JPH09271868A - 金属缶のネックイン加工方法 - Google Patents
金属缶のネックイン加工方法Info
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- JPH09271868A JPH09271868A JP8433996A JP8433996A JPH09271868A JP H09271868 A JPH09271868 A JP H09271868A JP 8433996 A JP8433996 A JP 8433996A JP 8433996 A JP8433996 A JP 8433996A JP H09271868 A JPH09271868 A JP H09271868A
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- neck
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属缶のネック部に微細な凸形状若しくは凹
形状又は急な折れ曲がり等が発生することがなく、なだ
らかなネック部を有する金属缶が得られる金属缶のネッ
クイン加工方法を提供する。 【解決手段】 1段階目のネックイン加工を金属缶4に
施した後、2段階目のネックイン加工を金属缶に施す。
2段階目用の口絞りダイ5には金属缶4挿入側に口絞り
部52が設けられている。この口絞り部52に接続する
ように、遷移部54が設けられている。遷移部54の金
属缶4の進行方向側には、平行部53が接続されてい
る。この2段階目の口絞りダイ5を1段階目の口絞り部
1よりもLだけ前方に配置する。そして、1段階目にお
ける口絞りダイ1の遷移部14の曲率半径rmmと長さ
Lmmとの積が1.5乃至3.0となるように配置し
て、2段階目のネックイン加工を実施する。
形状又は急な折れ曲がり等が発生することがなく、なだ
らかなネック部を有する金属缶が得られる金属缶のネッ
クイン加工方法を提供する。 【解決手段】 1段階目のネックイン加工を金属缶4に
施した後、2段階目のネックイン加工を金属缶に施す。
2段階目用の口絞りダイ5には金属缶4挿入側に口絞り
部52が設けられている。この口絞り部52に接続する
ように、遷移部54が設けられている。遷移部54の金
属缶4の進行方向側には、平行部53が接続されてい
る。この2段階目の口絞りダイ5を1段階目の口絞り部
1よりもLだけ前方に配置する。そして、1段階目にお
ける口絞りダイ1の遷移部14の曲率半径rmmと長さ
Lmmとの積が1.5乃至3.0となるように配置し
て、2段階目のネックイン加工を実施する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に飲料用に使用
されるアルミニウム缶及びブリキ缶等の金属缶の製造に
おいて、DI(絞り及びしごき)工程実施後の金属缶の
開口端部を揃えるトリミング工程と、金属缶の開口部を
拡げるフランジ工程との間で、金属缶の開口部を縮径化
するネックイン加工方法に関し、特に金属缶の端部を2
段階以上に縮径し、金属缶のネック部をなだらかな形状
に加工することができる金属缶のネックイン加工方法に
関する。
されるアルミニウム缶及びブリキ缶等の金属缶の製造に
おいて、DI(絞り及びしごき)工程実施後の金属缶の
開口端部を揃えるトリミング工程と、金属缶の開口部を
拡げるフランジ工程との間で、金属缶の開口部を縮径化
するネックイン加工方法に関し、特に金属缶の端部を2
段階以上に縮径し、金属缶のネック部をなだらかな形状
に加工することができる金属缶のネックイン加工方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、飲料用に使用される金属缶におい
ては、円筒状の蓋側の開口端部を縮径し、缶蓋の直径を
筒部中央(缶胴部)の外径よりも小さくした缶が使用さ
れるようになった。このような金属缶は、DI(絞り及
びしごき)工程及びトリミング工程により開口端を形成
し、次にこの開口端にネックイン加工を施し、開口端部
を縮径して口絞り部を成形し、更に開口端部にフランジ
(口拡げ)加工を施した後に、開口端部に缶蓋を巻締め
することにより製造されている。
ては、円筒状の蓋側の開口端部を縮径し、缶蓋の直径を
筒部中央(缶胴部)の外径よりも小さくした缶が使用さ
れるようになった。このような金属缶は、DI(絞り及
びしごき)工程及びトリミング工程により開口端を形成
し、次にこの開口端にネックイン加工を施し、開口端部
を縮径して口絞り部を成形し、更に開口端部にフランジ
(口拡げ)加工を施した後に、開口端部に缶蓋を巻締め
することにより製造されている。
【0003】上述のネックイン加工方法としては、「ダ
イ方式」によるものと「スピン方式」によるものとがあ
る。「ダイ方式」では、口絞りダイ及び円柱状中子を組
み合わせて使用して、開口端部を縮径する。一方、「ス
ピン方式」では、スピンニングロールを使用して、開口
端部を縮径する。「スピン方式」は、「ダイ方式」に比
して金属缶に印加される軸方向の加工力が小さいため、
缶胴部の肉厚が薄い金属缶であっても缶胴部に座屈が発
生する虞れが少ないという長所がある。しかし、「スピ
ン方式」においては、缶端部の内外面が高速でスピンニ
ングロールに接触するため、金属缶の内外面の塗膜が損
傷を受けやすいという欠点がある。特に、飲料用に使用
される金属缶の場合は、内面の塗膜が損傷した場合に、
缶内面と内容物との接触により缶の腐食を招来する。ま
た、金属缶外面の塗膜が損傷した場合は、商品価値が著
しく損なわれる。
イ方式」によるものと「スピン方式」によるものとがあ
る。「ダイ方式」では、口絞りダイ及び円柱状中子を組
み合わせて使用して、開口端部を縮径する。一方、「ス
ピン方式」では、スピンニングロールを使用して、開口
端部を縮径する。「スピン方式」は、「ダイ方式」に比
して金属缶に印加される軸方向の加工力が小さいため、
缶胴部の肉厚が薄い金属缶であっても缶胴部に座屈が発
生する虞れが少ないという長所がある。しかし、「スピ
ン方式」においては、缶端部の内外面が高速でスピンニ
ングロールに接触するため、金属缶の内外面の塗膜が損
傷を受けやすいという欠点がある。特に、飲料用に使用
される金属缶の場合は、内面の塗膜が損傷した場合に、
缶内面と内容物との接触により缶の腐食を招来する。ま
た、金属缶外面の塗膜が損傷した場合は、商品価値が著
しく損なわれる。
【0004】一方、「ダイ方式」においては、円筒状の
口絞りダイ及び円柱状の中子を用意し、口絞りダイ内に
円柱状中子を配置した後、円柱状中子に金属缶の内側を
嵌合させつつ、口絞りダイにより金属缶の開口端部を縮
径して、缶端部にネックイン加工を施す。
口絞りダイ及び円柱状の中子を用意し、口絞りダイ内に
円柱状中子を配置した後、円柱状中子に金属缶の内側を
嵌合させつつ、口絞りダイにより金属缶の開口端部を縮
径して、缶端部にネックイン加工を施す。
【0005】図19は、ダイ方式における金属缶のネッ
クイン加工用工具を示す断面図である。図19に示すよ
うに、口絞りダイ71には金属缶4挿入側に口絞り部1
2が設けられている。口絞り部12は、矢印に示す金属
缶4の挿入方向に沿って、その直径が小さくなってい
る。口絞りダイ71の内面には、口絞りダイ71の中心
軸3に平行に延びる平行部13が形成されており、平行
部13は口絞り部12から金属缶の挿入方向に延びてい
る。この平行部13に平行となると共に、口絞りダイ7
1と同軸上となるように、円柱状中子2が口絞りダイ7
1内に挿入されている。円柱状中子2の周面には、口絞
りダイ1の平行部13に整合する平行部23が形成され
ている。なお、口絞りダイ71及び円柱状中子2には、
夫々、貫通孔3a及び3bが中心部に中心軸3に沿って
形成されている。貫通孔3a及び3bに位置決め用の連
結棒を嵌めることにより、口絞りダイ71に円柱状中子
2が固定されると共に、平行部13と平行部23との間
の隙間24が適切な間隔となる。また、中空の連結棒を
使用することで、ネックイン加工終了直前に、連結棒か
ら金属缶4の内部に空気を送り込んで、金属缶4を口絞
りダイ71及び円柱状中子2から離隔しやすくできる。
クイン加工用工具を示す断面図である。図19に示すよ
うに、口絞りダイ71には金属缶4挿入側に口絞り部1
2が設けられている。口絞り部12は、矢印に示す金属
缶4の挿入方向に沿って、その直径が小さくなってい
る。口絞りダイ71の内面には、口絞りダイ71の中心
軸3に平行に延びる平行部13が形成されており、平行
部13は口絞り部12から金属缶の挿入方向に延びてい
る。この平行部13に平行となると共に、口絞りダイ7
1と同軸上となるように、円柱状中子2が口絞りダイ7
1内に挿入されている。円柱状中子2の周面には、口絞
りダイ1の平行部13に整合する平行部23が形成され
ている。なお、口絞りダイ71及び円柱状中子2には、
夫々、貫通孔3a及び3bが中心部に中心軸3に沿って
形成されている。貫通孔3a及び3bに位置決め用の連
結棒を嵌めることにより、口絞りダイ71に円柱状中子
2が固定されると共に、平行部13と平行部23との間
の隙間24が適切な間隔となる。また、中空の連結棒を
使用することで、ネックイン加工終了直前に、連結棒か
ら金属缶4の内部に空気を送り込んで、金属缶4を口絞
りダイ71及び円柱状中子2から離隔しやすくできる。
【0006】このように構成された金属缶のネックイン
加工用工具において、矢印にて示す方向に、金属缶4を
口絞りダイ71及び円柱状中子2に対して相対的に移動
