JPH09272390A - エアバッグカバー - Google Patents

エアバッグカバー

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JPH09272390A
JPH09272390A JP8085539A JP8553996A JPH09272390A JP H09272390 A JPH09272390 A JP H09272390A JP 8085539 A JP8085539 A JP 8085539A JP 8553996 A JP8553996 A JP 8553996A JP H09272390 A JPH09272390 A JP H09272390A
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cover
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隆二 堀
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  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造能力及び取付効率が増加し、十分な係着力
を備えると共に、表面にひけが生じず、且つ金型からの
離型性に優れたエアバッグカバーを提供する。 【解決手段】エアバッグカバー(70)は前後周縁において
裏面から係止爪片(74,75) が一体に突出成形されてお
り、同爪片(74,75) の背面側の左右両端には前記カバー
(70)の裏面から突出すると共に、前記爪片(74,75) の周
面と一体に接続された爪片支持部(76,77) を有してい
る。前記爪片(74,75) は前記支持部(76,77)により補強
され、前記カバー(70)の係着時には同爪片(74,75) が正
面側に変形するのを防ぐと共に過度な屈曲を阻止するた
め、前記爪片(74,75) は強度を損なうことがなく、エア
バッグ(3) の膨張時にも同カバー(70)がインストルメン
トパネル(6) から外れることがない。また、前記カバー
(70)は前記爪片支持部(76,77)を突出しピンで突き出し
て金型から容易に離型されるため、離型時の引っ張りに
よるひけを防止し、元来生じるひけも突出しによりほぼ
消滅する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の例えばイ
ンストルメントパネルに設置されるエアバッグ装置のエ
アバッグカバーに関し、更に詳しくは前記インストルメ
ントパネルに容易に且つ正確に取り付けることができる
取付構造を備えたエアバッグカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】エアバッグ装置は、車両が過激な衝撃を
受けると内部のインフレータから高圧のガスが発生し、
エアバッグを膨張させて乗員を支持し保護するものであ
る。従って、エアバッグ装置の設置部位は運転席の前方
であるステアリングホイールの中心部、助手席前方のイ
ンストルメントパネル、後部座席の前方の前部座席、或
いはドアパネルなどがある。例えば、助手席前方のイン
ストルメントパネルにエアバッグ装置を設置する場合に
は、インストルメントパネルの上面の所定位置にエアバ
ッグ装置を設置するための開口部が形成されており、同
開口部内にエアバッグ及びインフレータ等を収容したエ
アバッグモジュールを収容して固定すると共に、同開口
部の周縁にエアバック膨張時に展開する前記エアバッグ
モジュールのエアバッグカバーを取り付け、前記インス
トルメントパネルの開口部を閉塞する。
【0003】この助手席側に設置されるエアバッグ装置
のエアバッグカバーが特開平7−267033号公報に
開示されている。同公報に開示されたエアバッグカバー
は、エアバッグの膨張時に所定の形状で破断展開するた
めに肉薄のテアラインが設けられていると共に、エアバ
ッグカバーの裏面には互いに平行して突設された前後
(車体の窓側と乗員側)一対の脚片部を有し、この前後
脚片部を上記エアバッグモジュールのリテーナの前後に
ボルトやリベットにより固着する。
【0004】前記エアバッグカバーの前端部に沿ってそ
の裏面から側壁部が一体に突出成形され、同側壁部には
所定の間隔で前記開口部の前側係着縁部に係止する係止
