JPH09272153A - 立体形状物の製造方法 - Google Patents

立体形状物の製造方法

Info

Publication number
JPH09272153A
JPH09272153A JP8103085A JP10308596A JPH09272153A JP H09272153 A JPH09272153 A JP H09272153A JP 8103085 A JP8103085 A JP 8103085A JP 10308596 A JP10308596 A JP 10308596A JP H09272153 A JPH09272153 A JP H09272153A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
dimensional object
producing
object according
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8103085A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisaaki Oseko
久秋 小瀬古
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP8103085A priority Critical patent/JPH09272153A/ja
Publication of JPH09272153A publication Critical patent/JPH09272153A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/22Apparatus for electrographic processes using a charge pattern involving the combination of more than one step according to groups G03G13/02 - G03G13/20
    • G03G15/225Apparatus for electrographic processes using a charge pattern involving the combination of more than one step according to groups G03G13/02 - G03G13/20 using contact-printing

Landscapes

  • Electrophotography Using Other Than Carlson'S Method (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の合成樹脂材料を使用可能であってその
材料物性を生かした成形が可能であり、複雑な形状が作
成でき、且つ良好な精度が得られるようにした立体形状
物の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 加熱により溶融可能な第1の粉体21a
とパターン化されて接着性を有した第2の粉体22aと
を交互に積層してその該積層部を加熱して互に溶着させ
る第1の工程と、第1の工程において形成された積層部
中の非溶着部位の第1の粉体を除去しその除去された部
位に第3の粉体23aを導入して加熱圧着する第2の工
程と、第2の工程において残存している第1の粉体と第
2の粉体とを除去する第3の工程とよりなり、第1の工
程と第2の工程の少なくとも一方を2回以上繰り返すこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体形状物の製造
方法に関し、特に、パターン化した材料を順次積層して
立体形状物を形成するようにした立体形状物の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータデータを用いた立体形状物
の製造方法では、特に紫外線によるエネルギー線を用い
た方法がよく知られているが、使用材料がエネルギー
線硬化性樹脂に限定されること、複雑な形状が形成で
きないこと、形状の精度がよくないこと、等の欠点が
ある。上記のについては、例えば鎖状の立体形状物を
作成出来ず、鎖の輪と輪が一体になった状態で作成され
てしまう。この欠点を補うために、サポートを使用して
いるが、サポートの設計と加工とその設置のために時間
とコストが付加されてしまう。又、については、例え
ば丸い穴があいている立体形状物を作成しようとする
と、エネルギー線による硬化エリアが制御できず、楕円
状の穴が作成されてしまうので、この変形を予期してそ
れに見合った加工データに補正するための経験とノウハ
ウが必要となってくる。又、このエネルギー線硬化性樹
脂は、有毒であったり異臭を有するので環境面での問題
もあり、又、非常に高価であって、レーザーによりエネ
ルギーの消費が増大すると共にランニングコストが高く
なるという欠点を有する。
【0003】一方、立体形状物の製造方法として、U.S.
Patent No.4863538,4938816,4944817,5155321がある。
この方法は、層をなした粉体材料の各層毎にCO2レー
ザーを走査しながら照射してその照射部位の粉体材料を
1層ずつ溶融結合させて、立体形状物を作成する方法で
ある。この場合、レーザーの走査時間と照射エネルギー
とスポット径などにより形成される立体形状物の精度と
作業時間が決定される。
【0004】この方法では、非融着部の粉体材料がサポ
ートの役割をするので、エネルギー線利用の場合の上記
のの欠点をカバーできる。又、溶融結合可能な材料で
あれば殆ど成形できるので、の欠点もカバーできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記によって引用した
立体形状物の製造方法にあっては、形成される立体形状
物の精度と作業時間とは相反した関係にあるので、その
一方を改善するために支障が伴う。又粉体材料を単にス
ポット的に溶融温度以上に加熱しているので、溶融粘度
の高い材料では粉体材料同士の密着力が弱く、所要の密
度よりも低密度の多孔質体となり、表面粗さが大きくな
って、所要の精度及び強度が得られないという問題点が
ある。又、レーザの走査につれてスポット的に溶融され
その溶融直後から冷却が始るので、スポット的に追随し
て加圧固化させねば緻密な立体形状物が得られないが、
これを実施するのは困難であり、サポート部は粉体のま
まであるので、このような局部加圧を行おうとしても、
サポート部の変形をもたらして形状精度の低下をもたら
してしまう。そして装置としても、CO2レーザーを用
いたことにより、エネルギー線法よりは安価であるが、
やはりかなり高価になる。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するために、
種々の合成樹脂材料を使用可能であってその材料物性を
生かした成形が可能であり、複雑な形状が作成でき、且
つ良好な精度が得られるようにした立体形状物の製造方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のために請