させる。この場合に、金属缶4を固定して、口絞りダイ
71及び円柱状中子2を矢印で示す方向とは反対方向に
移動させてもよいし、口絞りダイ71及び円柱状中子2
を固定して、金属缶4を移動させてよい。いずれの場合
においても、金属缶4の開口端部が口絞り部12に当接
した後、平行部13と平行部23との間に入り込み、金
属缶4にネック部81が形成される。これにより、金属
缶4の開口端部が縮径される。
加工用工具において、矢印にて示す方向に、金属缶4を
口絞りダイ71及び円柱状中子2に対して相対的に移動
させる。この場合に、金属缶4を固定して、口絞りダイ
71及び円柱状中子2を矢印で示す方向とは反対方向に
移動させてもよいし、口絞りダイ71及び円柱状中子2
を固定して、金属缶4を移動させてよい。いずれの場合
においても、金属缶4の開口端部が口絞り部12に当接
した後、平行部13と平行部23との間に入り込み、金
属缶4にネック部81が形成される。これにより、金属
缶4の開口端部が縮径される。
【0007】この「ダイ方式」は、比較的簡単な金型、
即ち、口絞りダイ71及び円柱状中子2によりネックイ
ン加工が可能であるため、金属缶のネックイン加工方法
として最も一般的に使用されている。また、「ダイ方
式」によるネックイン加工は、「スピン方式」のネック
イン加工の前工程として使用されることもある。なお、
「ダイ方式」においては、加工力を低減し缶胴部の座屈
を回避すると共に、缶端部での皺の発生を抑制するため
に、通常、2段階以上に分けてネックイン加工を施し、
缶端部を所定の外径に縮径している。
即ち、口絞りダイ71及び円柱状中子2によりネックイ
ン加工が可能であるため、金属缶のネックイン加工方法
として最も一般的に使用されている。また、「ダイ方
式」によるネックイン加工は、「スピン方式」のネック
イン加工の前工程として使用されることもある。なお、
「ダイ方式」においては、加工力を低減し缶胴部の座屈
を回避すると共に、缶端部での皺の発生を抑制するため
に、通常、2段階以上に分けてネックイン加工を施し、
缶端部を所定の外径に縮径している。
【0008】「ダイ方式」によるネックイン加工には、
「段ネック」加工と「スムーズネック」加工との2種類
の加工方法が存在し、「段ネック」加工と「スムーズネ
ック」加工とでは、得られるネック部の形状が異なる。
図20は「段ネック」加工により得られた金属缶の開口
端部を示す断面図である。図20に示すように、ネック
部81aには、金属缶の外側から見た場合に、複数個の
凸形状82が形成されており、この凸形状82の両端に
は凹形状83が形成されている。即ち、「段ネック」加
工ではネック部81aは、複数個の凸形状及び凹形状の
繰り返し形状となっている。
「段ネック」加工と「スムーズネック」加工との2種類
の加工方法が存在し、「段ネック」加工と「スムーズネ
ック」加工とでは、得られるネック部の形状が異なる。
図20は「段ネック」加工により得られた金属缶の開口
端部を示す断面図である。図20に示すように、ネック
部81aには、金属缶の外側から見た場合に、複数個の
凸形状82が形成されており、この凸形状82の両端に
は凹形状83が形成されている。即ち、「段ネック」加
工ではネック部81aは、複数個の凸形状及び凹形状の
繰り返し形状となっている。
【0009】図21は「スムーズネック」加工により得
られた金属缶の開口端部を示す断面図である。図21に
示すように、ネック部81bには、金属缶の外側から見
た場合に、1個ずつの凸形状84及び凹形状85が形成
されており、これら凸形状84と凹形状85とは接続部
86により滑らかに接続されている。接続部の断面形状
は直線であってもよく、また曲線であってもよい。断面
形状を曲線とする場合は、接続部86の曲率半径が、凸
形状84及び凹形状85のものに比して、極めて大きな
ものとなっている。
られた金属缶の開口端部を示す断面図である。図21に
示すように、ネック部81bには、金属缶の外側から見
た場合に、1個ずつの凸形状84及び凹形状85が形成
されており、これら凸形状84と凹形状85とは接続部
86により滑らかに接続されている。接続部の断面形状
は直線であってもよく、また曲線であってもよい。断面
形状を曲線とする場合は、接続部86の曲率半径が、凸
形状84及び凹形状85のものに比して、極めて大きな
ものとなっている。
【0010】通常、金属缶のネックイン加工時に加工皺
が発生すると、商品価値及び構造的な強度を低下させる
原因となる。この加工皺の発生をできるだけ抑えるため
に、例えば、外径が約66mmのアルミニウム合金製缶
を、約58mmの外径にまで縮径化する場合は、ネック
イン加工部の厚さは0.150mm以上となっている。
一方、ネックイン加工部を受けない部分、即ち、缶胴部
は金属缶内の飲料に含まれる炭酸ガスによる内圧及びネ
ックイン加工時の軸方向に発生する圧縮力に耐えられる
ものであればよい。このため、缶胴部の厚さはネックイ
ン加工部に比して薄くなっており、上述のアルミニウム
合金製缶では、0.090mm程度となっている。
が発生すると、商品価値及び構造的な強度を低下させる
原因となる。この加工皺の発生をできるだけ抑えるため
に、例えば、外径が約66mmのアルミニウム合金製缶
を、約58mmの外径にまで縮径化する場合は、ネック
イン加工部の厚さは0.150mm以上となっている。
一方、ネックイン加工部を受けない部分、即ち、缶胴部
は金属缶内の飲料に含まれる炭酸ガスによる内圧及びネ
ックイン加工時の軸方向に発生する圧縮力に耐えられる
ものであればよい。このため、缶胴部の厚さはネックイ
ン加工部に比して薄くなっており、上述のアルミニウム
合金製缶では、0.090mm程度となっている。
【0011】近年、金属缶のコストダウン及び省資源等
の理由から、金属缶に使用される金属量は低減化される
方向にある。このため、ネックイン加工を受ける厚肉部
分、即ち、金属缶の軸方向に対するネック部の長さをで
きるだけ短くし、金属の使用量を少なくすることが望ま
れている。
の理由から、金属缶に使用される金属量は低減化される
方向にある。このため、ネックイン加工を受ける厚肉部
分、即ち、金属缶の軸方向に対するネック部の長さをで
きるだけ短くし、金属の使用量を少なくすることが望ま
れている。
【0012】図22は、図20に示す「段ネック」加工
により得られた金属缶の開口端部を拡大して示す断面図
である。「段ネック」は、上述のように、複数個の凸形
状82及び凹形状83により構成されるが、成形性及び
強度の点から、凸形状82形状の頂点は、この凸形状8
2に隣接した凹形状83に比して、缶の軸方向に沿って
缶胴部側に位置する必要がある。即ち、凸形状82aは
凹形状83aより缶の軸方向に沿って開口端部側に位置
することはできない。このため、「段ネック」加工にお
けるネック部の長さの最小値は自ずと決まる。
により得られた金属缶の開口端部を拡大して示す断面図
である。「段ネック」は、上述のように、複数個の凸形
状82及び凹形状83により構成されるが、成形性及び
強度の点から、凸形状82形状の頂点は、この凸形状8
2に隣接した凹形状83に比して、缶の軸方向に沿って
缶胴部側に位置する必要がある。即ち、凸形状82aは
凹形状83aより缶の軸方向に沿って開口端部側に位置
することはできない。このため、「段ネック」加工にお
けるネック部の長さの最小値は自ずと決まる。
【0013】これに対し、「スムーズネック」は、凸形
状及び凹形状が存在する点については、「段ネック」と
同様である。但し、図21に示すように、凸形状84と
凹形状85との間を接続部86が接続しており、この接
続部86の断面形状は直線又は曲率半径が凸形状84及
び凹形状85のものに比して極めて大きい曲線であり、
この点が大きく異なる。即ち、「スムーズネック」は、
「段ネック」に比して凸形状及び凹形状の数が少ないこ
とに加え、接続部86の曲率半径が「段ネック」におけ
る凸形状82及び凹形状83の曲率半径に比して大きい
ため、缶軸方向の強度を確保することができる。このた
め、成形性に問題が生じない限り、ネック部81bの長
さを限りなく0に近づけることが可能である。これによ
り、金属缶製造に必要な金属の使用量を低減することが
できる。この「スムーズネック」加工方法は、例えば特
開平1−210135号公報に開示されており、そこで
は、2段階以上で実施するネックイン加工が示されてい
る。
状及び凹形状が存在する点については、「段ネック」と
同様である。但し、図21に示すように、凸形状84と
凹形状85との間を接続部86が接続しており、この接
続部86の断面形状は直線又は曲率半径が凸形状84及
び凹形状85のものに比して極めて大きい曲線であり、
この点が大きく異なる。即ち、「スムーズネック」は、
「段ネック」に比して凸形状及び凹形状の数が少ないこ
とに加え、接続部86の曲率半径が「段ネック」におけ
る凸形状82及び凹形状83の曲率半径に比して大きい
ため、缶軸方向の強度を確保することができる。このた
め、成形性に問題が生じない限り、ネック部81bの長
さを限りなく0に近づけることが可能である。これによ
り、金属缶製造に必要な金属の使用量を低減することが
できる。この「スムーズネック」加工方法は、例えば特
開平1−210135号公報に開示されており、そこで
は、2段階以上で実施するネックイン加工が示されてい
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術には、以下に示す問題点があった。即ち、特開
