60%である、(f) 40℃で2週間貯蔵
した後の初期酵素活性が、少なくとも35%である、を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酵素の長期安定性
に優れかつ脂肪質汚れ及び油汚れに対する洗浄力に優れ
た液体洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、液体洗剤組成物中に配合された
酵素を安定化する方法は公知である。特に、近年、酵素
の安定化は大きく進歩している。このような優れた酵素
の安定化を達成する技術としては、例えば、米国特許第
4,537,707号明細書や、特開昭62-596号公報に記載され
ているような、ホウ酸と、蟻酸と、カルシウム塩と、プ
ロピレングリコールとを併用するものや、米国特許第
4,404,115号明細書に開示されているように、四ホウ酸
ナトリウムと、ソルビトールとを併用するもの、英国特
許第 2140819A 明細書に記載されているように、硼砂
と、プロピレングリコールとを併用するものが考案され
ている。しかしながら、これら従来の液体洗剤組成物
は、優れた酵素の安定化作用を有するものであるが、脂
質汚れや油汚れに対しては、必ずしも洗浄力に優れてい
るものではなかった。ところで、脂質汚れや油汚れに対
する洗浄性は、液体洗剤組成物のpHが高い程向上する。
しかしながら、液体洗剤組成物のpHを向上させるため
に、アルカリ剤を配合すると、逆に、そこに含まれてい
る酵素の安定性が低下するといった問題が生じる。即
ち、酵素の安定化と、脂質汚れや油汚れに対する洗浄性
とは相反する性質であり、これを同時に満たす技術は、
これまで考案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、酵
素の長期安定性に優れ、かつ脂肪質汚れ及び油汚れに対
する洗浄力に優れた液体洗剤組成物を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、界面活性剤及び酵素
安定剤を併用するとともに、ノニオン界面活性剤とアニ
オン界面活性剤との特定の組合せを採用し、かつ、滴定
可能なアルカリ性度を設定して、安定したpH値を維持で
きるようにすることによって、上記目的を達成できるこ
とを見出し、本発明に到達したものである。即ち、本発
明は、界面活性剤、アルカリプロテアーゼ及び酵素安定
剤を含有する液体洗剤組成物であって、以下の特性: (a) 界面活性剤として、ノニオン界面活性剤と、アニオ
ン界面活性剤とを、重量比でノニオン界面活性剤/アニ
オン界面活性剤=6以上となるように含有する、(b) pH
が、10〜11である、(c) 水に0.2%の濃度となるよ
うに希釈したときのpHが、9.5〜11である、(d) pH7
まで滴定したとき、液体洗剤組成物の重量当たり、Na2O
での換算に基づいて、少なくとも0.5%の滴定可能なア
ルカリ性度を有する、(e) 含水率が15〜60%である、
(f) 40℃で2週間貯蔵した後の初期酵素活性が、少な
くとも35%である、を有する液体洗剤組成物に関す
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。本発明の液体洗剤組成物は、界面活性剤と、
アルカリプロテアーゼと、酵素安定剤とを含有する。界
面活性剤としては、ノニオン界面活性剤と、アニオン界
面活性剤とを、重量比でノニオン界面活性剤/アニオン
界面活性剤=6以上となるように含有する。ノニオン界
面活性剤としては、特に限定されることなく、各種のノ
ニオン界面活性剤を使用することができる。特に、好ま
しいノニオン界面活性剤としては、以下の式で示される
ノニオン界面活性剤(I)を挙げることができる。 R-O-(CH2CH2O) n -H (I) (式中、Rは、炭素数10〜16のアルキル基又はアル
ケニル基を示し、nは、エチレンオキサイド(EO)の
平均付加モル数を示す。) ここで、アルキル基又はアルケニル基としては、直鎖状
でも、分岐を有するものでもよい。アルキル基又はアル
ケニル基の炭素数は、10〜16であり、好ましくは1
2〜16である。具体的なアルキル基としては、例え
ば、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、ペンタデシル基等が挙げられる。
また、アルケニル基としては、上記アルキル基に対応す
るアルケニル基が挙げられ、例えば、デセニル基、ウン
デセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基等が挙げら
れる。Rは混合物として使用することができる。例え
ば、2種以上のアルコールにエチレンオキサイドを付加
させたものでもよい。エチレンオキサイド(EO)の平
