JPH09270343A - シートコイル積層型トランスとその端子構造 - Google Patents

シートコイル積層型トランスとその端子構造

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JPH09270343A
JPH09270343A JP8099470A JP9947096A JPH09270343A JP H09270343 A JPH09270343 A JP H09270343A JP 8099470 A JP8099470 A JP 8099470A JP 9947096 A JP9947096 A JP 9947096A JP H09270343 A JPH09270343 A JP H09270343A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランスの巻線としてのシートコイルに発生
した熱を充分に放熱することのできる端子構造を提供
し、もってトランスの小型化、高効率化を図る。 【解決手段】 発熱量の大きな巻線となる2次側シート
コイル2b−1、2b−2を2分割し、2次側シートコ
イル2b−1、2b−2を量外側、1次側シートコイル
2a−1、2a−2を中央としてシートコイル積層体2
を形成する。第1の接続部と第1の垂直リード部を有す
る第1の端子7A、7Dを母基板側から貫通孔5A、5
Dに挿入し、母基板側に配置された2次側シートコイル
(2b−2)と電気的に接続する。第2の接続部と水平
リード部と第2の垂直リード部を有する第2の端子7
B、7Cを母基板とは反対側から貫通孔5B、5Cに挿
入し、母基板から離れて配置された2次側シートコイル
(2b−1)と電気的に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は巻線にシートコイル
の積層体を使用したトランスにおいて、そのシートコイ
ルに発生する熱の放熱に適した構成を提案するものであ
る。さらに詳しくは、シートコイルに電気的に接続され
る端子の放熱作用が向上するような構成に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】トランスやチョークコイルなどのインダ
クタンス部品の薄型化、小型化には、絶縁基板(シート
他)上に円弧状あるいは渦状に導体パターンを施したシ
ートコイルを、その巻線として使用することが有効な手
段の一つとなっている。シートコイルを使用したトラン
スの一例としては、その外形が図8(斜視図)、図9
(側面図)に示すようなものがある。一般にシートコイ
ルをトランスの巻線として使用する場合、その1次巻線
と2次巻線(2次巻線も複数出力の場合にはその出力巻
線毎に)は、別々のシートコイルで形成される。そこで
図8、図9に示すトランスは、その巻線は複数のシート
コイルを積層したシートコイル積層体2によって構成さ
れている。
【0003】このシートコイル積層体2にはそれぞれの
シートコイルに設けられたスルーホールによって貫通孔
3A〜3D及び貫通孔5A〜5Dが形成されている。な
お、各貫通孔はそれぞれ所定のシートコイルの導体パタ
ーンと電気的に接続あるいは絶縁された状態となってい
る。この貫通孔3A、3D及び貫通孔5A〜5Dには、
それぞれ端子4A、4D及び端子6A〜6Dが挿入さ
れ、ハンダ付けがなされている。そしてシートコイル上
に施された導体パターンを覆うごとくコア1がシートコ
イル積層体2に嵌め合わされており、これによりシート
コイル積層型のトランスが形成されている
【0004】この図8、9に示すシートコイル積層型ト
ランスのシートコイル積層体2を構成する各シートコイ
ルの積層状態と各端子(4A、4D、6A〜6D)の接
続状態を模型的に示したのが図10〜12である。先ず
図10では、1次巻線となる1次側シートコイル2a−
1、2a−2を上方(母基板MBとは反対側)、2次巻
線となる2次側シートコイル2b−1、2b−2を下方
(母基板MB側)として各シートコイルを積層し、1次
側シートコイル2a−1、2a−2の導体パターンを端
子4A、4Dと、2次側シートコイル2b−1、2b−
2の導体パターンを端子6A〜6Dとそれぞれ電気的に
接続した構成としている。(なお、ここで母基板MB
は、このシートコイル型積層トランスの他、各種の電子
部品を搭載し、その表面の導体パターンによって前記電
子部品間を電気的に接続して機能回路を構成するものを
