JPH09269043A - ディファレンシャルギヤ装置 - Google Patents
ディファレンシャルギヤ装置Info
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- JPH09269043A JPH09269043A JP10423096A JP10423096A JPH09269043A JP H09269043 A JPH09269043 A JP H09269043A JP 10423096 A JP10423096 A JP 10423096A JP 10423096 A JP10423096 A JP 10423096A JP H09269043 A JPH09269043 A JP H09269043A
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- differential
- differential case
- case
- gear
- pinion shaft
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、移動側第2デフケースに支持孔部
を設けて移動側第2デフケースの強度を向上させ、移動
側第2デフケースを円滑に移動させるとともに、デフピ
ニオンシャフトの回り止めを確実に行うことを目的とし
ている。 【構成】 このため、ディファレンシャルギヤ装置にお
いて、デフケースをリングギヤ側に位置する固定側第1
デフケースと固定側第1デフケースに対してスライド移
動可能に係合する移動側第2デフケースとに分割して設
け、移動側第2デフケースにデフピニオンシャフトを支
持するとともに移動側第2デフケースの移動許容スペー
スとして機能し且つデフピニオンシャフトの回り止めを
行う支持孔部を設けている。
を設けて移動側第2デフケースの強度を向上させ、移動
側第2デフケースを円滑に移動させるとともに、デフピ
ニオンシャフトの回り止めを確実に行うことを目的とし
ている。 【構成】 このため、ディファレンシャルギヤ装置にお
いて、デフケースをリングギヤ側に位置する固定側第1
デフケースと固定側第1デフケースに対してスライド移
動可能に係合する移動側第2デフケースとに分割して設
け、移動側第2デフケースにデフピニオンシャフトを支
持するとともに移動側第2デフケースの移動許容スペー
スとして機能し且つデフピニオンシャフトの回り止めを
行う支持孔部を設けている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はディファレンシャ
ルギヤ装置に係り、特にデフケースを固定側第1デフケ
ースと移動側第2デフケースとに分割し、移動側第2デ
フケースに支持孔部を設けて移動側第2デフケースの強
度を向上させ、移動側第2デフケースを円滑に移動させ
るとともに、デフピニオンシャフトの回り止めを確実に
行うディファレンシャルギヤ装置に関する。
ルギヤ装置に係り、特にデフケースを固定側第1デフケ
ースと移動側第2デフケースとに分割し、移動側第2デ
フケースに支持孔部を設けて移動側第2デフケースの強
度を向上させ、移動側第2デフケースを円滑に移動させ
るとともに、デフピニオンシャフトの回り止めを確実に
行うディファレンシャルギヤ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両、例えば前置き内燃機関
後車輪駆動方式の車両に搭載される内燃機関の駆動力
は、変速機により所望のトルク・回転数に変換して取り
出され、プロペラシャフトを介してディファレンシャル
ギヤにより夫々左右の車輪に伝達され、車輪を駆動して
いる。
後車輪駆動方式の車両に搭載される内燃機関の駆動力
は、変速機により所望のトルク・回転数に変換して取り
出され、プロペラシャフトを介してディファレンシャル
ギヤにより夫々左右の車輪に伝達され、車輪を駆動して
いる。
【0003】前記ディファレンシャルギヤ装置として
は、特公昭58−23252号公報に開示されるものが
ある。この公報に開示される車輪駆動装置は、普段は前
輪駆動で走行し必要に応じてミッションの出力軸とプロ
ペラシャフトとを連結するクラッチ機構をオンすること
により全輪駆動に切換えるようにした自動車において、
プロペラシャフトの駆動を後輪の左右両駆動軸に同一回
転にて伝達する中間駆動伝達部材を設け、前輪駆動のみ
の走行時は中間駆動伝達部材によるプロペラシャフトと
