JPH09267990A - ロープ懸垂式クレーンの吊り荷の位置検出装置 - Google Patents

ロープ懸垂式クレーンの吊り荷の位置検出装置

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JPH09267990A
JPH09267990A JP1407997A JP1407997A JPH09267990A JP H09267990 A JPH09267990 A JP H09267990A JP 1407997 A JP1407997 A JP 1407997A JP 1407997 A JP1407997 A JP 1407997A JP H09267990 A JPH09267990 A JP H09267990A
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Masakazu Inomata
雅一 猪股
Hiroyuki Sugiura
寛幸 杉浦
Mitsuaki Uesugi
満昭 上杉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンテナ等の吊り荷の色や自然環境の影響を
受けず、なおかつ精度よく吊り荷の位置を計測できるロ
ープ懸垂式クレーンの吊り荷位置検出装置を得る。 【解決手段】 レール上を走行するトロリ13と、トロ
リ13から懸垂されたロープ15の下端側に設けられ、
コンテナ1を把持する吊り荷把持手段3とを備えたロー
プ懸垂式クレーンにおいて、吊り荷把持手段3に設置さ
れて所定の発光波長で発光する発光体5,7と、発光体
5,7の発光波長及び該波長とは異なる所定の波長の光
を透過する干渉フィルタ39を備え、トロリ13に設け
られて前記発光体5,7を撮影対象とするカラーカメラ
17,19と、カラーカメラ17,19の映像信号に基
づいて発光体5,7の光を他の光と識別し、識別された
発光体5,7の光の重心位置に基づいて吊り荷把持手段
3の位置を検出する吊り荷把持手段位置検出装置33,
35とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば岸壁に設け
られたコンテナヤードにおいてコンテナの積荷及び積み
降ろしの荷役作業を行うロープ懸垂式クレーンの吊り荷
位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】岸壁と船との間におけるコンテナの積み
降し又は、コンテナヤードにおけるコンテナの配列等の
コンテナの荷役作業にはロープ懸垂式クレーンが使用さ
れるのが一般的である。従来このロープ懸垂式クレーン
の操作は人間の操作によるものがほとんどであり、自動
化が図られていなかった。しかし、人間の操作による場
合には効率が悪く、またクレーンの操作にも熟練を要す
るという問題点があった。
【0003】かかる問題点を解決するものとして、例え
ば特開平6−208624号公報に開示された、コンテ
ナクレーン等により吊り下げられた吊具の振れ量を検出
する振れセンサーに関する技術がある。同公報に示され
たものは、図13に示すように、クレーンのトロリ61
からワイヤ63によって吊り下げられた吊具65上に設
置されて円形マーカ67bを付したターゲット67を、
クレーンのトロリ61上に設置されたCCDカメラ69
で撮像し、CCDカメラ69で撮像した画像を2値化
し、ターゲット67から円形マーカ67bのみを抽出し
て円形マーカ67bの重心位置を検出し、検出された重
心位置のずれ量から吊具65の振れ量を算出するという
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術には以下のような問題点があった。すなわち、
吊り荷が地表近くまで降ろされてトロリ61から吊り荷
までの距離が長い場合には、吊り荷が大きく振れること
によりCCDカメラの視野内にターゲット67以外の部
分、例えば吊り荷や地上が映り込むことになる。これに
対して従来技術では、CCDカメラで撮像した画像を2
値化し円形マーカ67bを抽出するようにしているため
に、CCDカメラの視野内に円形マーカ67b以外の明
るい対象、例えば、太陽光を反射している吊り荷の表面
や、太陽光を反射している海面、あるいは吊り荷上の明
るい部分等が映った場合には、これも円形マーカ67b
の一部として誤認識してしまうために正確な吊り荷位置
