JPH09272163A - 管状体 - Google Patents

管状体

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JPH09272163A
JPH09272163A JP8110272A JP11027296A JPH09272163A JP H09272163 A JPH09272163 A JP H09272163A JP 8110272 A JP8110272 A JP 8110272A JP 11027296 A JP11027296 A JP 11027296A JP H09272163 A JPH09272163 A JP H09272163A
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Nobuhiro Takada
信洋 高田
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Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで高品質の管状体を効率よく製造す
る。 【解決手段】 合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維
10Sで強化した1層以上の軸長方向に長い管状体であ
って、各層10E,10Jの肉厚を円周方向において夫
々略一定とし、各層の軸長方向の縦弾性率と線膨張率と
の積を円周方向において夫々略一定とするよう構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱硬化性や熱可塑性
の樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強化した管状体
に関する。従って、釣竿、ゴルフシャフト、スキーのス
トック、自転車のフレーム、バトミントンやテニスのラ
ケット等に関する。
【0002】
【従来の技術】所謂プリプレグ(熱可塑性樹脂を使用す
る場合も含む)によって管状体を形成する際、加熱後冷
却される。従って、この温度差によって生ずる熱応力に
より、冷却された管状体の最終形状が加熱成形時の成形
形状と異なり、変形したままとなることがある。この場
合は、後から変形の修正の工程を要したり、またそれで
も直らない場合には不良品となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、こうした
修正工程には時間を要して製造効率が低下すると共に、
完全には直らずに最終的にある程度の変形が残ったまま
になることもあり、製品品質の低下をきたす。また、不
良品を出せば、それだけ歩止りが悪くなり、コストアッ
プの要因となる。
【0004】依って本発明は、低コストで高品質の管状
体を効率よく製造することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
は、合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強化した
1層以上の軸長方向に長い管状体であって、各層の肉厚
を円周方向において夫々略一定とし、各層の軸長方向の
縦弾性率と線膨張率との積を円周方向において夫々略一
定としたことを特徴とする管状体を提供する。
【0006】各層の円周方向において、合成樹脂と強化
繊維との混合状態での軸長方向縦弾性率と線膨張率との
積が略一定となるようにすれば、円周方向各角度位置に
おける単位面積当たりの熱応力が略一定となり、層の肉
厚も略均一であれば、各層の温度変化によって各層を撓
ませる(曲げ変形させる)力は各角度位置において略一
定であり、結果として管状体全体としての変形が防止で
きる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す形
態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は管状体10
の横断面を示し、管状体を形成したプリプレグの1層に
対応する任意の層を10Pで示す。管状体10の円周方
向角度位置θにおけるこの層10Pの肉厚をΔR(θ)
で示し、この角度位置θにおける管状体10を曲げる軸
長方向応力をσ(θ)とすれば、この角度位置θにおい
て管状体10を曲げる力F(θ)は次式となる。
【0008】F(θ)=Σσ(θ)・ΔR(θ) ここでΣは半径Rの方向について寄せ集めることを意味
する。軸長方向応力σを加熱、冷却によって生ずる熱応
