JPH09262949A - ポリエステルシート - Google Patents
ポリエステルシートInfo
- Publication number
- JPH09262949A JPH09262949A JP7163796A JP7163796A JPH09262949A JP H09262949 A JPH09262949 A JP H09262949A JP 7163796 A JP7163796 A JP 7163796A JP 7163796 A JP7163796 A JP 7163796A JP H09262949 A JPH09262949 A JP H09262949A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- copolyester
- ultraviolet absorber
- surface layer
- ultraviolet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ジオール成分がシクロヘキサンジメチルアルコ
ールとエチレングリコールであり、ジカルボン酸成分が
テレフタル酸である共重合ポリエステルからなるシート
において、特定の紫外線吸収剤を選択すると共に当該紫
外線吸収剤の添加を工夫して、着色を抑制しながら耐候
性を付与する。 【解決手段】上記シートの片面もしくは両面に、紫外線
吸収剤を含有する上記共重合ポリエステルからなる表面
層を有する。前記紫外線吸収剤は、３２０〜３３０nmの
波長の光の吸収能が大きいトリアジン系、ベンゾトリア
ゾール系、ベンゾフェノン系から選ばれる少なくとも一
つである。表面層中の紫外線吸収剤の含有量を２重量％
以上にする。
ールとエチレングリコールであり、ジカルボン酸成分が
テレフタル酸である共重合ポリエステルからなるシート
において、特定の紫外線吸収剤を選択すると共に当該紫
外線吸収剤の添加を工夫して、着色を抑制しながら耐候
性を付与する。 【解決手段】上記シートの片面もしくは両面に、紫外線
吸収剤を含有する上記共重合ポリエステルからなる表面
層を有する。前記紫外線吸収剤は、３２０〜３３０nmの
波長の光の吸収能が大きいトリアジン系、ベンゾトリア
ゾール系、ベンゾフェノン系から選ばれる少なくとも一
つである。表面層中の紫外線吸収剤の含有量を２重量％
以上にする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性を付与した
透明なポリエステルシートに関する。ここで、透明なシ
ートを構成するポリエステルは、ジオール成分がシクロ
ヘキサンジメチルアルコールとエチレングリコールであ
り、ジカルボン酸成分がテレフタル酸である共重合ポリ
エステルである。
透明なポリエステルシートに関する。ここで、透明なシ
ートを構成するポリエステルは、ジオール成分がシクロ
ヘキサンジメチルアルコールとエチレングリコールであ
り、ジカルボン酸成分がテレフタル酸である共重合ポリ
エステルである。
【０００２】
【従来の技術】上記共重合ポリエステルは、ポリカーボ
ネート等と同様の無色透明な材料であり、ポリカーボネ
ートの代替が可能である。しかし、上記共重合ポリエス
テルはポリカーボネートに比べ耐候性が劣り、屋外用途
には適さない。耐候性を付与するために、上記共重合ポ
リエステルに紫外線吸収剤を添加した材料でシートを構
成すると、紫外線吸収剤自体の色によってシートが黄色
く着色し無色性が大きく損なわれる。
ネート等と同様の無色透明な材料であり、ポリカーボネ
ートの代替が可能である。しかし、上記共重合ポリエス
テルはポリカーボネートに比べ耐候性が劣り、屋外用途
には適さない。耐候性を付与するために、上記共重合ポ
リエステルに紫外線吸収剤を添加した材料でシートを構
成すると、紫外線吸収剤自体の色によってシートが黄色
く着色し無色性が大きく損なわれる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ジオール成分がシクロヘキサンジメチルア
ルコールとエチレングリコールであり、ジカルボン酸成
分がテレフタル酸である共重合ポリエステルからなるシ
ートにおいて、特定の紫外線吸収剤を選択すると共に当
該紫外線吸収剤の添加を工夫して、着色を抑制しながら
耐候性を付与することである。この共重合ポリエステル
からなるシートは、ポリカーボネート等に代わる耐候性
透明材料である。
する課題は、ジオール成分がシクロヘキサンジメチルア
ルコールとエチレングリコールであり、ジカルボン酸成
