JPH09267572A - 熱転写用記録媒体 - Google Patents
熱転写用記録媒体Info
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- JPH09267572A JPH09267572A JP8103558A JP10355896A JPH09267572A JP H09267572 A JPH09267572 A JP H09267572A JP 8103558 A JP8103558 A JP 8103558A JP 10355896 A JP10355896 A JP 10355896A JP H09267572 A JPH09267572 A JP H09267572A
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- Japan
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- recording medium
- porous
- porous recording
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Abstract
(57)【要約】
【課題】熱溶融性インクを用いて高解像度，高画質な多
階調画像が得られる熱転写用記録媒体を得る。 【解決手段】熱溶融性インクを記録ヘッドにより多孔性
記録層を有する記録媒体に転写させて画像を印刷する感
熱転写印刷装置に用いられる熱転写用記録媒体であっ
て、基材９を多孔性記録層８より高硬度の材料で構成
し、この基材９の上に多孔性記録層８を設けた熱転写用
記録媒体７。
階調画像が得られる熱転写用記録媒体を得る。 【解決手段】熱溶融性インクを記録ヘッドにより多孔性
記録層を有する記録媒体に転写させて画像を印刷する感
熱転写印刷装置に用いられる熱転写用記録媒体であっ
て、基材９を多孔性記録層８より高硬度の材料で構成
し、この基材９の上に多孔性記録層８を設けた熱転写用
記録媒体７。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドの熱エ
ネルギーを利用して熱転写印刷を行う感熱転写印刷装置
に用いられる熱転写用記録媒体に関するものである。
ネルギーを利用して熱転写印刷を行う感熱転写印刷装置
に用いられる熱転写用記録媒体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】記録ヘッドを利用して熱転写印刷を行う
従来の感熱転写印刷装置としては、例えば特開平6-2861
81号公報に示されたものがある。図１は、この特開平6-
286181号公報の感熱転写印刷装置に用いられる多孔性記
録媒体１の概略構成例を示す断面図であり、図中２は、
多孔性記録層、３は、この多孔性記録層２より柔らかな
材質で形成された基材である。
従来の感熱転写印刷装置としては、例えば特開平6-2861
81号公報に示されたものがある。図１は、この特開平6-
286181号公報の感熱転写印刷装置に用いられる多孔性記
録媒体１の概略構成例を示す断面図であり、図中２は、
多孔性記録層、３は、この多孔性記録層２より柔らかな
材質で形成された基材である。
【０００３】図２Ａは、このような多孔性記録媒体１の
通常の状態を示す断面図であり、この多孔性記録媒体１
をインクリボン４を介して図示しない記録ヘッドで押圧
転写した場合、図２Ｂ，Ｃに示すような状態となる。す
なわち、一般に多孔性記録層２は、それが多孔性である
が故にその平面状態における平滑度は余り良いものでは
なく、通常何等かの凹凸が形成されている。多孔性記録
層２において、例えば突起している部分２ａ〜２ｆがあ
ると、図２Ｂに示すような薄膜フィルム５，熱溶融性イ
ンク６（以下、インク６と呼ぶ）により構成されるイン
クリボン４を介して、図示しないサーマルヘッドでこの
多孔性記録媒体１を押圧した場合、例えば、他の突起よ
り突起量が大なる突起部分２ｃ，２ｆに高圧力Ｐ1,Ｐ2
が加わり基材３を押圧する。基材３は、上記した如く多
孔性記録層２より柔らかな材質で形成された、例えば、
合成紙のような弾力性のある材料を用いているから、こ
の突起部分２ｃ，２ｆによる圧力Ｐ1,Ｐ2 と対応した基
材３側の位置には圧縮力Ｘ1,Ｘ2 が付与される。そし