想定している。) この構成はトランスの放熱を重視する場合に使用され
る。
【0005】すなわち、電源回路に組み込まれるトラン
スは、その巻数比の関係から、1次巻線より2次巻線の
方が多くの電流が流れる場合があるため、発生する熱量
は2次巻線の方が多くなる。巻線をシートコイル積層体
で構成した場合、シートコイルの導体パターンに発生し
た熱は積層されたシートコイルの絶縁体基板を伝導して
シートコイル積層体の表面より放熱されるか、あるい
は、電気的に接続されている端子を伝導して、端子の表
面及びそれと接続された母基板上の導体パターンより放
熱される。そこで図10では、2次側シートコイル2b
−1、2b−2をシートコイル積層体2内の母基板表面
付近に配置し、発熱部分(すなわちシートコイル)と放
熱部分(母基板MB)との間の熱伝導距離(以下、導熱
距離という)を短くすることによって放熱効果の向上を
図っている。
【0006】しかし、図10に示すシートコイルの積層
構造では放熱効果が高くなるが、逆に巻線間の結合が低
くなるという欠点がある。巻線間の結合が低くなるとト
ランスとしての変換効率が悪化(低下)してしまい、発
熱量の増加につながる。ところでトランスの大きさは、
トランスにおいて発生する熱とその放熱に大きな影響を
受ける。トランスが高温化する場合にはトランスの形状
を大きくし、放熱のためにその表面積を大きくしなけれ
ばならない。そのため放熱効果と発熱量の関係から、放
熱効果を高めた図10の構成でもトランスの小型化は大
して望めなかった。
【0007】一方、図11では1次巻線となる1次側シ
ートコイル2a−1と2a−2を分割し、その1次側シ
ートコイル2a−1と2a−2で2次側シートコイル2
b−1、2b−2を挟み込むように各シートコイルを積
層し、そして1次側シートコイル2a−1、2a−2の
導体パターンを端子4A、4Dと、2次側シートコイル
2b−1、2b−2の導体パターンを端子6A〜6Dと
それぞれ電気的に接続している。この構成はトランスの
巻線間の結合を重視する場合に使用される。すなわち、
1次巻線と2次巻線を交互に積層する巻線のサンドイッ
チ構造は、巻線間の平均距離を短くし、鎖交する磁束の
漏れを少なくすることが知られている。そこで図11で
は1次側シートコイル2a−1と2a−2で2次側シー
トコイル2b−1、2b−2を挟み、巻線間の結合を向
上させている。
【0008】しかし巻線をサンドイッチ構造とするシー
トコイルの積層構造では、巻線間の結合は高くなるが逆
に放熱効果が低くなる傾向がある。特に図11に示すよ
うに2次側シートコイル2b−1、2b−2をシートコ
イル積層体の中央に配置してしまうと、熱がシートコイ
ル積層体内に閉じ込められてしまう問題があった。しか
し、図11とは逆に図12のように2次側シートコイル
2b−1と2b−2を分割し、この2次側シートコイル
2b−1と2b−2で1次側シートコイル2a−1、2
a−2を挟み込むように積層すると、トランスの効率を
低下させる恐れが有る。
【0009】つまり、1次巻線と2次巻線の巻数比の都
合上、1次側シートコイルの導体パターンの方が2次側
シートコイルの導体パターンよりコイル導体の長さが長
くなる。そのため温度上昇に対する電気抵抗の増加量
(絶対量)は1次巻線の方が大きくなる。もしシートコ
イル積層体2の積層方向の両外側に配置した2次側シー
トコイル2b−1、2b−2の放熱が充分に行われなけ
れば、シートコイル積層体2の中央に配置された1次側
シートコイル2a−1、2a−2の温度が上昇し、電気
抵抗の増加に伴ってトランスの効率が低下してしまう恐
れがあった。従ってトランスの小型化と高効率化は、い
かにして発熱量の大きな2次側シートコイル2b−1、
2b−2の放熱を行うかがポイントとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにシート
コイルに発生した熱は、シートコイルの絶縁基板を伝導
してシートコイル積層体の表面へ至る経路と、シートコ
イルの導体パターンと接続された端子を伝導して端子表
面及び母基板上の導体パターンへ至る経路で放熱され
る。この2つの放熱経路のうち端子を伝導する経路につ
いて考慮すると、図12に示す従来のシートコイルと端
子の接続構造では母基板から離れた側のシートコイルの
放熱が不充分となることがあった。
【0011】例えば2次巻線を並列分割巻きとする場
合、2次側シートコイル2b−1、2b−2は同一の貫