分がテレフタル酸である共重合ポリエステルからなるシ
ートにおいて、特定の紫外線吸収剤を選択すると共に当
該紫外線吸収剤の添加を工夫して、着色を抑制しながら
耐候性を付与することである。この共重合ポリエステル
からなるシートは、ポリカーボネート等に代わる耐候性
透明材料である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシートは、
ジオール成分がシクロヘキサンジメチルアルコールとエ
チレングリコールであり、ジカルボン酸成分がテレフタ
ル酸である共重合ポリエステルからなる。そのシートの
片面もしくは両面に、紫外線吸収剤を含有する前記共重
合ポリエステルからなる表面層を有する。前記紫外線吸
収剤として、３２０〜３３０nmの波長の光の吸収能が大
きいトリアジン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系から選ばれる少なくとも一つを選ぶことによっ
て、初めて上記の課題を解決することができる。そし
て、表面層中の紫外線吸収剤の含有量が２重量％以上で
あることを特徴とする。
ジオール成分がシクロヘキサンジメチルアルコールとエ
チレングリコールであり、ジカルボン酸成分がテレフタ
ル酸である共重合ポリエステルからなる。そのシートの
片面もしくは両面に、紫外線吸収剤を含有する前記共重
合ポリエステルからなる表面層を有する。前記紫外線吸
収剤として、３２０〜３３０nmの波長の光の吸収能が大
きいトリアジン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系から選ばれる少なくとも一つを選ぶことによっ
て、初めて上記の課題を解決することができる。そし
て、表面層中の紫外線吸収剤の含有量が２重量％以上で
あることを特徴とする。
【０００５】上記共重合ポリエステルを劣化させる紫外
線の波長は約３２５nmである。このような観点から上記
の紫外線吸収剤を選択し、添加する必要がある。上記共
重合ポリエステルからなるシートの全体に紫外線吸収剤
を含有させると、紫外線吸収剤自体の色によりシートが
黄味を帯び外観を損ねる。そこで、シートの表面層にの
み紫外線吸収剤を高濃度に添加して、シート全体として
みたときの着色を抑制しながら紫外線吸収剤を有効に働
かせる。そのために、表面層中の紫外線吸収剤の含有量
は、２重量％以上にする必要がある。表面層の紫外線吸
収剤の含有量の上限は特に限定はしないが、５重量％を
越えて含有させても、効果は飽和するのであまり意味は
ない。
線の波長は約３２５nmである。このような観点から上記
の紫外線吸収剤を選択し、添加する必要がある。上記共
重合ポリエステルからなるシートの全体に紫外線吸収剤
を含有させると、紫外線吸収剤自体の色によりシートが
黄味を帯び外観を損ねる。そこで、シートの表面層にの
み紫外線吸収剤を高濃度に添加して、シート全体として
みたときの着色を抑制しながら紫外線吸収剤を有効に働
かせる。そのために、表面層中の紫外線吸収剤の含有量
は、２重量％以上にする必要がある。表面層の紫外線吸
収剤の含有量の上限は特に限定はしないが、５重量％を
越えて含有させても、効果は飽和するのであまり意味は
ない。
【０００６】
【発明の実施の形態】上記トリアジン系、ベンゾトリア
ゾール系、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤の中で、殊
に、トリアジン系とベンゾトリアゾール系を選択するの
が好ましく、さらに、高融点、高分子量で、着色抑制の
ため白色の紫外線吸収剤を選択するのが好ましい。上記
共重合ポリエステルからなり紫外線吸収剤を含有しない
ベースのシートに、紫外線吸収剤を含有する共重合ポリ
エステルの表面層を設ける手段として、次のような技術
を採用することができる。一つ目は、共重合ポリエステ
ルのベースのシートと共重合ポリエステルの表面層を、
共押出により多層シートとして押出成形する技術であ
る。二つ目は、表面層となる共重合ポリエステルフィル
ムを予め用意し、共重合ポリエステルのベースのシート
を押出成形するときに、その片面もしくは両面に前記予
め用意したフィルムを貼り合わせる技術である。
ゾール系、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤の中で、殊
に、トリアジン系とベンゾトリアゾール系を選択するの
が好ましく、さらに、高融点、高分子量で、着色抑制の
ため白色の紫外線吸収剤を選択するのが好ましい。上記
