JPH09273116A - 鋼道路橋の伸縮継手支持体、鋼道路橋の伸縮継手取付け部の構造及び鋼道路橋における伸縮継手の施工方法 - Google Patents

鋼道路橋の伸縮継手支持体、鋼道路橋の伸縮継手取付け部の構造及び鋼道路橋における伸縮継手の施工方法

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JPH09273116A
JPH09273116A JP8227796A JP8227796A JPH09273116A JP H09273116 A JPH09273116 A JP H09273116A JP 8227796 A JP8227796 A JP 8227796A JP 8227796 A JP8227796 A JP 8227796A JP H09273116 A JPH09273116 A JP H09273116A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】床版端部の効果的な補強、並びに伸縮継手の確
実な支持を実現することができ、しかも、施工が容易に
なる、という格別な効果が得られる 【解決手段】主桁2の端部に幅員方向に延びる伸縮継手
支持体1を結合する。該支持体1は、底板11と、該底
板11に支持部材12を介して支持した複数の支持板1
3と、前板14とを備えている。複数の支持板13は路
面よりも低位置に且つ幅員方向に間隔をおいて設けられ
ている。この伸縮継手支持体1によって相隣る主桁2,
2間での荷重伝達を行なう。底板11及び前板14によ
って床版端部を補強し、支持板13に支持筋を立設して
該支持筋に伸縮継手を支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼道路橋の伸縮継
手支持体、鋼道路橋の伸縮継手取付け部の構造及び鋼道
路橋における伸縮継手の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼道路橋(鋼橋)の継目部に伸縮継手を
後付け工法によって新設する場合には次のようにされて
いる。すなわち、床版工の際に継目部分を伸縮継手施工
のために箱抜きにする。つまり、床版の端部の高さを一
段低く形成する。そして、橋軸方向に相隣る箱抜き部間
に遊間を覆う覆い板を渡して該箱抜き部に砂利や土嚢等
を詰め、該詰め物の上及び床版の上面に舗装を一連に施
工する。詰め物の上の舗装を除去して詰め物を取り出
し、これによって形成されたスペースの中央に伸縮継手
を配置し、該伸縮継手の背部に後打ちコンクリートを打
設する。
【0003】伸縮継手の交換など補修にあたっては、該
伸縮継手の背部のコンクリートを破砕して該伸縮継手及
びコンクリートを除去することによって、鋼道路橋の継
目部に伸縮継手設置用のスペース(元の箱抜き部)を形
成し、該スペースを利用して先の新設の場合と同様に伸
縮継手を施工する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記箱抜き床
版工においては、継目部分に箱抜き用の形枠部材を設置
する際に床版配筋が邪魔になる。上記連続舗装を行なっ
たときに継目部分の舗装材が転圧によって砂利等の詰め
物の間に侵入して舗装の上面が沈み、その影響が床版上
面の舗装にも及ぶ。つまり床版上面の舗装も詰め物に近
い部分では沈む。上記土嚢についても床版配筋との接触
によって破れ舗装の沈みを招く。
【0005】このため、詰め物の上の舗装だけでなく、
床版上面の舗装も沈んでいる部分を除去し、後打ちコン
クリートを床版上面の上にも広がるように幅広く打設す
る必要がある。このことは舗装材の廃棄処分量が増える
一方、後打ちコンクリートの打設量が増えることを意味
し不経済である。また、床版上面の上に打設された後打
ちコンクリート部分は、そのコンクリート厚が薄いため
に床版上面から剥離し易い。これに対して、詰め物とし
て上記砂利以外の角材のようなものを箱抜き部に敷き詰
めることができれば、上記舗装の沈みはなくなるのであ
るが、これは床版配筋が箱抜き部に突出しているためで
きない。
【0006】また、上記連続舗装の際に、箱抜き部の底
