JPH09267738A - ハイドロリックブースタ - Google Patents

ハイドロリックブースタ

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JPH09267738A
JPH09267738A JP8106239A JP10623996A JPH09267738A JP H09267738 A JPH09267738 A JP H09267738A JP 8106239 A JP8106239 A JP 8106239A JP 10623996 A JP10623996 A JP 10623996A JP H09267738 A JPH09267738 A JP H09267738A
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JP
Japan
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input
piston
spool
operating rod
input piston
Prior art date
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JP8106239A
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English (en)
Inventor
Kunio Okano
邦雄 岡野
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハイドロリックブースタの入力シリンダからの
油洩れを防止する。 【解決手段】ハウジング6に形成された入力シリンダ1
4内に摺動自在に嵌合した入力ピストン12と、この入
力ピストン12に相対回転可能に連結され、ブレーキペ
ダルの操作によって進退動するオペレーティングロッド
22とを備えている。前記入力ピストン12とオペレー
ティングロッド22との連結部の外周を柔軟な素材から
成るガード部材92で覆った。 【効果】オペレーティングロッド22がストロークする
際に、入力ピストン12に対して傾斜するため、これら
の連結部がこじられて摩耗粉を発生する場合があるが、
この摩耗粉は、入力シリンダ14内に落ち込むことがな
いので、シリンダ14の内面を傷付けることがない。ま
た、オペレーティングロッド22がハウジング6の開口
部に直接衝突することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のブレーキ装
置等に用いられるハイドロリックブースタに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来のハイドロリックブースタ
の一例を示すもので、ハウジング6に形成されたパワー
シリンダ10内に、パワーピストン8が摺動自在に嵌合
されている。このパワーピストン8の前面には、出力ロ
ッド16が連結され、パワーピストン8の出力を図示し
ないマスタシリンダに伝達する。前記パワーシリンダ1
0と同一軸線上に形成された入力シリンダ14内に、入
力ピストン12が進退動可能に嵌合されている。この入
力ピストン12の前面側には、入力ロッド20の一端2
0bが固定されており、この入力ロッドの先端20a
は、前記パワーピストン8の背面側に形成された円孔8
a内に摺動自在に嵌入している。入力ピストン12のハ
ウジング6の外部側を向いた端部12bに、図示しない
ブレーキペダルの操作によって進退動するオペレーティ
ングロッド22の先端ボール部22aが連結されてお
り、このオペレーティングロッド22の進退動によって
前記入力ピストン12および入力ロッド20が進退動さ
れる。
【0003】ハウジング6内には、流路を切換えてポン
プから吐出された作動液を、前記パワーピストン8と入
力ピストン12との間に形成されている動力室32に導
入するスプール弁28が設けられている。このスプール
弁28のスプール26は、レバー46を介して、前記パ
ワーピストン8および入力ロッド20に連結されてお
り、入力ピストン12および入力ロッド20の進退動に
伴って移動されて、前記作動液の流路を切換える。