求項1記載の発明は、第1の粉体と、パターン化されて
加熱溶融により接着性を有する第2の粉体とを交互に積
層してその一対の積層によって単位の積層部を形成し該
積層部を加熱して互に溶着させる第1の工程と、第1の
工程において形成された単位の積層部中の非溶着部位の
第1の粉体を除去しその除去された部位に第3の粉体を
導入して加熱圧着する第2の工程と、第2の工程におい
て残存している第1の粉体と第2の粉体とを除去する第
3の工程とよりなり、第1の工程と第2の工程の少なく
とも一方を2回以上繰り返すことを特徴とするものであ
る。
【0008】そして請求項2記載の発明は、請求項1に
おいて、被製造立体形状物のモデルを多層に細分化して
各層に対応させてなるパターンを該各層毎に用いて第1
の工程又は第2の工程を繰り返し実行することを特徴と
するものである。そして請求項3記載の発明は、請求項
1において、第2の粉体による層のうち被製造立体形状
物のモデルの断面形状に従って除去してなる残りの部位
をパターンとして用いることを特徴とするものである。
【0009】そして請求項4記載の発明は、請求項1に
おいて、第2の粉体は電子写真プロセスによってパター
ン化されて供給されることを特徴とするものである。そ
して請求項5記載の発明は、請求項4において、第2の
粉体として電子写真用トナー粉体を用いたことを特徴と
するものである。そして請求項6記載の発明は、請求項
1において、第1の粉体と第2の粉体の少なくとも一方
に溶媒可溶性材料を用いたことを特徴とするものであ
る。
【0010】そして請求項7記載の発明は、請求項1に
おいて、第2の粉体は第1の粉体よりも低融点の材料よ
りなり、第2の工程における加熱温度は第2の粉体の溶
融温度を越えていて第1の粉体の溶融温度未満であるこ
とを特徴とするものである。そして請求項8記載の発明
は、請求項1において、第1の粉体の平均粒径が10μ
m乃至300μmであることを特徴とするものである。
【0011】そして請求項9記載の発明は、請求項1に
おいて、第2の粉体の平均粒径が1μm乃至50μmで
あることを特徴とするものである。そして請求項10記
載の発明は、請求項1において、第3の粉体の平均粒径
が30μm乃至800μmであることを特徴とするもの
である。そして請求項11記載の発明は、請求項1にお
いて、第1の粉体による層を形成した後に第2の粉体に
よるパターン層を転写によって形成することを特徴とす
るものである。
【0012】そして請求項12記載の発明は、請求項1
において、第1の粉体による層を形成した後に第2の粉
体によるパターン層を転写によって形成しその後に第1
の粉体による層を形成することを特徴とするものであ
る。そして請求項13記載の発明は、請求項1におい
て、第1の工程による溶着方法として、第2の粉体の溶
融温度以上の表面温度を有する加熱溶着用部材を所要の
時間に亘って当該積層部に接触させることを特徴とする
ものである。
【0013】そして請求項14記載の発明は、請求項1
において、第1の工程による溶着方法として、第2の粉
体の溶融温度以上に非接触加熱した後に第2の粉体の溶
融温度以下の所定の表面温度を有する加熱溶着用部材を
所要の時間に亘って当該積層部に接触させることを特徴
とするものである。そして請求項15記載の発明は、請
求項1において、第2の工程による加熱圧着方法とし
て、第3の粉体の溶融温度以上の表面温度を有する加熱
圧着用部材によって所要の時間に亘って当該積層部を加
圧することを特徴とするものである。
【0014】そして請求項16記載の発明は、請求項1
において、第2の工程による加熱圧着方法として、第3
の粉体の溶融温度以上に非接触加熱した後に第2の粉体
の溶融温度以下の所定の表面温度を有する加熱圧着用部
材によって所要の時間に亘って当該積層部を加圧するこ
とを特徴とするものである。そして請求項17記載の発
明は、請求項13及び請求項15において、加熱溶着用
部材又は加熱圧着用部材はその表面が、対象の溶融粉体
に対して非密着性材料で形成されていることを特徴とす
るものである。
【0015】そして請求項18記載の発明は、請求項1
3及び請求項15において、加熱溶着用部材又は加熱圧
着用部材と対象の溶融粉体との間に、該溶融粉体に対し
て非密着性であって且つ当該加熱溶着用部材又は加熱圧
着用部材の表面温度以上の熱変形温度を有してなるフイ
ルムを配設していることを特徴とするものである。そし
て請求項19記載の発明は、請求項1において、第1の
工程から第2の工程における加熱圧着の前段に至る一連
の工程を、フイルム上で行うことを特徴とするものであ
る。
【0016】そして請求項20記載の発明は、請求項1
において、積層部の温度を全工程に亘って第1の粉体の
熱変形温度以下に保持することを特徴とするものであ
る。そして請求項21記載の発明は、請求項1におい
て、第1の工程による第1の粉体と第2の粉体との単位
の積層部の厚さが10μm乃至500μmであることを
特徴とするものである。
【0017】そして請求項22記載の発明は、請求項1
において、第2の工程による第3の粉体の積層厚さが3
0μm乃至2000μmであることを特徴とするもので
ある。そして請求項23記載の発明は、請求項1におい
て、積層部を構成する粉体1と粉体2との重量比が10
0対2乃至80であることを特徴とするものである。
【0018】そして請求項24記載の発明は、請求項1
において、第3の粉体は強化材と充填材を混入させてな
る合成樹脂材料を用いたことを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について添付図面を参照しつつ説明する。図1は本発
明の第1の実施の形態例を示す立体形状物の製造工程図
であり、請求項1乃至請求項3に対応させている。そし
て同図の(a)乃至(f)に示す各図は、一連の工程が
ある時点まで進行した状態を起点として(a)から
(f)の工程が順次実行される過程を示している。
【0020】図1において、1は型容器、2aは立体形
状物が既に途中まで形成された状態の造形部、3aは造
形部2aと共に形成されて造形部2aをサポートするサ
ポート部である。図1の(a)は、この時点において造
形部2aの最上部に後記の第3の粉体23aとしてポリプ
ロピレンの粉体が所定の層をなして供給されている状態
を示している。型容器1はその周囲から加熱されて内部
が、第1の粉体21aの熱変形温度以下であって、第3の
粉体23aの熱変形温度以上で、その溶融温度以下の13
0℃に保持されている。先ず、立体形状物を成形するた
めの型の層の構成材料として、第1の粉体21aが、図示
しない粉体供給機によって前工程で形成されている層の
上に供給されて、約200μmの厚さの層が形成され
る。この場合の層の厚さは請求項21に対応させてお
り、10μm乃至500μmであることが好ましい(よ
り好ましくは30μm乃至300μm)。これ未満では
積層回数が増えて、立体形状の作成時間が長くかかり過
ぎる。又、これを越えると非常に短時間で作成できるが
精度が低下する。上記の第1の粉体21aとしては例え
ば、ポリイミド,芳香属ポリアミド,ポリフェニレンサ
ルファイド等の高融点の熱可塑性樹脂、フェノール樹