面より大きく突出させた鉄筋(後打ちコンクリートと床
版コンクリートとの結合や伸縮継手の支持のためのも
の)が舗装と干渉する。そのときには、この鉄筋を撓め
て舗装を行ない、しかる後にこれを元に戻す必要があ
り、作業に手数がかかるとともに、そのことによって鉄
筋の強度が低下するという問題がある。さらに、上記箱
抜き部には伸縮継手の支持のための鉄筋を別に植設しな
ければならないこともあるが、この植設の際に高さが一
段低くなった床版端部にひび割れを生ずる懸念がありそ
の植設が難しい。
【0007】次に伸縮継手の補修においては、後打ちコ
ンクリート部分をブレーカーによって破砕していくとき
に、床版本体も一部削られてしまうことがあり、特に床
版本体の先端(元の箱抜き部底面の遊間側の端)に角欠
けを生じ易い。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
課題に対して、従来の鋼道路橋の端部構造を構造物の標
準化ないしは伸縮継手の新設施工や補修の簡易化等の観
点から見直し、従来の鋼道路橋の主桁の端部に設けられ
ている端横桁に工夫を加えて、これを床版端部の補強・
伸縮継手の支持に利用するようにしたものである。
【0009】すなわち、この出願の発明の一つは、主桁
の端部に結合される鋼道路橋の伸縮継手支持体であり、
他の発明は、該支持体を用いて構成した鋼道路橋の伸縮
継手取付け部の構造であり、さらに他の発明は、該支持
体用いる鋼道路橋における伸縮継手の施工方法である。
【0010】この伸縮継手支持体は、鋼道路橋の幅員方
向に配置されて相隣る主桁同士を連結するものであるか
ら、該主桁間で荷重を伝えることができる。そして、こ
の伸縮継手支持体では、幅員方向に配置される底板によ
って床版端部を支えることができるようにしている。相
隣る主桁の連結については、底板の端部を主桁の上面に
重ねて結合するやり方であっても、該底板あるいは該伸
縮継手支持体の底板以外の部分を継ぎ板によって主桁に
接続するやり方であってもよく、その方法は問わない。
【0011】また、この伸縮継手支持体では、伸縮継手
を支持するための複数の支持板を、各々幅員方向に間隔
をおいて且つ上記底板の上面に支持部材を介して支持
し、しかも該支持板の上面を路面よりも低位置に設ける
ようにしている。すなわち、この支持板は上記支持板や
底板等を介して主桁に支持されているものであるから伸
縮継手の確実な支持に有利である。また、この複数の支
持板は、幅員方向に間隔をおいて設けられているから、
床版コンクリートを打設した際に相隣る支持板間から該
支持板の下にもコンクリートが十分に充填される。
【0012】この支持板の上には鉄筋を別途立設し、伸
縮継手の支持及び床版本体と後打ちコンクリートとの結
合に寄与させることができる。このような鉄筋の立設は
支持板に対して行なうものであって、床版コンクリート
に植設するものではないから、床版コンクリートの打設
に先立って配筋しておく必要はない。
【0013】さらに、この伸縮継手支持体では、上記底
板の桁遊間側の側部に沿って幅員方向に延び且つ該底板
より立ち上げられた前板とを備えており、該前板によっ
て床版の端面を覆うことができるようにしている。この
前板は、床版コンクリート打設時の床版端面を規制する
型板となるとともに、打設後は上記底板と相俟って床版
端部の補強になる。
【0014】この出願の他の発明である鋼道路橋の伸縮
継手取付け部の構造においては、上記伸縮継手支持体が
主桁の端部に結合され、床版コンクリートが上記主桁及
び該伸縮継手支持体の底板の上に打設されていて、床版
端部は該伸縮継手支持体の底板から支持板までの高さに
匹敵するコンクリート厚に形成され且つ該床版端部の端
面が上記伸縮継手支持体の前板によって覆われており、
該伸縮継手支持体の支持板の上が伸縮継手設置のために
箱抜きにされている。
【0015】従って、上記底板及び前板が床版端部の底
面及び端面を形成し、該床版端部を補強する。このた
め、事後的に相隣る支持板の間の床版端部コンクリート
に鉄筋を植設する必要を生じた場合でも、該コンクリー
トに穴を開け、鉄筋を打ち込んだときに、該床版端部コ
ンクリートにひび割れを生ずることを避けることができ