【0004】前記構成のハイドロリックブースタでは、
図示しないブレーキペダルを踏み込むと、オペレーティ
ングロッド22が前進(図の左方へ移動)し、これに伴
って入力ピストン12および入力ロッド20が前進す
る。入力ロッド20が前進すると、先ず、前記レバー4
6がスプール26側の連結ピン58を支点として揺動し
てパワーピストン8を前進させる。パワーピストン8の
前進によって出力ロッド16がマスタシリンダのピスト
ンを押してマスタシリンダ圧を発生させる。マスタシリ
ンダ圧力が発生すると、パワーシリンダ8の前進が押さ
えられ、こんどは、レバー46が、パワーピストン8へ
の連結ピン50を支点として揺動を開始し、スプール2
6を前進させる。スプール26の前進によってスプール
弁28の流路が切換えられ、動力室32にポンプからの
吐出液を導入することにより、パワーピストン8を作動
させて倍力作用を行なわせるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような構成のハ
イドロリックブースタでは、入力ピストン12の端部1
2b内にオペレーティングロッド22の先端ボール部2
2aが嵌合され、かしめられて相対回動可能に結合され
ているので、前記ブレーキペダルの踏み込みによってオ
ペレーティングロッド22が前進する際には、このオペ
レーティングロッド22が入力ピストン12に対して傾
斜しながらストロークする。そのため、オペレーティン
グロッド22と入力ピストン12との連結部がこじられ
て摩耗粉が発生する場合がある。この摩耗粉が入力シリ
ンダ14の内周面に落ちると、入力ピストン12の摺動
によってこすれてシリンダ内面に傷がつき液洩れを生ず
るおそれがある。
【0006】さらに、ハイドロリックブースタ本体やブ
レーキペダルの取付けが悪いと、傾きながらストローク
するオペレーティングロッド22の外面が、ハウジング
6の入力シリンダ14の開口部に当って摩耗粉が発生す
るおそれがある。この場合にも、この摩耗粉が入り込む
ことによって入力シリンダ14の内面が傷つけられ液洩
れを生ずるおそれがある。
【0007】また、前記のように摩耗粉が入り込むこと
により入力シリンダ14の内面が傷つけられることが原
因となる液洩れのほかに、このシリンダ14内を進退動
する入力ピストン12の掻き出し作用によって液のにじ
みが発生したり、入力ピストン12の劣化により液のに
じみが発生する場合等があった。
【0008】本発明は、前記欠点を除くためになされた
もので、オペレーティングロッドと入力ピストンとの間
の連結部で発生した摩耗粉が入力シリンダの内面に落ち
込むことを防止することができるハイドロリックブース
タを提供することを目的とするものである。
【0009】また、オペレーティングロッドとハウジン
グの開口部との間の干渉により摩耗粉が発生することを
防止することができるハイドロリックブースタを提供す
ることを目的とするものである。
【0010】さらに、入力シリンダと入力ピストンとの
摺動部からの液洩れを防止することができるハイドロリ
ックブースタを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るハイドロリ
ックブースタは、ハウジングに形成された入力シリンダ
内に摺動自在に嵌合した入力ピストンと、この入力ピス
トンと相対回転可能に連結され、ブレーキペダルの操作
によって進退動するオペレーティングロッドとを備えて
おり、さらに、前記入力ピストンとオペレーティングロ
ッドとの連結部の外周を、柔軟な素材から成るガード部
材で覆ったものである。このように連結部をガード部材
によって覆ってあるので、オペレーティングロッドのス
トローク時に連結部から発生した摩耗粉等の異物が入力
シリンダの内部に入り込むことがなく、シリンダの内面
が傷付くことにより液洩れが生ずることを防止できる。
また、傾いてストロークするオペレーティングロッドの
外面がハウジングの開口部に干渉した場合にも、摩耗粉
が発生することがない。
【0012】また第2の発明に係るハイドロリックブー
スタは、前記オペレーティングロッドの外周面を、潤滑
性の高い材料で被覆したものである。このように、オペ