力のみとすれば、下記のようになる。 σ(θ)=E(θ)・α(θ)・ΔT E :素材の縦弾性率 α :素材の線膨張係数 ΔT:温度変化
【0009】上記σ(θ)とΔR(θ)とが、夫々、角
度位置θに拘らず一定値になるように管状体10を構成
すれば管状体10を曲げる力F(θ)も角度位置θに拘
らず一定値になり、結局これで管状体10の熱による曲
りが防止できる。
【0010】以下では、具体的な工夫によって管状体の
曲げ力F(θ)を角度位置に拘らず一定にする工夫を説
明する。仮止めレジンを芯金20の表面の一部ではなく
全周に均一に塗布して、最内層の円周方向強化繊維のプ
リプレグ10E(図2)を巻回する。こうすることによ
って、最内層の樹脂比率が円周方向において偏らず、加
熱流動時の外側層への樹脂侵入の影響が偏らない。従っ
て、素材物性の偏りが少なく、また、肉厚の均一性が保
持できる。更には、全周に亘ってレジンを付着させてい
るため、芯金20と接触する最内層のプリプレグの強化
繊維の蛇行や捩れを均一化させ易く、円周方向による偏
りを低減でき、物性の偏りを少なくできる。また、使用
するプリプレグの樹脂比率は小さい程強化繊維の蛇行等
を防止できやすく、最内層プリプレグ10Eでも樹脂比
率は30wt%以下が好ましい。軸長方向強化繊維のプ
リプレグ10Jでは25wt%未満、更に好ましくは2
0wt%未満である。
【0011】管状体の最外層又は最内層につき、その肉
厚を2分割したように強化繊維が同じ方向に指向する2
枚のプリプレグの層とし、前記の何れであっても表層側
の樹脂比率を大きく設定する。こうすると最内層側では
芯金とのなじみ性が向上し、また、最外層側では緊締テ
ープによる加圧時に樹脂流動の作用で空気を押出し易く
なり、更には、何れの場合も内層側の層の樹脂比率は小
さいため、更に内側の軸長方向層に樹脂が流入すること
が防止され、この軸長方向層の強化繊維の乱れを少なく
でき、成形時の安定化が図れる。従って、物性変化が少
なく、管状体の曲りが防止できる。1層のままにする場
合でも、表側近くの樹脂比率大きくし、反対側の樹脂比
率を小さくすると同様な効果がある。
【0012】図2以下では、ΔR(θ)を角度位置に拘
らず一定に近づけて管状体10を曲げる力F(θ)を角
度位置に拘らず概ね一定にする工夫を説明する。芯金2
0に、円周方向に指向した強化繊維を主体とする薄いプ
リプレグ10Eを幾分重ねて1層(余り)巻回し、この
上に軸長方向強化繊維10Sを主体とする厚いプリプレ
グ10Jを巻回するが、このプリプレグの巻回開始縁1
0Kと巻回終了縁10K’とを、図示の如く傾斜状に揃
えておき、この傾斜状縁10Kと10K’とを合せるよ
うに重ねれば、プリプレグ10Jの幅が丁度1回の巻回
分から少々ずれていても重ね代が取れ、これを成形すれ
ば円周方向に沿って殆ど厚さの変化がない管状体が構成
できる。図2はこの構成を分り易く説明するために両縁
10K,10K’の間に隙間を描いているが、実際には
両縁を合せて加熱成形する。このように形成すると、一
般に重合部近くに生じる空洞部は殆どなく、樹脂溜りが
生じ難い。
【0013】上記内層プリプレグ10Eは、シートの代
りにテープを用い、90±10度程度の範囲の角度で密
に巻回すれば、殆ど円周方向において肉厚差は生じな
い。シートを使用する場合に、図2の重合部10Eeの
段差を小さくするには、プリプレグ10Eの厚さの半分
(或いは数分の一以下)の厚さのプリプレグシート10
e,10fを2枚(或いは数枚以上)を用いて、図3の
ように巻回する。即ち、芯金20に1枚目のプリプレグ
10eを巻回して最後を重合させ、その重合部の近くか
ら2枚目のプリプレグ10fを巻回し、最後は重合させ
る。この重合部10feの段差は図2の場合と比較して
半分である。実際の巻回作業では、予め2枚のプリプレ
グ10e,10fを仮止めして1度に巻回するため、プ
リプレグ10eの終端縁とプリプレグ10fの開始縁と
の間には幾分かの隙間12が生ずることが多い。特に周
方向繊維層の厚さが全肉厚の15%を超える場合は、そ
の層厚を半分にした2枚のプリプレグによって上記のよ
うな構造に重ねることが好ましい。
【0014】また、2枚以上のプリプレグを使用するな
らば、1枚のプリプレグの巻回開始縁と終端縁とを重合
させないで僅かに離した状態になるよう巻回し、その上
に2枚目のプリプレグを重ねて巻回させ、やはり僅かな
隙間を残すまで巻回すれば、段差部は少なく、この上に
軸長方向層のプリプレグを巻回しても、これに対する影
響が小さい。この場合、2つの隙間位置は離隔させて配
置するとよい。特に180度反対側に位置させると曲げ