脂,エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂の他に、シリカ,ア
ルミナ,ポリエステル,ポリプロピレン等の材料が使用
される。図1の第1の粉体21aはこの場合、平均粒径
(以降、粒径と称す。)が80μmのポリフェニレンサ
ルファイドを使用するものとする。この場合の粒径は請
求項8に対応させている。この粒径は10μm乃至30
0μmであることが好ましい。粒径が10μm未満では
形状の高精度化には好ましいが、積層回数が増えて積層
時間が長くなって実用的でなくなる。そして300μm
を越えると成形時間が短かくなるが、精度が低下して好
ましくない。
【0021】次に図1の(b)を参照し、第1の粉体21
aの層上に、パターン化されて接着性を有した第2の粉
体22aが積層される。上記の第2の粉体22aとしては、
請求項5に対応させて例えば、複写機,ファクシミリ,
レーザービームプリンタ等に通常使用されている電子写
真プロセスのトナーが利用され、スチレン,スチレン−
アクリル,ポリエステル,ポリプロピレン等の材料より
なる。このパターン化にあたって、デジタル信号をレー
ザビーム走査して感光ドラムに書き込むようにした電子
写真プロセスを用いると、10回/分以上のパターン層
の供給が可能になる。従来の方法がせいぜい1層/分で
あるから著しい高速化が可能になる。上記の第1の粉体
21aと第2の粉体22aと第3の粉体23aの溶融温度は、
第1の粉体>第3の粉体>第2の粉体の順位になってい
ることを条件としている。この場合の溶融温度の順位は
請求項7に対応させている。よって後記の第2の工程に
おいて、第2の粉体の溶融温度を越えていて第1の粉体
の溶融温度未満に加熱することによって、第1の粉体と
第2の粉体との混合部の溶着強度が第3の粉体同士の溶
着強度よりも著しく低くなり、よって立体形状物を取り
出す時にサポート部を容易に除去することができる。図
1の第2の粉体22aはこの場合、粒径が10μm、溶融
温度が110℃のスチレンアクリル樹脂を主成分とした
トナーを使用するものとする。この場合の粒径は請求項
9に対応させている。このように小粒径の第2の粉体を
使用したことにより、パターン部での第1の粉体同士の
溶着を防止してサポート部を容易に除去することが可能
になり、且つ汎用のトナーを使用することが可能にな
り、高精度な造形物を得ることができる。この粒径は1
μm乃至50μmであることが好ましい。粒径が1μm
未満では粉体の作成が困難であり、そして50μmを越
えると第2の粉体を第1の粉体の相互間に介在させるこ
とが困難になり、且つ電子写真プロセスによってパター
ンに帯電させてトナーとして供給することができなくな
る。上記のパターン化は請求項4に対応させており、被
製造立体形状物のモデルを多層に細分化して各層に対応
させてなるデジタル信号化されたパターン情報を、電子
写真プロセスにより、レーザーで感光ドラムに書き込
み、感光ドラムに第2の粉体(トナー)を供給してトナ
ーによるパターンを得て、テフロンがラミネートされた
ステンレスフイルム24にこれを転写して行われる。電子
写真プロセスを用いたことによって転写速度が速く、且
つ精度が向上する。この転写されたトナーによるパター
ンはサポート部3aに対応させており、トナーのない部
位が造形部2aに対応している。この転写されたパター
ンが更に第1の粉体21aの層上に転写されて第2の粉体
の層が形成され、そして第2の粉体22aが加熱溶融され
てこれと第1の粉体とが溶着されて上記したように積層
される。このときの加熱温度は第2の粉体の溶融温度以
上で、且つ第1の粉体の溶融温度以下であるから第1の
粉体同士の溶着が防止される。上記の転写による第2の
粉体の層が形成されるようにした工程は請求項11に対
応させており、第2の粉体による第1の粉体の溶着強度
が弱いため、立体形状物を取り出す時にサポート部を容
易に除去することができる。上記の第1の粉体と第2の
粉体との重量比は請求項23に対応させており、パター
ン部(第1の粉体と第2の粉体とが互に積層されている
部分)において例えば8:1である。上記の重量比は、
第1の粉体が100重量部に対して第2の粉体が2乃至
80重量部(好ましくは5乃至50重量部)で、それ未
満では第1の粉体同士の溶着を招く。そしてこれら上限
を越えるとパターン部が厚くなって均一な厚さの層が得
られず、層状に積重なった方向の寸法精度が低下する。
又、層があまり厚い場合には電子写真プロセスで供給で
きる量以上になってしまうので適用できなくなる。上記
の一対の積層による単位の積層部の溶着後の厚さも約2
00μmになる。上記の図1の(a)と(b)と下記の
(c)で示す工程は本発明の第1の工程をなす。第1の
工程は単独に複数回繰り返される。この繰り返しによる
工程は、請求項12に対応させていて、上記の第2の粉
体の層の上に第1の粉体の層が形成される。よって第2
の粉体の粒径を第1の粉体の粒径と比べてあまり小径に
することを要しない上で、第1の粉体同士の溶着を防止
して、立体形状物を取り出す時にサポート部を容易に除
去することができる。図1の(c)は第1の工程が繰り
返された状態を示している。
【0022】第1の工程が例えば3回繰返されて積層部
の厚さが約600μmになった後に、第2の粉体22a
(トナー)のない部位即ち造形部2aに相当する部分の
第1の粉体が吸引されて除去され、図1の(d)に示す
ように、サポート部3aとなる凹部が形成される。次に
図1の(e)を参照し、先に形成された凹部に第3の粉
体23aが供給されて、約800μmの厚さの層が形成さ
れる。この第3の粉体23aは請求項10に対応させてい
て例えば粒径300μmのポリプロピレンが使用され
る。この粒径は30μm乃至800μmであることが好
ましい。30μm未満では形状の高精度化が図れるが、
積層回数が増えて積層時間が長くなり、且つ樹脂の破砕
が困難になる。そして300μmを越えると精度が低下
して好ましくない。
【0023】次に図1の(f)を参照し、赤外線ヒータ
25により表面層を約200℃に加熱して第3の粉体23a
を溶融させると共に、表面温度が第3の粉体23aの溶融
温度以下に保たれている圧着ローラ26で所定時間に亘っ
て且つしょ低速度で移動させて加圧して第3の粉体23a
を互に圧着させる。このとき、第1の粉体と第2の粉体
との溶着部も圧着されて強固なサポート部3aが追加し
て形成される。その結果、第1の粉体21aと第2の粉体
22aを含む第3の粉体23aの積層厚さは約400μmに
なる。この積層厚さは請求項22に対応させており、3
0μm乃至2000μmであることが好ましい(より好
ましくは100μm乃至500μm)。これ未満では積
層回数が増えて、立体形状の作成時間が長くかかり過ぎ
る。又、これを越えると非常に短時間で作成できるが精
度が低下する。上記の圧着ローラ26は後記の図2の
(f)において作動する圧着プレート27及び図3の
(e),(f)において作動する圧着プレート28と共
に、請求項15乃至請求項18における加熱圧着用部材
をなす。そして上記の図1の(d)と(e)と(f)で
示す工程は本発明の第2の工程をなす。第2の工程は必
要に応じて単独に複数回繰り返され、且つ第1の工程と
