JPH09277218A - セラミックス薄肉成形品の製造方法 - Google Patents

セラミックス薄肉成形品の製造方法

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JPH09277218A
JPH09277218A JP8807996A JP8807996A JPH09277218A JP H09277218 A JPH09277218 A JP H09277218A JP 8807996 A JP8807996 A JP 8807996A JP 8807996 A JP8807996 A JP 8807996A JP H09277218 A JPH09277218 A JP H09277218A
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thin
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Naoto Enoshima
尚登 榎島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多孔質型への溶媒吸収を伴うことなくスラリー
の固化、着肉を可能として、安定した肉厚寸法の薄肉成
形品を得る。 【解決手段】溶媒中にセラミックス粉末を分散させたス
ラリー11に、温度が低下することによりスラリー11
を固化させる固化剤を添加する添加工程と、固化剤が添
加されたスラリー11を成形型3内に注入する注入工程
と、成形型3の型面との接触によるスラリー11の温度
低下に伴って固化剤によりスラリー11を成形型3の型
面と接触する部分から固化させて該型面に着肉させ、所
定肉厚の薄肉成形品12を形成する着肉工程と、成形型
3内に残った未固化のスラリー11を排泥する排泥工程
とからなることを特徴とする。成形型3として金型を使
用することが可能となり、繰り返し成形する場合におい
ても安定した薄肉成形品12の肉厚管理が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミックス薄肉成
形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス薄肉成形品の製造方法とし
て、例えば特開平4−97802号公報には排泥鋳込み
法を利用するものが開示されている。この方法は、石膏
型等の多孔質型内にセラミックスのスラリーを注入し、
このスラリーに所定の圧力を加えながら所定時間保持す
ることにより、溶媒の型内への吸収を伴ってスラリーを
固化させて型面に着肉させ、その後未固化のスラリーを
排泥して中空の薄肉成形品を成形するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来方法で
は、スラリーの溶媒を多孔質型内に吸収させることによ
りスラリーを固化させて型面に着肉させるので、スラリ
ー中の分散剤や微粉末が溶媒とともに多孔質型内に入り
込み、型の目詰まりが発生することがある。このように
多孔質型に目詰まりが発生すると、目詰まりした部分に
おいて溶媒の吸収速度、ひいては着肉速度が遅くなる。
また、上記従来方法では、型内のスラリーに圧力を加え
ながら保持する時間により、着肉量を管理している。こ
のため、多孔質型の目詰まりが発生すると、肉厚が不均
一となったり、あるいは所望の肉厚にならなかったりす
るため、安定した肉厚寸法の薄肉成形品を得ることが困
難であった。
【0004】また多孔質型、特に石膏型は使用に伴い、
溶媒中に石膏等が溶解するため、多孔質型が崩壊して型
自体の寸法も変化し、これによっても安定した肉厚寸法
の薄肉成形品を得ることが困難であった。本発明は上記
実情に鑑みてなされたものであり、多孔質型への溶媒吸
収を伴うことなくスラリーの固化、着肉を可能として、
安定した肉厚寸法の薄肉成形品を得ることのできるセラ
ミックス薄肉成形品の製造方法を提供することを解決す
べき技術課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のセラミックス薄肉成形品の製造方法は、溶媒中にセ
ラミックス粉末を分散させたスラリーに、温度が低下す
ることにより該スラリーを固化させる固化剤を添加する
添加工程と、上記固化剤が添加されたスラリーを成形型
内に注入する注入工程と、上記成形型の型面との接触に
よる上記スラリーの温度低下に伴って上記固化剤により
