JPH09265000A - 荷電粒子ビーム輸送系 - Google Patents

荷電粒子ビーム輸送系

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JPH09265000A
JPH09265000A JP7632496A JP7632496A JPH09265000A JP H09265000 A JPH09265000 A JP H09265000A JP 7632496 A JP7632496 A JP 7632496A JP 7632496 A JP7632496 A JP 7632496A JP H09265000 A JPH09265000 A JP H09265000A
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JP
Japan
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electromagnet
transport system
charged particle
particle beam
shape
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JP7632496A
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English (en)
Inventor
Manabu Mizota
学 溝田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷電粒子ビームの加速器からの取出しが安定
しない場合、ビーム形状が変動する。またエミッタンス
が安定していても、X方向およびY方向で異なると、ビ
ームの回転輸送系通過により、その回転角につれて形状
が変化し、照射点で所望の形状が得られない。 【解決手段】 輸送系中にX方向およびY方向のエミッ
タンスを調整する手段を設け、回転対称なエミッタンス
を有するビームに調整しあるいは制御して、ビームの絶
対量の減少をなくし、かつ回転輸送系の回転角に依存し
ない形状で物体を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、放射線治療等の
分野で用いる荷電粒子ビームの輸送系に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、Proceedings of NIRS Internat
ional Seminar on the Application of Heavy Ion Acce
lerator to Radiation Therapy of Cancer in connecti
on with XXI PTCOG Meeting に記載されている従来の荷
電粒子ビーム輸送系をこの発明の内容に則して書改めた
機器配置図である。図において、1は電子、陽子、重イ
オン等の荷電粒子ビーム(以下、単にビームと呼ぶ)を
生成する加速器、2はビームを照射点3に置いた物体
(例えば、人体である)まで輸送する荷電粒子ビーム輸
送系(以下、単に輸送系と呼ぶ)である。輸送系2は、
偏向電磁石4、4’、4”、4極電磁石5、コリメータ
6、プロファイルモニター7など多数の構成要素からな
り、加速器1で生成したビームを所望の空間内強度分布
で照射点3に設置した物体に照射する。なお、物体内部
の任意の部位をビームで集中的に照射するため、照射点
3に置いた物体に対して任意の角度からの照射あるいは
角度を変えながらの照射ができるよう、輸送系2中の取
合い点8から偏向電磁石4”までの間が取合い点8の近
傍におけるビームの軌道を回転軸として回動する。以
下、取合い点8から照射点3までの間を単に回転輸送系
と呼ぶ。図示を省略したが、輸送系はビームの空気によ
る散乱を防ぐための真空ダクトや真空排気系などを備え
ている。また、回転輸送系の支持装置や駆動装置なども
同様に省略している。
【0003】次に動作について説明する。偏向電磁石
4、4’、4”の生成する2極磁場によってビームの中
心軌道を、4極電磁石5の生成する4極磁場によってビ
ーム形状をそれぞれ所望の形に整形する。プロファイル
モニター7はビームの中心軌道および形状を検出し、偏
向電磁石4や4極電磁石5等によりビームの中心軌道や
形状を調整する。コリメータ6は拡散したビームの周辺
部分を吸収し、ビーム強度が所定の範囲以外では無視で
きる程度になるよう制限する。ビームのエミッタンス
は、加速器1によって決定される。そして、X方向のエ
ミッタンスとY方向のエミッタンスは偏向電磁石4と4
極電磁石5からなるビーム光学系ではそれぞれ独立に保
存される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の輸送系は以上の
ように構成しているので、ビームの加速器からの取出し
が安定しない場合は、X方向のエミッタンスとY方向の
エミッタンスが変化し、ビーム形状が変動する。またエ
ミッタンスが安定していても、X方向およびY方向で異
なると、ビームの回転輸送系通過により、その回転角に
つれて形状が変化し、照射点で所望の形状が得られな
い。このため、輸送系中にコリメータを設けたり、回転
輸送系内の4極電磁石の励磁電流を回転角に応じて調整
する必要がある。輸送系中にコリメータを設けると、ビ
ームの絶対量が減少するうえ、コリメータへのビームの
衝突によって放射線が発生し、その遮蔽のための設備を
要するという問題がある。また、4極電磁石の励磁電流
を回転角に応じて調整するには、煩雑なパラメータ設定
を要するという問題がある。さらに、回転輸送系の回転
によりビームの広がりが変化するため、真空ダクトや各
電磁石のギャップを大きめにする必要がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記のような
課題の解決を目的としたもので、輸送系中にX方向およ