平1−210135号公報では、ネックイン加工用工具
のうち口絞りダイの口絞り部と平行部とを結ぶ部分に対
する規定は特に決められておらず、例えば、口絞り部と
平行部とを単純に接続すると、図19に示すように、口
絞りダイの口絞り部と平行部との間に角部72が形成さ
れ、この角部72がネックイン加工時に金属缶に大きな
損傷を与えるという問題点がある。このため、少なくと
も口絞り部と平行部とは滑らかな形状、例えば、ある曲
率半径をもった曲線等で結ぶ必要がある。しかし、この
曲率半径が適切な値ではない場合は、図21に示すネッ
ク部81bの接続部86に、小さな凸形状若しくは凹形
状又は急な折れ曲がり等の段差が発生する。この段差の
大きさはネック部81b全体に比して小さいため、この
段差をネック部の不連続部ということにする。このネッ
ク部の不連続部は商品価値を低下させることに加え、金
属缶の構造的強度を低下させるため、ネックイン加工終
了後の金属缶又は飲料を充填し缶蓋部を巻締めした金属
缶に軸方向の圧縮力を加えた場合に、形状の不連続性に
よりネック部の不連続部が変形したり、又は、座屈した
りするという問題点がある。
従来技術には、以下に示す問題点があった。即ち、特開
平1−210135号公報では、ネックイン加工用工具
のうち口絞りダイの口絞り部と平行部とを結ぶ部分に対
する規定は特に決められておらず、例えば、口絞り部と
平行部とを単純に接続すると、図19に示すように、口
絞りダイの口絞り部と平行部との間に角部72が形成さ
れ、この角部72がネックイン加工時に金属缶に大きな
損傷を与えるという問題点がある。このため、少なくと
も口絞り部と平行部とは滑らかな形状、例えば、ある曲
率半径をもった曲線等で結ぶ必要がある。しかし、この
曲率半径が適切な値ではない場合は、図21に示すネッ
ク部81bの接続部86に、小さな凸形状若しくは凹形
状又は急な折れ曲がり等の段差が発生する。この段差の
大きさはネック部81b全体に比して小さいため、この
段差をネック部の不連続部ということにする。このネッ
ク部の不連続部は商品価値を低下させることに加え、金
属缶の構造的強度を低下させるため、ネックイン加工終
了後の金属缶又は飲料を充填し缶蓋部を巻締めした金属
缶に軸方向の圧縮力を加えた場合に、形状の不連続性に
よりネック部の不連続部が変形したり、又は、座屈した
りするという問題点がある。
【0015】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、金属缶のネック部に微細な凸形状若しくは
凹形状又は急な折れ曲がり等が発生することがなく、な
だらかなネック部を有する金属缶が得られる金属缶のネ
ックイン加工方法を提供することを目的とする。
のであって、金属缶のネック部に微細な凸形状若しくは
凹形状又は急な折れ曲がり等が発生することがなく、な
だらかなネック部を有する金属缶が得られる金属缶のネ
ックイン加工方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る金属缶のネ
ックイン加工方法は、第1ネックイン加工用工具により
金属缶の開口端部を縮径する1次縮径加工工程と、得ら
れた加工品を第2ネックイン加工用工具によりその開口
端部を更に縮径するように2次縮径加工工程とを有する
金属缶のネックイン加工方法において、前記第1ネック
イン加工用工具は、その内側に挿入される金属缶の開口
端部を縮径する筒状の第1口絞りダイと、この第1口絞
りダイの内側に所定の間隔をおいて配置され前記金属缶
の開口端部の縮径形状を内側から規定する円柱状の第1
中子とを有し、前記第1口絞りダイは、前記金属缶の挿
入方向に沿って順次縮径された第1口絞り部と、第1口
絞りダイの中心軸に対し実質的に平行に設けられた第1
平行部と、前記第1口絞り部と前記第1平行部とを結び
前記第1絞りダイの中心軸を通る断面において曲率半径
r(mm)で湾曲した第1遷移部とを有し、前記第2ネ
ックイン加工用工具は、その内側に挿入される前記金属
缶の開口端部を縮径する筒状の第2口絞りダイと、この
第2口絞りダイの内側に所定の間隔をおいて配置され前
記金属缶の開口端部の縮径形状を内側から規定する円柱
状の第2中子とを有し、前記第2口絞りダイは、前記金
属缶の挿入方向に沿って順次縮径された第2口絞り部
と、第2口絞りダイの中心軸に対し実質的に平行に設け
られた第2平行部と、前記第2口絞り部と前記第2平行
部とを結ぶ第2遷移部とを有し、前記1次縮径加工工程
は、前記第1口絞りダイ内に前記第1中子を配置した
後、前記金属缶を前記第1口絞りダイ及び第1中子に対
して相対的に移動させて、前記金属缶の開口端部を前記
第1口絞りダイと前記第1中子との間に進入させ、前記
金属缶の開口端部を縮径する工程であり、前記2次縮径
加工工程は、前記第2口絞りダイ内に前記第2中子を配
置した後、前記金属缶を前記第2口絞りダイ及び第2中
子に対して相対的に移動させて、前記金属缶の開口端部
を前記第2口絞りダイと前記第2中子との間に進入さ
せ、前記金属缶の開口端部を縮径する工程であり、前記
1次縮径加工工程において前記金属缶の先端が前記第1
口絞りダイに中心軸に沿って最も深く進入したときに、
前記第1口絞り部と前記第1遷移部との境界と、前記金
属缶の後端との間の前記第1口絞りダイの中心軸に沿う
距離をL1mmとすると共に、前記境界から前記第1口
絞りダイの中心軸までの距離を基準距離とし、前記第2
口絞りダイの中心軸に平行であると共に前記中心軸から
前記基準距離だけ離隔した直線と前記第2口絞りダイと
の交点を基準交点とし、前記2次縮径加工において前記
金属缶の先端が前記第2口絞りダイに中心軸に沿って最
も深く進入したときに、前記基準交点と前記金属缶の後
端との間の前記第2口絞りダイの中心軸に沿う距離をL
2mmとし、長さLを前記L1と前記L2との差L1−L2
とすると、Lとrとの積が1.5乃至3.0となるよう
に前記金属缶を縮径加工することを特徴とする。
ックイン加工方法は、第1ネックイン加工用工具により
金属缶の開口端部を縮径する1次縮径加工工程と、得ら
れた加工品を第2ネックイン加工用工具によりその開口
端部を更に縮径するように2次縮径加工工程とを有する
金属缶のネックイン加工方法において、前記第1ネック
イン加工用工具は、その内側に挿入される金属缶の開口
端部を縮径する筒状の第1口絞りダイと、この第1口絞
りダイの内側に所定の間隔をおいて配置され前記金属缶
の開口端部の縮径形状を内側から規定する円柱状の第1
中子とを有し、前記第1口絞りダイは、前記金属缶の挿
入方向に沿って順次縮径された第1口絞り部と、第1口
絞りダイの中心軸に対し実質的に平行に設けられた第1
平行部と、前記第1口絞り部と前記第1平行部とを結び
前記第1絞りダイの中心軸を通る断面において曲率半径
r(mm)で湾曲した第1遷移部とを有し、前記第2ネ
ックイン加工用工具は、その内側に挿入される前記金属
缶の開口端部を縮径する筒状の第2口絞りダイと、この
第2口絞りダイの内側に所定の間隔をおいて配置され前
記金属缶の開口端部の縮径形状を内側から規定する円柱
状の第2中子とを有し、前記第2口絞りダイは、前記金
属缶の挿入方向に沿って順次縮径された第2口絞り部
と、第2口絞りダイの中心軸に対し実質的に平行に設け
られた第2平行部と、前記第2口絞り部と前記第2平行
部とを結ぶ第2遷移部とを有し、前記1次縮径加工工程
は、前記第1口絞りダイ内に前記第1中子を配置した
後、前記金属缶を前記第1口絞りダイ及び第1中子に対
して相対的に移動させて、前記金属缶の開口端部を前記
第1口絞りダイと前記第1中子との間に進入させ、前記
金属缶の開口端部を縮径する工程であり、前記2次縮径
加工工程は、前記第2口絞りダイ内に前記第2中子を配
置した後、前記金属缶を前記第2口絞りダイ及び第2中
子に対して相対的に移動させて、前記金属缶の開口端部
を前記第2口絞りダイと前記第2中子との間に進入さ
せ、前記金属缶の開口端部を縮径する工程であり、前記
1次縮径加工工程において前記金属缶の先端が前記第1
口絞りダイに中心軸に沿って最も深く進入したときに、
前記第1口絞り部と前記第1遷移部との境界と、前記金
属缶の後端との間の前記第1口絞りダイの中心軸に沿う
距離をL1mmとすると共に、前記境界から前記第1口
絞りダイの中心軸までの距離を基準距離とし、前記第2
口絞りダイの中心軸に平行であると共に前記中心軸から
前記基準距離だけ離隔した直線と前記第2口絞りダイと
の交点を基準交点とし、前記2次縮径加工において前記
金属缶の先端が前記第2口絞りダイに中心軸に沿って最
も深く進入したときに、前記基準交点と前記金属缶の後
端との間の前記第2口絞りダイの中心軸に沿う距離をL
2mmとし、長さLを前記L1と前記L2との差L1−L2
とすると、Lとrとの積が1.5乃至3.0となるよう
に前記金属缶を縮径加工することを特徴とする。
【0017】本発明に係る金属缶のネックイン加工方法
においては、先ず、1次縮径加工工程において金属缶の
開口端部を縮径加工する。第1ネックイン加工用工具の
第1中子を第1口絞りダイ内に配置した後、金属缶を第
1口絞りダイ及び第1中子に対して相対的に移動させ
て、この金属缶の開口端部を第1口絞りダイの第1平行
部と第1中子との間に進入させる。そうすると、金属缶
の開口端部は第1口絞り部に当接し、金属缶の外側から
見て、金属缶の缶胴部側に凸部が形成される。また、金
属缶の開口端部は第1遷移部に当接し、金属缶の開口端
部側に凹部が形成される。第1遷移部が曲率半径rで湾
曲しているため、凹部の形状は、この湾曲に倣ってなだ