を検出することが出来ない。更に、夜間では別途照明を
設けないと円形マーカ67bが全く見えなくなるだけで
はなく、昼間においても、真夏の直射日光から曇天まで
屋外の明るさは非常に変化が激しく単純に輝度画像上の
マーカを2値化するだけでは安定した円形マーカ67b
の検出は行えない。
【0005】また、上記の従来例は船と陸上間における
コンテナの荷役を自動化するものではあるが、コンテナ
ヤードにコンテナを規則正しく積み上げる場合のように
荷役作業に高い精度が要求される場合には、位置検出精
度があまり高くないので十分に適用できないという問題
点もあった。ここで、この問題点を説明する前提として
コンテナヤードにおけるコンテナの荷役作業において要
求される精度について説明する。図14はこの精度を説
明する説明図であり、コンテナを3列で4段に積む場合
を示している。図において、51a,51b,51c,
51dは第1列目のコンテナ、52aは第2列目のコン
テナ、53a,53b,53c,53dは第3列目のコ
ンテナを示している。各コンテナの4隅に設けられた矩
形は隅金具を示しており、ロープ懸垂式クレーン50の
スプレッダ55によって隅金具を把持してコンテナの吊
上げ又は吊り下げ作業(荷役作業)を行うのである。
【0006】図において、Aは隣り合うコンテナ間の隙
間の寸法、Bはスプレッダの把持部の厚み寸法、Cは第
2列のコンテナをスプレッダ55で把持した場合のスプ
レッダ55と第1列及び第3列のコンテナとの隙間寸法
をそれぞれ示している。A寸法は300mm、B寸法は
150mmであり、C寸法は150mmとなる。このよ
うに、荷役時においてスプレッダ55と各コンテナ間の
隙間を示すC寸法は僅かに150mmであり、荷役作業
はかなりの精度が要求されることが分かる。
【0007】次に、従来技術の検出精度上の問題点につ
いて説明する。一般に、吊り荷を移動するクレーンでは
吊り荷重によるガータの変形を考慮して、予めガータそ
のものが湾曲した構造となっている。また、クレーン本
体が設置されている軌道等もクレーンの移動範囲内全て
において同一平面を出すことは実際上困難である。一
方、ロープ懸垂式クレーンでは、吊具65はトロリ61
の傾斜に関係なく鉛直方向に吊り下げられている。従っ
て、トロリ61から下方の吊具65上のターゲット67
を撮像する場合、トロリ61が傾斜していた場合にはト
ロリ61の傾斜角分だけ吊具の位置が移動したように検
出されてしまう。このため従来技術のようにトロリ61
の傾斜を何等考慮していないものでは吊具の位置を正確
に検出することはできないのである。
【0008】また、吊具65上にターゲット67を設置
して吊具65の位置を検出する方法では、ターゲット6
7が設置されている吊具65の上面の位置は正確に測定
できるが吊具65に吊られている吊り荷の下面の位置を
測定できないため、例えば吊り荷がコンテナのように高
さのあるものの場合には、吊具65が傾斜したことによ
って吊り荷が傾斜すると、吊具65の上面の位置と吊り
荷下面の位置に大きな差が生じ、コンテナの段積みが正
確に出来ないという問題が生じる。
【0009】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、コンテナ等の吊り荷の色や自然環境
の影響を受けず、なおかつ精度よく吊り荷の位置を計測
できるロープ懸垂式クレーンの吊り荷位置検出装置を得
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るロープ懸垂
式クレーンの吊り荷の位置検出装置は、レール上を走行
するトロリと、該トロリから懸垂されたロープの下端側
に設けられ、吊り荷を把持する吊り荷把持手段とを備え
たロープ懸垂式クレーンにおいて、前記吊り荷把持手段
に設置されて所定の発光波長で発光する少なくとも1個
の発光体と、該発光体の発光波長及び該波長とは異なる
所定の波長の光を透過する干渉フィルタを備え、前記ト
ロリに設けられて前記発光体を撮影対象とするカラーカ
メラと、該カラーカメラの映像信号に基づいて前記発光
体の光と他の光を識別し、識別された発光体の光の重心
位置に基づいて前記吊り荷把持手段の位置を検出する吊
り荷把持手段位置検出装置とを備えたものである。
【0011】また、前記トロリに設けられて前記カラー
カメラの傾きを検出する傾斜計を備え、前記吊り荷把持
手段位置検出装置は前記傾斜計の検出値に基づいて前記