爪部が形成されている。一方、前記後脚片部の突設端か
らは断面L字状の取付片が延設されており、同取付片に
は所定の間隔でクリップ取付孔が形成されており、金属
製の板バネ材を屈曲して形成されたクリップが別途に取
り付けられる。前記後脚片部の突出端を薄肉に形成し
て、エアバッグカバー表面に生じるひけを防止してい
る。更に、前記側壁部と前脚片部との間、並びに前記取
付片と後脚片部との間は、それぞれ、エアバッグカバー
の裏面から一体に突出成形されたリブにより連結され補
強されている。
【0005】前記エアバッグカバーはリテーナの上部解
放面をインストルメントパネルの開口部に相対させるよ
うにして、インストルメントパネルの開口縁部に嵌め込
み、前記係止爪部をインストルメントパネルの前側係着
縁部に係着すると共に、前記クリップの係着部をインス
トルメントパネルの後側係着縁部に係着させて、エアバ
ッグカバーをインストルメントパネルに係着固定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるエアバッグカバーのインストルメントパネ
ルに対する係着が、板バネ材からなるクリップによる係
着であり、エアバッグカバーの成形後に前記クリップを
同カバーの上記クリップ取付孔に別途取り付ける工程が
必要となるため製造能力が低く、また、インストルメン
トパネルへの係着時には前記クリップは単に前記クリッ
プ取付孔に装着されているだけに過ぎないため脱落し易
く、その係着作業も手間取り作業効率も悪い。
【0007】また、エアバッグの膨張時にはエアバッグ
カバーが激しい勢いで展開し、このエアバッグカバー展
開時の上方への力は、リテーナへの固着部である前記後
脚片部と、インストルメントパネルへの係着部である前
記取付片との両方に作用する。そのため、前記取付片が
延設されている前記後脚片部の突出端部には十分な強度
が必要となるにも関わらず、前述のエアバッグカバーで
は成形時に生じるカバー表面のひけを防止するために前
記突出端部が薄肉に形成されており、十分な強度を得る
ことができない。
【0008】更に、係止爪部が形成された前記側壁部
と、クリップが取り付けられた前記取付片とは前述のよ
うにリブで補強されているが、前記リブはエアバッグカ
バーと同一の軟質材料からなるため、エアバッグカバー
をインストルメントパネルへ嵌め込んで係着する際に
は、リブが変形して前記側壁部及び前記取付片がそれぞ
れ外側に向けて倒れることもあり、円滑に係着できない
こともある。これに対して、前記リブを厚くしたり又は
リブの突出長さを高くしてリブの強度を大きくすること
も可能であるが、その場合には表面にひけが生じたり、
また、成形金型からの脱型性が悪化して全体の離型バラ
ンスが崩れ、成形品が変形するといった不都合が生じ
る。
【0009】そこで本発明は、インストルメントパネル
への係着のために別個の部材を必要とせず、生産効率が
向上すると共に取付作業の効率も向上し、インストルメ
ントパネルへの係着部が十分な強度を有するように補強
されると共に、表面にひけの生ぜず外観性にも優れ、且
つ成形金型からの離型性に優れたエアバッグカバーを提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、周縁の一部に車体への係止部を備えたエ
アバッグカバーであって、前記係止部は前記カバーの裏
面から一体に突出成形された係止爪片からなり、同係止
爪片の背面近傍には前記カバーの裏面から突出すると共
に前記係止爪片と一体に接続された爪片支持部を有して
なることを特徴とするエアバッグカバーを主要な構成と
する。本エアバッグカバーは係止爪片が同カバーの裏面
に一体に成形されているため、従来のように、クリップ
等の係着部を別途に係着部材を取り付ける必要がなく製
造能力が向上すると共に、インストルメントパネルへの
係着時にクリップが脱落することもなく、作業効率が向
上する。また、前記係止爪片の背面近傍に爪片支持部を
有しており、前記係止爪片が補強されているため、前記
係止爪片の基部を格別に厚くする必要はなくカバー表面
にひけが生じない。また、係止爪片の強度が向上するこ
とで、インストルメントパネルへの係着強度も向上す
る。
【0011】前記爪片支持部の好ましい態様には樹脂製
のピン、チューブ状の突起等があり、これら爪片支持部
