JPH06312462A - 釣竿とその製造方法 - Google Patents

釣竿とその製造方法

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Publication number
JPH06312462A
JPH06312462A JP5125126A JP12512693A JPH06312462A JP H06312462 A JPH06312462 A JP H06312462A JP 5125126 A JP5125126 A JP 5125126A JP 12512693 A JP12512693 A JP 12512693A JP H06312462 A JPH06312462 A JP H06312462A
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JP
Japan
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fibers
thermoplastic resin
fiber
strength
sheet
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JP5125126A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Takada
信洋 高田
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Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度と剛性のばらつきと低下を可及的に防止
できる異形状部を有する釣竿とその製造方法の提供を目
的とする。 【構成】 熱可塑性樹脂20Rをマトリックスとし、一
方向に引き揃えて並べられ、30〜300mmの範囲の
長さを有する高強度繊維20FL,20FSを主体とす
るよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂をマトリッ
クスとした高強度繊維による釣竿、ゴルフクラブシャフ
ト、スキーストック、テニスラケット、自転車フレーム
等の管状体とその製造方法に関し、特に異形部を有する
管状体に関する。
【0002】
【従来の技術】釣竿やゴルフクラブシャフト等の管状体
については、例えば、特開昭60−212335号公報
に開示があり、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸し
た高強度繊維であって、0.5〜50mm程度の長さの
短繊維を一方向に引き揃えたプリプレグシートを巻回し
て一体形成した管状体が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、熱硬化性
樹脂を使用しているため、加熱成形時の樹脂流動が大き
く、短繊維は樹脂流動に影響されて移動し易く、繊維の
方向が変化したり、偏寄し易い。従って、繊維の分散性
も均一にならずに偏り、強度低下や強度のばらつきが生
じ、破損し易い。しかも、短繊維使用のために連続長繊
維使用時の剛性と比較して剛性が大きく低下し易い。
【0004】一方、連続した長繊維によって横断面形状
が長手方向に急激に変化する異形状部、断面非円形部、
曲管部(これらを本発明では異形状部という。)を形成
すると繊維がその異形状部に沿い難く、部分的に繊維密
度の少ない所や、薄肉部が発生し、強度低下や強度のば
らつきが発生する。従って破損し易く、信頼性に乏し
い。
【0005】依って本発明は、強度と剛性のばらつきと
低下を可及的に防止できる異形状部を有する管状体とそ
の製造方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
は、熱可塑性樹脂をマトリックスとし、一方向に引き揃
えて並べられ、30〜300mmの範囲の長さを有する
高強度繊維を主体とすることを特徴とする管状体を提供
する。また、一方向に引き揃えて並べられ、30〜30
0mmの範囲の長さを有する高強度繊維を熱可塑性樹脂
又は熱可塑性樹脂繊維と混合したシートを準備し、この
シートを内型に巻回し、この巻回したシートの外側を外
型で覆い、この巻回シートを加圧しつつ加熱処理して前
記高強度繊維と熱可塑性樹脂とを一体化させることを特
徴とする管状体の製造方法を提供する。
【0007】
【作用】前者では、高強度繊維の長さが30〜300m
mであり、上述の短繊維のようには短くないため剛性は
あまり低下しない他、樹脂の流動によって流され難い。
従って、繊維の分散が偏らず、均一になり易い。一方、
連続した長繊維のようには長くないため、管状体の形状
に沿い易く、強度のばらつきや低下を生ずることが少な
い。更には、熱硬化性樹脂と異なり、熱可塑性樹脂は加
熱時の流動性が低く、成形時に樹脂流動によって高強度