上記スラリーを該型面と接触する部分から固化させて該
型面に着肉させ、所定肉厚の薄肉成形品を形成する着肉
工程と、上記成形型内に残った未固化の上記スラリーを
排泥する排泥工程とからなることを特徴とするものであ
る。
【0006】本発明のセラミックス薄肉成形品の製造方
法では、成形型の型面との接触によりスラリーが温度低
下し、これに伴って成形型の型面と接触する部分から固
化剤によりスラリーを固化させて成形型の型面に着肉さ
せるので、成形型として金型を使用することが可能であ
る。このため、多孔質型への溶媒吸収によりスラリーを
固化、着肉させる従来方法では、多孔質型の目詰まりや
崩壊により薄肉成形品の肉厚寸法が不安定になるという
問題があったのに対し、本発明方法ではこのような問題
を解消できる。
【0007】本発明のセラミックス薄肉成形品の製造方
法の好適な態様は以下のとおりである。第1の好適な態
様は、前記着肉工程において、前記成形型の型面と接触
する前記薄肉成形品の最表面の温度を検出することによ
り前記薄肉成形品の肉厚を管理する。
【0008】スラリーの温度は、スラリーを調製するス
ラリータンクや成形型の温度調節の精度、成形型の受熱
・放熱の程度や雰囲気温度等によって影響を受ける。こ
のため、成形時間により成形品の肉厚を管理しようとす
ると、成形型等の温度変動の影響を受けて肉厚がばらつ
き易いという問題がある。そこで、本発明者はこの問題
を解決すべく鋭意研究の結果、スラリーの温度低下に伴
って固化剤によりスラリーを固化させて成形型の型面に
着肉させる本発明方法においては、成形型の型面に成形
された薄肉成形品の温度と成形品の肉厚との間に一定の
相関関係があり、成形品温度により成形品の肉厚を好適
に管理できることを発見し、その有効性を確認した。し
たがって、着肉工程において、成形型の型面と接触する
薄肉成形品の最表面の温度を検出することにより薄肉成
形品の肉厚を管理する本態様によれば、成形型等の温度
が変動したとしても、その影響を受けることなく、より
安定した成形品の肉厚管理が可能となる。
【0009】第2の好適な態様は、前記着肉工程におい
て、前記成形型の型温を部分的に他の部分と異ならせる
ことにより、前記薄肉成形品の肉厚を部分的に異ならせ
る。成形型の型温が高い部分においては、型温の低い部
分と比較して、スラリーの温度低下が相対的に遅くなっ
て固化剤によるスラリーの固化も遅くなり、その結果成
形品の肉厚が薄くなる。一方、型温が低い部分において
は、型温の高い部分と比較して、スラリーの温度低下が
相対的に早くなって固化剤によるスラリーの固化も早く
なり、その結果成形品の肉厚が厚くなる。したがって、
この態様によれば、部分的に肉厚が異なる形状の薄肉成
形品を得ることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しつつ具体的に説明する。 (実施形態1)本実施形態に係るセラミックス薄肉成形
品の製造装置は、図1の模式断面図に示すように、所定
形状の鋳込み空間1及びこの鋳込み空間1に通じるスラ
リー注入排泥通路2を有する金型よりなる成形型3と、
制御弁4により開閉制御されるエア導入口5及びエア排
出口6を有するスラリータンク7と、成形型3のスラリ
ー注入排泥通路2及びスラリータンク7間を接続する接
続管路8と、成形型3の型面に接する薄肉成形品の最表
面の温度を検出するための温度検出手段9と、温度検出
手段9からの出力信号に基づいて制御弁4を制御する制
御手段10とから構成されている。
【0011】上記制御弁4は、エア導入口5及びエア排
出口6を選択的に開閉制御しうるものであれば特に限定
されないが、本実施形態では3方向コック式の電磁弁を
用いた。上記エア導入口5は、図示しない加圧エア供給
手段に接続されている。上記温度検出手段9は、成形型
3の型面に接する薄肉成形品の最表面の温度を検出しう
る温度検出センサであれば特に限定されないが、本実施
形態では熱電対を用いた。
【0012】上記制御手段10は、検出温度検出手段9
により検出された、成形型3の型面に接する薄肉成形品
の最表面の温度が所定の温度に到達した時点で、エア導
入口5が閉じられるとともにエア排出口6が開かれるよ
うに制御弁4を作動させるべく設定されている。なお、
上記スラリータンク7及び接続管路8は、これらをスラ
リーの固化温度以上の温度に加熱するための図示しない
加熱手段を備えている。また、成形型3は、型温を自在