カラーカメラの傾きによるずれを補正するようにしたも
のである。
【0012】さらに、前記吊り荷把持手段に設けられて
該吊り荷把持手段の傾きを検出する傾斜計を備え、前記
吊り荷把持手段位置検出装置は前記傾斜計の検出値に基
づいて前記吊り荷把持手段の傾きによるずれを補正する
ようにしたものである。
【0013】また、レール上を走行するトロリと、該ト
ロリから懸垂されたロープの下端側に設けられ、吊り荷
を把持する吊り荷把持手段と、前記吊り荷把持手段に設
置されたターゲットを撮像するカメラと、該カメラの映
像信号に基づいて前記吊り荷把持手段の位置を検出する
吊り荷把持手段位置検出装置とを備えたロープ懸垂式ク
レーンの吊り荷位置検出装置において、前記トロリに設
けられて前記カメラの傾きを検出する傾斜計を備え、前
記吊り荷把持手段位置検出装置は前記傾斜計の検出値に
基づいて前記カメラの傾きによるずれを補正するように
したものである。
【0014】さらに、レール上を走行するトロリと、該
トロリから懸垂されたロープの下端側に設けられ、吊り
荷を把持する吊り荷把持手段と、前記吊り荷把持手段に
設置されたターゲットを撮像するカメラと、該カメラの
映像信号に基づいて前記吊り荷把持手段の位置を検出す
る吊り荷把持手段位置検出装置とを備えたロープ懸垂式
クレーンの吊り荷位置検出装置において、前記吊り荷把
持手段に設けられて該吊り荷把持手段の傾きを検出する
傾斜計を備え、前記吊り荷把持手段位置検出装置は前記
傾斜計の検出値に基づいて前記吊り荷把持手段の傾きに
よるずれを補正するようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態のブロ
ック図である。図1に基づいて、本実施形態の構成を概
説する。図において、1は荷役の対象となるコンテナ、
3はコンテナ1を把持するスプレッダのヘッドブロッ
ク、5,7はヘッドブロック3の上面に所定間隔離して
設置されたLEDターゲット、9はヘッドブロック3の
上面に設置されてヘッドブロック3の傾きを検出する傾
斜計、11は傾斜計9の電圧信号を電流信号に変換する
変換器である。
【0016】13はスプレッダをロープ15によって懸
垂してレール上を走行するトロリ、17,19はトロリ
13に設置されてLEDターゲット5,7を撮影対象と
するカラーカメラ、21,23はそれぞれカラーカメラ
17,19上に設置されてカラーカメラ17,19の傾
きを検出する傾斜計、25,27はカラーカメラ17と
傾斜計21及びカラーカメラ19と傾斜計23のそれぞ
れを一組として収納するカメラハウジングである。29
は傾斜計21,23の電圧信号を電流信号に変換する信
号変換器、31は信号変換器29の信号及び後述するコ
ンピュータからの信号に基づいてトロリ13の走行方向
・横行方向の位置、傾き、ロープ15の巻上げ巻き降ろ
し量等を制御するシーケンサである。
【0017】33はカラーカメラ17,19の映像信号
に基づいて入射した光がLEDターゲットの光かどうか
を識別し、識別されたLEDターゲットの光の映像信号
をデジタル信号に変換し、該デジタル信号に基づいて各
LEDターゲットの重心位置を検出するカラートラッカ
である。35はカラートラッカ33及び信号変換器29
の各信号に基づいてヘッドブロック3の位置を演算し、
さらにヘッドブロック3の位置ずれがあったときにはこ
の位置ずれを修正するための制御量を演算するコンピュ
ータである。なお、カラートラッカ33とコンピュータ
35によって本発明の吊り荷把持手段位置検出装置が構
成されることになる。
【0018】図2は図1に示したヘッドブロック3、ト
ロリ13及びこれらに付属する機器を説明する説明図で
あり、図1と同一部分には同一符号が付してある。図2
に基づいて、ヘッドブロック3、トロリ13及びこれら
に付属する機器の構成を詳細に説明する。LEDターゲ
ット5,7は発光波長が660nmの赤色のLEDを複
数個矩形状に配置して形成されている。また、トロリ1
3に設置されたカラーカメラ17,19は、トロリ13
が傾斜していない状態で、その光軸が鉛直下方向になる
ように設定し、且つ、LEDターゲット5,7の重心位
置がカラーカメラ17,19のカメラ光軸中心となるよ
うに調整されている。これは、クレーンの吊り荷はトロ
リ13から鉛直下方に吊り下げられており、吊り荷を上
下動させる場合はこの鉛直軸に沿った移動となるため、
吊り荷の位置を精度よく検出するには、カラーカメラ1