レーティングロッドの外周面を被覆したので、オペレー
ティングロッドがストロークする際に傾いてその外面が
ハウジングの開口部に干渉した場合にも、摩耗粉が発生
することがない。
【0013】さらに、第3の発明に係るハイドロリック
ブースタは、前記入力ピストンが摺動する入力シリンダ
の開口部寄りの内周面に凹部を形成し、この凹部内に漏
れた液を吸着する吸着材を挿入したものである。この発
明では、入力シリンダからの液洩れが発生するおそれが
ある場合にも、吸着材が吸着してしまうので、外部まで
洩れることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施例により本
発明を説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るハ
イドロリックブースタの縦断面図であり、フロントボデ
ィ2(図の左方)とリアカバー4とを突き合わせて成る
ハウジング6内に、パワーピストン8が進退動可能に嵌
合された大径のパワーシリンダ10と、入力ピストン1
2が進退動可能に嵌合された小径の入力シリンダ14と
が同一軸線上に設けられている。
【0015】パワーピストン8のフロント側には出力ロ
ッド16が連結されている。この出力ロッド16は、パ
ワーシリンダ10の前面壁2aを貫通して突出し、図示
しないマスタシリンダのピストンに出力を伝達する。ま
た、パワーピストン8の前面側と前記前面壁2aとの間
には、このパワーピストン8を復帰させるリターンスプ
リング18が配置されている。パワーピストン8のリア
側には円形の孔8aが形成され、この孔8a内に入力ロ
ッド20の先端20aが摺動可能に嵌合している。この
入力ロッド20の他端20bは、前記入力ピストン12
の前方側端部12aに固定されて一体的に進退動する。
また、前方側端部12aに入力ロッド20が固定されて
いる入力ピストン12の後端部12bは、図面に示す非
作動時には、前記入力シリンダ14から外部に突出して
いる。この入力ピストン12の後端に形成されている円
筒部12bに、オペレーティングロッド22の先端ボー
ル部22aが嵌入され、かしめられて固定されている。
このオペレーティングロッド22は、図示しないブレー
キペダルの操作によって進退動される。
【0016】前記ハウジング6内には、同一軸線上に配
置されている前記パワーシリンダ10および入力シリン
ダ14と平行にバルブ孔24が形成されている。このバ
ルブ孔24内には、スプール26が摺動自在に収容され
てスプール弁(全体として符号28で示す)が構成され
ている。ハウジング6は、前記のようにフロントボディ
2とリアカバー4とを突き合わせてボルト30により固
定されており、これらボディ2とカバー4の間の空間、
すなわち、前記パワーシリンダ10と入力シリンダ14
との間の空間およびバルブ孔24の右側の空間が一体と
して後に説明する動力室32を構成している。
【0017】バルブ孔24の内面には、2本の環状溝2
4a,24bが形成され、一方、スプール26の外周面
にも、2本の環状溝26a,26bが形成されている。
スプール26に形成されている図1の右側の環状溝26
aは、ハウジング6に形成されてバルブ孔24内に開口
する吐出通路34を介してポンプの吐出側に常時接続さ
れている。また、スプール26の左側の環状溝26b
は、還流通路36を介して常時リザーバに連通してい
る。一方、バルブ孔24の右側に形成されている幅の広
い環状溝24aは、供給通路38を介して常時パワース
テアリングに接続され、また、バルブ孔24の内面の左
側に形成されている環状溝24bは、スプール26に形
成された半径方向の貫通穴26cを介してスプール26
内の軸方向通路26dに連通している。そして、この軸
方向通路26dは、スプール26の右側の前記バルブ孔
24から突出している部分に形成された半径方向穴26
eを介して前記動力室32内に連通している。
【0018】バルブ孔24の、動力室32と逆の端部側
にはプラグ40が固定されている。このプラグ40とス
プール26の端部との間には、前記軸方向通路26dに
連通する室42が形成されており、この室42内に、ス
プリング44が配置されてスプール26を常時図の右方
へ付勢している。スプール弁28の非作動時には、スプ