均付加モル数は、5〜15、好ましくは6〜15、特に
好ましくは7〜15である。平均付加モル数が、この範
囲内にあれば、良好な洗浄力が得られ、好ましい。ここ
で、平均付加モル数とは、使用するアルコール1モルに
対して反応させたエチレンオキサイドのモル数を意味す
る。エチレンオキサイドの付加反応によって、通常、平
均付加モル数を中心として、付加モル数の異なる、分布
を有するノニオン界面活性剤が得られる。
【0006】本発明で使用される好ましいノニオン界面
活性剤(I)に含まれる未反応アルコール(nが0であ
るもの)の量は、10重量%以下、好ましくは2重量%
以下、特に好ましくは1重量%以下である。未反応アル
コールの量がこの範囲内にあれば、洗浄力が低下するこ
とはない。また、アルコールの量が10重量%よりも多
くなると、アルコールに基づく臭気が発生し、好ましく
ない。本発明で使用される好ましいノニオン界面活性剤
(I)においては、最も量の多いノニオン界面活性剤の
平均付加モル数をnMAX とし、その時のnMAX-2 からn
MAX+2 の平均付加モル数のノニオン界面活性剤の全量を
Yiとしたときに、Yiが55重量%以上、好ましくは
60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上であ
る。Yiの値、即ち、最も量の多いノニオン界面活性剤
の平均付加モル数をnMAX とした時に、nMAX-2 からn
MAX+2 の平均付加モル数を有するノニオン界面活性剤の
合計量が全体の55重量%よりも少なくなると、低温に
おける流動性が低下し、溶解性が劣化するとともに、ゲ
ル化を生じ易い。本発明で使用される好ましいノニオン
界面活性剤(I)のように、未反応アルコールの量が少
なく、かつYiの値が55重量%以上であるノニオン界
面活性剤は、例えば、ノニオン界面活性剤を蒸留して、
所定の留分のみを取得する方法や、特定のアルコキシル
化触媒を使用して脂肪族アルコール等にエチレンオキシ
ドを付加反応させることによって容易に得ることができ
る。ここで、アルコキシル化触媒としては、例えば、特
公平 6-15038号公報に記載されているアルコキシル化触
媒を使用することができる。具体的には、Al3+、Ga3+
In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを
添加した酸化マグネシウム等を使用することができる。
【0007】なお、上記ノニオン界面活性剤(I)にお
けるエチレンオキサイド付加分布は、例えば、カラムに
ZORBAX C8(デュポン製)、移動相にアセトニ
トリルと水との混合溶媒を使用する高速液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)によって容易に測定することがで
きる。また、本発明の液体洗剤組成物においては、ノニ
オン界面活性剤として、更に、下記式(II)で示される
ノニオン界面活性剤(II)を併用してもよい。 R’-O-(EO) k -(PO) l -H (II) (R’は、炭素数10〜16のアルキル基又はアルケニ
ル基を示し、EOは、エチレンオキサイド基を示し、PO
は、プロピレンオキサイド基を示し、kは、5〜15の
範囲のエチレンオキサイドの平均平均付加モル数を示
し、lは、1〜3の範囲のプロピレンオキサイドの平均
付加モル数を示す。) ここで、R’としてのアルキル基又はアルケニル基の範
囲は、上記式(I)におけるRと同様である。エチレン
オキサイド(EO)の平均付加モル数(k)は、5〜1
5である。kの値が、この範囲内において、得られる液
体洗剤組成物の洗浄力が向上し、また、生分解生も向上
する。プロピレンオキサイド(PO)の平均付加モル数
(l)は、1〜3である。lの値がこの範囲内にあれ
ば、液体洗剤組成物のゲル化防止及び良好な溶解性が得
られる。ここで、プロピレンオキサイドの平均付加モル
数の意味は、上記と同様に、使用するアルコール1モル
に対して反応させたプロピレンオキサイドのモル数を意
味する。
【0008】本発明においては、ノニオン界面活性剤
(I)におけるエチレンオキサイド平均付加モル数n
と、ノニオン界面活性剤(II)におけるエチレンオキサ
イド平均付加モル数kとの合計量は、好ましくは15〜
25、特に好ましくは18〜23の範囲内にあることが
好適である。換言すれば、ノニオン界面活性剤(I)及
び(II)としては、エチレンオキサイドの平均付加モル
数の小さいものと大きなものとを組合せて使用すること
が好ましい。このように、平均付加モル数n+kの値を
15〜25の範囲内で使用することにより、液体洗剤組
成物の洗浄性及び水への溶解性が向上する。
【0009】本発明の液体洗剤組成物に使用されるアニ
オン界面活性剤としては、従来より、液体洗剤組成物に