繊維が流されて繊維密度の偏りを生ずることも少ない。
【0008】後者では、30〜300mmの強化繊維と
熱可塑性樹脂とを混合したシートは常温では前記熱可塑
性樹脂は繊維状等で固体のままであるが、内型と外型と
に囲まれて適宜な加圧力の下で加熱すると適度な流動性
を有し、高強度繊維の隙間に熱可塑性樹脂が均一に入り
込み、高強度繊維と一体化する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
き、更に詳細に説明する。図1は本発明に係る管状体の
一つとしての釣竿の要部断面図であり、図2はその矢視
線B−Bによる横断面図である。この釣竿の竿管10
は、横断面が円管状の竿管本体部10Aと、上下方向に
長い平面部10bを有する図2に示す小判形の管状横断
面の異形状部としての握部10Bとが連続して一体的に
形成されている。
【0010】この例の管状体10は長手方向に断面急変
の異形状となっており、かつ握部10Bの横断面も非円
形の異形状になっている。これを従来の短繊維や長繊維
によって製造したのでは既述の問題が生ずる。このた
め、本発明では30〜300mmの長さの高強度繊維を
竿管10の長手方向に引き揃え、熱可塑性樹脂をマトリ
ックスとして形成している。もっとも、竿管10を形成
する高強度繊維の全てがこの30〜300mmの長さの
繊維とは限らず、一般に補強として行われているよう
に、竿管10の内周や外周に円周方向の高強度繊維を主
体にした薄い層を形成している場合もあり、本発明はこ
のような管状体も含む。また、高強度繊維の長さは、好
ましくは50〜200mmである。
【0011】上記高強度繊維としては、カーボン繊維、
ガラス繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、アラミド繊
維等がある。また上記熱可塑性樹脂としては、ポリエー
テルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド
(PEI)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレ
ンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルファイド
(PES)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)、ポリプロピレン(PP)、ABS樹脂(AB
S)等がある。
【0012】上記図1の異形状管状体の他に、図3や図
4のような異形状管状体も有る。即ち、図3の管状体1
2は図1と同様に管本体部12Aに対して長手方向に断
面急変の異形状部12Bを有し、例えば竿管等に応用さ
れる形態である。この管状体12を高強度繊維12Fに
よって形成する場合、図3に示すように各高強度繊維1
2Fが上記異形状部12Bに沿って均等に拡がることが
必要であるが、既述のように長繊維では必ずしもこのよ
うに均一には拡がらず、また、短繊維でも既述の問題が
生ずる。そこでこれに本発明を応用した。
【0013】図4は自転車等のフレーム管状体14の例
であり、曲率の大きな管状体14である。管本体部14
Aに対して大きく曲っている異形状部14Bが一体に形
成されている。この場合も繊維は異形状部14Bの形状
に沿って均一に分散する必要が有るが、長繊維では異形
状部14Bの形状に沿うことが困難であり、短繊維では
既述の問題が生ずる。従ってこれも本発明を応用した管
状体の一例である。
【0014】さて、以下では図5から図7を参照しなが
ら、上記各実施例の管状体を製造する方法につき、図1
の竿管10を例として説明する。まず、高強度繊維20
Fとしてカーボン繊維を、熱可塑性樹脂の繊維20Rと
してPEEKを使用し、この両方の繊維20F,20R
を一方向に引き揃えて混合した繊維束20を多数引き揃
え、これがばらばらにならないように小量の熱可塑性樹
脂繊維で横方向に織成してシート21を構成する。
【0015】この引き揃えシート21は、高強度繊維2
0Fの引き揃えシートの表裏面に熱可塑性樹脂繊維20
Rの不織布を重ねた3層構造等としてもよい。要するに
各高強度繊維20Fが一方向に引き揃えられていれば、
熱可塑性樹脂繊維20Rの形態は問わない。従って、高
強度繊維20Fに対して横方向に熱可塑性樹脂繊維20
Rを配して織布としたものや、細いテープ状のものも本
発明でいうシートの一形態である。
【0016】上記の繊維束20の部分Gの拡大図を図7
に示すが、これに使用している高強度繊維20Fは連続
した長繊維ではなく、30〜300mmの範囲の長さの
繊維であるため、部分Gにおいて端部が現われていない
繊維20FLと、端部の現われている繊維20FSとが
見られる。各繊維20FL間は熱可塑性樹脂繊維20R
であるが、端部の現われている高強度繊維20FSの前
後領域20Vも熱可塑性樹脂繊維の一部によって充填さ
れている。