に調節しうるように、例えば温水供給通路や温風供給通
路等の型温調節手段(図示せず)を備えている。
【0013】上記製造装置を用いて、以下に示すよう
に、セラミックス薄肉成形品として中空の有底円筒部品
(外径50mm、高さ100mm)を試作した。非水系
用溶媒としてのミネラルスピリットに、分散剤としての
エーテル系フォスフェート及びセラミックス粉末(窒化
ケイ素、炭化ケイ素、アルミナ、ジルコニア等を適宜採
択可能だが、本実施形態では窒化ケイ素を用いた)を加
えて混合し、85℃に加熱後、固化剤としてのワックス
を添加して溶融させ、スラリー11を調製した。
【0014】なお、溶媒、分散剤及びセラミックス粉末
の混合比は、体積比として、溶媒:分散剤:セラミック
ス粉末=7:1:10とし、また固化剤はセラミックス
粉末に対して20vol%添加した。また、スラリー1
1に加熱溶融させた固化剤としての上記ワックスは、固
化温度(75℃)以下になると固化をし、ワックス自身
が固化することによりスラリー11を固化させるもので
ある。
【0015】上記スラリー11をスラリータンク7に供
給した。なお、スラリータンク7及び接続管路8は、ス
ラリー11を85℃に保持しうるように、図示しない加
熱手段により加熱しておいた。そして、制御手段10に
より、エア導入口5が開かれるとともにエア排出口6が
閉じられるように制御弁4を調節して、エア導入口5を
介して図示しない加圧エア供給手段からスラリータンク
7内に加圧エアを供給し、接続管路8及び成形型3のス
ラリー注入排泥通路2を介して85℃に加熱したスラリ
ー11を成形型3の鋳込み空間1内に注入、充填した。
このときの注入圧力は4.9×105 Paとし、また成
形型3の型温は図示しない型温調節手段により50℃に
調節しておいた。なお、成形型3の型温は、スラリー1
1に添加された固化剤の固化温度よりも少なくとも低い
温度に設定しておく必要がある。具体的には、成形型3
の型温は固化剤の固化温度よりも20〜30℃程度低い
温度に設定しておくことが好ましい。
【0016】上記圧力を成形型3の鋳込み空間1内のス
ラリー11にかけたまま保持した。これにより、鋳込み
空間1内のスラリー11は成形型3の型面と接触する部
分から徐々に温度が低下し、このスラリー11の温度低
下に伴って固化剤としてのワックスが固化することによ
り、スラリー11が成形型3の型面と接触する部分から
固化して該型面に着肉し、中空で有底円筒状の薄肉成形
品12が成形された。そして、本実施形態では、温度検
出手段9により検出された、成形型3の型面に接する薄
肉成形品12の最表面12aの温度が60℃に到達した
時点で、エア導入口5が閉じられるとともにエア排出口
6が開かれるように制御弁4を作動させるべく設定され
ているので、薄肉成形品12の最表面12aの温度が6
0℃に到達した時点でスラリータンク7内の圧力が抜
け、成形型3の鋳込み空間1内に残っている未固化のス
ラリー11が逆流してスラリータンク7内に戻り、成形
を完了した。
【0017】上記薄肉成形品12を成形型3から取り出
し、40℃で溶媒を乾燥した後、窒素中で分散剤及び固
化剤を450℃×5時間の加熱条件で加熱、分解し、そ
の後1750℃で焼成して、中空で有底円筒状のセラミ
ックス製品を得た。このように本実施形態に係るセラミ
ックス薄肉成形品の製造方法では、成形型3の型面との
接触によるスラリー11の温度が低下し、これに伴って
固化剤によりスラリー11を成形型3の型面と接触する
部分から固化させて該型面に着肉させるので、成形型3
として金型を使用することが可能である。このため、多
孔質型への溶媒吸収によりスラリーを固化、着肉させる
従来方法では、多孔質型の目詰まりや崩壊により薄肉成
形品の肉厚寸法が不安定になるという問題があったのに
対し、本実施形態に係る方法では成形を繰り返したとし
てもこのような問題が発生することはない。
【0018】また、本実施形態に係る方法では、成形型
3の型面に接する薄肉成形品12の最表面12aの温度
を検出することにより、薄肉成形品12の肉厚を管理す
るので、成形型3等の温度が変動したとしても、その影
響を受けることなく、安定した薄肉成形品12の肉厚管
理が可能となる。 (成形品の肉厚寸法の評価)上記実施形態1において、
薄肉成形品12の肉厚のバラツキ幅を試料個数n=20
個で評価した。その結果を表1に示す。
【0019】比較のため、薄肉成形品12の最表面12