使用されているアニオン界面活性剤であれば、特に限定
されることなく、各種のアニオン界面活性剤を使用する
ことができる。このようなアニオン界面活性剤として
は、例えば、炭素数8〜16のアルキル基を有する直鎖
又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(モノ−又
はジ−エタノールアミン中和物を含む)、炭素数10〜
20のアルキル硫酸塩又はアルケニル硫酸塩、炭素数1
0〜20のオレフィンスルホン酸塩、炭素数10〜20
のアルカンスルホン酸塩、炭素数10〜20の直鎖又は
分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を有し、平均
0.5〜8モルのエチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、ブチレンオキサイド又はエチレンオキサイド/プ
ロピレンオキサイド=0.1/9.9〜9.9/0.1の比で付
加したアルキルエーテル硫酸塩、又はアルケニルエーテ
ル硫酸塩、炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル基もしくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルの
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド又はエチレンオキサイド/プロピレンオキサ
イド=0.1/9.9〜9.9/0.1の比で付加したアルキル
エーテルカルボン酸塩又はアルケニルエーテルカルボン
酸塩、炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテル
スルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫
酸塩、炭素数10〜20の高級脂肪酸塩、炭素数8〜2
0の飽和又は不飽和α−スルホ脂肪酸塩又はそのメチ
ル、エチルもしくはプロピルエステル、アミノ酸型界面
活性剤、アシルザルコシン酸塩等のN−アシルアミノ酸
型界面活性剤などのアニオン界面活性剤等を挙げること
ができる。
【0010】ノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤
の重量比は、6以上、好ましくは10以上、特に好まし
くは15以上である。上限としては、例えば、30であ
る。この重量比が、6未満では、系内のノニオン界面活
性剤の絶対量が不足し、洗浄力が低下し易い。一方、3
0よりもノニオン界面活性剤の使用量が過剰になると、
pH抑制のために十分なアルカリ量を配合できず、好ま
しくない。界面活性剤は、液体洗剤組成物の重量に基づ
いて、通常、10〜60重量%、好ましくは25〜60
重量%、特に好ましくは35〜50重量%の量で使用す
ることが適当である。
【0011】本発明の液体洗剤組成物に使用されるアル
カリプロテアーゼとしては、従来より、液体洗剤組成物
において使用されているアルカリプロテアーゼであれ
ば、特に限定されることなく、各種のアルカリプロテア
ーゼを使用することができる。好ましいアルカリプロテ
アーゼとしては、例えば、アルカラーゼ(Alcalase)
(商標)や、サビナーゼ(Savinase)(商標)、デュラ
ザイム(Durasym)(商標)、マキサターゼ(Maxatase)
(商標)、マキサペム(Maxapem)(商標)等を挙げるこ
とができる。このようなアルカリプロテアーゼは、液体
洗剤組成物の重量に基づいて、通常、0.05〜3.0重量
%、好ましくは0.1〜1.5重量%、特に好ましくは0.3
〜1.0重量%の量で使用することが適当である。本発明
で使用される酵素安定剤としては、従来より、液体洗剤
組成物に使用される酵素の安定剤として使用されるもの
であれば、特に制限なく使用することができる。このよ
うな酵素安定剤としては、例えば、ホウ酸や、硼砂、蟻
酸、ポリオール(例えば、エチレングリコールや、プロ
ピレングリコール、ソルビトール等)、カルシウム塩
(例えば、塩化カルシウムや、硫酸カルシウム、炭酸カ
ルシウム等)等、又はこれらの組合せ等が挙げられる。
本発明においては、酵素安定剤は、液体洗剤組成物の重
量に基づいて、通常、0.005〜10重量%、好ましく
は0.01〜5重量%、使用することが適当である。
【0012】本発明の液体洗剤組成物においては、pH
は、10〜11である。液体洗剤組成物のpHが、この範
囲内において、液体洗剤組成物の脂質汚れや油汚れに対
する洗浄性を大幅に向上させることができるとともに、
酵素の失活を充分に抑えることができる。このようなpH
値は、液体洗剤組成物中に、アルカリ剤を添加すること
によって調整することができる。アルカリ剤としては、