て、多孔性記録層２の上記した他の突起部分にも圧縮力
は作用するが、上記した如く基材３は弾力性のある材質
が用いられているので、そこはそのままの状態を保持さ
れる。従って、インクリボン４のインク６は、突起部分
２ａ，２ｃ，２ｆを中心として多孔性記録層２に接触
し、その状態でサーマルヘッドにより加熱されるから、
加熱後インク６が多孔性記録媒体１の多孔性記録層２に
図２Ｃに示すような状態で転写されることになり、突起
部分２ａ，２ｃ，２ｆに沿った不規則なインク転写とな
る。
通常の状態を示す断面図であり、この多孔性記録媒体１
をインクリボン４を介して図示しない記録ヘッドで押圧
転写した場合、図２Ｂ，Ｃに示すような状態となる。す
なわち、一般に多孔性記録層２は、それが多孔性である
が故にその平面状態における平滑度は余り良いものでは
なく、通常何等かの凹凸が形成されている。多孔性記録
層２において、例えば突起している部分２ａ〜２ｆがあ
ると、図２Ｂに示すような薄膜フィルム５，熱溶融性イ
ンク６（以下、インク６と呼ぶ）により構成されるイン
クリボン４を介して、図示しないサーマルヘッドでこの
多孔性記録媒体１を押圧した場合、例えば、他の突起よ
り突起量が大なる突起部分２ｃ，２ｆに高圧力Ｐ1,Ｐ2
が加わり基材３を押圧する。基材３は、上記した如く多
孔性記録層２より柔らかな材質で形成された、例えば、
合成紙のような弾力性のある材料を用いているから、こ
の突起部分２ｃ，２ｆによる圧力Ｐ1,Ｐ2 と対応した基
材３側の位置には圧縮力Ｘ1,Ｘ2 が付与される。そし
て、多孔性記録層２の上記した他の突起部分にも圧縮力
は作用するが、上記した如く基材３は弾力性のある材質
が用いられているので、そこはそのままの状態を保持さ
れる。従って、インクリボン４のインク６は、突起部分
２ａ，２ｃ，２ｆを中心として多孔性記録層２に接触
し、その状態でサーマルヘッドにより加熱されるから、
加熱後インク６が多孔性記録媒体１の多孔性記録層２に
図２Ｃに示すような状態で転写されることになり、突起
部分２ａ，２ｃ，２ｆに沿った不規則なインク転写とな
る。
【０００４】
【発明が解決しようとしている課題】本発明者は特開平
7-125468号公報において、感熱転写印刷装置における基
材の平滑性が画質に影響を及ぼすことを述べたが、その
後更に画質を向上させようと実験を行った結果、多孔性
記録層２の突起部分２ａ〜２ｆが画質劣化に影響を及ぼ
すことが判明した。これは、基材３が合成紙のような弾
力性のある材質から構成されており、その表面は平滑で
はあるが全体として多孔性記録層２より柔らかな材質な
ので、この多孔性記録層２の突起部分２ａ〜２ｆを押圧
した場合、先に基材３そのものが変化してしまい、結
局、多孔性記録層２の表面は変化しないまま突起部分２
ａ〜２ｆがインクと接触することになるので、画質劣化
が生じていることが明かとなったからである。
7-125468号公報において、感熱転写印刷装置における基
材の平滑性が画質に影響を及ぼすことを述べたが、その
後更に画質を向上させようと実験を行った結果、多孔性
記録層２の突起部分２ａ〜２ｆが画質劣化に影響を及ぼ
すことが判明した。これは、基材３が合成紙のような弾
力性のある材質から構成されており、その表面は平滑で
はあるが全体として多孔性記録層２より柔らかな材質な
ので、この多孔性記録層２の突起部分２ａ〜２ｆを押圧
した場合、先に基材３そのものが変化してしまい、結
局、多孔性記録層２の表面は変化しないまま突起部分２
ａ〜２ｆがインクと接触することになるので、画質劣化
が生じていることが明かとなったからである。
【０００５】本発明は、かかる点に着目してなされたも
のであり、基材３の材料を新規なものとすることによ
り、高解像度、高画質な多階調画像を得ることが可能な
熱転写用記録媒体を提供することを目的とする。
のであり、基材３の材料を新規なものとすることによ
り、高解像度、高画質な多階調画像を得ることが可能な
熱転写用記録媒体を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、第
１の発明として、熱溶融性インクを記録ヘッドにより多
孔性記録層を有する記録媒体に転写させて画像を印刷す
る感熱転写印刷装置に用いられる熱転写用記録媒体であ
って、基材を多孔性記録層より高硬度の材料で構成し、
この基材の上に多孔性記録層を設けたことを特徴とする