共に複数回繰返される。
【0024】図示していないが、第1の工程と第2の工
程が繰返されて造形部2aに所要の立体形状物が形成さ
れたところで、型容器1中の形成物が冷却されてその
後、該形成物が取り出される。このときの第1の粉体21
aと第2の粉体22aとよりなるサポート部3aは造形部
2aと比べて脆いので、容易に破砕されて取除かれ、第
3の粉体23aによる立体形状物が得られる。上記の残存
している第1の粉体と第2の粉体とを除去する工程は本
発明の第3の工程をなす。
【0025】図2は本発明の第2の実施の形態例を示す
立体形状物の製造工程図であり、請求項1乃至請求項3
に対応させている。そして同図の(a)乃至(f)に示
す各図は、一連の工程がある時点まで進行した状態を起
点として(a)から(f)の工程が順次実行される過程
を示している。図2において、1は型容器、2bは立体
形状物が既に途中まで形成された状態の造形部、3bは
造形部2bと共に形成されて造形部2bをサポートする
サポート部である。
【0026】図2の(a)は、この時点において造形部
2bの最上部に後記の第3の粉体23bとして、粒径20
μmのマイカが40重量%充填された粒径300μmの
ポリプロピレン複合材料粉体が所定の層をなして供給さ
れている状態を示している。この第3の粉体23bの材料
は請求項24に対応させており、第3の粉体として、強
化材と充填材を混入させた合成樹脂材料を用いたので、
高精度な立体形状物あるいは高強度な立体形状物を形成
可能になる。型容器1はその周囲から加熱されて内部
が、第1の粉体21bの熱変形温度以下で、第3の粉体23
bの溶融温度以上の200℃に保持されている。この状
態で造形部2bは溶融しているが、サポート部3bは後
記するようにその表面層は薄い固体膜を形成している。
立体形状物を成形するための型の層の構成材料として、
水溶性の珪酸塩,水溶性ビニロン,ポリビニルアルコー
ル等の材料よりなる第1の粉体21bが使用される。これ
らの水溶性材料は請求項6に対応させておりこの場合、
粒径50μmの水溶性珪酸ガラス粉末が使用され先ず、
図示しない粉体供給機によって前工程で形成されている
層の上に供給されて、約200μmの厚さの層が形成さ
れる。
【0027】次に図2の(b)を参照し、第1の粉体21
bと、パターン化されて加熱溶融により接着性を有する
第2の粉体22bとが交互に積層される。上記の第2の粉
体22bとしては、第2の粉体22aと同様な電子写真プロ
セスのトナーが利用される。上記の第1の粉体21bと第
2の粉体22bと第3の粉体23bの溶融温度は、第1の粉
体>第3の粉体>第2の粉体の順位になっていることを
条件としている。上記のパターン化には、図1における
と同様に、ステンレスフイルム24が使用される。そして
ステンレスフイルム24に転写されたトナーによるパター
ンはサポート部3bに対応させており、トナーのない部
位が造形部2bに対応している。この転写されたパター
ンが更に第1の粉体21bの層上に転写されて第2の粉体
の層が形成され、そして第2の粉体22bが溶融されてこ
れと第1の粉体とが溶着されて上記したように積層され
る。次に第2の粉体22bの溶融温度以下に保たれた圧着
プレート27によって低圧力で圧接されて第1の粉体と第
2の粉体とが溶着される。該圧着プレート27は後記の図
2の(b)において作動する圧着プレート27及び図3の
(b)において作動する圧着プレート28と共に、請求項
13,請求項14,請求項17,請求項18における加
熱溶着用部材をなす。上記の第1の粉体と第2の粉体と
の重量比はパターン部において例えば8:1であり、第
2の粉体22bは、第1の粉体21bを互に接着する役目で
あって、この層は非常に高粘度になる。即ち、変形に強
いサポート部3bが形成される。上記の一対の積層によ
る単位の積層部の溶着後の厚さは約160μmになる。
上記の図2の(a)と(b)と下記の(c)で示す工程
は本発明の第1の工程をなす。第1の工程は単独に複数
回繰り返される。図2の(c)は第1の工程が繰り返さ
れた状態を示している。
【0028】第1の工程が例えば3回繰返されて積層部
の厚さが約500μmになった後に、第2の粉体22b
(トナー)のない部位即ち造形部2bに相当する部分の
第1の粉体が吸引されて除去され、図2の(d)に示す
ように、サポート部3bとなる凹部が形成される。次に
図2の(e)を参照し、先に形成された凹部に第3の粉
体23bが供給されて、約700μmの厚さの層が形成さ
れる。
【0029】次に図2の(f)を参照し、第2の粉体22
bの溶融温度以下に保たれた圧着プレート27によって加
圧して第3の粉体23bを互に圧着させる。このとき第3
の粉体23bは、加圧されたことによってその下層の半溶
融状態の部分に沈められると共に、下層部から熱を受け
て半溶融状態となる。又、下層部は更に沈み、溶融状態
となる。第1の粉体と第2の粉体との溶着部も更に圧着
されて強固なサポート部3bが追加して形成される。そ
の結果、第1の粉体21bと第2の粉体22bを含む第3の
粉体23bの積層厚さは約400μmになる。上記の図2
の(d)と(e)と(f)で示す工程は本発明の第2の
工程をなす。第2の工程は必要に応じて単独に複数回繰
り返され、且つ第1の工程と共に複数回繰返される。
【0030】図示していないが、第1の工程と第2の工
程が繰返されて造形部2bに所要の立体形状物が形成さ
れたところで、型容器1中の形成物が冷却されてその
後、該形成物が取り出される。このときの第1の粉体21
bと第2の粉体22bとよりなるサポート部3bは造形部
2bと比べて脆いので、容易に破砕されて取除かれ、第
3の粉体23bによる立体形状物が得られる。上記の残存
している第1の粉体と第2の粉体とを除去する工程は本
発明の第3の工程をなす。
【0031】図3は本発明の第3の実施の形態例を示す
立体形状物の製造工程図であり、請求項1乃至請求項3
に対応させている。そして同図の(a)乃至(f)に示
す各図は、一連の工程がある時点まで進行した状態を起
点として(a)から(f)の工程が順次実行される過程
を示している。図3において、1は型容器、2c1は立
体形状物が後記する熱変形可能状態で既に途中まで形成
されている造形部、2c2は立体形状物が後記する溶着
状態で既に途中まで形成されている造形部、3cは造形
部2c1又は2c2と共に形成されてこれらをサポートす
るサポート部である。
【0032】図3の(a)は、この時点における造形部
2c1においては、第3の粉体23cとして、粒径100
μmのポリカーボネートが供給されて熱変形可能状態に
あることを示している。型容器1はその周囲から加熱さ
れて内部が、第3の粉体23cの熱変形温度以上で且つそ
の軟化温度以下の140℃に保持されている。先ず、立
体形状物を成形するための型の層の構成材料として、粒
径40μmのシリカ系球状中空体(フィライト(日本フ
ィライト製))よりなる第1の粉体21cが、図示しない
粉体供給機によって前工程で形成されている層の上に供
給されて、約100μmの厚さの層が形成される。
【0033】次に図3の(b)を参照し、第1の粉体21
cと、パターン化されて接着性を有する第2の粉体22c
とが交互に積層される。上記の第2の粉体22cとして