例えば、モノエタノールアミンや、ジエタノールアミン
等のアルカノールアミン類や、水酸化ナトリウムや、水
酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、水酸化カ
ルシウム等のアルカリ土類の水酸化物等、また、弱酸強
塩基の塩、例えば、炭酸ナトリウムやカリウム等が挙げ
られる。この内、後述するアルカリ性度の調整のために
使用される塩との関係から、モノエタノールアミンや、
ジエタノールアミン等のアルカノールアミン、炭酸の強
塩基の塩、例えば、(重)炭酸ナトリウム等が好ましい
ものとして挙げることができる。また、本発明の液体洗
剤組成物においては、液体洗剤組成物を水に0.2%の濃
度となるように希釈した場合に、その希釈液体洗剤組成
物のpHが9.5〜11、好ましくは10〜11である。こ
の希釈度は、実際の洗濯時における洗剤の濃度に対応
し、この状態におけるpHが9.5〜11であれば、脂質汚
れや油汚れの洗浄性に優れたものとなる一方、酵素の失
活を抑えることができる。また、本発明の液体洗剤組成
物においては、pH7まで滴定した場合に、液体洗剤組成
物の重量当り、Na2Oでの換算に基づいて、少なくとも0.
5%、好ましくは2%、特に好ましくは5%の滴定可能
なアルカリ性度を有することが必要である。このような
アルカリ性度を有することによって、洗浄時に衣類の汚
れに含まれる酸性物質に作用して洗浄効果を発揮する
際、アルカリ性pHの減少を抑えるバッファー作用を有す
る。従って、このアルカリ性度によって、保存時及び洗
浄時におけるpH維持が図れる。
【0013】このアルカリ性度は、液体洗剤組成物をア
ルカリ性にするのに使用するアルカリ剤に対応する弱酸
強塩基の塩や、強酸弱塩基の塩等を配合することによっ
て調整することができる。例えば、そのような弱酸強塩
基の塩としては、炭酸ナトリウムやカリウム、カルシウ
ム等の塩や、重炭酸ナトリウムやカリウム、カルシウム
等の塩等が挙げることができる。一方、強酸弱塩基の塩
としては、例えば、モノエタノールアミン又はジエタノ
ールアミンの塩酸塩や、硫酸塩等が挙げられる。また、
アニオン界面活性剤として使用されるオレフィンスルホ
ン酸や、アルカンスルホン酸等のモノエタノールアミン
やジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩を好ま
しい使用することができる。また、本発明の液体洗剤組
成物においては、含水率は、15〜60重量%、好まし
くは25〜50重量%、特に好ましくは30〜40重量
%であることが必要である。通常、45重量%以下のよ
うな水分量の低い、濃縮された状態では、液体洗剤組成
物はゲル化してしまった。しかしながら、本発明におい
ては、特定のノニオン界面活性剤を併用することによっ
て、濃縮された状態においても、ゲル化を生じることな
く、流動性を持った液体洗剤組成物を提供できる。な
お、本発明においては、ノニオン界面活性剤は、液体洗
剤組成物の重量に基づいて、通常、5〜50重量%、好
ましくは15〜50重量%、特に好ましくは25〜50
重量%で使用される。一方、アニオン界面活性剤は、液
体洗剤組成物の重量に基づいて、通常、0.5〜10重量
%、好ましくは1〜5重量%、特に好ましくは1〜3重
量%で使用される。
【0014】本発明の液体洗剤組成物においては、40
℃で2週間貯蔵した後の初期酵素活性が、少なくとも3
5%、好ましくは50%、特に好ましくは70%であ
る。初期酵素活性が少なくとも35%あれば、液体洗剤
組成物中の酵素の活性に基づく、タンパク質等による汚
れの洗浄性が優れたものとなる。本発明の液体洗剤組成
物において、このような初期酵素活性は、例えば、液体
洗剤組成物中の成分の種類、使用割合等を調整すること
により、当業者には、容易に達成することができる。特
に、酵素安定剤として使用される物質の種類及びその量
を調整することによって、初期酵素活性がこのような範
囲に入る液体洗剤組成物を容易に製造することができ
る。
【0015】本発明の液体洗剤組成物には、界面活性剤
や、アルカリプロテアーゼ、酵素安定剤、水とともに、
従来より、液体洗剤組成物において使用されている各種
の添加剤を特に制限されることなく、配合することがで
きる。このような添加剤としては、例えば、以下のもの
を挙げることができる。 (1)炭素数8〜16のアルキルジメチルアミノ酢酸ベ
タイン、ジメチルヘキサデシルカルボキシメチルアンモ
ニウムベタイン、ジメチルヘキサデシルスルホプロピレ
ンアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤。 (2)短鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、低級アルコ