通孔(仮に5A、5Dとする)の内部において共用する
端子(6A、6D)を介して並列接続の状態となる。こ
こで2次側シートコイル2b−1、2b−2に発生した
熱が端子6A、6Dへ伝導し、端子6A、6Dの温度が
上昇した場合、熱の伝導方向はシートコイルから母基板
MBの方向であるため端子6A、6Dの温度は母基板か
ら離れるほど高くなる。母基板MB側の2次側シートコ
イル2b−2については、シートコイルと端子との間の
熱勾配(温度勾配)が大きいため、2b−2に発生した
熱は順調に端子6A、6Dへ伝わる。しかし母基板MB
から離れた方の2次側シートコイル2b−1について
は、2b−2に発生した熱が端子6A、6Dへ伝わるこ
とにより温度が上昇し、シートコイルと端子との間の熱
勾配が小さくなり、2b−1に発生した熱はほとんど端
子6A、6Dへ伝導しないといった事態となる。
【0012】また、2次巻線を分割並列巻きとせず、2
次側シートコイル2b−1、2b−2を独立した出力チ
ャンネルとして使用する場合、2次側シートコイル2b
−1は貫通孔(仮に5B、5Cとする)において端子
(6B、6C)と接続され、2次側シートコイル2b−
2は貫通孔(5A、5D)において端子(6A、6D)
と接続された状態となる。ここで母基板MBから離れた
側の2次側シートコイル2b−1は、その端子6B、6
Cの母基板MBへ至る導熱距離が長くなってしまう。こ
れに加えて端子6B、6Cの貫通孔5B、5C内に収ま
っている部分は、その表面から放熱を行うことができな
い。以上の理由から、この端子6B、6Cの貫通孔内に
収まっている部分には熱が滞留し易く、シートコイルと
端子との間の熱勾配が小さくなってしまう。そのため2
次側シートコイル2b−1の端子6B、6Cを介した放
熱作用は、母基板MB側の2次側シートコイル2b−2
の端子6A、6Dを介した放熱作用よりも小さくなり、
2次側シートコイル2b−1の温度が上昇する恐れがあ
る。
【0013】図及び説明では都合上、1次、2次共にシ
ートコイルを2枚ずつで構成しているが、実際には各巻
線を構成するシートコイルの枚数はもっと多くなる。当
然、シートコイルの積層枚数が増えれば、上記した不都
合な現象はさらに深刻な状況となる。従って本発明は、
シートコイル積層型のトランスにおいて、シートコイル
に発生した熱を充分に放熱することのできる端子構造を
提供し、もってトランスの小型化と高効率化を図ること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁体基板上
に施した導体パターンによってインダクタンスを得るシ
ートコイルを積層し、シートコイルの積層体を巻線とし
て使用するシートコイル積層型トランスにおいて、発熱
量の大きい巻線となるシートコイルをシートコイル積層
体内の積層方向の両外側に分割して配置し、分割された
発熱量の大きなシートコイルと接続される端子は、それ
ぞれの配置された側のシートコイル積層体の積層方向の
面から別々に引き出すことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】発熱量の小さい1次側シートコイ
ルは中央へ、発熱量の大きい2次側シートコイルは2分
割して積層方向の両外側へ配置するよう各シートコイル
を積層し、シートコイル積層体を形成する。シートコイ
ル積層体の貫通孔に収納される第1の接続部と、シート
コイル積層体の母基板側の面より母基板表面まで延びる
第1の垂直リード部を備えた第1の端子及び、シートコ
イル積層体の貫通孔に収納される第2の接続部と、シー
トコイル積層体の母基板とは反対側の面を貫通孔からシ
ートコイル積層体の端まで延びる平行リード部と、シー
トコイル積層体の端から母基板表面まで延びる第2の垂
直リード部を備えた第2の端子を形成する。
【0016】シートコイル積層体の母基板側へ配置され
たシートコイルの導体パターンが電気的に接続されてい
る貫通孔には母基板側より第1の端子を挿入し、シート
コイル積層体の母基板とは反対側へ配置されたシートコ
イルの導体パターンが電気的に接続されている貫通孔に
は母基板とは反対側より第2の端子を挿入する。それぞ
れの端子と貫通孔内の導体パターンをハンダ付けし、電
気的な接続を行うと同時に端子の固定を行う。
【0017】
【実施例】シートコイルの放熱を充分に行うことのでき
る端子構造を適用した、本発明に係るシートコイル積層
型トランスの外形を図1(斜視図)及び図2(側面図)
