JPH09261971A - インバ−タ制御装置 - Google Patents

インバ−タ制御装置

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JPH09261971A
JPH09261971A JP8090498A JP9049896A JPH09261971A JP H09261971 A JPH09261971 A JP H09261971A JP 8090498 A JP8090498 A JP 8090498A JP 9049896 A JP9049896 A JP 9049896A JP H09261971 A JPH09261971 A JP H09261971A
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俊正 谷崎
Shogo Sugawara
章吾 菅原
Akio Imayanada
明夫 今柳田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より低い変調度にてより高い出力電圧が得ら
れ、直流電圧に対してより広い範囲の交流電圧を波形歪
や制御の不安定なく得られるインバ−タ制御装置を提供
するものである。 【解決手段】三相交流電圧に同期した三相正弦波の頭部
をリミットし、かつリミット動作により減少した分を他
の二相の正弦波に加減算したバイアス手段を設けてなる
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電源よりまた
は交流電源より得られた直流電圧より三相交流電圧を負
荷に供給するインバ−タに係わり、特にその制御部の変
調方式が改善されたインバ−タ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電動機駆動装置あるいは無停電
電源装置(いわゆるUPS)等の電力変換装置は、交流
電源電圧からコンバ−タにより直流電圧を得、再度、イ
ンバ−タにより所望の周波数の交流電圧に変換して、負
荷に電力を供給している。この際、出力される交流電圧
は、極力歪の少ない波形が望ましい。電動機駆動装置で
は、高調波は逆トルクを発生したり,トルクリップルの
原因になるなど、好ましくない。出力電圧波形が正弦波
であることを望まれるUPSでは、インバ−タに高調波
歪が含まれることは、フィルタ回路の責務を増大させる
ことになって装置の小型化を阻害する。また、UPSで
は商用電源停電時の直流電源として蓄電池が使用されて
いる。その蓄電池を有効に使用するためには、均等充電
電圧、あるいは浮動充電電圧から終止電圧までの大きな
直流電圧の変動に対しても安定した動作は勿論、良質な
電力,歪の少ない電圧波形を出力する必要がある。
【0003】図5はUPSに適用されたインバ−タ装置
の従来例を示し、1は三相の交流電源、2はコンバ−タ
部、3はインバ−タ部、4はフィルタ部、5は負荷、6
は制御部である。すなわち、コンバ−タ部2は交流電源
1を得て交流−直流変換を行う電力用半導体素子からな
るコンバ−タ回路21,コンバ−タ回路21に並列接続され
た蓄電池22および直流平滑コンデンサ23より成る。イン
バ−タ部3は、ここで制御部6により制御される電力用
半導体素子からなるインバ−タ回路31および電流検出器
32より成る。フィルタ部4は、出力トランス41,交流リ
アクトル42およびコンデンサ43からなり、負荷5に電力
供給する。制御部6は、電圧制御部61および電流制御部
63からなる電圧電流制御部,波形発生部62,搬送波発生
器64,PWM発生部65およびゲ−ト増幅部66から構成さ
れている。この動作は、つぎの如くである。
【0004】制御部6の電圧制御部61において、電圧検
出回路 612はUPSの三相交流出力電圧の実効値あるい
は平均値を検出する。電圧制御部61では、加減算器63と
演算増幅器64により、出力電圧設定器 611出力の電圧と
電圧検出回路 612出力との差を演算増幅し、出力電流指
令Io*を得て電流制御部63に出力する。波形発生部62
内の基準正弦波発生器 621は、三相交流を形成する三つ