はエアバッグカバーと同一の樹脂により同時に一体成形
することもでき、又は、より硬度の大きな樹脂により予
め成形したものをエアバッグカバーの成形時に一体に成
形することもできる。従来は、成形金型からのエアバッ
グカバーの離型が困難であったが、前記爪片支持部を成
形機の突出しピンに対応する位置に配することにより、
前記爪片支持部を利用して前記突出しピンにより前記爪
片支持部を突き出して容易に離型できる。また、エアバ
ッグカバー表面の前記爪片支持部に対応する部位には元
来もひけが生じ易いが、特に離型時の型内への食い付き
による引っ張りに基づいて更にひけを大きくし易いが、
離型時に前記爪片支持部を突出しピンをもって突き出す
ことにより、そのひけをほぼ完全に消滅させる。
【0012】前記爪片支持部の突出長さは、前記係止爪
片の形状やそれが係着される部位、及び同部位の形状な
どに応じて適宜設定されるが、前記係止爪片の突出長さ
と略同一の突出長さに設定でき、また、前記爪片支持部
はステム部と爪部とからなる前記係止爪片の前記ステム
部の高さと略同一の高さに設定することも可能である。
更に、前記爪片支持部を前記係止爪片の背面側の左右両
端に設けることが好ましく、その場合には前記係止爪片
の補強効果がより大きくなる。また、前記爪片支持部の
周面と前記係止爪の背面とを直接に接続することもで
き、前記爪片支持部の周面と前記係止爪の背面とが前記
カバーの裏面に形成されたリブを介して接続される場合
もある。
【0013】前記カバーの裏面には格子状にリブが形成
され、同リブの交差部の一部にはチューブ状の突起が形
成されることが好ましい。格子状にリブが形成される
と、更に係止爪片の強度も向上し、特に同リブの交差部
にチューブ状の突起が形成されている場合には、その交
差部における裂断が防止されると共にリブを変形しにく
くし、その補強効果を増加させる。
【0014】インストルメントパネルの上面には開口部
が形成され、その内部にはエアバッグ及びインフレータ
等を収容したエアバッグモジュールが取り付けられる。
同エアバッグモジュールの構成部材の一つである上述の
エアバッグカバーは、前記開口部に合わせて上方から押
圧されて前記開口部に嵌め込まれ、前記係止爪片が前記
開口部の係着縁部に係着して、インストルメントパネル
に係着固定される。この係着時には前記係止爪片が前記
開口部の縁部に弾接するが、前記爪片は前記爪片支持部
により背面が支持されているため、極度な屈曲変形は生
じず、同爪片の強度を損なうことなく円滑に開口部内に
嵌着される。
【0015】いま、インフレータが作動してガスが発生
すると、高圧のガスがエアバッグの内部に流入して同エ
アバッグを急激に膨張し、同時にエアバッグカバーがテ
アラインに沿って裂断して展開する。このとき、エアバ
ッグカバーは上方へ飛び出そうとするが、上述のように
本発明のエアバッグカバーは係止爪片が爪片支持部によ
り背面から補強されているために、係止爪片が前記開口
部の係着縁部から外れることがなく、エアバッグカバー
はインストルメントパネルに強固に取り付けられて残
り、乗員を傷つけることがない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て代表的な実施例に基づいて具体的に説明する。図1は
本発明の第1実施例であるエアバッグカバー70が取り
付けられたエアバッグモジュールの断面図、図2は同エ
アバッグカバー70の背面図であり、図1のエアバッグ
カバー70の断面は図2のI−I線に沿った矢視断面に
相当する。エアバッグモジュール1は、インフレータ2
を内蔵するとともに、小さく折り畳まれたエアバッグ3
を収容したリテーナ4と、同リテーナ4の上部解放端4
aを閉塞するエアバッグカバー70とを備えている。前
記リテーナ4は車体内に設けられた支持シャフトから突
設するブラケット5などを介してボルトなどにより車体
に固着されると共に、前記エアバッグカバー70はイン
ストルメントパネル6に形成された開口部6aに係着さ
れている。前記インフレータ2及びエアバッグ3は従来
から広く知られた構造を有しているため、ここではその
詳しい説明は省略し、本発明の特徴部をなす前記エアバ
ッグカバー70の構造について具体的に説明する。
【0017】前記エアバッグカバー70は、略矩形板状
のカバー本体71を有し、同カバー本体71の中央部に
はH字状の薄肉部(テアライン)71aが形成されてい