リング44に押されてスプール26の右端面が図示のよ
うにハウジング6内の動力室32の壁面に当って停止し
ている。この非作動時には、ポンプからの吐出液が常時
導入されているスプール26の右側の環状溝26aと、
パワーステアリングに接続されているバルブ孔24内面
の幅の広い環状溝24aとが連通している。また、バル
ブ孔24の左側の環状溝24bは、スプール26の右側
の環状溝26aとの連通が遮断されるとともに、スプー
ル26の左側の常時リザーバに接続されている環状溝2
6bと連通している。なお、前記パワーステアリングは
オープンセンタ型のパワーステアリングであり、非作動
時には、ポンプからの吐出液は制御弁の隙間を通ってリ
ザーバに還流している。そして、ハンドルを操作する
と、制御弁の隙間が絞られて圧力が発生し、その圧力で
パワーステアリングのシリンダが作動して車輪が操舵さ
れる。
【0019】後に説明するように、前記スプール26が
図の左方へ移動すると、先ず、スプール26の右側に形
成されたポンプからの吐出液が導入されている環状溝2
6aと、バルブ孔24の右側のパワーステアリングに接
続されている環状溝24aとの間が徐々に絞られるとと
もに、バルブ孔24の左側の環状溝24bとスプール2
6の左側のリザーバに通じる環状溝26bとが閉じる。
さらにスプール26が左行すると、スプール26の右側
のポンプに接続されている環状溝26aとバルブ孔24
の左側の前記動力室32に接続されている環状溝24b
とが連通する。
【0020】前記パワーピストン8、入力ロッド20お
よびスプール26は、動力室32内に配置されたレバー
46を介して作動的に連結されている。このレバー46
は、入力ロッド20およびスプール26の両側に配置さ
れ、横板46aによって一体的に結合された2枚のプレ
ート(図1の紙面の手前側と奥側とに位置している)か
ら成っている。パワーピストン8のリア側(図1の右
側)の端面には、パワーピストン8の後退限を規制する
ストッパ部材48が取付けられており、前記レバー46
の上端部46bが、第1の連結ピン50を介してこのス
トッパ部材48に連結されている。
【0021】スプール26の動力室32内に突出してい
る部分の外周に、傘状のリテーナ51およびスリーブ5
2が摺動自在に嵌合している。これらリテーナ51およ
びスリーブ52は、リテーナ51の内周とスプール26
の外周面に形成された段部との間に介装されたスプリン
グ54によって図の右方へ付勢されており、スリーブ5
2の端部(右端)がスプール26の端部外周に嵌着され
たストッパリング56に当って停止している。前記レバ
ー46の下端部46cが、第2の連結ピン58を介して
このスリーブ52の外周面に連結されている。リテーナ
51およびスリーブ52は、レバー46の下端部46c
が揺動することによって移動し、通常の作動時には、レ
バー46の揺動によってこれらリテーナ51およびスリ
ーブ52とスプール26とが一体的に移動する。また、
スプール26が図の左方へ移動し、プラグ40に当って
停止した後は、リテーナ51およびスリーブ52がスプ
ール26の外周面に沿って移動する。
【0022】入力ロッド20の両側に位置しているレバ
ー46の内側に、断面がコの字状の中間プレート60が
配置されている。このコの字状をした中間プレート60
の両脚部が両側のレバー46と入力ロッド20との間に
位置するとともに、両脚部を接続する接続部60aの中
央に円孔が形成され、この円孔内を入力ロッド20が貫
通している。前記中間プレート60の両脚部にそれぞれ
取付けられた第3の連結ピン62がレバー46に形成さ
れた長溝46d内に係合している。入力ロッド20の外
周の、前記入力ピストン12と中間プレートの接続部6
0aとの間に、スプリング64が弾装されており、中間
プレート60はこのスプリング64によって入力ロッド
20の先端部側へ付勢されている。入力ロッド20の先
端部20aは、他の部分(軸部)20cよりも大径にな
っており、中間プレート60は、通常の作動時には、入
力ロッド20の大径部20aと小径の軸部20cとの間
の段部に押し付けられている。
【0023】前述のようにパワーピストン8のリア側に
円形の孔8aが形成され、この孔8a内に入力ロッド2