らかなものとなる。このように凸部及び凹部が形成され
ることにより、金属缶の開口端部が縮径される。
においては、先ず、1次縮径加工工程において金属缶の
開口端部を縮径加工する。第1ネックイン加工用工具の
第1中子を第1口絞りダイ内に配置した後、金属缶を第
1口絞りダイ及び第1中子に対して相対的に移動させ
て、この金属缶の開口端部を第1口絞りダイの第1平行
部と第1中子との間に進入させる。そうすると、金属缶
の開口端部は第1口絞り部に当接し、金属缶の外側から
見て、金属缶の缶胴部側に凸部が形成される。また、金
属缶の開口端部は第1遷移部に当接し、金属缶の開口端
部側に凹部が形成される。第1遷移部が曲率半径rで湾
曲しているため、凹部の形状は、この湾曲に倣ってなだ
らかなものとなる。このように凸部及び凹部が形成され
ることにより、金属缶の開口端部が縮径される。
【0018】次に、開口端部が縮径された金属缶に対し
て2次縮径加工を施す。1次縮径加工と同様に、第2ネ
ックイン加工用工具の第2中子を第2口絞りダイ内に配
置した後、金属缶を第2口絞りダイ及び第2中子に対し
て相対的に移動させて、この金属缶の開口端部を第2口
絞りダイの第2平行部と第2中子との間に進入させる。
そうすると、金属缶の開口端部は第2口絞り部に当接す
ると共に、第2遷移部に当接する。これにより、1次縮
径加工によって生じた開口端部側の凹部が消滅し、新た
な凹部が、消滅した凹部より更に開口端部側に形成され
る。このように、凹部が開口端部側に新たに形成される
ことにより、金属缶の開口端部がより一層縮径される。
て2次縮径加工を施す。1次縮径加工と同様に、第2ネ
ックイン加工用工具の第2中子を第2口絞りダイ内に配
置した後、金属缶を第2口絞りダイ及び第2中子に対し
て相対的に移動させて、この金属缶の開口端部を第2口
絞りダイの第2平行部と第2中子との間に進入させる。
そうすると、金属缶の開口端部は第2口絞り部に当接す
ると共に、第2遷移部に当接する。これにより、1次縮
径加工によって生じた開口端部側の凹部が消滅し、新た
な凹部が、消滅した凹部より更に開口端部側に形成され
る。このように、凹部が開口端部側に新たに形成される
ことにより、金属缶の開口端部がより一層縮径される。
【0019】上述の凸部と凹部との間の部分、即ちネッ
ク部がなだらかに形成されるためには、2次縮径加工に
おける金属缶と口絞りダイとの間の相対的な位置が適切
なものであることが必要である。距離L1及びL2並びに
長さLを以下に記すものとする。
ク部がなだらかに形成されるためには、2次縮径加工に
おける金属缶と口絞りダイとの間の相対的な位置が適切
なものであることが必要である。距離L1及びL2並びに
長さLを以下に記すものとする。
【0020】第1口絞りダイの中心軸を通る断面におい
て、第1遷移部の傾きと第1口絞り部との傾きとが等し
くなる点(境界)を選ぶ。1次縮径加工において金属缶
の先端が第1口絞りダイに中心軸に沿って最も深く進入
した場合に、この境界から金属缶の後端までの中心軸に
沿った距離をL1とする。また、この境界から第1口絞
りダイの中心軸までの距離を基準距離とする。
て、第1遷移部の傾きと第1口絞り部との傾きとが等し
くなる点(境界)を選ぶ。1次縮径加工において金属缶
の先端が第1口絞りダイに中心軸に沿って最も深く進入
した場合に、この境界から金属缶の後端までの中心軸に
沿った距離をL1とする。また、この境界から第1口絞
りダイの中心軸までの距離を基準距離とする。
【0021】次に、第2口絞りダイの中心軸から前述の
基準距離だけ離れた位置に、第2口絞りダイの中心軸に
平行となるように仮想的な直線を引き、この直線と第2
口絞りダイとの交点とを基準交点とする。2次縮径加工
において金属缶の先端が第2口絞りダイに中心軸に沿っ
て最も深く進入した場合に、この基準交点から金属缶の
後端までの中心軸に沿った距離をL2とする。そして、
長さLをL1とL2との差(L1−L2)とすると共に、第
1口絞りダイの第1遷移部の曲率半径をrとする。
基準距離だけ離れた位置に、第2口絞りダイの中心軸に
平行となるように仮想的な直線を引き、この直線と第2
口絞りダイとの交点とを基準交点とする。2次縮径加工
において金属缶の先端が第2口絞りダイに中心軸に沿っ
て最も深く進入した場合に、この基準交点から金属缶の
後端までの中心軸に沿った距離をL2とする。そして、
長さLをL1とL2との差(L1−L2)とすると共に、第
1口絞りダイの第1遷移部の曲率半径をrとする。
【0022】このようなL及びrにおいて、Lとrとの
積(以下、L・rという)は、L及びrの単位をmmと
して、1.5乃至3.0であることが必要である。L・
rが1.5未満となるのは、L若しくはrのいずれかが
極めて小さいか、又はL及びrのいずれもが比較的小さ
い場合である。即ち、第1口絞りダイの第1遷移部の曲
率半径rが小さい場合か、又は長さLが短い場合であ
る。曲率半径rが小さい場合は、第1口絞りダイスと第
1中子とにより金属缶の開口端部を1次縮径加工した場
合に、金属缶の開口端部には第1遷移部に倣って凹部が
形成されるが、この凹部の曲率半径が極めて小さくな
る。このため、第2口絞りダイスと第2中子とにより金
属缶の開口端部を2次縮径加工した場合に、凹部の変形
抵抗が大きいため、この凹部を平坦化させることが困難
であり、2次縮径加工においてなだらかなネック部を得
ることができなくなる。また、長さLが短い場合は、1
次縮径加工により金属缶の開口端部に凹部が生じるが、
この凹部を平坦化する前に、2次縮径加工が終了してし
まう。このため、十分に2次縮径加工を金属缶に施すこ
とができない。従って、L・rは1.5以上であること
が必要である。
積(以下、L・rという)は、L及びrの単位をmmと
して、1.5乃至3.0であることが必要である。L・
rが1.5未満となるのは、L若しくはrのいずれかが
極めて小さいか、又はL及びrのいずれもが比較的小さ
い場合である。即ち、第1口絞りダイの第1遷移部の曲
率半径rが小さい場合か、又は長さLが短い場合であ
る。曲率半径rが小さい場合は、第1口絞りダイスと第
1中子とにより金属缶の開口端部を1次縮径加工した場
合に、金属缶の開口端部には第1遷移部に倣って凹部が
形成されるが、この凹部の曲率半径が極めて小さくな
る。このため、第2口絞りダイスと第2中子とにより金
属缶の開口端部を2次縮径加工した場合に、凹部の変形
抵抗が大きいため、この凹部を平坦化させることが困難
であり、2次縮径加工においてなだらかなネック部を得
ることができなくなる。また、長さLが短い場合は、1
次縮径加工により金属缶の開口端部に凹部が生じるが、
この凹部を平坦化する前に、2次縮径加工が終了してし
まう。このため、十分に2次縮径加工を金属缶に施すこ
とができない。従って、L・rは1.5以上であること
が必要である。
【0023】一方、L・rが3.0を超えるのは、L若
しくはrのいずれかが極めて大きいか、又はL及びrの
いずれもが比較的大きい場合である。即ち、第1口絞り
ダイの第1遷移部の曲率半径rが大きい場合か、又は長
さLが長い場合である。いずれの場合であっても、1次
縮径加工により金属缶の開口端部に凹部が生じるが、こ
の凹部を2次縮径加工により平滑化することができる。
但し、この場合には、2次縮径加工時に、1次縮径加工
時にネックイン加工された開口端部もネックイン加工す
ることになり、2次縮径加工の最終段階において、大き
な加工力が必要となる。通常の金属缶では開口端部の強
度が高いため、この大きな加工力は開口端部には殆ど影
響を与えないものの、この大きな加工力が金属缶の缶胴
部に伝わり、特に缶胴部の厚さが薄い場合に、缶胴部に
座屈が発生する。従って、この加工力を低減するため
に、L・rは3.0以下であることが必要である。
しくはrのいずれかが極めて大きいか、又はL及びrの
いずれもが比較的大きい場合である。即ち、第1口絞り
ダイの第1遷移部の曲率半径rが大きい場合か、又は長
さLが長い場合である。いずれの場合であっても、1次
縮径加工により金属缶の開口端部に凹部が生じるが、こ
の凹部を2次縮径加工により平滑化することができる。
但し、この場合には、2次縮径加工時に、1次縮径加工
時にネックイン加工された開口端部もネックイン加工す
ることになり、2次縮径加工の最終段階において、大き
な加工力が必要となる。通常の金属缶では開口端部の強
度が高いため、この大きな加工力は開口端部には殆ど影
響を与えないものの、この大きな加工力が金属缶の缶胴
部に伝わり、特に缶胴部の厚さが薄い場合に、缶胴部に
座屈が発生する。従って、この加工力を低減するため
に、L・rは3.0以下であることが必要である。
【0024】以上より、L・rは、L及びrの単位をm
mとして、1.5乃至3.0とする。
mとして、1.5乃至3.0とする。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について、
添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明
の実施例における金属缶のネックイン加工用工具を示す
断面図であり、図2乃至14は、金属缶のネックイン加
工用工具を拡大して示す断面図であると共に、本発明の
実施例に係るネックイン加工方法を工程順に示す断面図
である。図1乃至14において、図19と同一物には同
一符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施例方
法では、1段階目のネックイン加工(1次縮径加工)を
