JPH09272368A - 車両用シート - Google Patents

車両用シート

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JPH09272368A
JPH09272368A JP8087978A JP8797896A JPH09272368A JP H09272368 A JPH09272368 A JP H09272368A JP 8087978 A JP8087978 A JP 8087978A JP 8797896 A JP8797896 A JP 8797896A JP H09272368 A JPH09272368 A JP H09272368A
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JP
Japan
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seat
vehicle
vehicle seat
backrest
impact force
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JP8087978A
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English (en)
Inventor
Shuzo Hashimoto
周三 橋本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した衝撃吸収機能を効率良く達成する。 【解決手段】 シートバックフレーム14の支持部18
には上下一対の連結ピン24が突出している。背もたれ
部16の左右のサイドフレーム26には、連結ピン24
と対向する位置に連結部30が形成されており、スリッ
ト32内に連結ピン24が挿入されている。スリット3
2内の開口部側には蛇腹状板34が配設されており、背
もたれ部16が後方へ移動する場合には、スリット32
と連結ピン24が相対移動し、蛇腹状板34が連結ピン
24に対して後方へ移動する。この時、連結ピン24が
蛇腹状板34を前方へ押圧し、蛇腹状板34を変形させ
ながら、スリット32内を前方へ移動するため、衝撃力
を吸収できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用シートに係
り、特に後部衝突時に乗員に作用する衝撃力を軽減する
ための車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、後部衝突、所謂追突時に乗員に作
用する衝撃力を軽減するための車両用シートが知られて
おり、その一例が特開平7−61274号公報に示され
ている。
【0003】図13に示される如く、この車両用シート
では、シート70がシート台座72上に載置されてお
り、シート台座72は、車体のフロア74に固定された
左右一対のレール76に、車両前後方向へ移動可能に取
付けられている。また、シート台座72の車両前後方向
後側には、衝撃吸収部78が配設されており、衝撃吸収
部78の一方の端部78Aはシート台座72に固定され
ている。また、衝撃吸収部78の他方の端部78Bは固
定部80に固定されている。固定部80はフロア74に
固定されている。従って、後部衝突等によって、乗員と
ともにシート70及びシート台座72がレール76に沿
って後方へ移動した場合には、衝撃吸収部78によって
衝撃を吸収するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この車
両用シートでは、車両の後方から前方へ向けて衝撃力が
作用すると、シート70全体がシート台座72ととも
に、レール76上を移動するため、移動物全体の重量が
大きくなる。従って、衝撃吸収部78の衝撃吸収能力を
大きく設定する必要があり、効率が良い衝撃吸収機構で
はなかった。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、安定した衝撃
吸収機能を効率良く達成することができる車両用シート
を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、車両に後方から前方へ向けて衝撃力が作用した場
合、その衝撃力をシートにて吸収する車両用シートにお
いて、シートの座部に対してシートの背もたれ部を車両
後方へ向けて移動する移動手段と、該移動手段によりシ
ートの背もたれ部が車両後方へ向けて移動する際に衝撃
力を吸収する衝撃吸収手段と、を備えたことを特徴とし
ている。
【0007】従って、車両の後方から前方へ向けて衝撃
力が作用すると、移動手段により、シートの背もたれ部
がシートの座部に対して車両後方へ向けて移動する。そ
の際、衝撃吸収手段が衝撃力を吸収する。
【0008】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