共重合ポリエステルからなり紫外線吸収剤を含有しない
ベースのシートに、紫外線吸収剤を含有する共重合ポリ
エステルの表面層を設ける手段として、次のような技術
を採用することができる。一つ目は、共重合ポリエステ
ルのベースのシートと共重合ポリエステルの表面層を、
共押出により多層シートとして押出成形する技術であ
る。二つ目は、表面層となる共重合ポリエステルフィル
ムを予め用意し、共重合ポリエステルのベースのシート
を押出成形するときに、その片面もしくは両面に前記予
め用意したフィルムを貼り合わせる技術である。
【０００７】
【実施例】以下、実施例により本発明に係るポリエステ
ルシートを具体的に説明するが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
ルシートを具体的に説明するが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【０００８】実施例１〜６、比較例１ ジオール成分がシクロヘキサンジメチルアルコールとエ
チレングリコールであり、ジカルボン酸成分がテレフタ
ル酸である共重合ポリエステルを用意した。ジオール成
分中、シクロヘキサンジメチルアルコールの割合は７０
重量％、エチレングリコールの割合は３０重量％であ
る。また、紫外線吸収剤として、次のＡ〜Ｃを用意し
た。 Ａ：トリアジン系紫外線吸収剤（チバガイギ社製「チヌ
ビン１５７７」） Ｂ：ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤（シプロ化成社
製「シーソーブ７０６」） Ｃ：ベンゾフェノン系紫外線吸収剤（共同薬品社製「バ
イオソーブ１１０」） ５０φ押出機（Ｌ／Ｄ＝３６，Ｃ．Ｒ．＝１．９）を用
いて、表１及び表２に示した量でＡ〜Ｃの紫外線吸収剤
を含有する共重合ポリエステルフィルムを押出成形し
た。これは、表面層として使用するものであり、各フィ
ルムの厚み（表面層厚み）は表１及び表２に示したとお
りである。次に、５０φ押出機（Ｌ／Ｄ＝３６，Ｃ．
Ｒ．＝１．９）を用いて、ベースとなる共重合ポリエス
テルのシートを押出成形し、この押出成形時に、前記各
フィルムをシートの片面にラミネートし、全体のシート
厚みが約１．５mmの二層シートを作製した。
チレングリコールであり、ジカルボン酸成分がテレフタ
ル酸である共重合ポリエステルを用意した。ジオール成
分中、シクロヘキサンジメチルアルコールの割合は７０
重量％、エチレングリコールの割合は３０重量％であ
る。また、紫外線吸収剤として、次のＡ〜Ｃを用意し
た。 Ａ：トリアジン系紫外線吸収剤（チバガイギ社製「チヌ
ビン１５７７」） Ｂ：ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤（シプロ化成社
製「シーソーブ７０６」） Ｃ：ベンゾフェノン系紫外線吸収剤（共同薬品社製「バ
イオソーブ１１０」） ５０φ押出機（Ｌ／Ｄ＝３６，Ｃ．Ｒ．＝１．９）を用
いて、表１及び表２に示した量でＡ〜Ｃの紫外線吸収剤
を含有する共重合ポリエステルフィルムを押出成形し
た。これは、表面層として使用するものであり、各フィ
ルムの厚み（表面層厚み）は表１及び表２に示したとお
りである。次に、５０φ押出機（Ｌ／Ｄ＝３６，Ｃ．
Ｒ．＝１．９）を用いて、ベースとなる共重合ポリエス
テルのシートを押出成形し、この押出成形時に、前記各
フィルムをシートの片面にラミネートし、全体のシート
厚みが約１．５mmの二層シートを作製した。
【０００９】比較例２、３ 紫外線吸収剤を含有しない厚みが約１．５mmの単層の共
重合ポリエステルシートを比較例２、紫外線吸収剤をシ
ートの全体に含有させた（含有量０．６重量％）厚みが
約１．５mmの単層の共重合ポリエステルシートを比較例
３とした。
重合ポリエステルシートを比較例２、紫外線吸収剤をシ
ートの全体に含有させた（含有量０．６重量％）厚みが
約１．５mmの単層の共重合ポリエステルシートを比較例
３とした。
【００１０】上記各シートの製造直後の黄色度（ＹＩ
値）と超促進耐候性試験後の黄色度の増加値（△ＹＩ
値）を表１及び表２に併せて示した。ＹＩ値は、スガ試
験機製の分光測色計でＪＩＳ Ｋ ７１０３に基づき透
過式で測定したものである。また、△ＹＩ値は、超促進
耐候性試験機で４８時間処理後に黄色度を測定し、上記
ＹＩ値からの増加値を求めたものである。超促進耐候性
試験は、波長３２５nmにおける光エネルギーの強度が太
陽光の１００倍の光を照射するものである。