る。前記カバー本体71の裏面中央からは前記テアライ
ン71aを囲む矩形状の壁部72が突設されていると共
に、前記壁部72の周囲には格子状にリブ73が形成さ
れている。この格子状のリブ73の交差部の一部にはチ
ューブ状の突起78が形成されており、同リブ73の交
差部における裂断を防止すると共に同リブ73の倒れや
変形を防止している。
【0018】更に、前記カバー本体71の前後周縁部に
おける裏面からは所定の間隔で複数の前方係止爪片74
及び後方係止爪片75が一体に突出成形されている。前
記各係止爪片74,75はそれぞれステム部74a,7
5aと爪部74b,75bを有しており、同爪部74
b,75bの両端には三角形状の壁部74c,75cが
形成され、同爪部74b,75bはそれぞれ外側を向い
ている。前記前方係止爪片74の背面側における左右両
端には前記カバー本体71の裏面から爪片支持部である
前方ピン76が一体に突出成形されている。前記前方ピ
ン76の周面は前記前方係止爪片74の背面と前記リブ
73を介して接続されており、前記前方ピン76は前記
爪片74と略同一の突出長さを有している。一方、前記
後方係止爪片75の背面側における左右両端には前記カ
バー本体71の裏面から爪片支持部である後方ピン77
が一体に突出成形されている。前記後方ピン77の周面
は前記後方係止爪片75の背面と直接に接続されてお
り、前記爪片75と略同一の突出長さを有している。そ
のため前後方係止爪片74,75はどちらもその全長に
わたって前後方ピン76,77により補強されている。
【0019】上述の構造を有するエアバッグカバーは射
出成形により成形される。従来は成形後の金型からの離
型が困難であったが、本発明のエアバッグカバーは適度
な強度を有するピン76,77が形成されているため、
同ピン76,77を利用して、成形機の前記ピン76,
77に対応する位置に突出しピンを設け、同突出しピン
により前記ピン76,77を突き出し、金型から容易に
離型することができる。また、前記ピン76,77は前
記リブ73の厚みよりも大きな径を有するため、同ピン
76,77に対応するエアバッグカバーの表面にはひけ
が生じ易く、特に離型時の型内への食い付きによる引っ
張りに基づいて更にひけを大きくし易いが、前述のよう
に金型の突出しピンにより前記ピン76,77において
突き出されるため、引っ張りが生じずこの引っ張りに基
づくひけが防止されると共に、元来の成形に基づくひけ
もほぼ完全に消滅する。
【0020】本エアバッグカバー70には軟質材からな
るため、上記エアバッグカバー70はインストルメント
パネル6に形成された開口部6aに合わせて上方から押
し込むと、前記各係止爪片74,75の爪部74b,7
5bに形成された壁部74c,75cの斜面が前記開口
部6aの周縁に当接して前記爪片74,75が内側へ弾
性変形しながら押し込まれ、前記爪部74b,75bが
前記開口部6a内に収容されると前記爪片74,75が
外側に復帰し、前記開口部6aの周縁に係着固定され、
その係着作業は容易で短時間に行うことができる。
【0021】更に、この押し込み時に、前記各係止爪片
74,75は背面側にそれぞれ爪片支持部76,77が
接続して補強されているため、各係止爪片74,75の
正面側(外側)に向けて変形することはなく必ず内側へ
変形し、その係着作業が円滑になされる。更に、前記各
爪片支持部76,77により、前記爪片74,75の極
度な変形が防止されるため、その係着強度を維持でき
る。
【0022】なお、前記前方係止爪片75はその背面に
直接に前記後爪片支持部77が接続しているのに対し、
前記前方係止爪片74は前記前爪片支持部76と前記リ
ブ73を介して接続している。直接に接続している場合
には前記リブ73を介する場合よりも補強効果が大きい
が、前記リブ73を介した場合には、同リブ73により
形成される僅かな空間の分だけ内側への変形が大きくな
り、嵌着作業が容易になる。従って、リブ73を介する
か否かは係止爪片73,74の形成される位置により適
宜選択される。
【0023】いま、インフレータ2が作動してガスを発
生すると、高圧のガスがエアバッグ3の内部に流入して
同エアバッグ3を急激に膨張し、同時にエアバッグカバ
ー70がテアライン71aに沿って裂断する。このと
き、エアバッグカバー70は上方へ飛び出そうとする