7,19の光軸を鉛直下方向に設定する必要があるから
である。
【0019】さらに、カラーカメラ17,19の傾斜を
測定する傾斜計21,23としては、トロリ13に設置
されたカラーカメラ17,19の傾斜が2方向(または
2次元)の自由度を有しているため、カメラ光軸に対応
し直交したX軸Y軸の2軸の傾斜角を測定できる2軸測
定可能な傾斜計を用いる。また、カラーカメラ17,1
9の画像からLEDターゲット5,7の重心位置を検出
する場合、重心位置の座標はカラーカメラ17,19の
走査線方向とこれに直交する方向を基準にすることか
ら、傾斜計21,23の各軸は、これらカラーカメラの
走査線方向及びこれに直交する方向に合わせてある。な
お、初期設定でカラーカメラ17,19の光軸が鉛直に
設定できなくても、鉛直軸からのズレ量(角度及び位置
ズレ量)を事前に測定しておくことで補正可能である。
また、カラーカメラ17,19の鉛直直下にLEDター
ゲット5,7を設置できない場合には、カラーカメラ1
7,19の鉛直軸からのズレ量を予め測定し、且つ、同
時にカラーカメラ17,19とLEDターゲット5,7
間の距離を測定することで位置ズレについても補正でき
る。
【0020】カラーカメラ17,19には440nmの
波長の光及びLEDターゲット5,7の発光波長である
660nmの波長の光を透過する干渉フィルタ39が装
着されている。図3は干渉フィルタ39の透過率を示す
グラフであり、縦軸が透過率を示し、横軸が光の波長を
示している。図3のグラフから分かるように、干渉フィ
ルタ39は660nm及び440nmの波長を中心にそ
の近傍の波長の光のみを透過していることが分かる。
【0021】次に、カラートラッカ33によって、入射
した光がLEDターゲット5,7の光か、あるいは太陽
光かを識別する方法について説明する。カラートラッカ
33はカラーカメラ17,19から送られる映像信号
(R,G,B信号)に基づく光強度に基づいてこの識別
を行う。すなわち、カラートラッカ33は、入力される
R信号及びB信号の強度に対してそれぞれ所定のしきい
値を予め決めておき、入力されたR信号のみがしきい値
を越えた場合には入力された光がLEDターゲット5,
7の光であると認識し、R信号及びB信号が共にしきい
値を越えた場合又はB信号のみがしきい値を越えた場合
には入力された光が太陽光であると判断する。
【0022】図4、図5は干渉フィルタ39を透過する
光の強度と所定のしきい値との関係を説明するグラフで
あり、図4はLEDターゲット5,7の光と所定のしき
い値との関係を示し、図5は太陽光と所定のしきい値と
の関係を示している。図において、41はR信号のしき
い値であり、LEDターゲット5,7の光の最低レベル
よりも少し低めのレベルに設定してある。73はB信号
のしきい値であり、太陽光の最低レベルよりも少し低め
のレベルに設定してある。カラーカメラ17,19がL
EDターゲット5,7の光をとらえた場合には、図4に
示すように、R信号がしきい値41を越えるが、B信号
はしきい値43を越えない。一方、カラーカメラ17,
19が太陽光をとらえた場合には、図5に示すように、
R信号及びB信号共にしきい値41及びしきい値43を
越えることになる。
【0023】したがって、R信号のレベルがしきい値4
1を越え、かつB信号のレベルがしきい値43のレベル
を越えない場合には、LEDターゲット5,7の光であ
ると判断し、R信号がしきい値41を越え、かつB信号
がしきい値43を越える場合又はR信号がしきい値41
を越えず、B信号がしきい値43を越える場合(すなわ
ち、少なくともB信号がしきい値43を越える場合)に
は太陽光であると判断するのである。なお、LEDター
ゲット5,7に当たった太陽光はほとんど反射されるこ
とがないので、LEDターゲット5,7に当たった太陽
光の反射光については特に考慮する必要はない。カラー
トラッカ33は、上記の方法によって入射した光がLE
Dターゲット5,7の光であると判断した場合には、L
EDターゲット5,7のそれぞれの重心位置を演算によ
って求め、この重心位置の情報をコンピュータ35へ出
力する。
【0024】ここで、LEDターゲット5,7のそれぞ
れの重心位置の演算方法について、カラーカメラ17と
LEDターゲット5を例に挙げて説明する。図6はトロ
リが傾斜していない状態のカメラ座標系(X軸)を示し
ており、図において、Oはカラーカメラ17の鉛直直下