に示した。なお図1、図2において、図8、図9中に示
されたのと同じ構成要素に対しては同一の符号を付与
し、母基板については図示を省略した。図1、図2にお
いてシートコイル積層体2は、1次巻線となるシートコ
イルを中央へ、2次巻線となるシートコイルを2分割し
て積層方向の両外側へ配置した構成となっている。
【0018】シートコイル積層体2の貫通孔3A〜3D
及び貫通孔5A〜5Dは、それぞれのシートコイルに設
けられたスルーホールによって形成されており、貫通孔
3A、3Dは1次巻線用のシートコイルの導体パターン
と電気的に接続された状態にある。また貫通孔5A、5
Dは分割された2次巻線用のシートコイルのうち、母基
板側(下方)に配置されたシートコイルの導体パターン
と、貫通孔5B、5Cは分割された2次巻線用のシート
コイルのうち、母基板とは反対側(上方)に配置された
シートコイルの導体パターンと、それぞれ電気的に接続
された状態にある。
【0019】ここで貫通孔5A、5Dには母基板側より
第1の端子7A、7Dをそれぞれ挿入する。この第1の
端子7A、7Dは、貫通孔内に挿入される接続部A−
1、D−1と、シートコイル積層体2の母基板側の面よ
り母基板表面まで延びる垂直リード部A−2、D−2を
備えたものであり、実質的には図8、図9において示し
た従来の端子6A〜6Dと同一の構造となっている。そ
して貫通孔5B、5Cには母基板とは反対側より第2の
端子7B、7Cをそれぞれ挿入する。この第2の端子7
B、7Cは、貫通孔内に収納される接続部B−1、C−
1と、シートコイル積層体2の母基板とは反対側の面を
貫通孔から積層体の端まで延びる平行リード部B−2、
C−2と、積層体の端から母基板表面まで延びる第2の
垂直リード部B−3、C−3を備えたものである。コア
1と1次側の端子4A、4Dについては、その構造は従
来と同一であり、説明は省略する。
【0020】この図1、図2に示すシートコイル積層型
トランスの、シートコイル積層体2を構成する各シート
コイルの積層状態と、各端子4A、4D、7A〜7Dの
接続状態を模型的に示したのが図3である。図3から分
かるように、1次巻線となる1次側シートコイル2a−
1、2a−2を中央に配置し、2次巻線となる2次側シ
ートコイル2b−1、2b−2をそれぞれ母基板MBと
反対側(上方)と母基板MB側(下方)とに分割して配
置することで、1次巻線を2次巻線で挟み込む構造(サ
ンドイッチ構造)としている。1次側シートコイル2a
−1、2a−2は従来と同様に端子4A、4Dと接続さ
れている。一方、母基板MB側に配置された2次側シー
トコイル2b−2は母基板MB側から挿入された第1の
端子7A、7Dと、母基板MBとは反対側に配置された
2次側シートコイル2b−1は母基板MBとは反対側か
ら挿入された第2の端子7B、7Cと、それぞれ個別に
接続されている。
【0021】2次側シートコイル2b−2に発生した熱
は端子7A、7Dへ伝導し、端子7A、7Dの接続部
(A−1、D−1)、垂直リード部(A−2、D−
2)、母基板MB上の導体パターンの経路で導熱され、
端子7A、7Dの表面(垂直リード部)及び母基板MB
上の導体パターンより放熱される。この2次側シートコ
イル2b−2については、2次側シートコイル2b−2
から母基板MB上の導体パターンへ至る導熱距離が短
く、充分な放熱作用が得られる。一方、2次側シートコ
イル2b−1に発生した熱は端子7B、7Cへ伝導し、
端子7B、7Cの接続部(B−1、C−1)、平行リー
ド部(B−2、C−2)、垂直リード部(B−3、C−
3)、母基板MB上の導体パターンの経路で導熱され、
端子7B、7Cの表面(平行リード部、垂直リード部)
及び母基板MB上の導体パターンより放熱される。
【0022】この端子7B、7Cについては発熱部分
(シートコイル)と放熱部分(母基板MB上の導体パタ
ーン)との間の導熱距離だけを見ると、平行リード部
(B−2、C−2)の分だけ長くなり、従来よりも放熱
作用に不利のように思われる。しかし平行リード部(B
−2、C−2)、垂直リード部(B−3、C−3)は共
に露出した状態であり、シートコイルに発生した熱を母
基板MBへ伝導すると同時に、その表面より放熱も行
う。しかも接続部(B−1、C−1)から平行リード部
(B−2、C−2)への熱の伝導方向からすると、接続
部(B−1、C−1)に熱が滞留することも無い。従っ
てシートコイルと端子(接続部)との間の熱勾配は大き
くなり、2次側シートコイル2b−1において発生した