の基準正弦波波形Su,Sv,Swを電流制御部63に出
力する。電流制御部63においては、掛け算器 631は、三
つの基準正弦波波形Su,Sv,Swの各々と出力電流
指令Io*との乗算を行い、振幅が出力電流指令であっ
て三相交流を形成する各相正弦波波形のインバ−タ電流
指令Iu*,Iv*,Iw*を発生する。加減算器 632
と演算増幅器 633は、インバ−タ電流指令Iu*,Iv
*,Iw*と電流検出器32から得られた各相インバ−タ
電流Iu,Iv,Iwとの誤差を演算増幅し、インバ−
タ電圧指令Viu*,Viv*,Viw*を発生する。またP
WM発生部65は、その比較器部分にてインバ−タ電流指
令Iu*,Iv*,Iw*と搬送波発生器64からの搬送
波TWとを比較し、各相毎のPWM波形PWu,PW
v,PWwを出力する。このPWM波形がゲ−ト増幅部
66を介してインバ−タ回路31の各電力用半導体素子に送
られ、したがって、UPSは三相正弦波交流電圧を発生
する。
【0005】この種のインバ−タ装置において、インバ
−タ出力電圧に含まれる高調波には、基準正弦波に基ず
く基本波の他、搬送波とその搬送波および基本波に基ず
く側帯波が含まれる。その側帯波は搬送波の周波数に近
く高周波であるため、これは比較的小さなフィルタ回路
にて除去することができる。一方、基本波は、インバ−
タ電圧指令が正弦波波形であってその波高値が搬送波の
ピーク値以下の場合、すなわち変調率が1以下の場合に
は正弦波の大きさに比例して現れる。しかし、正弦波の
波高値が搬送波のピ−ク値を超えた状態、すなわち変調
率が1を超えた状態においては、基本波は正弦波の大き
さに対して線形には現れず、第3,5,7,9,11など
の低次の高調波が現れる。そして、これらの低次の高調
波を除去するためのフィルタ回路は、大きなものとな
る。また、変調率が1を境にして基本波の現れ方が変化
するということは、前述の正弦波に対する出力電圧のゲ
インが変化することを意味し、制御上も安定した制御を
阻害する要因となる。さらに、変調率が1の付近ではP
WM変調したパルス幅が極めて短くなり、電力用半導体
素子やゲート回路の応答がパルス幅に追従できなくな
り、インバ−タ装置の出力波形が一定しない状態が生
じ、歪の発生の原因となるとともに制御の不安定を誘起
する。
【0006】このように、変調率が1を超える制御は出
力波形に低次の高調波歪が発生する点から、さらには、
制御上からも問題が多い。そして、変調率の上限を1以
下に制限すると、直流電圧Vdcと出力される交流電圧の
基本波電圧Vacとの関係は、つぎのように制限される。 Vac<{Vdc・(3/2)の(1/2)乗}/2=0.612Vdc ──(1) したがって、直流電圧が定められると、低次の高調波歪
のない正弦波電圧を出力できる範囲も、式(1)に制限
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かようにして従来技術
においては、変調率が1を超えるような動作ではインバ
−タ出力に低次の高調波が発生し、あるいは、変調率が
1付近ではインバ−タ素子のオンオフ動作が不規則にな
り、安定した制御を阻害したり,歪を発生するものであ
った。また変調率を1以下に制限すると、出力電圧の範
囲が狭められる。
【0008】しかして本発明の目的とするところは、よ
り低い変調度にてより高い出力電圧が得られ、直流電圧
に対してより広い範囲の交流電圧を波形歪や制御の不安
定なく得られる格別なインバ−タ制御装置を提供する、
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述したような
点に鑑みなされたものであって、つぎの如くに構成した
ものである。すなわち、第一に、直流電圧を三相交流電
圧に変換するインバ−タ部と、交流電圧および交流電流
を制御するための演算を行う電圧電流制御部分および電
圧電流制御部分出力に応じたPWM波形を発生するPW
M発生部を少なくとも具備する制御部とを備え、PWM
発生部出力を前記インバ−タ部に与えることにより交流
電圧および交流電流の制御を行うインバ−タ制御装置に
おいて、三相交流電圧に同期した三相正弦波の頭部をリ