ール、多価アルコールなどのハイドロトロープ剤。 (3)アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼなどの酵素
類。 (4)シリコーンなどの泡コントロール剤等。 (5)蛍光剤、香料、酸化防止剤等。 本発明の液体洗剤組成物は、好ましくは、等方性液体で
ある。
【0016】
【実施例】以下、本発明について実施例により更に詳細
に説明する。 [製造例]以下の実施例及び比較例においては、以下の
ノニオン界面活性剤を使用した。 ノニオン界面活性剤 1.ノニオン界面活性剤A ダイアドール13/天然C12アルコールの3/1混合
アルコールに、7モルのエチレンオキサイドを付加させ
たノニオン界面活性剤(Yi=94%)(未反応アルコ
ール1%未満) ここで、ダイアドール13は、炭素数13を主成分とす
る分岐鎖含有高級アルコール(直鎖率60%)(三菱化
学(株)製)である。2.ノニオン界面活性剤B ダイアドール13/天然C12アルコールの3/1混合
アルコールに、8モルのエチレンオキサイドを付加させ
て得られたノニオン界面活性剤(Yi=91%)(未反
応アルコール1%未満)3.ノニオン界面活性剤C ダイアドール13に、12モルのエチレンオキサイドを
付加させて得られたノニオン界面活性剤(Yi=77
%)(未反応アルコール1%未満)4.ノニオン界面活性剤D ダイアドール13に、15モルのエチレンオキサイドを
付加させて得られたノニオン界面活性剤(Yi=72
%)(未反応アルコール1%未満)5.ノニオン界面活性剤E ダイアドール13に、15モルのエチレンオキサイドを
付加させた後、3モルのプロピレンオキサイドを付加さ
せて得られたノニオン界面活性剤
【0017】実施例1 以下の表1に記載された配合に従って、成分を混合し、
液体洗剤組成物を調製した。液体洗剤組成物の特性試験 pH測定 25℃の上記液体洗剤組成物のpHを、pH電極を用いて読み
とった。その測定結果を下記の基準で評価した。 (a) 原液pH ◎:pH10.5以上 ○:pH10以上10.5未満 ×:pH10未満 (b)0.2%希釈時のpH ○:pH9.5以上 ×:pH9.5未満アルカリ性度の測定 表1の液体洗剤組成物の0.5gを分取し、0.1モル/L
濃度の塩酸によってpH7まで滴定することにより算出し
た。 ○:アルカリ性度0.5%以上 ×:アルカリ性度0.5%以下酵素安定性の測定 酵素安定性は、液体洗剤組成物100 mLをガラス瓶に入
れ、40℃で2週間保存した後、酵素活性を測定して保存
前の酵素活性に対する度合いを百分率(%)で表した。 ○:35%以上残存 ×:残存率35%未満脂質汚れに対する洗浄力の測定 洗浄性の測定は、以下のようにして行った。洗浄力試験 100番の綿平織り布を10cm角に裁断し、これを半径
3cm程度の半球状表面をもつ小型容器の表面に固定し
て、手や顔面にこすりつけることによって汚れを付着さ
せた。次に、この布を四等分に裁断し、皮脂汚れ布とし
た。次いで、米国US Testing社のTerg-O-Tometerを洗浄
試験器として用い、これに上記汚れ布を10枚と、セバ
ム布、洗浄メリヤス布を入れ、浴比30倍に合わせ、1
20rpm 、25℃で10分間洗浄した。洗浄液は、洗剤
濃度0.67%のもの900mLを用い、すすぎは900mL
の水で3分間洗った。使用水としては、3DHのものを
用いた。洗浄力は以下の式に従って算出した。 洗浄力(%)=(汚染布のK/S −洗浄布のK/S )/(汚
染布のK/S −未汚染布のK/S )×100 ここで、K/S=(1−R/100)2 /(2R/10
0)(但し、Rは、反射率(%)である。)である。以
上の結果について、以下の表1に纏めた。
【0018】
【表1】 表1 実施例 比較例組成(重量%) 1 2 3 4 5 6 7 1 2 3 ノニオン界面活性剤 (I) A 40 30 30 30 40 B 40 30 C 40 D 40 20 E 15 15 15 アニオン界面活性剤 LAS-DEA 3 3 2 3 20 オレイン酸DEA 3 3 2 2 アルカリプロテアーゼ 酵素A 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 酵素B 0.5 酵素安定剤 硼砂(5H2O) 1 塩化カルシウム 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 DEA 10 10 10 10 10 10 10 10 MEA 5 香料 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 95%エタノール 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 水 Bla* Bla Bla Bla Bla