後輪の左側駆動軸と後輪の右側駆動軸との三者の結合を
解除させる構成とし、フロントエンジン・フロントドラ
イブ車において必要時後輪をも駆動させ前輪駆動車とす
る際に、後輪駆動系から差動機を省略し、後輪を左右同
一回転で駆動させている。
は、特公昭58−23252号公報に開示されるものが
ある。この公報に開示される車輪駆動装置は、普段は前
輪駆動で走行し必要に応じてミッションの出力軸とプロ
ペラシャフトとを連結するクラッチ機構をオンすること
により全輪駆動に切換えるようにした自動車において、
プロペラシャフトの駆動を後輪の左右両駆動軸に同一回
転にて伝達する中間駆動伝達部材を設け、前輪駆動のみ
の走行時は中間駆動伝達部材によるプロペラシャフトと
後輪の左側駆動軸と後輪の右側駆動軸との三者の結合を
解除させる構成とし、フロントエンジン・フロントドラ
イブ車において必要時後輪をも駆動させ前輪駆動車とす
る際に、後輪駆動系から差動機を省略し、後輪を左右同
一回転で駆動させている。
【0004】また、特開昭62−246646号公報に
開示されるものがある。この公報に開示されるディファ
レンシャルギヤ装置は、リンクギヤを外周に固定した筒
状のキャリア体と、キャリア体の内部に設けられて差動
ギヤを支持するサポート体とを相対回動自在に同軸上に
設置し、キャリア体外周面とサポート体外周面とに夫々
形成した外歯部を、キャリア体外周上に形成した開口部
を通じてクラッチギヤにより連結自在とし、リングギヤ
と差動ギヤとの相対変位を防止するとともに、ギヤハウ
ジングの長大化を招来することなく、車輪によるバック
ドライブを防止している。
開示されるものがある。この公報に開示されるディファ
レンシャルギヤ装置は、リンクギヤを外周に固定した筒
状のキャリア体と、キャリア体の内部に設けられて差動
ギヤを支持するサポート体とを相対回動自在に同軸上に
設置し、キャリア体外周面とサポート体外周面とに夫々
形成した外歯部を、キャリア体外周上に形成した開口部
を通じてクラッチギヤにより連結自在とし、リングギヤ
と差動ギヤとの相対変位を防止するとともに、ギヤハウ
ジングの長大化を招来することなく、車輪によるバック
ドライブを防止している。
【0005】更に、特開平2−38734号公報に開示
されるものがある。この公報に開示される動力伝達装置
は、駆動力が伝達される略円筒状の伝動部材と、この伝
動部材の内周面に配設されて駆動力が伝達機能な差動歯
車機構と、伝達部材と一体結合された第1回転部材を有
し、この第1回転部材と相対回転可能な第2回転部材と
の間で粘性流体の粘性により駆動力の伝達を行うビスカ
スカップリングとを備え、差動歯車機構のデフケースを
移動可能とし、このデフケースの移動によってデフケー
スと第2回転部材とを接続・切断する第1クラッチと、
デフケースと伝達部材とを接続・切断する第2クラッチ
とを伝達部材内周面に配設し、最適な駆動状態を得るた
めのコントロール系を単純化し、コストを低廉としてい
る。
されるものがある。この公報に開示される動力伝達装置
は、駆動力が伝達される略円筒状の伝動部材と、この伝
動部材の内周面に配設されて駆動力が伝達機能な差動歯
車機構と、伝達部材と一体結合された第1回転部材を有
し、この第1回転部材と相対回転可能な第2回転部材と
の間で粘性流体の粘性により駆動力の伝達を行うビスカ
スカップリングとを備え、差動歯車機構のデフケースを
移動可能とし、このデフケースの移動によってデフケー
スと第2回転部材とを接続・切断する第1クラッチと、
デフケースと伝達部材とを接続・切断する第2クラッチ
とを伝達部材内周面に配設し、最適な駆動状態を得るた
めのコントロール系を単純化し、コストを低廉としてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のディ
ファレンシャルギヤ装置において、図3に示す如く、デ
ィファレンシャルギヤ102は、図示しない内燃機関の
駆動力を変速機(図示せず)やプロペラシャフト(図示
せず)を介して伝達されるものであり、プロペラシャフ
トとディファレンシャルギヤ102との間に駆動側とな
る図示しないフランジ部と従動側のピニオンシャフト
(図示せず)とを介設している。
ファレンシャルギヤ装置において、図3に示す如く、デ
ィファレンシャルギヤ102は、図示しない内燃機関の
駆動力を変速機(図示せず)やプロペラシャフト(図示
せず)を介して伝達されるものであり、プロペラシャフ
トとディファレンシャルギヤ102との間に駆動側とな