熱転写用記録媒体を、また第２の発明として、熱溶融性
インクを記録ヘッドにより多孔性記録層を有する記録媒
体に転写させて画像を印刷する感熱転写印刷装置に用い
られる熱転写用記録媒体であって、基材と多孔性記録層
の間に、この多孔性記録層及び基材より高硬度の材料で
構成した中間層を設けたことを特徴とする熱転写用記録
媒体を、更に第３の発明として、熱溶融性インクを記録
ヘッドにより多孔性記録層を有する記録媒体に転写させ
て画像を印刷する感熱転写印刷装置に用いられる熱転写
用記録媒体であって、多孔性記録層より高硬度で平滑性
の良い第１の層を設け、この第１の層の上に多孔性記録
層を設けたことを特徴とする熱転写用記録媒体をそれぞ
れ提供するものである。
１の発明として、熱溶融性インクを記録ヘッドにより多
孔性記録層を有する記録媒体に転写させて画像を印刷す
る感熱転写印刷装置に用いられる熱転写用記録媒体であ
って、基材を多孔性記録層より高硬度の材料で構成し、
この基材の上に多孔性記録層を設けたことを特徴とする
熱転写用記録媒体を、また第２の発明として、熱溶融性
インクを記録ヘッドにより多孔性記録層を有する記録媒
体に転写させて画像を印刷する感熱転写印刷装置に用い
られる熱転写用記録媒体であって、基材と多孔性記録層
の間に、この多孔性記録層及び基材より高硬度の材料で
構成した中間層を設けたことを特徴とする熱転写用記録
媒体を、更に第３の発明として、熱溶融性インクを記録
ヘッドにより多孔性記録層を有する記録媒体に転写させ
て画像を印刷する感熱転写印刷装置に用いられる熱転写
用記録媒体であって、多孔性記録層より高硬度で平滑性
の良い第１の層を設け、この第１の層の上に多孔性記録
層を設けたことを特徴とする熱転写用記録媒体をそれぞ
れ提供するものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】図３は、本発明になる熱転写用記
録媒体の断面図、図４は、本発明になる熱転写用記録媒
体の印刷動作を示す説明図、図５は、本発明になる熱転
写用記録媒体を用いて印刷動作を行う熱転写印刷装置の
説明図である。なお、従来と同一部分については同一符
号を用いその詳細な説明は省略する。
録媒体の断面図、図４は、本発明になる熱転写用記録媒
体の印刷動作を示す説明図、図５は、本発明になる熱転
写用記録媒体を用いて印刷動作を行う熱転写印刷装置の
説明図である。なお、従来と同一部分については同一符
号を用いその詳細な説明は省略する。
【０００８】本発明になる熱転写用記録媒体７は、図３
Ａに示すようにＰＥＴ或いは発泡ＰＥＴのように多孔性
記録層８より固い（高硬度の）基材９の上に多孔性記録
層８を設けることにより構成する。この種の多孔性記録
層８の製造方法は、例えば特開昭62-197183 号公報に開
示されているので、ここでは、詳細に説明はしないが大
略次の通りである。
Ａに示すようにＰＥＴ或いは発泡ＰＥＴのように多孔性
記録層８より固い（高硬度の）基材９の上に多孔性記録
層８を設けることにより構成する。この種の多孔性記録
層８の製造方法は、例えば特開昭62-197183 号公報に開
示されているので、ここでは、詳細に説明はしないが大
略次の通りである。
【０００９】すなわち、プラスチックを溶剤に溶解して
基材に塗布した後、その溶媒は溶解するがプラスチック
は溶解しない液中に通して凝固させ、それを乾燥させて
基材上に多孔性記録層を形成する。プラスチック材料と
しては、互いに混和性の低いプラスチック２種類以上
（例えば、塩化ビニルの単独または共重合物の組み合わ
せ）を用いる。
基材に塗布した後、その溶媒は溶解するがプラスチック
は溶解しない液中に通して凝固させ、それを乾燥させて
基材上に多孔性記録層を形成する。プラスチック材料と
しては、互いに混和性の低いプラスチック２種類以上
（例えば、塩化ビニルの単独または共重合物の組み合わ
せ）を用いる。
【００１０】または、図３Ｂに示すように，合成紙或い
は合成紙のように表面の平滑性が良く、かつ、柔らかい
基材９の上にＰＥＴ或いは発泡ＰＥＴのように表面の平
滑性がよく多孔性記録層８より固い（高硬度の）素材の
中間層１０を構成し、最上部に多孔性記録層８を設け
る。
は合成紙のように表面の平滑性が良く、かつ、柔らかい
基材９の上にＰＥＴ或いは発泡ＰＥＴのように表面の平
滑性がよく多孔性記録層８より固い（高硬度の）素材の