車両用シートにおいて、前記移動手段は、背もたれ部を
後方へ向け平行移動させるための平行移動手段であるこ
とを特徴としている。
【0009】従って、車両の後方から前方へ向けて衝撃
力が作用すると、平行移動手段により、シートの背もた
れ部が車両後方へ向けて平行移動する。その際、衝撃吸
収手段が衝撃力を吸収する。
【0010】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の
車両用シートにおいて、前記移動手段は、前記背もたれ
部の下部を前記背もたれ部の上部より後方へ向け多く移
動させることを特徴としている。
【0011】従って、車両の後方から前方へ向けて衝撃
力が作用すると、移動手段により、シートの背もたれ部
が車両後方へ向けて移動する。その際、背もたれ部の下
部が背もたれ部の上部より後方へ向け多く移動する。ま
た、衝撃吸収手段が衝撃力を吸収する。
【0012】請求項4記載の本発明は、請求項1記載の
車両用シートにおいて、前記移動手段は、前記背もたれ
部の傾斜角度によらず、衝撃力の作用する方向に沿った
方向へ前記背もたれ部を移動することを特徴としてい
る。
【0013】従って、車両の後方から前方へ向けて衝撃
力が作用すると、移動手段により、シートの背もたれ部
が、背もたれ部の傾斜角度によらず、衝撃力の作用する
方向に沿った方向へ移動する。また、衝撃吸収手段が衝
撃力を吸収する。
【0014】請求項5記載の本発明は、請求項4記載の
車両用シートにおいて、前記移動手段はシートの座部の
フレームに設けられていることを特徴としている。
【0015】従って、車両の後方から前方へ向けて衝撃
力が作用すると、シートの座部のフレームに設けられて
いる移動手段により、シートの背もたれ部が、背もたれ
部の傾斜角度によらず、衝撃力の作用する方向に沿った
方向へ移動する。また、衝撃吸収手段が衝撃力を吸収す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の車両用シートの第1実施
形態を図1〜図5に従って説明する。
【0017】図2に示される如く、本第1実施形態の車
両用シート10では、シートバック12内に配設された
シートバックフレーム14が、背もたれ部16と、この
背もたれ部16を支持する支持部18とで構成されてい
る。支持部18は左右一対となっており、それぞれの下
端部18Aが、シートクッション19の車幅方向両側後
部に前後方向に沿って配設されたブラケット20の後端
部20Aに、軸22を回転中心に揺動可能に支持されて
いる。
【0018】シートバックフレーム14の支持部18は
略上下方向に延設されており、下端部18A近傍及び上
端部18B近傍には、シート幅方向内側へ向けてそれぞ
れ平行移動手段の一部を構成する連結ピン24が突出し
ている。
【0019】図1に示される如く、シートバックフレー
ム14の背もたれ部16の左右両側部には、それぞれサ
イドフレーム26が配設されており、左右のサイドフレ
ーム26の間には、シートスプリング28が架設されて
いる。また、左右のサイドフレーム26には、連結ピン
24と対向する位置に、それぞれシート前方へ向けて平
行移動手段の一部を構成する上下一対の連結部30が形
成されている。これらの連結部30には、シート前方側
から、U字状のスリット32が形成されており、スリッ
ト32内に、連結ピン24が挿入されている。
【0020】図3に示される如く、連結ピン24はスリ
ット32のシート後側端部となる底部32Aに配設され
ている。スリット32内の開口部側には、衝撃吸収手段
としての蛇腹状板34が配設されている。この蛇腹状板
34は、両端部34A、34Bが、スリット32の上側
開口端部32B及び下側開口端部32Cにそれぞれ結合
されており、中間部34Cが底部32Aへ向けて蛇腹状
に延設されている。
【0021】従って、背もたれ部16が後方へ移動する
場合には、スリット32と連結ピン24が相対移動し、
蛇腹状板34が連結ピン24に対して後方へ移動する。
この時、蛇腹状板34が連結ピン24によって前方へ押
圧され、圧縮変形する。さらに、背もたれ部16が後方
へ移動すると、図4に示される如く、蛇腹状板34の両
端部34A、34Bが伸長し、連結ピン24によって、
蛇腹状板34がスリット32から押し出されるようにな
っている。
【0022】次に、本第1実施形態の作用を説明する。
本第1実施形態の車両用シートでは、図5に示される如
く、車両用シート10に車両の後方から前方へ向けて衝
撃力(図5の矢印F1)が作用すると、車両用シート1
0に着座した乗員は慣性力により後方へ移動し、乗員と
ともにサイドフレーム26が後方(図5の矢印B方向)
へ移動する。
【0023】この時、シートバックフレーム14の支持
部18に配設された連結ピン24が、サイドフレーム2
6の連結部30のスリット32内に設けられた蛇腹状板
34を前方(図5の矢印A方向)へ押圧し、蛇腹状板3
4を変形させながら、スリット32内を前方へ移動す
る。
【0024】従って、本第1実施形態の車両用シート1