る。また、補修に際して、後打ちコンクリートを破砕す
る場合でも、床版本体のコンクリート部分は上記底板及
び前板によって底面及び端面が覆われているため、ひび
割れを生じ難い。伸縮継手の支持板上の箱抜き部は、鋼
製あるいはゴム製いずれの伸縮継手の設置にも利用する
ことができる。
【0016】ここに、道路橋においては、路面に横断勾
配がつけられ、従って、床版端部のコンクリート厚(床
版本体のコンクリート厚と後打ちコンクリート厚とを合
わせたもの)は、路頂で厚く、車道端で薄くなる。しか
し、上記各支持板の高さ並びに前板の高さを該横断勾配
に沿って漸次変化させれば、上記伸縮継手の設置のため
の箱抜き部の深さを道路幅員の全長にわたって一定にす
ることができ、高さの異なる伸縮継手を準備する必要が
なくなるとともに、施工も容易になる。
【0017】この出願のさらに他の発明である鋼道路橋
における伸縮継手の施工方法は、上記伸縮継手支持体を
利用して後付け工法によって施工を行なうものであり、
まず、該伸縮継手支持体を主桁の端部に結合し、床版コ
ンクリートを主桁及び該伸縮継手支持体の底板の上に打
設して、該伸縮継手支持体の支持板よりも上側を伸縮継
手設置のために箱抜きにする。この場合、伸縮継手支持
体の前板を桁遊間側へのコンクリート洩れを防止する堰
板として利用することができ、また、該伸縮継手支持体
の底板は床版コンクリート下面を規制することになる。
また、伸縮継手支持体の上には鉄筋等を配設する必要が
ないため、箱抜き部の側面を形成するための形枠の設置
も容易である。
【0018】次に、橋軸方向に向合う前板間を覆った状
態で、橋軸方向に向合う一方の床版の上面から他方の床
版の上面にわたって舗装を一連に打設し、しかる後に、
この一方の床版上面の舗装と他方の床版上面の舗装との
間の舗装を除去して上記伸縮継手支持体の支持板の上面
を露出させる。
【0019】上記連続舗装については、伸縮継手支持体
の支持板の上に舗装の下面を規制する形枠部材を、その
上面が床版上面と面一になるように且つ橋軸方向に向合
う前板間を覆うように載置して、上記床版上面及び上記
形枠部材の上に舗装を一連に打設するようにし、しかる
後に上記形枠部材の上の舗装を除去して該形枠部材を取
り出すようにすることができる。この場合、伸縮継手支
持体の上には鉄筋等を設けておく必要がないため、形枠
部材としては、舗装の転圧に耐え得る角材など強度の高
いものを伸縮継手支持体の支持板の上に載置することが
できる。従って、転圧による舗装の沈みを防止すること
ができ、その後の舗装の除去は形枠部材をおいた部分の
みでよく、床版上面の舗装を余分に切除する必要はな
い。
【0020】また、上記連続舗装については、上記橋軸
方向に向合う前板間を板状のもので塞いで、舗装を箱抜
き部及び当該覆い板の上に充填することによって一連に
施すことができる。この場合、箱抜き部及び覆い板の上
の舗装を除去する必要があるが、床版配筋が箱抜き部に
ないため、その除去作業は容易である。すなわち、床版
配筋があれば、これが邪魔になってブレーカーで舗装を
破砕することが難しくなるが、この出願の発明ではその
問題がない。
【0021】次に、上記伸縮継手支持体の支持板の上に
支持筋を立設し、伸縮継手を支持筋に結合して後打ちコ
ンクリートを打設する。
【0022】
【発明の効果】従って、この出願の伸縮継手支持体に係
る発明によれば、鋼道路橋の幅員方向に配置される底板
と、伸縮継手を支持するために各々幅員方向に間隔をお
いて設けられ且つ上記底板の上面に支持部材を介して支
持され路面よりも低位置に設けられる支持板と、上記底
板の桁遊間側の側部に沿って幅員方向に延び且つ該底板
より立ち上げられた前板とを備えてなり、主桁の端部に
結合されるものであるから、横桁としての役割を果たす
とともに、床版端部の効果的な補強、並びに伸縮継手の
確実な支持を実現することができ、しかも、施工が容易
になる、という格別な効果が得られる。
【0023】この出願の鋼道路橋の伸縮継手取付け部の
構造に係る発明によれば、上記伸縮継手支持体が主桁の
端部に結合され、床版コンクリートが上記主桁及び該伸
縮継手支持体の底板の上に打設されていて、床版端部は
該伸縮継手支持体の底板から支持板までの高さに匹敵す