る図示しないフランジ部と従動側のピニオンシャフト
(図示せず)とを介設している。
【0007】そして、この従動側のピニオンシャフトを
デフキャリア(図示せず)によって軸支し、ピニオンシ
ャフトの入力側端部、つまり一端に図示しないナットに
よって前記フランジ部を固定し、このフランジ部にプロ
ペラシャフト(図示せず)の端部を接続して設けるとと
もに、ピニオンシャフトの出力側端部、つまり他端に
は、ディファレンシャルギヤ102の傘歯状のリングギ
ヤ104を噛合させる。
デフキャリア(図示せず)によって軸支し、ピニオンシ
ャフトの入力側端部、つまり一端に図示しないナットに
よって前記フランジ部を固定し、このフランジ部にプロ
ペラシャフト(図示せず)の端部を接続して設けるとと
もに、ピニオンシャフトの出力側端部、つまり他端に
は、ディファレンシャルギヤ102の傘歯状のリングギ
ヤ104を噛合させる。
【0008】前記ディファレンシャルギヤ102は、前
記デフキャリア内に配設され、デフケース106の外周
部位に固定ボルト108によって前記リングギヤ104
を固定している。
記デフキャリア内に配設され、デフケース106の外周
部位に固定ボルト108によって前記リングギヤ104
を固定している。
【0009】また、デフケース106の内部には、デフ
ピニオンシャフト110と第1、第2デフピニオンギヤ
112−1、112−2とこれらの第1、第2デフピニ
オンギヤ112−1、112−2に噛合する一対の第
1、第2デフサイドギヤ114−1、114−2とを設
けている。
ピニオンシャフト110と第1、第2デフピニオンギヤ
112−1、112−2とこれらの第1、第2デフピニ
オンギヤ112−1、112−2に噛合する一対の第
1、第2デフサイドギヤ114−1、114−2とを設
けている。
【0010】前記デフケース106をリングギヤ104
側に位置する固定側第1デフケース116とこの固定側
第1デフケース116に対してスライド移動可能に係合
する移動側第2デフケース118とに分割して設けてい
る。
側に位置する固定側第1デフケース116とこの固定側
第1デフケース116に対してスライド移動可能に係合
する移動側第2デフケース118とに分割して設けてい
る。
【0011】更に、移動側第2デフケース118には、
移動側第2デフケース118の固定側第1デフケース1
16側から軸方向に延びる第1、第2切欠き溝部132
−1、132−2が形成されている。
移動側第2デフケース118の固定側第1デフケース1
16側から軸方向に延びる第1、第2切欠き溝部132
−1、132−2が形成されている。
【0012】そして、図示しない内燃機関からの駆動力
がリングギヤ104に伝達されると、このリングギヤ1
04から固定側第1デフケース116、移動側第2デフ
ケース118を経て、デフピニオンシャフト110、第
1、第2デフピニオンギヤ112−1、112−2、第
1、第2デフサイドギヤ114−1、114−2と順次
伝達される。
がリングギヤ104に伝達されると、このリングギヤ1
04から固定側第1デフケース116、移動側第2デフ
ケース118を経て、デフピニオンシャフト110、第
1、第2デフピニオンギヤ112−1、112−2、第
1、第2デフサイドギヤ114−1、114−2と順次
伝達される。
【0013】しかし、移動側第2デフケース118から
デフピニオンシャフト110に駆動力が伝達される際に
は、第1、第2切欠き溝部132−1、132−2の幅
寸法を拡大させようとする力が働くこととなる。
デフピニオンシャフト110に駆動力が伝達される際に
は、第1、第2切欠き溝部132−1、132−2の幅
寸法を拡大させようとする力が働くこととなる。
【0014】この結果、移動側第2デフケースの強度に
おいて不具合が発生する惧れがあり、強度を向上させる
ために、移動側第2デフケースを堅固な構成とする必要
があり、大型化して実用上不利であるとともに、コスト
が大となって経済的にも不利であるという不都合があ
る。
おいて不具合が発生する惧れがあり、強度を向上させる
ために、移動側第2デフケースを堅固な構成とする必要
があり、大型化して実用上不利であるとともに、コスト
が大となって経済的にも不利であるという不都合があ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述不都合を除去するために、デフキャリアによって軸支
されるピニオンシャフトを介して内燃機関からの駆動力