は、第2の粉体22aと同様な電子写真プロセスのトナー
が利用される。上記の第1の粉体21cと第2の粉体22c
と第3の粉体23cの溶融温度は、第1の粉体>第3の粉
体>第2の粉体の順位になっていることを条件としてい
る。上記のパターン化には、図1におけると同様に、ス
テンレスフイルム24が使用される。そしてステンレスフ
イルム24に転写されたトナーによるパターンはサポート
部3cに対応させており、トナーのない部位が造形部2
cに対応している。この転写されたパターンが更に第1
の粉体21cの層上に転写されて第2の粉体の層が形成さ
れ、そして第2の粉体22cが溶融されてこれと第1の粉
体とが溶着されて上記したように積層される。次に第2
の粉体22cの140℃に保たれた圧着プレート28によっ
て低圧力で圧接されて第1の粉体と第2の粉体とが溶着
される。該ステンレスフイルム24は圧着プレート28と溶
融粉体との間に配設していて、請求項18に対応させて
いる。よって溶融粉体が圧着プレート28に付着すること
なく、高精度な立体形状物を形成可能になる。上記の第
1の粉体と第2の粉体との重量比はパターン部において
例えば5:1である。そして上記の一対の積層による単
位の積層部の溶着後の厚さは約100μmになる。上記
の図3の(a)と(b)と下記の(c)で示す工程は本
発明の第1の工程をなす。第1の工程は単独に複数回繰
り返される。図3の(c)は第1の工程が繰り返された
状態を示している。
【0034】第1の工程が例えば5回繰返されて積層部
の厚さが約500μmになった後に、第2の粉体22c
(トナー)のない部位即ち造形部2cに相当する部分の
第1の粉体が吸引されて除去され、図3の(d)に示す
ように、サポート部3cとなる凹部が形成される。次に
図3の(e)を参照し、先に形成された凹部に第3の粉
体23cが供給されて、約600μmの厚さの層が形成さ
れる。
【0035】次に図3の(f)を参照し、表面温度が1
40℃に保たれた圧着プレート28によって再度加圧して
第3の粉体23cを熱変形させる。このとき第3の粉体23
cは、変形して当該部位の嵩密度が増加する。第1の粉
体と第2の粉体との溶着部も更に圧着されて強固なサポ
ート部3cが追加して形成される。その結果、第1の粉
体21cと第2の粉体22cを含む第3の粉体23cの積層厚
さは約450μmになる。上記の図3の(d)と(e)
と(f)で示す工程は本発明の第2の工程をなす。第2
の工程は必要に応じて単独に複数回繰り返され、且つ第
1の工程と共に複数回繰返される。次に第1の工程と第
2の工程が繰返されて造形部2cに所要の立体形状物が
形成されたところで、圧着プレート28で加圧しながら型
容器1全体を200℃に加熱して、第3の粉体23cを溶
融圧縮した後、容器1中の形成物が冷却されてその後、
該形成物が取り出される。このときの第1の粉体21cと
第2の粉体22cとよりなるサポート部3cは造形部2c
と比べて脆いので、容易に破砕されて取除かれ、第3の
粉体23cによる立体形状物が得られる。上記の残存して
いる第1の粉体と第2の粉体とを除去する工程は本発明
の第3の工程をなす。
【0036】
【実施例】次に本発明の製造方法に係わる装置の具体的
な構成例を説明する。図4は図1の工程の第1の装置例
を示す簡略構成図であり、図1と同等の部分には同一の
符号を付してその説明を省略する。各工程は図1と同等
である。第1の粉体21aは、サポート用粉末供給部4か
ら粉末供給ローラ5によって供給される。そして第3の
粉体23aは、造形用粉末供給部6から粉末供給ローラ7
によって供給される。そして第2の粉体22aは、図1の
(b)で説明したようにトナーパターンが形成されて供
給される。8はトナーパターンを形成する現像部、8A
は感光ドラム、8Bは転写ドラム(ステンレスフイルム
24)である。9は粉体吸引部で、図1の(d)において
説明したように、造形部2aに相当する部分における第
1の粉体の吸引を行う。
【0037】図5は図1の工程の第2の装置例を示す簡
略構成図であり、図4と同等の部分には同一の符号を付
してその説明を省略する。この装置はパターン形成部と
して、現像部8とパターン形成部との間にトナーパター
ン転写・積層用の供給ベルト10を備えていて、サポート
用粉末供給部11から粉末供給ローラ12によって一定厚さ
で第1の粉体を供給しながら、転写ドラム8Bからトナ
ーパターンを一旦、供給ベルト10に転写・積層する。こ
の供給ベルト10を往復させ、且つ第2の粉体を溶融・密
着させて、第2の粉体を積層する。その後、供給ベルト
10を回転させて、接着されていない第1の粉体を回収
し、それを供給ベルト10の部位から第3の粉体の積層部
に再転写する。このとき、第3の粉体の積層部の温度は
第2の粉体の溶融温度以上に保ち、転写・密着できるよ
うにする。その後、粉末供給ローラ7によってこの凹部
に造形用粉末供給部6から第3の粉体23aを供給する。
その後、圧着ローラ26で加圧して第3の粉体23aを互に
圧着させる。上記の供給ベルト10は図1等におけるステ
ンレスフイルム24と同様な機能の部材が使用されてい
て、供給ベルト10上での一連の工程は請求項19に対応
させている。この一連の装置はコンパクトに構成でき、
且つ時間短縮が図れる。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、各粉体層
を順次形成しながら粉体層の相互間を加熱溶着させるよ
うにしているので、色々の種類の熱可塑性樹脂の粉体の
みを用いて緻密な立体形状物を作成することができ、よ
って従来の金型を用いた射出成形品と同等の物性,精度
の立体形状物が従来以上の自由度をもって容易に且つ短
時間で作成可能になる。
【0039】そして請求項2記載の発明によれば、被製
造立体形状物のモデルを多層に細分化して各層に対応さ
せてなるパターンを該各層毎に用いるようにしたので、
立体形状物の物性,精度,作成速度を容易に変えること
が可能になる。そして請求項3記載の発明によれば、パ
ターン部を形成しながらこれに樹脂を充填していくよう
にしたので、所要の樹脂のみによる立体形状物を得るこ
とができる。
【0040】そして請求項4記載の発明によれば、電子
写真プロセスによって各層のパターンを転写して形成す
るようにしたので、転写速度が速く且つ精度も向上す
る。そして請求項5記載の発明によれば、電子写真用ト
ナー粉体を用いたので、使用材料を容易に取得し得る。
そして請求項6記載の発明によれば、サポート部を形成
するための第1の粉体と第2の粉体の少なくとも一方に
溶媒可溶性材料を用いたので、第3の工程において溶媒
を用いることによってサポート部を確実に除去し得る。
【0041】そして請求項7記載の発明によれば、第2
の粉体は第1の粉体よりも低融点の材料を用い、第2の
工程における加熱温度は第2の粉体の溶融温度を越えて
いて第1の粉体の溶融温度未満にしたので、第1の粉体
と第2の粉体との混合部の溶着強度が第1の粉体同士の
溶着強度よりも著しく低くなり、よって立体形状物を取
り出す時にサポート部を容易に除去することができる。
【0042】そして請求項8記載の発明によれば、第1
の粉体の平均粒径が10μm乃至300μmであるの