0の先端の大径部20aが嵌合している。この入力ロッ
ド20の先端大径部20aの内部に、トラベルリミッタ
66が設けられている。入力ロッド20の大径部20a
の先端面と、大径部20aと小径の軸部20cとの間の
段部との間を斜めに貫通する通路穴20dが形成されて
いる。この通路穴20dの中間に弁座20eが形成さ
れ、入力ロッド20の先端面側に配置されたスプリング
68に押されたボール70が着座できるようになってい
る。通路穴20dの動力室32側(すなわち大径部20
aと軸部20cとの間の段部側)にはピン72が挿入さ
れており、通常は、前記中間プレート60に押されたこ
のピン72がボール70を突き上げることにより、動力
室32とパワーピストン8に形成された円形孔8a内の
室74とを連通している。また、中間プレート60が入
力ロッド20の段部から離れると、ボール70を突き上
げていたピン72が後退してボール70が通路穴20d
内の弁座20eに着座し、パワーピストン8内の室74
が動力室32から遮断されて密封される。
【0024】前記ハウジング6内の、ポンプから吐出さ
れた作動液を前記バルブ孔24内へ供給する吐出通路3
4と、動力室32との間に、アキュームレータバルブ7
4が設けられている。ハウジング6内に段付のバルブ孔
76が形成され、この段付孔76内に弁体78が摺動自
在に嵌合している。この段付孔76の入口側(吐出通路
34側)に環状のゴムシート80が固着されており、非
作動時には、前記弁体78がこのゴムシート80に着座
している。また、ポンプ吐出側に圧力が発生すると、こ
の圧力によって弁体78が右行してゴムシート80から
離れ、ポンプからの吐出液が弁体78の外周の隙間およ
び通路82を通ってアキュームレータに供給されて蓄圧
される。
【0025】前記段付孔76の大径孔側(図1の右側)
には、チェックバルブ84が設けられている。このチェ
ックバルブ84は、中心部を貫通する通路孔が形成され
たシート部材86と、この通路孔を貫通するピンと一体
の弁体88とから構成されており、動力室32側に突出
しているピンを押圧することにより弁体88がシート部
材86から離座してこのチェックバルブ84が開放す
る。チェックバルブ84は、前記スプール26の外周に
嵌合しているリテーナ51が移動することによって開放
される。なお、このアキュームレータバルブ74内には
リリーフバルブ90が設けられており、アキュームレー
タの蓄圧が高くなりすぎたときに開放して蓄圧された圧
力を下げるようになっている。
【0026】さらに、本実施例に係るハイドロリックブ
ースタでは、前記入力ピストン12とオペレーティング
ロッド22との連結部の外周に、樹脂等の柔軟な材料か
ら成るガード部材92が装着されている。このガード部
材92は、オペレーティングロッド22のボール部22
aが嵌入してかしめられている入力ピストン8の円筒部
12bの外周から、オペレーティングロッド22の外周
面にかけて覆っており、これら両者12,22の連結部
を密封している。
【0027】次に、上記構成に係るハイドロリックブー
スタの作動について説明する。非作動時には、スプール
26の右端がハウジング6の内面に当って停止してい
る。スプール26がこの状態にあるときには、スプール
26の右側の環状溝26aとバルブ孔24の右側の環状
溝24aとが連通し、スプール26の右側の環状溝26
aとバルブ孔24の左側の環状溝24bとは遮断され、
さらに、バルブ孔24の左側の環状溝24bとスプール
26の左側の環状溝26bは連通している。従って、動
力室32は、スプール26の右端寄りの半径方向穴26
e、スプール26の軸方向通路26dおよびスプール左
側の半径方向の貫通穴26c、バルブ孔24の左側の環
状溝24bおよびスプール26の左側の環状溝26bを
介してリザーバに連通している。また、ポンプからの吐
出液は、スプール26の右側の環状溝26aおよびバル
ブ孔24の右側の環状溝24aを介してパワーステアリ
ングに供給されている。このパワーステアリングはオー
プンセンタ型であり、供給されたポンプ吐出油は、パワ
ーステアリングの制御弁を通ってリザーバに戻されてい
る。
【0028】図示しないブレーキペダルが踏み込まれ、