値）と超促進耐候性試験後の黄色度の増加値（△ＹＩ
値）を表１及び表２に併せて示した。ＹＩ値は、スガ試
験機製の分光測色計でＪＩＳ Ｋ ７１０３に基づき透
過式で測定したものである。また、△ＹＩ値は、超促進
耐候性試験機で４８時間処理後に黄色度を測定し、上記
ＹＩ値からの増加値を求めたものである。超促進耐候性
試験は、波長３２５nmにおける光エネルギーの強度が太
陽光の１００倍の光を照射するものである。
【００１１】
【表１】
【００１２】
【表２】
【００１３】
【発明の効果】表１及び表２から明らかなように、本発
明に係る共重合ポリエステルシートは、初期の黄色度は
多少あるもののわずかであり、その後の光照射による黄
色度の増加が少ないために、結果として無色透明に近い
状態を長期にわたって維持できる耐候性に優れた透明樹
脂シートである。紫外線吸収剤としてトリアジン系とベ
ンゾトリアゾール系を選択すれば、前記耐候性は一層優
れたものとなる。
明に係る共重合ポリエステルシートは、初期の黄色度は
多少あるもののわずかであり、その後の光照射による黄
色度の増加が少ないために、結果として無色透明に近い
状態を長期にわたって維持できる耐候性に優れた透明樹
脂シートである。紫外線吸収剤としてトリアジン系とベ
ンゾトリアゾール系を選択すれば、前記耐候性は一層優
れたものとなる。
Claims (1)
- 【請求項１】ジオール成分がシクロヘキサンジメチルア
ルコールとエチレングリコールであり、ジカルボン酸成
分がテレフタル酸である共重合ポリエステルからなるシ
ートの片面もしくは両面に、紫外線吸収剤を含有する前
記共重合ポリエステルからなる表面層を有し、 前記紫外線吸収剤が３２０〜３３０nmの波長の光の吸収
能が大きいトリアジン系、ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾフェノン系から選ばれる少なくとも一つであり、表面
層中の紫外線吸収剤の含有量が２重量％以上であること
を特徴とするポリエステルシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7163796A JPH09262949A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | ポリエステルシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7163796A JPH09262949A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | ポリエステルシート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09262949A true JPH09262949A (ja) | 1997-10-07 |
Family
ID=13466370
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7163796A Pending JPH09262949A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | ポリエステルシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09262949A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005139358A (ja) * | 2003-11-07 | 2005-06-02 | Toyobo Co Ltd | 成型用ポリエステルフィルム及びダミー容器用成形部材 |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP7163796A patent/JPH09262949A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005139358A (ja) * | 2003-11-07 | 2005-06-02 | Toyobo Co Ltd | 成型用ポリエステルフィルム及びダミー容器用成形部材 |
| JP4631271B2 (ja) * | 2003-11-07 | 2011-02-16 | 東洋紡績株式会社 | 成型用ポリエステルフィルム及びダミー容器用成形部材 |
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