Bla Bla Bla Bla Bla 含水率(%) 42 42 42 47 38 37 37 45 63 42 pH 原液 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ × ×0.2%希釈液 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × アルカリ性度 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ 界面活性剤比* 13 13 13 13 23 23 15 15 1 酵素安定性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × ○ 洗浄力(%) 81 83 82 82 81 82 82 82 68 75 注)「Bla 」は、残量を示す。 「界面活性剤比」は、ノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤の重量比を 意味する。 上記配合で使用した成分は、以下の通りである。 (1)LAS-DEA は、C9-13 の直鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸のジエタノールアミン中和物である。 (2)オレイン酸DEA は、オレイン酸のジエタノールア
ミン中和物である。 (3)DEAは、ジエタノールアミンである。 (4)MEAは、モノエタノールアミンである。 (5)酵素Aは、ジェネコール(Genencor)社製、マキ
サペム(Maxapem)L-30である。 (6)酵素Bは、ノボ社(Novo)社製、デュラザイム
(Durasym)16.0L である。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、40℃で2週間貯蔵し
た後の初期酵素活性が、少なくとも35%であり、しか
も、脂質汚れ又は油汚れに対する洗浄性にも優れてい
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤、アルカリプロテアーゼ及び
    酵素安定剤を含有する液体洗剤組成物であって、以下の
    特性: (a) ノニオン界面活性剤と、アニオン界面活性剤とを、
    重量比でノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤=6
    以上となるように含有する、 (b) pHが、10〜11である、 (c) 水に0.2%の濃度となるように希釈したときのpH
    が、9.5〜11である、 (d) pH7まで滴定したとき、液体洗剤組成物の重量当た
    り、Na2Oでの換算に基づいて、少なくとも0.5%の滴定
    可能なアルカリ性度を有する、 (e) 含水率が15〜60%である、 (f) 40℃で2週間貯蔵した後の初期酵素活性が、少な
    くとも35%である、を有することを特徴とする液体洗
    剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記ノニオン界面活性剤が、下記一般式
    (I): R-O-(CH2CH2O) n -H (I) (式中、Rは、炭素数10〜16のアルキル基又はアル
    ケニル基を示し、nは、エチレンオキサイド(EO)の
    平均付加モル数を示す。)で表され、かつ (a) エチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数nが
    5〜15であり、 (b) n=0である未反応アルコールの量が10重量%以下
    であり、かつ (c) 最も量の多いノニオン界面活性剤の平均付加モル数
    をnMAX とし、その時のnMAX-2 からnMAX+2 の平均付
    加モル数のノニオン界面活性剤の全量をYiとしたとき
    に、Yi≧55重量%であるノニオン界面活性剤、を満足す
    る請求項1に記載の液体洗剤組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010168372A (ja) * 2008-12-25 2010-08-05 Kao Corp バイオフィルム生成抑制方法
JP2012111071A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 Canon Inc インクジェット用弾性部材の洗浄方法
WO2013051610A1 (ja) * 2011-10-03 2013-04-11 ライオン株式会社 洗浄剤及び繊維製品用の液体洗浄剤

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