【0017】高強度繊維20Fを図1の竿管10の長手
方向に沿わせるようにシート21を巻回した場合に、竿
管本体部10Aから異形状部10Bに移行する領域にお
いて各繊維20Fが拡がろうとして該各繊維20Fに引
張り力等が作用するが、上記のように該高強度繊維20
Fが適宜に途中で切断されているためその引っ張りの影
響は分離された隣の繊維には及ばない。従って、各高強
度繊維20Fは異形状部10Bに沿い易い。
【0018】この状態のシート21を、その高強度繊維
20Fの基本的方向が竿管10の長手方向に沿うように
して、内型24の本体である芯金26に套嵌させたシリ
コンチューブ等で形成された加圧力調整部材28の上に
巻回して、異形状部10Bの対応部10B’等が形成さ
れる。但し、一般的に行われるように、円周方向の高強
度繊維を有する補強用の薄い層を上記加圧力調整部材2
8の上に巻回形成し、その上に上記シート21を巻回し
て製作した管状体も本発明の管状体の範囲である。
【0019】上記対応部10B’等の上から、上型32
と下型34とから成る外型30を型締めする。この場
合、加圧力調整部材28に空気圧又は油圧によって圧力
を付与し、外型30も空気圧や油圧によって型締めす
る。これによって対応部10B’等に所定の圧力を付与
できる。この加圧圧力は熱可塑性樹脂繊維によって異な
るが、PEEK等では1平方センチメートル当り3〜2
0kgfである。こうしてシート21を金型形状に合わ
せる際に、異形状部10Bの対応部10B’はその断面
が非円形のために各高強度繊維20Fが幾分ずれて偏り
等を生ずるが、既述の如く、引っ張りの影響は離れた繊
維には及ばないため、その偏りの程度は連続した長繊維
を使用する場合と比較して相当小さい。
【0020】次に、熱可塑性樹脂を融点の±30℃の範
囲で加熱し、溶融した熱可塑性樹脂を高強度繊維20F
間に行き亘らせて高強度繊維20Fを熱可塑性樹脂で一
体形成する。この場合、熱硬化性樹脂と異なり熱可塑性
樹脂は流動性が低いため、高強度繊維20Fは上記金型
に沿っている状態からほとんどずれない。従って、高強
度繊維の分布の均一な、強度や剛性のばらつきが小さ
く、連続長繊維による均質竿管の場合と比較して強度と
剛性の低下の小さな信頼性の高い竿管10が形成でき
る。
【0021】上記製造方法の例では、内型24は芯金2
6と加圧力調整部材28とを有しているが、加圧力が外
型30の加圧力のみで済むような場合には加圧力調整部
材28は無くてもよく、また、芯金26を無くして加圧
力調整部材28の形状を竿管10の内面形状に形成して
おけば、内型24を加圧力調整部材28のみとすること
もできる。
【0022】以上において説明した高強度繊維の長さの
範囲30〜300mmは、この範囲内の特定の長さでな
ければならないのではなく、この範囲において各種長さ
を有した繊維の混合したものでもよく、また、例えば7
0mmというように特定の長さの繊維だけであってもよ
い。一つの実験によれば、一本の竿管の全長に亘る長さ
の連続した長繊維によって形成された竿の剛性を100
とすると、本発明による70±10mmの長さの高強度
繊維を主体とする(全体の70%であり、残り30%は
30〜300mmの範囲内においてばらついている)竿
管では、剛性が90以上である。即ち、本発明では管状
体の高強度繊維が分断されているにも拘らず、剛性はあ
まり低下しない。また強度も強い。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
管状体によれば、高強度繊維の長さが30〜300mm
であり、上述の短繊維のようには短くないため、剛性は
あまり低下しない他、樹脂の流動によって流されて移動
することが少ない。従って、繊維の分散が偏らず、均一
になり易く、剛性も高い。一方、連続した長繊維のよう
には長くないため、管状体の形状に沿い易く、強度のば
らつきや低下を生ずることが少ない。更には熱硬化性樹
脂と異なり、熱可塑性樹脂は加熱時の流動性が低く、成
形時に樹脂流動によって高強度繊維が流されて繊維密度
の偏りを生ずることも少なく、強度と剛性のばらつきと
低下の少ない信頼性の高い管状体が提供できる。
【0024】製造方法では、30〜300mmの強化繊
維と熱可塑性樹脂とを混合したシートは常温では前記熱
可塑性樹脂は繊維状等で固体のままであるが、内型と外
型とに囲まれて適宜な加圧力の下で加熱すると適度な流
動性を有し、高強度繊維の隙間に熱可塑性樹脂が均一に
入り込み、充分に高強度繊維と一体化し、信頼性の高い
管状体が製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る管状体の一例としての竿管
の断面図である。
【図2】図2は図1の矢視線B−Bによる横断面図であ
る。
【図3】図3は本発明に係る管状体の他の例の側面図で
ある。
【図4】図4は本発明に係る管状体の更に他の例の側面
図である。
