JPH09264305A - ブッシュの取り付け方法 - Google Patents
ブッシュの取り付け方法Info
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Abstract
に、熱膨張の影響を受けずに、高速運転可能なブッシュ
の取り付け方法を提供することである。 【解決手段】 ボディボアの内径よりも、ブッシュ外径
をわずかに大きくして、そのブッシュをボディボアに圧
入するブッシュ取り付け方法を前提にし、ブッシュに、
その挿入方向先頭側に厚肉部を形成し、その後方側に薄
肉部を形成するとともに、上記厚肉部内径に対して薄肉
部内径を大きくしている。さらに、このブッシュには、
上記薄肉部に対応する部分に形成した逃げ凹部と、上記
厚肉部に対応する部分に形成した環状凹部とを備えてい
る。このようにしたブッシュをボディボアに圧入した
後、ブッシュの内側からの圧力により上記厚肉部を塑性
変形させて、ボディボアの環状凹部に埋没させる。
Description
プ、ピストンモーター等のボディボア内にブッシュを取
り付ける方法に関するものである。
ア内には、ピストンの往復摺動面の耐焼き付き性、およ
び耐磨耗性を得るために、銅合金製の薄肉円筒であるブ
ッシュを備えている。そして、ブッシュをボディボアに
設置する方法として、ボディボアの内径よりも若干(数
十μm)大きな外径のブッシュを押し込む圧入方式があ
る。この方式では、圧入後のブッシュの残存弾性力が、
ボディボアとブッシュ間に作用し、両部材間の摩擦力に
よりブッシュが固定されるのである。そして、ブッシュ
のボディボアへの固着力、耐抜け性を確保するために
は、圧入圧力が高くなければならない。
ブッシュ外径とボディボアとの圧接力が強くなるので、
圧入時に、ブッシュ外周に軸方向の傷が発生する。この
ようにブッシュに軸方向の傷ができると、その傷を伝っ
て油が漏れたりすることがあった。また、この軸方向の
傷は、ブッシュがボディボアから抜けるのを阻止する力
を減殺させてしまう。したがって、このブッシュの圧入
に関しては、その圧入圧力をそれほど高くできないとい
う制約があった。
抜け性を向上させる方法として、図7、図8に示すもの
が従来から知られている。この従来のものは、シリンダ
ブロック1に形成されたボディボア2に、環状の凹部5
を形成し、ブッシュ4は、均一肉厚t4の円筒形をして
いる。このようにしたブッシュ4の取付け方法を、図8
を用いて説明する。ボディボア2の内壁に環状凹部5を
形成し(図8(a))、図7に示す取り付け前の単体の
銅合金製のブッシュ4を、段部9に当接するまで圧入す
る(図8(b))。なお、このときの圧入圧力は、ブッ
シュに傷を付けてしまうほどのものでないこと当然であ
る。
内側から拡管を行う。ブッシュ4の外周は、ボディボア
2の内部形状に沿って、塑性変形する。これによって、
ボディボア2の環状凹部5には、ブッシュ4の外周が埋
没して固着する(図8(c))。この時の拡管により、
ブッシュ4は、肉厚がt4からt5へと変化し、環状凹部
5に埋没した分だけ、全体の肉厚が薄くなる。ブッシュ
4の外周の一部が、環状凹部5に埋没しているので、残
存圧力だけに頼る場合に比べて、圧入圧力を小さくして
も耐抜け性を満足できるので、ブッシュ外周の軸方向の
傷は、発生し難い。
は、ピストンとの摺動部になるブッシュ4の内壁に摩擦
熱が発生する。特に、高速運転時には、ピストンの摺動
により発生する摩擦熱が大きく、この摩擦熱により、ブ
ッシュ4が熱膨張する。ところが、上記のような従来例
では、ブッシュ4の外周の一部が環状凹部5に埋没し、
先端が段部9に当接しているため、軸方向の自由度が制
限されている。また、ブッシュ外周とボディボア2との
間には、空隙が無いので、外径方向への変形の自由度も
小さい。このため、摩擦熱が高くなると、ブッシュ4は
内径方向に膨張し、縮径する。このようにブッシュ4が
縮径すると、ピストンの摺動が困難となる。つまり、高
速運転ができなくなる。
ュ4の外周の一部を環状凹部5に埋没させながら、ブッ