るコンクリート厚に形成され且つ該床版端部の端面が上
記伸縮継手支持体の前板によって覆われており、該伸縮
継手支持体の支持板の上が伸縮継手の設置のために箱抜
きに形成されているから、上記底板及び前板よって補強
された強度の高い床版端部が得られ、伸縮継手の新設あ
るいは補修における床版端部のひび割れ問題を解消する
ことができ、また、鋼製あるいはゴム製いずれの伸縮継
手の設置にも利用することができ、しかも、上記箱抜き
部の深さを道路幅員の全長にわたって一定にすることが
可能になり、伸縮継手の施工に有利になり、伸縮継手の
耐久性を大幅に向上させることができる。
【0024】この出願の鋼道路橋における伸縮継手の施
工方法に係る発明によれば、上記伸縮継手支持体を主桁
の端部に結合し、床版コンクリートを上記主桁及び該伸
縮継手支持体の底板の上に、上記前板を桁遊間側へのコ
ンクリート洩れを防止する堰板として打設して、該伸縮
継手支持体の支持板よりも上側を伸縮継手の設置のため
に箱抜きにし、舗装を一連に打設した後に、橋軸方向に
向合う一方の床版上面の舗装と他方の床版上面の舗装と
の間の舗装を除去して上記伸縮継手支持体の支持板の上
面を露出させ、該支持板の上に支持筋を立設し、伸縮継
手を支持筋に結合して後打ちコンクリートを打設するよ
うにしたから、上記伸縮継手支持体を利用することによ
り、床版配筋に邪魔されることなく、後付け工法を効率
良く行なうことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1において、1は鋼道路橋の伸
縮継手支持体、2は道路幅員方向に間隔をおいて並列的
に設けられ橋脚3に架設された主桁、4は床版、5は舗
装である。主桁2はウェブ6の上下にフランジ7,8を
設けたI形断面げたであり、端部にはウェブ6の左右に
突出したスティフナ(補剛材)9,9を備えている。
【0026】(伸縮継手支持体1の構造)伸縮継手支持
体1は、主桁2の上フランジ7にほぼ直交するように幅
員方向に配置される底板11と、伸縮継手を支持するた
めに各々幅員方向に間隔をおいて設けられ且つ上記底板
の上面に支持部材12を介して支持され路面よりも低位
置に設けられる支持板13と、底板11の桁遊間側の側
部に沿って幅員方向に延び且つ該底板11より立ち上げ
られた前板14と、底板11の下面より突出した幅員方
向に延びる断面L形のビーム15とを備えてなる。
【0027】図2及び図3に示すように、支持部材12
は底板の全幅にわたって橋軸方向に延びる縦板によって
形成されていて、幅員方向に貫通した4つの孔16を備
えている。この支持部材12の上端は水平に上記支持板
13を支持すべく水平に形成され、該水平支持部に続い
て後方に下降傾斜した傾斜部を備えている。支持板13
は、橋軸方向に延びる幅狭の平板によって形成されてい
る。前板14は、その上端が支持板13の上面に一致
し、その下端は底板下面よりも下方へ若干突出して水切
り14aを形成している。また、底板11とL形ビーム
15の遊間側の面との間には三角形状のリブ17が設け
られ、また、底板11とL形ビーム15の反遊間側の面
との間には四角形状のリブ18が設けられている。水切
り14aは前板14を伝って流れる雨水を底板11の下
面に伝わらせず落下させるためのものである。
【0028】上記各支持板13及び前板14の高さは路
面の横断勾配に沿って漸次高さが変化したものになって
いる。
【0029】(鋼道路橋の伸縮継手取付け部及び伸縮継
手の施工)まず、主桁2が架設された後、これに伸縮継
手支持体1を結合する。すなわち、伸縮継手支持体1は
現場で組み立てることもできるが、通常は工場で組み立
てて現場に搬入する。そして、これを相隣る主桁2,2
の端部間に、当該伸縮継手支持体1の底板11の上面と
主桁2の上フランジ7の上面とが面一になるように、且
つ前板14の前面が主桁2の端面と面一になるように位
置決めし、L形ビーム15の縦板部と主桁2の端部ステ
ィフナ9とをガセット19によって連結する。ここに、
伸縮継手支持体1については、L形ビーム15を予めス
ティフナ9と突き合わせになるように底板11の下面に
位置付けて形成しておくものである。
【0030】次に、主桁2の上フランジ7の端に主桁用