aの温度を検出しないで、成形時間一定として成形する
こと以外は上記実施形態1と同様に成形した比較例につ
いても同様に評価した。その結果を表1に併せて示す。
【0020】
【表1】 表1から明らかなように、薄肉成形品12の最表面12
aの温度により肉厚を管理した本実施形態1に係る製造
方法では、成形時間により肉厚を管理した比較例と比較
して、薄肉成形品12の肉厚バラツキ幅が小さく、また
標準偏差も1/8に低減していた。これにより、薄肉成
形品12の最表面12aの温度により肉厚を管理するこ
とにより、安定した肉厚の薄肉成形品12を成形可能で
あることが確認された。
【0021】(薄肉成形品12の最表面12a温度の経
時変化の確認)上記実施形態1において、スラリー11
を成形型3の鋳込み空間1内に注入後、0秒、10秒、
20秒、40秒及び60秒経過した時点で、それぞれ薄
肉成形品12の最表面12aの温度を温度検出手段9に
より検出した。その結果を図2に示す。なお、試料個数
は、各時間ともn=5個とした。また、注入後、0秒経
過した時点では、薄肉成形品12は成形されていないた
め、未固化のスラリー11の温度が検出されたことにな
る。
【0022】図2から明らかなように、薄肉成形品12
の最表面12aの温度は時間経過とともに低下してお
り、また注入後の経過時間によっては最表面12aは最
大で6℃の温度差があることが確認された。この温度差
は、スラリー11の温度のバラツキ、射出サイクル時間
の差、成形型3の型温自体のバラツキ等に因るものと考
えられる。
【0023】(最表面12a温度と肉厚との相関関係の
確認)上記実施形態1において、薄肉成形品12の最表
面12aの温度と薄肉成形品12の肉厚との相関関係を
調べた。その結果を図3に示す。図3から明らかなよう
に、薄肉成形品12の最表面12aの温度と薄肉成形品
12の肉厚との間には相関関係、具体的には比例関係が
あることが確認された。また、薄肉成形品12の最表面
12aの温度差が6℃あると、薄肉成形品12の肉厚は
3mm近く異なる結果となり、薄肉成形品12の最表面
12a温度による肉厚管理が有効であることが確認され
た。
【0024】(実施形態2)図4に示す本実施形態に係
るセラミックス薄肉成形品の製造装置は、成形型3の型
温を部分的に他の部分と異ならせることができるよう
に、複数の独立した型温調節手段を有していること以外
は上記実施形態1と同様の構成である。すなわち、本実
施形態に係る成形型3は、第1〜第4の独立した型温調
節手段13a〜13dを有している。なお、この型温調
節手段13a〜13dとしては、例えば温水供給通路や
温風供給通路を採用することができる。
【0025】上記実施形態1と同様のスラリー11を準
備し、第1型温調節手段13aの部分を40℃、第2型
温調節手段13bの部分を45℃、第3及び第4型温調
節手段13c及び13dの部分を55℃とすること以外
は、上記実施形態1と同様の成形条件で成形した。得ら
れた薄肉成形品12aについて、図4に示すa〜cの各
部の寸法を測定した。その結果を表2に示す。
【0026】比較のため、第1〜第4型温調節手段13
a〜13dを全て50℃一定にした場合に相当する実施
形態1で得られた薄肉成形品12についても、同様に測
定した。その結果を表2に併せて示す。
【0027】
【表2】 表2から明らかなように、成形型3の型温が他の部分よ
り低い部分に接する薄肉成形品12の部位aについて
は、型温の高い部分と比較して、スラリー11の温度低
下が相対的に早くなって固化剤によるスラリー11の固
化も早くなり、その結果薄肉成形品12の肉厚が厚くな
った。一方、成形型3の型温が他の部分より高い部分に
接する薄肉成形品12の部位cについては、型温の低い
部分と比較して、スラリー11の温度低下が相対的に遅
くなって固化剤によるスラリー11の固化も遅くなり、
その結果薄肉成形品12の肉厚が薄くなった。
【0028】したがって、本実施形態2によれば、部分
的に肉厚が異なる形状の薄肉成形品を得ることが可能と
なる。なお、上記実施形態1、2では、スラリー11の
温度低下に伴ってスラリー11を固化させるための固化
剤として、自身が固化することによりスラリー11を固
化させることのできるワックスを採用する例について説
明したが、このように自身が固化することによりスラリ
ー11を固化させることのできる固化剤としてワックス
の他にステアリン酸等を用いることも可能である。ま
