JPH09271106A - 配電線分岐装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分岐開閉器の取付作業を容易にし、引込ケー
ブルを露出することなく、外観上の美感を向上して美装
化を図る。 【解決手段】 中空の支柱１の上部の周壁に形成された
開口１７と、開口１７の周縁部に背面が装着された分岐
開閉器３と、支柱１に導入され，先端部が開閉器３の背
面に接続された引込ケーブル２４と、引込ケーブル２４
が開閉器３内において分岐され，それぞれ開閉部を介し
て開閉器３より導出された分岐ケーブル２６とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、とくに都市部の繁
華街等の高圧負荷集中地域における架空或いは地中の配
電線を分岐し開閉する配電線分岐装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の配電線分岐装置につき、正面図及
び左側面図を示した図４Ａ，Ｂを参照して説明する。そ
れらの図において、１は鋼管柱又はコンクリート柱から
なる中空の支柱、２は支柱１の上端部に取り付けられた
前後方向の腕金、３は分岐開閉器、４は開閉器３の上面
に装着された吊り金物、５は吊り金物４の両側の前部，
後部に植設された４本の上下方向のスタッドボルト、６
は２枚の押え板であり、前側の押え板６の両端部に前部
の２本のスタッドボルト５の上端部が貫通し、後側の押
え板６の両端部に後部の２本のスタッドボルト５の上端
部が貫通している。

【０００３】７は各スタッドボルト５の上端部に螺合し
たナットであり、腕金２が前部，後部のスタッドボルト
５の間に挿通され、各ナット７の締め付けにより、腕金
２の下面に吊り金物４の上面が当接し、腕金２の上面に
両押え板６の下面が当接し、腕金２に開閉器３が装着さ
れている。

【０００４】８は開閉器３の前面板に回転自在に設けら
れた手動軸であり、開閉部に連結されている。９は手動
軸８に固着された操作レバー、１０は手動軸８，操作レ
バー９からなる開閉操作器、１１は操作器１０に固着さ
れ，操作器１０の入，切を表示する開閉表示部である。

【０００５】１２は支柱１に沿って設けられた筒体、１
３は筒体１２に導入された引込ケーブルであり、先端部
が開閉器３の側面に接続されている。１４は開閉器３の
下方の支柱１に取り付けられた前後方向の支持杆、１５
は支持杆１４に並設された３相ずつの支持碍子、１６は
分岐ケーブルであり、引込ケーブル１３が開閉器３内に
おいて分岐され、それぞれ開閉部を介して開閉器３の下
面の両側より導出され、支持碍子１５を介して各高圧需
要家に引き込まれている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来の前記装置の場
合、分岐開閉器３の支柱１への取り付けが吊り下げ構造
になっており、腕金２，吊り金物４，スタッドボルト
５，押え板６等の部品が必要であり、かつ、引込ケーブ
ル１３が露出しているため、外観上見苦しく、さらに、
開閉器３の支柱１での取付作業が煩雑であるという問題
点がある。

【０００７】本発明は、前記の点に留意し、分岐開閉器
の取付作業を容易にし、引込ケーブルを露出することな
く、外観上の美感を向上して美装化を図ることができる
配電線分岐装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の配電線分岐装置は、中空の支柱の上部の周
壁に形成された開口と、開口の周縁部に背面が装着され
た分岐開閉器と、支柱に導入され，先端部が開閉器の背
面に接続された引込ケーブルと、引込ケーブルが開閉器
内において分岐され，それぞれ開閉部を介して開閉器よ
り導出された分岐ケーブルとを備えたものである。

【０００９】従って、分岐開閉器の背面が支柱の開口の
周縁部に装着されているため、従来のように吊り金物等
が不要になり、取付作業が容易になるとともに、外観上
の美感が向上する。

【００１０】さらに、引込ケーブルを支柱に導入して開
閉器の背面に接続したため、引込ケーブルが外部に露出
することがなく、一層美装化が図られる。

【００１１】また、分岐開閉器の前面板に、各分岐ケー
ブルの開閉部の開閉操作器，開閉表示部が並設され、開
閉器の両側板からそれぞれ分岐ケーブルが導出されたも
のである。

【００１２】

【発明の実施の形態】実施の形態につき、図１ないし図
３を参照して説明する。それらの図において、図４と同
一符号は同一もしくは相当するものを示す。 （形態１）まず、形態１につき、正面図及び一部切断左
側面図の図１Ａ，Ｂ、図１Ａの左側面図，一部の拡大切
断平面図，一部の背面図の図２Ａ，Ｂ，Ｃについて説明
する。