の位置で、光軸中心(画面中心)Cと一致する位置、N
は光軸中心Oからの画素数で表される視野端の位置、G
は視野端の位置Nからの画素数で表されるLEDターゲ
ット5の重心位置である。また、θはカラーカメラ17
とレンズの組み合わせで決まる光軸中心Oからの画角、
αは光軸からのLEDターゲット5の振れ角、Lはカラ
ーカメラ17とLEDターゲット5との間の距離を示し
ている。図6の状態では傾斜計21の出力は0である。
この場合には、カラーカメラ17の画像情報から視野端
の位置N、LEDターゲット5の重心位置G、画角θが
求まる。従って、これらの値から光軸からのLEDター
ゲット5の振れ角αは下式(1)によって求められる。 α=tan -1{(G/N)tan θ}………(1) また、カラーカメラ17とLEDターゲット5との間の
距離Lはロープ長より求められるので、上記振れ角αを
用いてLEDターゲット5の重心位置xは下式(2)求
められる。 x=L・tan α………(2) なお、Y軸方向についても同様に求められる。
【0025】次に、コンピュータ35によるヘッドブロ
ックの位置の演算方法について説明する。図7はカラー
トラッカ33のLEDターゲット5,7の重心位置の情
報からヘッドブロック3の位置を演算する方法を説明す
る説明図である。図7(a)はヘッドブロック3が正常
な位置にある状態を示し、図7(b)はヘッドブロック
3が平行移動及び回転移動によって位置ずれを起こして
いる状態を示している。図7(a)において、41,4
3はそれぞれカラーカメラ17,19の視野、P(X1
,Y1 ),Q(X2 ,Y2 )はそれぞれLEDターゲ
ット5,7の重心位置、O(0,0)は基準点をそれぞ
れ示している。図7(a)の状態においては、基準点O
(0,0)とヘッドブロック1の中心R(X3 ,Y3 )
とは一致している。
【0026】図7(b)において、P'(X1',Y1') ,
Q'(X2',Y2') はそれぞれLEDターゲット5,7の
重心位置を示し、R'(X3',Y3') はヘッドブロック1
の中心位置の座標である。図7(a)の状態における3
点P,Q,Rの位置が分かっており、図7(b)の状態
における2点P' ,Q' が分かれば、図7(b)の状態
におけるヘッドブロック1の中心位置の座標R' は幾何
学的に求めることができる。座標R' が求まれば、ヘッ
ドブロック1のずれ量が分かる。ところで、3点P,
Q,Rの位置は予め分かっており、2点P' ,Q' はカ
ラーカメラ17,19の撮影によって求まるので、座標
R' を求めることができるのである。
【0027】上記のようにして、ヘッドブロック1のず
れ量が分かればコンピュータ35によって位置ずれを修
正するための制御量を演算して、シーケンサ31へ出力
する。そして、シーケンサ31はコンピュータ35の情
報に基づいてトロリ13、ヘッドブロック1の位置修正
を行う。
【0028】なお、上記の説明ではトロリ13及びヘッ
ドブロック3の傾斜については考慮していないが、実際
には傾斜計21,23及び9からの情報により、トロリ
13及びヘッドブロック3の傾きを補正する。まず、カ
ラーカメラ17、傾斜計21及びLEDターゲット5を
例に挙げて、傾斜計21の測定値を用いてトロリ13の
傾きを補正する演算方法について説明する。図8はトロ
リ13が傾斜角βだけ傾いた状態のカメラ座標系を示し
ており、図中の記号は図6と同様である。このときの傾
斜計21は傾斜角βに相当する信号を出力している。図
8の状態において光軸からのLEDターゲット5の振れ
角αは前述の式(1)によって求めることができる。光
軸からの振れ角αが求まるとこのαの値と傾斜計21に
よって求められる傾斜角βとにより、鉛直軸からのLE
Dターゲット5の振れ角γは、γ=α+βとして求めら
れる。鉛直軸からのLEDターゲット5の振れ角γが求
まると、LEDターゲット5の重心位置xは下式(3)
求められる。 x=L・tan γ………(3) なお、Y軸方向についても同様に求められる。
【0029】次に、ヘッドブロック3の傾斜による影響
の補正の方法について説明する。図9はこの方法の説明
図であり、図9(a)はヘッドブロック3が傾いていな
い状態を示し、図9(b)はヘッドブロック3が傾斜角
δだけ傾いた状態を示している。図9に示す傾斜計9は
ヘッドブロック3の上面にへッドブロック3を水平出し
した状態で、水平面内の直交する2軸方向の傾斜を測定
できる2軸測定可能なものである。また、ヘッドブロッ