オペレーティングロッド22が前進(図の左方へ移動)
すると、このオペレーティングロッド22に結合されて
いる入力ピストン12および入力ロッド20が一体とし
て前進する。このように、ブレーキペダルが踏み込まれ
てこれらが前進する際に、オペレーティングロッド22
が入力ピストン12に対して傾きながら前進するため、
入力ピストン12の円筒部12bとオペレーティングロ
ッド22のボール部22aとの連結部分がこじられて摩
耗粉が発生する場合がある。しかしながら、本実施例に
係るハイドロリックブースタでは、入力ピストン12と
オペレーティングロッド22との連結部の周囲にガード
部材92が装着されているので、摩耗粉はこのガード部
材92内に保持されて入力シリンダ14の内面上に落下
することがない。従って、入力シリンダ14の内面に傷
をつけることがなく、内部からの液洩れが発生するおそ
れがない。また、ハイドロリックブースタ本体やブレー
キペダルの取付けが悪いために、傾いてストロークする
オペレーティングロッド22の外面が入力シリンダ14
の開口部に衝突する場合にも、ガード部材92が当り、
オペレーティングロッド22が直接当ることはないの
で、この場合にも摩耗粉の発生を防止することができ
る。
【0029】前記のように入力ロッド20が前進する
と、先ず、レバー46がスプール26側の第2の連結ピ
ン58を支点として回動し、パワーピストン8を前進さ
せる。パワーピストン8の前進に伴って出力ロッド16
が前進し、マスタシリンダのピストンを押圧してマスタ
シリンダ圧を発生させる。マスタシリンダ圧力が発生し
始めると、パワーピストン8の前進がほぼ止められ、今
度は、レバー46がパワーピストン側の第1の連結ピン
50を支点として回動を始め、スリーブ52およびリテ
ーナ51を介してスプール26を図の左方へ前進させ
る。
【0030】スプール26が図の左方へ移動すると、ス
プール26の右側のポンプに接続されている環状溝26
aとバルブ孔24の右側の幅の広い環状溝24aとの間
が絞られるとともに、スプール26の左側の環状溝26
bとバルブ孔24の左側の環状溝24bとの間が閉じら
れる。次いで、スプール26の右側の環状溝26aとバ
ルブ孔24の左側の環状溝24bとの間の流路が開く。
スプール26の移動によってこのように流路が切換えら
れると、ポンプからの吐出液に圧力が発生し、スプール
26の右側の環状溝26a、バルブ孔24の左側の環状
溝24b、スプール26の半径方向の貫通穴26c、軸
方向通路26dおよびスプール26の右寄りの半径方向
穴26eを通って、ポンプからの吐出液が動力室32内
に導入される。
【0031】動力室32に供給された圧力により、パワ
ーピストン8が左方に押され、出力ロッド16がマスタ
シリンダのピストンを押圧する力が倍力される。動力室
32内の圧力がこのようにパワーピストン8を左方へ押
圧するとともに、入力ピストン20を右方へ押す力とし
て作用する。この力とブレーキペダルからの力がつり合
った状態に保持される。また、前記ポンプ吐出液に発生
した圧力により、アキュームレータバルブ74の弁体7
8が右方へ移動されてゴムシート80から離れる。する
と、ポンプ吐出液が弁体78の外周の隙間を通ってアキ
ュームレータに供給されて蓄圧される。
【0032】ブレーキペダルの入力が増大して動力室3
2の圧力がこれ以上上昇しなくなった状態、すなわち、
スプール26の左端がプラグ40に当接し、スプール2
6の右側の環状溝26aとバルブ孔24の右側の環状溝
24aとの間の流路が完全に閉じた状態(この状態を全
負荷点と呼ぶ)になると、こんどは入力ロッド20のみ
が前進するようになる。入力ロッド20だけが前進する
と、第3の連結ピン62によってレバー46に連結され
ている中間プレート60が、入力ロッド20の段部から
離れ、それまで中間プレート60に押されてボール70
を突き上げていたピン72が後退し、ボール70が入力
ロッド20の通路穴20d内の弁座20eに着座する。
その結果、入力ロッド20の先端面とパワーピストン8
の円孔8aとの間の室74が、動力室32から遮断され
て密封状態になる。それ以後は、入力ロッド20に加え
られた力は直接パワーピストン8に加えられるようにな
る。すなわち、全負荷点以降は、入力の増加分だけ出力