が伝達されるディファレンシャルギヤのリングギヤを設
け、このリングギヤを固定するデフケース内部にデフピ
ニオンシャフトとデフピニオンギヤとこのデフピニオン
ギヤに噛合する一対のデフサイドギヤとを設けたディフ
ァレンシャルギヤ装置において、前記デフケースをリン
グギヤ側に位置する固定側第1デフケースとこの固定側
第1デフケースに対してスライド移動可能に係合する移
動側第2デフケースとに分割して設け、移動側第2デフ
ケースに前記デフピニオンシャフトを支持するとともに
前記移動側第2デフケースの移動許容スペースとして機
能し且つ前記デフピニオンシャフトの回り止めを行う支
持孔部を設けたことを特徴とする。
述不都合を除去するために、デフキャリアによって軸支
されるピニオンシャフトを介して内燃機関からの駆動力
が伝達されるディファレンシャルギヤのリングギヤを設
け、このリングギヤを固定するデフケース内部にデフピ
ニオンシャフトとデフピニオンギヤとこのデフピニオン
ギヤに噛合する一対のデフサイドギヤとを設けたディフ
ァレンシャルギヤ装置において、前記デフケースをリン
グギヤ側に位置する固定側第1デフケースとこの固定側
第1デフケースに対してスライド移動可能に係合する移
動側第2デフケースとに分割して設け、移動側第2デフ
ケースに前記デフピニオンシャフトを支持するとともに
前記移動側第2デフケースの移動許容スペースとして機
能し且つ前記デフピニオンシャフトの回り止めを行う支
持孔部を設けたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】上述の如く発明したことにより、
前記ディファレンシャルギヤの組付時には、図1に示す
如く、移動側第2デフケース内に一対のデフピニオンギ
ヤを位置させた後に、デフピニオンシャフトを挿通し、
固定側第1デフケースと移動側第2デフケースとを所定
位置に装着し、移動側第2デフケースの強度を向上さ
せ、移動側第2デフケースを円滑に移動させるととも
に、デフピニオンシャフトの回り止めを確実に行ってい
る。
前記ディファレンシャルギヤの組付時には、図1に示す
如く、移動側第2デフケース内に一対のデフピニオンギ
ヤを位置させた後に、デフピニオンシャフトを挿通し、
固定側第1デフケースと移動側第2デフケースとを所定
位置に装着し、移動側第2デフケースの強度を向上さ
せ、移動側第2デフケースを円滑に移動させるととも
に、デフピニオンシャフトの回り止めを確実に行ってい
る。
【0017】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0018】図1及び図2はこの発明の実施例を示すも
のである。図2において、2は図示しないディファレン
シャルギヤ装置のディファレンシャルギヤである。
のである。図2において、2は図示しないディファレン
シャルギヤ装置のディファレンシャルギヤである。
【0019】このディファレンシャルギヤ2は、図示し
ない内燃機関の駆動力を変速機(図示せず)やプロペラ
シャフト(図示せず)を介して伝達されるものであり、
プロペラシャフトとディファレンシャルギヤ2との間に
駆動側となる図示しないフランジ部と従動側のピニオン
シャフト(図示せず)とを介設している。
ない内燃機関の駆動力を変速機(図示せず)やプロペラ
シャフト(図示せず)を介して伝達されるものであり、
プロペラシャフトとディファレンシャルギヤ2との間に
駆動側となる図示しないフランジ部と従動側のピニオン
シャフト(図示せず)とを介設している。
【0020】そして、従動側のピニオンシャフトをデフ
キャリア(図示せず)によって軸支し、ピニオンシャフ
トの入力側端部、つまり一端に図示しないナットによっ
て前記フランジ部を固定し、このフランジ部にプロペラ
シャフト(図示せず)の端部を接続して設けるととも
に、ピニオンシャフトの出力側端部、つまり他端には、
ディファレンシャルギヤ2の傘歯状のリングギヤ4を噛
合させる。
キャリア(図示せず)によって軸支し、ピニオンシャフ
トの入力側端部、つまり一端に図示しないナットによっ
て前記フランジ部を固定し、このフランジ部にプロペラ
シャフト(図示せず)の端部を接続して設けるととも
に、ピニオンシャフトの出力側端部、つまり他端には、
ディファレンシャルギヤ2の傘歯状のリングギヤ4を噛
合させる。
【0021】また、ディファレンシャルギヤ2は、前記
デフキャリア内に配設され、デフケース6の外周部位に
固定ボルト8によって前記リングギヤ4を固定してい