熱は順次端子7B、7Cへ伝導し、放熱されるため、放
熱作用が高くなる。
【0023】なお2次巻線、すなわち2次側シートコイ
ル2b−1、2b−2を並列分割巻きにして使用する場
合、端子7A、7Dの接続部(A−1、D−1)には、
2次側シートコイル2b−2と共に2b−1が、また端
子7B、7Cの接続部(B−1、C−1)には2次側シ
ートコイル2b−1と共に2b−2が、それぞれ一緒に
接続される場合がある。2次側シートコイル2b−1、
2b−2を並列分割巻きとしても別々の出力チャンネル
としても、端子7A、7Dと端子7B、7Cのそれぞれ
の放熱作用に相違は無い。
【0024】次に、これらの端子7A〜7Dの、トラン
ス製造時における具体的な形成方法の一例を簡単に説明
する。端子7A、7Dと端子7B、7Cは、それぞれシ
ートコイル積層体2の各貫通孔5A〜5Dへの挿入方向
は正反対となっている。そこで、同一の挿入方向である
端子同士を一体形成したのが図4に示す第1ピース10
と第2ピース11である。第1ピース10にはフレーム
部8に対して同一形状、同一挿入方向の端子7A、7D
を形成し、第2ピース11にはフレーム部9に対して同
一形状、同一挿入方向の端子7B、7Cを形成してあ
る。このように、同一形状、同一挿入方向の端子毎にピ
ースを製作するのは、技術的に最も容易で確実な方法で
ある。しかし、図に例示したトランスの端子は片側4端
子となっているが、さらに多くの端子(例えばマルチ出
力タイプで、8端子など)を取りつける必要のあるトラ
ンスについては、端子の形状、挿入方向によっては単純
に2ピースだけで製作することはできなくなる。
【0025】一方、図5には、各端子7A〜7Dを第3
ピース13だけで形成した場合について示した。第3ピ
ース13は、フレーム部12に対して端子7A、7B、
7C、7Dを形成しており、トランスに装着する前の形
状とトランスへの装着手順は図6に示すようになる。第
3ピース13の加工形成時、各端子7A〜7Dは最終形
状とせず、端子各部の折り曲げ角度を鈍くし、さらに各
端子とフレーム部12との接合部を折り曲げて端子7
A、7Dの接続部(A−1、D−1)と端子7B、7C
の接続部(B−1、C−1)が開口した状態にしてお
く。この第3ピース13をトランスへ装着する際には、
開口した各接続部をシートコイル積層体2に嵌め合わ
せ、位置決めを行った後に端子各部をカシメる。このカ
シメによって各端子は最終形状となる。
【0026】このように1ピースで各端子を形成するに
は、ある程度の加工技術が要求され、1ピース当たりの
加工工数も増加する。しかし、前記したようなトランス
の端子数が多い場合でもピース数を増やさずに済み、製
造工数が大きく変化しない利点がある。なお、端子によ
り高い放熱作用が要求される場合、シートコイルの入出
力端子を一対の一端子づつとせず、複数の端子で構成す
ることもあり得る。その場合の端子の構造としては、例
えば図7に示すように形成することもある。図7に示す
第4ピース15には、端子7C、7Dに加えて7Eが形
成されており、7Dと7Eは同一のシートコイルと電気
的に接続される。その端子の数と形状は必要に応じて自
由に選択すれば良い。
【0027】
【発明の効果】以上に述べたように本発明は、シートコ
イル積層体を巻線として使用したトランスにおいて、そ
のシートコイルのうち発熱量の大きなシートコイルと接
続される端子は、そのシートコイルの積層体内の配置に
応じて、シートコイル積層体の積層方向の両面より引き
出す構造としている。この構造により、各端子と各シー
トコイルとの間に熱伝導(熱移動)に必要充分な熱勾配
(温度勾配)が得られるようになる。そしてシートコイ
ルに発生した熱は端子へ伝導し、露出した端子表面及び
母基板上の導体パターンより放熱される。その結果、本
発明によれば2次巻線となるシートコイルの放熱が効果
的に行われ、シートコイル積層型トランスの小型化と高
効率化が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるシートコイル積層型トランスの
外形斜視図。
【図2】 本発明によるシートコイル積層型トランスの
外形側面図。
【図3】 本発明によるシートコイル積層型トランスの
シートコイル積層構造と端子接続構造の模型図。
【図4】 端子の形成方法の第1の例。
【図5】 端子の形成方法の第2の例。
【図6】 図5に示す端子の装着手順。
【図7】 端子の形成方法の第3の例。