ク3上のLEDターゲット5,7から吊り荷下端までの
高さDを求めておく。LEDターゲット5,7位置から
上記の方法で求めたヘッドブロック3の重心位置と、ヘ
ッドブロック3が傾いたことによるコンテナ1の底面の
重心位置とのズレ量zは、ヘッドブロック3の傾斜角δ
とLEDターゲット5,7からコンテナ1の下端までの
高さDとにより、z=Dtan δとして求めることができ
る。これによって、ヘッドブロック3の傾斜によるズレ
を補正することができる。
【0030】図10,図11は上記のような方法によっ
てコンピュータ35で認識されたヘッドブロック3の位
置ずれ量の精度を確認する方法の説明図である。図にお
いて、45,46はコンテナ1を挟んで対向配置された
トランジット、47は地上に設置された地上の基準点を
示す地上マーカ,48はコンテナに設置されたコンテナ
マーカ,49はスプレッダの把持部に設置されたスプレ
ッダマーカである。なお、この精度確認方法において
は、スプレッダが図11に示すようにコンテナを把持せ
ずに上方にある状態の位置は常に一定であるものとす
る。
【0031】図10の状態でトランジット45,46に
よって地上マーカ47とコンテナマーカ48のずれを計
測する。次に、図11の状態で地上マーカ47とスプレ
ッダマーカ49のずれを計測する。そして、この2つの
ずれ量の差を求めることによってスプレッダマーカ49
とコンテナマーカ48のずれ量、すなわちヘッドブロッ
ク13の位置ずれ量を求めることができる。一方、図1
0の状態におけるヘッドブロック13の位置ずれ量を、
カラーカメラ17,19の情報に基づいてコンピュータ
35によって演算する。そして、この演算値と上記の実
測値とを比較することによって、コンピュータ35によ
る演算値の精度を確認できるのである。
【0032】図12はコンピュータ35による演算値の
精度を示すグラフであり、横軸はコンピュータ35によ
る演算値を示し、縦軸はトランジットによる実測値を示
している。なお、グラフにおいて白点はコンテナを一段
目に載置する場合を、黒点はコンテナを四段目に載置す
る場合をそれぞれ示している。このグラフから分かるよ
うに、実測値と演算値との差は11.3mmの範囲にあ
り、十分の精度が得られていることが確認できた。
【0033】なお、上記の実施形態においては、LED
ターゲットを2個用いた例を示したが、コンタナの回転
を求める必要がない場合にはLEDターゲットは1個で
あってもよい。また、上記実施形態ではクレーンの吊り
荷について説明したが、LED、カラーカメラ、干渉フ
ィルタを用いた対象物の位置検出(計測)技術は、クレ
ーンに限定されるものではなく、外乱光のある部位(屋
外)における対象物の位置検出技術全般に適用できるこ
とは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、コン
テナ把持手段に設置した所定の発光波長で発光する少な
くとも1個の発光体を干渉フィルタを備えたカラーカメ
ラで撮影し、該カラーカメラの映像信号に基づいて前記
発光体の光を他の光と識別し、識別された発光体の光の
重心位置に基づいて前記コンテナ把持手段の位置を検出
するようにしたので、コンテナの色や自然環境の影響を
受けずにコンテナの位置を計測することができる。
【0035】また、トロリ又はコンテナ把持手段に傾斜
計を設け、トロリ又はコンテナ把持手段の傾きを補正し
てコンテナの位置を計測するようにしたので、精度よく
コンテナの位置を計測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のブロック図である。
【図2】図1の一部を詳細に説明する説明図である。
【図3】本実施形態に使用した干渉フィルタの透過率を
示すグラフである。
【図4】本実施形態においてLEDターゲットの光を検
知した場合の光の強度としきい値との関係を示すグラフ
である。
【図5】本実施形態において太陽光を検知した場合の光
の強度としきい値との関係を示すグラフである。
【図6】本実施形態におけるトロリが傾斜していない状
態のカメラ座標系(X軸)を示す図である。
【図7】本実施形態におけるヘッドブロック3の位置を
演算する方法を説明する説明図である。
【図8】本実施形態におけるトロリが傾斜した状態のカ
メラ座標系(X軸)を示す図である。
【図9】本実施形態におけるヘッドブロック3の傾斜に
