JP4816226B2 - 交流−交流直接変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、単相または多相の交流電源から入力する電圧または周波数を、任意の電圧または周波数に変換して出力する交流−交流直接変換装置(マトリックスコンバータ)に係り、特に前記交流−交流直接変換装置の入力フィルタのインピーダンスを考慮した電源電流の力率制御に関する。
従来から存在するこの種の交流−交流直接変換装置は、自己消弧形の半導体素子を用いた双方向スイッチを高速に切換え、単相または多相の交流入力を任意の電圧または周波数の電力に変換する変換装置であり、図8に基本構成を示す。三相交流電源1のR,S,Tの各相に入力フィルタ(InputFilter)2と双方向スイッチS1〜S9構成の交流−交流直接変換回路3を介挿し、制御装置(コントローラ)4によって各双方向スイッチを電源周波数よりも十分高い周波数でPWM制御することにより、入力電圧をモータなどの負荷Loadに直接に印加しながら任意の電圧または周波数に制御したU,V,Wの交流出力を得る。
交流−交流直接変換装置における双方向スイッチのスイッチングパターンは、例えばキャリア振幅による変調方式の場合には、入力電圧と同期した信号となるPWMコンバータパターンと、出力周波数と電圧に従って作成されるPWMインバータパターンとのAND条件で決まる。これにより、交流−交流直接変換装置の入力電流はPWMコンバータパターンで制限され、出力電圧と周波数はPWMインバータパターンで制御され、入力力率を「1」に保ちながら入力電流の正弦波化、出力波形の正弦波化、周波数変換動作を同時に実現する。なお、双方向スイッチは、図示のように単方向スイッチを複数用いて構成する場合もある。
図8のような交流−交流直接変換装置において、電源側に介挿する入力フィルタ(LCフィルタ)2は、入力交流電圧が直流平滑回路を介することなく双方向スイッチのスイッチング動作によって周波数変換制御されるため、このスイッチング周波数成分の高調波を低減するものである。この入力フィルタ2を介挿した場合、交流−交流直接変換装置の入口(フィルタ後段)で力率1制御を行ったとしても、入力フィルタのインピーダンス等の影響があり、系統連系点の電源1の電流は完全な力率1とはならずに進み成分が発生する。
PWMコンバータにおける力率の改善方式として、電源側との中間にDC回路を介したPWMコンバータ&インバータの組み合わせにおいて、入力フィルタの影響を考慮した制御法を本願出願人は既に提案している(例えば、特許文献1参照)。この制御法は、PWMコンバータのPWM制御として、基本波指令信号と搬送波信号との振幅比較で各相のスイッチング素子をオンまたはオフしている。このような挙動になるPWMコンバータにおいて、T形フィルタの各要素のフィルタ特性と比例項ゲイン、積分項ゲインの特性を考慮したコンバータ電流指令値とすることで、入力フィルタの影響による制御誤差を無くす。
他の力率調整方式として、PWMサイクロコンバータにおいて、交流電源から検出する電源電圧情報に、入力力率補償角εを加算してスイッチングパターンを作成することで、入力フィルタのインピーダンス分を補正して入力力率を「1」に制御する方式が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに他の力率調整方式として、PWMサイクロコンバータにおいて、入力電流と入力電圧を取り込み、相互の位相差を補正する指令を制御回路に与えることで力率1制御を実現する方式のものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−254429号公報 特開2000−299984号公報 特開2001−309660号公報
特許文献1の力率調整手法は、PWMコンバータ単体に適用されるもので、挙動の異なる交流−交流直接変換装置に適用しても同様の力率改善効果が得られるものではない。
また、特許文献2では、入力力率補償角εは、入力力率または入力電圧波形と電流波形の位相差を見て、力率1になるようにその都度調整を行う必要があり、交流−交流直接変換装置の挙動が変動する度に、入力力率補償角εを調整しなければならない。
また、特許文献3では、力率検出装置が必要となり、特にフィルタより電源側に計器用変圧器や計器用変流器を取り付ける必要があり、装置の小型化やコスト低下には不向きとなり、DCリアクトルやコンデンサが不要で小型化やコスト低下が可能と言われている交流−交流直接変換装置のメリットを生かせない。また、これらの計器用変圧器や計器用変流器の検出遅れによる制御応答性の遅れが、制御精度を低下させ精度良く力率制御が出来ない問題がある。