【図5】図5は図1の管状体の製造方法の説明図であ
る。
【図6】図6は本発明に係る管状体の製造に使用するシ
ートの説明図である。
【図7】図7は図6の繊維束の部分拡大図である。
【符号の説明】
10 竿管 10A 竿管本体部 10B 異形状部 20 繊維束 20F 高強度繊維 20FS 端部の現われた高強度繊維 20R 熱可塑性樹脂繊維 21 シート 24 内型 30 外型
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月14日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 釣竿とその製造方法
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂をマトリッ
クスとした高強度繊維による釣竿とその製造方法に関
し、特に異形部を有する釣竿に関する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭60−212335号公報
、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸した高強度繊
維であって、0.5〜50mm程度の長さの短繊維を一
方向に引き揃えたプリプレグシートを巻回して一体形成
した釣竿が開示されている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】依って本発明は、強度と剛性のばらつきと
低下を可及的に防止できる異形状部を有する釣竿とその
製造方法の提供を目的とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
は、熱可塑性樹脂をマトリックスとし、一方向に引き揃
えて並べられ、30〜300mmの範囲の長さを有する
高強度繊維を主体とすることを特徴とする釣竿を提供す
る。また、一方向に引き揃えて並べられ、30〜300
mmの範囲の長さを有する高強度繊維を熱可塑性樹脂又
は熱可塑性樹脂繊維と混合したシートを準備し、このシ
ートを内型に巻回し、この巻回したシートの外側を外型
で覆い、この巻回シートを加圧しつつ加熱処理して前記
高強度繊維と熱可塑性樹脂とを一体化させることを特徴
とする釣竿の製造方法を提供する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
き、更に詳細に説明する。図1は本発明に係る釣竿の要
部の断面図であり、図2はその矢視線B−Bによる横断
面図である。この釣竿の竿管10は、横断面が円管状の
竿管本体部10Aと、上下方向に長い平面部10bを有
する図2に示す小判形の管状横断面の異形状部としての
握部10Bとが連続して一体的に形成されている。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】上記図1の異形状竿管の他に図3や図4の
様な異形状竿管も有る。即ち、図3の竿管12は図1と
同様に管本体部12Aに対して長手方向に断面急変の異
形状部12Bを有する。該竿管12を高強度繊維12F
によって形成する場合、図3に示すように各高強度繊維
12Fが上記異形状部12Bに沿って均等に拡がること
が必要であるが、既述のように長繊維では必ずしもこの
ように均一には拡がらず、また、短繊維でも既述の問題
が生ずる。そこでこれに本発明を応用した。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】図4は他の竿管14の例であり、曲率の大
きな竿管14である。管本体部14Aに対して大きく曲
っている異形状部14Bが一体に形成されている。この
場合も繊維は異形状部14Bの形状に沿って均一に分散
する必要が有るが、長繊維では異形状部14Bの形状に
沿うことが困難であり、短繊維では既述の問題が生ず
る。従ってこれも本発明を応用した竿管の一例である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】さて、以下では図5から図7を参照しなが
ら、上記各実施例の竿管を製造する方法につき、図1の
竿管10を例として説明する。まず、高強度繊維20F
としてカーボン繊維を、熱可塑性樹脂の繊維20Rとし
てPEEKを使用し、この両方の繊維20F,20Rを
一方向に引き揃えて混合した繊維束20を多数引き揃
え、これがばらばらにならないように小量の熱可塑性樹
脂繊維で横方向に織成してシート21を構成する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】この状態のシート21を、その高強度繊維
20Fの基本的方向が竿管10の長手方向に沿うように
して、内型24の本体である芯金26に套嵌させたシリ
コンチューブ等で形成された加圧力調整部材28の上に
巻回して、異形状部10Bの対応部10B’等が形成さ