びY方向のエミッタンスを調整する手段を設け、回転対
称なエミッタンスを有するビームに調整しあるいは制御
して、ビームの絶対量の減少をなくし、かつ回転輸送系
の回転角に依存しない形状で物体を照射する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図を用いてこの発明による
輸送系の実施形態を説明する。各図に用いる符号は、図
3で説明した従来の輸送系と同一もしくは相当する部分
に同一の符号を用い、重複する機能や作用の説明を省略
する。
【0007】実施形態1.図1はこの発明による輸送系
の第1の実施形態を示す機器配置図であり、9は輸送系
中に設けたスキュー4極電磁石である。スキュー4極電
磁石9の上流側に設置する複数の4極電磁石5は取合い
点8でのビームをX方向、Y方向に絞っている。ビーム
形状に基づいてスキュー4極電磁石9の生成するスキュ
ー磁場を調整あるいは制御してビームのX方向エミッタ
ンスとY方向エミッタンスの混合を生じさせ、取合い点
の断面においてその位置と速度成分の分布が回転対称と
なるようなビームに調整する。このように構成したの
で、コリメータを設置する必要はなく、コリメータによ
るビームの絶対量の減少や放射線の発生はない。また、
4極電磁石の励磁電流を回転輸送系の回転角に応じて調
整する必要がないため、輸送系の構成が簡単になり、さ
らに真空ダクトや各電磁石のギャップを小さくできる。
【0008】以上の説明では、スキュー4極電磁石を用
いるものとしたが、かわりにソレノイド電磁石を用いて
構成してもよく、同等の効果が得られる。なお、スキュ
ー4極電磁石はビームの位置によって、ソレノイド電磁
石の場合はビーム軸に垂直な断面内での速度成分によっ
て、それぞれ偏向されてエミッタンスの混合を起す。そ
の度合いは磁場の大きさ、ビームの位置あるいは速度成
分に依存し、磁場の大きさを変えることでも、上流側の
磁石等でビームサイズを変えることによっても、変化さ
せることができる。
【0009】実施形態2.図1を用いて説明した輸送系
は、回転輸送系を有するものであるが、取合い点8の近
傍あるいはビーム軌道の延長線上に照射点3を設定した
構成を図2に示す。照射点3の近傍に設置したプロファ
イルモニター7によって検出するビーム形状に基づいて
スキュー4極電磁石9の励磁電流を調整あるいは制御し
て、照射点3におけるビーム形状を所望のパターンに設
定する。なお、複数のプロファイルモニター7をビーム
中心軸上に所定の間隔をもって設置し、その検出結果に
基づいてスキュー4極電磁石9の励磁電流を調整あるい
は制御することにより、照射点3におけるビーム形状を
より精度高くできる。もちろん、図1に示した輸送系と
同様、スキュー4極電磁石9のかわりにソレノイド電磁
石を用いてもよい。
【0010】さらに、スキュー4極電磁石あるいはソレ
ノイド電磁石を、直流電流にピーク値およびデューティ
ー比をプロファイルモニター7によって検出する形状に
基づいて調整あるいは制御したパルス電流を重畳して励
磁し、ビームのX方向エミッタンスとY方向エミッタン
スの混合の程度をパルス的に変動させることにより、照
射点3におけるビームの広がりを大きくし、時間平均で
みた形状を所望のパターンになるよう設定できる。従来
は、照射点3におけるビームの広がりを大きくするた
め、輸送系中にスキャン用電磁石あるいはビーム散乱体
を設置する必要があったが、これらの要素が不要にな
り、小型かつ低コストの輸送系を実現できる。
【0011】実施形態3.図2を用いて説明した輸送系
は、スキュー4極電磁石あるいはソレノイド電磁石をプ
ロファイルモニター7によって検出する形状に基づいて
制御した電流、あるいは直流電流にピーク値およびデュ
ーティー比をプロファイルモニター7によって検出する
形状に基づいて制御したパルス電流を重畳して励磁する
ものであったが、このような電流でスキュー4極電磁石
あるいはソレノイド電磁石のビーム上流側に設置した複
数の4極電磁石を励磁することにより、スキュー4極電
磁石あるいはソレノイド電磁石の位置でのビームの断面
形状すなわち発散角の分布を変化させることにより、同
様の機能を実現できる。このような構成では、スキュー
4極電磁石あるいはソレノイド電磁石に超電導コイルを
用いることができ、輸送系のランニングコストを低減で
きる。
【0012】
【発明の効果】この発明によれば、荷電粒子ビーム輸送
系中にコリメータを設置する必要がなく、荷電粒子ビー
ムの絶対量の減少や放射線の発生はない。また、回転輸
送系を用いる場合、その回転角に応じて調整する必要が
なく、荷電粒子ビーム輸送系の構成が簡単になり、さら
に真空ダクトや各電磁石のギャップを小さくできるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による荷電粒子ビーム輸送系の実施
形態を示す機器配置図である。
【図2】 この発明による荷電粒子ビーム輸送系の他の
実施形態を示す機器配置図である。
【図3】 従来の荷電粒子ビーム輸送系における機器配
置図である。
【符号の説明】
1 加速器 2 荷電粒子ビーム輸送系 3
照射点 4、4’、4” 偏向電磁石 5
4極電磁石 6 コリメータ 7 プロファイルモニター 8
取合い点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速器によって加速した荷電粒子ビーム
    を照射点まで輸送する荷電粒子ビーム輸送系において、 前記ビーム輸送系中にX方向およびY方向のエミッタン
    スを調整する変更手段を設け、前記荷電粒子ビームに回
    転対称なエミッタンスを与えるようにしたことを特徴と
    する荷電粒子ビーム輸送系。
  2. 【請求項2】 前記変更手段がスキュー4極電磁石また
    はソレノイド電磁石であることを特徴とする請求項1に
    記載の荷電粒子ビーム輸送系。
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