る。
デフキャリア内に配設され、デフケース6の外周部位に
固定ボルト8によって前記リングギヤ4を固定してい
る。
【0022】更に、デフケース6の内部には、デフピニ
オンシャフト10と第1、第2デフピニオンギヤ12−
1、12−2とこれらの第1、第2デフピニオンギヤ1
2−1、12−2に噛合する一対の第1、第2デフサイ
ドギヤ14−1、14−2とを設ける。
オンシャフト10と第1、第2デフピニオンギヤ12−
1、12−2とこれらの第1、第2デフピニオンギヤ1
2−1、12−2に噛合する一対の第1、第2デフサイ
ドギヤ14−1、14−2とを設ける。
【0023】そして、前記デフケース6をリングギヤ4
側に位置する固定側第1デフケース16とこの固定側第
1デフケース16に対してスライド移動可能に係合する
移動側第2デフケース18とに分割して設け、移動側第
2デフケース18に前記デフピニオンシャフト10を支
持するとともに前記移動側第2デフケース18の移動許
容スペースとして機能し且つ前記デフピニオンシャフト
10の回り止めを行う支持孔部20を設ける。
側に位置する固定側第1デフケース16とこの固定側第
1デフケース16に対してスライド移動可能に係合する
移動側第2デフケース18とに分割して設け、移動側第
2デフケース18に前記デフピニオンシャフト10を支
持するとともに前記移動側第2デフケース18の移動許
容スペースとして機能し且つ前記デフピニオンシャフト
10の回り止めを行う支持孔部20を設ける。
【0024】詳述すれば、支持孔部20は、前記デフピ
ニオンシャフト10の両端に形成された面取り部22が
スライド移動可能に係合するとともに前記移動側第2デ
フケース18の軸方向に延び且つ移動側第2デフケース
18の対峙する箇所に夫々形成される第1、第2長溝部
24−1、24−2と、これらの第1、第2長溝部24
−1、24−2の両端におけるいずれか一方の端部、例
えば固定側第1デフケース16とスプライン嵌合する側
に対して逆側に夫々形成される第1、第2大径溝孔部2
6−1、26−2とを有する。
ニオンシャフト10の両端に形成された面取り部22が
スライド移動可能に係合するとともに前記移動側第2デ
フケース18の軸方向に延び且つ移動側第2デフケース
18の対峙する箇所に夫々形成される第1、第2長溝部
24−1、24−2と、これらの第1、第2長溝部24
−1、24−2の両端におけるいずれか一方の端部、例
えば固定側第1デフケース16とスプライン嵌合する側
に対して逆側に夫々形成される第1、第2大径溝孔部2
6−1、26−2とを有する。
【0025】また、前記ディファレンシャルギヤ2は、
固定側第1デフケース16と移動側第2デフケース18
とのスプライン結合状態の切換、つまり固定側第1デフ
ケース16と移動側第2デフケース18との結合状態と
結合解除状態とを切り換えるクラッチ機能を有してい
る。
固定側第1デフケース16と移動側第2デフケース18
とのスプライン結合状態の切換、つまり固定側第1デフ
ケース16と移動側第2デフケース18との結合状態と
結合解除状態とを切り換えるクラッチ機能を有してい
る。
【0026】次に作用について説明する。
【0027】前記ディファレンシャルギヤ2の組付時に
は、図1に示す如く、移動側第2デフケース18内に第
1、第2デフピニオンギヤ12−1、12−2を位置さ
せた後に、デフピニオンシャフト10を挿通する。
は、図1に示す如く、移動側第2デフケース18内に第
1、第2デフピニオンギヤ12−1、12−2を位置さ
せた後に、デフピニオンシャフト10を挿通する。
【0028】このとき、デフピニオンシャフト10は、
支持孔部20の例えば第1大径溝孔部26−1側から第
1、第2デフピニオンギヤ12−1、12−2を経て、
第2大径溝孔部26−2側に挿通され、デフピニオンシ
ャフト10両端の面取り部22を第1、第2長溝部24
−1、24−2に夫々位置させる。
支持孔部20の例えば第1大径溝孔部26−1側から第
1、第2デフピニオンギヤ12−1、12−2を経て、
第2大径溝孔部26−2側に挿通され、デフピニオンシ
ャフト10両端の面取り部22を第1、第2長溝部24
−1、24−2に夫々位置させる。
【0029】そして、固定側第1デフケース16と移動
側第2デフケース18とを所定位置に装着し、前記ディ
ファレンシャルギヤ2の組付作業が完了する。
側第2デフケース18とを所定位置に装着し、前記ディ
ファレンシャルギヤ2の組付作業が完了する。