ミットするとともに、リミット動作により減少した分を
他の二相の正弦波に加減算した第1のバイアス波形を得
るバイアス手段を設け、バイアス波形と電圧電流制御部
分出力との和をPWM発生部に加えるようにしてなるる
ものである。第二に、前記第1のバイアス波形に代え、
三相交流電圧に同期した三相正弦波の頭部をリミットす
るとともに、リミット動作により減少した分を他の二相
の正弦波に加減算した波形に対して交流電圧または直流
電圧もしくは交流電圧および直流電圧の双方に応じた係
数が乗算された第2のバイアス波形としてなるものであ
る。第三に、さらには三相正弦波の頭部のリミット値を
1未満でかつ0.866 (正弦波の電気角60度の値)以上に
設定してなるものである。
【0010】かかる解決手段により、三相各相の基準バ
イアス波形の振幅を正弦波の0.866倍(=sin 60°)に
制限することによって、従来技術における制御部の電圧
電流制御部分出力に現れていたインバータ電圧指令に比
べて、バイアス波形の最大値は約13%小さく抑えられ、
広い範囲の直流電圧,交流出力電圧に対して過変調にな
らなく制御できる。よって、PWM波形のパルス幅は広
くなり、電力用半導体素子やゲ−ト回路の動作も安定
し、出力や制御も安定できる。ここで、三相バイアス波
形は頭部が平らな波形であるため、電源電圧の中性点か
らみた各相の電圧は、頂部が平らな波形となって正弦波
とはならないが、三相の相互の差の波形は、従来の電圧
電流制御部の出力と同等の正弦波となっているため、線
間電圧としては正弦波となって波形の歪率を損なうこと
もない。
【0011】
【発明の実施の形態】具体的には、制御部の波形発生部
分に設けられたバイアス手段と、そのバイアス手段出力
と制御部の電圧電流制御部分出力の和をとる加減算手段
とを、具備して構成したものである。そのバイアス手段
は、三つの基準正弦波に対して正弦波の最大である相の
波形をピーク値の0.866 倍(=sin 60°)に制限すると
ともに、最大である相の波形が0.866 倍を超えた分を他
の二相の基準正弦波形から加減算した基準バイアス波形
を得るものである。これを、実施例図面を参照して、詳
細説明する。
【0012】図1は本発明によるUPSに適用した場合
の一例を図5に類して示したものであって、6’は制御
部である。制御部6’は、電圧制御部61’,波形発生部
62’,電流制御部63’,搬送波発生器64’,PWM発生
部65’,ゲ−ト増幅部66’および加減算器67’よりな
る。すなわち、図5に示される制御部6に対して、制御
部6’は波形発生部62’部分のバイアス回路62B’と加
減算器67’とが加えられて成るものである。さらには、
バイアス回路62B’において、 622’は基準バイアス波
形発生器、623’はバイアス変調率算出器、 624’は掛
け算器である。
【0013】バイアス回路62B’においては、基準バイ
アス波形発生器 622’は、基準正弦波発生器 621’出力
のの基準正弦波波形Su,Sv,Swの入力に後述の処
理を加えて、基準バイアス波形Sbu,SbV,SbWを発生
する。これを、図2を用いて説明する。図2は図1の基
準正弦波発生器出力と基準バイアス波形発生器出力例を
示し、Su,Sv,Swは基準正弦波発生器 621’出力
の基準正弦波波形、Sbu,SbV,SbWは基準バイアス波
形発生器 622’出力の基準バイアス波形、Teは期間で
ある。すなわち、図示の期間Teでは、基準正弦波波形
Suは、他の基準正弦波波形Sv,Swと比べて最も大
きい絶対値となっている。ここで、基準正弦波波形Su
が最も大きい絶対値を有する60度の期間Teは、基準バ
イアス波形Sbuは0.866 (=sin 60°)一定とする。さ
らに、この期間Te中に基準バイアス波形Sbuが基準正
弦波波形Suより低下した分だけ、基準バイアス波形S
bV,SbWを基準正弦波波形Sv,Swより減少(絶対値
としては増加)させる。これは、他の60°の期間におい
ても、その期間中に絶対値が最大の基準正弦波波形の相
の基準バイアス波形を0.866 に固定するとともに、その
相の基準バイアス波形と基準正弦波波形との差を他の二
相の基準正弦波波形から加減算したものを、基準バイア