た、本発明の製造方法において、固化剤としては、スラ
リーの温度低下に伴ってスラリーを固化させうるもので
あれば採用可能で、上記ワックスやステアリン酸の他
に、温度低下に伴いゲルを形成する働きをもつヒマシ硬
化脂肪酸等を採用することもできる。
【0029】また、上記実施形態1、2では、中空の薄
肉成形品を成形する例について説明したが、板状の薄肉
成形品を成形する場合にも本発明を適用することは可能
である。この場合、成形型3の下側の型面のみに薄肉成
形品を成形することになるため、スラリー注入排出口2
は成形型3の側部又は上部に設ける必要がある。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のセラミッ
クス薄肉成形品の製造方法は、成形型の型面との接触に
よりスラリーが温度低下することに伴って、固化剤によ
りスラリーを成形型の型面と接触する部分から固化させ
て該型面に着肉させるものであるから、成形型として金
型を使用することが可能となり、繰り返し成形する場合
においても安定した薄肉成形品の肉厚管理が可能とな
る。
【0031】また、薄肉成形品の最表面の温度を検出す
ることにより薄肉成形品の肉厚を管理する態様によれ
ば、成形型等の温度が変動したとしても、その影響を受
けることなく、より安定した成形品の肉厚管理が可能と
なる。さらに、成形型の型温を部分的に他の部分と異な
らせる態様によれば、部分的に肉厚が異なる形状の薄肉
成形品を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態1に係るセラミックス薄肉成形品
の製造装置の全体構成を模式的に示す断面図である。
【図2】 本実施形態1に係り、スラリー注入後の経過
時間と薄肉成形品の温度との関係を示す図である。
【図3】 本実施形態1に係り、薄肉成形品の温度と肉
厚との関係を示す図である。
【図4】 本実施形態2に係るセラミックス薄肉成形品
の製造装置の構成を模式的に示す部分断面図である。
【符号の説明】
3は成形型、4は制御弁、5はエア導入口、6はエア排
出口、7はスラリータンク、9は温度検出手段、10は
制御手段、11はスラリー、12は薄肉成形品、13a
〜13dは第1〜第4型温調節手段である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒中にセラミックス粉末を分散させた
    スラリーに、温度が低下することにより該スラリーを固
    化させる固化剤を添加する添加工程と、 上記固化剤が添加されたスラリーを成形型内に注入する
    注入工程と、 上記成形型の型面との接触による上記スラリーの温度低
    下に伴って上記固化剤により上記スラリーを該型面と接
    触する部分から固化させて該型面に着肉させ、所定肉厚
    の薄肉成形品を形成する着肉工程と、 上記成形型内に残った未固化の上記スラリーを排泥する
    排泥工程とからなることを特徴とするセラミックス薄肉
    成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記着肉工程において、前記成形型の型
    面と接触する前記薄肉成形品の最表面の温度を検出する
    ことにより前記薄肉成形品の肉厚を管理することを特徴
    とする請求項1記載のセラミックス薄肉成形品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記着肉工程において、前記成形型の型
    温を部分的に他の部分と異ならせることにより、前記薄
    肉成形品の肉厚を部分的に異ならせることを特徴とする
    請求項1記載のセラミックス薄肉成形品の製造方法。
JP8807996A 1996-04-10 1996-04-10 セラミックス薄肉成形品の製造方法 Pending JPH09277218A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6662852B2 (en) * 1999-09-16 2003-12-16 Caterpillar Inc Mold assembly and method for pressure casting elevated melting temperature materials

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