【0030】このディファレンシャルギヤ2において、
クラッチ機能がON状態の場合には、図2の上半分に示
す如く、固定側第1デフケース16と移動側第2デフケ
ース18とがスプライン結合し、駆動力の伝達が行われ
る。
クラッチ機能がON状態の場合には、図2の上半分に示
す如く、固定側第1デフケース16と移動側第2デフケ
ース18とがスプライン結合し、駆動力の伝達が行われ
る。
【0031】逆に、移動側第2デフケース18が固定側
第1デフケース16から離間する側に移動し、図2の下
半分に示す如く、固定側第1デフケース16と移動側第
2デフケース18とのスプライン結合が解除されると、
ディファレンシャルギヤ2のクラッチ機能がOFF状態
となる。
第1デフケース16から離間する側に移動し、図2の下
半分に示す如く、固定側第1デフケース16と移動側第
2デフケース18とのスプライン結合が解除されると、
ディファレンシャルギヤ2のクラッチ機能がOFF状態
となる。
【0032】そして、前記移動側第2デフケース18が
移動する際に、前記支持孔部20の第1、第2長溝部2
4−1、24−2とデフピニオンシャフト10の面取り
部22との係合によって移動側第2デフケース18の移
動が円滑にできるものである。
移動する際に、前記支持孔部20の第1、第2長溝部2
4−1、24−2とデフピニオンシャフト10の面取り
部22との係合によって移動側第2デフケース18の移
動が円滑にできるものである。
【0033】また、移動側第2デフケース18の移動距
離は、第1、第2長溝部24−1、24−2の長さによ
って移動許容スペース内となっている。
離は、第1、第2長溝部24−1、24−2の長さによ
って移動許容スペース内となっている。
【0034】これにより、デフケース6の移動側第2デ
フケース18に設けた支持孔部20によって移動側第2
デフケース18の端部が切除されておらず、従来のもの
に比し、移動側第2デフケース18の強度を向上させる
ことができる。
フケース18に設けた支持孔部20によって移動側第2
デフケース18の端部が切除されておらず、従来のもの
に比し、移動側第2デフケース18の強度を向上させる
ことができる。
【0035】また、移動側第2デフケース18の強度を
略同一とする場合には、従来のものに比し、小型・軽量
化を図ることができるものである。
略同一とする場合には、従来のものに比し、小型・軽量
化を図ることができるものである。
【0036】更に、前記支持孔部20に第1、第2長溝
部24−1、24−2を形成することにより、第1、第
2長溝部24−1、24−2にデフピニオンシャフト1
0の面取り部22が係合することとなり、移動側第2デ
フケース18を円滑に移動させることができるととも
に、デフピニオンシャフト10の回り止めを確実に行う
ことができ、しかも第1、第2長溝部24−1、24−
2の長さが移動許容スペースとして機能することとな
り、実用上有利である。
部24−1、24−2を形成することにより、第1、第
2長溝部24−1、24−2にデフピニオンシャフト1
0の面取り部22が係合することとなり、移動側第2デ
フケース18を円滑に移動させることができるととも
に、デフピニオンシャフト10の回り止めを確実に行う
ことができ、しかも第1、第2長溝部24−1、24−
2の長さが移動許容スペースとして機能することとな
り、実用上有利である。
【0037】更にまた、前記第1、第2大径溝孔部26
−1、26−2を形成することにより、デフピニオンシ
ャフト10や第1、第2デフピニオンギヤ12−1、1
2−2の組付性を向上させることができる。
−1、26−2を形成することにより、デフピニオンシ
ャフト10や第1、第2デフピニオンギヤ12−1、1
2−2の組付性を向上させることができる。
【0038】また、前記第1、第2大径溝孔部26−
1、26−2を移動側第2デフケース18の移動時に使
用されない箇所に形成していることにより、移動側第2
デフケース18のスライド移動に不具合を及ぼす惧れが
全くなく、良好な使い勝手を維持し得るものである。
1、26−2を移動側第2デフケース18の移動時に使
用されない箇所に形成していることにより、移動側第2
デフケース18のスライド移動に不具合を及ぼす惧れが
全くなく、良好な使い勝手を維持し得るものである。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明した如くこの発明によれ
ば、デフキャリアによって軸支されるピニオンシャフト