よる影響の補正方法を説明する説明図である。
【図10】本実施形態における位置検出精度を確認する
方法の説明図である。
【図11】本実施形態における位置検出精度を確認する
方法の説明図である。
【図12】本実施形態における位置検出精度を示すグラ
フである。
【図13】従来の振れセンサの構成の説明図である。
【図14】コンテナヤードにおけるコンテナの荷役作業
において要求される精度を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 コンテナ 3 ヘッドブロック 5,7 LEDターゲット 9,21,23 傾斜計 11,29 信号変換器 13 トロリ 15 ロープ 17,19 カラーカメラ 31 シーケンサ 33 カラートラッカ 35 コンピュータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レール上を走行するトロリと、該トロリ
    から懸垂されたロープの下端側に設けられ、吊り荷を把
    持する吊り荷把持手段とを備えたロープ懸垂式クレーン
    において、 前記吊り荷把持手段に設置されて所定の発光波長で発光
    する少なくとも1個の発光体と、 該発光体の発光波長及び該波長とは異なる所定の波長の
    光を透過する干渉フィルタを備え、前記トロリに設けら
    れて前記発光体を撮影対象とするカラーカメラと、 該カラーカメラの映像信号に基づいて前記発光体の光を
    他の光と識別し、識別された発光体の光の重心位置に基
    づいて前記吊り荷把持手段の位置を検出する吊り荷把持
    手段位置検出装置とを備えたことを特徴とするロープ懸
    垂式クレーンの吊り荷位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記トロリに設けられて前記カラーカメ
    ラの傾きを検出する傾斜計を備え、 前記吊り荷把持手段位置検出装置は前記傾斜計の検出値
    に基づいて前記カラーカメラの傾きによるずれを補正す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載のロープ懸
    垂式クレーンの吊り荷位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記吊り荷把持手段に設けられて該吊り
    荷把持手段の傾きを検出する傾斜計を備え、 前記吊り荷把持手段位置検出装置は前記傾斜計の検出値
    に基づいて前記吊り荷把持手段の傾きによるずれを補正
    するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の
    ロープ懸垂式クレーンの吊り荷位置検出装置。
  4. 【請求項4】 レール上を走行するトロリと、該トロリ
    から懸垂されたロープの下端側に設けられ、吊り荷を把
    持する吊り荷把持手段と、前記吊り荷把持手段に設置さ
    れたターゲットを撮像するカメラと、該カメラの映像信
    号に基づいて前記吊り荷把持手段の位置を検出する吊り
    荷把持手段位置検出装置とを備えたロープ懸垂式クレー
    ンの吊り荷位置検出装置において、 前記トロリに設けられて前記カメラの傾きを検出する傾
    斜計を備え、 前記吊り荷把持手段位置検出装置は前記傾斜計の検出値
    に基づいて前記カメラの傾きによるずれを補正するよう
    にしたことを特徴とするロープ懸垂式クレーンの吊り荷
    位置検出装置。
  5. 【請求項5】 レール上を走行するトロリと、該トロリ
    から懸垂されたロープの下端側に設けられ、吊り荷を把
    持する吊り荷把持手段と、前記吊り荷把持手段に設置さ
    れたターゲットを撮像するカメラと、該カメラの映像信
    号に基づいて前記吊り荷把持手段の位置を検出する吊り
    荷把持手段位置検出装置とを備えたロープ懸垂式クレー
    ンの吊り荷位置検出装置において、 前記吊り荷把持手段に設けられて該吊り荷把持手段の傾
    きを検出する傾斜計を備え、 前記吊り荷把持手段位置検出装置は前記傾斜計の検出値
    に基づいて前記吊り荷把持手段の傾きによるずれを補正
    するようにしたことを特徴とするロープ懸垂式クレーン
    の吊り荷位置検出装置。
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