が、上述のように本発明のエアバッグカバー70におい
ては係止爪片74,75が爪片支持部76,77により
背面から補強されているために、同爪片74,75が変
形することがなく、エアバッグカバー70のインストル
メントパネル6への係着状態を確実に維持できる。
【0024】図3〜5は本発明の第2実施例によるエア
バッグカバー80を示し、図3はエアバッグカバー80
の背面図、図4は図3のII−II線に沿った矢視断面図、
図5は同エアバッグカバー80のインストルメントパネ
ル6への係着時の状態を示す断面図である。同エアバッ
グカバー80もインストルメントパネル6に取り付けら
れるものであるが、インストルメントパネル6には前述
の実施例と同様の、内部にエアバッグモジュールを収容
する開口部6aの他に、同開口部6aの前方(図4の左
側)に複数の係着孔6bが別途形成されており、同係着
孔6bを含むエアバッグカバー80の前方周縁部がイン
ストルメントパネル6の開口部6aの周縁の上方に位置
する。
【0025】本エアバッグカバー80では、カバー本体
81の僅かに後方に偏位した位置にU字状のテアライン
81aが形成されている。同テアライン81aを囲む前
記カバー本体81の裏面からは矩形状の壁部82が突設
されていると共に、前記壁部82の周囲には格子状にリ
ブ83が形成され、この格子状のリブ83の交差部の一
部にはチューブ状の突起88を形成して、同リブ83の
裂断や変形を防止している。
【0026】更に、前記カバー本体81の後方周縁の裏
面からは所定の間隔で複数の後方係止爪片84が一体に
突出成形されていると共に、前記係着孔6bに対応する
裏面位置からは前方係止爪片85が一体に突出成形され
ている。前記各係止爪片84,85はそれぞれステム部
84a,85aと爪部84b,85bを有しており、同
爪部84b,85bの両端には三角形状の壁部84c,
85cが形成されると共に、同爪部84b,85bはそ
れぞれ外側を向いている。なお、前記係着孔6bに係着
される前方係止爪片85は、同爪部85bを内側に向け
て形成し、前記係着孔6bの後方側の縁部に係着させる
ことも可能である。
【0027】前記後方係止爪片84及び前方係止爪片8
5の背面側における左右両端に沿って、それぞれ後方ピ
ン86及び前方ピン87が一体に突出成形され、前記各
ピン86,87の周面はそれぞれ前記各係止爪片84,
85の背面と前記リブ83を介して接続されており、前
記各爪片84,85が補強されている。本実施例におい
ては、前記後方ピン86は、前記後方係止爪片84と略
同一の突出長さを有しており、同爪片84は全長にわた
って補強されているが、前記前方ピン87は前記前方係
止爪片85のステム部85aと略同一の突出長さに設定
されている点で上述の第1実施例とは異なる。この前記
前方係止爪片85を係着する際の状態を図5(a)に、
前記後方係止爪片84を係着する際の状態を図5(b)
に示す。
【0028】前記前方係止爪片85は背面側に形成され
た前記前方ピン87は同爪片85のステム部85aと略
同一の突出長さに設定されているため、前記エアバッグ
カバー80を上方から押圧したときに、前記爪片85の
爪部85bがインストルメントパネル6の係着孔6b周
縁に弾接し、図5(a)に仮想線で示すように前記ステ
ム部85aは前記前方ピン87により支持されて変形し
ないが、前記爪部85bは何ら支持されるものがないた
め、容易に内側へ変形される。従って、係着作業が容易
になると共に、上述の実施例で使用した軟質材とは異な
る例えば弾性の少ない樹脂による可撓性の少ない係止爪
片であった場合にも容易に変形できるため、形状やコス
トに合わせた樹脂の選択の幅が広がる。
【0029】なお、弾性の少ない樹脂を使用した場合に
は、背面側に略同一の突出長さを有する後方ピン86が
形成されている前記後方係止爪片84は、全長にわたっ
て補強されているため、背面側(内側)に向けては殆ど
屈曲できないが、図5(b)に示すようにエアバッグカ
バー80を傾斜させて、先ず前記後方係止爪片84をイ
ンストルメントパネル6の前記開口部6aの周縁に係着
させればよく、その後、前記前方係止爪片85を上述の
要領で係着孔6bに係着させればよく、エアバッグカバ
ー80をインストルメントパネル6に容易に係着でき
る。
【0030】なお、上述の第2実施例では、チューブ状