中間層１０を構成し、最上部に多孔性記録層８を設け
る。
【００１１】または、例えば、ＰＥＴ或いは発泡ＰＥＴ
のように多孔性記録層８より固く（高硬度）、かつ表面
の平滑性が良い基材９の上に多孔性記録層８を設けるこ
とにより構成する。
のように多孔性記録層８より固く（高硬度）、かつ表面
の平滑性が良い基材９の上に多孔性記録層８を設けるこ
とにより構成する。
【００１２】従来の多孔性記録媒体１と本発明になる多
孔性記録媒体７を用いて図５に示す如くに構成された熱
転写印刷装置を用いて実験を行い本発明になる多孔性記
録媒体の性能確認を行なった。
孔性記録媒体７を用いて図５に示す如くに構成された熱
転写印刷装置を用いて実験を行い本発明になる多孔性記
録媒体の性能確認を行なった。
【００１３】図５において、ポリエステルフィルム等の
薄膜フィルム５上に熱溶融性のインク６を塗布したイン
クリボン４と上記した如くの方法で記録された多孔性記
録媒体７とを、インクリボン４のインク６が多孔性記録
媒体７の多孔性記録層８に当接するように重ね合せ、こ
れらを加熱手段であるサーマルヘッド１１とプラテンロ
ーラ１２との間に送り込む。そして、サーマルヘッド１
１をインクリボン４の薄膜フィルム５側からプラテンロ
ーラ１２に圧着し、この状態でサーマルヘッド１１の発
熱抵抗体に電流を流すことによりインクリボン４のイン
ク６を溶融させて液体状態とし、１画素毎に加熱量に応
じたインク６を多孔性記録媒体７の多孔性記録層８に浸
透転写させる。
薄膜フィルム５上に熱溶融性のインク６を塗布したイン
クリボン４と上記した如くの方法で記録された多孔性記
録媒体７とを、インクリボン４のインク６が多孔性記録
媒体７の多孔性記録層８に当接するように重ね合せ、こ
れらを加熱手段であるサーマルヘッド１１とプラテンロ
ーラ１２との間に送り込む。そして、サーマルヘッド１
１をインクリボン４の薄膜フィルム５側からプラテンロ
ーラ１２に圧着し、この状態でサーマルヘッド１１の発
熱抵抗体に電流を流すことによりインクリボン４のイン
ク６を溶融させて液体状態とし、１画素毎に加熱量に応
じたインク６を多孔性記録媒体７の多孔性記録層８に浸
透転写させる。
【００１４】本発明者は、前記した如く多孔性記録媒体
７における多孔性記録層８と基材９の固さが印刷画像の
画質に著しい影響を及ぼすことを見出だし、基材９の材
質を固さの異なる合成紙と発泡ＰＥＴとし、多孔性記録
層８はそれとほぼ同等の厚さに塗布し（約20μｍ），浸
透方式による実験を行った。実験に使用する合成紙及び
発泡ＰＥＴは、特開平7-125468号公報に開示されている
ベック平滑度500 秒以上或いはプリントサーフラフネス
が3 μｍの性能を持つものを準備した。その結果を表１
に示す。
７における多孔性記録層８と基材９の固さが印刷画像の
画質に著しい影響を及ぼすことを見出だし、基材９の材
質を固さの異なる合成紙と発泡ＰＥＴとし、多孔性記録
層８はそれとほぼ同等の厚さに塗布し（約20μｍ），浸
透方式による実験を行った。実験に使用する合成紙及び
発泡ＰＥＴは、特開平7-125468号公報に開示されている
ベック平滑度500 秒以上或いはプリントサーフラフネス
が3 μｍの性能を持つものを準備した。その結果を表１
に示す。
【００１５】なお、サーマルヘッド１１は、ライン長25
9.6 ｍｍで１２ドット／ｍｍのものを用いサーマルヘッ
ド１０に対する押圧力を14Ｋｇとし，インクリボン４は
厚さ3.5 μｍのポリエステルフィルム５にインク６の塗
布量を1.5 ｇ／ｍ2 のものを用いた。また、評価はサー
マルヘッド１１による加熱量を一定としてインク６を多
孔性記録媒体７に転写し、その浸透状態の均一性を視覚
で確認し、濃度計（マクベス濃度計ＲＤ−910 ）で濃度
を測定した。
9.6 ｍｍで１２ドット／ｍｍのものを用いサーマルヘッ
ド１０に対する押圧力を14Ｋｇとし，インクリボン４は
厚さ3.5 μｍのポリエステルフィルム５にインク６の塗
布量を1.5 ｇ／ｍ2 のものを用いた。また、評価はサー
マルヘッド１１による加熱量を一定としてインク６を多
孔性記録媒体７に転写し、その浸透状態の均一性を視覚
で確認し、濃度計（マクベス濃度計ＲＤ−910 ）で濃度
を測定した。
【００１６】多孔性記録媒体７が図３Ａに示すように基
材９が発泡ＰＥＴの場合、図４Ｂに示すようにインクリ
ボン４を多孔性記録層８に密着させ、図示しないサーマ