本発明の目的は、交流電源側のLCフィルタによって交流電源側が進み力率になるのを防止できる交流−交流直接変換装置を提供することにある。
前記の課題を解決するための本発明は、以下の構成を特徴とする。
(1)単相または多相交流電源の各相に高調波抑制用の入力LCフィルタと双方向スイッチ構成の交流−交流直接変換回路を介挿して負荷に接続し、前記各双方向スイッチのPWM制御を行う制御装置によって前記交流電源の電圧または周波数を任意の電圧または周波数に変換した出力を得る交流−交流直接変換装置において、
電源電圧Vsと電源電流指令値Isrefとを入力すると共に、前記交流−交流直接変換回路の電源電圧Vsと電源電流Isとの位相差を打ち消す前記入力LCフィルタのフィルタ進み成分の補償値を求め、電源電流指令値Isrefを電源電圧Vsと前記補償値との積値で補正して交流−交流直接変換回路の入力電流指令値Ismcrefを前記制御装置に出力する力率補償回路を備え、
前記電源電流Isを力率「1」に制御することを特徴とする。
(2)前記力率補償回路は、前記交流−交流直接変換回路の出力相電圧指令値Vrefpから前記電源電流指令値Isrefを推定し、その推定値Isref’(電源電流指令値の推定値)と単位入力電流指令値irefのベクトルとの積値を前記電源電圧Vsと補償値との積値で補正して入力電流指令値Ismcrefを前記制御装置に出力することを特徴とする。
(3)前記力率補償回路は、前記交流−交流直接変換回路の電力変換効率およびフィルタの電力損失も含めた総合電力変換効率ηを考慮したで前記電源電流指令の推定値Isref’’と単位入力電流指令値irefのベクトルとの積値を前記電源電圧Vsと補償値との積値での積値で補正して入力電流指令値Ismcrefを前記制御装置に出力することを特徴とする。
(4)単相または多相交流電源の各相に高調波抑制用の入力LCフィルタと双方向スイッチ構成の交流−交流直接変換回路を介挿して負荷に接続し、前記各双方向スイッチのPWM制御を行う制御装置によって前記交流電源の電圧または周波数を任意の電圧または周波数に変換した出力を得る交流−交流直接変換装置において、
電源電流指令値Isrefと電源電圧Vsから前記交流−交流直接変換回路の入力電圧指令値Vsmcrefを求め、この入力電圧指令値Vsmcrefと前記入力電流指令値Ismcrefの位相差Δθmcrefを前記制御装置に出力する力率補償回路を備えたことを特徴とする。
(5)前記力率補償回路は、前記交流電源のインダクタンス成分を前記フィルタ定数のインダクタンスに上乗せして前記補償値を求めることを特徴とする。
(6)前記力率補償回路は、前記電源相電圧Vsの検出値または前記入力電圧指令値Vsmcを選択可能にしたことを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、交流−交流直接変換装置における交流電源側のLCフィルタによって交流電源側が進み力率になるのを防止できる。また、交流−交流直接変換装置の挙動に応じた力率補償ができる。また、交流電源側の力率検出装置を不要にして精度良く力率補償ができる。
(実施形態1)
図1は、本実施形態の回路構成図を示し、図8と異なる部分は制御装置4への入力電流指令値に予めフィルタ進み成分の補償値を上乗せする力率補償回路5を追加した点にある。以下、この力率補償を原理的に説明する。
図8のような一般的な三相交流−交流直接変換装置において、入力フィルタと交流−交流直接変換回路の単相等価回路は図2のようになる。交流−交流直接変換装置の基本的な制御として、通常は電源電圧Vsおよび出力電流I0を検出して行い、出力電圧指令に従って三相入力電圧を切り刻んでPWM制御を行う。入力側は三相出力電流を切り刻んでPWM制御を行う。したがって、図2では変換回路の入力側を電流源、変換回路の出力側を電圧源として考えており、その入出力は互いに依存しあっている。
ここで、入力側の制御に注目すると、交流−交流直接変換回路の入力電圧は図2で示すVsmc、つまりフィルタコンデンサ部(共振抑制抵抗を含む)の両端電圧となる。しかしながら、通常は電源電圧Vsを検出して、その位相に合わせるように入力電流Ismcの力率1制御を行うため、実際の電源電流Isでは電源電圧Vsとの間に位相差を生じる。
図2の単相等価回路に基づき、入力フィルタ部の回路方程式を導くと、(1)式となる。なお、以下の式中、矢印「→」を付して示す各電圧、電流はベクトル量である。