前板21を伸縮継手支持体1の前板14と面一になるよ
うに立設する。この主桁用前板21の上端が伸縮継手支
持体1の前板の上端高さと同じ高さになるように形成し
ておく。そして、この両前板14,21を継ぎ板22に
よって連結する。また、主桁2の上フランジ7の上にも
伸縮継手支持体1と同様の支持部材29及び支持板30
を設ける。
【0031】次に、図4に示すように、伸縮継手支持体
1の支持板13の反遊間側の端に型板23を設ける。こ
こでは床版配力筋は支持板13上には突出しておらず、
型板23の設置は容易である。そして、床版コンクリー
トを打設することによって床版4を形成をする。床版端
部では、床版コンクリートを伸縮継手支持体1の底板1
1の上に、該底板11から支持板13までの高さに匹敵
するコンクリート厚になるように打設して、該支持板1
3の上を伸縮継手設置のために箱抜きにする。
【0032】このときのコンクリートの打設において
は、伸縮継手支持体1の前板14及び主桁2の前板21
が遊間側へのコンクリート洩れを防止する堰板となる。
支持板13は幅員方向に間隔をおいて設けられているか
ら、相隣る支持板13,13間からコンクリートを打設
することができ、支持板13の下面へのコンクリートの
まわりもよい。なお、床版コンクリート打設時には、伸
縮継手支持体1の支持板13の上にも型板をおいて箱抜
きの底面を規制することができる。
【0033】次に、図5に示すように、橋軸方向に向合
う伸縮継手支持体1,1の支持板13,13の上に形枠
部材24をかけ渡し、橋軸方向に向合う前板14,14
間及び21,21間を上から塞ぐとともに箱抜き部を隙
間なく埋める。この場合の形枠部材24の上面は、舗装
の下面を規制するものであり、床版上面4aに合わせ
る。但し、形枠部材24を用いる場合においても、その
上面と床版上面4aとは必ずしも一致させる必要はな
く、高さに上下があってもよい。ここに、支持板13の
上には鉄筋が突出していないから、その上に形枠部材2
4を置くことができるものであり、形枠部材24として
は、角材等の比較的耐荷強度の高いものを用いる。
【0034】そして、床版上面4a及び形枠部材24の
上に舗装5を一連に打設し転圧をかける。このとき、形
枠部材24が伸縮継手支持体1に支持されているから、
砂利等とは違って、形枠部材24の上の舗装が転圧によ
って沈むことがほとんどない。
【0035】次に、形枠部材24の上の舗装と床版上面
4aの舗装との境界部分に幅員方向の切れ目をいれ、形
枠部材24の上の舗装は破砕して除去し、該形枠部材2
4を取り出す。形枠部材24の上の舗装の沈みが実質的
に生じないから、舗装の破砕除去は形枠部材24の上部
分のみでよく、床版上面の舗装5を余分に切除する必要
がないから、廃棄処分すべき舗装材の量が少なくて済
み、また、後述する後打ちコンクリート量も少なくて済
む。しかる後に、図6に示すように、伸縮継手支持体1
の支持板13の上に支持筋25を立設する。
【0036】次に、図7に示すように、伸縮継手26を
支持筋25に結合して後打ちコンクリート27を打設す
る。舗装5と後打ちコンクリート27との境界には樹脂
やアスファルト等の流しこみによる床版防水工を行な
う。以上によって伸縮継手26の施工を完了する。従っ
て、床版上面4aには後打ちコンクリートがなく、従来
のような床版上面の後打ちコンクリートの剥離の問題は
ない。
【0037】上記形態の場合、伸縮継手26のアンカー
28を支持筋25に結合するようにしているが、図8に
示すように、下部プレート31を有する伸縮継手32で
あれば、支持筋25aをスタッドボルトによって形成
し、下部プレート31にボルト孔を形成しておいて、こ
れを支持筋25aに通して該下部プレート31をナット
によって支持板13に締め付けるようにしてもよい。
【0038】(先付け工法について)上記実施形態は後
付け工法の例であるが、先付け工法を採用する場合は、
伸縮継手支持体1を主桁2に結合した後、その支持板1
3に支持筋25を立設して伸縮継手を取付け、しかる後
に床版工及び舗装工を行なうことになる。
【0039】(補修について)後打ちコンクリート27
を破砕して除き、伸縮継手の交換等を行なうことになる