ルヘッドで所定の圧力で押圧する。この場合、多孔性記
録層８の材質に対し、基材９の材質がそれに比し固いた
め、基材９全体は圧縮されずにわずかに多孔性記録層８
の突起部分の内、大なる突起部分８ｃ，８ｆにＰ1,Ｐ2
なる押圧力が作用する。 この際、基材９には上記の押
圧力Ｐ1,Ｐ2 に対する反力としてＸ1 ，Ｘ2 が作用しそ
の突起部分８ｃ，８ｆが圧縮される。このように、多孔
性記録層８は突起部分が減少し全体にインク６が接触し
やすい状態となる。従って、この状態でサーマルヘッド
を加熱してインク６を溶融すれば、インク６は加熱量に
応じて多孔性記録媒体７に転写される。図４Ｃはこの転
写後の状態を示すものである。
材９が発泡ＰＥＴの場合、図４Ｂに示すようにインクリ
ボン４を多孔性記録層８に密着させ、図示しないサーマ
ルヘッドで所定の圧力で押圧する。この場合、多孔性記
録層８の材質に対し、基材９の材質がそれに比し固いた
め、基材９全体は圧縮されずにわずかに多孔性記録層８
の突起部分の内、大なる突起部分８ｃ，８ｆにＰ1,Ｐ2
なる押圧力が作用する。 この際、基材９には上記の押
圧力Ｐ1,Ｐ2 に対する反力としてＸ1 ，Ｘ2 が作用しそ
の突起部分８ｃ，８ｆが圧縮される。このように、多孔
性記録層８は突起部分が減少し全体にインク６が接触し
やすい状態となる。従って、この状態でサーマルヘッド
を加熱してインク６を溶融すれば、インク６は加熱量に
応じて多孔性記録媒体７に転写される。図４Ｃはこの転
写後の状態を示すものである。
【００１７】
【表】
【００１８】なお、表において、発泡ＰＥＴ110 μｍの
場合と、発泡ＰＥＴ220 μｍの場合の違いは厚さのみ
で、多孔性記録層の塗布状態はほぼ同じである。このた
め、インク転写時に多孔性記録層にかかる押圧力は厚い
方が増加する。従って、インク転写状態もより良好とな
る。これに対して、基材に合成紙を用いこれに中間層と
してのＰＥＴを介在させた場合は、合成紙の厚みの薄い
方がＰＥＴの硬さを上手く利用できインク転写状態とし
て良い結果が出ている。
場合と、発泡ＰＥＴ220 μｍの場合の違いは厚さのみ
で、多孔性記録層の塗布状態はほぼ同じである。このた
め、インク転写時に多孔性記録層にかかる押圧力は厚い
方が増加する。従って、インク転写状態もより良好とな
る。これに対して、基材に合成紙を用いこれに中間層と
してのＰＥＴを介在させた場合は、合成紙の厚みの薄い
方がＰＥＴの硬さを上手く利用できインク転写状態とし
て良い結果が出ている。
【００１９】一方、合成紙の場合、単に厚さを変えても
多孔性記録層にかかる押圧力は合成紙の柔らかさにより
吸収され、殆ど変化していないことが実験の結果確かめ
られている。なお、平滑性は、ＰＥＴ・合成紙共多孔性
記録層より良く、平均３μｍ以下である。この平滑性が
悪い場合、押圧時に凹凸を生じ印刷画質の劣化が生じる
ので、注意を要する。
多孔性記録層にかかる押圧力は合成紙の柔らかさにより
吸収され、殆ど変化していないことが実験の結果確かめ
られている。なお、平滑性は、ＰＥＴ・合成紙共多孔性
記録層より良く、平均３μｍ以下である。この平滑性が
悪い場合、押圧時に凹凸を生じ印刷画質の劣化が生じる
ので、注意を要する。
【００２０】この表より明らかな如く、基材９が多孔性
記録層８の突起部分による圧力を吸収しない固い材料で
構成される場合には、インク転写が良好な高画質の印刷
が行えることが判明した。本発明にあって、多孔性記録
媒体７の構成例として、図３Ａに示すような多孔性記録
層８と基材９とをもって説明したが、他の例としては、
図３Ｂに示すような多孔性記録層８と中間層１０と基材
９とし、中間層１０に発泡ＰＥＴ・ＰＥＴ或いはこれら
の材料と略等しい多孔性記録層８より固い性質を持た
せ、基材９には、印刷装置と多孔性記録媒体７との密着
性をよくするために、合成紙と同等の柔らかい材質を用
いた構成、すなわち、合成紙片面グロス構成としてもよ
い。また、多孔性記録層８と基材９、或いは多孔性記録
層８と中間層１０、中間層１０と基材９等との間にそれ
ぞれの密着性をよくするための緩衝層を設けた構成とし
てもよい。
記録層８の突起部分による圧力を吸収しない固い材料で
構成される場合には、インク転写が良好な高画質の印刷
が行えることが判明した。本発明にあって、多孔性記録
媒体７の構成例として、図３Ａに示すような多孔性記録