に対する影響を防止できる。
【0015】図6は管状体10’の元側を厚肉に、先側
を薄肉に形成する従来の製造法の1例を示しており、芯
金20に、台形状のプリプレグ10P’を巻回させる。
こうして成形された管状体10’はB−Bの位置の横断
面で考えると、領域10B’の上に領域10B”が重な
っているため、円周方向においてプリプレグ10P’の
厚さに相当する段差が生じている。
【0016】これに対して図4の本発明の構造では、横
断面において段差は生じていない。即ち、全長に亘って
矩形状のプリプレグを巻回し、次に、領域10Aを残し
て(領域10B,10C,10Dの上に)短い矩形状の
プリプレグを巻回し、また次に、領域10Bも残して更
に短い矩形状のプリプレグを巻回し、次に、領域10C
も残して,更に短い矩形状のプリプレグを巻回して領域
10Dの肉厚を得る。こうすれば、円周方向において段
差は生じない。
【0017】また、各領域毎の境界部に応力集中が生じ
ないように、傾斜状境界部10b,10c,10dとし
ている。このような傾斜状の境界部に形成するには、図
5に示すように、例えば領域10Bと10Cと10Dと
に亘って巻回するプリプレグを複数枚の薄いプリプレグ
10BPによって構成し、その端部を(a)のようにず
らして形成する。或いは、1枚の厚いプリプレグ10B
P’によって形成し、その端部を傾斜状10b’にカッ
トしておく。端部のカットを傾斜状にするよりも複数枚
のプリプレグをずらせて重ねる方が容易であり、好まし
い。
【0018】その他、肉厚以外の工夫で曲りを小さくす
る工夫としては、内側層をテープによって巻回形成すれ
ば、外側層もテープによって巻回形成し、その巻回角度
を管状体の軸長方向に対して互いに対称になるようにす
る。こうすれば物性の対称性から曲げが生じ難くなる。
然しながら、内側層と外側層との半径の相違を考慮すれ
ば、外側層の巻回角度の方を90度に近く設定するとよ
い。即ち、軸長方向に対して僅かに対称性を崩す方が好
ましい。また、線膨張係数の角度位置における相違が小
さくなるような部材選択も必要である。更には、芯金の
テーパは小さい程好く、また、テーパを付ける場合に
は、巻回されたプリプレグの捩れを防止して強化繊維の
方向を変化させないために小さなテーパ角が好ましく、
また、巻回プリプレグのしわを防止するために、単一の
角度のテーパが好ましい。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、軸長方向縦弾性率と線膨張係数との積が略一定
となるようにすれば、円周方向各角度位置における単位
面積当たりの熱応力が略一定となり、層の肉厚も略均一
であれば、各層の温度変化によって各層を撓ませる力は
各角度位置において略一定であり、結果として管状体全
体としての変形が防止できる。従って、製造時の曲りを
後修正する必要がなく、この意味で低コストで高品質の
管状体を効率よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る管状体の説明用の横断面図
である。
【図2】図2は本発明に係る管状体の部分横断面図であ
る。
【図3】図3は本発明に係る管状体の他の形態の部分横
断面図である。
【図4】図4は本発明に係る管状体の全体図である。
【図5】図5は図4の部分の説明図である。
【図6】図6は従来の管状体とその製法を示した図であ
る。
【符号の説明】
10E 円周方向強化繊維のプリプレグ 10J 軸長方向強化繊維のプリプレグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29D 23/00 B62K 3/02 B62K 3/02 A01K 87/00 630A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維
    で強化し、1層以上の軸長方向に長い管状体であって、
    各層の肉厚を円周方向において夫々略一定とし、各層の
    軸長方向の縦弾性率と線膨張率との積を円周方向におい
    て夫々略一定としたことを特徴とする管状体。
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WO2017170801A1 (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 株式会社栗本鐵工所 繊維強化樹脂中空体およびその製造方法

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