が、既設の支持筋25を使用できない場合には、新たな
支持筋を支持板13に立設することになる。コンクリー
ト破砕時には底板11及び前板14が床版コンクリート
のひび割れを防止するとともに、主桁2のスティフナ9
よりも反遊間側に突出した支持部材12の後方傾斜部が
床版内部にひび割れを生ずることを防止する。
【0040】(その他)上記実施形態では、伸縮継手支
持体1を工場で製作して現場で搬入するようにしている
が、前板14に関しては現場で別途取り付けるようにす
ることができる。その場合、前板としては伸縮継手支持
体1の底板11と主桁2とに跨がって連続して幅員方向
に延びるものを使用することが好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼道路橋の端部構造を示す斜視図。
【図2】主桁に伸縮継手支持体を結合した鋼道路橋の端
部を示す断面図。
【図3】主桁に伸縮継手支持体を結合した鋼道路橋の端
部を示す平面図。
【図4】床版工がすんだ鋼道路橋の端部を示す断面図。
【図5】連続舗装を行なった状態の鋼道路橋の端部を示
す断面図。
【図6】支持筋を立設した鋼道路橋の端部を示す断面
図。
【図7】伸縮継手を施工した鋼道路橋の端部を示す断面
図。
【図8】伸縮継手の他の設置構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 伸縮継手支持体 2 主桁 3 橋脚 4 床版 4a 床版上面 5 舗装 6 ウェブ 7 上フランジ 8 下フランジ 9 スティフナ 11 底板 12 支持部材 13 支持板 14 前板 14a 水切り 15 L形ビーム 16 孔 17 リブ 18 リブ 19 ガセット 21 主桁用前板 22 継ぎ板 23 型板 24 形枠部材 25 支持筋 26 伸縮継手 27 後打ちコンクリート 28 アンカー 31 下部プレート 32 伸縮継手

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼道路橋の幅員方向に配置される底板
    と、伸縮継手を支持するために各々幅員方向に間隔をお
    いて設けられ且つ上記底板の上面に支持部材を介して支
    持され路面よりも低位置に設けられる支持板と、上記底
    板の桁遊間側の側部に沿って幅員方向に延び且つ該底板
    より立ち上げられた前板とを備えてなり、主桁の端部に
    結合されることを特徴とする鋼道路橋の伸縮継手支持
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されている伸縮継手支持
    体が主桁の端部に結合され床版コンクリートが該伸縮継
    手支持体の底板の上に打設されていて、床版端部は該伸
    縮継手支持体の底板から支持板までの高さに匹敵するコ
    ンクリート厚に形成され且つ該床版端部の端面が上記伸
    縮継手支持体の前板によって覆われており、該伸縮継手
    支持体の支持板の上が伸縮継手設置のために箱抜きにさ
    れていることを特徴とする鋼道路橋の伸縮継手取付け部
    の構造。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されている伸縮継手支持
    体を主桁の端部に結合し、 床版コンクリートを該伸縮継手支持体の底板の上に、上
    記前板を桁遊間側へのコンクリート洩れを防止する堰板
    として打設して、該伸縮継手支持体の支持板よりも上側
    を伸縮継手設置のために箱抜きにし、 橋軸方向に向合う前板間を覆った状態で、橋軸方向に向
    合う一方の床版の上面から他方の床版の上面にわたって
    舗装を一連に打設し、 上記一方の床版上面の舗装と他方の床版上面の舗装との
    間の舗装を除去して上記伸縮継手支持体の支持板の上面
    を露出させ、 上記伸縮継手支持体の支持板の上に支持筋を立設し、 伸縮継手を支持筋に結合して後打ちコンクリートを打設
    することを特徴とする鋼道路橋における伸縮継手の施工
    方法。
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