0では、車両用シート10全体を移動させるのではな
く、シートバック12の背もたれ部のみを後方へ移動
し、蛇腹状板34の変形により、衝撃力を吸収するた
め、安定した衝撃吸収機能を効率良く達成することがで
きる。
【0025】次に、本発明の車両用シートの第2実施形
態を図6に従って説明する。なお、第1実施形態と同一
部材に付いては、同一符号を付して説明を省略する。
【0026】図6に示される如く、本第2実施形態で
は、シートバックフレーム14の左右の支持部18に、
それぞれ平行移動手段の一部を構成する上下一対の長孔
40が、前後方向に沿って形成されている。これらの長
孔40内には、左右の背もたれ部16の側部に形成され
た上下一対の連結ピン42が挿入されており、連結ピン
42は長孔40内を前後方向へ移動可能となっている。
【0027】シートバックフレーム14の左右の支持部
18には、衝撃吸収手段の一部を構成する上下一対のし
ごきローラ対44が、それぞれ固定又は回転可能に配設
されており、これらのしごきローラ対44には、それぞ
れ衝撃吸収手段の一部を構成する衝撃吸収プレート46
が捲着されている。
【0028】衝撃吸収プレート46は、一方の端部46
Aが連結ピン42に固定され、他方の端部46Bに、し
ごきローラ対44からの抜け止め防止のためのストッパ
部材49が固定されている。従って、サイドフレーム2
6が後方へ移動すると、連結ピン42とともに衝撃吸収
プレート46がしごきローラ対44によってしごかれる
ようになっている。
【0029】次に、本第2実施形態の作用を説明する。
本第2実施形態の車両用シートでは、車両用シート10
に車両の後方から前方へ向けて衝撃力(図6の矢印F
1)が作用すると、車両用シート10に着座した乗員は
慣性力により後方へ移動し、乗員とともにサイドフレー
ム26が二点鎖線の位置になる。
【0030】この時、シートバックフレーム14の背も
たれ部16のサイドフレーム26に形成された連結ピン
42が、支持部18に形成された長孔40内を後方へ移
動し、連結ピン42とともに衝撃吸収プレート46が移
動して、衝撃吸収プレート46がしごきローラ対44に
よってしごかれる。即ち、衝撃吸収プレート46がしご
きローラ対44によって塑性変形されつつ後方に引き出
される。
【0031】従って、本第2実施形態の車両用シート1
0では、車両用シート10全体を移動させるのではな
く、シートバック12の背もたれ部16のみを後方へ移
動し、衝撃吸収プレート46がしごきローラ対44によ
ってしごかれることにより、衝撃力を吸収することがで
きるため、安定した衝撃吸収機能を効率良く達成するこ
とができる。
【0032】また、本第2実施形態の車両用シート10
では、シートバックフレーム14の背もたれ部16に設
けた上下一対の連結ピン42及び支持部18に設けた上
下一対の長孔40によって、乗員及びシートバック12
の背もたれ部16を安定して後方へ平行移動することが
できる。
【0033】次に、本発明の車両用シートの第3実施形
態を図7に従って説明する。なお、第2実施形態と同一
部材に付いては、同一符号を付して説明を省略する。
【0034】本第3実施形態の車両用シートでは、図7
に示される如く、上側の連結ピン42が、背もたれ部1
6のサイドフレーム26の上端部近傍に配設されてい
る。このため、上側の連結ピン42に一方の端部47A
が固定された上側の衝撃吸収プレート47の中間部47
Bは後方上側に向けて延設されている。
【0035】次に、本第3実施形態の作用を説明する。
本第3実施形態の車両用シートでは、車両用シート10
に車両の後方から前方へ向けて衝撃力(図7の矢印F
1)が作用すると、車両用シート10に着座した乗員は
慣性力により後方へ移動し、乗員とともにサイドフレー
ム26が図7の破線の位置から二点鎖線の位置になる。
【0036】この時、シートバックフレーム14の背も
たれ部16のサイドフレーム26に形成された連結ピン
42が、支持部18に形成された長孔40内を後方へ移
動し、連結ピン42とともに衝撃吸収プレート46、4
7が後方へ移動するが、上側の衝撃吸収プレート47の
中間部47Bが後方上側に向けて延設されているため、
衝撃吸収プレート46、47の引っ張り方向の違いによ
り、下側の衝撃吸収プレート46の張力(図7の矢印W
1)に比べて、上側の衝撃吸収プレート46の張力(図
7の矢印W2)が小さくなる。
【0037】従って、本第3実施形態の車両用シート1
0では、車両用シート10全体を移動させるのではな
く、シートバック12の背もたれ部16のみを後方へ移
動し、衝撃吸収プレート46、47がしごきローラ対4
4によってしごかれることにより、衝撃力を吸収するた
め、安定した衝撃吸収機能を効率良く達成することがで
きる。
【0038】また、本第3実施形態の車両用シート10
では、背もたれ部16の上部の後方への移動量が、背も
たれ部16の下部の後方への移動量より小さくなるた
め、乗員が背もたれ部16に沿って上方へ移動すること