シュ4全体の肉厚t4がt5になるように、均一に拡径す
ることは難しかった。もし、取り付け後のブッシュ4の
肉厚が不均一、つまり、内径が不均一になると、ピスト
ンが滑らかに動かないという問題も起こる。そこで、こ
の発明の目的は、ボディボアからの耐抜け性を確保する
と共に、熱膨張の影響を受けずに、高速運転可能なブッ
シュの取り付け方法を提供することである。
付け方法は、ボディボアの内径よりも、ブッシュ外径を
わずかに大きくして、そのブッシュをボディボアに圧入
するブッシュ取り付け方法を前提にするものである。上
記の取り付け方法を前提にしつつ、第1の発明は、ブッ
シュに、その挿入方向先頭側に厚肉部を形成し、その後
方側に薄肉部を形成するとともに、上記厚肉部内径に対
して薄肉部内径を大きくしている。さらに、このブッシ
ュには、上記薄肉部に対応する部分に形成した逃げ凹部
と、上記厚肉部に対応する部分に形成した環状凹部とを
備えている。
入した後、ブッシュの内側からの圧力により上記厚肉部
を塑性変形させて、ボディボアの環状凹部に埋没させ
る。第2の発明は、ボディボアのブッシュの挿入方向前
方に段部を形成し、ブッシュ圧入時、ブッシュ先端と、
段部との間に空間を形成した点に特徴を有する。上記の
ようにして取り付けたブッシュは、外周の一部を環状凹
部に埋没させるとともに、逃げ凹部は、空間として残
る。
ブッシュ6をボディボア2内に取り付ける方法である。
ブッシュ6には、ボディボア2に対する圧入方向後方に
薄肉部7を形成するとともに、その圧入方向前方に厚肉
部8を形成している。そして、薄肉部7の内径をD3、
厚肉部8の内径をD4とし、D3>D4としているが、外
径D2は均一にしている。ボディボア2内には、ブッシ
ュ6を圧入したとき薄肉部7に対応する環状の逃げ凹部
3と、厚肉部8に対応する環状凹部5とを形成し、ボデ
ィボア2の内径D1を、ブッシュ6の外径D2より、わず
かに小さくしている。
法を図3(a)、(b)に従って、説明する。まず、ブ
ッシュ6をボディボア2内に圧入する(図3(a))。
次に、ブッシュ6の内側から、ローラーで、厚肉部8だ
けを押圧して、内径D4がD3となるまで拡径する。する
と、厚肉部8は塑性変形し、その外周は、ボディボア2
に形成した環状凹部5に埋没する。この時、薄肉部7の
内周には、拡管用のローラーが作用しないので、逃げ凹
部3の空間は、そのまま残る。
性変形して、環状凹部5に埋没しているので、圧入圧力
をそれ程大きくしなくても、耐抜け性は満足できる。し
たがって、従来のように圧入圧力を大きくした時の問題
は、起こらない。また、ピストン13の高速運転時に、
高い摩擦熱が発生すれば、ブッシュも熱膨張する。しか
し、図4に示すように、熱膨張によるブッシュの変形
が、ボディボア2に形成した逃げ凹部3側で起こる。言
い換えれば、ブッシュの変形分が逃げ凹部3内に突出す
るので、ブッシュ6の内径が縮径しない。しかも、ブッ
シュ6が逃げ凹部3側に変形することにより、ブッシュ
6とピストン13との間に窪み12ができる。この窪み
12には油が溜り、この油が潤滑油の働きをするため、
ピストン13は滑らかに摺動する。
肉部8だけを拡径する。このときには、厚肉部8の厚さ
t2を薄肉部7と同じ肉厚t1とするとともに、その内径
D4も薄肉部7の内径D3と等しくする。上記のことから
も明らかなように、ローラーを作用させる範囲が、厚肉
部8だけでよいので、例えば、従来のように、全体を拡
径する場合に比べて、ブッシュ6の内径を均一にしやす
くなる。この第1実施例では、熱膨張によるブッシュ6
の変形を逃がす逃げ凹部3を1個設けたが、環状凹部を
複数設けてもかまわない。
形成した段部9と、ボディボア2に圧入したブッシュ6
の先端10との間に、空間11を形成するようにした点
が特徴である。肉厚t3の厚肉部8を薄肉部7と同じ肉
厚t1となるように拡管すると、厚肉部8は塑性変形
し、一部分が環状凹部5に埋没するとともに、先端方向
にも伸びて、空間11を埋める。この空間11は、微小
なもので、ブッシュ先端10は、段部9に密着する。
上記空間11を埋めるの分だけ、厚肉部の厚さt3を、