が増加する。
【0033】前記作動状態からペダルを開放すると、入
力ロッド20が後退し、パワーピストン8側の第1の連
結ピン50を支点としてレバー46が反時計周り方向に
回動してスプール26を図の右方へ移動させる。このス
プール26の移動により、スプール26の右側のポンプ
に接続されている環状溝26aとバルブ孔24の左側の
動力室32に連通している環状溝24bとの間の流路が
閉じるとともに、バルブ孔24の左側の環状溝24bと
スプール26の左側のリザーバに接続されている環状溝
6bとの間の流路が開き、スプール26の右側の環状溝
26aとバルブ孔24の右側の環状溝24aとの間の隙
間が拡大する。これにより、動力室32内に導入されて
いた圧力は、スプール26内部の通路26e,26d,
26cおよび環状溝24b,26bを通ってリザーバへ
排出される。動力室32の圧力がリザーバに排出される
と、パワーピストン8が後退し、図示非作動位置に復帰
する。また、スプール26の右側の環状溝26aとバル
ブ孔24の右側の環状溝24aとの間の流路が元の状態
に拡大するので、この流路が絞られることにより発生し
ていた圧力がなくなり、ポンプからの吐出液は、そのま
まパワーステアリングに送られてリザーバに還流する。
この時、アキュームレータバルブ74の弁体78はゴム
シート80に着座しているので、アキュームレータに蓄
圧された圧力はそのまま保持される。
【0034】なお、ポンプが故障した場合には、入力ロ
ッド20が前進してスプール26を図1の左方へ移動さ
せてスプール弁28の流路を切換えても、動力室32に
は圧力が供給されない。スプール26がフルストローク
してそれ以上前進できなくなると、レバー46の回転に
伴って、スリーブ52およびリテーナ51がスプリング
54を撓めて前進し、先ず、スプール26内の軸方向の
通路26dと動力室32内とを連通していた半径方向穴
26eを閉じる。さらにリテーナ51が前進すると、前
記チェックバルブ84のピンを押すことにより弁体88
を離座させてチェックバルブ84を開放する。するとア
キュームレータに蓄圧されていた圧力がピンの周囲の通
路を通って動力室32に供給されて倍力を開始する。
【0035】図2は第2の実施例に係るハイドロリック
ブースタを示すものである。この実施例の主要部の構成
は前記第1実施例と同一であるので、その部分の図示お
よび説明は省略する。この実施例では、入力ピストン1
20に連結されているオペレーティングロッド122の
外周面を、テフロン材等の潤滑性の高い材料100によ
り被覆してある。このようにテフロン材等により被覆し
たことにより、ブレーキペダルを踏み込んだ際に、オペ
レーティングロッド122が傾斜して入力シリンダ11
4の開口部に当った場合にも、衝撃によって摩耗粉が発
生することがなく、従来のように入力シリンダ114の
内面を傷付けてしまうことがない。従って、入力シリン
ダ部114からの液洩れが発生するおそれがない。
【0036】図3は第3の実施例に係るハイドロリック
ブースタを示すものである。この実施例の主要部の構成
は前記第1実施例と同一であるので、その部分の図示お
よび説明は省略する。この実施例では、入力ピストン2
12が摺動自在に嵌合している入力シリンダ214の内
面の、開口部寄りに凹部214aを形成し、この凹部2
14a内に液を吸着する吸着材200を挿入した。この
ように吸着材200を入力シリンダ214の内面に装着
したことにより、シリンダ214の内部側からの液洩れ
が生ずるおそれがある場合にも、この吸着材200が吸
着してしまうので、外部への液洩れを防止することがで
きる。また、逆に外部からごみ等が内部に侵入すること
も防止することができる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ハウ
ジングに形成された入力シリンダ部内に摺動自在に嵌合
した入力ピストンと、この入力ピストンと相対回転可能
に連結され、ブレーキペダルの操作によって進退動する
オペレーティングロッドとを備えたハイドロリックブー
スタにおいて、前記入力ピストンとオペレーティングロ
ッドとの連結部の外周を、柔軟な素材のガード部材で覆
ったことにより、オペレーティングロッドがストローク