【００１３】１７は鋼管柱からなる支柱１の上部の周壁
の前面に形成された取付用開口、１８は支柱１の後面
の，開口１７に対向する位置に形成された作業用開口、
１９は作業用開口１８に着脱自在に装着された蓋板、２
０は分岐開閉器３が取り付けられた開閉器ベース、２１
は前面に開閉器ベース２０が装着された開閉器ベース２
０と同形状の支持ベース、２２は一端が支持ベース２１
の背面の一側の上部，下部に固着された吊りバンドであ
り、支柱１に巻回後、他端が支持ベース２１の背面の他
側の上部，下部の金具に緊締又は係止され、開閉器３を
支柱１に装着している。２３は支持ベース２１の背面に
突設された位置決め用ブッシングベースであり、取付用
開口１７にブッシングベース２３をはめ込むことによ
り、支柱１に開閉器３がより安定に取り付けられてい
る。

【００１４】２４は地中から支柱１に導入された引込ケ
ーブルであり、先端部がＬ字形のコネクタ２５を介して
ブッシングベース２３に接続され、図２Ｃに示すよう
に、開閉器３の背面の上下方向の位置に、上部及び下部
の引込ケーブル２４が左側から接続され、中央部の引込
ケーブル２４が右側から接続されている。２６は分岐ケ
ーブルであり、各引込ケーブル２４が開閉器３内におい
て分岐され、それぞれ開閉部を介して開閉器３の両側面
から導出され、支柱１の両側の筒体１２にそれぞれ導入
され、各高圧需要家に引き込まれている。

【００１５】そして、引込ケーブル２４の開閉器３の背
面への着脱は、蓋板１９を取り外し、作業用開口１８よ
り行う。

【００１６】（形態２）つぎに形態２につき、一部拡大
切断平面図の図３について説明する。同図において、図
２Ｂと異なる点は、吊りバンド２２及びブッシングベー
ス２３がなく、取付用開口１７の周縁部に枠状の取付用
ベース２７が溶接により固着され、その取付用ベース２
７に開閉器ベース２０がボルト２８により装着されてい
る点である。

【００１７】なお、前記形態１の場合、引込ケーブル２
４を地中から支柱１に導入したが、支柱１の上方から導
入してもよい。さらに、分岐ケーブル２６を筒体１２内
に導入したが、支柱１に挿通孔を形成し、挿通孔に分岐
ケーブル２６を挿通し、支柱１内に導入するようにして
もよく、この場合、筒体１２が不要になり、より外観上
の美感が向上する。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、つぎに記載する効果を奏する。本発明の配
電線分岐装置は、分岐開閉器３の背面を支柱１の上部の
周壁に形成された開口１７の周縁部に装着したため、従
来のような吊り金物等が不要になり、取付作業を容易に
することができるとともに、外観上の美感を向上するこ
とができる。

【００１９】さらに、引込ケーブル２４を支柱１に導入
して開閉器３の背面に接続したため、引込ケーブル２４
が外部に露出することがなく、一層美装化を図ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】Ａは本発明の実施の形態１の正面図、Ｂは一部
切断左側面図である。

【図２】Ａは図１Ａの左側面図、ＢはＡの一部の拡大切
断平面図、ＣはＢの一部の背面図である。

【図３】本発明の実施の形態２の一部の拡大切断平面図
である。

【図４】Ａは従来例の正面図、Ｂは左側面図である。

【符号の説明】

１ 支柱 ３ 分岐開閉器 １７ 開口 ２４ 引込ケーブル ２６ 分岐ケーブル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空の支柱の上部の周壁に形成された開
   口と、 該開口の周縁部に背面が装着された分岐開閉器と、 前記支柱に導入され，先端部が前記開閉器の背面に接続
   された引込ケーブルと、 該引込ケーブルが前記開閉器内において分岐され，それ
   ぞれ開閉部を介して前記開閉器より導出された分岐ケー
   ブルとを備えたことを特徴とする配電線分岐装置。
2. 【請求項２】 分岐開閉器の前面板に、各分岐ケーブル
   の開閉部の開閉操作器，開閉表示部が並設され、 前記開閉器の両側板からそれぞれ分岐ケーブルが導出さ
   れたことを特徴とする請求項１記載の配電線分岐装置。