層８と基材９とをもって説明したが、他の例としては、
図３Ｂに示すような多孔性記録層８と中間層１０と基材
９とし、中間層１０に発泡ＰＥＴ・ＰＥＴ或いはこれら
の材料と略等しい多孔性記録層８より固い性質を持た
せ、基材９には、印刷装置と多孔性記録媒体７との密着
性をよくするために、合成紙と同等の柔らかい材質を用
いた構成、すなわち、合成紙片面グロス構成としてもよ
い。また、多孔性記録層８と基材９、或いは多孔性記録
層８と中間層１０、中間層１０と基材９等との間にそれ
ぞれの密着性をよくするための緩衝層を設けた構成とし
てもよい。
【００２１】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明になる熱転写
用記録媒体は、基材もしくは中間層に多孔性記録層より
固い材料を用いたので、熱溶融性インクを用いて高解像
度・高画質な多階調画像を得ることができる。
用記録媒体は、基材もしくは中間層に多孔性記録層より
固い材料を用いたので、熱溶融性インクを用いて高解像
度・高画質な多階調画像を得ることができる。
【図１】従来の熱転写用記録媒体の断面図である。
【図２】従来の熱転写用記録媒体を用いた熱転写印刷の
動作説明図である。
動作説明図である。
【図３】本発明になる熱転写用記録媒体の断面図であ
る。
る。
【図４】本発明になる熱転写用記録媒体を用いた熱転写
印刷の動作説明図である。
印刷の動作説明図である。
【図５】本発明になる熱転写用記録媒体を用いた熱転写
印刷装置の概要図である。
印刷装置の概要図である。
７ 多孔性記録媒体 ８ 多孔性記録層 ９ 基材 １０ 中間層
Claims (3)
- 【請求項１】熱溶融性インクを記録ヘッドにより多孔性
記録層を有する記録媒体に転写させて画像を印刷する感
熱転写印刷装置に用いられる熱転写用記録媒体であっ
て、基材を多孔性記録層より高硬度の材料で構成し、こ
の基材の上に多孔性記録層を設けたことを特徴とする熱
転写用記録媒体。 - 【請求項２】熱溶融性インクを記録ヘッドにより多孔性
記録層を有する記録媒体に転写させて画像を印刷する感
熱転写印刷装置に用いられる熱転写用記録媒体であっ
て、基材と多孔性記録層の間に、この多孔性記録層及び
基材より高硬度の材料で構成した中間層を設けたことを
特徴とする熱転写用記録媒体。 - 【請求項３】熱溶融性インクを記録ヘッドにより多孔性
記録層を有する記録媒体に転写させて画像を印刷する感
熱転写印刷装置に用いられる熱転写用記録媒体であっ
て、多孔性記録層より高硬度で平滑性の良い第１の層を
設け、この第１の層の上に多孔性記録層を設けたことを
特徴とする熱転写用記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8103558A JPH09267572A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 熱転写用記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8103558A JPH09267572A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 熱転写用記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09267572A true JPH09267572A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=14357152
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8103558A Pending JPH09267572A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 熱転写用記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09267572A (ja) |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP8103558A patent/JPH09267572A/ja active Pending
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