を防止でき、乗員を安定した状態で支持できる。即ち、
背もたれ部16の後方への傾斜角度が小さくなるため、
乗員を背もたれ部16にて安定して支持することができ
る。
【0039】次に、本発明の車両用シートの第4実施形
態を図8に従って説明する。なお、第2実施形態と同一
部材に付いては、同一符号を付して説明を省略する。
【0040】本第4実施形態の車両用シートでは、図8
に示される如く、上下の長孔40が、それぞれ後方上側
へ向かって平行に傾斜している。
【0041】従って、本第4実施形態の車両用シートで
は、車両用シート10に車両の後方から前方へ向けて衝
撃力(図8の矢印F1)が作用すると、車両用シート1
0に着座した乗員は慣性力により後方へ移動する。
【0042】この時、シートバックフレーム14の背も
たれ部16のサイドフレーム26に形成された連結ピン
42が、支持部18に形成された長孔40に沿って後方
上側へ向かって移動し、背もたれ部16も後方上側(図
8の矢印B方向)へ向かって移動する。
【0043】このため、本第4実施形態の車両用シート
10では、車両用シート10全体を移動させるのではな
く、シートバック12の背もたれ部16のみを後方へ移
動し、衝撃吸収プレート46がしごきローラ対44によ
ってしごかれることにより、衝撃力を吸収するため、安
定した衝撃吸収機能を効率良く達成することができる。
【0044】また、本第4実施形態の車両用シート10
では、背もたれ部16が後方上側(図8の矢印B方向)
へ向かって移動するため、乗員が背もたれ部16に沿っ
て上方へ移動しようとする場合にも、背もたれ部16に
よる乗員の支持性能が向上する。
【0045】次に、本発明の車両用シートの第5実施形
態を図9に従って説明する。なお、第1実施形態と同一
部材に付いては、同一符号を付して説明を省略する。
【0046】図9に示される如く、本第5実施形態で
は、シートバックフレーム14の左右の支持部18と左
右の背もたれ部16のサイドフレーム26との間に衝撃
吸収手段としての上下一対の圧縮ばね50が配設されて
いる。
【0047】従って、本第5実施形態の車両用シートで
は、車両用シート10に車両の後方から前方へ向けて衝
撃力(図9の矢印F1)が作用すると、車両用シート1
0に着座した乗員は慣性力により後方へ移動する。
【0048】この時、シートバックフレーム14の背も
たれ部16のサイドフレーム26によって、圧縮ばね5
0が圧縮変形し、衝撃力を吸収するため、安定した衝撃
吸収機能を効率良く達成することができる。
【0049】なお、圧縮ばね50に代えて、ゴム、ハニ
カム材等の他の衝撃吸収手段を使用しても良い。
【0050】次に、本発明の車両用シートの第6実施形
態を図10に従って説明する。なお、第1実施形態と同
一部材に付いては、同一符号を付して説明を省略する。
【0051】図10に示される如く、本第6実施形態の
車両用シート10では、シートバックフレーム54の背
もたれ部54Aが支持部54Bに固定されており、ブラ
ケット20には、前後両端部近傍に、シート幅方向内側
へ向けて平行移動手段の一部を構成するピン58が立設
されている。これらのピン58は、シートクッションフ
レームの左右の側壁部52に形成された平行移動手段の
一部を構成する長孔60内に挿入されている。長孔60
は前後方向に延設されており、ピン58は長孔60内を
前後方向へ移動可能になっている。
【0052】ブラケット20の前端部20Bには、衝撃
吸収手段としての衝撃吸収ユニット62が取付けられて
いる。衝撃吸収ユニット62は内筒64と外筒66とで
構成されており、内筒64の後端部64Aがブラケット
20の前端部20Bに、外筒66がシートクッションフ
レームの左右の側壁部52に取付けられている。内筒6
4及び外筒66は、後方へ向けて徐々に軸径が小さくな
っており、外筒66に対して内筒64が後方へ移動する
際には、外筒66が拡径するとともに内筒64が縮径す
るようになっている。
【0053】次に、本第6実施形態の作用を説明する。
本第6実施形態の車両用シートでは、車両用シート10
に車両の後方から前方へ向けて衝撃力(図10の矢印F
1)が作用すると、車両用シート10に着座した乗員は
慣性力により後方へ移動し、乗員とともにシートバック
フレーム54が二点鎖線の位置になる。
【0054】この時、シートバックフレーム54が支持
されたブラケット20は、ピン58が長孔60内を移動
することによって、後方へ移動する。ブラケット20が
後方へ移動すると、衝撃吸収ユニット62の外筒66に
対して内筒64が後方へ移動するため、外筒66が拡径
するとともに内筒64が縮径する。
【0055】従って、本第6実施形態の車両用シート1
0では、車両用シート10全体を移動させるのではな
く、シートバック12の背もたれ部54Aのみを後方へ
移動し、衝撃吸収ユニット62の外筒66及び内筒64
の変形により、衝撃力を吸収するため、安定した衝撃吸
収機能を効率良く達成することができる。
【0056】また、本第6実施形態の車両用シート10