の突起88は全て前記リブ83と同一の突出長さを有し
ているが、このチューブ状の突起88の変形例として、
例えば図6に示すように、インストルメントパネル6の
開口部6aの周縁上方に配されるチューブ状の突起89
を、前記インストルメントパネル6の上面との間に僅か
に間隙を残す程度に突出させることができる。その場合
には、エアバッグカバー80表面が強い力で押圧されて
も前記チューブ状突起89がインストルメントパネル6
の上面に当接してエアバッグカバー80のベコツキを防
止する。また、図7に示すように、前記チューブ状突起
89にリブ83を接続させると共に、その接続部におけ
るリブ部分83′がインストルメントパネル6の上面に
当接する長さまで突設させることにより、例えば車体が
激しく振動した際などにも、前記チューブ状突起89と
インストルメントパネル6との間隙を維持でき、ベコツ
キの防止に加えて前記チューブ状突起89がインストル
メントパネル6にぶつかるのを避け、異音の発生を防止
する。
【0031】前記チューブ状突起88の他の変形例であ
るチューブ状突起90は、図8に示すように、突出長さ
が前記エアバッグカバー80の裏面とインストルメント
パネル6の上面との間の長さよりも大きく設定され、前
記インストルメントパネル6の前記突起90に対応する
部位には突起挿通孔6cを形成し、前記チューブ状突起
90を前記突起挿通孔6cに挿通する。更に、リブ83
の前記チューブ状突起90との隣接部83′を上述の突
起89と同様に常にインストルメントパネル6の上面に
当接する長さに突設することが好ましい。この場合に
は、上述の効果に加えて、インストルメントパネル6に
対するエアバッグカバー80の位置決め精度を向上させ
る。
【0032】以上の第1及び第2実施例では、いずれも
爪片支持部として一体に同時成形されたピンを使用して
いるが、例えば予め成形された可撓性が少なく強度の大
きなピンを、エアバッグカバーの成形時に一体に成形固
定することも可能である。また、前記ピンに替えてチュ
ーブ状の突起とすることも可能であり、その場合にはエ
アバッグカバーの表面に生じるひけをほぼ完全になくす
ことができる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなごとく、本発
明のエアバッグカバーによれば、インストルメントパネ
ルへの係止部としての係止爪片が一体に成形されている
ため、製造能力が向上すると共に、従来のように板バネ
材からなる別個のクリップを取り付ける場合とは異な
り、係着作業時に係止部の脱落がなく作業効率も向上す
る。更に、前記係止爪片の背面近傍には前記カバーの裏
面から突出すると共に前記係止爪片と一体に接続された
爪片支持部を有しているため、前記係止爪片の強度が向
上する。また、エアバッグカバーの金型からの離型時に
は前記爪片支持部を利用し、成形機における同支持部に
対応する位置に突出しピンを設けて、前記支持部を突き
出すことができ、離型が容易になり、このとき、従来の
ように特に係止爪片やリブ等の金型への食い付きによる
引っ張りに基づくひけが防止できると共に、係止爪片や
リブ等が存在する部位に元来生じるひけも突出しにより
ほぼ消滅する。
【0034】また、インストルメントパネルへの係着作
業時にも前記係止爪片は背面から前記爪片支持部により
支持されるため、正面側に変形することがなく背面側に
円滑に変形される。この係着作業時の平面側への変形は
前記爪片支持部により規制されるため、前記係止爪片が
極度に屈曲されて劣化することもなく、係着強度も向上
する。そのため、エアバッグの膨張時にも爪片支持部に
より背面から補強された係止爪片は係着部から外れるこ
となくインストルメントパネルに強固に取り付けられて
おり、乗員を傷つけることがない。
【0035】エアバッグカバーの裏面からは格子状のリ
ブを突設し、このリブの交差部にチューブ状の突起を形
成することによりリブの裂断や変形が防止される。更
に、インストルメントパネルの開口縁の上方に位置する
エアバッグカバーの周縁に、前記チューブ状の突起或い
は前記リブの突出長さをインストルメントパネルの開口
縁に当接する程度に突設させる場合には、同チューブ状
の突起或いはリブによりエアバッグカバーのベコツキが
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるエアバッグカバーが
取り付けられたエアバッグモジュールの断面図である。
【図2】同エアバッグカバーの背面図である。
【図3】本発明の第2実施例によるエアバッグカバーの
背面図である。
【図4】図3のII−II線に沿った矢視断面図である。
【図5】同エアバッグカバーのインストルメントパネル
への係着時の状態を示す断面図である。
【図6】チューブ状突起の変形例を示す断面図である。
【図7】チューブ状突起及び格子状リブの変形例を示す
断面図である。
【図8】チューブ状突起及び格子状リブの他の変形例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 エアバッグモジュール 2 インフレータ 3 エアバッグ 4 リテーナ 4a 上部解放端 5 ブラケット 6 インストルメントパネル 6a 開口部 6b 係着孔 6c 突起挿通孔 70 エアバッグカバー 71 カバー本体 71a テアライン 72 壁部 73 リブ 74 前方係止爪片 74a ステム部 74b 爪部 74c 壁部 75 後方係止爪片 75a ステム部 75b 爪部 75c 壁部 76 前方ピン 77 後方ピン 78 チューブ状の突起 80 エアバッグカバー 81 カバー本体 81a,81a テアライン 82 壁部 83 リブ 83′ リブ部分 84 後方係止爪片 84a ステム部 84b 爪部 84c 壁部 85 前方係止爪片 85a ステム部 85b 爪部 85c 壁部 86 後方ピン 87 前方ピン 88 チューブ状の突起 89,90 チューブ状の突起

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周縁の一部に車体への係止部を備えたエ
    アバッグカバーであって、前記係止部は前記カバーの裏
    面から一体に突出成形された係止爪片からなり、同係止
    爪片の背面近傍には前記カバーの裏面から突出すると共
    に前記係止爪片に一体に接続された爪片支持部を有して
    なることを特徴とするエアバッグカバー。
  2. 【請求項2】 前記爪片支持部は樹脂製のピンである請
    求項1記載のエアバッグカバー。
  3. 【請求項3】 前記爪片支持部はチューブ状の突起であ
    る請求項1記載のエアバッグカバー。
  4. 【請求項4】 前記爪片支持部は前記係止爪片の突出長
    さと略同一の突出長さを有してなる請求項1〜3記載の
    エアバッグカバー。
  5. 【請求項5】 前記係止爪片はステム部と爪部とからな
    り、前記爪片支持部は前記ステム部の高さと略同一の高
    さを有してなる請求項1〜3記載のエアバッグカバー。
  6. 【請求項6】 前記爪片支持部は前記係止爪片の背面側
    の左右両端に設けられてなる請求項1〜5記載のエアバ
    ッグカバー。
  7. 【請求項7】 前記爪片支持部の周面と前記係止爪の背
    面とが直接に接続されてなる請求項1〜6記載のエアバ
    ッグカバー。
  8. 【請求項8】 前記爪片支持部の周面と前記係止爪の背
    面とが前記カバーの裏面に形成されたリブを介して接続
    されてなる請求項1〜6記載のエアバッグカバー。
  9. 【請求項9】 前記カバーの裏面には格子状にリブが形
    成され、同リブの交差部の一部にはチューブ状の突起が
    形成されてなる請求項1〜8記載のエアバッグカバー。
  10. 【請求項10】 前記爪片支持部は成形機の突出しピン
    に対応する位置に配されてなる請求項1〜9記載のエア
    バッグカバー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8113538B2 (en) 2008-03-21 2012-02-14 Takata Corporation Airbag cover and airbag device
JP2015077877A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 タカタ株式会社 助手席用エアバッグ装置
JP2021084457A (ja) * 2019-11-25 2021-06-03 芦森工業株式会社 ネット保持機構

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