第1実施例の場合よりも少し厚くする必要がある。この
ように設置したブッシュ6の作用は、第1実施例と同様
である。図6に示す第3実施例は、ボディボア2の内周
に、環状の逃げ凹部3の代わりに楕円形状の逃げ凹部1
4を複数個形成したもので、それ以外は、第1実施例と
同様である。なお、逃げ凹部は、熱膨張によるブッシュ
の変形が外径方向に起こり、運転中にブッシュ6の内径
が小さくなることがないようにするためのもので、その
機能を果たす限り、形状や数は特に限定されない。
けたブッシュは、圧入による残存弾性率による密着力
と、環状凹部に埋没した外周部とによって、耐抜け性を
確保している。また、ピストンの高速運転中に高い摩擦
熱が発生して、ブッシュが熱膨張しても、外周側に逃げ
凹部があるので、内径が小さくなることが無い。しか
も、ブッシュ内周に生じた窪みとピストンの間にたまっ
た油が、潤滑油となるため、熱膨張の影響を受けずに、
高速運転が可能になった。さらに、ブッシュ取り付け時
に、拡径をする範囲が厚肉部だけに狭く限られているの
で、ブッシュ内径を均一に保持することが容易になっ
た。
る。
(a)、(b)の順に行う。
(a)、(b)、(c)の順に行う。
Claims (2)
- 【請求項1】 ボディボアの内径よりも、ブッシュ外径
をわずかに大きくして、そのブッシュをボディボアに圧
入するブッシュ取り付け方法において、ブッシュには、
その挿入方向先頭側に厚肉部を形成し、その後方側に薄
肉部を形成するとともに、上記厚肉部内径に対して薄肉
部内径を大きくし、さらに、このブッシュには、上記薄
肉部に対応する部分に形成した逃げ凹部と、上記厚肉部
に対応する部分に形成した環状凹部とを備え、ブッシュ
をボディボアに圧入した後、ブッシュの内側からの圧力
により上記厚肉部を塑性変形させ、ボディボアの環状凹
部に埋没させるブッシュ取り付け方法。 - 【請求項2】 ボディボアのブッシュ挿入方向前方に段
部を形成し、ブッシュ圧入時、ブッシュ先端と、段部と
の間に空間を形成することを特徴とする請求項2のブッ
シュ取り付け方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP09745896A JP3652005B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | ブッシュの取り付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family
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Family Applications (1)
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Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013521185A (ja) * | 2010-03-22 | 2013-06-10 | カイパー ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー | 車両シート継手を作る方法 |
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CN106762299A (zh) * | 2017-01-23 | 2017-05-31 | 联合汽车电子有限公司 | 高压泵 |
CN113664505A (zh) * | 2021-09-14 | 2021-11-19 | 东莞市三惠机械有限公司 | 一种铜套压紧系统与方法 |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP09745896A patent/JP3652005B2/ja not_active Expired - Fee Related
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