で、高精度な立体形状物を得るための使用材料が容易に
取得し得る。そして請求項9記載の発明によれば、第2
の粉体の平均粒径が1μm乃至50μmの小粒径である
ので、パターン部での第1の粉体同士の溶着が防止され
て、サポート部を容易に除去することが可能となって高
精度の立体形状物を形成可能になり、そして汎用のトナ
ーを利用することができる。
【0043】そして請求項10記載の発明によれば、第
3の粉体の平均粒径が30μm乃至800μmであるの
で、通常の冷凍破砕を利用でき、そして種々の樹脂を使
用可能になる。そして請求項11記載の発明によれば、
第1の粉体による層を形成した後に第2の粉体によるパ
ターン層を転写によって形成するようにしたので、第2
の粉体が第1の粉体同士の溶着を防止して、立体形状物
を取り出す時にサポート部を容易に除去することができ
る。
【0044】そして請求項12記載の発明によれば、第
1の粉体による層を形成した後に第2の粉体によるパタ
ーン層を転写によって形成しその後に第1の粉体による
層を形成するようにしたので、第2の粉体の粒径を第1
の粉体の粒径と比べてあまり小径にすることを要しない
上で、第1の粉体同士の溶着を防止して、立体形状物を
取り出す時にサポート部を容易に除去することができ
る。
【0045】そして請求項13記載の発明によれば、第
1の工程による溶着方法として、第2の粉体の溶融温度
以上の表面温度を有する加熱溶着用部材を所要の時間に
亘って当該積層部に接触させるようにしたので、所定厚
さの積層部を容易に形成可能になる。そして請求項14
記載の発明によれば、第1の工程による溶着方法とし
て、第2の粉体の溶融温度以上に非接触加熱した後に第
2の粉体の溶融温度以下の所定の表面温度を有する加熱
溶着用部材を所要の時間に亘って当該積層部に接触させ
るようにしたので、加熱溶着用部材が接触されると溶融
部分が直ちに固化されて時間短縮が図れると共に、離型
も容易になる。
【0046】そして請求項15記載の発明によれば、第
2の工程による加熱圧着方法として、第3の粉体の溶融
温度以上の表面温度を有する加熱圧着用部材によって所
要の時間に亘って当該積層部を加圧するようにしたの
で、所定厚さの積層部を容易に形成可能になる。そして
請求項16記載の発明によれば、第2の工程による加熱
圧着方法として、第3の粉体の溶融温度以上に非接触加
熱した後に第2の粉体の溶融温度以下の所定の表面温度
を有する加熱圧着用部材によって所要の時間に亘って当
該積層部を加圧するようにしたので、加熱圧着用部材が
圧着されると溶融部分が直ちに固化されて時間短縮が図
れると共に、離型も容易になる。
【0047】そして請求項17記載の発明によれば、加
熱溶着用部材と加熱圧着用部材の表面を、対象の溶融粉
体に対して非密着性材料で形成したので、加熱溶着ある
いは加熱圧着される際に対象の溶融粉体がこれら各部材
に付着することなく、よって高精度な立体形状物を形成
可能になる。そして請求項18記載の発明によれば、加
熱溶着用部材又は加熱圧着用部材と対象の溶融粉体との
間に、該溶融粉体に対して非密着性であって且つこれら
各部材の表面温度以上の熱変形温度を有したフイルムを
配設したので、対象の溶融粉体がこれら各部材に付着す
ることなく、よって高精度な立体形状物を形成可能にな
る。
【0048】そして請求項19記載の発明によれば、第
1の工程から第2の工程における加熱圧着の前段に至る
一連の工程を、フイルム上で行うようにしたので、電子
写真プロセスによりパターン化されたトナーの転送の役
割をこのフイルムにもたせることによって、一連の装置
をコンパクトにでき、且つ時間短縮が図れる。そして請
求項20記載の発明によれば、積層部の温度を全工程に
亘って第1の粉体の熱変形温度以下に保持するようにし
たので、圧着時間が短縮されると共に、高精度な立体形
状物を形成可能になる。
【0049】そして請求項21記載の発明によれば、第
1の工程による第1の粉体と第2の粉体との単位の積層
部の厚さを10μm乃至500μmとしているので、被
製造立体形状物の精度と作業時間等の要求に応じて該厚
さを適宜に選択可能になる。そして請求項22記載の発
明によれば、第2の工程による第3の粉体の積層厚さを
30μm乃至2000μmとしているので、被製造立体
形状物の精度と作業時間等の要求に応じて該厚さを適宜
に選択可能になる。
【0050】そして請求項23記載の発明によれば、積
層部を構成する粉体1と粉体2との重量比を100対2
乃至80としたので、高温でのサポート部の変形が少な
く、且つサポート部の分離が容易になると共に、高精度
な立体形状物を形成可能になる。そして請求項24記載
の発明によれば、第3の粉体として、強化材と充填材を
混入させてなる合成樹脂材料を用いたので、高精度な立
体形状物あるいは高強度な立体形状物を形成可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例を示す立体形状物
の製造工程図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態例を示す立体形状物
の製造工程図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態例を示す立体形状物
の製造工程図である。
【図4】図1の工程の第1の装置例を示す簡略構成図で
ある。
【図5】図1の工程の第2の装置例を示す簡略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 型容器 2a,2b,2c,2c1,2c2 造形部 3a,3b,3c サポート部 4,11 サポート用粉末供給部 5,7,12 粉末供給ローラ 6 造形用粉末供給部 8 現像部 8A 感光ドラム 8B 転写ドラム 9 粉体吸引部 10 供給ベルト 21a,21b,21c 第1の粉体 22a,22b,22c 第2の粉体 23a,23b,23c 第3の粉体 24 ステンレスフイルム 25 赤外線ヒータ 26 圧着ローラ 27,28 圧着プレート

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の粉体と、パターン化されて加熱溶融
    により接着性を有する第2の粉体とを交互に積層してそ
    の一対の積層によって単位の積層部を形成し該積層部を
    加熱して互に溶着させる第1の工程と、 第1の工程において形成された単位の積層部中の非溶着
    部位の第1の粉体を除去しその除去された部位に第3の
    粉体を導入して加熱圧着する第2の工程と、 第2の工程において残存している第1の粉体と第2の粉
    体とを除去する第3の工程とよりなり、 第1の工程と第2の工程の少なくとも一方を2回以上繰
    り返すことを特徴とする立体形状物の製造方法。
  2. 【請求項2】被製造立体形状物のモデルを多層に細分化
    して各層に対応させてなるパターンを該各層毎に用いて
    第1の工程又は第2の工程を繰り返し実行することを特
    徴とする請求項1記載の立体形状物の製造方法。
  3. 【請求項3】第2の粉体による層のうち被製造立体形状
    物のモデルの断面形状に従って除去してなる残りの部位
