JPH09272989A - はんだ溶解液 - Google Patents

はんだ溶解液

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Publication number
JPH09272989A
JPH09272989A JP8084905A JP8490596A JPH09272989A JP H09272989 A JPH09272989 A JP H09272989A JP 8084905 A JP8084905 A JP 8084905A JP 8490596 A JP8490596 A JP 8490596A JP H09272989 A JPH09272989 A JP H09272989A
Authority
JP
Japan
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solution
solder
hydrochloric acid
concn
dissolve
Prior art date
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Pending
Application number
JP8084905A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yoshida
博 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅または銅合金等で作られた基板上のは
んだを取り除くために、一般に硝酸を主成分とした溶液
が用いられている。この溶液は、硝酸性であるために基
板である銅や銅合金を溶解し、NOxを発生する。本発
明は、銅または銅合金などの基板材料を溶解することな
く、該基板上のはんだのみを溶解しうる溶解液の提供を
課題とする。 【解決手段】 活性金属としてニッケル、パラジウム、
白金等の少なくとも1種を触媒量含有する濃度10〜1
2モル/リットルの塩酸溶液を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、はんだの主成分で
ある鉛、錫、またはそれらの合金を溶かすことができる
溶解液に関するものである。具体的には、電子業界等に
おける銅または銅合金等の基板上のはんだを取り除く工
程、あるいは、これらの基板の廃棄処理において有害な
物質である鉛の除去等に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】銅または銅合金等で作られた基板上のは
んだを取り除くために、一般に硝酸を主成分とした溶液
が用いられている。この溶液を用いたはんだの除去方法
は、20〜35℃に液温を調整した該溶液と該基板とを
接触させるものであり、これにより該基板上のはんだ成
分である錫および鉛を溶解させ、あるいははんだを基板
より剥離させるものである。
【0003】しかし、該溶液は、硝酸性であるために基
板をNOxを発生しつつ溶解するという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題により、銅
または銅合金などの基板材料を溶解することなく、該基
板上のはんだのみを溶解する手法の開発が待たれてい
た。しかし、このような課題を解決する溶解液は未だ実
用化されていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の溶解液は、活性金属を触媒量含有する塩酸溶液であ
る。ニッケル、パラジウム、白金等を活性金属として用
いることが好ましく、塩酸濃度は10〜12モル/リットルと
することが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の溶解液は、塩酸と、ニッ
ケル、パラジウム、白金等の活性金属の少なくともいず
れか1成分とから構成されているが、これらの成分は、
はんだを溶かすのに必要不可欠な条件である。塩酸のみ
では、はんだを溶かすことが困難であり、また、ニッケ
ル、パラジウム、白金等の活性金属塩溶液のみでもはん
だを溶解することはできない。本発明の溶解液では、塩
酸溶液中でこれらの活性金属が触媒として機能するため
はんだが溶解されるものと思われる。
【0007】塩酸は、それのみでは、常温ではあらゆる
濃度範囲において基板材料である銅を溶かさないため、
基板上のはんだの溶解液として好適である。塩酸の濃度
範囲は、10〜12モル/リットルの間が好適である。この濃
度範囲でのみ常温で1時間以内にはんだを溶解すること
ができる。塩酸が10モル/リットルより低い濃度では、はん
だを溶かすのに長時間を要する。また、12モル/リットル以
上の塩酸は、それを調製することが困難である。
【0008】ニッケル、パラジウム、白金等の活性金属
の濃度は特にこだわらない。10モル/リットル以上の塩酸に
これらの少なくとも1種の金属が触媒量存在すれば、は
んだを溶かすことができる。実用的な範囲ではんだを十
分溶解させるためには、活性金属の濃度は2mg/リットル
以上とすることが好ましい。活性金属濃度を高くすれば
するほど溶解速度は上昇するが、200mg/リットルを越
えて共存させても更なる効果の増加は期待できず、溶解
液コストを上昇させるのみとなる。
【0009】なお、本発明の溶解液での反応は発熱反応
であり、基本的には溶解液の温度管理の必要が無く、ま
た、温度が上がればはんだの溶解時間が短くなる。ま
た、溶解時に水素が発生するので反応終了は水素発生の
停止で確認できる。
【0010】以上述べたように、本発明の溶解液を用い
れば、基板材料である銅や銅合金などを溶かすことな
く、はんだの主成分である鉛、錫、またはそれらの合金
のみを溶かすことが可能となる。
【0011】
【実施例】以下実施例を用いて本発明の溶解液をさらに
説明する。
【0012】(実施例1,2、比較例1,2,3)1m
m径のはんだ線を切断し、試料(A)を得た。試料
(A)の分析値を表1に示した。
【0013】この試料A1gを5個のビーカーに秤取
り、20mg/lのニッケルを含む6、8、9、10お
よび12モル/リットル塩酸をそれぞれ50ml加え、25℃