では、平行移動手段を構成する長孔60をシートクッシ
ョンフレームの左右の側壁部52に形成したので、シー
トバック12の傾斜角度に関係なく、シートバック12
の背もたれ部54Aを後方、即ち、衝撃力の作用する方
向に沿った方向へ向けて確実に移動できる。
【0057】次に、本発明の車両用シートの第7実施形
態を図11に従って説明する。なお、第6実施形態と同
一部材に付いては、同一符号を付して説明を省略する。
【0058】図11に示される如く、本第7実施形態の
車両用シート10では、シートクッションフレームの左
右の側壁部52に形成された前後方向に延びる長孔63
が、側面視で斜め後側下方に膨らんだ円弧状になってい
る。また、衝撃吸収ユニット62も、側面視で斜め後側
下方に膨らんだ円弧状になっている。
【0059】従って、本第7実施形態の車両用シートで
は、車両用シート10に車両の後方から前方へ向けて衝
撃力(図11の矢印F1)が作用すると、車両用シート
10に着座した乗員は慣性力により後方へ移動し、乗員
とともにシートバックフレーム54が後方へ移動する。
【0060】この時、ピン58が円弧状になった長孔6
0内を後方へ移動するとともに、円弧状になった衝撃吸
収ユニット62の外筒66に対して内筒64が後方へ移
動するため、シートバックフレーム54が背もたれ部5
4Aの上部を回転中心にして後側上方(図11の矢印C
方向)へ回転移動し、図11の二点鎖線の位置になる。
【0061】従って、本第7実施形態の車両用シート1
0では、車両用シート10全体を移動させるのではな
く、シートバック12の背もたれ部54Aのみを後方へ
移動し、衝撃吸収ユニット62の外筒66及び内筒64
の変形により、衝撃力を吸収するため、安定した衝撃吸
収機能を効率良く達成することができる。
【0062】また、本第7実施形態の車両用シート10
では、シートバックフレーム54が背もたれ部54Aの
上部を回転中心にして後側上方(図11の矢印C方向)
へ回転移動するため、乗員が背もたれ部54Aに沿って
上方へ移動しようとする場合にも、背もたれ部54Aに
よる乗員の支持性能が向上する。
【0063】以上の説明に於いては、本発明を特定の実
施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施
形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他
の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明
らかである。例えば、図12に示される如く、連結ピン
24が挿入された移動手段の一部を構成するスリット6
9を前方へ向いた基部69A、前方上方へ向いた上枝部
69B及び前方下方へ向いた下枝部69Cを有する分岐
構造とし、衝撃力の作用する方向に応じて、連結ピン2
4が基部69A、上枝部69B或いは下枝部69C内に
移動する構成としても良い。なお、基部69A、上枝部
69B及び下枝部69Cはそれぞれ先端部へ向けて徐々
に幅が狭くなっている。従って、例えば、背もたれ部1
6の傾斜角度により、サイドフレーム26の移動方向が
図12の矢印D方向であった場合には、サイドフレーム
26の移動により、連結ピン24が下枝部69C内を矢
印F方向へ向けて下枝部69Cを押し広げながら移動す
る。このため、背もたれ部16の傾斜角度によらず、衝
撃力の作用する方向に沿った方向へ背もたれ部16を移
動することができ、安定した衝撃吸収機能を効率良く達
成することができる。
【0064】また、背もたれ部の後方への移動にともな
って、シートクッション19を下降する機構を追加し、
乗員の支持性能を更に向上ても良い。
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の本発明は、車両に後方か
ら前方へ向けて衝撃力が作用した場合、その衝撃力をシ
ートにて吸収する車両用シートにおいて、シートの座部
に対してシートの背もたれ部を車両後方へ向けて移動す
る移動手段と、移動手段によりシートの背もたれ部が車
両後方へ向けて移動する際に衝撃力を吸収する衝撃吸収
手段と、を備えた構成としたので、安定した衝撃吸収機
能を効率良く達成することができるという優れた効果を
有する。
【0066】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
車両用シートにおいて、移動手段は、背もたれ部を後方
へ向け平行移動させるための平行移動手段であるため、
請求項1記載の効果に加えて、乗員をシートの背もたれ
部で確実に支持できるという優れた効果を有する。
【0067】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の
車両用シートにおいて、移動手段は、背もたれ部の下部
を背もたれ部の上部より後方へ向け多く移動させるた
め、請求項1記載の効果に加えて、乗員を安定した状態
で支持できるという優れた効果を有する。