Figure 0004816226
電源電流Isについて整理すると、(2)式となる。
Figure 0004816226
変換回路の入力電流Ismcを入力電流指令として交流−交流直接変換回路を制御した場合、(2)式第1項は2次ローパスフィルタとして機能し、第2項は電源電圧Vsに関連した誤差項となって電源電流Isに影響する。任意のフィルタパラメータにおいて、それぞれの項の電源電流Isに対するボード線図の例を図3に示す。誤差項に着目すると、電源電圧Vsに対し電源電流Isは位相が90度進み、50[Hz]基本波付近で電源電圧Vsの数百分の1程度のゲインとなることが分かる。
この誤差項の影響をなくすため、予め交流−交流直接変換回路の入力電流指令値に誤差項を打ち消す項を追加する。すなわち、前記入力電流指令値Ismcrefを(3)式とする。
Figure 0004816226
この(3)式中、Isrefは、所望する理想の電源電流指令値である。(3)式を(2)式に代入すると、電源電流Isはローパスフィルタ(LPF)項のみとなり、基本波成分においてIs≒Isrefとなる。
また、交流−交流直接変換回路の入力電圧Vsmcは、(1)−(3)式より、(4)式となる。
Figure 0004816226
上記のことから、入力電流指令値Ismcrefに予めフィルタ進み成分の補償値を上乗せすることで,電源電流Isを力率1に制御することができる。
以上のことから、本実施形態では、図1に示すように、図8の構成に力率補償回路5を追加する。同図中、力率補償回路5は、係数器5Aと減算器5Bで構成し、係数器5Aでは交流−交流直接変換回路3の電源電圧Vsに(3)式の第2項の係数を乗じ、減算器5Bでは電源側入力電流指令値Isrefから係数器5Aの出力を減じて交流−交流直接変換回路3の入力電流指令値Ismcrefとする。すなわち、交流−交流直接変換回路の入力になる電源電圧Vsを前記入力LCフィルタのフィルタ定数を係数とするローパスフィルタを通してフィルタ進み成分の補償値を求め、電源電流指令値Isrefを電源電圧Vsとの積値で補正して入力電流指令値Ismcrefを前記制御装置に出力する力率補償回路によって、交流電源側が進み力率になるのを防止する。
この構成により、変換回路の入力電流指令は、入力フィルタの影響による進み成分を補償するため、交流電源の力率を改善することができる。
(実施形態2)
実施形態1のように、入力電流指令の位相だけでなく大きさも直接与える場合は、(3)式でフィルタ進み成分を補償できるが、通常は負荷に対し出力電圧指令を与えて交流−交流直接変換装置を制御し、入力電流の大きさは要求される負荷電流に依存して与えられるといった事例が多い。
そこで、本実施形態では、出力相電圧指令値Vrefpから入力電流指令値ismcrefを推定し、その推定値を用いてフィルタ進み成分を補償するものであり、以下、詳細に説明する。
交流−交流直接変換装置の入出力の有効電力の授受が基本的に一致すると考えると、(5)式が成り立つ。
Figure 0004816226
ただし、出力相電圧指令値Vrefpは出力線間電圧指令の相変換値、cosθは入力力率、cosφは出力力率である。
上記の(5)式において、フィルタの影響を除去するため、入力力率cosθを1とする。また、出力力率cosφは、出力相電圧指令値Vrefpおよび出力電流I0の検出値からその位相演算で求められる。
以上を(5)式に代入して求めた推定入力電流の大きさ|Is|は、電源電圧Vsの検出値から求めた単位入力電流指令値iref(電源電圧位相と一致した大きさ1のベクトル)に掛け合わせてIsrefを求め、その後、(3)式のフィルタ補償式に代入して変換回路の入力電流指令値Ismcを(6)式のように導くことができる。
Figure 0004816226
上式により、入力電流指令が与えられることなく、出力電圧指令値が与えられた場合における入力フィルタ進み力率改善が可能となる。
以上のことから、本実施形態では、図1の力率補償回路5に代えて、図4に示す力率補償回路6とするものである。図4において、係数器6Aと減算器6Bは図1の係数器5Aと減算器5Bと同じものである。この減算器5Bの電源側電流指令値Isrefに代えて、(5)式および(6)式に従った演算要素6C〜6Hにより電源電流指令値Isrefを求める。
6Cは出力相電圧指令値Vrefpの大きさ(絶対値)を求める。6Dは出力電流Ioの検出値の大きさ(絶対値)を求める。6Eは出力相電圧指令値Vrefpと出力電流Ioの検出値との位相角(cosφ)を求める。6Fは6C〜6Eの各演算出力と、電源電圧Vsの検出値および電源力率指令値cosθrefから、(6)式の第1項の係数を求める。