金属缶に施した後、2段階目のネックイン加工(2次縮
径加工)を金属缶に施す。
添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明
の実施例における金属缶のネックイン加工用工具を示す
断面図であり、図2乃至14は、金属缶のネックイン加
工用工具を拡大して示す断面図であると共に、本発明の
実施例に係るネックイン加工方法を工程順に示す断面図
である。図1乃至14において、図19と同一物には同
一符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施例方
法では、1段階目のネックイン加工(1次縮径加工)を
金属缶に施した後、2段階目のネックイン加工(2次縮
径加工)を金属缶に施す。
【0026】図1に示すように、1段階目のネックイン
加工に使用するネックイン加工用工具には、口絞りダイ
1の口絞り部12と平行部13との間に遷移部14が設
けられており、遷移部14は口絞り部12と平行部13
とを滑らかに接続している。中心軸3を含む断面におけ
る遷移部14の曲率半径をrとする。なお、2段階目の
ネックイン加工に使用するネックイン加工用工具の形状
は、1段階目のものと同一であるが、各部の具体的な寸
法が異なる。
加工に使用するネックイン加工用工具には、口絞りダイ
1の口絞り部12と平行部13との間に遷移部14が設
けられており、遷移部14は口絞り部12と平行部13
とを滑らかに接続している。中心軸3を含む断面におけ
る遷移部14の曲率半径をrとする。なお、2段階目の
ネックイン加工に使用するネックイン加工用工具の形状
は、1段階目のものと同一であるが、各部の具体的な寸
法が異なる。
【0027】このように構成された金属缶のネックイン
加工用工具において、矢印にて示す方向に、金属缶4を
口絞りダイ1及び円柱状中子2に対して相対的に移動さ
せ、金属缶4の開口端部を縮径する。なお、図19に示
すネックイン加工用工具と同様に、金属缶4を固定して
口絞りダイ1及び円柱状中子2を移動させてもよいし、
口絞りダイ1及び円柱状中子2を固定して、金属缶4を
移動させてもよいが、本実施例では後者の場合について
説明する。
加工用工具において、矢印にて示す方向に、金属缶4を
口絞りダイ1及び円柱状中子2に対して相対的に移動さ
せ、金属缶4の開口端部を縮径する。なお、図19に示
すネックイン加工用工具と同様に、金属缶4を固定して
口絞りダイ1及び円柱状中子2を移動させてもよいし、
口絞りダイ1及び円柱状中子2を固定して、金属缶4を
移動させてもよいが、本実施例では後者の場合について
説明する。
【0028】図2に示すように、金属缶4がある程度移
動すると、金属缶4の開口端部は、口絞り部12に当接
する。そうすると、金属缶4の開口端部はこの口絞り部
12に沿って湾曲して縮径される。
動すると、金属缶4の開口端部は、口絞り部12に当接
する。そうすると、金属缶4の開口端部はこの口絞り部
12に沿って湾曲して縮径される。
【0029】更に、図3に示すように、金属缶4を口絞
りダイ1に進入させると、金属缶4の開口端部は円柱状
中子2の平行部23に当接し、その後、図4に示すよう
に、口絞りダイ1の平行部13と円柱状中子2との隙間
24内で曲げ戻される。このため、金属缶4の開口端部
は口絞りダイ1の平行部13に当接する。更に、図5に
示すように、金属缶4の開口端部を隙間24内に進行さ
せる。これにより、金属缶4の開口端部から缶胴部に向
かって、略同様な塑性変形が生じて、金属缶4に凸部4
1a及び凹部42aが形成されてネック部87が形成さ
れる。ネック部87が形成された時点で、金属缶4を口
絞りダイ1及び円柱状中子2から挿入方向とは反対方向
に離隔し、1段目のネックイン加工が終了する。
りダイ1に進入させると、金属缶4の開口端部は円柱状
中子2の平行部23に当接し、その後、図4に示すよう
に、口絞りダイ1の平行部13と円柱状中子2との隙間
24内で曲げ戻される。このため、金属缶4の開口端部
は口絞りダイ1の平行部13に当接する。更に、図5に
示すように、金属缶4の開口端部を隙間24内に進行さ
せる。これにより、金属缶4の開口端部から缶胴部に向
かって、略同様な塑性変形が生じて、金属缶4に凸部4
1a及び凹部42aが形成されてネック部87が形成さ
れる。ネック部87が形成された時点で、金属缶4を口
絞りダイ1及び円柱状中子2から挿入方向とは反対方向
に離隔し、1段目のネックイン加工が終了する。
【0030】図6に示すように、ネックイン加工終了
後、金属缶4のネック部87は、凸部41と凹部42と
から構成されている。なお、1段階目のネックイン加工
は、この加工に続く2段階目以降のネックイン加工に比
して、加工の程度が軽い。このため、凸部41及び凹部
42のいずれについても、スプリングバックによって、
変形が若干戻っており、図6に示す金属缶4の凸部41
及び凹部42は、図5に示す金属缶4の凸部41a及び
凹部42a、即ち、口絞りダイ1に最も深く挿入された
金属缶4の凸部41a及び凹部42aに比して、なだら
かとなっている。
後、金属缶4のネック部87は、凸部41と凹部42と
から構成されている。なお、1段階目のネックイン加工
は、この加工に続く2段階目以降のネックイン加工に比
して、加工の程度が軽い。このため、凸部41及び凹部
42のいずれについても、スプリングバックによって、
変形が若干戻っており、図6に示す金属缶4の凸部41
及び凹部42は、図5に示す金属缶4の凸部41a及び
凹部42a、即ち、口絞りダイ1に最も深く挿入された
金属缶4の凸部41a及び凹部42aに比して、なだら
かとなっている。
【0031】次に、得られた金属缶4に2段階目のネッ
クイン加工(2次縮径加工)を施す。先ず、2段階目用
のネックイン加工用工具について説明する。図7に示す
ように、2段階目用の口絞りダイ5には金属缶4挿入側
に口絞り部52が設けられている。この口絞り部52に
接続するように、遷移部54が設けられている。遷移部
54の金属缶4の進行方向側には、平行部53が接続さ
れている。平行部53に平行となると共に、口絞りダイ
5と同軸上となるように、円柱状中子6が口絞りダイ5
内に挿入されている。円柱状中子6の周面には、口絞り
ダイ1の平行部53に整合する平行部63が形成されて
いる。このように、2段階目用の口絞りダイ5の形状
は、1段階目用の口絞りダイ1のものと同様であるもの
の、口絞りダイ5の内径は口絞りダイ1のものに比して
小さくなっている。同様に、2段階目用の円柱状中子6
の外径は1段階目用の円柱状中子2のものに比して小さ
くなっている。
クイン加工(2次縮径加工)を施す。先ず、2段階目用
のネックイン加工用工具について説明する。図7に示す
ように、2段階目用の口絞りダイ5には金属缶4挿入側
に口絞り部52が設けられている。この口絞り部52に
接続するように、遷移部54が設けられている。遷移部
54の金属缶4の進行方向側には、平行部53が接続さ
れている。平行部53に平行となると共に、口絞りダイ
5と同軸上となるように、円柱状中子6が口絞りダイ5
内に挿入されている。円柱状中子6の周面には、口絞り
ダイ1の平行部53に整合する平行部63が形成されて
いる。このように、2段階目用の口絞りダイ5の形状
は、1段階目用の口絞りダイ1のものと同様であるもの
の、口絞りダイ5の内径は口絞りダイ1のものに比して
小さくなっている。同様に、2段階目用の円柱状中子6
の外径は1段階目用の円柱状中子2のものに比して小さ
くなっている。
【0032】図8乃至10はネックイン加工用工具と金
属缶との間の相対的位置を示す断面図であって、図8は
第1段階目における最大挿入時を示す図であり、図9は
第2段階目における最大挿入時を示す図であり、図10
は口絞りダイ5に口絞りダイ1を同軸上に重ねて示す図
である。図8に示すように、口絞りダイ1の中心軸3を
通る断面において、遷移部14の傾きと口絞り部12と
の傾きとが等しくなる境界91を選び、金属缶4の先端
が口絞りダイ1に最も深く進入した場合に、境界91か
ら後端4aまでの中心軸に沿った距離をL1とする。ま
た、境界91と中心軸3との距離を基準距離Rとする。
属缶との間の相対的位置を示す断面図であって、図8は
第1段階目における最大挿入時を示す図であり、図9は
第2段階目における最大挿入時を示す図であり、図10
は口絞りダイ5に口絞りダイ1を同軸上に重ねて示す図
である。図8に示すように、口絞りダイ1の中心軸3を
通る断面において、遷移部14の傾きと口絞り部12と
の傾きとが等しくなる境界91を選び、金属缶4の先端
が口絞りダイ1に最も深く進入した場合に、境界91か
ら後端4aまでの中心軸に沿った距離をL1とする。ま
た、境界91と中心軸3との距離を基準距離Rとする。
【0033】次に、図9に示すように、2段階目用の口
絞りダイ5の中心軸3から基準距離Rだけ離れた位置
に、中心軸3と平行となるように仮想的な直線93を引
き、この直線93と口絞りダイ5との交点を基準交点9
2とする。金属缶4の先端が口絞りダイ5に最も深く進
入した場合に、基準交点92から後端4aまでの中心軸
3に沿った距離をL2とする。このようなL1及びL2に
おいて、L1とL2との差を取る。即ち、L1−L2を算出
し、得られた値をLとする。
絞りダイ5の中心軸3から基準距離Rだけ離れた位置
に、中心軸3と平行となるように仮想的な直線93を引
き、この直線93と口絞りダイ5との交点を基準交点9
2とする。金属缶4の先端が口絞りダイ5に最も深く進
