JPH09277056A - 養生シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 養生シートに風圧が作用しないようにする。 【解決手段】 本体１の一部をファスナー２またはマジ
ックファスナー６、７で開閉する養生シート分割部４と
し、該養生シート分割部４の一端に止めひも５を設けて
なる養生シート。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ビルまたは家屋、
その他の構造物等の構築現場で使用される養生シートに
関する。

【０００２】

【従来の技術】ビルまたは家屋、その他の構造物等の構
築現場では、溶接の火花、塗装における塗料飛沫、等の
飛散防止として作業足場の近傍に養生シートが張設され
る。

【０００３】養生シートは、建築物が完成するまでの
間、長期間張設されおり、強風時には前記養生シートと
枠体との取付部が、風圧に耐えられず離脱したり、養生
シート自体が破損し、または、足場枠を倒壊する事態と
なる。

【０００４】塗装用の養生シートにおいては、目は極め
て細かく、足場枠に作用する風荷重も大きくなる。従っ
て、台風等の強風が予想される場合は、足場枠に作用す
る風荷重を低減させるため、養生シートを撤去するが、
予想外の突風時には取外し作業が遅れ、足場倒壊の事故
を起こすこととなる。

【０００５】前記養生シートは、強風時に風通しを良く
するため、メッシュの粗い網状のものを使用すると、逆
に、メッシュの粗さから、前記溶接、塗装作業に伴う火
花、塗料飛沫等の飛散防止には役立たないこととなる。

【０００６】前述の養生シートの風対策として、実公平
７−６３６８号公報が開示されている。

【０００７】前述の公報に開示された技術は、文字、絵
柄の書き入れが可能な風抜きの悪いシート本体に空気孔
を空け、該空気孔に風の強さにより開閉可能な弁を設け
たものである。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
公報に開示された養生シートの風抜き弁は、小型である
ため風雨時には、弁がシートに付着して、弁としての機
能が果たされない。

【０００９】また、構造物に作用する風雨は乱流であ
り、方向が特定できないので、弁では効果に疑問があ
る。

【００１０】本発明は、風雨時でも、破損、離脱が防止
される養生シートを提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前述の課題は、本体の一
部をファスナーで開閉する養生シート分割部とし、該養
生シート分割部の一端に止めひもを設けてなる養生シー
トにより解決される。

【００１２】本発明によれば、養生シートの一部がファ
スナーにより分割されて比較的大きな開口が形成される
ので、強風時に該開口から抜けて風力が養生シートに作
用しない。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面により説明する。図１は、本発明にかかる養生シ
ートの第一の実施の形態の正面図で、１は養生シートの
本体で、蚊帳あるいは同程度のメッシュで形成されてい
る。

【００１４】２、２はプラスチック、テフロン等の耐防
食性の材料から形成されたファスナーで、２ａ、２ｂは
該ファスナーのつまみであり、３、３は前記ファスナー
２、２の止着部である。

【００１５】４は前記ファスナー２で分離された養生シ
ート分割部であり、さらに、５は止めひもである。

【００１６】本発明は、ファスナー２、２のつまみ２
ａ、２ｂを左右下方向に移動させることにより、養生シ
ート分割部４を開き、通風穴を形成する。

【００１７】ファスナー２、２の開きにより垂れ下がっ
た養生シート分割部４は、止めひも５で括り、養生シー
ト分割部４がバタつかないように止着する。

【００１８】図２は、本発明にかかる養生シートの第二
の実施の形態の正面図で、１は養生シート、４は養生シ
ート分割部であり、さらに、６は養生シートの本体１側
の縁に設けられたマジックファスナーで、７は養生シー
ト分割部４側の縁に設けられたマジックファスナーであ
る。

【００１９】養生シート１と養生シート分割部４とは、
前記マジックファスナー６、７で接合している。

【００２０】本発明は、マジックファスナー６、７を左
右下方向に剥がすことにより、養生シート分割部４を開
き、通風穴を形成する。

【００２１】マジックファスナー６、７の開きにより垂
れ下がった養生シート分割部４は、止めひも５で括り、
養生シート分割部４がバタつかないように止着する。

【００２２】当該第二の実施の形態においては、マジッ
クファスナー６、７の付着力を適宜選定することによ
り、風力により自動的に養生シート分割部４が剥がれ、
通風穴が形成される。

【００２３】図３（正面図）は、前記第一、第二の実施
の形態にかかる本発明の閉鎖状態を示している。

【００２４】図４（正面図）は、前記第一、第二の実施
の形態にかかる本発明の開口状態を示している。尚、
８、９は足場枠、１０は足場板である。

【００２５】図５は、構築物の一部に本発明にかかる養
生シートの一部を適用した使用状態を示した斜視図であ
り、養生シート分割部４による通風開口は各足場１０ご
とに複数形成される。

【００２６】尚、前述の第一、第二の実施形態の説明で
は、養生シート分割部は、下方向に開くことで説明した
が、上方向に開くようにしても良い。

【００２７】以上のとおり、本発明では強風時は、溶
接、塗装等の作業は中止されるので、前記ファスナー２
または６、７を解除することにより養生シート分割部４
を開いて、風通し用開口を形成して、養生シートの損傷
を防止する。

【００２８】また、夜間、休暇時に備え、作業終了後の
帰宅前に、前記開口を形成しておけば、夜間、休暇時の
強風にも対処することができる。

【００２９】

【発明の効果】本発明により、養生シートは大きな開口
が形成されるので、いかなる方向からの強風が作用して
も、養生シートの足場枠からの離脱を防止し、養生シー
トの損傷および足場枠の倒壊を防止する。

【００３０】また、風雨に対しても確実に通風開口が形
成できるので、養生シートに風力が作用する度合いが僅
少となる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる養生シートの第一の実施の形態
にかかる正面図。

【図２】本発明にかかる養生シートの第二の実施の形態
にかかる正面図。

【図３】本発明にかかる養生シートの閉鎖状態を示す正
面図。

【図４】本発明にかかる養生シートの開口状態を示す正
面図。

【図５】本発明にかかる養生シートの使用状態を示す正
面図。

【符号の説明】

１ 本体 ２ ファスナー ３ 止着部 ４ 養生シート分割部 ５ 止めひも ６ マジックファスナー ７ マジックファスナー ８ 足場枠 ９ 足場枠 １０ 足場板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体の一部をファスナーで開閉する養生シ
   ート分割部とし、該養生シート分割部の一端に止めひも
   を設けてなる養生シート。