で1時間反応させた。これをガラスフィルターに通し
て、溶液と不溶解物とに分別した。得られた溶液A1、
A2、A3、A4、A5に水を加えて一定量とし、この
溶液中の錫および鉛を定量した。測定は、セイコー電子
工業社製のICP発光分光分析装置を用いた。得られた
溶液中の濃度に測定液量を乗じ、はんだ中の錫および鉛
の含有量で除した値を定量値とした。その定量結果を表
2に示した。この結果から、10〜12モル/リットルの塩酸
濃度範囲において、得られた溶液中の錫および鉛の回収
率は100%であり、本溶解液がはんだの溶解に有効で
あることが分かる。
【0014】 (実施例3)ニッケルのかわりに20mg/lのパラジ
ウムを含む塩酸を用いた以外は実施例1と同様にして溶
解試験を行った。
【0015】得られた溶液の錫および鉛の回収率は実施
例と同様10〜12モル/リットルの塩酸濃度範囲において1
00%であり、本溶解液がはんだの溶解に有効であるこ
とが分かる。
【0016】(実施例4)ニッケルのかわりに20mg
/lの白金を含む塩酸を用いた以外は実施例1と同様に
して溶解試験を行った。
【0017】得られた溶液の錫および鉛の回収率は実施
例と同様10〜12モル/リットルの塩酸濃度範囲において1
00%であり、本溶解液がはんだの溶解に有効であるこ
とが分かる。
【0018】(実施例5)ニッケルのかわりに20mg
/lのニッケル、パラジウムおよび白金をそれぞれ含む
塩酸を用いた以外は実施例1と同様にして溶解試験を行
った。
【0019】得られた溶液の錫および鉛の回収率は実施
例と同様10〜12モル/リットルの塩酸濃度範囲において1
00%であり、本溶解液がはんだの溶解に有効であるこ
とが分かる。
【0020】(実施例6)2、20、200mg/lの
ニッケルを含む11モル/リットル塩酸を用いた以外は実施例
1と同様にして溶解試験を行った。また、パラジウムお
よび白金についても同様に溶解試験を行った。
【0021】得られた溶液の錫および鉛の回収率はいず
れも100%であり、本溶解液がはんだの溶解に有効で
あることが分かる。
【0022】(実施例7)試料A1gと厚さ0.1mm
の銅板10gとをビーカーに秤取り、20mg/lのニ
ッケルを含む11モル/リットル塩酸の50mlを加え、25
℃で1時間反応させた。これをガラスフィルターに通し
て、溶液と不溶解物とに分別した。得られた溶液に水を
加えて一定量とし、この溶液中の錫、鉛および銅を定量
した。測定は、セイコー電子工業社製のICP発光分光
分析装置を用いた。得られた溶液中の濃度に測定液量を
乗じ、はんだ中の錫および鉛の含有量で除した値を錫お
よび鉛の定量値とし、銅の含有量で除した値を銅の定量
値とした。
【0023】得られた溶液の回収率は、錫および鉛が1
00%、銅が1%以下であり、本溶解液が銅を溶かさず
にはんだのみの溶解に有効であることが分かる。
【0024】(比較例4)ニッケルを添加しないで実施
例1と同様にして溶解試験を行った。
【0025】得られた溶液の錫および鉛の回収率は50
%以下であった。
【0026】(比較例5)ニッケル、パラジウムおよび
白金以外の元素を添加した以外は実施例1と同様にして
溶解試験を行った。
【0027】得られた溶液の錫および鉛の回収率は50
%以下であった。
【0028】(比較例6)本溶解液のかわりにはんだ剥
離液である日鉱メタルブレーティング社の商品名メタル
パックR−1000Dを用いた以外は実施例6と同様の
溶解試験を行った。
【0029】得られた溶液の錫、鉛および銅の回収率
は、それぞれ20%、25%および30%であり、この
剥離液が錫および鉛のみを選択的に溶解できないことが
分かる。
【0030】
【発明の効果】本発明により、銅または銅合金などを溶
かすことなく、銅または銅合金等の基板上のはんだ、
鉛、錫、またはそれらの合金のみを溶かすことができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B09B 3/00 B09B 3/00 304J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル、パラジウム、白金等の少な
    くとも1種を活性金属として触媒量含有する塩酸溶液で
    あることを特徴とするはんだ溶解液。
  2. 【請求項2】 塩酸濃度が10〜12モル/リットルである
    請求項1記載のはんだ溶解液。
JP8084905A 1996-04-08 1996-04-08 はんだ溶解液 Pending JPH09272989A (ja)

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JP8084905A JPH09272989A (ja) 1996-04-08 1996-04-08 はんだ溶解液

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JPH09272989A true JPH09272989A (ja) 1997-10-21

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JP8084905A Pending JPH09272989A (ja) 1996-04-08 1996-04-08 はんだ溶解液

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JP (1) JPH09272989A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190551A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Hsieh Sen Wu 廃棄プリント基板の回収方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007190551A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Hsieh Sen Wu 廃棄プリント基板の回収方法

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