入した場合に、基準交点92から後端4aまでの中心軸
3に沿った距離をL2とする。このようなL1及びL2に
おいて、L1とL2との差を取る。即ち、L1−L2を算出
し、得られた値をLとする。
【0034】図8に示す金属缶4の後端4aの位置と図
9に示す金属缶4の後端4aの位置とが同一となるよう
に、口絞りダイ5に口絞りダイ1を同軸上に重ねてみる
と、図10に示すように、口絞りダイ5は、口絞り部5
2が口絞りダイ1の口絞り部12に比して金属缶4の進
行方向の反対方向に長さLで移動した位置に配置されて
いることになる。これにより、1段階目のネックイン加
工に比して、金属缶4がより一層深く口絞りダイ5内に
挿入されることになる。
9に示す金属缶4の後端4aの位置とが同一となるよう
に、口絞りダイ5に口絞りダイ1を同軸上に重ねてみる
と、図10に示すように、口絞りダイ5は、口絞り部5
2が口絞りダイ1の口絞り部12に比して金属缶4の進
行方向の反対方向に長さLで移動した位置に配置されて
いることになる。これにより、1段階目のネックイン加
工に比して、金属缶4がより一層深く口絞りダイ5内に
挿入されることになる。
【0035】この場合に、上述の1段階目における遷移
部14の曲率半径rと長さLとの積(L・r)が1.5
乃至3.0となるように、曲率半径r、L1及びL2を、
夫々、設定する。L・rが1.5未満の場合のうち、曲
率半径rが小さい場合は、凹部42の曲率半径が小さく
なり、2段階目のネックイン加工において凹部42の変
形抵抗が増大し、凹部42を平坦化することが困難とな
る。また、長さLが短い場合は、金属缶4が口絞りダイ
5に十分深く挿入される前に、2段階目のネックイン加
工が終了してしまい、凹部42が平坦化されない。一
方、L・rが3.0を超える場合は、2段階目のネック
イン加工時に金属缶4に大きな加工力が加わり、金属缶
4が座屈する虞れがある。従って、L・rが1.5乃至
3・0となるように、曲率半径r及び長さLを設定す
る。
部14の曲率半径rと長さLとの積(L・r)が1.5
乃至3.0となるように、曲率半径r、L1及びL2を、
夫々、設定する。L・rが1.5未満の場合のうち、曲
率半径rが小さい場合は、凹部42の曲率半径が小さく
なり、2段階目のネックイン加工において凹部42の変
形抵抗が増大し、凹部42を平坦化することが困難とな
る。また、長さLが短い場合は、金属缶4が口絞りダイ
5に十分深く挿入される前に、2段階目のネックイン加
工が終了してしまい、凹部42が平坦化されない。一
方、L・rが3.0を超える場合は、2段階目のネック
イン加工時に金属缶4に大きな加工力が加わり、金属缶
4が座屈する虞れがある。従って、L・rが1.5乃至
3・0となるように、曲率半径r及び長さLを設定す
る。
【0036】このような2段階目の口絞りダイ5及び円
柱状中子6に対して、図6に示す金属缶4を挿入し、相
対的に移動させる。そうすると、図7に示すように、新
たなネック部88が形成され、このネック部88は凹部
42を介してネック部87に接続されている。更に、金
属缶4を相対的に移動させると、凹部42が曲げ戻され
ると共に、凸部41も更に曲げられる。更に、図11に
示すように、金属缶4を相対的に移動させ、金属缶4の
挿入量が最大となった場合に、1段階目に比して長さL
だけ更に金属缶4を挿入させた場合と実質的に同一とな
る。このため、凹部42が消滅し、ネック部87とネッ
ク部88とがなだらかに接続され、新たなネック部89
が形成される。
柱状中子6に対して、図6に示す金属缶4を挿入し、相
対的に移動させる。そうすると、図7に示すように、新
たなネック部88が形成され、このネック部88は凹部
42を介してネック部87に接続されている。更に、金
属缶4を相対的に移動させると、凹部42が曲げ戻され
ると共に、凸部41も更に曲げられる。更に、図11に
示すように、金属缶4を相対的に移動させ、金属缶4の
挿入量が最大となった場合に、1段階目に比して長さL
だけ更に金属缶4を挿入させた場合と実質的に同一とな
る。このため、凹部42が消滅し、ネック部87とネッ
ク部88とがなだらかに接続され、新たなネック部89
が形成される。
【0037】次に、金属缶4を挿入方向とは反対方向に
移動させて、口絞りダイ5及び円柱状中子6から離隔す
る。これにより、2段階目のネックイン加工が終了す
る。図12に示すように、2段階目のネックイン加工が
終了した後、消滅した凹部42に替わって、新たな凹部
43が金属缶4の開口端部側に形成されている。
移動させて、口絞りダイ5及び円柱状中子6から離隔す
る。これにより、2段階目のネックイン加工が終了す
る。図12に示すように、2段階目のネックイン加工が
終了した後、消滅した凹部42に替わって、新たな凹部
43が金属缶4の開口端部側に形成されている。
【0038】このように、本実施例では、凹部42が平
滑化されてなだらかなネック部89が得られるので、ネ
ック部89に不連続部が発生することが回避され、商品
価値の高い金属缶4を得ることができる。また、高い加
工力が金属缶4に加わることがないため、金属缶4の缶
胴部に座屈が発生する虞れがないので、金属缶4の缶胴
部を薄肉化して、素材コストを低減することができる。
滑化されてなだらかなネック部89が得られるので、ネ
ック部89に不連続部が発生することが回避され、商品
価値の高い金属缶4を得ることができる。また、高い加
工力が金属缶4に加わることがないため、金属缶4の缶
胴部に座屈が発生する虞れがないので、金属缶4の缶胴
部を薄肉化して、素材コストを低減することができる。
【0039】なお、図13に示すように、2段階目の口
絞りダイ5の口絞り部52と1段階目の口絞りダイ1の
口絞り12との位置が同一である場合、即ち、長さLが
0である場合は、金属缶4の口絞りダイ5に対する挿入
量が小さくなる。この場合は、凹部42を曲げ戻す変形
に比して、凸部41を更に曲げる変形が大きいため、図
14に示すように、凹部42が完全に消滅する前に、2
段階目のネックイン加工が終了してしまい、ネック部に
凹部42が残ってしまう。
絞りダイ5の口絞り部52と1段階目の口絞りダイ1の
口絞り12との位置が同一である場合、即ち、長さLが
0である場合は、金属缶4の口絞りダイ5に対する挿入
量が小さくなる。この場合は、凹部42を曲げ戻す変形
に比して、凸部41を更に曲げる変形が大きいため、図
14に示すように、凹部42が完全に消滅する前に、2
段階目のネックイン加工が終了してしまい、ネック部に
凹部42が残ってしまう。
【0040】本実施例は、2段階以上のネックイン加工
を金属缶に施す場合を対象としており、1段階で加工が
完了するネックイン加工は対象としていない。
を金属缶に施す場合を対象としており、1段階で加工が
完了するネックイン加工は対象としていない。
【0041】また、本実施例は、多段階のネックイン加
工を金属缶に施す場合に、3段階以降のネックイン加工
方法を制限するものではない。即ち、本実施例は1段階
目の遷移部の半径rと2段階目の金属缶の挿入量(口絞
りダイの口絞り部の位置)との関係を規定するものであ
る。3段階目以降の口絞り部の位置は、例えば、1段手
前の口絞り位置と略同一の位置としてよい。3段階目以
降では、例えば、図12に示す金属缶のネック部89の
ように、ネック部89の長さが比較的長くなっている。
即ち、凸部41から凹部43までの部分は、比較的広い
範囲においてなだらかなコーン状の形状となっている。
このような広い範囲のコーン形状では、変形抵抗が比較
的大きいため、凸部41の変形量が比較的に少なくな
り、凹部42が容易に曲げ戻される。このため、3段階
目以降では、口絞りダイの口絞り部の位置を、その手前
の口絞りダイの口絞り部の位置に略一致させることによ
り、前段階で成形された凹部を消滅させることができ
る。
工を金属缶に施す場合に、3段階以降のネックイン加工
方法を制限するものではない。即ち、本実施例は1段階
目の遷移部の半径rと2段階目の金属缶の挿入量(口絞
りダイの口絞り部の位置)との関係を規定するものであ
る。3段階目以降の口絞り部の位置は、例えば、1段手
前の口絞り位置と略同一の位置としてよい。3段階目以
降では、例えば、図12に示す金属缶のネック部89の
ように、ネック部89の長さが比較的長くなっている。
即ち、凸部41から凹部43までの部分は、比較的広い
範囲においてなだらかなコーン状の形状となっている。
このような広い範囲のコーン形状では、変形抵抗が比較
的大きいため、凸部41の変形量が比較的に少なくな
り、凹部42が容易に曲げ戻される。このため、3段階
目以降では、口絞りダイの口絞り部の位置を、その手前
の口絞りダイの口絞り部の位置に略一致させることによ
り、前段階で成形された凹部を消滅させることができ
る。
【0042】
【実施例】次に、上述のネックイン加工方法により実際
に金属缶をネックイン加工した実施例について、その特
許請求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。外
径が66mm、開口端部の厚さが0.15mm、缶胴部
の厚さが0.10mmであるアルミニウムDI缶(JI
S A3004−H19)を用意し、開口端部の外径が
65mm、64mm、63mm、62mm及び61mm
と順次縮径されるように、5段階のネックイン加工を実
施した。実施例1〜4及び比較例1〜7について、下記
表1に1段階目における口絞りダイの遷移部の曲率半径
rを示すと共に、1段階目に口絞り部を基準として、2
段階目の口絞り部に対する長さLを示す。また、下記表