ス波形とする。なお、このような基準バイアス波形は、
電子回路によるリミッタ回路や加減算回路によっても実
現できるが、マイコンを使用した制御回路ではメモリ−
テ−ブルを設けることにより簡単に実現できる。
【0014】バイアス回路62B’において、バイアス変
調率算出器 623’は、直流電圧Vdcと出力電圧設定器 6
11’出力の出力電圧指令V*から、バイアス変調率Kb
を算定する。具体的には、出力交流電圧の実効値Vrms
(あるいは平均値)と直流電圧Vdcから、出力交流電圧
と直流電圧が平衡するようなバイアス変調率Kbは、
(Kb=Vrms /Vdc)に比例した値となる。また掛け
算器 624’は、基準バイアス波形Sbu,SbV,SbWとバ
イアス変調率Kbとの積をとり、バイアス波形Vbu*,
Vbv*,Vbw*を出力する。このバイアス波形Vbu*,
Vbv*,Vbw*は、基準バイアス波形Sbu,SbV,SbW
と同じ形状をし、かつ、波高値がバイアス変調率Kbの
0.866 倍の波形である。
【0015】さらに図1においては、加減算器67’は、
バイアス回路62B’出力のバイアス波形Vbu*,Vbv
*,Vbw*と電圧電流制御部の電流制御部63’出力のイ
ンバ−タ電圧指令Viu*,Viv*,Viw*との二入力を
加算し、その和をインバ−タ電圧指令Vu*,Vv*,
Vw*としてPWM発生部65’に与える。また、PWM
発生部65’は加減算器67’出力と搬送波発生器64’出力
との比較よってPWM波形を発生し、そのPWM波形に
よりゲ−ト増幅部66’を介してインバ−タ回路31を駆動
する。
【0016】かかる構成においては、バイアス波形Vbu
*,Vbv*,Vbw*が直流電圧Vdcから出力電圧設定器
611’で指令される出力交流電圧を出力する変調率をも
つため、電流制御部63’出力のインバ−タ電圧指令Viu
*,Viv*,Viw*は、制御すべきインバータ出力電流
によってフィルタ部4に発生する電圧降下分のみを制御
すればよく、電圧電流制御部出力の振幅はバイアス波形
に対しては極小さくなって、変調度はほぼバイアス波形
で決まる。また、基準バイアス波形およびバイアス波形
は、波高値が従来の電圧電流制御部出力よりも13%低い
状態でも、三相の基準バイアス波形およびバイアス波形
の相互の差は 100%の波高値の正弦波となっているた
め、線間電圧には従来通りの電圧が出力される。すなわ
ち、従来よりも13%低い変調度にて従来通りの線間電圧
を出力することができ、しかも、線間電圧波形は正弦波
が保たれる。このことは、同じ直流電圧で従来よりも13
%高い交流線間電圧を、歪なく出力できることを意味す
る。
【0017】なお、かくの如き制御部は、電圧電流制御
部によりインバータ出力電流や電圧を制御するル−プを
構成している場合によるものであるが、電流制御ル−プ
を内部にもち交流電流を電流指令に一致させるように制
御する構成の制御回路や、電圧制御ループを内部にもち
交流電圧を電圧指令に一致させるように制御構成の制御
回路に対して適用でき、さらには 電流指令・電圧指令
の形状や発生手段にかかわらず適用できる。つぎに、図
3および図4の例を示す。
【0018】さて、電源補償装置として、アクティブフ
ィルタ(以下AFと称する)が慣用されている。AF
は、負荷に並列接続されて、基本的に負荷が発生する歪
電流波形から歪電流成分を検出し、その歪電流成分を発
生して負荷に供給することにより、電源には歪の無い正
弦波電流のみが流れるようにするものである。図3は本
発明によるAFに適用した場合の一例を示し、7は交流
電源、8は負荷、9はAF、10はAFの制御を行う制御
部である。
【0019】図3においては、交流電源7に歪電流を発
生する負荷8が接続され、交流電源7の系統に、負荷8
にAF9が並列接続されて成る。AF9において、91は
コンバ−タ回路、92はコンバ−タ回路91の直流側に設け
られたコンデンサ、93はコンバ−タ回路91の入力側に設
けられた交流リアクトル、94,95は負荷電流検出器,A
F電流検出器である。制御部10において、 101は電圧制
御部、 102は波形発生部、 103は電流制御部、104は搬