れる。但し、一般的に行われるように円周方向の高強度
繊維を有する補強用の薄い層を上記加圧力調整部材28
の上に巻回形成し、その上に上記シート21を巻回して
製作した竿管も本発明の竿管の範囲である。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】以上において説明した高強度繊維の長さの
範囲30〜300mmは、この範囲内の特定の長さでな
ければならないのではなく、この範囲において各種長さ
を有した繊維の混合したものでもよく、また、例えば7
0mmというように特定の長さの繊維だけであってもよ
い。一つの実験によれば、一本の竿管の全長に亘る長さ
の連続した長繊維によって形成された竿の剛性を100
とすると、本発明による70±10mmの長さの高強度
繊維を主体とする(全体の70%であり、残り30%は
30〜300mmの範囲内においてばらついている)竿
管では、剛性が90以上である。即ち、本発明では竿管
の高強度繊維が分断されているにも拘らず剛性はあまり
低下しない。また強度も強い。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
竿管によれば、高強度繊維の長さが30〜300mmで
あり、上述の短繊維のようには短くないため、剛性はあ
まり低下しない他、樹脂の流動によって流されて移動す
ることが少ない。従って、繊維の分散が偏らず、均一に
なり易く、剛性も高い。一方、連続した長繊維のように
は長くないため、竿管の形状に沿い易く、強度のばらつ
きや低下を生ずることが少ない。更には熱硬化性樹脂と
異なり、熱可塑性樹脂は加熱時の流動性が低く、成形時
に樹脂流動によって高強度繊維が流されて繊維密度の偏
りを生ずることも少なく、強度と剛性との各ばらつきと
低下が少なく、信頼性の高い釣竿が提供できる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】製造方法では、30〜300mmの強化繊
維と熱可塑性樹脂とを混合したシートは常温では前記熱
可塑性樹脂は繊維状等で固体のままであるが、内型と外
型とに囲まれて適宜な加圧力の下で加熱すると適度な流
動性を有し、高強度繊維の隙間に熱可塑性樹脂が均一に
入り込み、充分に高強度繊維と一体化し、信頼性の高い
釣竿が製造できる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る釣竿要部の竿管の断面図で
ある。
【図2】図2は図1の矢視線B−Bによる横断面図であ
る。
【図3】図3は本発明に係る竿管の他の例の側面図であ
る。
【図4】図4は本発明に係る竿管の更に他の例の側面図
である。
【図5】図5は図1の竿管の製造方法の説明図である。
【図6】図6は本発明に係る竿管の製造に使用するシー
トの説明図である。
【図7】図7は図6の繊維束の部分拡大図である。
【符号の説明】 10 竿管 10A 竿管本体部 10B 異形状部 20 繊維束 20F 高強度繊維 20FS 端部の現われた高強度繊維 20R 熱可塑性樹脂繊維 21 シート 24 内型 30 外型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A63B 53/10 A A63C 11/22 A 9012−2C B62K 19/16 7331−3D // B29L 23:22 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂をマトリックスとし、一方
    向に引き揃えて並べられ、30〜300mmの範囲の長
    さを有する高強度繊維を主体とすることを特徴とする管
    状体。
  2. 【請求項2】 一方向に引き揃えて並べられ、30〜3
    00mmの範囲の長さを有する高強度繊維を熱可塑性樹
    脂又は熱可塑性樹脂繊維と混合したシートを準備し、 このシートを内型に巻回し、 この巻回したシートの外側を外型で覆い、 この巻回シートを加圧しつつ加熱処理して前記高強度繊
    維と熱可塑性樹脂とを一体化させることを特徴とする管
    状体の製造方法。
JP5125126A 1993-04-28 1993-04-28 釣竿とその製造方法 Pending JPH06312462A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5125126A JPH06312462A (ja) 1993-04-28 1993-04-28 釣竿とその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005052314A (ja) * 2003-08-01 2005-03-03 Ota Precision Industry Co Ltd ゴルフクラブヘッドの製造方法

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