する際に入力ピストンに対して傾斜することにより、両
者の連結部がこじれて摩耗粉が発生した場合にも、この
摩耗粉を外部に出さずにガード部材内に保持するので、
シリンダの内面を傷付けてしまうおそれがなく、液洩れ
の発生を防止することができる。また、オペレーティン
グロッドが傾斜してハウジングの開口部に当る場合に
も、オペレーティングロッド自体が直接当らず、ガード
部材が保護するので、摩耗粉等の発生が防止される。
【0038】また、第2の発明では、前記オペレーティ
ングロッドの外周面を、潤滑性の高い材料で被覆したこ
とにより、オペレーティングロッドが傾斜してハウジン
グの開口部に当る場合にも、オペレーティングロッド自
体が直接当らず、前記潤滑性の高い材料が保護するの
で、摩耗粉等の発生が防止される。
【0039】さらに、第3の発明では、前記入力ピスト
ンが摺動する入力シリンダ部の開口部寄りの内周に凹部
を形成し、この凹部内に洩れた液を吸着する吸着材を嵌
着したことにより、外部に液が洩れることを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るハイドロリックブース
タの縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係るハイドロリックブ
ースタの要部の縦断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係るハイドロリックブ
ースタの要部の縦断面図である。
【図4】従来のハイドロリックブースタの一例を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
6 ハウジング 12 入力ピストン 14 入力シリンダ 22 オペレーティングロッド 92 ガード部材 100 潤滑性の高い材料 200 吸着材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに形成された入力シリンダ内
    に摺動自在に嵌合した入力ピストンと、この入力ピスト
    ンと相対回転可能に連結され、ブレーキペダルの操作に
    よって進退動するオペレーティングロッドとを備えたハ
    イドロリックブースタにおいて、 前記入力ピストンとオペレーティングロッドとの連結部
    の外周を、柔軟な素材から成るガード部材で覆ったこと
    を特徴とするハイドロリックブースタ。
  2. 【請求項2】 ハウジングに形成された入力シリンダ内
    に摺動自在に嵌合した入力ピストンと、この入力ピスト
    ンと相対回転可能に連結され、ブレーキペダルの操作に
    よって進退動するオペレーティングロッドとを備えたハ
    イドロリックブースタにおいて、 前記オペレーティングロッドの外周面を、潤滑性の高い
    材料で被覆したことを特徴とするハイドロリックブース
    タ。
  3. 【請求項3】 ハウジングに形成された入力シリンダ内
    に摺動自在に嵌合した入力ピストンと、この入力ピスト
    ンと相対回転可能に連結され、ブレーキペダルの操作に
    よって進退動するオペレーティングロッドとを備えたハ
    イドロリックブースタにおいて、 前記入力ピストンが摺動する入力シリンダの開口部寄り
    の内周面に凹部を形成し、この凹部内に洩れた液を吸着
    する吸着材を挿入したことを特徴とするハイドロリック
    ブースタ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010517840A (ja) * 2007-02-03 2010-05-27 コンチネンタル・テベス・アーゲー・ウント・コンパニー・オーハーゲー ブレーキブースタ

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JP2010517840A (ja) * 2007-02-03 2010-05-27 コンチネンタル・テベス・アーゲー・ウント・コンパニー・オーハーゲー ブレーキブースタ

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