送波発生器、 105はPWM発生部、 106はゲ−ト増幅
部、 107は加減算器である。さらには、その波形発生部
102において、 102Bはバイアス回路である。ここで
は、図3における主回路接続構成は周知であるので、説
明を省略する。すなわち、制御部10においては、電圧電
流制御部は電圧制御部 101および電流制御部 103からな
り、波形発生部 102は基準正弦波発生器1021およびバイ
アス回路 102Bからなり、加減算器 107を具備して成る
ものである。
【0020】電圧制御部 101では、加減算器1013および
演算増幅器1014により、AF直流の出力電圧設定器1011
の出力とAF直流電圧との差を演算増幅し、直流電流指
令Id*を出力する。波形発生部 102の基準正弦波発生
器1021は、電源電圧に同期した三相交流を形成する三つ
の基準正弦波波形Sr,Ss,Stを出力する。また、
バイアス回路 102Bは、図1に示されるバイアス回路62
B’と同様に、効用されるものである。バイアス回路 1
02Bにおいて基準バイアス波形発生器1022では、三相交
流を形成する基準正弦波波形から、最大値の現れている
相の基準バイアス波形を基準正弦波のピーク値の0.866
倍に制限し、また、制限により低下した量を他の二相の
基準正弦波に加減算した基準バイアス波形Sbr,Sbs,
Sbtを得る。バイアス変調率算出器1023では、電源電圧
Vr,Vs,Vtと出力電圧設定器1011出力のVd*と
から、電源電圧とAF直流電圧が平衡するようなバイア
ス変調率Kbcを算出する。掛け算器1024は、基準バイア
ス波形Sbr,Sbs,Sbtとバイアス変調率Kbcとを乗算
して、バイアス波形Vbr*,Vbs*,Vbt*を得る。
【0021】電流制御部 103では、掛け算器1031にて、
電圧制御部 101出力の直流電流指令Id*と、三つの基
準正弦波波形Sr,Ss,Stとを乗算し、各相用の三
つの電流指令Idr*,Ids*,Idt*を得る。この電流
指令は、AF直流電圧を一定に制御するため必要な信号
である。高調波検出器1034は、負荷電流検出器94により
検出された負荷8の電流から高調電流のみを検出して、
高調波補正指令Ihr*,Ihs*,Iht*を発生する。加
減算器1035は、電流指令Idr*,Ids*,Idt*と高調
波補正指令Ihr*,Ihs*,Iht*とを加算し、交流電
流指令Icr*,Ics*,Ict*を発生する。加減算器10
32および演算増幅器1033は、交流電流指令Icr*,Ics
*,Ict*とAF電流検出器95の出力との誤差増幅を得
て、電圧指令Vir*,Vis*,Vit*を出力する。
【0022】そして、加減算器 107にて、電圧指令Vir
*,Vis*,Vit*はバイアス波形Vbr*,Vbs*,V
bt*に重畳され、各相のコンバ−タ電圧指令Vr*,V
r*,Vr*としてPWM発生部 105に送られる。これ
は、さらにPWM発生部 105にて搬送波発生器 104から
の搬送波TWと比較される。したがって、PWM発生部
105出力により、ゲ−ト増幅器 106を介してAFのコン
バ−タ回路91を、駆動できる。かようにAFの電源電流
は、コンデンサ92の電圧を一定にするための電流に加え
て、負荷8に流れる高調波電流を重畳させた電流に制御
される。よって、負荷8への高調波補償電流の供給よ
り、交流電源7には高調波が流れない。
【0023】かようにして図3例においても、バイアス
回路 102Bにより得られるバイアス波形の機能により、
電圧電流制御部出力の電圧指令Vir*,Vis*,Vit
は、負荷8の発生する歪電流による交流リアクトル93に
生じる電圧降下分のみを制御できる極小さな信号となっ
て、変調率はほぼバイアス波形Vbr*,Vbs*,Vbt*
により決まる。しかも、バイアス波形Vbr*,Vbs*,
Vbt*は、前述の如くに正弦波信号に比べ13%低い変調
率にて必要な線間電圧を発生し得る波形であるため、よ
り大きな線間電源電圧に対しても歪を発生せずに制御す
ることができる。
【0024】図4は本発明によるUPSに適用した場合
の他の例を図1に類して示したものであって、6”は制
御部である。制御部6”は、電圧制御部61”,波形発生