6Gは電源電圧Vsの検出値から単位入力電流指令値irefを求める。6Hは6Fの演算結果を係数として単位入力電流指令値irefに乗じ、(6)式の第1項に相当する電源側入力電流指令値の推定値を求め、これを減算器6Bの入力とする。
したがって、本実施形態によれば、入力電流指令値が与えられない場合に、出力電圧指令を基に入出力有効電力の関係から入力電流指令値を推定して力率改善を行うことができる。
(実施形態3)
実施形態2の入力電流指令値の推定は理論値であり、交流−交流直接変換回路の電力変換効率およびフィルタの電力損失等も含めた総合電力変換効率が100%の場合に成り立つが、実際はそのときの負荷や容量、装置構成等に依存し、およそ90%台の値となる。そこで、本実施形態では(6)式に総合電力変換効率ηで補正した(7)式に従って入力電流を推定する。
Figure 0004816226
図5は(7)式に従った力率補償回路7を示し、各演算要素は力率補償回路6とは演算要素6Fでの演算に総合電力変換効率ηを取り込み、この総合電力変換効率ηを含めて(7)式の第1項の演算を行う。
なお、総合電力変換効率ηについては、あらかじめ負荷に応じた効率テーブル等を用意しておき、負荷電流検出値からそのテーブルを介して推定効率を決定する。これにより、電源電流推定値がより正確な値となり、フィルタ補償精度が向上する。
(実施形態4)
上述の実施形態1、2、3では、変換回路の入力電流指令値Ismcrefを制御装置4に与える場合を示すが、本実施形態では、前記入力電流指令値Ismcrefと入力電圧指令値Vsmcrefの位相差Δθmcを計算して力率制御のための位相差データを得る。この位相差Δθmcの計算には(8)式を用いることができる。
Figure 0004816226
なお、(8)式中の添え字α、βは、三相/二相変換した値であることを意味する。
図6は位相差Δθmcの演算回路8を示し、係数器8Aは電源電流指令値Isrefに(4)式の第2項係数を乗じ、減算器8Bは電源電圧Vsから係数器8Aの出力を減じることで入力電圧指令値Vsmcrefを求める。位相演算器8Cは入力電圧指令値Vsmcrefの位相θvsmcを(8)式の第2項の演算で求め、位相演算器8Dは前記の力率補償回路5〜7に得る入力電流指令値Ismcrefの位相θismcを(8)式の第1項の演算で求める。加算器8Eは位相θvsmcと位相θismcの位相差指令値Δθmcrefを求める。
本実施形態の効果は前者と同様であるが、その時々の負荷電流値において、フィルタの影響による交流電源の電流と電圧の位相差を予め把握できる。
(実施形態5)
上述までの実施形態には、電源インピーダンスの影響は考慮されていない。実際は、電源インピーダンスのインダクタンス成分が影響してフィルタパラメータLfに上乗せされた形となる。このことは、純粋なフィルタパラメータのみでフィルタ補償式を与えた場合より電流位相を遅らせることになる。つまり、フィルタによる進み電流成分を遅れさせて力率1(位相一致)にしたつもりが、過補償となって逆に遅れ電流となることが多い。
本実施形態では、電源インピーダンスのインダクタンス成分を考慮して、数式(2)や数式(4)のフィルタパラメータLfに数式(9)のように電源インピーダンスのインダクタンス値Lfsを加算しておく。
Figure 0004816226
ただし、Lf’は電源インピーダンス分を考慮したフィルタパラメータ、Lfはフィルタパラメータ、Lfsは電源インピーダンスのインダクタンス値である。
電源インピーダンス成分は装置を接続する電源の特性によるため一概には言えないが、実際に計測した値の平均値等で求めるのが好ましいが、推定値として与えることでもよい。
本実施形態により、電源インピーダンスのインダクタンス成分を考慮し、フィルタパラメータLfに上乗せすることでさらなる補償精度向上ができる。
(実施形態6)
フィルタの影響を考慮すると、交流−交流直接変換回路の入力電圧Vsmcは(4)式となるが、通常は電源電圧Vsの検出値を用いて制御することが多い。フィルタの影響を考えて制御するのであれば、本来は(4)式を用いるべきであるが、数式が微分的であり、そのまま用いると条件によっては不安定になる場合がある。