を介して内燃機関からの駆動力が伝達されるディファレ
ンシャルギヤのリングギヤを設け、リングギヤを固定す
るデフケース内部にデフピニオンシャフトとデフピニオ
ンギヤとこのデフピニオンギヤに噛合する一対のデフサ
イドギヤとを設けたディファレンシャルギヤ装置におい
て、デフケースをリングギヤ側に位置する固定側第1デ
フケースとこの固定側第1デフケースに対してスライド
移動可能に係合する移動側第2デフケースとに分割して
設け、移動側第2デフケースに前記デフピニオンシャフ
トを支持するとともに移動側第2デフケースの移動許容
スペースとして機能し且つ前記デフピニオンシャフトの
回り止めを行う支持孔部を設けたので、デフケースの移
動側第2デフケースに設けた支持孔部によって移動側第
2デフケースの端部が切除されておらず、従来のものに
比し、移動側第2デフケースの強度を向上させることが
できる。また、移動側第2デフケースの強度を略同一と
する場合には、従来のものに比し、小型・軽量化を図る
ことができるものである。更に、前記移動側第2デフケ
ースに形成した支持孔部20により、移動側第2デフケ
ースを円滑に移動させることができるとともに、デフピ
ニオンシャフトの回り止めを確実に行うことができ、し
かも移動側第2デフケースの移動許容スペースとして機
能することとなり、実用上有利である。
ば、デフキャリアによって軸支されるピニオンシャフト
を介して内燃機関からの駆動力が伝達されるディファレ
ンシャルギヤのリングギヤを設け、リングギヤを固定す
るデフケース内部にデフピニオンシャフトとデフピニオ
ンギヤとこのデフピニオンギヤに噛合する一対のデフサ
イドギヤとを設けたディファレンシャルギヤ装置におい
て、デフケースをリングギヤ側に位置する固定側第1デ
フケースとこの固定側第1デフケースに対してスライド
移動可能に係合する移動側第2デフケースとに分割して
設け、移動側第2デフケースに前記デフピニオンシャフ
トを支持するとともに移動側第2デフケースの移動許容
スペースとして機能し且つ前記デフピニオンシャフトの
回り止めを行う支持孔部を設けたので、デフケースの移
動側第2デフケースに設けた支持孔部によって移動側第
2デフケースの端部が切除されておらず、従来のものに
比し、移動側第2デフケースの強度を向上させることが
できる。また、移動側第2デフケースの強度を略同一と
する場合には、従来のものに比し、小型・軽量化を図る
ことができるものである。更に、前記移動側第2デフケ
ースに形成した支持孔部20により、移動側第2デフケ
ースを円滑に移動させることができるとともに、デフピ
ニオンシャフトの回り止めを確実に行うことができ、し
かも移動側第2デフケースの移動許容スペースとして機
能することとなり、実用上有利である。
【図1】この発明の実施例を示す移動側第2デフケース
とデフピニオンシャフトとデフピニオンギヤとの概略組
付斜視図である。
とデフピニオンシャフトとデフピニオンギヤとの概略組
付斜視図である。
【図2】ディファレンシャルギヤ装置の概略断面図であ
る。
る。
【図3】この発明の従来技術を示すディファレンシャル
ギヤ装置の概略断面図である。
ギヤ装置の概略断面図である。
2 ディファレンシャルギヤ 4 リングギヤ 6 デフケース 10 デフピニオンシャフト 12 デフピニオンギヤ 12−1 第1デフピニオンギヤ 12−2 第2デフピニオンギヤ 14−1 第1デフサイドギヤ 14−2 第2デフサイドギヤ 16 固定側第1デフケース 18 移動側第2デフケース 20 支持孔部 22 面取り部 24−1 第1長溝部 24−2 第2長溝部 26−1 第1大径溝孔部 26−2 第2大径溝孔部
Claims (2)
- 【請求項1】 デフキャリアによって軸支されるピニオ
ンシャフトを介して内燃機関からの駆動力が伝達される
ディファレンシャルギヤのリングギヤを設け、このリン
グギヤを固定するデフケース内部にデフピニオンシャフ
トとデフピニオンギヤとこのデフピニオンギヤに噛合す
る一対のデフサイドギヤとを設けたディファレンシャル
ギヤ装置において、前記デフケースをリングギヤ側に位
置する固定側第1デフケースとこの固定側第1デフケー
スに対してスライド移動可能に係合する移動側第2デフ
ケースとに分割して設け、移動側第2デフケースに前記
デフピニオンシャフトを支持するとともに前記移動側第
2デフケースの移動許容スペースとして機能し且つ前記
デフピニオンシャフトの回り止めを行う支持孔部を設け