    をパターンとして用いることを特徴とする請求項1記載
    の立体形状物の製造方法。
  4. 【請求項4】第2の粉体は電子写真プロセスによってパ
    ターン化されて供給されることを特徴とする請求項1記
    載の立体形状物の製造方法。
  5. 【請求項5】第2の粉体として電子写真用トナー粉体を
    用いたことを特徴とする請求項4記載の立体形状物の製
    造方法。
  6. 【請求項6】第1の粉体と第2の粉体の少なくとも一方
    に溶媒可溶性材料を用いたことを特徴とする請求項1記
    載の立体形状物の製造方法。
  7. 【請求項7】第2の粉体は第1の粉体よりも低融点の材
    料よりなり、第2の工程における加熱温度は第2の粉体
    の溶融温度を越えていて第1の粉体の溶融温度未満であ
    ることを特徴とする請求項1記載の立体形状物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】第1の粉体の平均粒径が10μm乃至30
    0μmであることを特徴とする請求項1記載の立体形状
    物の製造方法。
  9. 【請求項9】第2の粉体の平均粒径が1μm乃至50μ
    mであることを特徴とする請求項1記載の立体形状物の
    製造方法。
  10. 【請求項10】第3の粉体の平均粒径が30μm乃至8
    00μmであることを特徴とする請求項1記載の立体形
    状物の製造方法。
  11. 【請求項11】第1の粉体による層を形成した後に第2
    の粉体によるパターン層を転写によって形成することを
    特徴とする請求項1記載の立体形状物の製造方法。
  12. 【請求項12】第1の粉体による層を形成した後に第2
    の粉体によるパターン層を転写によって形成しその後に
    第1の粉体による層を形成することを特徴とする請求項
    1記載の立体形状物の製造方法。
  13. 【請求項13】第1の工程による溶着方法として、第2
    の粉体の溶融温度以上の表面温度を有する加熱溶着用部
    材を所要の時間に亘って当該積層部に接触させることを
    特徴とする請求項1記載の立体形状物の製造方法。
  14. 【請求項14】第1の工程による溶着方法として、第2
    の粉体の溶融温度以上に非接触加熱した後に第2の粉体
    の溶融温度以下の所定の表面温度を有する加熱溶着用部
    材を所要の時間に亘って当該積層部に接触させることを
    特徴とする請求項1記載の立体形状物の製造方法。
  15. 【請求項15】第2の工程による加熱圧着方法として、
    第3の粉体の溶融温度以上の表面温度を有する加熱圧着
    用部材によって所要の時間に亘って当該積層部を加圧す
    ることを特徴とする請求項1記載の立体形状物の製造方
    法。
  16. 【請求項16】第2の工程による加熱圧着方法として、
    第3の粉体の溶融温度以上に非接触加熱した後に第2の
    粉体の溶融温度以下の所定の表面温度を有する加熱圧着
    用部材によって所要の時間に亘って当該積層部を加圧す
    ることを特徴とする請求項1記載の立体形状物の製造方
    法。
  17. 【請求項17】加熱溶着用部材又は加熱圧着用部材はそ
    の表面が、対象の溶融粉体に対して非密着性材料で形成
    されていることを特徴とする請求項13及び請求項15
    記載の立体形状物の製造方法。
  18. 【請求項18】加熱溶着用部材又は加熱圧着用部材と対
    象の溶融粉体との間に、該溶融粉体に対して非密着性で
    あって且つ当該加熱溶着用部材又は加熱圧着用部材の表
    面温度以上の熱変形温度を有してなるフイルムを配設し
    ていることを特徴とする請求項13及び請求項15記載
    の立体形状物の製造方法。
  19. 【請求項19】第1の工程から第2の工程における加熱
    圧着の前段に至る一連の工程を、フイルム上で行うこと
    を特徴とする請求項1記載の立体形状物の製造方法。
  20. 【請求項20】積層部の温度を全工程に亘って第1の粉
    体の熱変形温度以下に保持することを特徴とする請求項
    1記載の立体形状物の製造方法。
  21. 【請求項21】第1の工程による第1の粉体と第2の粉
    体との単位の積層部の厚さが10μm乃至500μmで
    あることを特徴とする請求項1記載の立体形状物の製造
    方法。
  22. 【請求項22】第2の工程による第3の粉体の積層厚さ
    が30μm乃至2000μmであることを特徴とする請
    求項1記載の立体形状物の製造方法。
  23. 【請求項23】積層部を構成する粉体1と粉体2との重
    量比が100対2乃至80であることを特徴とする請求
    項1記載の立体形状物の製造方法。
  24. 【請求項24】第3の粉体は強化材と充填材を混入させ
    てなる合成樹脂材料を用いたことを特徴とする請求項1
    記載の立体形状物の製造方法。
JP8103085A 1996-02-07 1996-04-25 立体形状物の製造方法 Pending JPH09272153A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8103085A JPH09272153A (ja) 1996-02-07 1996-04-25 立体形状物の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-20760 1996-02-07
JP2076096 1996-02-07
JP8103085A JPH09272153A (ja) 1996-02-07 1996-04-25 立体形状物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09272153A true JPH09272153A (ja) 1997-10-21

Family

ID=26357743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8103085A Pending JPH09272153A (ja) 1996-02-07 1996-04-25 立体形状物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09272153A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014092205A1 (en) * 2012-12-13 2014-06-19 Canon Kabushiki Kaisha Method for manufacturing structural body and manufacturing apparatus therefor
JP2014533210A (ja) * 2011-09-23 2014-12-11 ストラタシス,インコーポレイテッド アディティブマニュファクチュアリングのための層溶融転写
JP2015180537A (ja) * 2014-03-07 2015-10-15 キヤノン株式会社 三次元造形物の製造方法