【図8】 従来のシートコイル積層型トランスの外形斜
視図。
【図9】 従来のシートコイル積層型トランスの外形側
面図。
【図10】従来のシートコイル積層型トランスのシート
コイル積層構造と端子接続構造の第1の例の模型図。
【図11】従来のシートコイル積層型トランスのシート
コイル積層構造と端子接続構造の第2の例の模型図。
【図12】従来のシートコイル積層型トランスのシート
コイル積層構造と端子接続構造の第3の例の模型図。
【符号の説明】
1 コア 2 シートコイル積層体 3(A〜D) 貫通孔 4(A、D) 端子(1次側) 5(A〜D) 貫通孔 6(A〜D) 端子(2次側:従来) 7(A、D) 第1の端子(2次側:本発明) 7(B、C) 第2の端子(2次側:本発明) A−1、D−1 第1の端子の接続部 A−2、D−2 第1の端子の垂直リード部 B−1、C−1 第2の端子の接続部 B−2、C−2 第2の端子の平行リード部 B−3、C−3 第2の端子の垂直リード部 MB 母基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体基板上に施した導体パターンによ
    ってインダクタンスを得るシートコイルを積層し、該シ
    ートコイルの積層体を巻線として使用するシートコイル
    積層型トランスにおいて、発熱量の大きい巻線となるシ
    ートコイルを該シートコイル積層体内の積層方向の両外
    側に分割して配置し、該分割された発熱量の大きなシー
    トコイルと接続される端子は、それぞれの配置された側
    の該シートコイル積層体の積層方向の面から別々に引き
    出されることを特徴とするシートコイル積層型トラン
    ス。
  2. 【請求項2】 前記シートコイル積層体内の積層方向の
    両外側に分割して配置されたシートコイルを並列接続す
    ることにより、前記発熱量の大きな巻線を並列分割巻き
    としたことを特徴とする、請求項1に記載したシートコ
    イル積層型トランス。
  3. 【請求項3】 絶縁体基板上に施した導体パターンによ
    ってインダクタンスを得るシートコイルを積層し、該シ
    ートコイルの積層体を巻線として使用するシートコイル
    積層型トランスにおいて、発熱量の大きい巻線は並列分
    割巻きとして並列接続された複数のシートコイルによっ
    て形成し、その際、該発熱量の大きな巻線となる複数の
    シートコイルは該シートコイル積層体内の積層方向の両
    外側に二分割して配置し、該発熱量の大きなシートコイ
    ルと接続する端子は、入力側、出力側の少なくとも一方
    はシートコイル積層体の積層方向の両面より引き出され
    ることを特徴とするシートコイル積層型トランス。
  4. 【請求項4】 シートコイル積層体の端子接続用の貫通
    孔に母基板側より挿入され、シートコイルの導体パター
    ンと電気的に接続される第1の接続部と、シートコイル
    積層体の母基板側の面より母基板表面まで延びる第1の
    垂直リード部を備えた第1の端子及び、 シートコイル積層体の端子接続用の貫通孔に母基板とは
    反対側より挿入され、シートコイルの導体パターンと電
    気的に接続される第2の接続部と、シートコイル積層体
    の母基板とは反対側の面を貫通孔からシートコイル積層
    体の端まで延びる平行リード部と、シートコイル積層体
    の端から母基板表面まで延びる第2の垂直リード部を備
    えた第2の端子とを組み合わせたシートコイル積層体の
    端子構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010093174A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Fdk Corp 多層基板トランス
KR101103604B1 (ko) * 2010-08-11 2012-01-09 엘지이노텍 주식회사 평면 변압기
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JP2015076479A (ja) * 2013-10-08 2015-04-20 三菱電機株式会社 降圧トランスおよび絶縁型降圧コンバータ

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