1に2段階目のネックイン加工時の最大加工力を示す。
この加工力は、金属缶の底にロードセルを設置して測定
した。
に金属缶をネックイン加工した実施例について、その特
許請求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。外
径が66mm、開口端部の厚さが0.15mm、缶胴部
の厚さが0.10mmであるアルミニウムDI缶(JI
S A3004−H19)を用意し、開口端部の外径が
65mm、64mm、63mm、62mm及び61mm
と順次縮径されるように、5段階のネックイン加工を実
施した。実施例1〜4及び比較例1〜7について、下記
表1に1段階目における口絞りダイの遷移部の曲率半径
rを示すと共に、1段階目に口絞り部を基準として、2
段階目の口絞り部に対する長さLを示す。また、下記表
1に2段階目のネックイン加工時の最大加工力を示す。
この加工力は、金属缶の底にロードセルを設置して測定
した。
【0043】なお、比較例1〜4は曲率半径rを5mm
に固定し、長さLを変化させたものである。また、比較
例5〜7は長さLを0.4mmに固定し、曲率半径rを
変化させたものである。
に固定し、長さLを変化させたものである。また、比較
例5〜7は長さLを0.4mmに固定し、曲率半径rを
変化させたものである。
【0044】全段階のネックイン加工が終了した時点で
金属缶のネック部を調査し、金属缶のネック部がなだら
かに成形されているか否か測定した。具体的には、金属
缶のネック部の形状を金属缶の軸方向に沿って測定し、
各微小長さ(0.2mm)毎に、ネック部の傾き(半径
の増減)を調査した。このネック部の傾きが大きく変化
する場合は、ネック部がなだらかではなく、成形性が不
良である。
金属缶のネック部を調査し、金属缶のネック部がなだら
かに成形されているか否か測定した。具体的には、金属
缶のネック部の形状を金属缶の軸方向に沿って測定し、
各微小長さ(0.2mm)毎に、ネック部の傾き(半径
の増減)を調査した。このネック部の傾きが大きく変化
する場合は、ネック部がなだらかではなく、成形性が不
良である。
【0045】図15及び16は、横軸に開口端部からの
距離(mm)をとり、縦軸にネック部の傾きをとって両
者の関係を示すグラフ図である。図17及び18は、夫
々、図15及び16を拡大して示すグラフ図であり、ネ
ック部の傾きの変化が大きい部位を示す。各グラフと実
施例との対応及び各グラフと比較例との対応は、下記表
1のグラフの符号欄に示す。
距離(mm)をとり、縦軸にネック部の傾きをとって両
者の関係を示すグラフ図である。図17及び18は、夫
々、図15及び16を拡大して示すグラフ図であり、ネ
ック部の傾きの変化が大きい部位を示す。各グラフと実
施例との対応及び各グラフと比較例との対応は、下記表
1のグラフの符号欄に示す。
【0046】なお、図17及び18に示す曲線が、例え
ば3本の直線(右上がり線、水平線、右下がり線)で構
成されているとする。この場合に、右上がり線の上部は
水平線の一端に接続され、水平線の他端は右下がり線の
上部に接続されているものとする。そうすると、右上が
り線は、図12に示すネック部の凹部43が2次曲線状
となっていることを示す。また、水平線は凹部42と凸
部41との間が直線状となっていることを示す。更に、
右下がり線は、凸部41が2次曲線状となっていること
を示す。即ち、図17及び18に示す曲線は、このよう
な形状に近いことが好ましい。以下、この形状を理想形
状という。
ば3本の直線(右上がり線、水平線、右下がり線)で構
成されているとする。この場合に、右上がり線の上部は
水平線の一端に接続され、水平線の他端は右下がり線の
上部に接続されているものとする。そうすると、右上が
り線は、図12に示すネック部の凹部43が2次曲線状
となっていることを示す。また、水平線は凹部42と凸
部41との間が直線状となっていることを示す。更に、
右下がり線は、凸部41が2次曲線状となっていること
を示す。即ち、図17及び18に示す曲線は、このよう
な形状に近いことが好ましい。以下、この形状を理想形
状という。
【0047】
【表1】
【0048】図17に示す実施例1,2(曲線101,
102)及び図18に示す実施例(曲線103,10
4)においては、曲線の形状が理想形状に極めて近く、
ネック部がなだらかであった。また、金属缶のネック部
を目視にて観察して結果、形状不連続部は発見されなか
った。
102)及び図18に示す実施例(曲線103,10
4)においては、曲線の形状が理想形状に極めて近く、
ネック部がなだらかであった。また、金属缶のネック部
を目視にて観察して結果、形状不連続部は発見されなか
った。
【0049】一方、図17に示す比較例1,2(曲線1
05,106)では、長さLが、夫々、0mm、0.2
mmと短い。このため、比較例1ではL・rが0となる
と共に、比較例2ではL・rが1となり、いずれについ
てもL・rが本発明にて規定した範囲より小さいものと
なっている。このため、開口端部から缶胴部に向かって
13乃至14mmの位置において、ネック部の傾きが大
きく減少し、ネック部に形状不連続部が形成されてい
る。
05,106)では、長さLが、夫々、0mm、0.2
mmと短い。このため、比較例1ではL・rが0となる
と共に、比較例2ではL・rが1となり、いずれについ
てもL・rが本発明にて規定した範囲より小さいものと
なっている。このため、開口端部から缶胴部に向かって
13乃至14mmの位置において、ネック部の傾きが大
きく減少し、ネック部に形状不連続部が形成されてい
る。
【0050】図17に示す比較例3,4(曲線107,
108)では、長さLが、夫々、0.8mm、1.0m
mと長い。このため、比較例3ではL・rが4となると
共に、比較例4ではL・rが5となり、いずれについて
も本発明にて規定した範囲より大きくなっている。この
ため、比較例3(曲線107)ではグラフの形状は理想
形状に近いものの、2段階目のネックイン加工における
加工力が94kgfと極めて高くなった。同様に、比較
例4(曲線108)のグラフの形状は理想形状に近いも
のの、2段階目のネックイン加工における加工力が10
2kgfと極めて高くなった。本実施例では、ネック部
の形状を比較するため、加工力が大きくなった場合で
も、缶胴部が座屈しないように、缶胴部の厚さが厚い金
属缶を使用した。このため、比較例3,4では、いずれ
についても缶胴部に座屈が生じることはなかったもの
の、缶胴部の厚さが通常のものである場合、又は缶胴部
に小さなデント(凹凸)が存在する場合は、このような
加工圧では缶胴部に座屈が生じる。
108)では、長さLが、夫々、0.8mm、1.0m
mと長い。このため、比較例3ではL・rが4となると
共に、比較例4ではL・rが5となり、いずれについて
も本発明にて規定した範囲より大きくなっている。この
ため、比較例3(曲線107)ではグラフの形状は理想
形状に近いものの、2段階目のネックイン加工における
加工力が94kgfと極めて高くなった。同様に、比較
例4(曲線108)のグラフの形状は理想形状に近いも
のの、2段階目のネックイン加工における加工力が10
2kgfと極めて高くなった。本実施例では、ネック部
の形状を比較するため、加工力が大きくなった場合で
も、缶胴部が座屈しないように、缶胴部の厚さが厚い金
属缶を使用した。このため、比較例3,4では、いずれ
についても缶胴部に座屈が生じることはなかったもの
の、缶胴部の厚さが通常のものである場合、又は缶胴部
に小さなデント(凹凸)が存在する場合は、このような
加工圧では缶胴部に座屈が生じる。
【0051】図18に示す比較例5(曲線109)で
は、曲率半径が3mmと小さいために、L・rが1.2
と本発明にて規定した範囲より小さくなっている。この
ため、開口端部から缶胴部に向かって13.5乃至14
mmの位置において、ネック部の傾きが僅かに増加し、
ネック部に形状不連続部が形成されている。
は、曲率半径が3mmと小さいために、L・rが1.2
と本発明にて規定した範囲より小さくなっている。この
ため、開口端部から缶胴部に向かって13.5乃至14
mmの位置において、ネック部の傾きが僅かに増加し、
ネック部に形状不連続部が形成されている。
【0052】また、比較例6,7(曲線110,11
1)では、曲率半径が、夫々、10mm、25mmと大
きく、比較例6ではL・rが4となると共に、比較例7
ではL・rが10となり、いずれについても本発明にて
規定した範囲より大きくなっている。このため、比較例
6(曲線110)ではグラフの形状は理想形状に近いも
のの、2段階目のネックイン加工における加工力が90
kgfと極めて高くなった。同様に、比較例7(曲線1
11)では、2段階目のネックイン加工における加工力
が107kgfと極めて高くなった。上述のように、こ
のような高い加工力に缶胴部は耐えることができないた
め、缶胴部が座屈してしまう。
1)では、曲率半径が、夫々、10mm、25mmと大
きく、比較例6ではL・rが4となると共に、比較例7
ではL・rが10となり、いずれについても本発明にて
規定した範囲より大きくなっている。このため、比較例
6(曲線110)ではグラフの形状は理想形状に近いも
のの、2段階目のネックイン加工における加工力が90
kgfと極めて高くなった。同様に、比較例7(曲線1
11)では、2段階目のネックイン加工における加工力
が107kgfと極めて高くなった。上述のように、こ
のような高い加工力に缶胴部は耐えることができないた