たことを特徴とするディファレンシャルギヤ装置。 - 【請求項2】 前記支持孔部は、前記デフピニオンシャ
フトの両端に形成された面取り部がスライド移動可能に
係合するとともに前記移動側第2デフケースの軸方向に
延び且つ移動側第2デフケースの対峙する箇所に夫々形
成される第1、第2長溝部と、これらの第1、第2長溝
部の両端におけるいずれか一方の端部に夫々形成される
第1、第2大径溝孔部とを有する支持孔部である特許請
求の範囲の請求項1に記載のディファレンシャルギヤ装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10423096A JPH09269043A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | ディファレンシャルギヤ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10423096A JPH09269043A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | ディファレンシャルギヤ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09269043A true JPH09269043A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=14375170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10423096A Pending JPH09269043A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | ディファレンシャルギヤ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09269043A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6652408B2 (en) * | 2001-12-11 | 2003-11-25 | Visteon Global Technologies, Inc. | Vehicular differential with ring gear directly loading the differential pin |
JP2019002533A (ja) * | 2017-06-19 | 2019-01-10 | 株式会社ジェイテクト | 差動装置 |
EP4265938A1 (en) * | 2022-04-19 | 2023-10-25 | Ningbo Geely Automobile Research & Development Co. Ltd. | A differential gear arrangement |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP10423096A patent/JPH09269043A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6652408B2 (en) * | 2001-12-11 | 2003-11-25 | Visteon Global Technologies, Inc. | Vehicular differential with ring gear directly loading the differential pin |
JP2019002533A (ja) * | 2017-06-19 | 2019-01-10 | 株式会社ジェイテクト | 差動装置 |
EP4265938A1 (en) * | 2022-04-19 | 2023-10-25 | Ningbo Geely Automobile Research & Development Co. Ltd. | A differential gear arrangement |
WO2023202347A1 (en) * | 2022-04-19 | 2023-10-26 | Zhejiang Geely Holding Group Co., Ltd. | A differential gear arrangement |
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