WO2015199244A1 (ja) * 2014-06-27 2015-12-30 株式会社フジミインコーポレーテッド 構造体の形成に用いる形成用材料と形成方法
WO2016084913A1 (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 キヤノン株式会社 造形装置及び立体物の作製方法
JP2017007168A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 日本電気株式会社 積層造形装置および積層造形方法
WO2017188152A1 (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 キヤノン株式会社 造形装置、および、立体物の製造方法
WO2018079626A1 (ja) * 2016-10-26 2018-05-03 コニカミノルタ株式会社 三次元造形装置及び三次元造形物の製造方法
US10207326B2 (en) 2014-06-02 2019-02-19 Ricoh Company, Ltd. Apparatus for fabricating three-dimensional object

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014533210A (ja) * 2011-09-23 2014-12-11 ストラタシス,インコーポレイテッド アディティブマニュファクチュアリングのための層溶融転写
US9604437B2 (en) 2012-12-13 2017-03-28 Canon Kabushiki Kaisha Method for manufacturing structural body and manufacturing apparatus therefor
JP2014133414A (ja) * 2012-12-13 2014-07-24 Canon Inc 構造体の製造方法および製造装置
WO2014092205A1 (en) * 2012-12-13 2014-06-19 Canon Kabushiki Kaisha Method for manufacturing structural body and manufacturing apparatus therefor
JP2015180537A (ja) * 2014-03-07 2015-10-15 キヤノン株式会社 三次元造形物の製造方法
US10207326B2 (en) 2014-06-02 2019-02-19 Ricoh Company, Ltd. Apparatus for fabricating three-dimensional object
JPWO2015199244A1 (ja) * 2014-06-27 2017-04-27 株式会社フジミインコーポレーテッド 構造体の形成に用いる形成用材料と形成方法
CN106470823A (zh) * 2014-06-27 2017-03-01 福吉米株式会社 用于结构体的形成的形成用材料和形成方法
WO2015199244A1 (ja) * 2014-06-27 2015-12-30 株式会社フジミインコーポレーテッド 構造体の形成に用いる形成用材料と形成方法
US10661550B2 (en) 2014-06-27 2020-05-26 Fujimi Incorporated Molding material for forming structure and molding method
WO2016084913A1 (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 キヤノン株式会社 造形装置及び立体物の作製方法
JP2017007168A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 日本電気株式会社 積層造形装置および積層造形方法
WO2017188152A1 (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 キヤノン株式会社 造形装置、および、立体物の製造方法
WO2018079626A1 (ja) * 2016-10-26 2018-05-03 コニカミノルタ株式会社 三次元造形装置及び三次元造形物の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08281808A (ja) 立体形状の製造方法
Roels et al. Processing of self‐healing polymers for soft robotics
JP5855755B2 (ja) アディティブマニュファクチュアリングのための層溶融転写
US9776376B2 (en) Methods and apparatus for three-dimensional printed composites based on flattened substrate sheets
JP6253273B2 (ja) 構造体の製造方法および製造装置
Friel Power ultrasonics for additive manufacturing and consolidating of materials
JPH09272153A (ja) 立体形状物の製造方法
WO2011065920A1 (en) Process for building three-dimensional objects
JP6955510B2 (ja) 立体造形方法
JPH0857967A (ja) 3次元造形方法
JP2018047556A (ja) 積層造形構造体、積層造形方法および積層造形装置
JP2005059324A (ja) 3次元積層造形装置
US7079915B2 (en) Method for rapid prototyping by using plane light as sources
JPH1086224A (ja) 立体物の造形方法
JP2000071257A (ja) 成形品の製造方法
JP2003053846A (ja) 積層造形装置および積層造形方法
JP2626305B2 (ja) 蠅の目レンズ板のスタンパの製作方法
Izdebska-Podsiadły History of the development of additive polymer technologies
Burlage et al. Ultrasonic hot embossing and welding of micro structures
JPH09197965A (ja) 電子タグの製造方法
JPH08230047A (ja) 三次元形状の形成方法
JP3391120B2 (ja) ディスクブレーキパッドの製造方法
Jain et al. The future of antenna fabrication: 3D printing technology
JP7028690B2 (ja) 熱溶融積層造形方法、熱溶融積層造形物の製造方法、および熱溶融積層造形物を一部に備えた構造
JPH08216263A (ja) 熱硬化性樹脂成形品の成形方法