め、缶胴部が座屈してしまう。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
2次縮径加工における第2口絞りダイと金属缶との間の
相対的な位置が適切であるので、ネック部がながらかな
金属缶を得ることができる。
2次縮径加工における第2口絞りダイと金属缶との間の
相対的な位置が適切であるので、ネック部がながらかな
金属缶を得ることができる。
【図1】本発明の実施例に係る金属缶のネックイン加工
用工具を示す断面図である。
用工具を示す断面図である。
【図2】金属缶のネックイン加工用工具を拡大して示す
断面図であり、1段階目のネックイン加工における金属
缶の開口端部の最初の変形過程を示す図である。
断面図であり、1段階目のネックイン加工における金属
缶の開口端部の最初の変形過程を示す図である。
【図3】1段階目のネックイン加工における金属缶の開
口端部の2番目の変形過程を示す断面図である。
口端部の2番目の変形過程を示す断面図である。
【図4】1段階目のネックイン加工における金属缶の開
口端部の3番目の変形過程を示す断面図である。
口端部の3番目の変形過程を示す断面図である。
【図5】1段階目のネックイン加工における金属缶の開
口端部の4番目の変形過程を示す断面図である。
口端部の4番目の変形過程を示す断面図である。
【図6】1段階目のネックイン加工終了後の金属缶の開
口端部を示す断面図である。
口端部を示す断面図である。
【図7】2段階目のネックイン加工における金属缶の開
口端部の最初の変形過程を示す断面図である。
口端部の最初の変形過程を示す断面図である。
【図8】ネックイン加工用工具と金属缶との間の相対的
位置を示す断面図である。
位置を示す断面図である。
【図9】ネックイン加工用工具と金属缶との間の相対的
位置を示す断面図である。
位置を示す断面図である。
【図10】ネックイン加工用工具と金属缶との間の相対
的位置を示す断面図である。
的位置を示す断面図である。
【図11】2段階目のネックイン加工における金属缶の
開口端部の2番目の変形過程を示す断面図である。
開口端部の2番目の変形過程を示す断面図である。
【図12】2段階目のネックイン加工終了後の金属缶の
開口端部を示す断面図である。
開口端部を示す断面図である。
【図13】2段階目のネックイン加工における口絞りダ
イ及び金属缶の配置を示す断面図である。
イ及び金属缶の配置を示す断面図である。
【図14】2段階目のネックイン加工終了後の金属缶の
開口端部を示す断面図である。
開口端部を示す断面図である。
【図15】横軸に開口端部からの距離(mm)をとり、
縦軸にネック部の傾きをとって両者の関係を示すグラフ
図である。
縦軸にネック部の傾きをとって両者の関係を示すグラフ
図である。
【図16】横軸に開口端部からの距離(mm)をとり、
縦軸にネック部の傾きをとって両者の関係を示すグラフ
図である。
縦軸にネック部の傾きをとって両者の関係を示すグラフ
図である。
【図17】図15を拡大して示すグラフ図である。
【図18】図16を拡大して示すグラフ図である。
【図19】ダイ方式における金属缶のネックイン加工用
工具を示す断面図である。
工具を示す断面図である。
【図20】「段ネック」加工により得られた金属缶の開
口端部を示す断面図である。
口端部を示す断面図である。
【図21】「スムーズネック」加工により得られた金属
缶の開口端部を示す断面図である。
缶の開口端部を示す断面図である。
【図22】図18に示す「段ネック」加工により得られ
た金属缶の開口端部を拡大して示す断面図である。
た金属缶の開口端部を拡大して示す断面図である。
1,5;口絞りダイ 2,6;円柱状中子 3;中心軸 3a,3b;貫通孔 4;金属缶 4a;後端 12,52;口絞り部 13,53;平行部 14,54;遷移部 23,63;平行部 24;隙間 41,41a;1段階目のネックイン加工後の凸部 42,42a;1段階目のネックイン加工後の凹部 43;2段階目のネックイン加工後の凹部 71;口絞りダイ 72;角部 81,81a,81b,87,88,89;ネック部 82,82a,84;凸形状 83,83a,85;凹形状 86;接続部 91;境界 92;基準交点 93;直線 101,102,103,104,105,106,1
07,108,109,110,111;曲線
07,108,109,110,111;曲線
Claims (1)
- 【請求項1】 第1ネックイン加工用工具により金属缶
の開口端部を縮径する1次縮径加工工程と、得られた加
工品を第2ネックイン加工用工具によりその開口端部を
更に縮径するように2次縮径加工工程とを有する金属缶
のネックイン加工方法において、 前記第1ネックイン加工用工具は、その内側に挿入され
る金属缶の開口端部を縮径する筒状の第1口絞りダイ
と、この第1口絞りダイの内側に所定の間隔をおいて配
置され前記金属缶の開口端部の縮径形状を内側から規定
する円柱状の第1中子とを有し、前記第1口絞りダイ
は、前記金属缶の挿入方向に沿って順次縮径された第1
口絞り部と、第1口絞りダイの中心軸に対し実質的に平
行に設けられた第1平行部と、前記第1口絞り部と前記
第1平行部とを結び前記第1絞りダイの中心軸を通る断
面において曲率半径r(mm)で湾曲した第1遷移部と
を有し、 前記第2ネックイン加工用工具は、その内側に挿入され
る前記金属缶の開口端部を縮径する筒状の第2口絞りダ
イと、この第2口絞りダイの内側に所定の間隔をおいて
配置され前記金属缶の開口端部の縮径形状を内側から規
定する円柱状の第2中子とを有し、前記第2口絞りダイ
は、前記金属缶の挿入方向に沿って順次縮径された第2
口絞り部と、第2口絞りダイの中心軸に対し実質的に平
行に設けられた第2平行部と、前記第2口絞り部と前記
第2平行部とを結ぶ第2遷移部とを有し、 前記1次縮径加工工程は、前記第1口絞りダイ内に前記
第1中子を配置した後、前記金属缶を前記第1口絞りダ
イ及び第1中子に対して相対的に移動させて、前記金属
缶の開口端部を前記第1口絞りダイと前記第1中子との
間に進入させ、前記金属缶の開口端部を縮径する工程で
あり、 前記2次縮径加工工程は、前記第2口絞りダイ内に前記
第2中子を配置した後、前記金属缶を前記第2口絞りダ
イ及び第2中子に対して相対的に移動させて、前記金属
缶の開口端部を前記第2口絞りダイと前記第2中子との
間に進入させ、前記金属缶の開口端部を縮径する工程で
あり、 前記1次縮径加工工程において前記金属缶の先端が前記
第1口絞りダイに中心軸に沿って最も深く進入したとき
に、前記第1口絞り部と前記第1遷移部との境界と、前
記金属缶の後端との間の前記第1口絞りダイの中心軸に
沿う距離をL1mmとすると共に、前記境界から前記第
1口絞りダイの中心軸までの距離を基準距離とし、 前記第2口絞りダイの中心軸に平行であると共に前記中
心軸から前記基準距離だけ離隔した直線と前記第2口絞
りダイとの交点を基準交点とし、前記2次縮径加工にお
いて前記金属缶の先端が前記第2口絞りダイに中心軸に
沿って最も深く進入したときに、前記基準交点と前記金
属缶の後端との間の前記第2口絞りダイの中心軸に沿う
距離をL2mmとし、長さLを前記L1と前記L2との差
L1−L2とすると、Lとrとの積が1.5乃至3.0と
なるように前記金属缶を縮径加工することを特徴とする
金属缶のネックイン加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8433996A JPH09271868A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 金属缶のネックイン加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8433996A JPH09271868A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 金属缶のネックイン加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09271868A true JPH09271868A (ja) | 1997-10-21 |
Family
ID=13827758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8433996A Pending JPH09271868A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 金属缶のネックイン加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09271868A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114603050A (zh) * | 2021-12-17 | 2022-06-10 | 浙江佳钛科技有限公司 | 一种内胆的缩口加工方法 |
-
1996
- 1996-04-05 JP JP8433996A patent/JPH09271868A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114603050A (zh) * | 2021-12-17 | 2022-06-10 | 浙江佳钛科技有限公司 | 一种内胆的缩口加工方法 |
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