【0068】請求項4記載の本発明は、請求項1記載の
車両用シートにおいて、移動手段は、背もたれ部の傾斜
角度によらず、衝撃力の作用する方向に沿った方向へ背
もたれ部を移動するため、請求項1記載の効果に加え
て、乗員をシートの背もたれ部で確実に支持できるとい
う優れた効果を有する。
【0069】請求項5記載の本発明は、請求項4記載の
車両用シートにおいて、移動手段はシートの座部のフレ
ームに設けられているため、請求項1記載の効果に加え
て、シートの背もたれ部を、衝撃力が作用する方向に沿
った方向へ確実に移動できるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用シートの左
側の要部を示す斜め前方から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両用シートの要
部を示す側面図である。
【図3】図2の一部を示す拡大側面図である。
【図4】図3に対応する作用説明図である。
【図5】図2に対応する作用説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る車両用シートの要
部を示す側面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る車両用シートの要
部を示す側面図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る車両用シートの要
部を示す側面図である。
【図9】本発明の第5実施形態に係る車両用シートの要
部を示す側面図である。
【図10】本発明の第6実施形態に係る車両用シートの
要部を示す側面図である。
【図11】本発明の第7実施形態に係る車両用シートの
要部を示す側面図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る車両用シートの
一部を示す拡大側面図である。
【図13】従来の実施形態に係る車両用シートを示す斜
視図である。
【符号の説明】
10 車両用シート 12 シートバック 14 シートバックフレーム 16 シートバックフレームの背もたれ部 18 シートバックフレームの支持部 20 ブラケット 24 連結ピン(平行移動手段) 26 サイドフレーム 30 連結部 32 スリット(平行移動手段) 34 蛇腹状板(衝撃吸収手段) 40 長孔(平行移動手段) 42 連結ピン(平行移動手段) 44 しごきローラ対(衝撃吸収手段) 46 衝撃吸収プレート(衝撃吸収手段) 47 上側の衝撃吸収プレート(衝撃吸収手段) 50 圧縮ばね(衝撃吸収手段) 52 シートクッションフレームの左右の側壁部 54 シートバックフレーム 54A シートバックフレームの背もたれ部 54B シートバックフレームの支持部 58 ピン(平行移動手段) 60 長孔(平行移動手段) 62 衝撃吸収ユニット(衝撃吸収手段) 63 長孔(移動手段) 69 スリット(移動手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に後方から前方へ向けて衝撃力が作
    用した場合、その衝撃力をシートにて吸収する車両用シ
    ートにおいて、 シートの座部に対してシートの背もたれ部を車両後方へ
    向けて移動する移動手段と、 該移動手段によりシートの背もたれ部が車両後方へ向け
    て移動する際に衝撃力を吸収する衝撃吸収手段と、 を備えたことを特徴とする車両用シート。
  2. 【請求項2】 前記移動手段は、背もたれ部を後方へ向
    け平行移動させるための平行移動手段であることを特徴
    とする請求項1記載の車両用シート。
  3. 【請求項3】 前記移動手段は、前記背もたれ部の下部
    を前記背もたれ部の上部より後方へ向け多く移動するこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両用シート。
  4. 【請求項4】 前記移動手段は、前記背もたれ部の傾斜
    角度によらず、衝撃力の作用する方向に沿った方向へ前
    記背もたれ部を移動することを特徴とする請求項1記載
    の車両用シート。
  5. 【請求項5】 前記移動手段はシートの座部のフレーム
    に設けられていることを特徴とする請求項4記載の車両
    用シート。
JP8087978A 1996-04-10 1996-04-10 車両用シート Pending JPH09272368A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010202078A (ja) * 2009-03-04 2010-09-16 Toyota Boshoku Corp 車両用シート
JP2020128180A (ja) * 2019-02-11 2020-08-27 株式会社デンソー 虚像表示装置の車体搭載構造

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