本実施形態では,電源電圧Vsの検出値をそのまま力率補償に用いるか,(4)式で求めた入力電圧Vsmcを用いるか選択できるようにして使い分けるようにする。実際に用いられるフィルタパラメータを代入してVsとVsmcを比較したときに、その位担差に特に大差がない場合や、Vsmcを用いて不安定であった場合はVsをそのまま制御に用いることとする。
本実施形態によれば、交流−交流直接変換回路の入力電圧値として、電源電圧Vsもしくはフィルタパラメータを考慮した入力電圧Vsmcのどちらかを条件に応じて選択可能にすることで、力率制御の安定化を図ることができる。
(シミュレーション)
本発明による力率補償回路により、交流−交流直接変換回路の交流入力側に介挿されるLCフィルタの影響で系統連系点が進み力率になるのを防止できることを、シミュレーションで検証した。
図7の(a)はフィルタ進み補償なしの場合であり、系統連系点の電圧Vと電流Iの位相が一致していない。これに対して、図7の(b)はフィルタ進み補償した場合であり、系統連系点の電圧Vと電流Iの位相が一致、つまり力率「1」を得ることができる。
本発明の実施形態1を示す回路構成図。 入力フィルタと交流−交流直接変換回路の単相等価回路図。 電源電流Isに対するボード線図。 本発明の実施形態2を示す回路構成図。 本発明の実施形態3を示す回路構成図。 本発明の実施形態4を示す回路構成図。 シミュレーション波形図。 交流−交流直接変換装置の基本構成図。
符号の説明
1 交流電源
2 入力LCフィルタ
3 交流−交流直接変換回路
4 制御装置
5、6、7 力率補償回路
8 位相差演算回路

Claims (6)

  1. 単相または多相交流電源の各相に高調波抑制用の入力LCフィルタと双方向スイッチ構成の交流−交流直接変換回路を介挿して負荷に接続し、前記各双方向スイッチのPWM制御を行う制御装置によって前記交流電源の電圧または周波数を任意の電圧または周波数に変換した出力を得る交流−交流直接変換装置において、
    電源電圧Vsと電源電流指令値Isrefとを入力すると共に、前記交流−交流直接変換回路の電源電圧Vsと電源電流Isとの位相差を打ち消す前記入力LCフィルタのフィルタ進み成分の補償値を求め、電源電流指令値Isrefを電源電圧Vsと前記補償値との積値で補正して交流−交流直接変換回路の入力電流指令値Ismcrefを前記制御装置に出力する力率補償回路を備え、
    前記電源電流Isを力率「1」に制御することを特徴とする交流−交流直接変換装置。
  2. 前記力率補償回路は、前記交流−交流直接変換回路の出力相電圧指令値Vrefpから前記電源電流指令値Isrefを推定し、その推定値Isref’(電源電流指令値の推定値)と単位入力電流指令値irefのベクトルとの積値を前記電源電圧Vsと補償値との積値で補正して入力電流指令値Ismcrefを前記制御装置に出力することを特徴とする請求項1に記載の交流−交流直接変換装置。
  3. 前記力率補償回路は、前記交流−交流直接変換回路の電力変換効率およびフィルタの電力損失も含めた総合電力変換効率ηを考慮したで前記電源電流指令の推定値Isref’’と単位入力電流指令値irefのベクトルとの積値を前記電源電圧Vsと補償値との積値での積値で補正して入力電流指令値Ismcrefを前記制御装置に出力することを特徴とする請求項2に記載の交流−交流直接変換装置。
  4. 単相または多相交流電源の各相に高調波抑制用の入力LCフィルタと双方向スイッチ構成の交流−交流直接変換回路を介挿して負荷に接続し、前記各双方向スイッチのPWM制御を行う制御装置によって前記交流電源の電圧または周波数を任意の電圧または周波数に変換した出力を得る交流−交流直接変換装置において、
    電源電流指令値Isrefと電源電圧Vsから前記交流−交流直接変換回路の入力電圧指令値Vsmcrefを求め、この入力電圧指令値Vsmcrefと前記入力電流指令値Ismcrefの位相差Δθmcrefを前記制御装置に出力する力率補償回路を備えたことを特徴とする交流−交流直接変換装置。
  5. 前記力率補償回路は、前記交流電源のインダクタンス成分を前記フィルタ定数のインダクタンスに上乗せして前記補償値を求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の交流−交流直接変換装置。
  6. 前記力率補償回路は、前記電源相電圧Vsの検出値または前記入力電圧指令値Vsmcを選択可能にしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の交流−交流直接変換装置。
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