部62”,搬送波発生器64”,PWM発生部65”,ゲ−ト
増幅部66”および加減算器67”よりなる。すなわち、制
御部6”にあっては電圧電流制御部が電圧制御部61”の
みで構成されており、電流制御部を有しない。また、波
形発生部62”部分のバイアス回路62B”と加減算器67”
とが加えられて成るものである。
【0025】電圧制御部61”は、出力電圧設定器 61
1”,掛け算器 631”,ノッチフィルタ612”,加減算器
613”および演算増幅器 614”から構成される。その掛
け算器 631”は、出力電圧設定器 611”出力の出力電圧
指令V*と波形発生部62”の基準正弦波発生器 621”か
ら出力され三相交流を形成する三つの基準正弦波波形S
u,Sv,Swとを乗算し、交流出力波形指令Su*,
Sv*,Sw*を出力する。加減算器 613”および演算
増幅器 614”により、交流出力波形指令Su*,Sv
*,Sw*とノッチフィルタ 612”を介して検出された
出力電圧Vu,Vv,Vwとの誤差演算を行い、電圧偏
差Vdu,Vdv,Vdwが得られる。なお、ッチフィルタ 6
12”は、電圧制御系の共振を防ぐために設けられてお
り、電圧制御系の共振周波数を減衰させる特性を有す
る。
【0026】また、図1と同様に、波形発生部62”のバ
イアス回路62B”からのバイアス波形Vbu*,Vbv*,
Vbw*と電圧制御部61”からの電圧偏差Vdu,Vdv,V
dwとの和を、加減算器67”にて得てPWM発生部65”に
送られる。かようにして、電圧制御部にて得た交流出力
波形指令Su*,Sv*,Sw*と出力電圧との偏差
を、バイアス波形Vbu*,Vbv*,Vbw*に重畳させて
なるものである。
【0027】かくの如くに、電圧電流制御部は、交流電
圧を制御しさらに交流電流を制御するマイナ−ル−プを
もつ場合、直流電圧を制御しさらに交流電流を制御する
ル−プをもつ場合、交流電圧を制御ループのみの例を示
した。しかして、本発明は上記の場合に限らず、交流電
源と直流電源との間の電力変換において、電流制御ル−
プや電圧制御ル−プを内部にもち、任意の形状の電流に
制御する場合に適用できる。すなわち、三相交流を形成
する三つの基準正弦波波形信号に対して、最大値の現れ
ている相の値を基準正弦波のピ−ク値の0.866 倍に制限
し、その制限により低下した量を他の二相に加減算した
基準バイアス波形を得て、この基準バイアス波形の振幅
を、直流電圧または交流電圧もしくはその両方から、算
出したバイアス変調率により変化させたバイアス指令
に、電圧制御ル−プや電流制御ル−プの出力を重畳させ
た信号にて、PWM信号を得るようにするものである。
さらには、基準バイアス波形の波高値を0.866 倍(=si
n 60°)の場合について説明したが、この波高値は適用
に応じて、1未満の0.866 以上の任意の値に設定して
も、効果が得られることは明らかである。また、インバ
−タの制御に限らず、AFの例からも明らかなように、
コンバ−タの制御においても有効なことは勿論である。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、従
来よりも低い変調率にて所望の制御し得るため、直流電
圧や交流電圧のより広い変化に対しても歪のない制御が
可能になり、また変調率が1より小さくなるため、過変
調に基ずく歪をなくしかつ変調率1付近で発生するゲー
ト信号や電力用半導体素子の不安定な動作に基ずく制御
の不安定や波形歪をなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明によるUPSに適用した場合の一
例を示す回路図である。
【図2】図2は図1の基準正弦波発生器出力と基準バイ
アス波形発生器出力例を示す波形図である。
【図3】図3は本発明によるAFに適用した場合の一例
を示す回路図である。
【図4】図4は本発明によるUPSに適用した場合の他
の例を示す回路図である。
【図5】図5はUPSに適用した場合の従来例を示す回
路図である。
【符号の説明】
1 交流電源 2 コンバ−タ部 21 コンバ−タ回路 22 蓄電池 23 直流平滑コンデンサ 3 インバ−タ部 31 インバ−タ回路 4 フィルタ部 41 出力トランス 42 交流リアクトル 43 コンデンサ 5 負荷 6’ 制御部 61’ 電圧制御部 611’ 出力電圧設定器 612’ 電圧検出回路 62’ 波形発生部 621’ 基準正弦波発生器 62B’ バイアス回路 622’ 基準バイアス波形発生器 623’ バイアス変調率算出器 63’ 電流制御部 64’ 搬送波発生器 65’ PWM発生部 66’ ゲ−ト増幅部 6” 制御部 61” 電圧制御部 62B” バイアス回路 612” ノッチフィルタ 7 交流電源 8 負荷 9 アクティブフィルタ(AF) 91 コンバ−タ回路 92 コンデンサ 93 交流リアクトル 10 制御部 101 電圧制御部 1011 出力電圧設定器 1012 電圧発生回路 102 波形発生部 102B バイアス回路 103 電流制御部 1034 高調波検出器 105 PWM発生部 V* 出力電圧指令 Io* 出力電流指令 Su 基準正弦波波形 Iu* インバ−タ電流指令 Iu インバ−タ電流 Viu* インバ−タ電圧指令 TW 搬送波 PWu PWM波形 Vdc 直流電圧 Sbu 基準バイアス波形 Kb バイアス変調率 Vbu* バイアス波形 Vu* インバ−タ電圧指令 Id* 直流電流指令 Vr 電源電圧 Sr 基準正弦波波形 Idr* 電流指令 Ihr* 高調波補正指令 Su* 交流出力波形指令 Vu 出力電圧 Icr* 交流電流指令 Vir* 電圧指令 Sbr 基準バイアス波形 Kbc バイアス変調率 Vbr* バイアス波形 Vr* コンバ−タ電圧指令 Vdu 電圧偏差

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧を三相交流電圧に変換するイン
    バ−タ部と、交流電圧および交流電流を制御するための
    演算を行う電圧電流制御部分および該電圧電流制御部分
    出力に応じたPWM波形を発生するPWM発生部を少な
    くとも具備する制御部とを備え、該PWM発生部出力を
    前記インバ−タ部に与えることにより交流電圧および交
    流電流の制御を行うインバ−タ制御装置において、 前記三相交流電圧に同期した三相正弦波の頭部をリミッ
    トするとともに、該リミット動作により減少した分を他
    の二相の正弦波に加減算した第1のバイアス波形を得る
    バイアス手段を設け、該バイアス波形と前記電圧電流制
    御部分出力との和をPWM発生部に加えるようにしたこ
    とを特徴とするインバ−タ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のバイアス波形に代え、前記三
    相交流電圧に同期した三相正弦波の頭部をリミットする
    とともに、該リミット動作により減少した分を他の二相
    の正弦波に加減算した波形に対して交流電圧または直流
    電圧もしくは交流電圧および直流電圧の双方に応じた係
    数が乗算された第2のバイアス波形とした請求項1記載
    のインバ−タ制御装置。
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JP2010130866A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Chuo Seisakusho Ltd 直流電源装置
JP2011217501A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Toyota Industries Corp 中性点昇圧方式の直流−三相変換装置
CN104362863A (zh) * 2014-11-05 2015-02-18 淄博滤波电器有限公司 大中型直流电源变频方法和装置
JP2015042076A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 東芝シュネデール・インバータ株式会社 電力変換装置

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